JP2014127633A - 放熱構造を有する半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

放熱構造を有する半導体装置およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】絶縁性を十分に確保しつつ、放熱性に優れた絶縁層を備えた半導体装置、およびその製造方法を提供する。
【解決手段】アルミニウムを含む材料から構成されるベース基板22と、該ベース基板の一面に重ねて配された半導体素子および配線層と、を備え、前記ベース基板の一面は、前記アルミニウムをアルマイト処理した絶縁性のアルマイト層23によって覆われ、前記アルマイト層には、内壁面が全てアルマイトによって覆われた多数の細孔27が形成され、前記細孔の内部には熱伝導性材料28が充填されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、放熱構造を有する半導体装置およびその製造方法に関し、詳しくは、絶縁層を薄膜化しつつ放熱性を向上させる技術に関する。
従来の半導体装置の一例として、図5に示す構成の半導体装置が挙げられる。この半導体装置10では、放熱性のヒートシンク11上に、ベース基板12が形成されている。そして、ベース基板12の一面12aに絶縁層13が形成され、この絶縁層13に重ねて複数の半導体素子14,14・・、および配線層15が所定のパターンで形成されている。絶縁層13は、半導体装置に必要な絶縁性を確保するためには、例えば80μm以上の厚みが必要であった。しかしながら、絶縁層13は熱伝導率が低いため、絶縁層13の厚みを厚くすると、半導体素子14や配線層15で生じた熱をヒートシンク11に向けて効率的に排熱させる際の妨げとなってしまう。
このため、例えば特許文献1に開示された半導体装置では、半導体素子は配線上に導電接着され、この配線はヒートシンクに対して絶縁性接着剤で絶縁接着された構成としている。絶縁性接着剤は絶縁基板(層・フィルム)を用いる場合に比べて、半導体素子からヒートシンクまでの熱抵抗を小さくでき、より効率的に半導体素子を冷却できるとされている。
特開2005−159048号公報
しかしながら、上述した特許文献1に開示された半導体装置では、絶縁性接着剤を使用しているため、半導体装置として必要な絶縁性を確保するためには、その厚みは必然的に厚くならざるを得ず、放熱性を大幅に向上させることは困難であった。また、従来の絶縁層などと比較して、材料コストの高い絶縁性接着剤の採用による製造コストの増大も課題である。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、絶縁性を十分に確保しつつ、放熱性に優れた絶縁層を備えた放熱構造を有する半導体装置、およびその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のいくつかの態様は次のような放熱構造を有する半導体装置、およびその製造方法を提供した。
すなわち、本発明の放熱構造を有する半導体装置は、アルミニウムを含む材料から構成されるベース基板と、該ベース基板の一面に重ねて配された半導体素子および配線層と、を備え、前記ベース基板の一面は、前記アルミニウムをアルマイト処理した絶縁性のアルマイト層によって覆われ、前記アルマイト層には、内壁面が全てアルマイトによって覆われた多数の細孔が形成され、前記細孔の内部には熱伝導性材料が充填されていること、を特徴とする。
前記熱伝導性材料は、前記細孔の直径と同じかそれよりも小さい粒径を持つ金属粉フィラーからなることを特徴とする。
前記熱伝導性材料はニッケルメッキ層からなることを特徴とする。
前記アルマイト層は、前記ヒートシンク寄りの底面において、前記細孔が形成されている領域は、それ以外の領域よりも、前記ヒートシンク側に突出した形状を成すことを特徴とする。
前記アルマイト層は、10μm以上50μm以下の範囲の厚みとなるように形成されることを特徴とする。
本発明の放熱構造を有する半導体装置の製造方法は、アルミニウムを含む材料から構成されるベース基板の一面にアルマイト処理を施し、表面に多数の細孔を備えた第一のアルマイト層を形成するA工程と、前記細孔の内部に熱伝導性材料を充填するB工程と、前記第一のアルマイト層に重ねて配線層および半導体素子を実装するC工程と、を少なくとも備えたことを特徴とする。
前記細孔は、前記第一のアルマイト層に、前記ベース基板のアルミニウムが露呈される貫通孔を形成し、該貫通孔を介して露呈した前記ベース基板のアルミニウムにアルマイト処理を施して第二のアルマイト層とし、内壁面が全てアルマイトによって覆われたものからなることを特徴とする。
前記貫通孔は、前記第一のアルマイト層に対して熱衝撃を加えて生じさせるクラックからなることを特徴とする。
前記B工程は、金属粉フィラーを前記細孔に充填する工程であることを特徴とする。
前記B工程は、前記細孔に金属めっきを施し、前記細孔に金属を充填する工程であることを特徴とする。
本発明の放熱構造を有する半導体装置、およびその製造方法によれば、アルミニウムからなるベース基板の一面にアルマイト処理を施したアルマイト層を、ベース基板と半導体素子および配線層との間の絶縁層とすることによって、厚みが薄くても十分な絶縁性が確保できるので、半導体素および配線層で生じるジュール熱を、厚みの薄いアルマイト層から熱伝導性に優れたベース基板を介して、効率的に排熱させることができる。
そして、アルマイト層の細孔に充填された熱伝導性材料によって、アルマイト層の熱伝導性を更に向上させることができる。熱伝導性材料は、熱伝導性にも優れているので、こうした熱伝導性材料を、多数の細孔内に充填することによって、半導体素子および配線層で生じるジュール熱を、この熱伝導性材料を介して円滑に排熱させることが可能になる。
本発明の放熱構造を有する半導体装置の一例を示す断面図である。 ベース基板とアルマイト層との界面近傍を示す要部拡大断面図である。 本発明の放熱構造を有する半導体装置の製造方法を段階的に示す要部拡大断面図である。 本発明の放熱構造を有する半導体装置の製造方法の別な一例を示す要部拡大断面図である。 従来の半導体装置の一例を示す断面図である。
以下、図面を参照して、本発明に係る放熱構造を有する半導体装置、およびその製造方法の一実施形態について説明する。なお、本実施形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。また、以下の説明で用いる図面は、本発明の特徴をわかりやすくするために、便宜上、要部となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
(半導体装置)
図1は、本発明の放熱構造を有する半導体装置の一例である電装装置(パワーモジュール)の概略構成を示す断面図である。
電装装置(半導体装置)20は、放熱性材料からなるヒートシンク21と、このヒートシンク21の一面21aに重ねて配され、アルミニウムを含む材料から構成されるベース基板22と、ベース基板22の一面22aに重ねて配された半導体素子24および配線層25とを備えている。そして、ベース基板22の一面22aは、ベース基板22の構成材料であるアルミニウムにアルマイト処理を施した、絶縁性のアルマイト層(絶縁層)23によって覆われている。
ヒートシンク21は、放熱性材料、例えば銅やアルミニウムなどの金属から形成されていればよい。ヒートシンク21の形状としては、平板状以外にも、多数のフィンを有する形態など、表面積を増加させる形状てあることも好ましい。こうしたヒートシンク21と、ベース基板22とは、ハンダによる接合、ネジ等を用いた機械的な接合など、各種接合手段で接合される。ヒートシンク21とベース基板22とは、熱伝導が円滑に行われるような形態で接合されていることが好ましい。なお、ベース基板22を放熱体として用い、特にヒートシンク21を設けない構成であってもよい。
ベース基板22は、純アルミニウム製基板以外にも、アルミニウムを含む合金からなる基板であってもよく、表面にアルマイト層23を形成可能な材料であれば、限定されるものではない。
アルマイト処理は、周知のように、希硫酸、蓚酸などの有機酸、クロム酸、リン酸、ホウ酸等を処理浴に用いて、アルミニウムを陽極として電気分解することにより、アルミニウムの表面を電気化学的に酸化(陽極酸化)させる処理である。これによって、アルミニウムの表面に、酸化アルミニウム(アルミナ)層が形成される。
こうしたアルマイト層23は、ハニカム状に溶解する細孔(ポーラス)を形成し、沸騰水や酢酸ニッケルなどの高温水溶液、加圧水蒸気により水和して、アルミナをβアルミナ化し、孔を水和膨張させて封じ(封孔処理)、耐食性を向上させたものであってもよい。アルマイト層23は、例えば50μm以下の薄い膜厚であっても、十分な絶縁性が確保でき、絶縁層として用いることによって、絶縁層の薄膜化を実現できる。
なお、本発明におけるアルマイト層23を構成するアルマイトとしては、JIS H8601(ISO7599)に記載される「アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化皮膜」、およびJIS H8603(ISO10074)に記載される「アルミニウム及びアルミニウム合金の硬質陽極酸化皮膜」が挙げられる。
電装装置(半導体装置)20に用いられる半導体素子24としては、例えば、ダイオード、抵抗、コンデンサ、集積回路などが挙げられる。これら半導体素子24に大電流を流すことによって生じる熱は、ヒートシンク21を介して外部に放熱させ、半導体素子24が高温にならないようにする必要がある。
配線層25は、例えば銅やアルミニウムなどから形成され、所定の回路パターンとなるように形成されている。なお、図1においては、配線層25は、半導体素子24に重ねて形成されているが、複数の半導体素子24どうしの間に引き回されるように形成された構成であってもよい。
図2は、ベース基板22とアルマイト層23との界面近傍を示す要部拡大断面図である。アルマイト層23は、内壁面が全てアルマイトによって覆われた(囲われた)多数の細孔27が形成されている。そして、この細孔27の内部には熱伝導性材料28が充填されている。
細孔27は、アルマイト層23の形成と同時に生じる細孔、あるいは、アルマイト層23の形成後に、例えば熱衝撃によりクラックを生じさせることによって得られる細孔であればよい。クラックによる細孔は、アルマイト層23の形成と同時に生じる細孔よりもサイズが大きいものであればよい。
細孔27の内面形状は、例えば、円筒形、直方体形、円錐形、多角錐形など、各種形状をとることができる。細孔27の内壁面全体は、全て絶縁性のアルマイト層23によって囲われ、個々の細孔27の内部は絶縁性が保たれている。
細孔27の内部に充填される熱伝導性材料28は、例えば、熱伝導性フィラー、金属メッキ層などが挙げられる。熱伝導性フィラーとしては、金属粉末、例えば銅粉末、ニッケル粉末、金粉末、銀粉末、アルミニウム粉末、またはカーボン粉末など、導電体粉末や導電体粒子を、樹脂(分散剤)に均一に分散させたものが挙げられる。
このような熱伝導性フィラーは、細孔27に内部に確実に充填させるために、細孔27の直径と同じか、それよりも小さい粒径を持つものが採用される。特に、アルマイト層23の形成と同時に生じる細孔に熱伝導性材料28を入れる場合、粒径が特に小さい熱伝導性フィラーを用いる必要がある。
熱伝導性材料28を構成する金属メッキ層としては、例えば、ニッケル、銅、金、銀、アルミニウムなどの金属を、電解メッキや無電解メッキによって、細孔28内に析出させたものが挙げられる。
これら個々の細孔27内に充填された熱伝導性材料28は、細孔27の内壁が全て絶縁性のアルマイト層23で囲われているので、隣接する細孔27内の熱伝導性材料28どうしは、導通しない構成となっている。同様に、細孔27内の熱伝導性材料28と、下層のベース基板22を構成するアルミニウムとの間も導通しない構成となっている。
なお、細孔27の内部や、アルマイト形成時に存在する微細な細孔の内部に、色素を吸着させて、ベース基板22の表面、即ちアルマイト層23を、任意の色調に着色してもよい。これにより、製品の品種識別や、光学特性の改善などに利用できる。こうしたアルマイト層23の着色は、例えば、アルマイト層23を形成したベース基板を、染料溶解液に浸漬したり、染料溶解液をアルマイト層23に対して塗布することによって得られる。
以上のような構成の電装装置(半導体装置)20の作用を説明する。
本発明の半導体装置20によれば、アルミニウムからなるベース基板22の一面にアルマイト処理を施したアルマイト層23を、ベース基板22と半導体素子24および配線層25との間の絶縁層とすることによって、樹脂などからなる絶縁層と比較して、例えば10μm以上50μm以下の薄い厚みであっても、十分な絶縁性が得られる。一例として、アルマイト層23の厚みが25μmであれば、250V程度の絶縁性が得られる。また、アルマイト層23の厚みが50μmであれば、800V〜1000V程度の絶縁性を実現することができる。
アルマイト層23は、厚みが薄くても十分な絶縁性が確保できるので、半導体素子24および配線層25で生じるジュール熱を、厚みの薄いアルマイト層23から熱伝導性に優れたベース基板22を介して、効率的にヒートシンク21に向けて排熱させることができる。
そして、アルマイト層23の細孔27に充填された熱伝導性材料28によって、アルマイト層23の熱伝導性を更に向上させることができる。熱伝導性材料28は、熱伝導性にも優れているので、こうした熱伝導性材料28を、多数の細孔27内に充填することによって、半導体素子24および配線層25で生じるジュール熱を、この熱伝導性材料28を介して円滑にヒートシンク21に向けて排熱させることができる。
なお、個々の細孔27に充填された熱伝導性材料28は、周囲を絶縁性のアルマイト層23に囲われ、隣接する他の細孔27の熱伝導性材料28や、下層のベース基板22に対して電気的に独立し導通しないので、半導体素子24および配線層25とベース基板22との間の絶縁性は確実に保たれる。
以上のように、本発明の電装装置(半導体装置)20によれば、アルマイト層23を絶縁層とすることによって、絶縁層を薄厚化して熱伝導性を高め、アルマイト層23に形成した細孔27に、熱伝導性に優れた熱伝導性材料28を充填することによって、更に絶縁層の熱伝導性を高めている。これにより、半導体素子24および配線層25で生じたジュール熱を、円滑にヒートシンク21に向けて排熱させ、電装装置(半導体装置)20が高温化することを確実に防止できる。
(半導体装置の製造方法)
次に、本発明の放熱構造を有する半導体装置の製造方法の一例を説明する。
図3は、本発明の放熱構造を有する半導体装置の製造方法のうち、特に絶縁層を成すアルマイト層の形成方法を段階的に示した要部拡大断面図である。
まず、アルミニウム、またはアルミニウム合金からなるベース基板22の一面22a側に、アルマイト層23を形成する(図3(a):A工程)。アルマイト層23の形成方法としては、例えば、希硫酸、蓚酸などの有機酸、クロム酸、リン酸、ホウ酸等を処理浴に用いて、ベース基板22の一面22aが陽極となるように電気分解する。これにより、ベース基板22を構成するアルミニウムの表面を電気化学的に酸化(陽極酸化)され、酸化アルミニウム(アルミナ)層からなるアルマイト層23を形成できる。
この時、ホウ酸など、酸化アルミニウムの溶解力の低い酸を用いることにより、絶縁層に好適な比較的膜厚の厚いアルマイト層23を形成することもできる。また、硫酸に有機酸を添加し、低温で電気分解することにより、アルマイト層23を硬質アルマイト膜とすることもできる。
ベース基板22の一面22a側に形成したアルマイト層23の一面側には、多数の細孔27が形成された多孔質面となっている。こうした細孔27は、下層であるベース基板22までは貫通せず、アルマイト層23によって、側壁と底面とが覆われた状態となっている。
次に、アルマイト層23に形成した多数の細孔27の内部に、熱伝導性材料28を充填する(図3(b):B工程)。細孔27の内部に熱伝導性材料28を充填する方法としては、熱伝導性フィラーを細孔27の内部に入り込むように塗布、ないし散布し、その後、細孔27の外側、即ちベース基板22の一面22a側に残った熱伝導性フィラーを払拭除去することにより実現できる。
熱伝導性に優れた熱伝導性フィラーとしては、例えば、銅粉末、ニッケル粉末、金粉末、銀粉末、アルミニウム粉末、またはカーボン粉末など、導電体粉末や導電体粒子を、樹脂(分散剤)に均一に分散させたものが挙げられる。また、熱伝導性フィラーは、細孔27に内部に確実に充填させるために、細孔27の直径と同じか、それよりも小さい粒径を持つものを用いることが好ましい。
熱伝導性材料28を細孔27の内部に充填するB工程の別な方法としては、細孔27の内部に金属メッキを施し、この金属メッキ層を熱伝導性材料28とする方法が挙げられる。メッキ方法は、無電解メッキ、あるいは電解メッキが挙げられる。メッキを行う金属としては、例えば、銅、ニッケル、金、銀、アルミニウムなどが好ましく挙げられる。こうしたメッキを行った後、ベース基板22の一面22a側にも積層されたメッキ層を除去することにより、細孔27の内部に熱伝導性材料28を充填することができる。
この後、図3(c)に示すように、第一のアルマイト層23aに重ねて配線層25を所定の回路パターンとなるように形成し、更に半導体素子24を所定の位置に実装する(C工程)ことにより、放熱性に優れた電装装置(半導体装置)20を得ることができる。
上述した製造方法におけるA工程では、アルマイト層23の形成時にできる多孔質構造を細孔27として利用しているが、A工程の別な実施形態として、アルマイト層23の形成後に、こうした多孔質構造とは別な細孔を形成することも好ましい。
図4は、本発明の放熱構造を有する半導体装置の製造方法の別な一例を示す要部拡大断面図である。なお、以下の実施形態において、図3と同様の構成には同一の符号を付す。
まず、アルミニウム、またはアルミニウム合金からなるベース基板22の一面22a側に、第一のアルマイト層23aを形成する(図4(a):A工程)。第一のアルマイト層23aの形成方法としては、陽極酸化等を用いればよい。
次に、第一のアルマイト層23aに、多数の貫通孔31を形成する(図4(b))。第一のアルマイト層23aに多数の貫通孔31を形成する方法としては、例えば、第一のアルマイト層23aに熱衝撃を与え、膨張、収縮によって第一のアルマイト層23aに多数のクラックを生じさせ、このクラックを貫通孔31とする方法が挙げられる。
また、第一のアルマイト層23aの形成時に存在する細孔をエッチングによって広げ、多数の貫通孔31を得る方法もある。こうした貫通孔31は、後工程で用いる熱伝導性ペーストの粒径よりも大きな直径を持つように形成する。得られた貫通孔31は、例えば、第一のアルマイト層23aを貫通し、底部でベース基板のアルミニウムが露呈される。
次に、貫通孔31を介して露呈したベース基板22のアルミニウムにアルマイト処理を施し、第二のアルマイト層23bを形成する(図4(c))。第二のアルマイト層23bは、少なくとも貫通孔31によって露呈された領域のベース基板22のアルミニウムをアルマイトにしたものである。こうした工程によって、ベース基板22の一面22aには、絶縁性のアルマイト、即ち第一のアルマイト層23aと第二のアルマイト層23bからなるアルマイト層23によって、側壁と底面とが覆われた多数の細孔27が形成される。
第二のアルマイト層23bの形成は、第一のアルマイト層23aと同様に、貫通孔31によって露呈された領域のベース基板22のアルミニウムに対して陽極酸化することにより実現できる。
次に、アルマイト層23に形成した多数の細孔27の内部に、熱伝導性材料28を充填する(図4(d):B工程)。細孔27の内部に熱伝導性材料28を充填する方法としては、熱伝導性フィラーを細孔27の内部に入り込むように塗布、ないし散布し、その後、細孔27の外側、即ちベース基板22の一面22a側に残った熱伝導性フィラーを払拭除去することにより実現できる。
熱伝導性フィラーは、細孔27に内部に確実に充填させるために、細孔27の直径と同じか、それよりも小さい粒径を持つものを用いることが好ましい。なお、本実施形態により形成した細孔27は、アルマイト層23の形成時に生じる細孔よりも直径が大きいので、より粒径の大きな熱伝導性フィラーを採用することができる。また、熱伝導性材料28を細孔27の内部に充填する別な方法として、細孔27の内部に金属メッキを施し、この金属メッキ層を熱伝導性材料28としてもよい。
この後、図4(e)に示すように、第一のアルマイト層23aに重ねて配線層25を所定の回路パターンとなるように形成し、更に半導体素子24を所定の位置に実装する(C工程)ことにより、放熱性に優れた電装装置(半導体装置)20(図1参照)を得ることができる。
20…電装装置(半導体装置)、21…ヒートシンク、22…ベース基板、23…アルマイト層、23a…第一のアルマイト層、23b…第二のアルマイト層、24…半導体素子、25…配線層、28…熱伝導性材料。

Claims (10)

  1. アルミニウムを含む材料から構成されるベース基板と、該ベース基板の一面に重ねて配された半導体素子および配線層と、を備え、
    前記ベース基板の一面は、前記アルミニウムをアルマイト処理した絶縁性のアルマイト層によって覆われ、
    前記アルマイト層には、内壁面が全てアルマイトによって覆われた多数の細孔が形成され、
    前記細孔の内部には熱伝導性材料が充填されていること、を特徴とする放熱構造を有する半導体装置。
  2. 前記熱伝導性材料は、前記細孔の直径と同じかそれよりも小さい粒径を持つ金属粉フィラーからなることを特徴とする請求項1記載の放熱構造を有する半導体装置。
  3. 前記熱伝導性材料はニッケルメッキ層からなることを特徴とする請求項1記載の放熱構造を有する半導体装置。
  4. 前記アルマイト層は、前記ヒートシンク寄りの底面において、前記細孔が形成されている領域は、それ以外の領域よりも、前記ヒートシンク側に突出した形状を成すことを特徴とする請求項1ないし3いずれか1項記載の放熱構造を有する半導体装置。
  5. 前記アルマイト層は、10μm以上50μm以下の範囲の厚みとなるように形成されることを特徴とする請求項1ないし4いずれか1項記載の半導体装置。
  6. アルミニウムを含む材料から構成されるベース基板の一面にアルマイト処理を施し、表面に多数の細孔を備えた第一のアルマイト層を形成するA工程と、
    前記細孔の内部に熱伝導性材料を充填するB工程と、
    前記第一のアルマイト層に重ねて配線層および半導体素子を実装するC工程と、
    を少なくとも備えたことを特徴とする放熱構造を有する半導体装置の製造方法。
  7. 前記細孔は、前記第一のアルマイト層に、前記ベース基板のアルミニウムが露呈される貫通孔を形成し、該貫通孔を介して露呈した前記ベース基板のアルミニウムにアルマイト処理を施して第二のアルマイト層とし、内壁面が全てアルマイトによって覆われたものからなることを特徴とする請求項6記載の放熱構造を有する半導体装置の製造方法。
  8. 前記貫通孔は、前記第一のアルマイト層に対して熱衝撃を加えて生じさせるクラックからなることを特徴とする請求項7記載の放熱構造を有する半導体装置の製造方法。
  9. 前記B工程は、金属粉フィラーを前記細孔に充填する工程であることを特徴とする請求項6ないし8いずれか1項記載の放熱構造を有する半導体装置の製造方法。
  10. 前記B工程は、前記細孔に金属めっきを施し、前記細孔に金属を充填する工程であることを特徴とする請求項6ないし8いずれか1項記載の放熱構造を有する半導体装置の製造方法。
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