JP2014129434A - ポリプロピレン樹脂組成物およびその製造方法ならびにポリプロピレンシートおよび二軸延伸ポリプロピレンフィルム - Google Patents

ポリプロピレン樹脂組成物およびその製造方法ならびにポリプロピレンシートおよび二軸延伸ポリプロピレンフィルム Download PDF

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Abstract

【課題】分子量が高くかつ分子量分布の広い超高分子量重合体を樹脂組成物の製造段階で重合体に導入することにより、優れた成形性と、剛性および透明性の良好なシートと二軸延伸フィルムを得ることができる、改良された樹脂組成物を提供する。
【解決手段】(A)マグネシウム、チタン、ハロゲンおよびスクシネート系化合物から選択される電子供与体化合物を必須成分として含有する固体触媒;(B)有機アルミニウム化合物;および(C)ケイ素化合物から選択される外部電子供与体化合物を含む触媒を用いて得たポリプロピレン樹脂組成物であって:キシレン可溶分が5質量%以下、極限粘度が6〜20dl/g、示査熱分析の融解ピーク温度が160℃以上、かつ単独では流動性を示さない、高分子量ポリプロピレン重合体(a)0.1−10質量%とを含有しポリプロピレン樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、シートおよび二軸延伸フィルム用のプロピレン系樹脂組成物に関する。詳しくは、剛性ならびにクラリティーの向上したシートおよびフィルムを提供し、シート形成時の成形加工性に優れた、二軸延伸フィルムに適した、プロピレン系樹脂組成物に関する。
安価で剛性、耐湿性、および耐熱性に優れているポリプロピレンは、各種産業分野において広く使用されている。特にプロピレン系樹脂組成物は、外観、機械的性質、包装適性等が優れているため、成形品、特に食品包装や繊維包装などの包装用途におけるシートやフィルム状成形品を製造することに用いられている。プロピレン系樹脂組成物は、主に特性の異なる結晶性ポリプロピレンどうし、もしくは結晶性ポリプロピレンと非晶質(ゴム状)プロピレン系共重合体との混合物であり、配合する結晶性ポリプロピレンおよびゴム状プロピレン系共重合体の特性ならびに配合比などを変更することで、最終用途に応じた樹脂組成物を提供することが試みられている。特に、少量の高分子量重合体成分を導入することにより、樹脂組成物の剛性や成形性を改良する試みが、従来から行われているが、充分に高い分子量を有する高分子量重合体成分を得ることが難しく、また、高分子量重合体成分の分散性が充分でないなどの不都合があり、樹脂組成物の性能の向上に寄与できない場合があった。
特許文献1には、特定の極限粘度範囲(135℃デカリン中)、特定の分子量分布(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法)および特定の条件式を満たす、チーグラー・ナッタ型触媒を用いて重合した結晶性ポリプロピレンとその製法が開示されている。引用文献1は特に硬度、高剛性が要求される熱成形体用途のポリプロピレン樹脂を得ることを目的とする旨が述べられている。
特許文献2には、特定の範囲のメルトフローレート、極限粘度、および第一法線応力を有するポリプロピレン樹脂組成物が開示されている。引用文献2は高発泡倍率で均質な発泡セル構造を有し、軽量でしかも衝撃強度および剛性などの機械的物性のバランスに優れた発泡体を得ることを目的とする旨が述べられている。
特許文献3には、第一段階で特定の極限粘度範囲を有する結晶性プロピレン系重合体成分を製造し、第二段階以降で特定の極限粘度範囲を有する結晶性プロピレン系重合体成分を製造して得られるプロピレン系重合体が開示されている。特許文献3はプロピレン系重合体からなる発泡成形体を得ることを目的とする旨が述べられている。
特許文献4には、特定の極限粘度(135℃テトラリン中)と融解ピーク温度(示査走査熱量計)とを有するプロピレン系重合体成分と、特定の極限粘度(135℃テトラリン中)を有するプロピレン系重合体成分とからなるポリプロピレン系樹脂組成物が開示されている。特許文献4は剛性と靱性のバランスの良好な射出成形用ポリプロピレン樹脂組成物の提供を目的とする旨が述べられている。
特許文献5には、特定の極限粘度(135℃テトラリン中)を有するプロピレン単独重合体またはプロピレン系共重合体と、特定の極限粘度(135℃テトラリン中)を有するプロピレン単独重合体またはプロピレン共重合体とを特定の割合で含有するプロピレン系多段重合体が開示されている。特許文献5はプロピレン系重合体を発泡シートとして使用することを目的とする旨が述べられている。
特許文献6には、特定の極限粘度(135℃テトラリン中)範囲を有するプロピレン単独または共重合体を含む、特定のメルトフローレートを有するポリプロピレン樹脂組成物が開示されている。特許文献6には、熱成形性に優れ、かつ透明性に優れた熱成形用ポリプロピレン系樹脂組成物によりシートを形成することが開示されている。
上記の特許文献の実施例では、いずれもフタル酸ジイソブチルを内部電子供与体化合物として含むチーグラー・ナッタ型固体触媒系(フタレート系触媒)を用いてプロピレンの重合を行っている。フタレート系触媒を用いて重合した重合体は、高分子量の分子量が充分でなく、分子量分布が若干狭いという問題があった。
WO97/45463号 特開平11−181178号 特開平11−228629号 特開2002−332387号 WO2005/097842号 特開2008−184560号 WO2009/069483号 WO2009/057747号 特開2005−306910号 特開2004−131537号 特表2002−542347号
本発明は、スクシネート化合物を電子供与体化合物として有する固体触媒成分を含むチーグラー・ナッタ型触媒を用いて製造した樹脂組成物であって、分子量が高くかつ分子量分布の広い超高分子量重合体を樹脂組成物の製造段階で導入することにより、優れた成形性と、剛性および透明性の良好なシートおよび二軸延伸フィルムを得ることができる、改良された樹脂組成物を提供することを目的とする。
すなわち本発明は、スクシネート系の電子供与体化合物を含む、Mg、Ti、およびハロゲンを含む固体触媒成分と、アルキルアルミニウム共触媒、およびケイ素化合物を含む触媒系の存在下で重合させて得た特定の融解ピークを有する高分子量ポリプロピレン重合体を含む、特定の分子量分布、メルトフローレート値を有し、優れたシート成形性および2次加工性を有するポリプロピレン樹脂組成物を提供する。特定の触媒を用いて製造したプロピレン樹脂組成物は、好適な二軸延伸フィルムの製造にも適している。
本発明の態様は、以下の通りである:
1. (A)マグネシウム、チタン、ハロゲンおよびスクシネート系化合物から選択される電子供与体化合物を必須成分として含有する固体触媒;
(B)有機アルミニウム化合物;および
(C)ケイ素化合物から選択される外部電子供与体化合物
を含む触媒を用いて得たポリプロピレン樹脂組成物であって:
キシレン可溶分が5質量%以下、極限粘度が6〜20dl/g、示査熱分析の融解ピーク温度が160℃以上、かつ単独では流動性を示さない、高分子量ポリプロピレン重合体(a)0.1−10質量%と、
(a)よりも極限粘度が小さく、さらに極限粘度が0.5〜4dl/g、キシレン可溶分が25質量%以下のポリプロピレン重合体(b)90.0−99.9質量%と
を含有し、下記(i)〜(iii):
(i)ポリプロピレン樹脂組成物のゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)による重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が10以上;
(ii)ポリプロピレン樹脂組成物のGPC法によって定められた分子量200万以上の成分の割合が2.5%以上;そして
(iii)ポリプロピレン樹脂組成物のメルトフローレート(MFR)が1.0〜50g/10分
の条件を満たすことを特徴とする、前記ポリプロピレン樹脂組成物。
2. ポリプロピレン重合体(a)及びポリプロピレン重合体(b)を、2段階以上の重合工程を逐次または連続的に実施する重合法により得ることを特徴とする上記1のいずれかに記載のポリプロピレン樹脂組成物。
3. 前期重合工程が予重合工程を含むこと特徴とする上記1または2に記載のポリプロピレン樹脂組成物。
4. 上記1〜3のいずれかに記載のポリプロピレン樹脂組成物からなる層を有することを特徴とする二軸延伸ポリプロピレンフィルム。
5. 上記1〜3のいずれかに記載のポリプロピレン樹脂組成物からなる層を有することを特徴とするポリプロピレンシート。
6. β晶分率が5%以上で、シートの厚みが500μmにおける拡散透過光値が30以下であることを特徴とする上記5記載のポリプロピレンシート。
以下、本発明を詳細に説明する。
まず、本発明のプロピレン樹脂組成物を説明する。本発明は、(A)マグネシウム、チタン、ハロゲンおよびスクシネート系化合物から選択される電子供与体化合物を必須成分として含有する固体触媒;
(B)有機アルミニウム化合物;および
(C)ケイ素化合物から選択される外部電子供与体化合物
を含む触媒を用いて得たポリプロピレン樹脂組成物であって:
キシレン可溶分が5質量%以下、極限粘度が6〜20dl/g、示査熱分析の融解ピーク温度が160℃以上、かつ単独では流動性を示さない、高分子量ポリプロピレン重合体(a)0.1−10質量%と、
(a)よりも極限粘度が小さく、さらに極限粘度が0.5〜4dl/g、キシレン可溶分が25質量%以下のポリプロピレン重合体(b)90.0−99.9質量%と
を含有し、下記(i)〜(iii):
(i)ポリプロピレン樹脂組成物のゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)による重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が10以上;
(ii)ポリプロピレン樹脂組成物のGPC法によって定められた分子量200万以上の成分の割合が2.5%以上;そして
(iii)ポリプロピレン樹脂組成物のメルトフローレート(MFR)が1.0〜50g/10分
の条件を満たすことを特徴とする、前記ポリプロピレン樹脂組成物に関する。
本発明のポリプロピレン樹脂組成物の製造に用いられる触媒は、(A)マグネシウム、チタン、ハロゲンおよびスクシネート系化合物から選択される電子供与体化合物を必須成分として含有する固体触媒;(B)有機アルミニウム化合物;および(C)ケイ素化合物から選択される外部電子供与体化合物を含むものである。
本発明のプロピレン樹脂組成物の製造で用いる(A)成分である固体触媒成分は、マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子供与体化合物を必須成分として含有する。この固体触媒成分については、多くの先行技術文献が、その製造方法を提示している。具体的には、この固体触媒成分は、マグネシウム化合物とチタン化合物ならびに電子供与体化合物を相互接触させることにより得られる。例えば、(1)マグネシウム化合物あるいはマグネシウム化合物と電子供与体化合物の錯化合物を、電子供与体化合物、粉砕助剤等の存在下または不存在下、粉砕し、または粉砕することなく、電子供与体化合物および/または有機アルミニウム化合物やハロゲン含有ケイ素化合物のような反応助剤で予備処理し、又は予備処理せずに得た固体と反応条件下に液相をなすチタン化合物と反応させる方法;(2)マグネシウム化合物の液状物と、液状のチタン化合物を電子供与体化合物の存在下または不存在下で反応させて固体状のチタン複合体を析出させる方法;(3)固体状のマグネシウム化合物と液状のチタン化合物および電子供与体化合物と反応させる方法;(4)上記(2)や(3)で得られるものに、さらにチタン化合物を反応させる方法;(5)上記(1)や(2)や(3)で得られるものにさらに電子供与体化合物およびチタン化合物を反応させる方法;(6)マグネシウム化合物あるいはマグネシウム化合物と電子供与体化合物の錯化合物を、電子供与体化合物、粉砕助剤等の存在下または不存在下、およびチタン化合物の存在下に粉砕し、電子供与体化合物および/または有機アルミニウム化合物やハロゲン含有ケイ素化合物のような反応助剤で予備処理し、又は予備処理せずに得た固体をハロゲン又はハロゲン化合物または芳香族炭化水素で処理する方法;および(7)前記(1)〜(5)で得られる化合物をハロゲン又はハロゲン化合物又は芳香族炭化水素で処理する方法など、様々な方法にて、本発明で用いる(A)成分である固体触媒成分を得ることができる。
本発明のプロピレン樹脂組成物の製造で使用する固体触媒成分(A)の調製に用いられるチタン化合物として、一般式:
Figure 2014129434
(Rは炭化水素基、Xはハロゲン、0≦g≦4)で表される4価のチタン化合物が好適である。より具体的には、TiCl4、TiBr4、TiI4などのテトラハロゲン化チタン;Ti(OCH3)Cl3、Ti(OC25)Cl3、Ti(On−C49)Cl3、Ti(OC25)Br3、Ti(OisoC49)Br3などのトリハロゲン化アルコキシチタン;Ti(OCH3)2Cl2、Ti(OC25)2Cl2、Ti(On−C49)2Cl2、Ti(OC25)2Br2などのジハロゲン化アルコキシチタン;Ti(OCH3)3Cl、Ti(OC25)3Cl、Ti(On−C49)3Cl、Ti(OC25)3Brなどのモノハロゲン化トリアルコキシチタン;Ti(OCH3)4、Ti(OC25)4、Ti(On−C49)4などのテトラアルコキシチタンなどが挙げられ、これらの中で好ましいものはハロゲン含有チタン化合物、とくにテトラハロゲン化チタンであり、とくに好ましいものは、四塩化チタンである。
本発明のプロピレン樹脂組成物の製造で使用する固体触媒成分(A)の調製に用いられるマグネシウム化合物として、マグネシウム・炭素結合やマグネシウム・水素結合を有するマグネシウム化合物、例えばジメチルマグネシウム、ジエチルマグネシウム、ジプロピルマグネシウム、ジブチルマグネシウム、ジアミルマグネシウム、ジヘキシルマグネシウム、ジデシルマグネシウム、エチル塩化マグネシウム、プロピル塩化マグネシウム、ブチル塩化マグネシウム、ヘキシル塩化マグネシウム、アミル塩化マグネシウム、ブチルエトキシマグネシウム、エチルブチルマグネシウム、ブチルマグネシウムハイドライドなどが挙げられる。これらのマグネシウム化合物は、例えば有機アルミニウム等との錯化合物の形で用いる事もでき、また、液状状態であっても固体状態であってもよい。さらに好適なマグネシウム化合物として、塩化マグネシウム、臭化マグネシウム、沃化マグネシウム、弗化マグネシウムのようなハロゲン化マグネシウム;メトキシ塩化マグネシウム、エトキシ塩化マグネシウム、イソプロポキシ塩化マグネシウム、ブトキシ塩化マグネシウム、オクトキシ塩化マグネシウムのようなアルコキシマグネシウムハライド;フエノキシ塩化マグネシウム、メチルフエノキシ塩化マグネシウムのようなアリロキシマグネシウムハライド;エトキシマグネシウム、イソプロポキシマグネシウム、ブトキシマグネシウム、n−オクトキシマグネシウム、2−エチルヘキソキシマグネシウムのようなアルコキシマグネシウム;フエノキシマグネシウム、ジメチルフエノキシマグネシウムのようなアリロキシマグネシウム;ラウリン酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウムのようなマグネシウムのカルボン酸塩などを挙げることができる。
本発明のプロピレン樹脂組成物の製造で使用する固体触媒成分(A)の調製に用いられる電子供与体化合物は、一般には「内部電子供与体」と称される。このような電子供与体化合物として、アルコール、フェノール類、ケトン、アルデヒド、カルボン酸、有機酸又は無機酸のエステル、エーテル、酸アミド、酸無水物のような含酸素電子供与体、アンモニア、アミン、ニトリル、イソシアネートの如き含窒素電子供与体などを知られているが、本発明ではスクシネート系の電子供与体化合物を使用する。
好適なスクシネート系化合物は、式I:
Figure 2014129434
(式中、基R及びRは、互いに同一か又は異なり、場合によってはヘテロ原子を含む、C〜C20の線状又は分岐のアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、又はアルキルアリール基であり;基R〜Rは、互いに同一か又は異なり、水素、或いは場合によってはヘテロ原子を含む、C〜C20の線状又は分岐のアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、又はアルキルアリール基であり、同じ炭素原子または異なる炭素原子に結合している基R〜Rは一緒に結合して環を形成してもよい)
のコハク酸エステル(スクシネート)構造を有する化合物から選択される。
及びRは、好ましくは、C〜Cのアルキル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、及びアルキルアリール基である。R及びRが第1級アルキル、特に分岐第1級アルキルから選択される化合物が特に好ましい。好適なR及びR基の例は、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、イソブチル、ネオペンチル、2−エチルヘキシルである。エチル、イソブチル、及びネオペンチルが特に好ましい。
式(I)によって示される化合物の好ましい群の1つは、R〜Rが水素であり、Rが、3〜10個の炭素原子を有する、分岐アルキル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、及びアルキルアリール基であるものである。好適な単置換スクシネート化合物の具体例は、ジエチル−sec−ブチルスクシネート、ジエチルテキシルスクシネート、ジエチルシクロプロピルスクシネート、ジエチルノルボニルスクシネート、ジエチルペリヒドロスクシネート、ジエチルトリメチルシリルスクシネート、ジエチルメトキシスクシネート、ジエチル−p−メトキシフェニルスクシネート、ジエチル−p−クロロフェニルスクシネート、ジエチルフェニルスクシネート、ジエチルシクロヘキシルスクシネート、ジエチルベンジルスクシネート、ジエチルシクロヘキシルメチルスクシネート、ジエチル−t−ブチルスクシネート、ジエチルイソブチルスクシネート、ジエチルイソプロピルスクシネート、ジエチルネオペンチルスクシネート、ジエチルイソペンチルスクシネート、ジエチル(1−トリフルオロメチルエチル)スクシネート、ジエチルフルオレニルスクシネート、1−(エトキシカルボジイソブチルフェニル)スクシネート、ジイソブチル−sec−ブチルスクシネート、ジイソブチルテキシルスクシネート、ジイソブチルシクロプロピルスクシネート、ジイソブチルノルボニルスクシネート、ジイソブチルペリヒドロスクシネート、ジイソブチルトリメチルシリルスクシネート、ジイソブチルメトキシスクシネート、ジイソブチル−p−メトキシフェニルスクシネート、ジイソブチル−p−クロロフェニルスクシネート、ジイソブチルシクロヘキシルスクシネート、ジイソブチルベンジルスクシネート、ジイソブチルシクロヘキシルメチルスクシネート、ジイソブチル−t−ブチルスクシネート、ジイソブチルイソブチルスクシネート、ジイソブチルイソプロピルスクシネート、ジイソブチルネオペンチルスクシネート、ジイソブチルイソペンチルスクシネート、ジイソブチル(1−トリフルオロメチルエチル)スクシネート、ジイソブチルフルオレニルスクシネート、ジネオペンチル−sec−ブチルスクシネート、ジネオペンチルテキシルスクシネート、ジネオペンチルシクロプロピルスクシネート、ジネオペンチルノルボニルスクシネート、ジネオペンチルペリヒドロスクシネート、ジネオペンチルトリメチルシリルスクシネート、ジネオペンチルメトキシスクシネート、ジネオペンチル−p−メトキシフェニルスクシネート、ジネオペンチル−p−クロロフェニルスクシネート、ジネオペンチルフェニルスクシネート、ジネオペンチルシクロヘキシルスクシネート、ジネオペンチルベンジルスクシネート、ジネオペンチルシクロヘキシルメチルスクシネート、ジネオペンチル−t−ブチルスクシネート、ジネオペンチルイソブチルスクシネート、ジネオペンチルイソプロピルスクシネート、ジネオペンチルネオペンチルスクシネート、ジネオペンチルイソペンチルスクシネート、ジネオペンチル(1−トリフルオロメチルエチル)スクシネート、ジネオペンチルフルオレニルスクシネートである。
式(I)の範囲内の化合物の他の好ましい群は、R〜Rからの少なくとも2つの基が、水素とは異なり、場合によってはヘテロ原子を含む、C〜C20の線状又は分岐のアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、又はアルキルアリール基から選択されるものである。水素とは異なる2つの基が同じ炭素原子に結合している化合物が特に好ましい。好適な二置換スクシネートの具体例は、ジエチル−2,2−ジメチルスクシネート、ジエチル−2−エチル−2−メチルスクシネート、ジエチル−2−ベンジル−2−イソプロピルスクシネート、ジエチル−2−シクロヘキシルメチル−2−イソブチルスクシネート、ジエチルー2−シクロペンチル−2−n−プロピルスクシネート、ジエチル−2−シクロペンチル−2−n−ブチルスクシネート、ジエチル−2,2−ジイソブチルスクシネート、ジエチル−2−シクロヘキシル−2−エチルスクシネート、ジエチル−2−イソプロピル−2−メチルスクシネート、ジエチル−2−テトラデシル−2−エチルスクシネート、ジエチル−2−イソブチル−2−エチルスクシネート、ジエチル−2−(1−トリフルオロメチルエチル)−2−メチルスクシネート、ジエチル−2−イソペンチル−2−イソブチルスクシネート、ジエチル−2−フェニル−2−n−ブチルスクシネート、ジイソブチル−2,2−ジメチルスクシネート、ジイソブチル−2−エチル−2−メチルスクシネート、ジイソブチル−2−ベンジル−2−イソプロピルスクシネート、ジイソブチル−2−シクロヘキシルメチル−2−イソブチルスクシネート、ジイソブチル−2−シクロペンチル−2−n−プロピルスクシネート、ジイソブチル−2−シクロペンチル−2−n−ブチルスクシネート、ジイソブチル−2,2−ジイソブチルスクシネート、ジイソブチル−2−シクロヘキシル−2−エチルスクシネート、ジイソブチル−2−イソプロピル−2−メチルスクシネート、ジイソブチル−2−テトラデシル−2−エチルスクシネート、ジイソブチル−2−イソブチル−2−エチルスクシネート、ジイソブチル−2−(1−トリフルオロメチルエチル)−2−メチルスクシネート、ジイソブチル−2−イソペンチル−2−イソブチルスクシネート、ジイソブチル−2−フェニル−2−n−ブチルスクシネート、ジイソブチル−2,2−ジイソプロピルスクシネート、ジイソブチル−2−フェニル−2−n−プロピルスクシネート、ジネオペンチル−2,2−ジメチルスクシネート、ジネオペンチル−2−エチル−2−メチルスクシネート、ジネオペンチル−2−ベンジル−2−イソプロピルスクシネート、ジネオペンチル−2−シクロヘキシルメチル−2−イソブチルスクシネート、ジネオペンチル−2−シクロペンチル−2−n−プロピルスクシネート、ジネオペンチル−2−シクロペンチル−2−n−ブチルスクシネート、ジネオペンチル−2,2−ジイソブチルスクシネート、ジネオペンチル−2−シクロヘキシル−2−エチルスクシネート、ジネオペンチル−2−イソプロピル−2−メチルスクシネート、ジネオペンチル−2−テトラデシル−2−エチルスクシネート、ジネオペンチル−2−イソブチル−2−エチルスクシネート、ジネオペンチル−2−(1−トリフルオロメチルエチル)−2−メチルスクシネート、ジネオペンチル−2,2−ジイソプロピルスクシネート、ジネオペンチル−2−イソペンチル−2−イソブチルスクシネート、ジネオペンチル−2−フェニル−2−n−ブチルスクシネートである。
更に、水素とは異なる少なくとも2つの基、則ちR及びR、又はR及びRが異なる炭素原子に結合している化合物も特に好ましい。好適な化合物の具体例は、ジエチル−2,3−ビス(トリメチルシリル)スクシネート、ジエチル−2,2−sec−ブチル−3−メチルスクシネート、ジエチル−2−(3,3,3−トリフルオロプロピル)−3−メチルスクシネート、ジエチル−2,3−ビス(2−エチルブチル)スクシネート、ジエチル−2,3−ジエチル−2−イソプロピルスクシネート、ジエチル−2,3−ジイソプロピル−2−メチルスクシネート、ジエチル−2,3−ジシクロヘキシル−2−メチルスクシネート、ジエチル−2,3−ジベンジルスクシネート、ジエチル−2,3−ジイソプロピルスクシネート、ジエチル−2,3−ビス(シクロヘキシルメチル)スクシネート、ジエチル−2,3−ジ−t−ブチルスクシネート、ジエチル−2,3−ジイソブチルスクシネート、ジエチル−2,3−ジネオペンチルスクシネート、ジエチル−2,3−ジイソペンチルスクシネート、ジエチル−2,3−(1−トリフルオロメチルエチル)スクシネート、ジエチル−2,3−テトラデシルスクシネート、ジエチル−2,3−フルオレニルスクシネート、ジエチル−2−イソプロピル−3−イソブチルスクシネート、ジエチル−2−tert−ブチル−3−イソプロピルスクシネート、ジエチル−2−イソプロピル−3−シクロヘキシルスクシネート、ジエチル−2−イソペンチル−3−シクロヘキシルスクシネート、ジエチル−2−テトラデシル−3−シクロヘキシルメチルスクシネート、ジエチル−2−シクロヘキシル−3−シクロペンチルスクシネート、ジエチル−2,2,3,3−テトラメチルスクシネート、ジエチル−2,2,3,3−テトラエチルスクシネート、ジエチル−2,2,3,3−テトラプロピルスクシネート、ジエチル−2,3−ジエチル−2,3−ジイソプロピルスクシネート、ジイソブチル−2,3−ビス(トリメチルシリル)スクシネート、ジイソブチル−2,2−sec−ブチル−3−メチルスクシネート、ジイソブチル−2−(3,3,3−トリフルオロプロピル)−3−メチルスクシネート、ジイソブチル−2,3−ビス(2−エチルブチル)スクシネート、ジイソブチル−2,3−ジエチル−2−イソプロピルスクシネート、ジイソブチル−2,3−ジイソプロピル−2−メチルスクシネート、ジイソブチル−2,3−ジシクロヘキシル−2−メチルスクシネート、ジイソブチル−2,3−ジベンジルスクシネート、ジイソブチル−2,3−ジイソプロピルスクシネート、ジイソブチル−2,3−ビス(シクロヘキシルメチル)スクシネート、ジイソブチル−2,3−ジ−t−ブチルスクシネート、ジイソブチル−2,3−ジイソブチルスクシネート、ジイソブチル−2,3−ジネオペンチルスクシネート、ジイソブチル−2,3−ジイソペンチルスクシネート、ジイソブチル−2,3−(1−トリフルオロメチルエチル)スクシネート、ジイソブチルー2,3−n−プロピルスクシネート、ジイソブチル−2,3−テトラデシルスクシネート、ジイソブチル−2,3−フルオレニルスクシネート、ジイソブチル−2−イソプロピル−3−イソブチルスクシネート、ジイソブチル−2−tert−ブチル−3−イソプロピルスクシネート、ジイソブチル−2−イソプロピル−3−シクロヘキシルスクシネート、ジイソブチル−2−イソペンチル−3−シクロヘキシルスクシネート、ジイソブチル−2−n−プロピル−3−(シクロヘキシルメチル)スクシネート、ジイソブチル−2−テトラデシル−3−シクロヘキシルメチルスクシネート、ジイソブチル−2,2,3,3−テトラメチルスクシネート、ジイソブチル−2,2,3,3−テトラエチルスクシネート、ジイソブチル−2,2,3,3−テトラプロピルスクシネート、ジイソブチル−2,3−ジエチル−2,3−ジイソプロピルスクシネート、ジイソブチル−2−シクロヘキシル−3−シクロペンチルスクシネート、ジネオペンチル−2,3−ビス(トリメチルシリル)スクシネート、ジネオペンチル−2,2−sec−ブチル−3−メチルスクシネート、ジネオペンチル−2−(3,3,3−トリフルオロプロピル)−3−メチルスクシネート、ジネオペンチル−2,3−ビス(2−エチルブチル)スクシネート、ジネオペンチル−2,3−ジエチル−2−イソプロピルスクシネート、ジネオペンチル−2,3−ジイソプロピル−2−メチルスクシネート、ジネオペンチル−2,3−ジシクロヘキシル−2−メチルスクシネート、ジネオペンチル−2,3−ジベンジルスクシネート、ジネオペンチル−2,3−ジイソプロピルスクシネート、ジネオペンチル−2,3−ビス(シクロヘキシルメチル)スクシネート、ジネオペンチル−2,3−ジ−t−ブチルスクシネート、ジネオペンチル−2,3−ジイソブチルスクシネート、ジネオペンチル−2,3−ジネオペンチルスクシネート、ジネオペンチル−2,3−ジイソペンチルスクシネート、ジネオペンチル−2,3−(1−トリフルオロメチルエチル)スクシネート、ジネオペンチル−2,3−ジネオペンチルスクシネート、ジネオペンチル−2,3−ジイソペンチルスクシネート、ジネオペンチル−2,3−テトラデシルスクシネート、ジネオペンチル−2,3−フルオレニルスクシネート、ジネオペンチル−2−イソプロピル−3−イソブチルスクシネート、ジネオペンチル−2−tert−ブチル−3−イソプロピルスクシネート、ジネオペンチル−2−イソプロピル−3−シクロヘキシルスクシネート、ジネオペンチル−2−イソペンチル−3−シクロヘキシルスクシネート、ジネオペンチル−2−テトラデシル−3−シクロヘキシルメチルスクシネート、ジネオペンチル−2−n−プロピル−3−(シクロヘキシルメチル)スクシネート、ジネオペンチル−2−シクロヘキシル−3―シクロペンチルスクシネート、ジネオペンチル−2,2,3,3−テトラエチルスクシネート、ジネオペンチル−2,2,3,3−テトラプロピルスクシネート、ジネオペンチル−2,3−ジエチル−2,3−ジイソプロピルスクシネートである。
式Iの化合物のうち、基R〜Rのうちのいくつかが一緒に結合して環を形成している化合物も好ましく用いることができる。このような化合物として特許文献11に挙げられている化合物、例えば、1−(エトキシカルボニル)−1−(エトキシアセチル)−2,6−ジメチルシクロヘキサン、1−(エトキシカルボニル)−1−(エトキシアセチル)−2,5−ジメチルシクロペンタン、1−(エトキシカルボニル)−1−(エトキシアセチルメチル)−2−メチルシクロヘキサン、1−(エトキシカルボニル)−1−(エトキシ(シクロヘキシル)アセチル)シクロヘキサンを挙げることができる。他には、例えば特許文献7に開示されているような環状スクシネート化合物も好適に用いることができる。
他の環状スクシネート化合物の例としては、特許文献8に開示されている化合物も好ましい。
式Iの化合物のうち、基R〜Rがヘテロ原子を含む場合、ヘテロ原子は窒素およびリン原子を含む第15族原子あるいは酸素およびイオウ原子を含む第16族原子であることが好ましい。基R〜Rが第15族原子を含む化合物としては、特許文献9に開示される化合物が挙げられる。一方、基R〜Rが第16族原子を含む化合物としては、特許文献10に開示される化合物が挙げられる。
本発明のプロピレン樹脂組成物の製造に使用する固体触媒成分を構成するハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素またはこれらの混合物をあげることができ、とくに塩素が好ましい。
本発明のプロピレン樹脂組成物の製造に使用する(B)成分である有機アルミニウム化合物は、例えば、トリエチルアルミニウム、トリブチルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニウム、トリイソプレニルアルミニウムのようなトリアルケニルアルミニウム、ジエチルアルミニウムエトキシド、ジブチルアルミニウムブトキシドなどのジアルキルアルミニウムアルコキシド、エチルアルミニウムセスキエトキシド、ブチルアルミニウムセスキブトキシドなどのアルキルアルミニウムセスキアルコキシドのほかに、R1 2.5Al(OR2)0.5などで表わされる平均組成を有する部分的にアルコキシ化されたアルキルアルミニウム、ジエチルアルミニウムクロリド、ジブチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムブロミドのようなジアルキルアルミニウムハロゲニド、エチルアルミニウムセスキクロリド、ブチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムセスキブロミドのようなアルキルアルミニウムセスキハロゲニド、エチルアルミニウムジクロリド、プロピルアルミニウムジクロリド、ブチルアルミニウムジブロミドなどのようなアルキルアルミニウムジハロゲニドなどの部分的にハロゲン化されたアルキルアルミニウム、ジエチルアルミニウムヒドリド、ジブチルアルミニウムヒドリドなどのジアルキルアルミニウムヒドリド、エチルアルミニウムジヒドリド、プロピルアルミニウムジヒドリドなどのアルキルアルミニウムジヒドリドなどの部分的に水素化されたアルキルアルミニウム、エチルアルミニウムエトキシクロリド、ブチルアルミニウムブトキシクロリド、エチルアルミニウムエトキシブロミドなどの部分的にアルコキシ化およびハロゲン化されたアルキルアルミニウム等から選択することができる。
本発明のプロピレン樹脂組成物の製造に使用する(C)成分である電子供与体化合物は、一般に「外部電子供与体」と称される。このような電子供与体化合物として、有機ケイ素化合物を用いるのが好ましい。好ましい有機ケイ素化合物として、例えば、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、t−ブチルメチルジメトキシシラン、t−ブチルメチルジエトキシシラン、t−アミルメチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ビスo−トリルジメトキシシラン、ビスm−トリルジメトキシシラン、ビスp−トリルジメトキシシラン、ビスp−トリルジエトキシシラン、ビスエチルフェニルジメトキシシラン、ジシクロペンチルジメトキシシラン、ジシクロヘキシルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、γ−クロルプロピルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、t−ブチルトリエトキシシラン、テキシルトリメトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、iso−ブチルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、クロルトリエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、シクロヘキシルトリエトキシシラン、2−ノルボルナントリメトキシシラン、2−ノルボルナントリエトキシシラン、2−ノルボルナンメチルジメトキシシラン、ケイ酸エチル、ケイ酸ブチル、トリメチルフエノキシシラン、メチルトリアリルオキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシシラン)、ビニルトリアセトキシシラン、ジメチルテトラエトキシジシロキサンなどが挙げられ、とりわけエチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、t−ブチルトリエトキシシラン、テキシルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、ジシクロペンチルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、ビスp−トリルジメトキシシラン、p−トリルメチルジメトキシシラン、ジシクロヘキシルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、2−ノネボルナントリエトキシシラン、2−ノルボルナンメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ケイ酸エチルなどが好ましい。
本発明のポリプロピレン樹脂組成物は、キシレン可溶分が5質量%以下、極限粘度が6〜20dL/g、示査熱分析の融解ピーク温度が160℃以上であり、かつ単独では流動性を示さない、高分子量ポリプロピレン重合体(a)0.1−10質量%と、(a)よりも極限粘度が小さく、さらに極限粘度が0.5〜4dl/g、キシレン可溶分が25質量%以下のポリプロピレン重合体(b)90.0−99.9質量%とを含有する。本発明のポリプロピレン樹脂組成物は、極限粘度が異なる、すなわち、分子量の異なる2種のポリプロピレン重合体(a)およびポリプロピレン重合体(b)の混合物である。特にポリプロピレン重合体(a)の極限粘度の好ましい範囲は7〜15dL/g、さらに好ましい範囲は8〜13dL/gである。ポリプロピレン重合体(a)の極限粘度が6未満の場合は、成形性や物性の向上が十分でなく、20を超えるものの製造は困難である。また、ポリプロピレン重合体(a)のキシレン可溶分が5質量%を超える場合、および/または示査熱分析の融解ピーク温度が160℃未満の場合は、結晶化の促進効果が十分でない。分子量の低いポリプロピレン重合体(b)に分子量の高いポリプロピレン重合体(a)を少量配合し、シートや二軸延伸フィルムの成形に必要な下記の特性を満足するように調整する:
(i)ポリプロピレン樹脂組成物のゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)による重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が10以上;
(ii)ポリプロピレン樹脂組成物のGPC法によって定められた分子量200万以上の成分の割合が2.5%以上;そして
(iii)ポリプロピレン樹脂組成物のメルトフローレート(MFR)が1.0〜50g/10分。
本発明のポリプロピレン樹脂組成物は、GPCによる重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が10以上、すなわち比較的広めの分子量分布を有する。スクシネート系のチーグラー・ナッタ型重合触媒を用いた結果、分子量分布が比較的広めのポリプロピレン樹脂組成物を得ることができる。分子量分布が狭いとメルトテンションが不足する結果、シートや二軸延伸フィルムの成形が困難になる。成形可能であった場合も、得られた成形体の剛性やクラリティーが十分でなく、シートの2次成形時のドローダウンも大きくなる。樹脂組成物の分子量分布は、好ましくは12以上、さらに好ましくは13以上であって良い。さらに本発明のポリプロピレン樹脂組成物は、GPC法で定められた分子量200万以上の成分の割合が2.5%以上、好ましくは2.8%以上、さらに好ましくは3.1%以上である。高分子量成分の影響は、分子間の絡み合いネットワークの形成により顕著になる。高分子量成分の分子量が高く、成分量が多く、分散性が良い程、絡み合いネットワークの形成が容易となる。特に分子量が200万以上の成分の量が2.5%以上になると、メルトテンションや配向結晶化の促進によると思われる剛性やクラリティーの向上が顕著になる。また、特にシートにおいて、200万以上の高分子量成分の増加に伴い、ポリプロピレンの結晶多形のひとつであるβ型結晶の割合が増加する。本発明のポリプロピレン樹脂組成物の230℃におけるMFR(流動性の指標)は、1.0〜50g/10分、好ましくは2.0〜30g/10分、さらに好ましくは3.0〜20g/10分である。MFRは流動性の指標であり、MFRが高い程、成形機に付帯した押出機における吐出量が増加し生産性が向上する一方、MFRを上げることは分子量の低下につながるので、メルトテンションの低下によりシートや二軸延伸フィルムの成形性が低下し、得られた成形品の強度も低下する。一般的なシートおよび二軸延伸フィルム用ポリプロピレン樹脂のMFRは0.5〜10/10分である。本発明のポリプロピレン樹脂組成物は、高MFRにもかかわらずメルトテンションが高いので、シートや二軸延伸フィルムを高い生産性で得ることが可能である。
この他、本発明のポリプロピレン樹脂組成物は、油展及び他のオレフィン系重合体に通常用いられる慣用の添加剤(造核剤、酸化防止剤、塩酸吸収剤、耐熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、内部滑剤、外部滑剤、耐電防止剤、難燃剤、分散剤、銅害防止剤、中和剤、可塑剤、発泡剤、気泡防止剤、架橋剤、過酸化物)および顔料(有機または無機)を添加してもよい。
本発明により、高い成形加工性をもって安定的にシートおよび二軸延伸フィルムに加工することができるポリプロピレン樹脂組成物を得ることができる。該ポリプロピレン樹脂組成物から成形したシートおよび二軸延伸フィルムは、優れた剛性と透明性を有していた。
次に本発明のポリプロピレン樹脂組成物の製造方法を具体的に説明する。
本発明のポリプロピレン樹脂組成物の原料となる高分子量ポリプロピレン重合体(a)は、既存のスラリープロセス(液体モノマー中の重合)や気相重合等で得られる。また、本発明のポリプロピレン樹脂組成物の原料となるポリプロピレン重合体(b)は、前段階で形成された高分子量ポリプロピレン重合体の存在下、重合器にプロピレンモノマー、水素、触媒を供給し、必要に応じてプロピレン以外のモノマー(コモノマー)を重合させて得られる。(a)と(b)は、各後続の重合が直前の重合反応中に形成された重合性物質の存在下で行われる少なくとも2段の逐次重合ステージを具備する逐次重合方法を用いることが好ましい。さらに(a)は少量でよいので、予重合段階で重合してもよい。
また、各ポリプロピレン重合体を得る方法として、モノマー濃度や重合条件の勾配を有する重合器を用いて行う方法が挙げられる。このような重合器では、例えば、少なくとも2つの重合領域が接続されたものを使用し、気相重合でモノマーを重合することができる。具体的には、触媒の存在下、上昇管からなる重合領域にてモノマーを供給して重合し、上昇管に接続された下降管にてモノマーを供給して重合し、上昇管と下降管とを循環しながら、ポリマー生成物を回収する。この方法では、上昇管中に存在する気体混合物が下降管に入るのを全面的または部分的に防止する手段を備える。また、上昇管中に存在する気体混合物とは異なる組成を有する気体および/または液体混合物を下降管中に導入する。
上記の重合方法は、例えば、特表2002−520426号公報に記載された方法を適用することができる。
重合ステージは、立体特異的チーグラー・ナッタ(Ziegler−Natta)型触媒の存在下で行われる。好ましい実施形態によれば、全重合ステージは、(A)マグネシウム、チタン、ハロゲンおよびスクシネート系化合物から選択される電子供与体化合物を必須成分として含有する固体触媒;(B)有機アルミニウム化合物;および(C)ケイ素化合物から選択される外部電子供与体化合物を含む触媒成分の存在下で行われる。上記特徴を有する触媒は、特許文献により周知である。重合ステージは、液相中、気相中又は液−気相中で生じてもよい。ポリプロピレン重合体の調製用の重合ステージにおける反応温度は同一でも異なっていてもよく、好ましくは40〜100℃;より好ましくは50〜90℃の範囲である。ポリプロピレン重合体を調製するための重合ステージの圧力は、液体モノマー中で行われる場合には、用いられる運転温度での液体プロピレンの蒸気圧と競合する圧力であり、触媒混合物を供給するために用いられる少量の不活性希釈剤の蒸気圧によって、任意のモノマーの過圧によって及び分子量調節剤として用いられる水素によって調節されてもよい。
重合圧力は、液相中で行われる場合には好ましくは33〜43barの範囲であり、気相中で行われる場合には5〜30barの範囲である。連鎖移動剤(たとえば、水素又はZnEt2)などの当該分野で公知の慣用の分子量調節剤を用いてもよい。
以下に実施例を掲げ本発明についてさらに説明する。なお、実施例における各分析は以下の方法で行った。
[MFR]
JIS K 7210に準じ、温度230℃、荷重21.18Nの条件下で測定した。
[キシレン可溶分(XS)]
ポリプロピレン樹脂組成物2.5gを、o−キシレン(溶媒)を250mL入れたフラスコに入れ、ホットプレートおよび還流装置を用いて、135℃で、窒素パージを行いながら、30分間、攪拌し、樹脂組成物を完全溶解させた後、25℃で1時間、冷却を行った。得られた溶液を、濾紙を用いて濾過した。濾過後の濾液を100mL採取し、アルミカップ等に移し、窒素パージを行いながら、140℃で蒸発乾固を行い、室温で30分間静置し、キシレン可溶分を得た。また、濾紙上に残った残留物(キシレン不溶成分と溶媒の混合物)にアセトンを加えて濾過した後、濾過されなかった成分を、80℃設定の真空乾燥オーブンにて、蒸発乾固させ、キシレン不溶分を得た。
なお、重合により製造した(b)成分のXSは、以下の式により、(a)成分と重合体混合物のXSから計算により算出した。
(b)のXS=(重合体混合物(c)のXS−(a)のXS×(a)の分率)/(b)の分率
[極限粘度(IV)]
ウベローデ型粘度計を用いて135℃テトラヒドロナフタレン中で極限粘度の測定を行った。なお、重合により製造した(b)成分のIVは、以下の式により、(a)成分と重合体混合物のIVから計算により算出した。
(b)のIV=(重合体混合物(c)のIV−(a)のIV×(a)の分率)/(b)の分率
なお、IVは分子量の指標である。
[エチレン含有量(C2)]
1、2、4−トリクロロベンゼン/重水素化ベンゼンの混合溶媒に溶解した試料について、日本電子社製JNM LA−400(13C共鳴周波数100MHz)を用い、13C−NMR法で測定した値をもとに以下の式により算出した。なお、重合により製造した(b)成分のC2は、以下の式により、(a)成分と重合体混合物のC2から計算により算出した。
(b)のC2=(重合体混合物(c)のC2−(a)のC2×(a)の分率)/(b)の分率
[ポリプロピレン樹脂組成物のMw/Mn]
装置としてポリマーラボラトリーズ社製PL GPC220を使用し、酸化防止剤を含む1,2,4−トリクロロベンゼンを移動相とし、カラムとして昭和電工社製UT−G(1本)、UT−807(1本)、UT−806M(2本)を直列に接続したものを使用し、検出器として示差屈折率計を使用した。また、ポリプロピレン樹脂組成物の試料溶液の溶媒としては移動相と同じものを使用し、1mg/mLの試料濃度で、150℃の温度で振とうさせながら2時間溶解して測定試料を調整した。これにより得た試料溶液500μLをカラムに注入し、流速1.0mL/分、温度145℃、データ取り込み間隔1秒で測定した。カラムの較正には、分子量580〜745万のポリスチレン標準試料(Shodex STANDARD、昭和電工株式会社製)を使用し、三次式近似で行った。Mark−Houkinsの係数は、ポリスチレン標準試料に関しては、K=1.21×10−4、α=0.707、ポリプロピレン樹脂組成物に関しては、K=1.37×10−4、α=0.75を使用した。
[融解ピーク温度]
パーキンエルマー社製のダイヤモンドDSCを用い、ポリプロピレン成形体を30℃で5分間保持した後、昇温速度20℃/分で230℃まで加熱した際に得られる融解曲線のピーク位置により、ポリプロピレン成形体の融解ピーク温度とした。
[ポリプロピレン樹脂組成物中の分子量200万以上の成分の割合]
上記のGPC測定で得られた分子量分布曲線(分子量をMとした場合logMと規格化された溶出量の関係)において、分子量200万以上の領域の面積の全領域の面積に対する割合から求めた。
[メルトテンション]
東洋精機製作所製のRCT−50KRAFを用い、シリンダー温度230℃、オリフィスL/D=8.0/2.095mm、ピストン下降速度20mm/分、引取速度6.28m/分の条件で、ポリプロピレン組成物の溶融物を吐出させた際の荷重(gf)を測定した。
[二軸延伸ポリプロピレン(PP)の製造]
二軸延伸フィルムは次の様にして得た。Tダイ成形機(吉井鉄工社製多層Tダイ成形機、スクリュー径25mm)を使用し、ロール温度30℃(エアーナイフ使用)の条件にて、10cm×10cm、厚み500μmの未延伸シートを得た後、2軸延伸装置(岩本製作所社製小型2軸延伸装置)により、延伸倍率:6倍×6倍、成形温度:155℃、延伸速度:50mm/秒の速度で同時に二方向へ延伸させて、二軸延伸フィルムを得た。
[二軸延伸フィルムのヤング率]
ヤング率は、万能試験機オートコム型試験機AC−5kN−Cを用い、JIS K7127に準拠し、サンプル形状は1号形試験片に準拠したもの(試験片長さ200mm、幅10mm、チャック間距離100mm)とし、引っ張り速度5mm/分の条件にてMD方向(フィルムの長手方向)について23℃にて測定した。ヤング率が高い程、剛性が高いことを意味する。
[シートの製造]
シートは次の様にして得た。Tダイ成形機(吉井鉄工社製多層Tダイ成形機、スクリュー径25mm)を使用し、ロール温度30℃(エアーナイフ使用)の条件にて、10cm×10cm、厚み500μmの未延伸シートを得た。
[ヘーズ]
JIS K 7136に従い、ヘイズ測定を行った。
[クラリティー]
ASTM D 1746に準拠し、クラリティー測定を行った。
[シートのテーパースティフネス]
上記成形性の評価に使用した厚み500μmの未延伸シートを縦2.75インチ、横1.5インチに打ち抜いて試験片を5個作製した。
各試験片について、テーバーインスツルメントコーポレーション社製V−5スティフネステスター(型式150−B)を用い、成形方向(MD方向)のスティフネスを測定した。その際の測定条件は、測定レンジ:50−500、レンジ重量:500ユニット、反り角度:15°、測定スパン:5cm、スケール倍率:5倍、保持時間3分、測定温度:23℃とした。スティフネスは、各試験片について、左右の反り角度15°における値を読み取り、それらを平均して求めた。
そして、下式により未延伸シートのテーバースティフネスを求めた。
E=9.83×Tsu/t
(E:シートのテーバースティフネス[MPa]、Tsuはスティフネスの平均値[gf・cm]、tは試験片の厚み[mm])
テーバースティフネスの値が大きい程、剛性が高いことを意味する。
[拡散透過光値(LSI)]
東洋精機製作所製視覚透明度試験機を用いて、拡散透過光値(LSI:LightScattering Index)を測定した。このLSIが小さい程、透明性が高い。ヘーズが角度4°以上の散乱光の比率であるのに対し、LSIは角度0.4〜1.2°の散乱光の強度に相当しており、クラリティーと同様に透けた感の指標となる。
[β晶分率]
上記テーバースティフネスの測定の際に得た未延伸シートについて、広角X線散乱(リガク社製、RAD−3Rシステム、X線源:Niフィルターで単色化したCuKα線)を測定した。β型結晶を有する場合には、得られたX線回折のプロファイルにおいて、2θ=16°付近にβ型結晶に特有な(300)反射に基づく散乱ピークが見られる。β晶分率の算出は、A.Turner Jones et al.;Macromol.Chem.75,134(1964)に記載された方法に従って行った。
(1)固体触媒成分の調製
特開2011−500907号の実施例に記載の調製法に従い、固体触媒成分を調製した。具体的には以下の通りである:
窒素でパージした500mLの4つ口丸底フラスコ中に、250mLのTiClを0℃において導入した。撹拌しながら、10.0gの微細球状MgCl・1.8COH(USP−4,399,054の実施例2に記載の方法にしたがって、しかしながら10000rpmに代えて3000rpmで運転して製造した)、及び9.1ミリモルのジエチル−2,3−(ジイソプロピル)スクシネートを加えた。温度を100℃に上昇させ、120分間保持した。次に、撹拌を停止し、固体生成物を沈降させ、上澄み液を吸い出した。次に、以下の操作を2回繰り返した:250mLの新しいTiClを加え、混合物を120℃において60分間反応させ、上澄み液を吸い出した。固体を、60℃において無水ヘキサン(6×100mL)で6回洗浄した。
(2)重合およびポリプロピレン樹脂組成物の製造
本発明のポリプロピレン樹脂組成物は、以下の方法で製造した:
実施例1
上記固体触媒と、トリエチルアルミニウム(TEAL)及びジシクロペンチルジメトキシシラン(DCPMS)を、固体触媒に対するTEALの質量比が18であり、TEAL/DCPMSの質量比が10となるような量で、室温において5分間接触させた。得られた触媒系を、液体プロピレン中において懸濁状態で20℃において5分間保持することによって予備重合を行った。
得られた予備重合物を、1段目の重合反応器に導入して、50℃において水素の無い状態でプロピレンをフィードして高分子量のプロピレン単独重合体(表1のポリプロピレン(a))を得た後、得られた重合体を2段目の重合反応器に導入して、水素0.510mol%とプロピレンをフィードしてプロピレン単独重合体(表1のポリプロピレン(b))を、1段目と2段目の滞留時間を制御することにより、(a)と(b)が表2の量比になる様にするとともに、重合温度80℃で、重合圧力を調整することによって、重合体混合物(c)を得た。得られた重合体混合物に、酸化防止剤として、BASF社製B255を0.2重量部、中和剤として、淡南化学社製カルシウムステアレートを0.05重量部配合し、ヘンシェルミキサーで1分間攪拌、混合した後、ナカタニNVCφ50mm単軸押出機で、シリンダ温度230℃で押出し、ストランドを水中で冷却した後、ペレタイザーでカットし、ペレット状のプロピレン樹脂組成物を得た。
実施例2〜3
2段目の水素濃度を、実施例2では0.624mol%、実施例3では0.355mol%とし、それぞれ表1の(b)と(b)のプロピレン単独重合体を、1段目と2段目の滞留時間を制御することにより、(a)と(b)、(a)と(b)が表2の量比になる様にするとともに、重合圧力を調整することによって、重合体混合物(c)を得た。それ以外は実施例1と同様にしてプロピレン樹脂組成物を得た。
実施例4
2段目の水素濃度を0.451mol%とし、表1の(b)のプロピレン共重合体のマトリックスである単独重合体を重合した後、さらに3段目で共重合体(エチレン・プロピレン共重合体)を重合させた。1段目と2〜3段目の滞留時間を制御することにより、(b)が表2の量比になる様にするとともに、重合温度、重合圧力を調整することによって、重合体混合物(c)を得た。その際、3段目の重合反応器中のエチレン濃度(C2/(C2+C3))と水素濃度((b)のXSのIV調整の目的で使用)を、それぞれ0.246mol/mol、2.22mol%にするとともに、プロピレン共重合体(b)中のエチレン・プロピレン共重合体の割合が18.5wt%になる様に、2段目と3段目の滞留時間分布を調整した。それ以外は実施例1と同様にしてプロピレン樹脂組成物を得た。
比較例1〜2
本発明の範囲に入らないポリマー組成物を製造した。比較例1〜2は、フタレート系の固体触媒を用いてプロピレンを重合させた例である。比較例1〜2で使用した固体触媒は、欧州特許第674991号に記載された方法により得られるものである。具体的には以下の通り製造した:
重合に用いる固体触媒を、欧州特許第674991号公報の実施例1に記載された方法により調製した。該固体触媒は、MgCl上にTiと内部ドナーとしてのジイソブチルフタレートを上記の特許公報に記載された方法で担持させたものである。
上記固体触媒と、比較例1の場合は、TEAL及びシクロヘキシルメチルジエトキシシラン(CHMMS)、比較例2の場合は、TEAL及びジシクロペンチルジメトキシシラン(DCPMS)を、固体触媒に対するTEALの質量比が11であり、TEAL/CHMMS、TEAL/DCPMSの質量比が3となるような量で、−5℃において5分間接触させた。得られた触媒系を、液体プロピレン中において懸濁状態で20℃において5分間保持することによって予備重合を行った。得られた予備重合物を、重合反応器に導入し、水素0.055mol%(比較例1)、0.242mol%(比較例2)とプロピレンをフィードし、重合温度80℃で、重合圧力を調整することによって、プロピレン単独重合体(表1のポリプロピレン(c比1)、(c比2))を得た。得られた重合体を実施例1と同様に溶融混練することにより、比較例1と比較例2の組成物を得た。
比較例3
(a)成分の融点および極限粘度と(b)成分が本発明の範囲に入らないポリマー組成物を製造した。LyondellBasell社製のRS1684(ポリプロピレン(a)5.0質量%と比較例2で得られたポリプロピレン樹脂組成物95質量%とを混合し、得られた混合物を、押出機(ナカタニ社製、スクリュー径50mm)を用い、250℃で溶融混練して、ポリプロピレン組成物を得た。
比較例4
本発明の範囲に入らないポリマー組成物を製造した。実施例1と同じ予備重合触媒物を重合反応器に導入し、水素0.284mol%とプロピレンをフィードし、重合温度80℃で、重合圧力を調整することによって、プロピレン単独重合体(表1のポリプロピレン(c比4))を得た。得られた重合体を実施例1と同様に溶融混練することにより、比較例4の組成物を得た。
比較例5
本発明の範囲に入らないポリマー組成物を製造した。重合反応器中の水素濃度を0.517mol%に上昇させた以外は、比較例2と同様にしてプロピレン単独重合体(表1のポリプロピレン(c比5))を得た。得られた重合体を実施例1と同様に溶融混練することにより、比較例5の組成物を得た。
比較例6
本発明の範囲に入らないポリマー組成物を製造した。比較例2で用いたフタレート系の固体触媒とTEAL/DCPMSから得られた予重合触媒を用いた以外は、実施例2と同様にして、1段目の重合反応器で高分子量のプロピレン単独重合体(表1のポリプロピレン(a))を重合した後、2段目の重合反応器でプロピレン単独重合体(表1のポリプロピレン(b))の重合を行い重合体混合物(c)を得た。その際、2段目の重合反応器での水素濃度を0.536mol%に変更した。得られた重合体混合物から実施例1と同様にして比較例6のプロピレン樹脂組成物を得た。
比較例7
本発明の範囲に入らないポリマー組成物を製造した。比較例2で用いたフタレート系の固体触媒とTEAL/DCPMSから得られた予重合触媒を用いた以外は、実施例4と同様にして、1段目の重合反応器で高分子量のプロピレン単独重合体(表1のポリプロピレン(a))を重合した後、2と3段目の重合反応器でプロピレン単独重合体とエチレン・プロピレン共重合体からなる重合体(表1のポリプロピレン(b10))の重合を行い、重合体混合物(c)を得た。その際、2段目の重合反応器での水素濃度を0.710mol%に変更するとともに、3段目の重合反応器での水素濃度とエチレン濃度(C2/(C2+C3))を、それぞれ5.52mol%と0.390mol/molに変更した。得られた重合体混合物から実施例1と同様にして比較例7のプロピレン樹脂組成物を得た。
比較例8
(a)成分の極限粘度が本発明の範囲に入らないポリマー組成物を製造した。80℃において1段目の重合反応器に水素0.003mol%を導入して高分子量のプロピレン単独重合体(表1のポリプロピレン(a))を重合した以外は、実施例2と同様にして重合体混合物(c)を得た。得られた重合体混合物から実施例1と同様にして比較例8のプロピレン樹脂組成物を得た。
比較例9
(b)成分の極限粘度が本発明の範囲に入らないポリマー組成物を製造した。2段目の重合反応器の水素濃度を0.003mol%に変更してプロピレン単独重合体(表1のポリプロピレン(b11))を重合した以外は、実施例2と同様にして重合体混合物(c)を得た。得られた重合体混合物から実施例1と同様にして比較例9のプロピレン樹脂組成物を得た。
Figure 2014129434
Figure 2014129434
[ポリプロピレン樹脂組成物の特性]
得られた各ポリプロピレン樹脂組成物のMFR、融解ピーク温度、Mw/Mn、分子量200万以上の成分の割合、ならびにメルトテンションを、表3に示した。また得られた各ポリプロピレン樹脂組成物から二軸延伸PPおよびシートを製造し、それぞれの特性を、上に説明したとおりに測定した。各二軸延伸PPおよびシートの特性を表3に示す。比較例5の組成物は、溶融張力の不足により、二軸延伸PPおよびシートの成形が出来なかった。比較例7の組成物は、溶融張力の不足により、二軸延伸PPの成形が出来なかった。比較例8および比較例9の組成物は、それぞれ、MFRが本発明の好ましい範囲を超え(比較例8)、本発明の範囲未満であり(比較例9)、二軸延伸PPおよびシートの成形に適さなかった。
Figure 2014129434
実施例1〜3と比較例のポリプロピレン単独重合体からなる組成物を比較すると、本発明の組成物の二軸延伸PPおよびシートは剛性が向上している。実施例4と比較例7のプロピレン共重合体を含む組成物の比較においても、本発明の組成物のシートは剛性が向上している。
実施例1〜3を比較例に関わるシートと比較すると、いずれもヘーズの値が大きく、クラリティーが高く、かつ拡散透過光値(LSI)が小さいという特徴が見られる。実施例1〜3のシートは、「白っぽく透けた」ものであることがわかる。

Claims (6)

  1. (A)マグネシウム、チタン、ハロゲンおよびスクシネート系化合物から選択される電子供与体化合物を必須成分として含有する固体触媒;
    (B)有機アルミニウム化合物;および
    (C)ケイ素化合物から選択される外部電子供与体化合物
    を含む触媒を用いて得たポリプロピレン樹脂組成物であって:
    キシレン可溶分が5質量%以下、極限粘度が6〜20dl/g、示査熱分析の融解ピーク温度が160℃以上、かつ単独では流動性を示さない、高分子量ポリプロピレン重合体(a)0.1−10質量%と、
    を含有し、下記(i)〜(iii):
    (i)ポリプロピレン樹脂組成物のゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)による重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が10以上;
    (ii)ポリプロピレン樹脂組成物のGPC法によって定められた分子量200万以上の成分の割合が2.5%以上;そして
    (iii)ポリプロピレン樹脂組成物の230℃でのメルトフローレート(MFR)が1.0〜50g/10分
    の条件を満たすことを特徴とする、前記ポリプロピレン樹脂組成物。
  2. ポリプロピレン重合体(a)及びポリプロピレン重合体(b)を、2段階以上の重合工程を逐次または連続的に実施する重合法により得ることを特徴とする請求項1のいずれかに記載のポリプロピレン樹脂組成物。
  3. 前期重合工程が予重合工程を含むこと特徴とする請求項1または2に記載のポリプロピレン樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のポリプロピレン樹脂組成物からなる層を有することを特徴とする二軸延伸ポリプロピレンフィルム。
  5. 請求項1〜3のいずれかに記載のポリプロピレン樹脂組成物からなる層を有することを特徴とするポリプロピレンシート。
  6. β晶分率が5%以上で、シートの厚みが500μmにおける拡散透過光値が30以下であることを特徴とする請求項5記載のポリプロピレンシート。
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