JP2014128231A - 抑草除草装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】作物を傷めることなく、この作物の周囲の雑草の発芽を抑制したり、生えた雑草を選択的に除草したりすることができる抑草除草装置を提供する。
【解決手段】複数の引掻き体1を並設した引掻き作業部2を前後方向に並設し、一の引掻き作業部2の隣り合う二体の引掻き体1間に相当する位置に他の引掻き作業部2の引掻き体1を配設して、一の引掻き作業部2の隣り合う二体の引掻き体1が泥地を引っ掻きながら移動する移動軌跡間を他の引掻き作業部2の引掻き体1が移動するように構成し、引掻き体1は、水平方向に出入りする凹凸形状の垂下体に構成すると共に下端に雑草の根を掻き切る引掻き切断部3を設けた構成とし、この引掻き切断部3は、沈み込み防止部4により雑草の根を選択的に掻き切るように構成した抑草除草装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば水田などの泥地状の農耕地で作物の周囲に生える雑草の発芽や生育を抑制したり、生えた雑草を除草したりする抑草除草装置に関するものである。
従来、水田等の泥地で使用する除草装置は、例えば走行体の後方に除草体を設け、この走行体の走行により除草体を牽引走行せしめると共に、この除草体によって泥地に生える雑草の除草を行う構成のものが一般的であるが、この除草体の多くは、回転刃によって雑草の生える泥地を雑草諸共ほり起こしてこの泥地中に張られた雑草の根を掻き切って除草する構成である為、例えば田植え後の水田のような稲の苗が植えられた状況では、回転刃を有する除草体によって雑草だけでなく稲の苗までも掘り起こしてしまい、この稲の苗の周囲に生える雑草だけを選択的に除草することができない為に使用することができない。
よって、上述したような稲の苗などの作物が植えられているところで作物の周囲に生える雑草の除草作業を行う際は、生産者が鎌などの草取り具を使用して手で雑草を刈り取るか、或いは除草剤を散布するかのいずれかしかなかった。
しかしながら、前者の人手によって行う除草作業は多大な労力と時間を要する問題があり、また、後者の除草剤による除草作業は、化学薬剤を使用することによる作物の品質低下や、地下水汚染などの環境破壊の問題、更には同じ除草剤の繰り返し使用による除草効果の低減(除草剤に対する耐性が雑草に生ずる)などの懸念があり、いずれの除草作業も問題を抱えていた。
そこで、本願発明者は、作物の周囲に生える雑草に対して、除草体の牽引走行時にこの除草体の泥面引掻き手段の根切り機能によって、作物の根を切ることなく雑草の根だけを掻き切って除草することができる除草装置として、特許第4851764号を開発している。
この特許第4851764号は、泥面を走行する走行体に牽引されて牽引走行する除草体をこの走行体に設け、この除草体は複数の引掻き線体により前記泥面を引っ掻く泥面引掻き手段を備え、この泥面引掻き手段の後方側に複数の引掛け線体により前記泥面に生える雑草を引っ掛ける雑草引掛け手段を備えた構成とし、前記泥面引掻き手段は、複数の各引掻き線体の下端を前記泥面に沈み込ませると共にこの沈み込み深さを前記泥面に生える雑草の根に到達し且つ作物の根に到達しない所定深さに設定してこの引掻き線体によりこの泥面の下層の雑草の根を掻き切る根切り機能を有する構成とし、前記雑草引掛け手段は前記複数の各引掛け線体の下端側を前記泥面に当接すると共にこの各引掛け線体の下端側に引掛け突部を設けて、この各引掛け線体の引掛け突部が前記泥面に生える雑草に当接した際にはこの雑草を引掛け突部に引っ掛けて泥面から除去し、且つこの引掛け突部が前記泥面に生える作物に当接した際にはこの作物との当接押圧により前記引掛け線体が撓み前記引掛け突部が作物に対して左右に回避動してこの作物を泥面から除去しないように雑草引掛け手段の各引掛け線体の可撓性を設定した除草装置である。
特許第4851764号公報
本発明は、上記特許第4851764号について種々の実験・試作を繰り返し行い更なる改良を進めた結果得られた、特許第4851764号の改良発明であり、簡易な構成で作物を傷めることなく、この作物の周囲に生える雑草の発芽を抑制したり、生えた雑草を選択的に除草したりすることができる極めて実用性に優れた画期的な抑草除草装置を提供することを目的とする。
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
泥地若しくはこの泥地上に張った水の表面を移動しながら前記泥地の上層を引っ掻くことでこの泥地の上層に生息する雑草の発芽や生長を抑制すると共に、前記泥地の上層に生える雑草を除草する抑草除草装置であって、前記泥地の上層を引っ掻く複数の引掻き体1を下方に向けて突設すると共に進行方向と直交する左右方向に並設して形成した引掻き作業部2を進行方向である前後方向に複数並設し、一の前記引掻き作業部2の引掻き体1に対して、他の前記引掻き作業部2の引掻き体1を左右いずれかの方向に位置をずらして前記一の引掻き作業部2の隣り合う二体の引掻き体1間に相当する位置に配設して、前記一の引掻き作業部2の隣り合う二体の引掻き体1が前記泥地を引っ掻きながら移動する移動軌跡間を前記他の引掻き作業部2の引掻き体1が移動するように構成し、前記引掻き体1は、水平方向に出入りする凹凸形状の垂下体に構成すると共に下端に前記泥地中に沈み込ませてこの泥地の上層を引っ掻いたりこの泥地の上層に張られた雑草の根を掻き切ったりする引掻き切断部3を設けた構成とし、この引掻き切断部3は、前記引掻き体1の下端部に水平方向に突設した沈み込み防止部4により、前記泥地の上層に張られた雑草の根に到達し且つこの雑草の根よりも深い位置に張られた作物の根に到達しない深さに沈み込むように構成したことを特徴とする抑草除草装置に係るものである。
また、前記引掻き体1は、進行方向である前後方向に出入りする凹凸形状の垂下体に構成したことを特徴とする請求項1記載の抑草除草装置に係るものである。
また、前記引掻き体1は、下方に向けてこの引掻き体1の下端に突設した前記引掻き切断部3の基端側に、前記沈み込み防止部4を連設した構成とし、この沈み込み防止部4は、前記引掻き切断部3に対して進行方向に突出状態に設けたことを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載の抑草除草装置に係るものである。
また、前記引掻き体1は、一本の線材を凹凸形状に折曲して形成した構成とし、この凹凸状引掻き体1の最下端に位置する進行方向に向かって凸となる凸状部の上下に対向する突出辺部の下端側を前記沈み込み防止部4としたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の抑草除草装置に係るものである。
また、前記引掻き作業部2を三列以上並設し、一の前記引掻き作業部2の隣り合う二体の引掻き体1が泥地を引っ掻きながら移動する移動軌跡間隔を前記他の引掻き作業部2の引掻き体1によって三分割以上に分割するように前記一の引掻き作業部2の引掻き体1に対して前記他の引掻き作業部2の引掻き体1を左右いずれかの方向に位置をずらして配設したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の抑草除草装置に係るものである。
本発明は上述のように構成したから、泥地(例えば水田)で栽培している作物を傷めずに、この作物の周囲に生息する雑草の発芽を抑制することができ、更に、既に作物の周囲に生えた雑草だけを選択的に除草することができ、しかも、この抑草作業と除草作業とを同時に行うことができる実用性に優れた画期的な抑草除草装置となる。
即ち、本発明は、引掻き体に設けた引掻き切断部が、沈み込み防止部によって、発芽前の雑草の種が生息したり、発芽し生長した雑草が根を張る泥地の上層のみを引っ掻き、この泥地に栽培している作物が根を張る深い位置まで引っ掻かないので、作物の根を掻き切らずに、泥地の上層を引っ掻きほぐしてこの泥地の上層に生息する雑草の発芽を抑制したり、既に発芽し生長している雑草の根だけを選択的に掻き切って除草したりすることができる実用性に優れた画期的な抑草除草装置となる。
更に、泥地の上層を引っ掻く引掻き切断部を設けた引掻き体を、水平方向に出入りする凹凸形状に形成したので、引掻き体の強度(剛性)が向上し、引掻き切断部が泥地の上層を引っ掻く際に生じる抵抗によって引掻き体の下端側が大きく反らず、よって、引掻き切断部が浮き上がったり角度が寝たりすることなく、略垂下状態で所定の沈み込み深さまで沈み込んで、発芽前の雑草が生息する泥地の上層を確実に引っ掻いて泥地をほぐすことができ、更に、この泥地の上層に張られた雑草の根を確実に掻き切ることができる実用性に優れた画期的な抑草除草装置となる。
しかも、本発明は、進行方向と直交する左右方向に並設した引掻き体の並設間隔を、泥地に散在する稲わらや除草した雑草が絡みついて目詰まりを起こさない幅広の間隔に設定しても、泥地を引っ掻きながら移動する引掻き体全体で描く移動軌跡の間隔を、左右方向に並設した引掻き体の並設間隔よりも狭い間隔に容易に設定可能な構成であり、これによって、引掻き体が泥地を引っ掻く際、引掻き作業部に稲わらや雑草が絡みついて引掻き作業部が目詰まりを起こすことがなくなり、この引掻き作業部が目詰まりしないことで、移動時に栽培している作物を倒すことなく移動することができるので、作物を傷めることなく良好に抑草、除草作業を行うことができる実用性に優れた画期的な抑草除草装置となる。
また、本発明を、水を張った水田で使用した場合は、引掻き体が泥地を引っ掻くことでこの泥面の上層の泥が水中に撹拌されて水面が泥水状に濁るので、発芽前の雑草に対して日光の照射率を低下させ発芽を抑制することができる画期的な抑草除草装置となる。
また、請求項2記載の発明においては、より一層引掻き体の強度が向上し、より確実に泥地を引っ掻きほぐしたり、スムーズに雑草の根を掻き切ったりすることができる作業性に優れた抑草除草装置となる。
また、請求項3,4記載の発明においては、より簡易な構成で引掻き体に設けた引掻き切断部の沈み込み深さを設定することができ、特に、請求項4記載の発明においては、一層簡易な構成で前記作用効果を発揮することができる画期的な抑草除草装置となる。
また、請求項5記載の発明においては、泥地のより多くの場所を引っ掻きほぐすことができ、これにより、一層多くの雑草の発芽を抑制することができ、更に、より多くの雑草の根を掻き切ることができる実用性に優れた画期的な抑草除草装置となる。
本実施例を示す斜視図である。 本実施例を示す正面図である。 本実施例の引掻き体を示す説明斜視図である。 本実施例の引掻き作業部を折り畳んだ状態を示す説明図である。 本実施例の抑草作業と除草作業を同時に行う状態を示す説明図である。
好適と考える本発明の実施形態を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
水田などの泥地上若しくは泥地上に張った水の表面に設置すると、前後方向に並設される複数の引掻き作業部2を形成する複数の引掻き体1の下端に設けた夫々の引掻き切断部3が泥地に接地すると共にこの泥地中に沈み込む。
この際、引掻き切断部3は、沈み込み防止部4によって泥地中に所定の深さまで、具体的には、発芽前の雑草の種が生息する泥地の上層付近で、泥地に生えている雑草の根には到達するがこの雑草の根よりも深い位置に張られているこの泥地に栽培している作物の根には到達しない深さまで沈み込んだ状態となる。
この引掻き切断部3が泥地中に所定の深さまで沈み込んだ状態で移動させると、この泥地中に沈み込んだ引掻き切断部3は、泥地の上層を引っ掻きながら移動することとなり、これによって、泥地の上層側が耕されたようにほぐれた状態となり、安定した状態で埋まっている発芽前の雑草の種の環境を不安定にして雑草の発芽を抑制する抑草作業と、既に泥地に生えている雑草の根を掻き切って除草する除草作業が同時に成される。
この際、この泥地を引っ掻く引掻き切断部3は、雑草の根よりも深い位置に根を張る作物の根には到達し得ない深さまでしか沈み込まないので、泥地の上層に根を張る雑草は根を掻き切られるが、この雑草よりも深い位置に根を張る作物は根を掻き切られることはなく、よって、引掻き切断部3は雑草の根だけを選択的に掻き切ることとなる。
また、引掻き体1は、下端に設けた引掻き切断部3が泥地を引っ掻きながら移動する際の抵抗によって、移動時は引掻き切断部3を設けた下端側が進行方向と反対方向に反る力を受ける。
この際、例えば引掻き体1の剛性が低いと引掻き体1の下端側が進行方向と反対方向に反ることによって先端が上方に浮き上がり所定の深さよりも沈み込み深さが浅くなり、更に、引掻き切断部3自体の角度が寝てしまい、言い換えると、引掻き切断部3と泥地面とで成す角度が浅くなり、引掻き切断部3が雑草の根を引掛けずに根の上方を滑るように移動してしまうため、引掻き切断部3が泥地中に所定の深さまで沈み込まず、発芽前の雑草の種が生息する泥地の上層を十分に引っ掻きほぐすことができず、また、泥地地中の上層に張られた根を掻き切ることができず抑草及び除草機能を十分に発揮することができないが、この点、本発明は、引掻き体1を凹凸形状に形成して強度(剛性)を向上させた構成としたので、引掻き切断部3と泥地との接触抵抗によって引掻き体1の下端側が大きく反らず、よって、引掻き切断部3が浮き上がったり角度が寝たりすることなく、略垂下状態で所定の沈み込み深さまで沈み込んで、発芽前の雑草の種が生息する泥地の上層を十分に引っ掻きほぐして発芽を抑制する抑草作業と、既に作物の周囲に生えている雑草の根だけを選択的に掻き切って除草する除草作業とを確実に行うことができる実用性に優れた画期的な抑草除草装置となる。
また、泥地を引っ掻き雑草の根を掻き切る引掻き体1の左右方向の並設間隔は狭いほうが、泥地のより多くの場所を引っ掻くことができ、これにより、より広範囲に渡って抑草作業ができると共に、より確実に多くの雑草の根を掻き切って効率的に除草作業を行うことができるので、引掻き体1の左右方向の並設間隔はできるだけ狭い並設間隔に設定することが好ましいが、引掻き体1の左右方向の並設間隔を狭くすると、例えば水田で使う場合、水田に散在している稲わらや除草した雑草が引掻き体1(引掻き切断部3)に絡みつき易くなり、この絡みついた稲わらや雑草によって引掻き作業部2の先端、即ち、引掻き切断部3間が目詰まり状態になってしまい、この目詰まりした状態で移動すると、折角植えた作物を倒してしまい作物を傷めたり、スムーズに雑草の根を掻き切ることができなくなってしまう為、この引掻き切断部3に絡みついた稲わらや雑草の根を一々排除しなければならないという不具合が生じる。
この点、本発明は、引掻き体1を下方に向けて突設すると共に進行方向と直交する左右方向に並設して形成した引掻き作業部2を進行方向である前後方向に複数並設し、この前後方向に並設した複数の引掻き作業部2のうちの一の引掻き作業部2の引掻き体1に対して、他の引掻き作業部2の引掻き体1を左右いずれかの方向に位置をずらして一の引掻き作業部2の隣り合う二体の引掻き体1間に相当する位置に配設して、一の引掻き作業部2の隣り合う二体の引掻き体1が泥地を引っ掻きながら移動する移動軌跡間を他の引掻き作業部2の引掻き体1が移動するように構成したので、引掻き体1全体が泥地を引っ掻きながら移動する移動軌跡の間隔を、より多くの場所を引っ掻くように狭い間隔に設定しても、各引掻き作業部2を形成する左右方向に並設した引掻き体1の並設間隔は稲わらや雑草が絡みつかず目詰まりを起こさない広さに設定することができ、よって、一々引掻き切断部3に絡みついた稲わらや雑草を排除する作業を行うことなく効率良く抑草及び除草作業を行うことができる画期的な抑草除草装置となる。
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
本実施例は、本発明を抑草除草部5として、この抑草除草部5を、泥地を走行可能な走行体6に設けて、この走行体6が泥地(具体的には水田)を移動することで抑草除草部5が、作物(具体的には稲の苗)が植えられている泥地に生息する発芽前の雑草の種の発芽を抑制する抑草作業と、既にこの泥地に生えている雑草を除草する除草作業との双方の作業を同時に行うように構成した抑草除草装置である。
走行体6は、図1,図2に示すように、フレーム部7と、このフレーム部7に回転自在に設けた走行車輪8と、作業者が把持してこの走行体6の進行方向を操作する操作ハンドル部9とで構成し、更に、この走行体6はフレーム部7に駆動源10を設け、この駆動源10によって走行車輪8が回転して自走可能に構成している。
また、この駆動源10によって回転する走行車輪8は、円環状の枠体に形成すると共に所定の角度間隔おいて複数の板羽根状突出部11を設けた構成とし、この走行車輪8が回転した際に板羽根状突出部11が泥をかくことにより推進力が生じて走行体6が良好に走行できるように構成している。
また更に、走行体6の先端側に、この走行体6の前後の重量バランスを調整するバランス調整部20を設けた構成としいている。
具体的には、このバランス調整部20は、重量バランスを調整するための砂等の重量物を収納する収納体から成り、走行体6の先端部に上下方向に回動自在且つ着脱自在に設けた構成としている。
即ち、作業する泥地が比較的固く、走行車輪8が泥地中に沈み込まずに前述した板羽根状突出部11が泥をかかず良好な推進力を生じることができない場合に、このバランス調整部20に砂等の重量物を収納して走行体6の先端側を重くして走行車輪8が泥地に沈み込む易くし、更に沈み込ませたい場合は、このバランス調整部20を下方に回動移動させて前方に突出状態にして、重心をより前方に移動させて走行車輪8を泥地に沈み込み易い状態にすることができ、また、作業する泥地が比較的軟らかく、走行車輪8が泥地中に沈み込み易い場合は、この重量バランス調整部20を取り外して、走行体6の先端側を軽量化することができるように構成している。
また、抑草除草部5は、上述した走行体6の走行車輪8の後方に配設してこの走行体6に牽引されて移動する構成とし、具体的には、走行体6のフレーム部7と操作ハンドル部9とを連結する連結杆12に垂下状態に設けられ、泥地の上層を引っ掻く複数の引掻き体1を下方に向けて突設すると共に進行方向と直交する左右方向に並設して形成した引掻き作業部2を進行方向である前後方向に複数並設し、一の引掻き作業部2の引掻き体1に対して、他の引掻き作業部2の引掻き体1を左右いずれかの方向に位置をずらして一の引掻き作業部2の隣り合う二体の引掻き体1間に相当する位置に配設して、一の引掻き作業部2の隣り合う二体の引掻き体1が泥地を引っ掻きながら移動する移動軌跡間を他の引掻き作業部2の引掻き体1が移動するように構成し、この引掻き体1は、水平方向に出入りする凹凸形状の垂下体に構成すると共に下端に前記泥地中に沈み込ませてこの泥地の上層を引っ掻いたりこの泥地の上層に張られた雑草の根を掻き切ったりする引掻き切断部3を設けた構成とし、この引掻き切断部3は、前記引掻き体1の下端部に水平方向に突設した沈み込み防止部4により、泥地中に張られた雑草の根に到達し且つこの雑草の根よりも深い位置に張られた作物の根に到達しない深さに沈み込むように構成している。
この抑草除草部5をより具体的に説明すると、引掻き体1は、図3に示すように、一本の線材を進行方向である前後方向に出入りする凹凸状に折曲した凹凸形状の垂下体に構成すると共にこの垂下体の下端を垂下状態に形成した構成として、これを泥地中に沈み込ませてこの泥地の上層を引っ掻いたりこの泥地の上層に張られた雑草の根を掻き切ったりする引掻き切断部3としている。
また、この引掻き体1は、下端に設けた引掻き切断部3の泥地中への沈み込み深さを、泥地中に張られた雑草の根には到達するがこの雑草の根よりも深い位置に張られた作物の根には到達しない深さに制御する沈み込み防止部4を設けた構成とし、この沈み込み防止部4は、引掻き切断部3の基端に、引掻き切断部3に対して進行方向(前方)に突出状態に設けた構成とし、本実施例では、進行方向である前後方向に向けて凹凸状に折曲した凹凸状引掻き体1の最下端に位置する進行方向に向かって凸となる凸状部の上下に対向する突出辺部の下側を沈み込み防止部4としている。
また、この沈み込み防止部4は、非作業時、即ち、引掻き切断部3が泥地と接してなく引掻き体1が垂下状態の際に前上がりの傾斜状態となるように設けた構成とし、作業時、即ち、引掻き体1の下端に設けた引掻き切断部3が泥地を引っ掻きながら移動する際に生じる抵抗によって引掻き体1が弓状に反り、この引掻き体1が弓状に反ることで沈み込み防止部4の後方側が持ち上がった際に、泥地の表面と略平行になるように構成している。
即ち、沈み込み防止部4が泥地表面と平行となることで、泥地との接地面積が最大となって沈み込み防止部4の泥地に対する抵抗が最大となることでこの沈み込み防止部4が泥地中に沈み込まず、これによって、引掻き切断部3が所定以上の沈み込み深さとならないように構成している。
具体的には、引掻き体1の凹凸形状を、開口部側が幅広となる台形状凹凸形状、より具体的には、凹凸形状の進行方向に向かって凸となる凸状部の上下に対向する突出辺部が、上側の突出辺部を前下がり状態、下側の突出辺部を前上がり状態としてハ字状に形成して、この凹凸形状の進行方向に向かって凸となる凸状部の下側の突出辺部から成る沈み込み防止部4を前上がり状態に設けた構成としている。
また更に、この沈み込み防止部4は、泥地中に沈み込む引掻き切断部3の先端部から5mm〜15mm(本実施例では約10mm)の位置に配設した構成とし、引掻き切断部3の泥地中への沈み込み深さが5mm〜15mm(本実施例では約10mm)となるようにしている。
即ち、本実施例の引掻き切断部3の沈み込み深さは、泥地、具体的には水田の上層側、10mm前後の深さに生息している発芽前の雑草の種の安定した環境を荒らして位置をずらすなど不安定な環境にすると共に、約30mmの深さ位置から下方に向けて根を張る稲の苗の根には到達せず、この泥地(水田)の上層側の5mm〜10mmの深さに根を張るヒエ等の水田に生える一般的な雑草の根に確実に到達してこの雑草の根だけを選択的に掻き切るように構成している。
また、本実施例は、上述のように構成した引掻き体1を下方に向けて突設すると共に進行方向と直交する左右方向に並設して形成した引掻き作業部2を形成すると共に、この引掻き作業部2を進行方向である前後方向に複数並設した構成としている。
具体的には、引掻き作業部2は三列以上並設し、一の引掻き作業部2の隣り合う二体の引掻き体1が泥地を引っ掻きながら移動する移動軌跡間隔を他の引掻き作業部2の引掻き体1によって三分割以上に分割するように一の引掻き作業部2の引掻き体1に対して他の引掻き作業部2の引掻き体1を左右いずれかの方向に位置をずらして配設した構成とすることが好ましく、本実施例では、この引掻き作業部2を三列設け、一の引掻き作業部2の隣り合う二体の引掻き体1が泥地を引っ掻きながら移動する移動軌跡間隔を他の引掻き作業部2の引掻き体1によって三分割するように一の引掻き作業部2の引掻き体1に対して他の引掻き作業部2の引掻き体1を左右いずれかの方向に位置をずらして配設した構成としている。
より詳細に説明すると、各引掻き作業部2は、進行方向と直交する左右方向が長さ方向となるように配設した横杆体13に複数の引掻き体1を等間隔で並設状態に垂設した構成とし、また、この引掻き体1の並設間隔は、泥地中に沈み込んだ引掻き切断部3に水田に散在する稲わらや根を掻き切って除草した雑草が絡みつき左右方向に隣り合う引掻き切断部3の間が目詰まりを起こさない間隔、具体的には約4cm以上に設定しており、本実施例では4.5cmに設定に設定している。
また、図3に示すように、三列に並設した夫々の引掻き作業部2を形成する引掻き体1の配設位置を、一列目(図中手前側)の引掻き作業部2Aに対して二列目の引掻き作業部2Bを所定量左右いずれかの方向に位置をずらして配設し、三列目の引掻き作業部2Cは、二列目の引掻き作業部2Bよりも更に所定量、同方向に位置をずらして配設している。
具体的には、二列目の引掻き作業部2Bの引掻き体1Bは、一列目の引掻き作業部2Aの引掻き体1Aに対して抑草除草部5の後方側から見た際に右方向(走行体6側から見た場合は左方向)へ1.5cm位置をずらして配設し、三列目の引掻き作業部2Cの引掻き体1Cは、二列目の引掻き作業部2Bの引掻き体1Bに対して抑草除草部5の後方側から見た際に右方向(走行体6側から見た場合は左方向)へ1.5cm、即ち一列目の引掻き作業部2Aの引掻き体1Aに対して3cm位置をずらして配設している。
即ち、この三列の引掻き作業部2を形成する引掻き体1を前後方向から見た際に、一列目の引掻き作業部2Aの引掻き体1Aの隣り合う引掻き体1Aの間に二列目の引掻き作業部2Bの引掻き体1Bと三列目の引掻き作業部2Cの引掻き体1Cが等間隔で配置し、この一列目の引掻き作業部2Aの隣り合う二本の引掻き体1Aの間隔を二列目と三列目の引掻き作業部2B,2Cの引掻き体1B,1Cによって三等分したように見えるように構成している。
更に言い換えると、この三列の引掻き作業部2を形成する引掻き体1を前後方向から見た際の引掻き体1の並設状態が、端から一列目の引掻き作業部2Aの引掻き体1A、二列目の引掻き作業部2Bの引掻き体1B、三列目の引掻き作業部2Cの引掻き体1Cの並び順を繰り返しながら等間隔(1.5cm間隔)に並設している状態に見えるように構成している。
また、引掻き作業部2を形成する引掻き体1を設けた横杆体13は、前後方向に三列、所定の間隔を置いて並設した状態で複数の補強リブ14を架設状態に設けて連結し、この補強リブ14によって、夫々の横杆体13(引掻き作業部2)が、引掻き切断部3が泥地を引っ掻きながら移動する際の抵抗によって位置がよじれてしまうことを防止し、この引掻き作業部2となる横杆体13が常に平行状態を保持して、引掻き体1の並設間隔が一定となるように構成している。
また、この横杆体13は、左右両端側を折り畳み収納自在に構成して、この横杆体13を折り畳み収納して収納時の収納スペースや運搬時の載置スペースを確保し易い状態にできる構成としている。
具体的には、図4に示すように、横杆体13を分割し、夫々の横杆体13を枢着部15を介して連結し、この枢着部15よりも外側の横杆体13を、枢着部15を支点に上下回動自在に設けてこの横杆体13を折り畳み収納自在に構成している。
より具体的には、この上下回動自在に設けた枢着部15よりも外側の横杆体13は、非折り畳み収納状態、即ち内側の横杆体13と一直線状になっている状態では、この外側の横杆体13に設けた回動阻止当接部17が枢着部15の上方に挿脱自在に配設した係止ピン16に当接して回動不能となり内側の横杆体13と一直線状を成す状態を保持し、折り畳み収納状態では、外側の横杆体13の端部が係止ピン16に当接して回動不能となり折り畳み収納状態を保持するように構成し、また、この係止ピン16を抜き取ることで外側の横杆体13が回動動作可能となる構成としている。
また、本実施例は、引掻き切断部3の沈み込み深さをより確実に略一定の沈み込み深さを保持するために、抑草除草部5を荷重吸収装置18(サスペンション)を介して連結杆12に設けて抑草除草部5が上方から押圧されることで下方に押し下がらないようにすると共に、抑草除草部5自体の沈み込みを抑制するフロート部19を設けた構成としている。
具体的には、抑草除草部5を構成する横杆体13と連結杆12の間に荷重吸収装置18としてのバネ材18を設け、連結杆12に、この連結杆12を下方側に押圧する荷重がかかりこの連結杆12が下方側に移動した際、この連結杆12と横杆体13との間に設けたバネ材18が収縮して荷重を吸収することで、この連結杆12からの荷重が抑草除草部5に伝達されず、これにより、連結杆12は下方に移動しても、抑草除草部5は下方に沈み込まない構成としている。
より具体的には、抑草除草部5の横杆体13に、棒状に形成した複数の抑草除草部側係合部21を突設し、走行体6の連結杆12に、円環状に形成した走行体側係合部22を設け、抑草除草部側係合部21にバネ材18を嵌挿した状態で、この抑草除草部側係合部21を走行体側係合部22の下方側から挿入して、この走行体側係合部22がバネ材18に支持されるように構成し、この走行体側係合部22が下方に移動するとバネ材18が縮退しこの走行体側係合部22の荷重を吸収して抑草除草部側係合部21に荷重を伝達しないことで抑草除草部5の沈み込みを防止するように構成している。
尚、本実施例は、抑草除草部側係合部21に走行体側係合部22の移動を抑止するストッパーを配設し得る構成とし、抑草除草部側係合部21と係合状態の走行体側係合部22を挟み込むようにストッパーを配設することで、荷重吸収装置18(バネ材18)の機能を不能にして走行体側係合部22からの荷重を抑草除草部側係合部21に伝達することもできるように構成している。
即ち、固めの泥地など引掻き切断部3が沈み込み難い場合に、操作ハンドル部9に荷重をかけて抑草除草部5を下方に押し込むことで引掻き切断部3を所定の沈み込み深さまで沈み込ませることができるように構成している。
また、フロート部19は、泥地との接地面積が大きくなるように板状に形成すると共に抑草除草部5の左右両側に一体ずつ配設した構成とし、更に、このフロート部19は、左右方向に移動自在に設けた構成としこの二体のフロート部19の間隔を調整自在に構成して、田植え後の水田で使用する際、苗をフロート部19で倒さないように苗の植え付け間隔(30cm若しくは33cm)に合わせてこの二体のフロート部19の間隔を調整できる構成としている。
また更に、このフロート部19は、上下方向に移動自在に設けて高さ調整自在に構成して、このフロート部19の位置を調整することで、引掻き切断部3の沈み込み深さを調整し得る構成としている。
即ち、このフロート部19の位置を調整することで、前述した泥地の上層10mm程度の深さよりも深い層、例えば、20mm程度の深さのところを引っ掻くことも可能となり、より多くの雑草の発芽を抑制することができるように構成している。
上述のように構成した本実施例の作用・効果について以下に説明する。
田植え後の水田に雑草が生えないようにする抑草作業と、既に生えている雑草を除草する除草作業を行うために、本実施例を水田に配置すると、抑草除草部5の前後方向に並設する三列の引掻き作業部2を形成する複数の引掻き体1の下端に設けた引掻き切断部3が泥地中に所定の深さまで沈み込む。
即ち、引掻き切断部3は、この引掻き切断部3の基端に設けた沈み込み防止部4が泥地面に対して生ずる接地抵抗によって沈み込まないため、引掻き切断部3の沈み込み深さはこの引掻き切断部3の基端に設けた沈み込み防止部4よりも先端側の部分しか沈み込まないこととなる。
更に、抑草除草部5自体もフロート部19によって泥地中に沈み込まない構成としたので、この抑草除草部5が泥地中に沈み込まないことで、より確実に引掻き切断部3の沈み込み深さを一定の沈み込み深さに保持することができる。
よって、引掻き切断部3は、沈み込み防止部4とフロート部19によって、発芽前の雑草の種が生息する泥地の上層付近で、泥地に生えている雑草の根には到達するがこの雑草の根よりも深い位置に張られているこの泥地に栽培している作物の根には到達しない深さ(具体的には、泥地表面から10mmの深さ)まで沈み込んだ状態となる。
この引掻き切断部3が泥地中に所定の深さに沈み込んだ状態で走行体6を移動させると、この走行体6に牽引されて抑草除草部5が牽引走行し、この抑草除草部5が走行することで、図5(a)〜(c)に示すように、引掻き切断部3が、泥地の上層を引っ掻きながら移動することとなり、これによって、泥地の上層側が耕されたようにほぐれた状態となり、安定した状態で埋まっている発芽前の雑草の種の環境を不安定にして雑草の発芽を抑制する抑草作業と、既に泥地に生えている雑草の根を掻き切って除草する除草作業の双方の作業を同時に行うこととなる。
しかも、本実施例を水田で使用した場合、引掻き体が泥地を引っ掻くことでこの水田の上層の泥が水中に撹拌されて水面が泥水状に濁るので、発芽前の雑草に対して日光の照射率を低下することができ、これによって、雑草の発芽を抑制することができる画期的な抑草除草装置となる。
また、下端に引掻き切断部3を設けた引掻き体1は、移動時は、引掻き切断部3が泥地を引っ掻きながら移動する際の抵抗によって、下端側を引きずるような弓状に変形する力を受ける。
この際、例えば引掻き体1の剛性が低いと引掻き体1の下端側が進行方向と反対方向に反ることによって先端が上方に浮き上がり所定の深さよりも沈み込み深さが浅くなり、更に、引掻き切断部3自体の角度が寝てしまい、言い換えると、引掻き切断部3と泥地面とで成す角度が浅くなり、引掻き切断部3が雑草の根を引掛けずに根の上方を滑るように移動してしまうため、引掻き切断部3が泥地中に所定の深さまで沈み込まず、発芽前の雑草の種が生息する泥地の上層を十分に引っ掻きほぐすことができず、また、泥地地中の上層に張られた根を掻き切ることができず抑草及び除草機能を十分に発揮することができないが、この点、本実施例は、引掻き体1を凹凸形状に形成して強度(剛性)を向上させた構成としたので、引掻き切断部3と泥地との接触抵抗によって引掻き体1の下端側が大きく反らず、よって、引掻き切断部3が浮き上がったり角度が寝たりすることなく、略垂下状態で所定の沈み込み深さまで沈み込んで、発芽前の雑草の種が生息する泥地の上層を十分に引っ掻きほぐして発芽を抑制する抑草作業と、既に作物の周囲に生えている雑草の根だけを選択的に掻き切って除草する除草作業とを確実に行うことができる実用性に優れた画期的な抑草除草装置となる。
また、本実施例は、三列に並設した夫々の引掻き作業部2を形成する引掻き体1の配設を、二列目の引掻き作業部2Bの引掻き体1Bは、一列目の引掻き作業部2Aの引掻き体1Aに対して1.5cm位置をずらして配設し、三列目の引掻き作業部2Cの引掻き体1Cは、二列目の引掻き作業部2Bの引掻き体1Bに対して1.5cm、即ち一列目の引掻き作業部2Aの引掻き体1Aに対して3cm位置をずらして配設し、この三列の引掻き作業部2を形成する引掻き体1を前後方向から見た際に、一列目の引掻き作業部2Aの隣り合う引掻き体1Aの間に二列目の引掻き作業部2Bの引掻き体1Bと三列目の引掻き作業部2Cの引掻き体1Cとが等間隔で配置し、この一列目の引掻き作業部2Aの隣り合う二本の引掻き体1Aの間隔を二列目と三列目の引掻き作業部2B,2Cの引掻き体1B,1Cによって三等分したように見えるように構成したので、夫々の引掻き作業部2を形成する引掻き体1の並設間隔は広く設定できこれによって稲わらや根を掻き切って除草した雑草が引っ掛かり難くなり目詰まりが起こらず、また、引掻き体1が泥地を引っ掻く間隔は狭く、泥地のより多くの場所を引っ掻くことができ、これにより、泥地を隈なく抑草作業することができると共に、より多くの雑草の根を掻き切って効率良く除草作業を行うことができる実用性に優れた画期的な抑草除草装置となる。
更に、本実施例は、抑草除草部5の横杆体13を折り畳み収納自在に構成したので、収納時や運搬時にコンパクトにでき、収納スペースや設置スペースを要せず収納性に優れた画期的な抑草除草装置となる。
また更に、本実施例は抑草除草部5を、荷重吸収装置18としてのバネ材18を介して連結杆12に設けたので、連結杆12に、この連結杆12を下方側に押圧する荷重がかかりこの連結杆12が下方側に移動しても、この連結杆12と横杆体13との間に設けたバネ材18が収縮して荷重を吸収することで、この連結杆12からの荷重が抑草除草部5に伝達されず、連結杆12は下方に移動しても抑草除草部5は下方に沈み込まないので、この抑草除草部5を構成する引掻き体1も沈み込まず、よって、引掻き切断部3が所定の沈み込み深さ以上に深く沈み込むことが無く、雑草よりも深い位置に根を張る作物の根に引掻き切断部3が到達して根を掻き切る心配がない実用性に優れた抑草除草装置となる。
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
1 引掻き体
2 引掻き作業部
3 引掻き切断部
4 沈み込み防止部
本発明は、例えば水田などの泥地状の農耕地で作物の周囲に生える雑草の発芽や生育を抑制したり、生えた雑草を除草したりする抑草除草装置に関するものである。
従来、水田等の泥地で使用する除草装置は、例えば走行体の後方に除草体を設け、この走行体の走行により除草体を牽引走行せしめると共に、この除草体によって泥地に生える雑草の除草を行う構成のものが一般的であるが、この除草体の多くは、回転刃によって雑草の生える泥地を雑草諸共ほり起こしてこの泥地中に張られた雑草の根を掻き切って除草する構成である為、例えば田植え後の水田のような稲の苗が植えられた状況では、回転刃を有する除草体によって雑草だけでなく稲の苗までも掘り起こしてしまい、この稲の苗の周囲に生える雑草だけを選択的に除草することができない為に使用することができない。
よって、上述したような稲の苗などの作物が植えられているところで作物の周囲に生える雑草の除草作業を行う際は、生産者が鎌などの草取り具を使用して手で雑草を刈り取るか、或いは除草剤を散布するかのいずれかしかなかった。
しかしながら、前者の人手によって行う除草作業は多大な労力と時間を要する問題があり、また、後者の除草剤による除草作業は、化学薬剤を使用することによる作物の品質低下や、地下水汚染などの環境破壊の問題、更には同じ除草剤の繰り返し使用による除草効果の低減(除草剤に対する耐性が雑草に生ずる)などの懸念があり、いずれの除草作業も問題を抱えていた。
そこで、本願発明者は、作物の周囲に生える雑草に対して、除草体の牽引走行時にこの除草体の泥面引掻き手段の根切り機能によって、作物の根を切ることなく雑草の根だけを掻き切って除草することができる除草装置として、特許第4851764号を開発している。
この特許第4851764号は、泥面を走行する走行体に牽引されて牽引走行する除草体をこの走行体に設け、この除草体は複数の引掻き線体により前記泥面を引っ掻く泥面引掻き手段を備え、この泥面引掻き手段の後方側に複数の引掛け線体により前記泥面に生える雑草を引っ掛ける雑草引掛け手段を備えた構成とし、前記泥面引掻き手段は、複数の各引掻き線体の下端を前記泥面に沈み込ませると共にこの沈み込み深さを前記泥面に生える雑草の根に到達し且つ作物の根に到達しない所定深さに設定してこの引掻き線体によりこの泥面の下層の雑草の根を掻き切る根切り機能を有する構成とし、前記雑草引掛け手段は前記複数の各引掛け線体の下端側を前記泥面に当接すると共にこの各引掛け線体の下端側に引掛け突部を設けて、この各引掛け線体の引掛け突部が前記泥面に生える雑草に当接した際にはこの雑草を引掛け突部に引っ掛けて泥面から除去し、且つこの引掛け突部が前記泥面に生える作物に当接した際にはこの作物との当接押圧により前記引掛け線体が撓み前記引掛け突部が作物に対して左右に回避動してこの作物を泥面から除去しないように雑草引掛け手段の各引掛け線体の可撓性を設定した除草装置である。
特許第4851764号公報
本発明は、上記特許第4851764号について種々の実験・試作を繰り返し行い更なる改良を進めた結果得られた、特許第4851764号の改良発明であり、簡易な構成で作物を傷めることなく、この作物の周囲に生える雑草の発芽を抑制したり、生えた雑草を選択的に除草したりすることができる極めて実用性に優れた画期的な抑草除草装置を提供することを目的とする。
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
泥地若しくはこの泥地上に張った水の表面を移動しながら前記泥地の上層を引っ掻くことでこの泥地の上層に生息する雑草の発芽や生長を抑制すると共に、前記泥地の上層に生える雑草を除草する抑草除草装置であって、横杆体13に、前記泥地の上層を引っ掻く複数の引掻き体1を、下方に向けて突設すると共に進行方向と直交する左右方向に4cm以上の間隔を設けて並設して形成した引掻き作業部2を、進行方向である前後方向に三列以上並設し、一の前記引掻き作業部2の隣り合う二体の引掻き体1が泥地を引っ掻きながら移動する移動軌跡の間隔を、他の前記引掻き作業部2の引掻き体1によって三分割以上に分割するように、前記一の引掻き作業部2の引掻き体1に対して、前記他の引掻き作業部2の引掻き体1を左右いずれかの方向に位置をずらして配設すると共に、前記一の引掻き作業部2及び前記他の引掻き作業部2の各引掻き体1が移動した際に形成する移動軌跡の各間隔が1.5cmの等間隔に形成されるように構成し、前記引掻き体1は、前記前後方向に出入りする凹凸形状の垂下体に構成すると共に下端に前記泥地中に沈み込ませてこの泥地の上層を引っ掻いたりこの泥地の上層に張られた雑草の根を掻き切ったりする引掻き切断部3を設けて、前記横杆体13に垂直状態に設けた構成とし、前記引掻き切断部3は、前記引掻き体1の下端部に水平方向に突設した沈み込み防止部4により、先端部が前記泥地の上層から5〜15mmの深さに沈み込むように構成したことを特徴とする抑草除草装置に係るものである。
また、前記引掻き体1は、下方に向けてこの引掻き体1の下端に突設した前記引掻き切断部3の基端側に、前記沈み込み防止部4を連設した構成とし、この沈み込み防止部4は、前記引掻き切断部3に対して進行方向に突出状態に設けたことを特徴とする請求項1記載の抑草除草装置に係るものである。
また、前記引掻き体1は、一本の線材を凹凸形状に折曲して形成した構成とし、この凹凸状引掻き体1の最下端に位置する進行方向に向かって凸となる凸状部の上下に対向する突出辺部の下端側を前記沈み込み防止部4としたことを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載の抑草除草装置に係るものである。
本発明は上述のように構成したから、泥地(例えば水田)で栽培している作物を傷めずに、この作物の周囲に生息する雑草の発芽を抑制することができ、更に、既に作物の周囲に生えた雑草だけを選択的に除草することができ、しかも、この抑草作業と除草作業とを同時に行うことができる実用性に優れた画期的な抑草除草装置となる。
即ち、本発明は、引掻き体に設けた引掻き切断部が、沈み込み防止部によって、発芽前の雑草の種が生息したり、発芽し生長した雑草が根を張る泥地の上層のみを引っ掻き、この泥地に栽培している作物が根を張る深い位置まで引っ掻かないので、作物の根を掻き切らずに、泥地の上層を引っ掻きほぐしてこの泥地の上層に生息する雑草の発芽を抑制したり、既に発芽し生長している雑草の根だけを選択的に掻き切って除草したりすることができる実用性に優れた画期的な抑草除草装置となる。
更に、泥地の上層を引っ掻く引掻き切断部を設けた引掻き体を、水平方向に出入りする凹凸形状に形成したので、引掻き体の強度(剛性)が向上し、引掻き切断部が泥地の上層を引っ掻く際に生じる抵抗によって引掻き体の下端側が大きく反らず、よって、引掻き切断部が浮き上がったり角度が寝たりすることなく、略垂下状態で所定の沈み込み深さまで沈み込んで、発芽前の雑草が生息する泥地の上層を確実に引っ掻いて泥地をほぐすことができ、更に、この泥地の上層に張られた雑草の根を確実に掻き切ることができる実用性に優れた画期的な抑草除草装置となる。
しかも、本発明は、進行方向と直交する左右方向に並設した引掻き体の並設間隔を、泥地に散在する稲わらや除草した雑草が絡みついて目詰まりを起こさない幅広の間隔に設定しても、泥地を引っ掻きながら移動する引掻き体全体で描く移動軌跡の間隔を、左右方向に並設した引掻き体の並設間隔よりも狭い間隔に容易に設定可能な構成であり、これによって、引掻き体が泥地を引っ掻く際、引掻き作業部に稲わらや雑草が絡みついて引掻き作業部が目詰まりを起こすことがなくなり、この引掻き作業部が目詰まりしないことで、移動時に栽培している作物を倒すことなく移動することができるので、作物を傷めることなく良好に抑草、除草作業を行うことができる実用性に優れた画期的な抑草除草装置となる。
また、本発明を、水を張った水田で使用した場合は、引掻き体が泥地を引っ掻くことでこの泥面の上層の泥が水中に撹拌されて水面が泥水状に濁るので、発芽前の雑草に対して日光の照射率を低下させ発芽を抑制することができる画期的な抑草除草装置となる。
また、本発明は、より一層引掻き体の強度が向上し、より確実に泥地を引っ掻きほぐしたり、スムーズに雑草の根を掻き切ったりすることができ、しかも、泥地のより多くの場所を引っ掻きほぐすことができ、これにより、一層多くの雑草の発芽を抑制することができ、更に、より多くの雑草の根を掻き切ることができる実用性に優れた画期的な抑草除草装置となる。
また、請求項2,3記載の発明においては、より簡易な構成で引掻き体に設けた引掻き切断部の沈み込み深さを設定することができ、特に、請求項4記載の発明においては、一層簡易な構成で前記作用効果を発揮することができる画期的な抑草除草装置となる。
本実施例を示す斜視図である。 本実施例を示す正面図である。 本実施例の引掻き体を示す説明斜視図である。 本実施例の引掻き作業部を折り畳んだ状態を示す説明図である。 本実施例の抑草作業と除草作業を同時に行う状態を示す説明図である。
好適と考える本発明の実施形態を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
水田などの泥地上若しくは泥地上に張った水の表面に設置すると、前後方向に並設される複数の引掻き作業部2を形成する複数の引掻き体1の下端に設けた夫々の引掻き切断部3が泥地に接地すると共にこの泥地中に沈み込む。
この際、引掻き切断部3は、沈み込み防止部4によって泥地中に所定の深さまで、具体的には、発芽前の雑草の種が生息する泥地の上層付近で、泥地に生えている雑草の根には到達するがこの雑草の根よりも深い位置に張られているこの泥地に栽培している作物の根には到達しない深さまで沈み込んだ状態となる。
この引掻き切断部3が泥地中に所定の深さまで沈み込んだ状態で移動させると、この泥地中に沈み込んだ引掻き切断部3は、泥地の上層を引っ掻きながら移動することとなり、これによって、泥地の上層側が耕されたようにほぐれた状態となり、安定した状態で埋まっている発芽前の雑草の種の環境を不安定にして雑草の発芽を抑制する抑草作業と、既に泥地に生えている雑草の根を掻き切って除草する除草作業が同時に成される。
この際、この泥地を引っ掻く引掻き切断部3は、雑草の根よりも深い位置に根を張る作物の根には到達し得ない深さまでしか沈み込まないので、泥地の上層に根を張る雑草は根を掻き切られるが、この雑草よりも深い位置に根を張る作物は根を掻き切られることはなく、よって、引掻き切断部3は雑草の根だけを選択的に掻き切ることとなる。
また、引掻き体1は、下端に設けた引掻き切断部3が泥地を引っ掻きながら移動する際の抵抗によって、移動時は引掻き切断部3を設けた下端側が進行方向と反対方向に反る力を受ける。
この際、例えば引掻き体1の剛性が低いと引掻き体1の下端側が進行方向と反対方向に反ることによって先端が上方に浮き上がり所定の深さよりも沈み込み深さが浅くなり、更に、引掻き切断部3自体の角度が寝てしまい、言い換えると、引掻き切断部3と泥地面とで成す角度が浅くなり、引掻き切断部3が雑草の根を引掛けずに根の上方を滑るように移動してしまうため、引掻き切断部3が泥地中に所定の深さまで沈み込まず、発芽前の雑草の種が生息する泥地の上層を十分に引っ掻きほぐすことができず、また、泥地地中の上層に張られた根を掻き切ることができず抑草及び除草機能を十分に発揮することができないが、この点、本発明は、引掻き体1を凹凸形状に形成して強度(剛性)を向上させた構成としたので、引掻き切断部3と泥地との接触抵抗によって引掻き体1の下端側が大きく反らず、よって、引掻き切断部3が浮き上がったり角度が寝たりすることなく、略垂下状態で所定の沈み込み深さまで沈み込んで、発芽前の雑草の種が生息する泥地の上層を十分に引っ掻きほぐして発芽を抑制する抑草作業と、既に作物の周囲に生えている雑草の根だけを選択的に掻き切って除草する除草作業とを確実に行うことができる実用性に優れた画期的な抑草除草装置となる。
また、泥地を引っ掻き雑草の根を掻き切る引掻き体1の左右方向の並設間隔は狭いほうが、泥地のより多くの場所を引っ掻くことができ、これにより、より広範囲に渡って抑草作業ができると共に、より確実に多くの雑草の根を掻き切って効率的に除草作業を行うことができるので、引掻き体1の左右方向の並設間隔はできるだけ狭い並設間隔に設定することが好ましいが、引掻き体1の左右方向の並設間隔を狭くすると、例えば水田で使う場合、水田に散在している稲わらや除草した雑草が引掻き体1(引掻き切断部3)に絡みつき易くなり、この絡みついた稲わらや雑草によって引掻き作業部2の先端、即ち、引掻き切断部3間が目詰まり状態になってしまい、この目詰まりした状態で移動すると、折角植えた作物を倒してしまい作物を傷めたり、スムーズに雑草の根を掻き切ることができなくなってしまう為、この引掻き切断部3に絡みついた稲わらや雑草の根を一々排除しなければならないという不具合が生じる。
この点、本発明は、引掻き体1を下方に向けて突設すると共に進行方向と直交する左右方向に並設して形成した引掻き作業部2を進行方向である前後方向に複数並設し、この前後方向に並設した複数の引掻き作業部2のうちの一の引掻き作業部2の引掻き体1に対して、他の引掻き作業部2の引掻き体1を左右いずれかの方向に位置をずらして一の引掻き作業部2の隣り合う二体の引掻き体1間に相当する位置に配設して、一の引掻き作業部2の隣り合う二体の引掻き体1が泥地を引っ掻きながら移動する移動軌跡間を他の引掻き作業部2の引掻き体1が移動するように構成したので、引掻き体1全体が泥地を引っ掻きながら移動する移動軌跡の間隔を、より多くの場所を引っ掻くように狭い間隔に設定しても、各引掻き作業部2を形成する左右方向に並設した引掻き体1の並設間隔は稲わらや雑草が絡みつかず目詰まりを起こさない広さに設定することができ、よって、一々引掻き切断部3に絡みついた稲わらや雑草を排除する作業を行うことなく効率良く抑草及び除草作業を行うことができる画期的な抑草除草装置となる。
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
本実施例は、本発明を抑草除草部5として、この抑草除草部5を、泥地を走行可能な走行体6に設けて、この走行体6が泥地(具体的には水田)を移動することで抑草除草部5が、作物(具体的には稲の苗)が植えられている泥地に生息する発芽前の雑草の種の発芽を抑制する抑草作業と、既にこの泥地に生えている雑草を除草する除草作業との双方の作業を同時に行うように構成した抑草除草装置である。
走行体6は、図1,図2に示すように、フレーム部7と、このフレーム部7に回転自在に設けた走行車輪8と、作業者が把持してこの走行体6の進行方向を操作する操作ハンドル部9とで構成し、更に、この走行体6はフレーム部7に駆動源10を設け、この駆動源10によって走行車輪8が回転して自走可能に構成している。
また、この駆動源10によって回転する走行車輪8は、円環状の枠体に形成すると共に所定の角度間隔おいて複数の板羽根状突出部11を設けた構成とし、この走行車輪8が回転した際に板羽根状突出部11が泥をかくことにより推進力が生じて走行体6が良好に走行できるように構成している。
また更に、走行体6の先端側に、この走行体6の前後の重量バランスを調整するバランス調整部20を設けた構成としいている。
具体的には、このバランス調整部20は、重量バランスを調整するための砂等の重量物を収納する収納体から成り、走行体6の先端部に上下方向に回動自在且つ着脱自在に設けた構成としている。
即ち、作業する泥地が比較的固く、走行車輪8が泥地中に沈み込まずに前述した板羽根状突出部11が泥をかかず良好な推進力を生じることができない場合に、このバランス調整部20に砂等の重量物を収納して走行体6の先端側を重くして走行車輪8が泥地に沈み込む易くし、更に沈み込ませたい場合は、このバランス調整部20を下方に回動移動させて前方に突出状態にして、重心をより前方に移動させて走行車輪8を泥地に沈み込み易い状態にすることができ、また、作業する泥地が比較的軟らかく、走行車輪8が泥地中に沈み込み易い場合は、この重量バランス調整部20を取り外して、走行体6の先端側を軽量化することができるように構成している。
また、抑草除草部5は、上述した走行体6の走行車輪8の後方に配設してこの走行体6に牽引されて移動する構成とし、具体的には、走行体6のフレーム部7と操作ハンドル部9とを連結する連結杆12に垂下状態に設けられ、泥地の上層を引っ掻く複数の引掻き体1を下方に向けて突設すると共に進行方向と直交する左右方向に並設して形成した引掻き作業部2を進行方向である前後方向に複数並設し、一の引掻き作業部2の引掻き体1に対して、他の引掻き作業部2の引掻き体1を左右いずれかの方向に位置をずらして一の引掻き作業部2の隣り合う二体の引掻き体1間に相当する位置に配設して、一の引掻き作業部2の隣り合う二体の引掻き体1が泥地を引っ掻きながら移動する移動軌跡間を他の引掻き作業部2の引掻き体1が移動するように構成し、この引掻き体1は、水平方向に出入りする凹凸形状の垂下体に構成すると共に下端に前記泥地中に沈み込ませてこの泥地の上層を引っ掻いたりこの泥地の上層に張られた雑草の根を掻き切ったりする引掻き切断部3を設けた構成とし、この引掻き切断部3は、前記引掻き体1の下端部に水平方向に突設した沈み込み防止部4により、泥地中に張られた雑草の根に到達し且つこの雑草の根よりも深い位置に張られた作物の根に到達しない深さに沈み込むように構成している。
この抑草除草部5をより具体的に説明すると、引掻き体1は、図3に示すように、一本の線材を進行方向である前後方向に出入りする凹凸状に折曲した凹凸形状の垂下体に構成すると共にこの垂下体の下端を垂下状態に形成した構成として、これを泥地中に沈み込ませてこの泥地の上層を引っ掻いたりこの泥地の上層に張られた雑草の根を掻き切ったりする引掻き切断部3としている。
また、この引掻き体1は、下端に設けた引掻き切断部3の泥地中への沈み込み深さを、泥地中に張られた雑草の根には到達するがこの雑草の根よりも深い位置に張られた作物の根には到達しない深さに制御する沈み込み防止部4を設けた構成とし、この沈み込み防止部4は、引掻き切断部3の基端に、引掻き切断部3に対して進行方向(前方)に突出状態に設けた構成とし、本実施例では、進行方向である前後方向に向けて凹凸状に折曲した凹凸状引掻き体1の最下端に位置する進行方向に向かって凸となる凸状部の上下に対向する突出辺部の下側を沈み込み防止部4としている。
また、この沈み込み防止部4は、非作業時、即ち、引掻き切断部3が泥地と接してなく引掻き体1が垂下状態の際に前上がりの傾斜状態となるように設けた構成とし、作業時、即ち、引掻き体1の下端に設けた引掻き切断部3が泥地を引っ掻きながら移動する際に生じる抵抗によって引掻き体1が弓状に反り、この引掻き体1が弓状に反ることで沈み込み防止部4の後方側が持ち上がった際に、泥地の表面と略平行になるように構成している。
即ち、沈み込み防止部4が泥地表面と平行となることで、泥地との接地面積が最大となって沈み込み防止部4の泥地に対する抵抗が最大となることでこの沈み込み防止部4が泥地中に沈み込まず、これによって、引掻き切断部3が所定以上の沈み込み深さとならないように構成している。
具体的には、引掻き体1の凹凸形状を、開口部側が幅広となる台形状凹凸形状、より具体的には、凹凸形状の進行方向に向かって凸となる凸状部の上下に対向する突出辺部が、上側の突出辺部を前下がり状態、下側の突出辺部を前上がり状態としてハ字状に形成して、この凹凸形状の進行方向に向かって凸となる凸状部の下側の突出辺部から成る沈み込み防止部4を前上がり状態に設けた構成としている。
また更に、この沈み込み防止部4は、泥地中に沈み込む引掻き切断部3の先端部から5mm〜15mm(本実施例では約10mm)の位置に配設した構成とし、引掻き切断部3の泥地中への沈み込み深さが5mm〜15mm(本実施例では約10mm)となるようにしている。
即ち、本実施例の引掻き切断部3の沈み込み深さは、泥地、具体的には水田の上層側、10mm前後の深さに生息している発芽前の雑草の種の安定した環境を荒らして位置をずらすなど不安定な環境にすると共に、約30mmの深さ位置から下方に向けて根を張る稲の苗の根には到達せず、この泥地(水田)の上層側の5mm〜10mmの深さに根を張るヒエ等の水田に生える一般的な雑草の根に確実に到達してこの雑草の根だけを選択的に掻き切るように構成している。
また、本実施例は、上述のように構成した引掻き体1を下方に向けて突設すると共に進行方向と直交する左右方向に並設して形成した引掻き作業部2を形成すると共に、この引掻き作業部2を進行方向である前後方向に複数並設した構成としている。
具体的には、引掻き作業部2は三列以上並設し、一の引掻き作業部2の隣り合う二体の引掻き体1が泥地を引っ掻きながら移動する移動軌跡間隔を他の引掻き作業部2の引掻き体1によって三分割以上に分割するように一の引掻き作業部2の引掻き体1に対して他の引掻き作業部2の引掻き体1を左右いずれかの方向に位置をずらして配設した構成とすることが好ましく、本実施例では、この引掻き作業部2を三列設け、一の引掻き作業部2の隣り合う二体の引掻き体1が泥地を引っ掻きながら移動する移動軌跡間隔を他の引掻き作業部2の引掻き体1によって三分割するように一の引掻き作業部2の引掻き体1に対して他の引掻き作業部2の引掻き体1を左右いずれかの方向に位置をずらして配設した構成としている。
より詳細に説明すると、各引掻き作業部2は、進行方向と直交する左右方向が長さ方向となるように配設した横杆体13に複数の引掻き体1を等間隔で並設状態に垂設した構成とし、また、この引掻き体1の並設間隔は、泥地中に沈み込んだ引掻き切断部3に水田に散在する稲わらや根を掻き切って除草した雑草が絡みつき左右方向に隣り合う引掻き切断部3の間が目詰まりを起こさない間隔、具体的には約4cm以上に設定しており、本実施例では4.5cmに設定に設定している。
また、図3に示すように、三列に並設した夫々の引掻き作業部2を形成する引掻き体1の配設位置を、一列目(図中手前側)の引掻き作業部2Aに対して二列目の引掻き作業部2Bを所定量左右いずれかの方向に位置をずらして配設し、三列目の引掻き作業部2Cは、二列目の引掻き作業部2Bよりも更に所定量、同方向に位置をずらして配設している。
具体的には、二列目の引掻き作業部2Bの引掻き体1Bは、一列目の引掻き作業部2Aの引掻き体1Aに対して抑草除草部5の後方側から見た際に右方向(走行体6側から見た場合は左方向)へ1.5cm位置をずらして配設し、三列目の引掻き作業部2Cの引掻き体1Cは、二列目の引掻き作業部2Bの引掻き体1Bに対して抑草除草部5の後方側から見た際に右方向(走行体6側から見た場合は左方向)へ1.5cm、即ち一列目の引掻き作業部2Aの引掻き体1Aに対して3cm位置をずらして配設している。
即ち、この三列の引掻き作業部2を形成する引掻き体1を前後方向から見た際に、一列目の引掻き作業部2Aの引掻き体1Aの隣り合う引掻き体1Aの間に二列目の引掻き作業部2Bの引掻き体1Bと三列目の引掻き作業部2Cの引掻き体1Cが等間隔で配置し、この一列目の引掻き作業部2Aの隣り合う二本の引掻き体1Aの間隔を二列目と三列目の引掻き作業部2B,2Cの引掻き体1B,1Cによって三等分したように見えるように構成している。
更に言い換えると、この三列の引掻き作業部2を形成する引掻き体1を前後方向から見た際の引掻き体1の並設状態が、端から一列目の引掻き作業部2Aの引掻き体1A、二列目の引掻き作業部2Bの引掻き体1B、三列目の引掻き作業部2Cの引掻き体1Cの並び順を繰り返しながら等間隔(1.5cm間隔)に並設している状態に見えるように構成している。
また、引掻き作業部2を形成する引掻き体1を設けた横杆体13は、前後方向に三列、所定の間隔を置いて並設した状態で複数の補強リブ14を架設状態に設けて連結し、この補強リブ14によって、夫々の横杆体13(引掻き作業部2)が、引掻き切断部3が泥地を引っ掻きながら移動する際の抵抗によって位置がよじれてしまうことを防止し、この引掻き作業部2となる横杆体13が常に平行状態を保持して、引掻き体1の並設間隔が一定となるように構成している。
また、この横杆体13は、左右両端側を折り畳み収納自在に構成して、この横杆体13を折り畳み収納して収納時の収納スペースや運搬時の載置スペースを確保し易い状態にできる構成としている。
具体的には、図4に示すように、横杆体13を分割し、夫々の横杆体13を枢着部15を介して連結し、この枢着部15よりも外側の横杆体13を、枢着部15を支点に上下回動自在に設けてこの横杆体13を折り畳み収納自在に構成している。
より具体的には、この上下回動自在に設けた枢着部15よりも外側の横杆体13は、非折り畳み収納状態、即ち内側の横杆体13と一直線状になっている状態では、この外側の横杆体13に設けた回動阻止当接部17が枢着部15の上方に挿脱自在に配設した係止ピン16に当接して回動不能となり内側の横杆体13と一直線状を成す状態を保持し、折り畳み収納状態では、外側の横杆体13の端部が係止ピン16に当接して回動不能となり折り畳み収納状態を保持するように構成し、また、この係止ピン16を抜き取ることで外側の横杆体13が回動動作可能となる構成としている。
また、本実施例は、引掻き切断部3の沈み込み深さをより確実に略一定の沈み込み深さを保持するために、抑草除草部5を荷重吸収装置18(サスペンション)を介して連結杆12に設けて抑草除草部5が上方から押圧されることで下方に押し下がらないようにすると共に、抑草除草部5自体の沈み込みを抑制するフロート部19を設けた構成としている。
具体的には、抑草除草部5を構成する横杆体13と連結杆12の間に荷重吸収装置18としてのバネ材18を設け、連結杆12に、この連結杆12を下方側に押圧する荷重がかかりこの連結杆12が下方側に移動した際、この連結杆12と横杆体13との間に設けたバネ材18が収縮して荷重を吸収することで、この連結杆12からの荷重が抑草除草部5に伝達されず、これにより、連結杆12は下方に移動しても、抑草除草部5は下方に沈み込まない構成としている。
より具体的には、抑草除草部5の横杆体13に、棒状に形成した複数の抑草除草部側係合部21を突設し、走行体6の連結杆12に、円環状に形成した走行体側係合部22を設け、抑草除草部側係合部21にバネ材18を嵌挿した状態で、この抑草除草部側係合部21を走行体側係合部22の下方側から挿入して、この走行体側係合部22がバネ材18に支持されるように構成し、この走行体側係合部22が下方に移動するとバネ材18が縮退しこの走行体側係合部22の荷重を吸収して抑草除草部側係合部21に荷重を伝達しないことで抑草除草部5の沈み込みを防止するように構成している。
尚、本実施例は、抑草除草部側係合部21に走行体側係合部22の移動を抑止するストッパーを配設し得る構成とし、抑草除草部側係合部21と係合状態の走行体側係合部22を挟み込むようにストッパーを配設することで、荷重吸収装置18(バネ材18)の機能を不能にして走行体側係合部22からの荷重を抑草除草部側係合部21に伝達することもできるように構成している。
即ち、固めの泥地など引掻き切断部3が沈み込み難い場合に、操作ハンドル部9に荷重をかけて抑草除草部5を下方に押し込むことで引掻き切断部3を所定の沈み込み深さまで沈み込ませることができるように構成している。
また、フロート部19は、泥地との接地面積が大きくなるように板状に形成すると共に抑草除草部5の左右両側に一体ずつ配設した構成とし、更に、このフロート部19は、左右方向に移動自在に設けた構成としこの二体のフロート部19の間隔を調整自在に構成して、田植え後の水田で使用する際、苗をフロート部19で倒さないように苗の植え付け間隔(30cm若しくは33cm)に合わせてこの二体のフロート部19の間隔を調整できる構成としている。
また更に、このフロート部19は、上下方向に移動自在に設けて高さ調整自在に構成して、このフロート部19の位置を調整することで、引掻き切断部3の沈み込み深さを調整し得る構成としている。
即ち、このフロート部19の位置を調整することで、前述した泥地の上層10mm程度の深さよりも深い層、例えば、20mm程度の深さのところを引っ掻くことも可能となり、より多くの雑草の発芽を抑制することができるように構成している。
上述のように構成した本実施例の作用・効果について以下に説明する。
田植え後の水田に雑草が生えないようにする抑草作業と、既に生えている雑草を除草する除草作業を行うために、本実施例を水田に配置すると、抑草除草部5の前後方向に並設する三列の引掻き作業部2を形成する複数の引掻き体1の下端に設けた引掻き切断部3が泥地中に所定の深さまで沈み込む。
即ち、引掻き切断部3は、この引掻き切断部3の基端に設けた沈み込み防止部4が泥地面に対して生ずる接地抵抗によって沈み込まないため、引掻き切断部3の沈み込み深さはこの引掻き切断部3の基端に設けた沈み込み防止部4よりも先端側の部分しか沈み込まないこととなる。
更に、抑草除草部5自体もフロート部19によって泥地中に沈み込まない構成としたので、この抑草除草部5が泥地中に沈み込まないことで、より確実に引掻き切断部3の沈み込み深さを一定の沈み込み深さに保持することができる。
よって、引掻き切断部3は、沈み込み防止部4とフロート部19によって、発芽前の雑草の種が生息する泥地の上層付近で、泥地に生えている雑草の根には到達するがこの雑草の根よりも深い位置に張られているこの泥地に栽培している作物の根には到達しない深さ(具体的には、泥地表面から10mmの深さ)まで沈み込んだ状態となる。
この引掻き切断部3が泥地中に所定の深さに沈み込んだ状態で走行体6を移動させると、この走行体6に牽引されて抑草除草部5が牽引走行し、この抑草除草部5が走行することで、図5(a)〜(c)に示すように、引掻き切断部3が、泥地の上層を引っ掻きながら移動することとなり、これによって、泥地の上層側が耕されたようにほぐれた状態となり、安定した状態で埋まっている発芽前の雑草の種の環境を不安定にして雑草の発芽を抑制する抑草作業と、既に泥地に生えている雑草の根を掻き切って除草する除草作業の双方の作業を同時に行うこととなる。
しかも、本実施例を水田で使用した場合、引掻き体が泥地を引っ掻くことでこの水田の上層の泥が水中に撹拌されて水面が泥水状に濁るので、発芽前の雑草に対して日光の照射率を低下することができ、これによって、雑草の発芽を抑制することができる画期的な抑草除草装置となる。
また、下端に引掻き切断部3を設けた引掻き体1は、移動時は、引掻き切断部3が泥地を引っ掻きながら移動する際の抵抗によって、下端側を引きずるような弓状に変形する力を受ける。
この際、例えば引掻き体1の剛性が低いと引掻き体1の下端側が進行方向と反対方向に反ることによって先端が上方に浮き上がり所定の深さよりも沈み込み深さが浅くなり、更に、引掻き切断部3自体の角度が寝てしまい、言い換えると、引掻き切断部3と泥地面とで成す角度が浅くなり、引掻き切断部3が雑草の根を引掛けずに根の上方を滑るように移動してしまうため、引掻き切断部3が泥地中に所定の深さまで沈み込まず、発芽前の雑草の種が生息する泥地の上層を十分に引っ掻きほぐすことができず、また、泥地地中の上層に張られた根を掻き切ることができず抑草及び除草機能を十分に発揮することができないが、この点、本実施例は、引掻き体1を凹凸形状に形成して強度(剛性)を向上させた構成としたので、引掻き切断部3と泥地との接触抵抗によって引掻き体1の下端側が大きく反らず、よって、引掻き切断部3が浮き上がったり角度が寝たりすることなく、略垂下状態で所定の沈み込み深さまで沈み込んで、発芽前の雑草の種が生息する泥地の上層を十分に引っ掻きほぐして発芽を抑制する抑草作業と、既に作物の周囲に生えている雑草の根だけを選択的に掻き切って除草する除草作業とを確実に行うことができる実用性に優れた画期的な抑草除草装置となる。
また、本実施例は、三列に並設した夫々の引掻き作業部2を形成する引掻き体1の配設を、二列目の引掻き作業部2Bの引掻き体1Bは、一列目の引掻き作業部2Aの引掻き体1Aに対して1.5cm位置をずらして配設し、三列目の引掻き作業部2Cの引掻き体1Cは、二列目の引掻き作業部2Bの引掻き体1Bに対して1.5cm、即ち一列目の引掻き作業部2Aの引掻き体1Aに対して3cm位置をずらして配設し、この三列の引掻き作業部2を形成する引掻き体1を前後方向から見た際に、一列目の引掻き作業部2Aの隣り合う引掻き体1Aの間に二列目の引掻き作業部2Bの引掻き体1Bと三列目の引掻き作業部2Cの引掻き体1Cとが等間隔で配置し、この一列目の引掻き作業部2Aの隣り合う二本の引掻き体1Aの間隔を二列目と三列目の引掻き作業部2B,2Cの引掻き体1B,1Cによって三等分したように見えるように構成したので、夫々の引掻き作業部2を形成する引掻き体1の並設間隔は広く設定できこれによって稲わらや根を掻き切って除草した雑草が引っ掛かり難くなり目詰まりが起こらず、また、引掻き体1が泥地を引っ掻く間隔は狭く、泥地のより多くの場所を引っ掻くことができ、これにより、泥地を隈なく抑草作業することができると共に、より多くの雑草の根を掻き切って効率良く除草作業を行うことができる実用性に優れた画期的な抑草除草装置となる。
更に、本実施例は、抑草除草部5の横杆体13を折り畳み収納自在に構成したので、収納時や運搬時にコンパクトにでき、収納スペースや設置スペースを要せず収納性に優れた画期的な抑草除草装置となる。
また更に、本実施例は抑草除草部5を、荷重吸収装置18としてのバネ材18を介して連結杆12に設けたので、連結杆12に、この連結杆12を下方側に押圧する荷重がかかりこの連結杆12が下方側に移動しても、この連結杆12と横杆体13との間に設けたバネ材18が収縮して荷重を吸収することで、この連結杆12からの荷重が抑草除草部5に伝達されず、連結杆12は下方に移動しても抑草除草部5は下方に沈み込まないので、この抑草除草部5を構成する引掻き体1も沈み込まず、よって、引掻き切断部3が所定の沈み込み深さ以上に深く沈み込むことが無く、雑草よりも深い位置に根を張る作物の根に引掻き切断部3が到達して根を掻き切る心配がない実用性に優れた抑草除草装置となる。
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
1 引掻き体
2 引掻き作業部
3 引掻き切断部
4 沈み込み防止部
13 横杆体

Claims (5)

  1. 泥地若しくはこの泥地上に張った水の表面を移動しながら前記泥地の上層を引っ掻くことでこの泥地の上層に生息する雑草の発芽や生長を抑制すると共に、前記泥地の上層に生える雑草を除草する抑草除草装置であって、前記泥地の上層を引っ掻く複数の引掻き体を下方に向けて突設すると共に進行方向と直交する左右方向に並設して形成した引掻き作業部を進行方向である前後方向に複数並設し、一の前記引掻き作業部の引掻き体に対して、他の前記引掻き作業部の引掻き体を左右いずれかの方向に位置をずらして前記一の引掻き作業部の隣り合う二体の引掻き体間に相当する位置に配設して、前記一の引掻き作業部の隣り合う二体の引掻き体が前記泥地を引っ掻きながら移動する移動軌跡間を前記他の引掻き作業部の引掻き体が移動するように構成し、前記引掻き体は、水平方向に出入りする凹凸形状の垂下体に構成すると共に下端に前記泥地中に沈み込ませてこの泥地の上層を引っ掻いたりこの泥地の上層に張られた雑草の根を掻き切ったりする引掻き切断部を設けた構成とし、この引掻き切断部は、前記引掻き体の下端部に水平方向に突設した沈み込み防止部により、前記泥地の上層に張られた雑草の根に到達し且つこの雑草の根よりも深い位置に張られた作物の根に到達しない深さに沈み込むように構成したことを特徴とする抑草除草装置。
  2. 前記引掻き体は、進行方向である前後方向に出入りする凹凸形状の垂下体に構成したことを特徴とする請求項1記載の抑草除草装置。
  3. 前記引掻き体は、下方に向けてこの引掻き体の下端に突設した前記引掻き切断部の基端側に、前記沈み込み防止部を連設した構成とし、この沈み込み防止部は、前記引掻き切断部に対して進行方向に突出状態に設けたことを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載の抑草除草装置。
  4. 前記引掻き体は、一本の線材を凹凸形状に折曲して形成した構成とし、この凹凸状引掻き体の最下端に位置する進行方向に向かって凸となる凸状部の上下に対向する突出辺部の下端側を前記沈み込み防止部としたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の抑草除草装置。
  5. 前記引掻き作業部を三列以上並設し、一の前記引掻き作業部の隣り合う二体の引掻き体が泥地を引っ掻きながら移動する移動軌跡間隔を前記他の引掻き作業部の引掻き体によって三分割以上に分割するように前記一の引掻き作業部の引掻き体に対して前記他の引掻き作業部の引掻き体を左右いずれかの方向に位置をずらして配設したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の抑草除草装置。
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