JP2017001310A - 熱伝導性に優れた陽極酸化皮膜及びそれを含む積層構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】絶縁性と放熱性と安価なコストを実現する陽極酸化処理アルミニウム板において良好な放熱性を実現する、陽極酸化皮膜及びそれを含む積層構造体を提供する。
【解決手段】アルミニウム合金基材上に形成された膜厚3μm以上、100μm以下の陽極酸化皮膜であって、前記陽極酸化皮膜は多孔質であり、前記多孔質の孔内部に絶縁性のオイルを含浸していることを特徴とする陽極酸化皮膜。
【選択図】図1

Description

本発明は、エレクトロニクス向け絶縁部材に有用な陽極酸化皮膜及びそれを含む積層構造体に関するものである。
近年の電子部品の高電力化、小型化にともない、電子部品の発熱は大きな問題となっている。
たとえば、IGBTに代表されるような大電力用のパワーデバイスでは大電力で動作するため、電子部品に大きな発熱が発生する。パワーICやCPU(Central Processing Unit)、高輝度LED(Light Emitting Diode)では、小さな素子領域に高い密度の電流が流れる。そのため、局所的な発熱が発生して高温となり、素子の動作不良をひきおこす。さらには周辺部材にも熱影響を及ぼす。
このように、電子部材の発熱は、携帯機器、産業機器、輸送機器などいたるところで発生する。これら電子回路の発熱は機器の正常な動作の妨げになったり、性能向上の足かせになる。
これらの電子部品の発熱による機器の温度上昇を抑制するため、電子部品には放熱部材がとりつけられている。この放熱部材は、高い熱伝導性を有することに加えて、絶縁性が求められる。また、放熱部材を電子部品と基材にうまくとりつける必要がある。
絶縁性を有する放熱部材としては、セラミック系放熱部材、樹脂放熱部材などが使われている。このうち、代表的なセラミック熱伝導絶縁材料は、アルミナ(Al)、窒化珪素(Si)、窒化アルミ(AlN)である。これらの熱伝導率は25W/mK〜170W/mKと大きい。セラミック系放熱部材は高い絶縁耐圧を有する。しかし、非常に高価である。
一方、樹脂放熱部材として使われるシリコン放熱シートは、セラミック系放熱部材に比べて熱伝導が1W/mK程度以下と低いが、比較的安価である。
電子部材と絶縁放熱部材と基材を接合させる代表的な方法は、セラミック系絶縁材料では、ろうづけ、はんだづけ、グリス接着である。一方、樹脂系部材では樹脂そのものの粘着性を利用して、あるいは別途の接着剤を利用して接着する。
これらの部材は、用途に応じて求められる特性やコストによって使い分けされる。発熱量が多い場合にはセラミック系放熱部材、発熱が小さい場合には樹脂系放熱部材が使われることが多い。
しかしながら、先述したようにセラミック系絶縁材料は一般的に高価である。そこで、より安価に作製可能な絶縁部材としてアルミニウム合金の表面に陽極酸化皮膜を形成したアルミニウム合金部材(陽極酸化皮膜処理アルミニウム合金部材、アルマイト処理アルミニウム合金部材)を、絶縁部材として用いることも検討されている。陽極酸化皮膜処理アルミニウム合金部材の特性を改善するための技術についても、これまでに様々な提案がなされている。
このような技術として、例えば特許文献1には、金属基材として用いるアルミニウム合金(以下、単に「アルミニウム」や「アルミ」と称することがある。)の純度を上げることによって、基材中の金属間化合物の個数を減らし、部材の耐電圧性を改善する技術を用いた陽極酸化皮膜の利用が提案されている。
陽極酸化皮膜を熱伝導性絶縁材として使う場合には、いくつかの条件が必要である。その条件とは、放熱性に優れていること、絶縁性が確保できること、容易に基材と電子部品をとりつけることができることである。
まず、放熱性であるが、アルマイトの放熱性は構成によってはセラミック基板と同等レベル以上にすることができる。
陽極酸化皮膜はアルミ基材表面に絶縁性のアルマイト膜が1μm〜100μm程度薄く形成されたものである。アルミ基材の上に直接製膜されているアルマイト層の熱伝導率を測定することは難しく、正確な値は定かではないが、おおよそ1〜10W/mK程度であると推定されている。良好なセラミック絶縁板に比べると熱伝導率は低いが、膜厚を薄くすることができるため、放熱性の指標である熱抵抗(板厚を熱伝導率で割った値)はそれほど大きくない。たとえば、熱伝導率が3W/mK、膜厚が30μmの陽極酸化皮膜の熱抵抗は0.1cmK/Wである。
一方、通常、電子部品の絶縁放熱板として用いられるセラミック絶縁板の板厚はセラミック板の強度を保持するため0.5mm〜2mmと厚い。そのため、たとえば、最も安価な放熱性のセラミック絶縁体であるアルミナの場合を例に取ると、良質なアルミナセラミック板の熱伝導率が25W/mK程度で、板厚が1mmの場合、放熱性の指標である熱抵抗は0.4cmK/W程度である。このような構成での比較を行うと、陽極酸化皮膜の熱抵抗のほうがアルミナよりも小さくすることができる。
絶縁性については、アルマイトの膜厚がセラミックの板厚よりも薄い場合が多いために、セラミックに比べて絶縁耐圧が低い。しかし、アルマイトの絶縁耐圧は、膜厚が6μmで400V程度、25μm程度の陽極酸化皮膜の絶縁耐圧は1kV以上あるので、100V程度の電子機器の使用電圧では絶縁破壊の問題が生じない。セラミック板は5kV以上の耐圧を有するものも多いが、これは高い電圧で使用する用途に用いることが有効である。
基材との取り付け方法は、工業生産における製造上のコストの問題としては大きな課題である。セラミックと発熱部材、基材との接合には、ろうづけ、はんだづけ、グリス密着、樹脂シートはさみこみなどが考えられる。
このうち、ろうづけ、はんだづけでは、接合材が金属材料であることから、接合材の熱伝導率は20〜40W/mKと比較的高い。一方で、膜厚は200μm〜500μmと厚くなることが多い。したがって、この部分の熱抵抗は、熱伝導率20W/mK、膜厚200μmのロウ材を例にとると0.1cmK/Wとなる。
また、ろうづけ、はんだづけでは、絶縁セラミックと発熱体、および、絶縁セラミックと基材高温の接合が必要なほか、高温での酸化防止のために、場合によっては真空雰囲気での接合が必要である。そのため、高価な処理となりがちである。
一方、グリス密着は、室温で行われる処理であり、比較的安価な接合方法である。しかし、グリスの熱伝導率そのものはあまり高くない。一般的に汎用されるグリスの熱伝導率は1W/mK前後である。一部、熱伝導粉体を混ぜた高価な高熱伝導グリスでは10W/mKのものもある。
グリスの熱伝導率は一般的には低いが、もし、グリスを薄く塗布することができれば、熱抵抗を下げることができる。汎用的な熱伝導率1W/mKのグリスを10μm塗布できれば、熱抵抗は0.1K/Wとなる。これは、ろうづけと同程度となる。性能とコストとの見合いによっては、もっと熱抵抗が高くても問題がない場合も多く、コスト重視の用途においては、グリス接合は最も有力な汎用接合方法である。
これらの現象から鑑みて、陽極酸化皮膜とグリス接合をあわせた積層構造を用いた絶縁放熱構造は、安価であり、かつ、放熱性が良好であり、必要な絶縁耐性を有する非常に優れた放熱絶縁材料であると考えられる。ただし、放熱性を良好にするためにはグリスを薄く塗布することが必要である。
これらの方針に従って、陽極酸化皮膜と発熱部材をグリスで接合する構造の積層体を組み立てて熱抵抗を評価すると、グリスを厚く塗布した場合には、予想通りの熱抵抗挙動を示すが、グリスを薄く塗布した場合には、著しく放熱性が低下し、期待するほどの放熱性が得られない。なんらかの理由によって放熱性が阻害されてしまう。熱伝導の観点からは、グリスを薄く塗布したほうがよいのは当然であるはずだが、実際には、顕著に熱抵抗が増加してしまう。原因の一つとして、グリスが均一に塗布できず、基材と発熱体間に空間ができていることなどが考えられるが、観察を行うと、グリスが均一に塗布できているにもかかわらず、熱抵抗が顕著に増加する現象が認められる。
特開2002−241992号公報
そこで、本発明者らはアルミニウム合金基材上に陽極酸化皮膜を形成した基材・陽極酸化アルミ一体型の絶縁部材を用いて、薄く熱伝導グリスを塗付して陽極酸化皮膜と発熱部材を接合させる研究を行った。
具体的には、陽極酸化皮膜(膜厚30μm)に熱伝導グリス200μmを塗布して、25mm各サイズの発熱体と密着させ、グリスと陽極酸化皮膜積層体の熱抵抗を測定し、その後、引き剥がそうとした場合、発熱体と基材が密着していることがよくわかる程度の力で密着しており、プッシュプルゲージによる測定では5N程度の力必要だった。はがれた面のグリスは波状に変形しており、グリスが全面で密着している様子が観察された。
ところが、同じ陽極酸化皮膜(膜厚30μm)に熱伝導グリス30μmを塗布して、発熱体と密着させたあと、発熱体と陽極酸化皮膜付基材とをひきはがそうとしたところ、ほとんど力をかけることなく両者が分離した。力の測定は困難だった。グリス表面全体には発熱体が全面に押し付けられた痕跡が認められおり、全面接着したことは確かであった。それにもかかわらず、グリスの密着力は大幅に低下し、また、グリスは乾燥状態になっていた。
本発明は上記のような事情に着目してなされたものであって、その目的は、絶縁性と放熱性と安価なコストを実現する陽極酸化処理アルミニウム板において良好な放熱性を実現する、陽極酸化皮膜及びそれを含む積層構造体を提供することにある。
本発明者らはアルミ合金基材上に陽極酸化皮膜を形成した基材・陽極酸化アルミ一体型の絶縁部材を用いて、グリスと発熱部材を接合させる研究を行った。
通常、グリスを介して発熱体と基材を接触させた場合、発熱体と基材はよく密着しており、たとえば、25mm角の面積を有する基材(この場合アルミニウム板)と発熱体(セラミックヒーター)の全面に熱伝導グリスを200μm塗布して密着させた後に、基材から発熱体を引き剥がそうとした場合には、発熱体と基材が密着していることがよくわかる程度の力が必要である。実際に、プッシュプルゲージによる測定では5N程度の力が必要だった。はがれた面のグリスは波状に変形しており、グリスが全面で密着している様子が観察された。
次に、陽極酸化皮膜(膜厚30μm)に熱伝導グリス200μmを塗布して、発熱体と密着させ、グリスと陽極酸化皮膜積層体の熱抵抗を測定し、その後、引き剥がそうとした場合も同様であった。発熱体と基材が密着していることがよくわかる程度の力が必要で、プッシュプルゲージによる測定では5N程度の力が必要だった。はがれた面のグリスは全面で波状に変形しており、グリスが全面で密着している様子が観察された。
ところが、陽極酸化皮膜(膜厚30μm)熱伝導グリス30μmを塗布して、発熱体と密着させたあと、発熱体と陽極酸化皮膜付基材とをひきはがそうとしたところ、ほとんど力をかけることなく両者が分離した。力の測定は0.1N以下であり困難だった。グリス表面全体に平滑化しており、発熱体が全面に押し付けられた痕跡が認められるが、逆に、引き剥がしのときに生じる波状の変形は認められず、乾燥状態となっていた。
この結果は、グリス塗布膜が薄い場合には、グリス溶媒成分が陽極酸化皮膜の多孔質内部に吸い込まれることにより、熱伝導グリスが一種の乾燥状態になったことを示している。その結果、熱伝導グリスの溶媒部分に隙間ができ、その部分の微小な空気層が熱伝導を阻害していることをつきとめた。
本発明者らは、これらの現象を回避して、アルミ基材上に形成された陽極酸化皮膜と発熱体との良好なグリス接合を実現する陽極酸化皮膜と、それを含む積層構造体とを見出し、本発明を完成するに至った。
上記目的を達成することのできた本発明の陽極酸化皮膜を含む積層構造体とは、アルミ基材上に前記陽極酸化皮膜が形成され、該陽極酸化皮膜上に熱伝導グリスを20μm以上200μm未満の範囲内で塗布した上に発熱体を接着した積層構造体であることを特徴とする。
熱抵抗の観点からは、陽極酸化皮膜は薄いほうがよく、また、熱伝導グリスの厚みも薄いほうがよいが、絶縁耐性の観点からは、ある程度陽極酸化皮膜の厚みが必要である。陽極酸化皮膜を厚く形成することは実用上時間がかかって難しい。
アルミニウム合金基材表面に本発明に係るオイルが含浸した陽極酸化皮膜が被覆された熱伝導部材には発熱体が積層されるが、該発熱体の熱は前記熱伝導部材の内部を流れ、該熱伝導部材と接する空気や水、他の熱伝導部材へ熱が逃げていく。すなわち、本発明に係る陽極酸化被膜が含まれる熱伝導部材以外の部分において、空冷、水冷、熱放射により冷却されるか、あるいは、該熱伝導部材以外の接触部材へ熱伝導することにより冷却される。
これらを鑑み、本発明の構成は以下のとおりである。
[1] アルミニウム合金基材上に形成された膜厚3μm以上、100μm以下の陽極酸化皮膜であって、
前記陽極酸化皮膜は多孔質であり、前記多孔質の孔内部に絶縁性のオイルを含浸していることを特徴とする陽極酸化皮膜。
[2] 前記絶縁性のオイルが、25℃における動粘度が10以上3000mm/s以下のシリコンオイルであることを特徴とする、前記[1]に記載の陽極酸化皮膜。
[3] 前記陽極酸化皮膜が、表面が多孔質であるポーラス膜であり、前記ポーラス膜を形成する孔の直径が5nm以上100nm以下であることを特徴とする、前記[1]または[2]に記載の陽極酸化皮膜。
[4] 前記陽極酸化皮膜が、少なくともシュウ酸を含む陽極酸化処理液で形成されたものである、前記[1]〜[3]のいずれか1に記載の陽極酸化皮膜。
[5] アルミニウム合金基材と、前記アルミニウム合金基材上に形成された前記[1]〜[4]のいずれか1に記載の陽極酸化皮膜とを含み、
前記陽極酸化皮膜上に熱伝導グリスが20μm以上200μm未満の範囲内で塗布され、かつ
前記熱伝導グリスを介して前記陽極酸化皮膜に発熱体が接着されていることを特徴とする積層構造体。
本発明によれば、絶縁性のオイルを含浸させた陽極酸化皮膜を用いて、陽極酸化皮膜/熱伝導グリス/発熱体積層の構造積層体(絶縁熱伝導部材)の構成にすることで、高い絶縁性、良好な放熱性を兼備した絶縁熱伝導部材が実現でき、このような構造体は、高電力の電子部材の絶縁部材として極めて有用である。
すなわち、高電力電子部品、IGBTパワーデバイス、高輝度LED(Light Emitting Diode)などの発熱量の大きな電子部品の絶縁部材に適用される陽極酸化処理アルミニウム積層部材として特に有用であり、絶縁性(高い耐電圧性、大きい体積抵抗率)、および良好な放熱性を両立して電子部品との接合を実現することができる。
実施例2における陽極酸化皮膜の絶縁破壊電圧(V)と膜厚(μm)との関係を示すグラフである。 実施例3における積層構造体の熱抵抗(℃/W)とグリス膜厚(μm)との関係を示すグラフである。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
本発明者らは、高い絶縁性、および良好な放熱性を両立する絶縁部材を様々な角度から検討し、本発明を完成した。以下、本発明で規定する各要件について説明する。
<陽極酸化皮膜>
本発明にかかる陽極酸化皮膜は、アルミニウム合金基材上に形成された膜厚3μm以上、100μm以下の陽極酸化皮膜であって、前記陽極酸化皮膜は多孔質であり、前記多孔質の孔内部に絶縁性のオイルを含浸させた陽極酸化皮膜である。
膜厚が3μmを下回ると、絶縁破壊電圧が100Vより小さくなる傾向にある。上限は特に制限されないが、100μmより厚い膜を形成するには非常に時間がかかる。また、厚い膜では、熱伝導率が低下していく。そのため好適には、3μm以上100μm以下であり、より好適には5μm以上80μm以下である。
陽極酸化皮膜の形成方法としては、硫酸あるいはシュウ酸を含む陽極酸化処理液で形成することが望ましい。これは陽極酸化皮膜がアルミニウム合金基材にシュウ酸系皮膜を形成することで、高温耐クラック性を向上させることができるからである。
即ち、一般的な陽極酸化処理液として、シュウ酸、ギ酸等の有機酸、リン酸、クロム酸、硫酸などの無機酸が挙げられるが、高温でのクラックの発生を著しく低減させつつ耐電圧性を向上させるという観点からして、少なくともシュウ酸を含む陽極酸化処理液を用いることが好ましい。陽極酸化処理液中のシュウ酸濃度は、所望とする作用効果を有効に発揮することができるように適宜適切に制御すれば良い。陽極酸化処理液中のシュウ酸濃度の下限は、好ましくは10g/Lであり、より好ましくは15g/Lである。また、当該シュウ酸濃度の上限は、好ましくは50g/Lであり、より好ましくは40g/Lである。
また、陽極酸化皮膜中にリン(P)を含有することで、絶縁物(またはその前駆体)が、陽極酸化皮膜表面の少なくとも一部を被覆(微細孔の充填による被覆も含む)、或は表面修飾した複合皮膜構造となりやすくなることから、リンを含んでもよい。その結果、陽極酸化皮膜表面からの水分の浸入を抑えることができ、高い絶縁性(大きい体積抵抗率)を得ることができる。
その他の陽極酸化処理条件についても、特に定めるものではないが、例えば陽極酸化処理を行う際の温度は、生産性を損なうことなく、また陽極酸化皮膜の溶解が顕著に起こらない範囲で設定すればよく、おおむね、0〜50℃とすることが好ましい。また、陽極酸化処理を行う際の処理時間も、同様に適宜設定することができ、特に限定されないが、たとえば10〜300分間行うことができる。
陽極酸化処理を行うときの電解電圧(陽極酸化皮膜形成電圧)や電流密度は、所望の陽極酸化皮膜が得られるように、適宜適切に調節すればよい。このうち電解電圧については、電解電圧が低いと電流密度が小さくなって成膜速度が遅くなり、一方、電解電圧が高すぎると大電流により皮膜の溶解によって陽極酸化皮膜が形成されなくなる傾向がある。電解電圧による影響は、使用する電解処理液(陽極酸化処理溶液)の組成や、陽極酸化皮膜を行う温度などにも関係するため、適宜設定すればよい。
陽極酸化処理時の電解電圧は、具体的には5〜150V程度が好ましく、より好ましくは20〜120V程度である。また、陽極酸化処理時に流す電流密度は、100A/dm以下であることが好ましく、50A/dm以下であることがより好ましく、30A/dm以下であることが更に好ましい。
これらの方法で作製した陽極酸化皮膜には細孔が存在し、多孔質の皮膜となる。陽極酸化皮膜の表面が多孔質であるポーラス膜であり、前記ポーラス膜を形成する孔の直径が5nm〜100nmであることが好ましい。かかる範囲にすることにより、絶縁性のオイルが含浸しやすくなるとともに、一旦含浸したオイルが容易に流出したり、蒸散したりしにくいことから好ましい。なお、ホウ酸を用いて形成する陽極酸化皮膜にはポーラス構造がなくオイルが含浸しないので適当ではない。
孔の直径は陽極酸化皮膜表面を走査型電子顕微鏡(SEM)観察することにより測定することができる。
陽極酸化皮膜の多孔質の内部に含浸する絶縁性オイルには、一般的なシリコンオイルであるジメチルシリコンオイル、ジメチルハイドロジェンシリコンオイル、メチルフェニルシリコンオイル、変性シリコンオイルなどが好適である。シリコンオイルは耐熱性、絶縁性、化学安定性に優れている。
オイル粘性が高いと陽極酸化皮膜内部に含浸しにくいことから、含浸に適する絶縁性のオイルの25℃における動粘度は10以上3000cSt(センチストークス=mm/s)以下が望ましい。動粘度が高いと、陽極酸化皮膜の多孔質内部に落下充填されにくくなる。25℃における動粘度の下限はより望ましくは20cSt以上であり、さらに望ましくは50cSt以上である。また、25℃における動粘度の上限はより望ましくは1000cSt以下である。
本発明にかかる陽極酸化皮膜を、例えば、パワーモジュールの絶縁・放熱構造において用いる場合の好ましい実施形態としては、多孔質内部に絶縁性のオイルを含浸させた陽極酸化皮膜(以下、「複合皮膜構造」や「オイル含浸絶縁陽極酸化皮膜」と称することがある。)が、絶縁に必要な部分にのみ存在することであり、こうしたことから絶縁に必要な片面だけが複合皮膜構造になっていることが望ましい。これは、陽極酸化皮膜は、溶液に浸漬し電解処理を施すことによって形成されることから、基本的に部材全面に皮膜が形成されるが、絶縁に必要な部分は基本的には片面であり、もう一面は放熱性の妨げになるからである。
<積層構造体>
本発明にかかる積層構造体の構成は、アルミニウム合金基材と、前記アルミニウム合金基材上に先述した陽極酸化皮膜が形成されており、前記陽極酸化皮膜上に熱伝導グリスが塗布されており、前記熱伝導グリスを介して前記陽極酸化皮膜に発熱体が接着されている4層構造であることを特徴とする。
熱伝導グリスの厚みは20μm以上200μm未満の範囲内で塗布されていることが好ましい。熱伝導グリスが熱伝導の観点からは薄いほうがよいが、20μm未満の薄さで塗布することは容易ではなく、グリスを塗布した状態で塗布できない領域ができていまい、熱伝導性に寄与しない空隙ができるおそれがある。一方、200μm以上塗布すると熱伝導性が悪化するとともに、シリコンオイル添加の効果がみえにくくなる。そのため、熱伝導グリスの厚みが20μm以上200μm未満の範囲内が好適である。
積層構造体における好ましい陽極酸化皮膜は、上述の(陽極酸化皮膜)で記載したとおりである。
アルミニウム合金基材、陽極酸化皮膜、シリコンオイル、熱伝導グリス及び発熱体からなる積層構造体において、熱抵抗は放熱性の指標となる。熱抵抗はアルミニウム合金基材を冷却しながら発熱体(ヒーター)に電流を流して加熱し、発熱体の温度及びアルミニウム合金基材の温度、並びにヒーター出力から、以下の式で求めることができる。なお、後述する実施例では、アルミニウム合金基材を18℃で水冷し、ヒーター温度が50℃になったときヒーター出力から熱抵抗を求めた。
熱抵抗R(℃/W)=(発熱体の温度℃−アルミニウム合金基材表面温度℃)/ヒーター出力W
上記式で求められる積層構造体の熱抵抗はその膜厚によって異なるものの、一般的には0.3〜0.8℃/Wであればよく、0.35〜0.7℃/Wがより好ましい。
(アルミニウム合金基材)
本発明で基材として用いるアルミニウム合金は、その化学成分組成については、陽極酸化皮膜の形成に用いられうるものである限り、特に限定されるものではないが、例えば、Cu:0.02重量%以上4.0重量%以下、Si:0.05重量%以下、Fe:0.05重量%以下、及びMg:3.5重量%を超え6.5重量%以下を含み、残部がAlであり、かつ、1mm当たりの金属間化合物の個数が15個以下のアルミニウム合金などを例示することができる。
(絶縁モジュール構造)
本発明の陽極酸化処理アルミニウム合金部材では、基材として使用されるアルミニウム合金の少なくとも一部に、陽極酸化皮膜が形成されている。即ち、アルミニウム合金基材の全面がこの陽極酸化皮膜となっていてもよいが、アルミニウム合金基材の一部がこの構造を有していればよい。
半導体素子を搭載する観点からすれば、例えば複合皮膜構造を片面に持つ部材を作製し、半導体素子を複合皮膜構造のないアルミニウム合金側に直接接合、或は銅(銅合金含む)材料を介して、接合することができる。このときの接合には、ハンダやロウ材などが使用できるが、特に方法を規定するものではない。
上記銅材料とは、銅若しくは銅合金を指し、アルミニウムと銅(銅合金含む)とのクラッド材や、銅箔(銅合金)をドライプロセスやメッキで形成してもよく、特に方法を規定するものではない。複合皮膜構造側にデバイスを直接、或は銅材料を介して配置してもよい。
冷却の観点からは、例えば複合皮膜構造を片面に持つ部材を作製する場合は、複合皮膜構造を、冷却母材のアルミニウム合金上に直接形成することもできる。また、複合皮膜構造のサイドを、冷却サイドに接合することもでき、接合の方法は問わない。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例によって制限されず、上記・下記の趣旨に適合し得る範囲で変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
<実施例1>
(積層構造体と熱抵抗測定)
50mm×50mm×50mmのアルミニウム合金(5D86:(株)神戸製鋼所製:アルミニウム合金:Si:0.015重量%、Fe:0.02重量%、Cu:0.04重量%、Mg:4.0重量%、及びZn:4.0重量%)上に、以下の手順に従い、シュウ酸溶液を用いてアルマイト皮膜(陽極酸化皮膜)を形成した。
まずシュウ酸濃度39g/Lの溶液に電解電圧40Vを印加して60分間電流を流し、膜厚30μmの陽極酸化皮膜を得た。陽極酸化皮膜の膜厚は、渦電流式膜厚計を使用して測定した。表面構造をSEM観察した結果、形成された陽極酸化皮膜は膜垂直方向にポーラス状の多孔質穴が形成された一般的によく知られるポーラス膜であった。孔と孔の平均的な間隔は約100nmであり、孔の直径は20nmであった。
次に、信越化学製のシリコンオイルKF−96−20cSt(動粘度10mm/s、25℃)を刷毛で陽極酸化皮膜に塗布した。シリコンオイルはアルミ陽極酸化皮膜に含浸するが、シリコンオイルが含浸することで陽極酸化皮膜の色調が白っぽい色からやや茶色がかった色へと変化した。余分なシリコンオイルは紙で拭い落とした。
信越化学製の熱伝導グリス(G747:熱伝導度0.9W/mK)をシリコンオイル含浸陽極酸化皮膜上にスクリーン印刷法を用いて、25mm×25mmサイズで印刷塗布した。
使用したスクリーンマスクは、320×320のポリエステルスクリーンメッシュに、25×25のメッシュ開口部を形成したもので、ポリエステル製メッシュの線経は48μm、オープニングは93μm、開口率は44%とした。本スクリーンマスクを用いて陽極酸化皮膜に印刷塗布した熱伝導グリスの膜厚は30μmであった。
熱伝導グリスの塗布膜厚は、アルミ基材、熱伝導グリス、発熱体接合体の全体の高さを測定した後、アルミ基材の高さと発熱体の高さを引くことによって測定した。
次に、グリス塗布面に発熱体を貼り付けた。発熱体には、坂口電熱製のAlN製セラミックヒーター(25mm×25mm×2.5mm)を用いた。発熱体の上面から5Nの(500gf)の荷重をかけて固定した。
以上のアルミニウム合金基材、陽極酸化皮膜、シリコンオイル、熱伝導グリス、および発熱体(ヒーター)からなる積層構造体の熱抵抗を測定するために、水冷浴にアルミ基材を深さ15mmまで浸し、アルミニウム合金基材を水冷しながら、発熱体に電流を流して発熱体を加熱し、発熱体の温度および、水冷されたアルミニウム合金基材の温度を熱電対で測定した。水温を18℃とし、ヒーター温度が50℃になったときの熱抵抗を測定した。
基材の熱抵抗Rは次式で計算した
R(℃/W)=(発熱体の温度℃−アルミニウム合金基材表面温度℃)/ヒーター出力W
比較例1として、シリコンオイルを含浸させない構造で実施例1と同様の実験を行った。
また、比較例2として、アルミニウム合金基材(50mm×50mm×50mmのアルミニウム合金(5D86:(株)神戸製鋼所製))に熱伝導グリスを印刷して30μm塗付した。そこにアルミニウム板(京セラ製:25mm×25mm、板厚0.625mm)を貼り付けた。さらに、熱伝導グリスを30μm印刷し、そこにセラミックヒーターを貼り付けた構造体を作製した。そして実施例1と同様の方法で熱抵抗を測定した。
結果を表1に示す。
アルミニウム合金基材、陽極酸化皮膜、シリコンオイル、熱伝導グリス、及び発熱体から構成される積層構造体は、シリコンオイルを用いない構造よりも熱抵抗が大幅に低下した。また、実施例1は、構造が類似するアルミナ絶縁体+グリス接続を行った積層構造体よりも低い熱抵抗が得られた。
<実施例2>
(陽極酸化皮膜膜厚)
製膜時間を変えた以外は実施例1と同様にしてシュウ酸浴を用いて、アルミニウム合金基材(純度4N)の陽極酸化皮膜を製膜した。
製膜時間をかえて陽極酸化皮膜を作製し、陽極酸化皮膜の厚みDは、渦電流式膜厚計を用いて測定した。測定は、同一の箇所を5回測定した平均値を箇所の厚みとし、試料の5箇所(全体の測定ができるように選択)について同様の測定をし、その平均を陽極酸化皮膜の厚みDとした。同じ膜厚の陽極酸化皮膜を3サンプルずつ作製した。
次に、陽極酸化皮膜の絶縁破壊電圧を測定した。
各試料の耐電圧は、耐電圧試験器(「GPT−9802」、商品名:インステック社製、DCモード)を用い、+端子として直径15mmのステンレス製球電極を陽極酸化皮膜に接触させ、−端子をアルミニウム基材に接続し、DC電圧(直流電圧)を徐々に印加し、1mA以上の電流が流れた時点での電圧(測定個数10点での平均値)を耐電圧とした。
各膜厚(μm)と絶縁破壊電圧(V)との関係を示す結果を以下の表2及び図1に示す。
陽極酸化皮膜によって絶縁破壊電圧にばらつきがあるものの、陽極酸化皮膜の膜厚が2μm以下では、耐電圧が100Vに届かない場合があった。一方、膜厚を6μm以上とすると耐電圧が400V以上あり、膜厚を25μmとすると、1000V以上の耐電圧が得られた。
<実施例3>
(グリス膜厚)
製膜時間を変えた以外は実施例1と同様の方法で、アルミニウム合金基材に膜厚45μmの陽極酸化皮膜を形成した後、シリコンオイルを塗付した積層体に各種膜厚の熱伝導グリスを塗付し、発熱体を取り付けた積層構造体(構造A)に対して熱抵抗を測定した。
熱伝導グリスの膜厚が30μmの場合は、スクリーン印刷を一回行った。膜厚30μm以下の場合は、スクリーン印刷後、へらで表面層をかきとった。膜厚60μm、及び90μmの場合はスクリーン印刷を複数回行った。それ以上の膜厚の場合は、印刷周辺部に所望の膜厚を有するテープをはりつけて、スキージで印刷した。また、参考のために、シリコンオイルを塗付しない構造Bについても、熱伝導グリスの膜厚を変えて熱抵抗を測定した。
結果を図2に示す。
熱伝導グリスの膜厚が200μmを超えると、構造Aと構造Bに違いはほとんどみられなかった。これは、熱伝導グリスの膜厚が厚いと、熱伝導グリスに含まれる溶媒成分が増加するため、この成分で陽極酸化皮膜に浸透しても熱伝導グリスが完全に乾燥することがないためである。
一方、熱伝導グリスの膜厚が20μm未満になると、熱伝導グリスと陽極酸化皮膜、あるいは熱伝導グリスと発熱体との間の隙間が顕著になるため、熱伝導グリスの膜厚が薄いにもかかわらず、熱抵抗が大きくなりがちであり、また、大きなばらつきが生まれた。
以上より、熱伝導グリスの膜厚は20μm以上、200μm未満が好適である。
また、熱伝導グリスの膜厚が20μm以上、120μm以下の構造Aでは、シリコンオイルを塗付しない構造Bでは到達することができない低い熱抵抗が実現できるのでさらに好適である。
<実施例4>
(シリコンオイル動粘度)
製膜時間を変更した以外は実施例1と同様の方法で、アルミニウム合金基材に膜厚45μmの陽極酸化皮膜を形成した後、動粘度の異なるシリコンオイル(ジメチルシリコンオイル、信越化学製シリコンオイルKF96)を塗付した積層体に各種膜厚の熱伝導グリスを塗付し、発熱体を取り付けた積層構造体(構造A)に対して熱抵抗を測定した。なお、同じ膜厚の積層構造体をそれぞれ3サンプルずつ作製した。
結果を表3に示す。
陽極酸化皮膜の孔部分にオイルを含浸させるためには、動粘性の低いオイルが適しているが、25℃における動粘度が10cSt未満のシリコンオイルは揮発性が高く、印加点が150℃以下であるので、発熱体の絶縁オイルとして使うことはできない。そのため、25℃における動粘度が10cSt以上のオイルを用いることが好ましい。また、引火点が高くなることから、20cSt以上のオイルがより好ましい。一方、25℃における粘度が3000cStを超えると陽極酸化皮膜の孔にオイルがうまく入らなくなる場合があり、そうするとオイルの効果がなくなることから、25℃における動粘度は3000cSt以下であることが好ましく、1000cSt以下がより好ましい。

Claims (5)

  1. アルミニウム合金基材上に形成された膜厚3μm以上、100μm以下の陽極酸化皮膜であって、
    前記陽極酸化皮膜は多孔質であり、前記多孔質の孔内部に絶縁性のオイルを含浸していることを特徴とする陽極酸化皮膜。
  2. 前記絶縁性のオイルが、25℃における動粘度が10以上3000mm/s以下のシリコンオイルであることを特徴とする、請求項1に記載の陽極酸化皮膜。
  3. 前記陽極酸化皮膜が、表面が多孔質であるポーラス膜であり、前記ポーラス膜を形成する孔の直径が5nm以上100nm以下であることを特徴とする、請求項1または2に記載の陽極酸化皮膜。
  4. 前記陽極酸化皮膜が、少なくともシュウ酸を含む陽極酸化処理液で形成されたものである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の陽極酸化皮膜。
  5. アルミニウム合金基材と、前記アルミニウム合金基材上に形成された請求項1〜4のいずれか1項に記載の陽極酸化皮膜とを含み、
    前記陽極酸化皮膜上に熱伝導グリスが20μm以上200μm未満の範囲内で塗布され、かつ
    前記熱伝導グリスを介して前記陽極酸化皮膜に発熱体が接着されていることを特徴とする積層構造体。
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