JP2014125174A - 車両用鋳ぐるみ構造体及び車体前部構造 - Google Patents

車両用鋳ぐるみ構造体及び車体前部構造 Download PDF

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Abstract

【課題】ダイキャスト部材からのバリがつなぎ部材に達することを抑制しつつ、つなぎ部材に応力及び歪が集中することを抑制することが課題である。
【解決手段】サスペンションタワー構造体14は、ダイキャスト部材38と、鋳ぐるみ部材40と、つなぎ部材42とを備えている。鋳ぐるみ部材40は、ダイキャスト部材38に鋳ぐるみされた鋳ぐるみ部74と、ダイキャスト部材38から突出する突出部76とを有している。つなぎ部材42は、突出部76の突出方向に沿って延びると共に、突出部76の突出方向への延長上に設けられている。また、このつなぎ部材42は、突出部76よりも板厚が厚く形成されており、突出部76と差厚結合により結合されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両用鋳ぐるみ構造体及び車体前部構造に関する。
特許文献1には、ダイキャスト部材と、ダイキャスト部材に鋳ぐるみされたつなぎ部材とを備えた車両用部材の鋳ぐるみ構造が開示されている。この鋳ぐるみ構造において、つなぎ部材には、ダイキャスト部材との境界付近に屈曲部が形成されることにより、段差が設けられている。
この鋳ぐるみ構造によれば、ダイキャスト部材の成型時にダイキャスト部材からつなぎ部材側にバリが発生した場合でも、つなぎ部材に段差が設けられているので、つなぎ部材の溶接面にバリが達することを抑制できるとされている。
特開2010−194583号公報
しかしながら、この鋳ぐるみ構造では、つなぎ部材の長さ方向(サスペンションタワーに適用された場合の一例として、車両上下方向)に沿ってダイキャスト部材に荷重が入力された場合には、つなぎ部材の段差周辺部(屈曲部)に応力及び歪が集中する虞がある。
本発明は、上記事情を鑑み、ダイキャスト部材からのバリがつなぎ部材に達することを抑制しつつ、つなぎ部材に応力及び歪が集中することを抑制することができる車両用鋳ぐるみ構造体及び車体前部構造を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1に記載の車両用鋳ぐるみ構造体は、ダイキャスト部材と、前記ダイキャスト部材に鋳ぐるみされた鋳ぐるみ部と、前記ダイキャスト部材から突出する突出部とを有する板状の鋳ぐるみ部材と、前記突出部の突出方向に沿って延びると共に、前記突出部の突出方向への延長上に設けられ、且つ、前記突出部よりも板厚が厚く形成されて、前記突出部と差厚結合により結合された板状のつなぎ部材と、を備えている。
また、前記目的を達成するために、請求項2に記載の車体前部構造は、フロントサスペンションを収容するサスペンションタワーを備えたダイキャスト部材と、前記ダイキャスト部材に鋳ぐるみされた鋳ぐるみ部と、前記ダイキャスト部材から車両下側に突出する突出部とを有する板状の鋳ぐるみ部材と、前記突出部の突出方向に沿って延びると共に、前記突出部の突出方向への延長上に設けられ、且つ、前記突出部よりも板厚が厚く形成されて、前記突出部と差厚結合により結合された板状のつなぎ部材と、前記つなぎ部材と結合されたフランジを有するフロントサイドメンバと、を備えている。
上記本発明によれば、鋳ぐるみ部材は、ダイキャスト部材から突出する突出部を有している。また、つなぎ部材は、突出部の突出方向に沿って延びると共に、突出部の突出方向への延長上に設けられている。このつなぎ部材は、突出部よりも板厚が厚く形成されており、突出部と差厚結合により結合されている。従って、鋳ぐるみ部材とつなぎ部材との境界部には、鋳ぐるみ部材とつなぎ部材との間の板厚差が生じている。このため、ダイキャスト部材の成型時にダイキャスト部材から鋳ぐるみ部材側にバリが発生した場合でも、この板厚差によりつなぎ部材にバリが達することを抑制することができる。
しかも、つなぎ部材は、突出部の突出方向に沿って延びると共に、突出部の突出方向への延長上に設けられている。従って、突出部の突出方向に沿ってダイキャスト部材に荷重が入力された場合でも、つなぎ部材に応力及び歪が集中することを抑制することができる。
以上詳述したように、本発明によれば、ダイキャスト部材からのバリがつなぎ部材に達することを抑制しつつ、つなぎ部材に応力及び歪が集中することを抑制することができる。
本発明の一実施形態に係るサスペンションタワー構造体及びフロントサイドメンバを備えた車体前部構造における右側部の構成を示す斜視図である。 図1の2−2線断面図である。 図2の要部拡大図である。 本発明の一実施形態に係るサスペンションタワー構造体及びこれを製造する金型を示す断面図である。 参考例に係るサスペンションタワー構造体及びフロントサイドメンバを備えた車体前部構造における右側部の構成を示す斜視図である。 図5の6−6線断面図である。 参考例に係る車体前部構造の変形例を示す斜視図である。
[本発明の一実施形態]
はじめに、本発明の一実施形態について説明する。
なお、各図において示される矢印UP、矢印FR、矢印RHは、車両上下方向上側、車両前後方向前側、車両幅方向外側(車両右側)をそれぞれ示している。
図1に示されるように、本発明の一実施形態に係る車体前部構造10は、フロントサイドメンバ12と、車両用鋳ぐるみ構造体の一例であるサスペンションタワー構造体14とを備えている。図1には、車体前部構造10の右側部が示されている。この車体前部構造10の左側部は、右側部と左右対称に構成されている。以下では、車体前部構造10の右側部について説明し、車体前部構造10の左側部については説明を省略する。
フロントサイドメンバ12は、車体前部における車両幅方向中央部よりも車両幅方向外側に配置されている。このフロントサイドメンバ12は、後述するサスペンションタワー構造体14の下部に沿って車両前後方向に延びている。このフロントサイドメンバ12は、車両幅方向に分割されたサイドメンバインナ16及びサイドメンバアウタ18を備えている。このサイドメンバインナ16及びサイドメンバアウタ18は、いずれもスチール製とされている。
サイドメンバインナ16は、上フランジ20、上壁部22、側壁部24、及び、下フランジ26を有している。上フランジ20は、上壁部22における車両幅方向外側の端部から車両上側に延出されている。上壁部22における車両幅方向内側の端部には、側壁部24における車両上側の端部が接続されている。下フランジ26は、側壁部24における車両下側の端部から車両下側に延出されている。
サイドメンバアウタ18は、上フランジ30、下壁部32、側壁部34、及び、下フランジ36を有している。上フランジ30は、側壁部34における車両上側の端部から車両上側に延出されている。下壁部32における車両幅方向外側の端部には、側壁部34における車両下側の端部が接続されている。下フランジ36は、下壁部32における車両幅方向内側の端部から車両下側に延出されている。
サスペンションタワー構造体14は、ダイキャスト部材38と、鋳ぐるみ部材40と、つなぎ部材42とを備えている(図2,図3も参照)。ダイキャスト部材38は、例えば、アルミニウムやマグネシウム軽合金等の軽金属により形成された鋳物製とされている。このダイキャスト部材38は、サスペンションタワー44、エプロンアッパメンバ46、及び、エプロン48を一体に有している。
サスペンションタワー44は、タワー状に形成されており、複数の縦壁部50,52,54と天壁部56を有している。縦壁部50と縦壁部52とは、車両前後方向に対向しており、縦壁部54は、一対の縦壁部50,52における車両幅方向内側の端部を連結している。天壁部56は、複数の縦壁部50,52,54の各々における車両上側の端部とそれぞれ接続されている。
図2に示されるように、サスペンションタワー44の内部には、フロントサスペンション58が収容されている。このフロントサスペンション58は、例えばストラット形式とされており、スプリング60及びショックアブソーバ62を有している。天壁部56には、サスペンション取付孔64が形成されており、フロントサスペンション58の上部は、この天壁部56におけるサスペンション取付孔64の周囲部に取り付けられている。
エプロンアッパメンバ46は、サスペンションタワー44の天壁部56に沿って車両前後方向に延びている。このエプロンアッパメンバ46は、フロントサイドメンバ12よりも車両上側且つ車両幅方向外側に配置されている。このエプロンアッパメンバ46は、車両幅方向外側に開口する開断面状に形成されている。つまり、このエプロンアッパメンバ46は、車両上下方向に対向する上壁部66及び下壁部68と、この上壁部66及び下壁部68における車両幅方向内側の端部同士を連結する側壁部70とを有している。上壁部66は、サスペンションタワー44の天壁部56と車両幅方向に連続して形成されている。
図1に示されるように、エプロン48は、サスペンションタワー44の車両前側及び車両後側に形成されている。このエプロン48は、エプロンアッパメンバ46に形成された側壁部70の下端部から車両下側且つ車両幅方向内側に向けて延びている。このエプロン48の下端部及び上述のサスペンションタワー44の下端部は、ダイキャスト部材38の下部72と接続されている。ダイキャスト部材38の下部72は、板状に形成されており、車両幅方向を厚さ方向として車両前後方向に延びている。
図3に示されるように、鋳ぐるみ部材40は、車両幅方向を板厚方向とすると共にダイキャスト部材38の下部72に沿って車両前後方向に延びる板状に形成されている。この鋳ぐるみ部材40は、スチール製とされており、ダイキャスト部材38の成型時にダイキャスト部材38と一体化されている。この鋳ぐるみ部材40は、ダイキャスト部材38に鋳ぐるみされた鋳ぐるみ部74と、ダイキャスト部材38の下端部38Aから車両下側に突出する突出部76とを有している。
つなぎ部材42は、鋳ぐるみ部材40と同様に、車両幅方向を板厚方向とすると共にダイキャスト部材38の下部72に沿って車両前後方向に延びる板状に形成されている。このつなぎ部材42は、スチール製とされており、突出部76の車両下側に配置されている。このつなぎ部材42は、突出部76よりも板厚が厚く形成されており、突出部76と差厚結合により結合されている。また、このつなぎ部材42は、突出部76の突出方向(車両上下方向)に沿って延びると共に、突出部76の突出方向(車両下側)への延長上に設けられている。
そして、このつなぎ部材42は、サイドメンバインナ16及びサイドメンバアウタ18に形成された上フランジ20,30と三枚重ねされた状態で結合されている。また、図1,図2に示されるように、サイドメンバインナ16に形成された下フランジ26は、サイドメンバアウタ18に形成された下フランジ36と結合されている。このつなぎ部材42と上フランジ20,30との結合、及び、下フランジ26と下フランジ36との結合には、一例として、スポット溶接が用いられている。
なお、上述のサスペンションタワー構造体14は、次のようにして製造される。すなわち、図4に示されるように、サスペンションタワー構造体14の製造には、金型80が使用される。金型80は、スライド中子82及びコア型84を備えている。このスライド中子82及びコア型84には、サスペンションタワー構造体14に対応する形状を有するキャビティ86が形成されている。
そして、この金型80を用いたダイキャスト成形では、差厚結合により互いに結合された鋳ぐるみ部材40及びつなぎ部材42がキャビティ86にセットされ、コア型84にスライド中子82が閉じられる。続いて、アルミニウム等の溶融金属がキャビティ86内に注入される。そして、この溶融金属が冷却固化されてダイキャスト部材38が形成されると共に、このダイキャスト部材38と鋳ぐるみ部材40とが一体化される。
なお、上述のように溶融金属がキャビティ86内に注入された際に、この溶融金属の一部が鋳ぐるみ部材40側に流れ出す場合がある。この場合には、この溶融金属の一部が冷却固化されることで、ダイキャスト部材38から鋳ぐるみ部材40側にバリ88が発生することになる。
次に、本発明の一実施形態の作用及び効果について説明する。
以上詳述したように、本発明の一実施形態によれば、図3に示されるように、鋳ぐるみ部材40は、ダイキャスト部材38から突出する突出部76を有している。また、つなぎ部材42は、突出部76の突出方向に沿って延びると共に、突出部76の突出方向への延長上に設けられている。このつなぎ部材42は、突出部76よりも板厚が厚く形成されており、突出部76と差厚結合により結合されている。
従って、鋳ぐるみ部材40とつなぎ部材42との境界部には、鋳ぐるみ部材40とつなぎ部材42との間の板厚差が生じている。このため、ダイキャスト部材38の成型時にダイキャスト部材38から鋳ぐるみ部材40側にバリ88が発生した場合でも、この板厚差により(つまり、つなぎ部材42の端面42Aにより)、つなぎ部材42にバリ88が達することを抑制することができる。
しかも、つなぎ部材42は、突出部76の突出方向に沿って延びると共に、突出部76の突出方向への延長上に設けられている。従って、突出部76の突出方向である車両上下方向に沿ってフロントサスペンション58からダイキャスト部材38(サスペンションタワー44)に荷重Fが入力された場合でも、つなぎ部材42に応力及び歪が集中することを抑制することができる。これにより、つなぎ部材42の変形を抑制することができるので、つなぎ部材42の剛性を確保することができる。
また、つなぎ部材42が突出部76の突出方向への延長上に設けられることにより、突出部76とつなぎ部材42との間に車両幅方向の段差(屈曲)が生じることが抑制されている。従って、ダイキャスト部材38に対して車両上下方向の荷重Fが入力された場合でも、つなぎ部材42と上フランジ20,30との接合部(溶接部90)に剥離方向の曲げモーメントMが生じることを抑制することができる。これにより、つなぎ部材42と上フランジ20,30との接合部の剛性及び強度を確保することができる。
なお、上述の本発明の一実施形態では、本発明の車両用鋳ぐるみ構造体の適用例として、車体前部構造について説明したが、本発明の車両用鋳ぐるみ構造体は、車体前部構造以外の車体部位に適用されても良い。また、上述の本発明の一実施形態において、本発明の車両用鋳ぐるみ構造体は、一例として、サスペンションタワー構造体に適用されていたが、サスペンションタワー構造体以外の車両部材に適用されても良い。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
[参考例]
次に、参考例について説明する。
図5,図6に示される参考例に係る車体前部構造110は、上述の本発明の一実施形態に係る車体前部構造10に対し、次のように構成が変更されている。
つまり、参考例に係る車体前部構造110では、鋳ぐるみ部材40及びつなぎ部材42(図1〜図3参照)の代わりに、板状のつなぎ部材142が用いられている。このつなぎ部材142には、鋳ぐるみ部174と延出部176とが一体に形成されている。
鋳ぐるみ部174は、上述の本発明の一実施形態における鋳ぐるみ部74(図1〜図3参照)と同様に、ダイキャスト部材38に鋳ぐるみされている。延出部176は、鋳ぐるみ部174の車両下側に形成されている。この延出部176は、鋳ぐるみ部174から鋳ぐるみ部174の延在方向(車両上下方向)に沿って延びると共に鋳ぐるみ部174の延長上に設けられてダイキャスト部材38の下端部38Aから車両下側に突出している。
そして、この延出部176は、サイドメンバインナ16及びサイドメンバアウタ18に形成された上フランジ20,30と三枚重ねされた状態でスポット溶接により結合されている。このスポット溶接による複数の溶接部190は、上フランジ20,30の長手方向(車両前後方向)に間隔を空けて並んでいる。
また、延出部176におけるダイキャスト部材38側の部分には、複数のビード178が形成されている。各ビード178は、車両上側へ屈曲された屈曲形状とされている。また、各ビード178は、一例として、上フランジ20,30と反対側(車両幅方向外側)に膨出されている。この各ビード178は、ダイキャスト部材38の下端部38Aと、スポット溶接による溶接部190との間に位置されている。また、各ビード178は、ダイキャスト部材38の下端部38Aとの間にバリ88用の間隔186を有している。
なお、この参考例に係る車体前部構造110においても、サスペンションタワー構造体14は、上述の本発明の一実施形態と同様に製造される。
この参考例によれば、つなぎ部材142は、ダイキャスト部材38に鋳ぐるみされた鋳ぐるみ部174と、この鋳ぐるみ部174から延びてダイキャスト部材38から突出する延出部176とを有している。また、この延出部176におけるダイキャスト部材38側の部分には、複数のビード178が形成されている。
従って、ダイキャスト部材38の成型時にダイキャスト部材38から延出部176側にバリ88が発生した場合でも、複数のビード178により、延出部176における上フランジ20,30との接合部(特に溶接部190)にバリ88が達することを抑制することができる。
しかも、延出部176は、鋳ぐるみ部174から鋳ぐるみ部174の延在方向(車両上下方向)に沿って延びると共に鋳ぐるみ部174の延長上に設けられている。従って、延出部176の延出方向である車両上下方向に沿ってフロントサスペンション58からダイキャスト部材38(サスペンションタワー44)に荷重Fが入力された場合でも、つなぎ部材142に応力及び歪が集中することを抑制することができる。これにより、つなぎ部材142の変形を抑制することができるので、つなぎ部材142の剛性を確保することができる。
また、延出部176に車両幅方向の段差(屈曲)が生じることが抑制されている。従って、ダイキャスト部材38に対して車両上下方向の荷重Fが入力された場合でも、延出部176と上フランジ20,30との接合部(溶接部190)に剥離方向の曲げモーメントM(図6参照)が生じることを抑制することができる。これにより、延出部176と上フランジ20,30との接合部の剛性及び強度を確保することができる。
また、延出部176には、複数のビード178が形成されているので、延出部176の剛性を向上させることができる。特に、各ビード178は、車両上側へ屈曲された屈曲形状とされているので、延出部176の曲げ剛性を向上させることができる。
なお、上述の参考例において、鋳ぐるみ部材40には、複数のビード178が形成されていたが、図7に示されるように、複数のビード180A,180Bを有するビード群182が複数形成されていても良い。このビード群182を構成する各ビード180A,180Bは、車両前後方向を長手方向として延びている。また、各ビード180A,180Bは、一例として、上フランジ20,30と反対側(車両幅方向外側)に膨出されている。
このビード群182は、ダイキャスト部材38の下端部38Aと、スポット溶接による溶接部190(より好適には、上フランジ30の突出端30A)との間に位置されている。また、このビード群182は、ダイキャスト部材38の下端部38Aとの間にバリ88用の間隔186を有している。
このビード群182は、ダイキャスト部材38側に設けられた一列目の複数のビード180Aと、この一列目の複数のビード180Aに対して溶接部190側に設けられた二列目の複数のビード180Bとを有している。一列目の複数のビード180Aは、車両前後方向に間隔を空けて並んでいる。また、二列目の複数のビード180Bは、車両前後方向に間隔を空けて並ぶと共に、一列目の複数のビード180Aの間の隙間184を塞ぐように設けられている。つまり、二列目の各ビード180Bは、一列目の複数のビード180Aの間の隙間184と車両前後方向にオーバラップされている。
このように構成されていても、ダイキャスト部材38から延出部176側にバリ88が発生した場合には、ビード群182により、延出部176における上フランジ20,30との接合部(特に溶接部190)にバリ88が達することを抑制することができる。
また、延出部176には、複数のビード群182が形成されているので、延出部176の剛性を向上させることができる。特に、二列目の複数のビード180Bは、一列目の複数のビード180Aの間の隙間184を塞ぐように設けられている。従って、延出部176の曲げ剛性を向上させることができる。
なお、上述の参考例では、車両用鋳ぐるみ構造体の適用例として、車体前部構造について説明したが、参考例の車両用鋳ぐるみ構造体は、車体前部構造以外の車体部位に適用されても良い。また、上述の参考例において、車両用鋳ぐるみ構造体は、一例として、サスペンションタワー構造体に適用されていたが、サスペンションタワー構造体以外の車両部材に適用されても良い。
続いて、上述の参考例から導き出される技術的思想を以下に記載する。
ダイキャスト部材と、
前記ダイキャスト部材に鋳ぐるみされた板状の鋳ぐるみ部と、前記鋳ぐるみ部から前記鋳ぐるみ部の延在方向に沿って延びると共に前記鋳ぐるみ部の延長上に設けられて前記ダイキャスト部材から突出する延出部と、前記延出部における前記ダイキャスト部材側の部分に形成されたビードとを有する板状のつなぎ部材と、
を備えた車両用鋳ぐるみ構造体。
フロントサスペンションを収容するサスペンションタワーを有するダイキャスト部材と、
前記ダイキャスト部材に鋳ぐるみされた板状の鋳ぐるみ部と、前記鋳ぐるみ部から前記鋳ぐるみ部の延在方向に沿って延びると共に前記鋳ぐるみ部の延長上に設けられて前記ダイキャスト部材から突出する延出部と、前記延出部における前記ダイキャスト部材側の部分に形成されたビードとを有する板状のつなぎ部材と、
前記つなぎ部材と結合されたフランジを有するフロントサイドメンバと、
を備えた車体前部構造。
10,110 車体前部構造
12 フロントサイドメンバ
14 サスペンションタワー構造体(車両用鋳ぐるみ構造体)
20,30 上フランジ(フランジ)
38 ダイキャスト部材
40 鋳ぐるみ部材
42,142 つなぎ部材
44 サスペンションタワー
58 フロントサスペンション
74,174 鋳ぐるみ部
76 突出部
88 バリ
176 延出部
178,180A,180B ビード

Claims (2)

  1. ダイキャスト部材と、
    前記ダイキャスト部材に鋳ぐるみされた鋳ぐるみ部と、前記ダイキャスト部材から突出する突出部とを有する板状の鋳ぐるみ部材と、
    前記突出部の突出方向に沿って延びると共に、前記突出部の突出方向への延長上に設けられ、且つ、前記突出部よりも板厚が厚く形成されて、前記突出部と差厚結合により結合された板状のつなぎ部材と、
    を備えた車両用鋳ぐるみ構造体。
  2. フロントサスペンションを収容するサスペンションタワーを備えたダイキャスト部材と、
    前記ダイキャスト部材に鋳ぐるみされた鋳ぐるみ部と、前記ダイキャスト部材から車両下側に突出する突出部とを有する板状の鋳ぐるみ部材と、
    前記突出部の突出方向に沿って延びると共に、前記突出部の突出方向への延長上に設けられ、且つ、前記突出部よりも板厚が厚く形成されて、前記突出部と差厚結合により結合された板状のつなぎ部材と、
    前記つなぎ部材と結合されたフランジを有するフロントサイドメンバと、
    を備えた車体前部構造。
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