JP2014122527A - 排水トラップ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】外容器としてのトラップ本体36と、トラップ本体36に挿入され、上端の流入口62から排水を下向きに流入させる封水筒46とを備え、トラップ本体36と封水筒46とで下部に封水48を保持する排水トラップ34において、回転動作により排水に渦流を生成させる羽根車88を設けるとともに、封水筒46には、その内周面から筒中心側に延びる腕部82を設けて、腕部82に羽根車88の回転軸86を受ける軸受部248を設ける。
【選択図】 図2
Description
一般にこの排水用凹部は、上部が生ごみ等を入れるごみ籠を収容する凹部として構成され、下部が排水トラップとして構成される。
また下部の排水トラップをいわゆるボトルトラップ型の排水トラップ、詳しくは外容器をなすトラップ本体と、筒状をなしてトラップ本体に挿入され、上端の流入口から排水を下向きに流入させる封水筒とを有し、それらトラップ本体と封水筒とで下部に封水を保持する形式の排水トラップとすることが広く行われている。
この形式の排水トラップは、排水トラップをコンパクトに構成することができる。
但しこの特許文献1に開示のものは、封水椀部(11)及び封水筒(22)を組付状態としたまま洗浄する機能は備えていない。
特に羽根車の回転羽根を、封水筒の上側であってごみ籠を収容する凹部、即ち排水用凹部の上部内に配置し、羽根車の回転によりその上部内やごみ籠等を洗浄しようとしたときには、羽根車の回転がより一層不安定化する。
その他として、封水筒を着脱作業する際に、その作業を容易化できる排水トラップを提供することを目的としている。
また本発明では、封水筒の内周面から筒中心側に腕部を延して、その腕部に軸受部を設けていることから、腕部及び軸受部を封水筒の上下方向の任意の位置、詳しくは羽根車の回転動作を安定して行わせ得る最適の位置に設けることができる。
それ故本発明によれば、羽根車の安定した回転により洗浄のための渦流を良好に生成させることができ、排水用凹部に対する高い洗浄能力を持たせることができる。
ところが腕部に軸受部が設けてあると、その軸受部が障害となって腕部を指で摘みづらくなる。
ここにおいて請求項2では、その封水筒の腕部を軸受部よりも上方に突出させたもので、このようにすれば、軸受部の存在にも拘らず容易に腕部を指で摘み易く、封水筒の脱着操作性が良好となる。
ここで腕部は板状となしておいて、板面が上下向きとなるように配置しておくことができる。
また腕部は、周方向の3個所に等間隔で設けておくことができる。
図1において、10は流し台(図示省略)に備えられたシンク(水受槽)で、このシンク10に流し台水栓(以下単に水栓とする)12が設けられている。ここで水栓12はシングルレバー式の混合水栓である。
水栓12は、シンク10の頂面から起立する水栓本体14と、水栓本体14からシンク10の中央側に向かって延び出した吐水管16とを有している。吐水管16の先端には吐水口18が備えられている。
また水栓本体14の内部には、水と湯とを混合する混合部が備えられている。
水栓12には、水,湯をそれぞれ給水する1次側の給水管22が接続されている(図では一方の給水管22のみ示され、他方の給水管22は図示省略されている)。
24は水栓12の混合部からの水を吐水口18に導く給水流路を内側に形成する2次側の給水管で、この給水管24に後述の水車ユニット25が接続されている。
詳しくは、ボウル取付部材156と157とには挟持部160と162とが設けられており、ボウル取付部材157の外周面の雄ねじと、ボウル取付部材156の内周面の雌ねじとのねじ結合により、排水ボウル32のフランジ部38が、シンク10側のフランジ部159とともに一対の挟持部160,162にて上下両側から挟持される状態に、シンク10側のフランジ部159に固定され、取り付けられている。
ごみ籠42は、周方向にリング状をなす断面略4角形状の枠部43を上端部に有している。枠部43には、ごみ籠42の中心側に突出した板状の把手163が設けられている。
この実施形態において、ごみ籠42は枠部43を除いた全体が、多数の貫通の通水孔を分散形成して成るパンチングメタルから成っている。
凹曲部168は、排水ボウル32内で羽根車88周りに多量の滞留水が生じたときに、過剰の滞留水を排水し易くするために、即ち排水性能を高めるべく設けられている。
排水トラップ34は、封水48を保持することによって排水管50の側からシンク10内への臭気の逆流を防止する。
接続管52の内部には排水管50の端部が内嵌状態に嵌合されており、それら接続管52と排水管50とが、それぞれに形成されたフランジ部54を重ね合せ状態で挟持するクリップ56にて抜止状態に接続されている。
ここで封水筒46は、上端と下端とが開口形状とされており、シンク10からの排水は、封水筒46の上端の開口から封水筒46内に流入して流下し、そしてその下端の開口から、封水筒46とトラップ本体36との間に流出して、トラップ本体36の上記横向きの排水口58から排水管50へと流出し、外部に排出される。
底部60には開口が形成されている。その開口は、平面視において排水ボウル32の底部60の中心から偏心した位置に設けられており、その開口の内側に上記の封水筒46の上端部が配置されている。
排水ボウル32の開口の縁部には、図4にも示しているように径方向内向きの環状のフランジ部64が設けられており、そのフランジ部64に対して、トラップ本体36の上端部と封水筒46の上端部とが取り付けられている。
これら取付部材66,68はフランジ部70,72を有しており、それらフランジ部70,72にて排水ボウル32のフランジ部64をシール部材158を介し上下両側から挟み込む状態に、取付部材66の外周面の雄ねじと、取付部材68の内周面の雌ねじとのねじ結合で、排水ボウル32のフランジ部64に固定されている。
尚、封水筒46は取付部材66に対して、図中上側から下向きに差し込まれることで、取付部材66に取り付けられ、保持される。
より詳しくは、図4及び図14でも示されているように取付部材66の内周面には180°異なった位置のそれぞれに突起170が、また封水筒46の外周面には対応する一対の螺旋状の凹条172が設けられている。
すると封水筒46が、突起170と凹条172との案内作用で図中下向きに移動する。そして最終的に上端の係止部74が、取付部材66の段付部に当り係止することで、封水筒46が取付部材66に対して軸方向に位置決状態で取り付けられる。
尚、羽根車本体89の具体的構成及び作用については後述する。
そしてその係合軸部176が、羽根車本体89における中心部の後述の嵌込孔142奥部の、対応する多角形状(ここでは4角形状)の係合孔174に嵌め込まれて、それらが係合せしめられており、それらの係合作用で羽根車本体89が回転軸86と一体に回転するようになっている。
尚係合孔174の下端位置には、多角形状(ここでは4角形状)の係合孔を内側に有する金属製の補強リング246が埋め込まれている。
これら腕部82は、比較的大きなごみが封水筒46内に入り込むのを防ぐ働きを有している。
ここで腕部82は板状をなしており、板面を上下方向に向けて配置されている。
これら腕部82の内端部には、円筒状をなす軸受部248が一体に設けられている。軸受部248は封水筒46の中心部に設けられている。
そしてこの軸受部248に対して、回転軸86における上記の嵌合軸部244が内嵌状態に嵌合され、この嵌合軸部244が、即ち回転軸86の上部がこの軸受部248にて回転可能に径方向に支持されている。
尚この軸受部248には、円筒状をなす摺動部材としての軸受部材250が組み込まれている。
一方3個所の上記の腕部82は、封水筒46の上端から筒中心側に延びており、軸受部248側の極く一部を除いて、ほぼ全体が軸受部248よりも上方に突出せしめられている。
そしてそのことによって、図13に示すように軸受部248の上側に空間Kが生ぜしめられている(回転軸86及び羽根車本体89を取り除いた状態で)。
尚このガイド252の下端内周側には、雌テーパ面262が設けられている。
軸受部248もまた、円筒状のガイド252の付根部位が段違い形状とされていて、その段違い形状部にて、回転軸86のストッパ部254に対して軸方向(上下方向)に対向したストッパ当り部256を構成している。
組付状態において、これらストッパ部254とストッパ当り部256との間には、図4の部分拡大図に示しているように所定の軸方向の間隙、即ちストッパクリアランスC1を形成している。
この実施形態において、磁石178は中心部に貫通の開口を有する円盤状のもので、その中心軸線を回転軸86の中心軸線に合致させる状態に配置されている。即ちその盤面を上下方向に向けて配置されている。
上記磁石178は、これら本体部182と蓋部184とにより挟持され、かかる取付部材180を介し回転軸86に一体回転状態に取り付けられている。
取付部材180は、中心部に下向きの円形の嵌合孔(被支持部)188を有しており、そこにリング状の軸受部材190が装着されている。
底部192には、図8及び図12にも示しているようにその中心部に上向きに所定高さで突出する軸部(支持部)194が設けられている。ここで軸部194は金属製で、その上端外周に沿って雄テーパ面260が形成されている。
そしてそれら軸部194と嵌合孔188との嵌合によって、回転軸86の下端側が回転可能に径方向に支持されている。
軸部194は、下端に円板状の基部258を有している。
上記取付部材180は、軸受部材190においてこの基部258により上向きに支持されている。
換言すれば、軸部194と嵌合孔188との嵌合が外れる前に、ストッパ部254とストッパ当り部256とが軸方向に当接してストッパ作用するように、ストッパクリアランスC1が定められている。
一方トラップ本体36の下側に配置された水車ユニット25における水車ハウジング26には、上端部に内嵌合部198が設けられており、その内嵌合部198が外嵌合部196に内嵌状態に嵌合されている。
そしてその嵌合状態で水車ハウジング26が、取付部材200にてトラップ本体36に取り付けられている。
ここでハウジング本体26Aと蓋体26Bとはねじ結合されて組み付けられている。
この水車110の内部には、水車側磁石となる磁石214が組み込まれている。
ここで水車110側磁石214は、下側の第1部材208と上側の第2部材210とによって、上下方向に挟持される状態に水車110内部に組み込まれている。
即ち回転軸86の軸線方向において、羽根車88側磁石178と水車110側磁石214とが、所定の距離を隔てて盤面を向き合わせる状態に対向配置されている。
つまり水栓12の混合部から吐水口18までの給水流路の水の流れの力を駆動力として、羽根車88が強制的に回転駆動せしめられる。
水車110は、図5に示すようにその中心部に円筒部215と軸部216とを有しており、それら円筒部215,軸部216において、水車ハウジング26の対応する軸部218,円筒部220により、それぞれリング状の軸受部材190を介し回転可能に支持されている。
尚、図5において236は水抜栓である。
そして水車110を通過した水が流出口128から流出する。
流出した水は、出側の給水管24Bにて水栓12の吐水口18へと導かれ、そして吐水口18からシンク10内に吐水される。即ちシンク10内に水栓12からの水として給水される。
本実施形態では、その流入口126の内部に、水車ハウジング26とは別体をなすノズル222が組み込んである。
図に示しているようにノズル222は、円筒状の本体226の基端にフランジ部228を有しており、また本体226の内側にノズル孔230を備えている。
図に示しているようにノズル222は、先端面238が斜めにカットされた形状とされている。より詳しくは、ノズル孔230の先端の開口232にて形成される開口面238b、及び円筒状の本体226の先端面238aを含む先端面238全体が、水車ハウジング26における円筒部202の内周面と同じ曲率で湾曲する円弧形状の面(円弧面)とされている。
そしてノズル222は、円弧形状をなす先端面238を円筒部202の内周面に合致させる状態に(円筒部202の内周面Pの延長上に先端面238が位置する状態に)、流入口126内部に向きを定めて組み込まれている。
一方流入口126の内部には、図9に示しているように対応する位置決用の凹部234が設けられており、この凹部234に凸部231を嵌め合せるようにしてノズル222を組み込むことで、ノズル222を正しく位置決めした状態で流入口126に組み込むことができる。
このようにすることで、流入口126から水車ハウジング26内に流入した水が流出口128から抜け易くなり、水車ハウジング26内に流入した水が長く滞留して、これが水車110の回転抵抗となってしまうのを防ぐことができる。
ここで中心部のハブ130と外周部の板状部132とは、複数のアーム136にて繋がれている。
ここで回転羽根138は、羽根車本体89の中心側から放射方向に、即ち回転軸線を中心とする、回転軸線周りの円に対する法線方向に直線状に延びる形状とされている。
尚、板状部132の内周側の付根部は、全周に亘り板状部132の他部よりも厚肉に構成されており、その厚肉部140が、図6(C)に示しているようにアーム136とともに下向きに突出せしめられている。
このハブ130には、図6(B)に示しているように下向きに開口した嵌込孔142が設けられている。嵌込孔142の奥部には多角形状(4角形状)の係合孔174が設けられており、そこに上記の回転軸86上端部の多角形状(4角形状)の係合軸部176が係合され、羽根車本体89が回転軸86と一体に回転せしめられるようになっている。
底部60に至った排水は、その底部60に沿って流入口62に向う流れとなり、その流れが流入口62周りの全周から流入口62に向って求心方向に流れ込もうとする(その際に排水の流れは流入口62周りの全周から流入口62に向う求心方向の流れとなるために、その流れは羽根車88を特定の一方向に回転させる力としては働かない)。
そのため排水ボウル32内の排水が底部60に沿って流入口62に流れ込もうとしたときに、強制駆動で回転する羽根車88の回転羽根138が、その排水の流れに対して回転方向に当り、流入口62に向う排水の流れの抵抗となって流入口62への流入を妨げ、抑制する。
のみならず羽根車88は、回転羽根138によってその滞留水に対し遠心力を働かせることで、撹拌作用を及ぼしつつ渦流を生成せしめる。
併せて発生した渦流はごみ籠42の外面、主としてその下面に当って、そこに付着した汚れを併せて除去し、洗浄作用する。
従って使用者は排水ボウル32内を洗浄するための特別の操作を行う必要は無いので、洗浄のために手間を要するといったことが無く、洗浄のための負担は使用者には掛からない。
即ち本実施形態では、使用者が洗浄をしようとする意識をもたなくても、水栓を使用すれば自動的に回転羽根138が回って排水ボウル32内が洗浄される。
以下にこの図12に基づいて、本例の排水トラップ34の組付けの手順及び取外しの手順を説明する。
この実施形態の排水トラップ34では、先ず回転軸86の下端側に設けた下向きの嵌合孔188を、トラップ本体36における底部192の軸部194に下向きに嵌め合せる。詳しくは、回転軸86の下端部に固定した取付部材180の嵌合孔188を、軸部194に下向きに嵌め合せる。
これによって回転軸86の下端側を、トラップ本体36の底部192に組み付ける。
即ち、図14に示しているように封水筒46に設けた周方向3個所の腕部82を指で摘んで、腕部82のそれぞれに回転方向の力を加え、以て封水筒46を回転操作(ねじ込み操作)して、これを取付部材66に組み付ける。
その際に、円筒状の軸受部248が封水筒46の上端の位置まで設けられていると、この軸受部248の存在によって、腕部82を摘み回転操作することが難しくなる。
腕部82を摘むためには、腕部82と82との間の空間に指を挿し入れることが必要であるが、軸受部248が封水筒46の上端の位置まで設けられていると、空間への指の挿入がしづらく、従って腕部82を指で摘み難くなる。
従ってこの実施形態では、封水筒46を回転操作する際の操作性が良好である。
更に軸受部248に下向きに設けたガイド252が、回転軸86の主部242に外嵌状態に嵌合した状態となる。
詳しくは、その係合孔174を回転軸86の係合軸部176に対して下向きに嵌め合せるようにして、羽根車本体89を回転軸86に組み付け、かかる羽根車本体89を排水ボウル32内に回転可能にセットする。
尚、各部の分解の手順はこれらとは逆の手順となる。
これにより、この実施形態によれば羽根車88の回転、具体的には羽根車本体89の回転によって、洗浄のための渦流を排水ボウル内に良好に安定して生成させることができ、排水ボウル32及びその内部のごみ籠42を良好に洗浄することができる。
例えば本発明では、上記の羽根車本体89を、又はこれとは別の羽根車本体を排水トラップ34内に配置して、その羽根車本体の回転、つまり羽根車の回転により排水トラップ内で封水に渦流を生成させて排水トラップ内を洗浄するようになすことも可能である。
またその場合において、上記の軸受部248又はこれとは別の軸受部を、排水トラップ34内の適切な位置(羽根車本体に近い位置)に配置して回転軸を受けるようになすことも可能である。
或いは排水トラップ34におけるトラップ本体をそのまま上方に延長して、その延長部分で、内部にごみ籠を収容する排水用凹部の上部を構成するといったことも可能である。
その他本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
32 排水ボウル
34 排水トラップ
35 排水用凹部
36 トラップ本体
46 封水筒
60 底部
62 流入口
82 腕部
86 回転軸
88 羽根車
110 水車
138 回転羽根
188 嵌合孔
194 軸部
248 軸受部
254 ストッパ部
256 ストッパ当り部
264 回転駆動装置
Claims (2)
- 外容器としてのトラップ本体と、筒状をなして該トラップ本体に挿入され、上端の流入口から排水を下向きに流入させる封水筒とを備え、該トラップ本体と封水筒とで下部に封水を保持する排水トラップにおいて、
回転動作により前記排水に渦流を生成させる羽根車を設けるとともに、
前記封水筒には、その内周面から筒中心側に延びる腕部を設けて、該腕部に、前記羽根車の回転軸を受ける軸受部を設けたことを特徴とする排水トラップ。 - 請求項1において、前記封水筒の腕部は、前記軸受部よりも上方に突出させてあることを特徴とする排水トラップ。
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