JP2006307543A - トラップ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 排水を、流入口部22aから流水空間Sに流れ込んだ後、方向を変えて逆側の盲蓋部22b側へと流動して排水案内筒部4を上昇し、トラップ本体1内を浄化しながらウェアを経て封水筒2直下の槽部下排水管Pへと排出する。封水筒2を槽部内から抜き取ることによって筒状のトラップ本体1内面を槽部内空間に臨ませる。流入口部22aと盲蓋部22bとを有する蓋板部22中央部の開閉可能な通路3から屋内配管用清掃具10を真っ直ぐ何の抵抗もなく槽部下排水管に挿し入れる。
【選択図】 図1
Description
碗トラップは周知の通り、筒状のトラップ本体に槽部下排水管上端を突出させた状態で連結し、その槽部下排水管の上端開放部を覆うように碗状の封水体を設けて構成される。
一方、特許文献1は、槽部底部の排水凹部に下向き傾斜状に連結したトラップ上流管に入口を連通させてトラップ本体を設け、前記排水凹部にキャップ部材で開閉可能とするバイパス路を前記トラップ上流管と同芯にして延長状に設け、その傾斜状のバイパス路にトラップ本体の出口を連通させ、トラップ本体下端に槽部下排水管を連結している。
また、2000年4月1日より施法された「住宅の品質確保の促進等に関する法律」により排水配管全長を洗浄することが推奨されるようになっている。階上の部屋で排水性が低下すると階下の部屋は溜水し、シンク等が水浸しになる。マンションや集合住宅ではその傾向が高いため、特に排水配管全長の洗浄を率先している自治体さえある。
特許文献1は、高圧洗浄ノズルを、キャップ部材を外した後、傾斜状のバイパス路からトラップ鉛直状の槽部下排水管を経て屋内配管に挿入して、噴出する高圧洗浄水で管内面に付着する汚物を洗い落とすようになっている。
しかし、特許文献1は高圧洗浄ノズルの挿し入れ始端が、下向き傾斜状のバイパス路に対してトラップ本体が連結されてくの字状の屈曲路を形作るので、ノズル挿し入れ時にノズルがその屈曲路に沿うように変形して大きな摩擦抵抗を生み出し、高圧洗浄ノズルの屋内配管への挿し通し作業を重労働にする要因になっている。
また、配管が詰まった時等に先端の掻き揚げ部を回転させながら配管に付着する堆積物を掻き出すワイヤー式排水管清掃機器を挿し入れる際にも、そのワイヤーが前記屈曲路との間で大きな摩擦抵抗を生み出し、同様な問題点を惹き起してしまう。
他方、碗トラップは、封水体を槽部内から外すことによって、槽部下排水管の上方開放部が露出するので、そこから高圧洗浄ノズルを挿し入れることが可能であるが、自浄性に劣り、その上、碗状の封水体は外せるものの、トラップ本体内に突出する槽部下排水管とトラップ本体との間のリング状の凹窪部に付着する付着物の清掃が困難を極める問題がある。
他の目的とする処は、抵抗無く槽部下排水管へと屋内配管用清掃具(高圧洗浄ノズル、ワイヤー式排水管清掃機器等)を挿し入れることができるトラップを提供することにある。
更に他の目的とする処は、槽部底厚やパッキンのへたりに応じた締付力で締め付けて槽部底部に連結できるトラップを提供することにある。
このトラップは、槽部底部に直接設けたり、槽部底部に設けた排水凹部底に設けられる。
前記トラップ本体の底部を内部への突部がない形状に形成し、該底部に封水筒下端を前記槽部下排水管と連通するように水密状に差し込んでいると好適なものである(請求項2)。
そして、前記蓋板部のその流入口部を流水空間に臨むその一半部、盲蓋部を流水空間に臨む他半部に臨んで設け、その盲蓋部からその盲蓋部ほぼ全域の投影面積を横断面空間とする前記排水案内筒部を垂設していると好適なものである(請求項3)。
従って、排水を、流入口部から流水空間に流れ込んだ後、方向を変えて逆側の盲蓋部へと流動させ排水案内筒部内を上昇させて、トラップ本体内を浄化しながらウェアを経て封水筒直下の槽部下排水管へと排出する。
そして、封水筒を槽部内から抜き取ることによって筒状のトラップ本体内面を槽部内空間に臨ませる。
また、オープンになったトラップ本体から屋内配管用清掃具を真っ直ぐ抵抗なく槽部下排水管に挿し入れることも可能である。
その上、封水筒をトラップ本体から槽部内に抜き取って清掃できる上、内部に突部のないトラップ本体がオープンになり、そのトラップ本体の隅々を槽内から簡単に清掃できる。
(請求項1、2)水垢等のゴミの付着を、排水による自浄作用を利用して防止する優れた自浄性を具備していながら、封水筒を槽部内から抜き取り分解して洗浄し、トラップ本体を筒状のまま槽部内空間に臨ませて槽部内空間から隅々まで楽に洗浄する洗浄性(清掃性)に優れたトラップを提供できる。
従って、碗トラップのようにトラップ本体内に突出する槽部下排水管とトラップ本体との間のリング状の凹窪部に付着する付着物の清掃に困難を極めたり、特許文献1の管トラップのようにキャビネットの引き出しや収容物を取除いた後、キャビネットの収容空間内からトラップを取り外してでないと清掃できない清掃性の悪さを一掃することができる。
(請求項4)しかも、流入口部と盲蓋部を有する蓋板部をトラップ本体の上端近傍に配置し、その中央部に屋内配管用清掃具の出し入れ通路を封水筒本体内に連通して開閉可能にしており、槽部底に近い位置から屈曲等変形させることなく難なく屋内配管用清掃具を、封水筒内を介して槽部下排水管へと挿入することができる。
(請求項5)その上、出し入れ通路の蓋に表示を施すと、専門の洗浄業者でなくとも、封水筒を外すような誤解を招かずに屋内配管用清掃具の挿し入れできる。
(請求項6)また、ステンレス板の難汚物付着性が汚れの付着を防止して清掃性を高め、高級感を惹起して、例えばシンク等の取り付け対象物の使用感を向上することができる。
(請求項7)トラップ本体の槽部底部への連結部の締付がトラップ本体に同一円周上に等間隔をおいて設けた凸部の上面に載承される載承面による段階的な高さ方向へのストッパーリングの変位量分宛締付リングの締付力が可変するようになるので、槽部底(例えばシンクの底)厚に応じた適切な締め付け力、パッキンのヘタリによる段階的な増し締めをトルク管理による締付に比して簡単に行える。
本実施の形態ではシンク(槽部)用のトラップを示している。
また、前記トラップ本体1の底部は、この実施の形態では内部への突部がない形状とされ、その底部に開設した開口41の中途部位に封水筒2下端を抜き差し可能に載承する前記下側用載せ段部51を形成している。
この蓋13は蓋板部22中央部の通路3上端開放部に凹設した大径凹部に嵌合する円板部13aの中央部に通路3内周面に螺刻した螺子に螺合する螺軸13bを一体に備え、その円板部13a表面中央にはマイナスドライバーや小銭を差し込み係止して回転させる差込溝6を凹設し、それに隣設して洗浄口7という表示を施している。
これは、前記流入口部22aの流入口トータル面積を大きくして初期流入量を多く確保するためである。
尚、封水筒本体12下端は前記開口41に数分の1回転や1〜数回転によるネジ込みで接続されるように構成しても良いものである。
前記封水筒2は、その蓋板部22を数分の1回転や1〜数回転の回転させることによるネジ込み方式でトラップ本体1の内周面に接続されるように構成しても良いものである。封水筒本体12の下端近傍部位は前記と同様に開口41に差し込まれる時にその内周面に弾接される前記Oリング等のパッキンOで止水するようにする。
また、トラップ本体1、封水筒2において槽部から目視される部分にはステンレス板8がインサート成形されている。
前記連結部9は、凸部19と、ストッパーリング29と、締付リング39と、締付リング押上げ部49とを備えている。
各段の載承面29bの境界部は傾斜面29b’で形成されている。
また、前記ストッパーリング29は、その上面に後述する回転体用の弯曲状接触面29cを形成している。
即ち、ストッパーリング29の上面である弯曲状接触面29cとの締付リング39との間を所要の離間距離に調整する。
そして、操作レバー49dを下向きに回動させることによってその偏心量分、締付リング39を持ち上げて、掛止鍔11とでパッキン100を所定の圧力で弾圧してトラップ本体1を排水凹部Bの底部に水密状に連結することができる。
前記排水凹部B底部厚の変化や、パッキン100のへたりによる増し締めも、凸部19上面に載置されるストッパーリング29の載承面29bの選定で対応することができる。
従って、管トラップと同様な自浄作用を発揮し、トラップ本体1内に水垢等、ゴミが付着し難くする。
また、清掃時にはシンク内部から封水筒2を引抜いて洗浄できるし、残置されるトラップ本体1内には清掃の邪魔になるものは存在さず、スポンジや簡易な洗浄用具で隅々まで容易に洗浄することができる。
そして、屋内配管を高圧洗浄するための高圧洗浄ノズル10(屋内配管用清掃具)は、蓋開閉式の通路3を開放することによって封水筒本体12内を通って真下の槽部下排水管Pから屋内配管に導かれる。
12:封水筒本体 S:流水空間
22a:流入口部 22b:盲蓋部
22:蓋板部 4:排水案内筒部
5:排水口 10:屋内配管用清掃具
3:通路 13:蓋
7:表示 9:連結部
100:パッキン P:槽部下排水管
11:掛止鍔 19:凸部
29a:凸部通し孔 29:ストッパーリング
29b:載承面 39:締付リング
49:締付リング押上げ部 49a:軸受
49b:横軸 49c:回転体
49d:操作レバー
Claims (8)
- 槽部底部に連結部で吊持状に設けられ底部下側に槽部下排水管への接続部を設けた筒状のトラップ本体と、そのトラップ本体に槽部内から抜き差し可能に設けられる封水筒とを備え、該封水筒はトラップ本体内周面との間に流水空間を確保してトラップ本体の底部にその下端が前記槽部下排水管と連通するように水密状に差し込まれる封水筒本体と、該封水筒本体にその封水筒本体の上端開放部を閉口して前記流水空間を上方空間と隔絶するように設けられる蓋板部とを備え、該蓋板部は流水空間に面して開口した同流水空間への流入口部とそれに連続する盲蓋部とを備え、該盲蓋部から下端を開放する排水案内筒部を流水空間中途高さをもって垂設し、その排水案内筒部内と臨んで封水筒本体に孔縁下縁をウェアとする排水口を開口して、前記流入口部から流入する排水を流水空間内で盲蓋部側に回り込ませ排水案内筒部内を上昇させて排水口から封水筒本体内へと排出することを特徴とするトラップ。
- 前記トラップ本体の底部を内部への突部がない形状に形成し、該底部に封水筒下端を前記槽部下排水管と連通するように水密状に差し込んでいることを特徴とする請求項1記載のトラップ。
- 前記蓋板部のその流入口部を流水空間に臨むその一半部、盲蓋部を流水空間に臨む他半部に臨んで設け、その盲蓋部からその盲蓋部ほぼ全域の投影面積を横断面空間とする前記排水案内筒部を垂設していることを特徴とする請求項1または2記載のトラップ。
- 前記蓋板部は、トラップ本体の上端近傍に配置され、且つその中央部に屋内配管用清掃具を出し入れ可能とする通路を封水筒本体内と連通して開閉可能に設けたことを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載のトラップ。
- 前記通路は、開閉式の蓋を具備し、該蓋に屋内配管用清掃具を出し入れする表示を施していることを特徴とする請求項4記載のトラップ。
- 前記トラップ本体、封水筒において槽部から目視される部分をステンレス板でコートしていることを特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載のトラップ。
- 前記トラップ本体の槽部底部への連結部は、トラップ本体に設けられ槽部底部にパッキンを介して掛止する掛止鍔と、トラップ本体の外周面同一円周上に等間隔をおいて突設した凸部と、トラップ本体外周面に回転可能に遊嵌され前記凸部を通過させる凸部通し孔を開孔すると共にその凸部通し孔孔縁下縁に連続して下面に階段状の段階をもって下方向へ位置変化する複数段の載承面を有するストッパーリングと、該トラップ本体外周面に遊嵌されストッパーリングの上位に配置する締付リングと、その締付リングに各凸部に対応して設けられた締付リング押上げ部とを備え、該締付リング押上げ部は、ストッパーリング上面に接触する上下方向回動式の操作レバーを備えた回転体を締付リングに設けた軸受で受けられる横軸に一体または別体に偏心させて垂直方向に回転可能に備えてなり、前記ストッパーリングの回転による凸部上面に載置される載承面の選定によるストッパーリングの高さ位置の変化と該操作レバー操作による回転体の垂直方向の回転とで締付リングの槽部底部下面への圧接力を可変させることを特徴とする請求項1〜6いずれか1項記載のトラップ。
- 前記槽部がシンクであることを特徴とする請求項1〜7いずれか1項記載のトラップ。
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