JP2014125624A - 低ガス透過性シリコーン樹脂組成物及び光半導体装置 - Google Patents
低ガス透過性シリコーン樹脂組成物及び光半導体装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2014125624A JP2014125624A JP2012285971A JP2012285971A JP2014125624A JP 2014125624 A JP2014125624 A JP 2014125624A JP 2012285971 A JP2012285971 A JP 2012285971A JP 2012285971 A JP2012285971 A JP 2012285971A JP 2014125624 A JP2014125624 A JP 2014125624A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- silicone resin
- resin composition
- component
- substituted
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Led Device Packages (AREA)
Abstract
【解決手段】(A)(R1SiO3/2)a(R2 2SiO)b(R1 2R3SiO1/2)c
(R1はアリール基、R2は一価炭化水素基、R3はアルケニル基、aは0.3〜0.9、bは0〜0.5、cは0.05〜0.7で、a+b+c=1.0。置換基の65〜98モル%はアリール基。)
で示され、25℃の屈折率が1.575〜1.700であるオルガノポリシロキサン、
(B)R1 dR4 eHfSiO(4-d-e-f)/2
(R4はR1を除く一価炭化水素基、dは0.6〜1.5、eは0〜0.5、fは0.4〜1.0で、d+e+f=1.0〜2.5。)
で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン、
(C)付加反応用触媒
を含有し、硬化物の25℃の屈折率が1.545〜1.700である低ガス透過性シリコーン樹脂組成物。
【選択図】なし
Description
また、LEDの発光効率を向上させるためにLEDチップやPKG構造など改良が進んできたが、チップやPKG構造の改良だけで発光効率を向上させることに限界が見えてきた。そこで本発明者らは、シリコーン樹脂組成物中にアリール基を多く含有させることにより、硬化樹脂の屈折率が従来より高くなることで、LEDチップ(一般的には屈折率2.0以上)と屈折率が近くなり、表面からの光取り出し効率の向上につながり、これにより高電流をかけなくても高輝度のLEDが発光することでLEDの高寿命化や高信頼性化につながること、更に従来のシリコーン樹脂組成物の特徴を損なうことなく、熱や光に非常に負荷がかかるLEDパッケージのLEDチップの端や、リードフレームの根元などでのクラックの発生を防止することが可能になり、高い信頼性を示し、得られる硬化物の変色を抑制できることを見出した。
また、該シリコーン樹脂組成物の硬化物で光半導体素子(高輝度LED等)を封止することにより、リードフレームからの耐変色性、耐衝撃性などの耐久性に優れた光半導体装置を提供できることを見出し、本発明をなすに至った。
〔1〕
(A)下記平均組成式(1)で示され、1分子中に2個以上のアルケニル基を含有し、25℃における屈折率が1.575〜1.700であるオルガノポリシロキサン:100質量部、
(R1SiO3/2)a(R2 2SiO)b(R1 2R3SiO1/2)c (1)
(式中、R1は独立に炭素数6〜14のアリール基であり、R2は独立にR1と同じ又は異なる、非置換又はハロゲン置換もしくはシアノ基置換の一価炭化水素基であり、R3は炭素数2〜8のアルケニル基であり、aは0.3〜0.9、bは0〜0.5、cは0.05〜0.7の正数であり、但しa+b+c=1.0である。また、ケイ素原子に結合する置換基の65〜98モル%がアリール基である。)
(B)下記平均組成式(2)で示され、1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:0.01〜80質量部、
R1 dR4 eHfSiO(4-d-e-f)/2 (2)
(式中、R1は上記と同じであり、R4は独立にR1を除く非置換又はハロゲン置換もしくはシアノ基置換の一価炭化水素基であり、dは0.6〜1.5、eは0〜0.5、fは0.4〜1.0の正数であり、但しd+e+f=1.0〜2.5である。)
(C)付加反応用触媒:触媒量
を含有してなり、硬化物の25℃における屈折率が1.545〜1.700であることを特徴とする、低ガス透過性シリコーン樹脂組成物。
〔2〕
(A)成分中のアルケニル基1モルあたり(B)成分中のSiH基が0.4〜4.0モルとなる量の(B)成分を含有する〔1〕に記載のシリコーン樹脂組成物。
〔3〕
(B)成分の50〜100質量%が、下記一般式(3)で示されるものである〔1〕又は〔2〕に記載のシリコーン樹脂組成物。
〔4〕
更に、(A’)下記一般式(4)で示されるオルガノポリシロキサンを(A)成分の合計100質量部に対し、0.01〜50質量部含む〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のシリコーン樹脂組成物。
〔5〕
更に、(D)接着付与剤を含む〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載のシリコーン樹脂組成物。
〔6〕
更に、(E)縮合触媒を含む〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載のシリコーン樹脂組成物。
〔7〕
更に、(F)無機質充填剤を含む〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載のシリコーン樹脂組成物。
〔8〕
厚さ1mmの硬化物の水蒸気透過率が15g/m2・day以下である〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載のシリコーン樹脂組成物。
〔9〕
光半導体素子の封止用である〔1〕〜〔8〕のいずれかに記載のシリコーン樹脂組成物。
〔10〕
〔1〕〜〔9〕のいずれかに記載のシリコーン樹脂組成物の硬化物で光半導体素子が封止された光半導体装置。
(A)アルケニル基含有オルガノポリシロキサン
本発明の(A)成分は、下記平均組成式(1)で示され、1分子中に2個以上のアルケニル基を含有し、25℃における屈折率が1.575〜1.700であるオルガノポリシロキサン(シリコーン樹脂)である。
(R1SiO3/2)a(R2 2SiO)b(R1 2R3SiO1/2)c (1)
(式中、R1は独立に炭素数6〜14のアリール基であり、R2は独立にR1と同じ又は異なる、非置換又はハロゲン置換もしくはシアノ基置換の一価炭化水素基であり、R3は炭素数2〜8のアルケニル基であり、aは0.3〜0.9、bは0〜0.5、cは0.05〜0.7の正数であり、但しa+b+c=1.0である。また、ケイ素原子に結合する置換基(R1、R2、R3の合計中)の65〜98モル%がアリール基である。)
なお、上記式(1)で示されるオルガノポリシロキサンの1分子中に含有するアルケニル基は2個以上であり、該オルガノポリシロキサンに含まれるアルケニル基含有量は0.001〜0.4モル/100g、特に0.005〜0.3モル/100gとすることが好ましい。
(A’)アルケニル基含有直鎖状オルガノポリシロキサン
(A’)成分のオルガノポリシロキサンは、主鎖がジオルガノシロキサン単位((R6)2SiO2/2単位)の繰り返しからなり、分子鎖両末端がトリオルガノシロキシ基((R6)3SiO1/2単位)で封鎖された直鎖状構造を有するオルガノポリシロキサンであることが一般的である。
また、(A’)成分のオルガノポリシロキサン中のアリール基含有率は、20〜50モル%、特に25〜45モル%であることが好ましい。
本発明の(B)成分であるオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、架橋剤として作用するものであり、該成分中のケイ素原子に結合した水素原子(以下、SiH基)と(A)成分中のアルケニル基とが付加反応することにより硬化物を形成する。該オルガノハイドロジェンポリシロキサンは、下記平均組成式(2)で示され、1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を含有するものである。
(式中、R1は上記と同じであり、R4は独立にR1を除く非置換又はハロゲン置換もしくはシアノ基置換の一価炭化水素基であり、dは0.6〜1.5、eは0〜0.5、fは0.4〜1.0の正数であり、但しd+e+f=1.0〜2.5である。)
dは0.6〜1.5、好ましくは0.6〜1.4の正数であり、eは0〜0.5、好ましくは0〜0.4の正数であり、fは0.4〜1.0、好ましくは0.4〜0.8の正数であり、但しd+e+f=1.0〜2.5、好ましくは1.5〜2.4を満たす。分子中SiH基の位置は特に制限されず、分子鎖の末端であっても途中であってもよい。
本発明においては、(B)成分であるオルガノハイドロジェンポリシロキサン中、50質量%以上、特に50〜100質量%、とりわけ60〜100質量%が、両末端にSiH基をそれぞれ1個有し、一部分岐を有してもよい直鎖状のオルガノハイドロジェンポリシロキサンであることが好ましい。この直鎖状のオルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、下記一般式(3)で示されるものが例示できる。
上記(B1)成分以外のオルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、1分子中にSiH基を少なくとも3個、好ましくは3〜10個、より好ましくは3〜6個有する、好ましくは分岐状のオルガノハイドロジェンポリシロキサンが好適に用いられる。分子中のSiH基の位置は特に制限されず、分子鎖の末端であっても途中であってもよい。このオルガノハイドロジェンポリシロキサンは任意成分であり、(B)成分であるオルガノハイドロジェンポリシロキサン中、50質量%以下、特に0〜40質量%配合することができ、必要に応じては加えなくてもよい。なお、配合する場合は10質量%以上とすることが好ましい。
なお、(B)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサン配合量は、上記(A)及び(A’)成分の硬化有効量とすることが好ましく、特にそのSiH基が(A)及び(A’)成分中のアルケニル基(例えばビニル基)の合計量あたり好ましくは0.5〜4.0、更に好ましくは0.8〜2.0、特に好ましくは0.9〜1.5のモル比で使用されることが好ましい。上記下限値未満では、硬化反応が進行せず硬化物を得ることが困難となる場合があり、上記上限値超では、未反応のSiH基が硬化物中に多量に残存するため、ゴム物性が経時的に変化する原因となる場合が生じる。
(C)成分の付加反応用触媒は、(A)成分中のアルケニル基と(B)成分中のSiH基との付加反応を促進するために配合され、白金系、パラジウム系、ロジウム系等の触媒が使用できるが、コスト等の見地から白金族金属系触媒であることが好ましい。白金族金属系触媒としては、例えば、H2PtCl6・mH2O、K2PtCl6、KHPtCl6・mH2O、K2PtCl4、K2PtCl4・mH2O、PtO2・mH2O(mは、正の整数)等が挙げられる。また、前記白金族金属系触媒とオレフィン等の炭化水素、アルコール又はビニル基含有オルガノポリシロキサンとの錯体等を用いることもできる。上記触媒は1種単独でも、2種以上の組み合わせであってもよい。
本発明のシリコーン樹脂組成物は、上述した(A)〜(C)成分以外に、更に接着付与剤を配合してもよい。接着付与剤としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤や、テトラメトキシシラン及びそのオリゴマー等が挙げられる。
本発明のシリコーン樹脂組成物には、更に縮合触媒を配合してもよい。縮合触媒は、(B)成分の分子間における加水分解縮合反応、及び(B)成分と基板表面に存在する水酸基との縮合反応を促進するために配合する。縮合触媒としては、ジラウリン酸スズ、ジラウリン酸ジn−ブチルスズ、ジオクトエートスズビス(2−エチルヘキサノエート)スズ、ビス(ネオデカノエート)スズ、ジ−n−ブチルジアセトキシスズ及びテトラブチルスズ等の錫(II)及び錫(IV)化合物、並びにチタンテトライソプロポキシド、チタンテトラオクトキシド、チタンテトラn−ブトキシド、チタンプトキシドダイマー、チタンテトラー2−エチルヘキソキシド、チタンジイソプロポキシビス(アセチルアセトネート)、チタンジオクチロキシビス(オクチレングリコレート)、チタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)などのチタン化合物、アルミニウムトリスアセチルアセトナート、アルミニウムトリスアセトリアセテート、トリス(sec−ブトキシ)アルミニウムなどのアルミニウム化合物、ニッケルビスアセチルアセトネートなどのニッケル化合物、コバルトトリスアセチルアセトナートなどのコバルト化合物、亜鉛ビスアセチルアセトナートなどの亜鉛化合物、ジルコニウムテトラノルマルプロポキシド、ジルコニウムテトラノルマルブトキシド、ジルコニウムテトラアセチルアセトネート、ジルコニウムトリブトキシモノアセチルアセトネート、ジルコニウムモノブトキシアセチルアセトネート、ジルコニウムジブトキシビス(エチルアセトアセテート)、ジルコニウムテトラアセチルアセトネート、ジルコニウムトリブトキシモノステアレートなどのジルコニウム化合物が挙げられる。上記触媒は1種単独でも、2種以上の組み合わせであってもよい。特に耐変色性が高く、反応性に富むジルコニウム系触媒のオルガチックスZAシリーズ(マツモトファインケミカル株式会社製)を用いることが好ましい。
なお、(F)成分の配合量は、(A),(B)成分の合計100質量部に対し、好ましくは0〜200質量部、より好ましくは0〜100質量部である。前記上限値を超えると、硬化物が脆くなる場合がある。
このような酸化防止剤としては、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、N,N’−プロパン−1,3−ジイルビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナミド]、チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、6,6’−ジ−tert−ブチル−2,2’−チオジ−p−クレゾール、N,N’−ヘキサン−1,6−ジイルビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオンアミド)]、ベンゼンプロパン酸,3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシ,C7−C9側鎖アルキルエステル、ジエチル[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ホスフォネート、2,2’−エチリデンビス[4,6−ジ−tert−ブチルフェノール]、3,3’,3”,5,5’,5”−ヘキサ−tert−ブチル−a,a’,a”−(メシチレン−2,4,6−トリイル)トリ−p−クレゾール、カルシウムジエチルビス[[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ホスフォネート]、4,6−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾール、4,6−ビス(ドデシルチオメチル)−o−クレゾール、エチレンビス(オキシエチレン)ビス[3−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プロピオネート]、ヘキサメチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリオン、1,3,5−トリス[(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−キシリル)メチル]−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、6,6’−ジ−tert−ブチル−4,4’−チオジ−m−クレゾール、ジフェニルアミン、N−フェニルベンゼンアミンと2,4,4−トリメチルペンテンの反応生成物、2,6−ジ−tert−ブチル−4−(4,6−ビス(オクチルチオ)−1,3,5−トリアジン−2−イルアミノ)フェノール、3,4−ジヒドロ−2,5,7,8−テトラメチル−2−(4,8,12−トリメチルトリデシル)−2H−1−ベンゾピラン−6−オール、2’,3−ビス[[3−[3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル]プロピオニル]]プロピオノヒドラジド、ジドデシル−3,3’−チオジプロピオネート、ジオクタデシル−3,3’−チオジプロピオネート等が例示される。また、望ましくはIrganox245、259、295、565、1010、1035、1076、1098、1135、1130、1425WL、1520L、1726、3114、5057(BASFジャパン株式会社)などが挙げられる。これらの酸化防止剤は2種以上を混合して用いてもよい。
シリコーン樹脂組成物は、上述した各成分を同時に、又は別々に、必要により加熱処理を加えながら攪拌、溶解、混合、及び分散させることにより調製されるが、通常は、使用前に硬化反応が進行しないように、(A)、(B)及び(C)成分と、(B)及び(D)成分を2液に分けて保存し、使用時に該2液を混合して硬化を行う。例えば(C)成分と(D)成分を1液で保存すると脱水素反応を起こす危険性があるため、(C)成分と(D)成分を分けて保存するのがよい。また、アセチレンアルコール等の硬化抑制剤を少量添加して1液として用いることもできる。
フラスコにキシレン718g、水2,571gを加え、フェニルトリクロロシラン1269.6g(6.00モル)、ビス(ジフェニルビニルシロキサン)869.36g(2.00モル)、キシレン1,078gを混合したものを滴下した。滴下終了後3時間攪拌し、廃酸分離し水洗した。共沸脱水後に50質量%水溶液KOH19.26g(0.172モル)を加え、内温150℃で終夜加熱還流を行った。トリメチルクロロシラン31.7g(0.293モル)を加え、酢酸カリウム28.7g(0.293モル)で中和し、濾過後、溶剤を減圧留去し、メタノールで洗浄し、再び留去した。下記平均組成式で示されるシロキサン樹脂(樹脂1)を合成した。得られたシロキサン樹脂のGPCによるポリスチレン換算の重量平均分子量は1,800であり、ビニル当量は0.222モル/100gであった。また、フェニル基量は77.8モル%、屈折率は1.581であった。
フラスコにキシレン1,142g、水4,629gを加え、フェニルトリクロロシラン2,285g(10.8モル)、ビス(ジフェニルビニルシロキサン)1,004.1g(2.31モル)、キシレン1,712gを混合したものを滴下した。滴下終了後3時間攪拌し、廃酸分離し水洗した。共沸脱水後に50質量%水溶液KOH20.64g(0.184モル)を加え、内温150℃で終夜加熱還流を行った。トリメチルクロロシラン34.0g(0.313モル)を加え、酢酸カリウム30.7g(0.313モル)で中和し、濾過後、溶剤を減圧留去し、メタノールで洗浄し、再び減圧留去した。下記平均組成式で示されるシロキサン樹脂(樹脂2)を合成した。得られたシロキサン樹脂のGPCによるポリスチレン換算の重量平均分子量は2,200であり、ビニル当量は0.179モル/100gであった。また、フェニル基量は81.3モル%、屈折率は1.580であった。
フラスコにキシレン1,050g、水5,096gを加え、フェニルトリクロロシラン2,285g(10.8モル)、メチルフェニルジクロロシラン294.3g(1.54モル)、ビス(ジフェニルビニルシロキサン)669.4g(1.54モル)、キシレン1,576gを混合したものを滴下した。滴下終了後3時間攪拌し、廃酸分離し水洗した。共沸脱水後に50%KOH水溶液21.82g(0.194モル)を加え、150℃で終夜加熱還流を行った。トリメチルクロロシラン35.8g(0.330モル)を加え、酢酸カリウム32.4g(0.330モル)で中和し、濾過後、溶剤を減圧留去し、下記平均組成式で示されるシロキサン樹脂(樹脂3)を合成した。得られたシロキサン樹脂のGPCによるポリスチレン換算の重量平均分子量は2,930であり、ビニル当量は0.157モル/100gであった。また、フェニル基量は80.0モル%、屈折率は1.579であった。
フラスコにジフェニルジメトキシシラン5,376g(22.0モル)、アセトニトリル151.8gを仕込み、10℃以下まで冷却し、以下の滴下反応を内温10℃以下で行った。濃硫酸303.69gを滴下し、水940.36gを1時間で滴下し、(HSiMe2)2O 2,216g(16.5モル)を滴下し、終夜攪拌した。廃酸分離を行い、水洗し、減圧留去を行い、下記式で示されるハイドロジェンポリシロキサン1を合成した。水素ガス発生量は90.32ml/g(0.403モル/100g)であった。
フラスコにキシレン1,142g、水4,629gを加え、フェニルトリクロロシラン2,285g(10.8モル)、ビス(メチルフェニルビニルシロキサン)718.7g(2.31モル)、キシレン1,712gを混合したものを滴下した。滴下終了後3時間撹拌し、廃酸分離して水洗した。共沸脱水後に50質量%KOH水溶液20.64g(0.184モル)を加え、内温150℃で終夜加熱還流を行った。トリメチルクロロシラン34.0g(0.313モル)を加え、酢酸カリウム30.7g(0.313モル)で中和し、濾過後、溶剤を減圧留去し、メタノールで洗浄して再び減圧留去し、下記平均組成式で示されるシロキサン樹脂(樹脂4)を合成した。得られたシロキサン樹脂のGPCによるポリスチレン換算の重量平均分子量は1,770であり、ビニル当量は0.186モル/100gであった。また、フェニル基量は62.5モル%、屈折率は1.572であった。
ビニルメチルジメトキシシラン264.46g(2.00モル)、ジフェニルジメトキシシラン733.08g(3.00モル)、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン1,181.5g(5.00モル)、イソプロピルアルコール2,700mlを仕込み、25質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液82.00gと水740gを混合し加え、3時間攪拌した。トルエン1,000gを加え、リン酸二水素ナトリウム水溶液25gで中和し、水洗を行い、減圧留去し、下記式で示される接着付与剤1を合成した。ビニル当量は0.098モル/100gであった。
合成例1〜4、6で調製した各成分及び以下の成分を表1に示す組成で混合し、シリコーン樹脂組成物を調製した。
(B)下記式で示されるフェニル基含有分岐型メチルハイドロジェンポリシロキサン2
(水素ガス発生量170.24ml/g(0.760モル/100g))
(E)縮合触媒:オルガチックスZA−65(マツモトファインケミカル社製)
合成例5及び上記成分を表1に示す割合で混合し、シリコーン樹脂組成物を調製した。
LED装置の作製
底面に厚さ2μmの銀メッキを施した銅製リードフレームを配したカップ状のLED用プレモールドパッケージ(3mm×3mm×1mm、開口部の直径2.6mm)に対し、減圧下でArプラズマ(出力100W、照射時間10秒)処理を行い、該底面の該リードフレームにInGaN系青色発光素子の電極を、銀ペースト(導電性接着剤)を用いて接続すると共に、該発光素子のカウンター電極を金ワイヤーにてカウンターリードフレームに接続し、各種シリコーン樹脂組成物をパッケージ開口部に充填し、60℃で1時間、更に150℃で4時間硬化させて封止した。
Claims (10)
- (A)下記平均組成式(1)で示され、1分子中に2個以上のアルケニル基を含有し、25℃における屈折率が1.575〜1.700であるオルガノポリシロキサン:100質量部、
(R1SiO3/2)a(R2 2SiO)b(R1 2R3SiO1/2)c (1)
(式中、R1は独立に炭素数6〜14のアリール基であり、R2は独立にR1と同じ又は異なる、非置換又はハロゲン置換もしくはシアノ基置換の一価炭化水素基であり、R3は炭素数2〜8のアルケニル基であり、aは0.3〜0.9、bは0〜0.5、cは0.05〜0.7の正数であり、但しa+b+c=1.0である。また、ケイ素原子に結合する置換基の65〜98モル%がアリール基である。)
(B)下記平均組成式(2)で示され、1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:0.01〜80質量部、
R1 dR4 eHfSiO(4-d-e-f)/2 (2)
(式中、R1は上記と同じであり、R4は独立にR1を除く非置換又はハロゲン置換もしくはシアノ基置換の一価炭化水素基であり、dは0.6〜1.5、eは0〜0.5、fは0.4〜1.0の正数であり、但しd+e+f=1.0〜2.5である。)
(C)付加反応用触媒:触媒量
を含有してなり、硬化物の25℃における屈折率が1.545〜1.700であることを特徴とする、低ガス透過性シリコーン樹脂組成物。 - (A)成分中のアルケニル基1モルあたり(B)成分中のSiH基が0.4〜4.0モルとなる量の(B)成分を含有する請求項1に記載のシリコーン樹脂組成物。
- 更に、(D)接着付与剤を含む請求項1〜4のいずれか1項に記載のシリコーン樹脂組成物。
- 更に、(E)縮合触媒を含む請求項1〜5のいずれか1項に記載のシリコーン樹脂組成物。
- 更に、(F)無機質充填剤を含む請求項1〜6のいずれか1項に記載のシリコーン樹脂組成物。
- 厚さ1mmの硬化物の水蒸気透過率が15g/m2・day以下である請求項1〜7のいずれか1項に記載のシリコーン樹脂組成物。
- 光半導体素子の封止用である請求項1〜8のいずれか1項に記載のシリコーン樹脂組成物。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載のシリコーン樹脂組成物の硬化物で光半導体素子が封止された光半導体装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012285971A JP2014125624A (ja) | 2012-12-27 | 2012-12-27 | 低ガス透過性シリコーン樹脂組成物及び光半導体装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012285971A JP2014125624A (ja) | 2012-12-27 | 2012-12-27 | 低ガス透過性シリコーン樹脂組成物及び光半導体装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014125624A true JP2014125624A (ja) | 2014-07-07 |
Family
ID=51405386
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012285971A Pending JP2014125624A (ja) | 2012-12-27 | 2012-12-27 | 低ガス透過性シリコーン樹脂組成物及び光半導体装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2014125624A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016079320A (ja) * | 2014-10-20 | 2016-05-16 | 信越化学工業株式会社 | 光半導体素子封止用シリコーン樹脂組成物及び光半導体装置 |
WO2016098884A1 (ja) * | 2014-12-18 | 2016-06-23 | モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社 | 成形用ポリオルガノシロキサン組成物、光学用部材、光源用レンズまたはカバー、および成形方法 |
JP2016121290A (ja) * | 2014-12-25 | 2016-07-07 | 信越化学工業株式会社 | 硬化性シリコーン樹脂組成物 |
CN107507905A (zh) * | 2017-07-21 | 2017-12-22 | 广州慧谷化学有限公司 | 一种led器件 |
JP2018123310A (ja) * | 2017-01-27 | 2018-08-09 | モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社 | 熱伝導性ポリオルガノシロキサン組成物 |
CN110234711A (zh) * | 2017-01-27 | 2019-09-13 | 迈图高新材料日本合同公司 | 导热性聚有机硅氧烷组合物 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012052045A (ja) * | 2010-09-02 | 2012-03-15 | Shin-Etsu Chemical Co Ltd | 低ガス透過性シリコーン樹脂組成物及び光半導体装置 |
-
2012
- 2012-12-27 JP JP2012285971A patent/JP2014125624A/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012052045A (ja) * | 2010-09-02 | 2012-03-15 | Shin-Etsu Chemical Co Ltd | 低ガス透過性シリコーン樹脂組成物及び光半導体装置 |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016079320A (ja) * | 2014-10-20 | 2016-05-16 | 信越化学工業株式会社 | 光半導体素子封止用シリコーン樹脂組成物及び光半導体装置 |
WO2016098884A1 (ja) * | 2014-12-18 | 2016-06-23 | モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社 | 成形用ポリオルガノシロキサン組成物、光学用部材、光源用レンズまたはカバー、および成形方法 |
JP5956698B1 (ja) * | 2014-12-18 | 2016-07-27 | モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社 | 成形用ポリオルガノシロキサン組成物、光学用部材、光源用レンズまたはカバー、および成形方法 |
US10301473B2 (en) | 2014-12-18 | 2019-05-28 | Momentive Performance Materials Japan Llc | Flame-retardant polyorganosiloxane composition, flame-retardant cured product, optical member, light source lens or cover, and molding method |
US10752774B2 (en) | 2014-12-18 | 2020-08-25 | Momentive Performance Materials Japan Llc | Polyorganosiloxane composition for molding, optical member, light source lens or cover, and molding method |
JP2016121290A (ja) * | 2014-12-25 | 2016-07-07 | 信越化学工業株式会社 | 硬化性シリコーン樹脂組成物 |
JP2018123310A (ja) * | 2017-01-27 | 2018-08-09 | モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社 | 熱伝導性ポリオルガノシロキサン組成物 |
CN110234711A (zh) * | 2017-01-27 | 2019-09-13 | 迈图高新材料日本合同公司 | 导热性聚有机硅氧烷组合物 |
CN110234711B (zh) * | 2017-01-27 | 2022-02-11 | 迈图高新材料日本合同公司 | 导热性聚硅氧烷组合物 |
CN107507905A (zh) * | 2017-07-21 | 2017-12-22 | 广州慧谷化学有限公司 | 一种led器件 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5170471B2 (ja) | 低ガス透過性シリコーン樹脂組成物及び光半導体装置 | |
JP5505991B2 (ja) | 高接着性シリコーン樹脂組成物及び当該組成物を使用した光半導体装置 | |
JP5522111B2 (ja) | シリコーン樹脂組成物及び当該組成物を使用した光半導体装置 | |
JP5652387B2 (ja) | 高信頼性硬化性シリコーン樹脂組成物及びそれを使用した光半導体装置 | |
JP5455065B2 (ja) | シクロアルキル基含有シリコーン樹脂組成物及び該組成物の使用方法。 | |
JP6254833B2 (ja) | シリコーン樹脂組成物及び光半導体装置 | |
KR101749775B1 (ko) | 실리콘 수지 조성물 및 해당 조성물을 사용한 광반도체 장치 | |
JP6245136B2 (ja) | 光半導体素子封止用シリコーン樹脂組成物及び光半導体装置 | |
KR20130025819A (ko) | 광반도체 장치 | |
JP2014125624A (ja) | 低ガス透過性シリコーン樹脂組成物及び光半導体装置 | |
JP5578685B2 (ja) | 低ガス透過性シリコーン成形物およびそれを用いた光半導体装置 | |
JP2013253206A (ja) | シリコーン樹脂組成物及び該組成物の硬化物を備えた光半導体装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20141222 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20150708 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20150818 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150924 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20151020 |