JP5927612B2 - 給排水装置 - Google Patents
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Description
またその排水ボウル内には、一般に生ごみ等を入れるごみ籠が収容されるようになっている。
このようなヌメリその他の油分等の汚れが付着した状態は非衛生的であり、また悪臭の元となる。
流し台のシンクには、また、底部から凹陥した形態で排水トラップを構成する排水用凹部が設けられることもあり、この場合においても排水用凹部の内面に汚れが付着し、また堆積する問題がある。
例えば下記特許文献1には「シンク排水トラップ」についての考案が示され、そこにおいてゴミを入れる網かご(9)を内側に収容する筒(3a)にスプレーノズル(5)を取り付けて、これを給湯管(1b)に接続し、流し台のキャビネットに備えた切換え装置(7b)の作動ボタンを使用者が押すことで、電磁弁(7a)を開いてスプレーノズル(5)から湯を噴射し、筒(3a)内に湯の強い旋回流を形成して汚物を洗浄し、排除するようになした点が開示されている。
従って使用者は排水用凹部内を洗浄するための特別の操作を行う必要は無いので、洗浄のために手間を要するといったことが無く、洗浄のための負担は使用者には掛からない。
即ち本発明では、使用者が洗浄をしようとする意識をもたなくても、水栓を使用すれば自動的に回転羽根が回って排水用凹部内が洗浄される。
また回転羽根の回転により、渦流ないし旋回流を洗浄水流として発生させるようになすことができるが、その他様々の洗浄水流を生ぜしめることで凹部内を洗浄するようになすこともできる。
この場合、排水用凹部内で強制駆動で回転する、上記のように配置した回転羽根は、シンク等の水受槽の底部から排水用凹部内に流れ込み、更にその排水用凹部の底部を排水口に向って流れる排水の流れに対して抵抗体として働く。
のみならずこの回転羽根は、その滞留した水に対して自身の回転による遠心力の作用で撹拌作用を及ぼしつつ渦流等の洗浄水流、詳しくは排水用凹部内を洗浄する洗浄水流を生ぜしめる。
また排水用凹部内にごみ籠が収容されている場合には、同じくその洗浄水流をごみ籠の主として下面を含む外面に当てて、これを洗浄する。
ここで法線方向とは、回転軸線を中心とする回転軸線周りの円に対する法線方向を意味する。
このようにすれば、回転羽根の回転により、排水に対し効果的に遠心力を及ぼすことができ、渦流等の洗浄水流を効果的に生ぜしめることができる。
このようにすれば、封水に洗浄水流を生ぜしめて第2の排水用凹部の内面を洗浄することができるとともに、封水の上面に浮いた浮遊物の第2の排水用凹部や排水管への固着を避けることができる。
図1において、10は流し台(図示省略)に備えられたシンク(水受槽)で、このシンク10に流し台水栓(以下単に水栓とする)12が設けられている。ここで水栓12はシングルレバー式の混合水栓である。
水栓12は、シンク10の頂面から起立する水栓本体14と、水栓本体14からシンク10の中央側に向かって延び出した吐水管16とを有している。吐水管16の先端には吐水口18が備えられている。
また水栓本体14の内部には、水と湯とを混合する混合部が備えられている。
水栓12には、水,湯をそれぞれ給水する給水管22が接続されている(図では一方の給水管22のみ示され、他方の給水管22は図示省略されている)。
24は水栓12の混合部からの水を吐水口18に導く給水流路を内側に形成する配管で、この配管24に後述の水車ユニット25が接続されている。
排水ボウル32は、上端に径方向外方に環状に張り出したフランジ部38を有しており、そのフランジ部38を、シンク10における底部30の開口40縁部に掛止させる状態に底部30に取り付けられている。
ここでごみ籠42は、枠部43を除くほぼ全体がメッシュにて構成されている。
排水トラップ34は、封水48を保持することによって排水管50の側からシンク10内への臭気の逆流を防止する。
接続管52の内部には排水管50の端部が内嵌状態に嵌合されており、それら接続管52と排水管50とが、それぞれに形成されたフランジ部54を重ね合せ状態で挟持するクリップ56にて抜止状態に接続されている。
ここで内筒46は、上端と下端とが開口形状とされており、シンク10からの排水は、内筒46の上端の開口から内筒46内に流入して流下し、そしてその下端の開口から、内筒46と外筒36との間に流出して、外筒36の上記横向きの排水口58から排水管50へと流出し、外部に排出される。
底部60には、その中心部に開口が形成されており、その開口の内側に上記の内筒46の上端部が配置されている。
この内筒46の上端の開口は、排水ボウル32における排水口62となるもので、排水ボウル32内の排水はこの排水口62を通じて下方に排出される。
排水ボウル32の開口の縁部には、径方向内向きの環状のフランジ部64が設けられており、そのフランジ部64に対して、外筒36の上端部と内筒46の上端部とが取り付けられている。
これら取付部材66,68はフランジ部70,72を有しており、それらフランジ部70,72にて排水ボウル32のフランジ部64を上下両側から挟み込む状態に、取付部材66の外周面の雄ねじと、取付部材68の内周面の雌ねじとのねじ結合で、排水ボウル32のフランジ部64に固定されている。
尚、内筒46は取付部材66に対して、図中上側から下向きに差し込まれることで、取付部材66に取り付けられ、保持される。
図2に示しているように、内筒46の下端部からも同様にアーム82が径方向内方に延び出しており、その内端部において、回転シャフト86を回転可能に嵌入させてこれを径方向に支持する円筒状の支持部84を構成している。
羽根車88の具体的構成や配置位置及び作用については後述する。
ここで磁石92は、上記の羽根車88と一体に回転する羽根側磁石となる。
この円筒部90の上底部には、回転シャフト86から放射状に、即ち法線方向に直線状に延びる形状の回転羽根94が、一体回転状態に設けられている。
ここで回転羽根94は、封水48に回転力を与えて、封水に渦流を洗浄水流として生ぜしめる働きを有する。
キャップ98は、外筒36の開口96周りに形成された円筒部100に対して外嵌状態に嵌合されている。
このキャップ98には、円筒状の凹部102が設けられており、その凹部102内に、上記の磁石92を含む円筒部90の下部が回転可能に収容されている。
尚、キャップ98にはその中心部において上向きに突出する支持軸104が設けられており、その支持軸104によって回転シャフト86を回転可能に上向きに支持している。
詳しくは、キャップ98と水車ハウジング26とのそれぞれに設けられたフランジ部108を重ね合せ状態で挟持するクリップ106にて、水車ハウジング26がキャップ98に取り付けられている。
水車110は外周部に羽根112を有している。また本体部114には、ドーナツ環状を成す磁石116が設けられている。
磁石116は水車側磁石となるもので、この磁石116に対して上記の羽根側磁石となる磁石92が、給水流路の一部を形成する水車ハウジング26,及び上記のキャップ98を隔壁として、その内側位置に配置され、径方向に対向せしめられている。
つまり水栓12の混合部から吐水口18までの給水流路の流れの力を駆動力として、羽根車88が排水ボウル32内で強制的に回転駆動せしめられる。
水車110は、底部118から上下方向に突出する回転軸120を有しており、その回転軸120の下端部と上端部とが、水車ハウジング26に設けられた軸受部122,124にて回転可能に支持されている。
そして水車110を通過した水が流出口128から流出する。
流出した水は、出側配管24Bにて水栓12の吐水口18へと導かれ、そして吐水口18からシンク10内に吐水される。即ちシンク10内に水栓12からの水として給水される。
また中心部のハブ130と外周部の板状部132とは、アーム136にて連結されている。
ここで回転羽根138は、羽根車88の中心側から放射方向に即ち法線方向に直線状に延びる形状とされている。
尚、板状部132の内周側の付根部は全周に亘り板状部132の他部よりも厚肉に構成されており、その厚肉部140が、図5(C)に示しているようにアーム136とともに下向きに突出せしめられている。
このハブ130には、図5(B)に示しているように下向きに開口した嵌込孔142が設けられており、そこに上記の回転シャフト86の上端部が圧入嵌合され、羽根車88が回転シャフト86と一体に回転せしめられるようになっている。
底部60に至った排水は、その底部60に沿って排水口62に向う流れとなり、その流れが排水口62周りの全周から排水口62に向って求心方向に流れ込もうとする(その際に排水の流れは排水口62周りの全周から排水口62に向う求心方向の流れとなるために、その流れは羽根車88即ち回転羽根138を特定の一方向に回転させる力としては働かない)。
そのため排水ボウル32内の排水が底部60に沿って排水口62に流れ込もうとしたときに、強制駆動で回転する羽根車88の回転羽根138が、その排水の流れに対して回転方向に当り、排水口62に向う排水の流れの抵抗となって排水口62への流入を抑制する。
のみならず回転羽根138は、その滞留水に対し遠心力を働かせることで、撹拌作用を及ぼしつつ渦流等の洗浄水流を生ぜしめる。
併せて発生した洗浄水流はごみ籠42の外面、主としてその下面に当って、そこに付着した汚れを併せて除去し、洗浄作用する。
またこのとき封水48が内筒46周りに旋回流を生じるため、封水48の上面に浮遊していた油分その他の浮遊物を、排水口58を形成している堰58aを乗り越えて排水管50内に円滑に排出せしめる。
従って使用者は排水ボウル32内を洗浄するための特別の操作を行う必要は無いので、洗浄のために手間を要するといったことが無く、洗浄のための負担は使用者には掛からない。
即ち本実施形態では、使用者が洗浄をしようとする意識をもたなくても、水栓を使用すれば自動的に回転羽根138が回って排水ボウル32内が洗浄される。
図8はその一例を示している。
この例では、回転羽根138が下向きに垂下しておらず、斜め下方に傾斜した形状とされている。
その他本発明では、回転羽根が排水をスプリンクラーの様に吹き上げてごみ籠42に当て、これを洗浄するように回転羽根の形状を構成したり、或いは排水ボウル32の底部60を伝って排水口62に向い流れて来た水を回転羽根ですくい上げた上、これに遠心力を作用させるように構成するといったことも可能である。
その他に回転羽根の形状については他の様々な形状とすることが可能である。
例えば本発明においては、場合によって回転羽根の下側の一部が排水ボウル32の底面の縁部60aよりも下側に位置するように回転羽根を構成するといったことの可能であるし、また排水ボウル32内の羽根車に直接円筒状の磁石を設ける一方、水車ハウジングを同じ高さ位置でその羽根車と同心状に外側に配置し、水車と羽根車とを回転シャフト86を経由しないで直接磁気カップリングさせるようになすことも可能である。
更に本発明においては排水用凹部として第1の排水用凹部だけを設けておくことも可能であるし、またその場合においてその第1の排水用凹部を排水トラップを形成するための外筒として構成しておくといったことも可能である。
また第1の排水用凹部と第2の排水用凹部とを設けた場合において、その第2の排水用凹部にのみ回転羽根を設けておくといったことも可能である。
その他本発明はシンク以外の水受槽に適用し、その水受槽から凹陥した形態の排水用凹部を洗浄するための給排水装置として適用することも可能である等、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
12 水栓
16 吐水管
18 吐水口
22 給水管
28 排水用凹部
30 底部
32 排水ボウル(第1の排水用凹部)
34 排水トラップ
36 外筒(第2の排水用凹部)
50 排水管
58,62 排水口
60 底部
88 羽根車
92,116 磁石
94,138 回転羽根
110 水車
Claims (4)
- 給水管に接続された水栓の吐水口から水受槽内に給水を行うとともに、該水受槽の底部から下向きに凹陥した形態の排水用凹部の排水口から、該水受槽に受けた水を排水管に排水する給排水装置において、
前記排水用凹部の内部には回転軸線周りに回転する回転羽根を設けて、前記給水管から前記吐水口までの給水流路の流れの力を駆動力として該回転羽根を回転駆動し、前記排水用凹部内の排水に対して該回転羽根の回転の力を作用させて該凹部内を洗浄する洗浄水流を生ぜしめるようになし、
前記給水流路の一部を前記排水用凹部に近接して設け、
該給水流路には該給水流路の流れの力で回転する水車を設けて、該水車に水車側磁石を一体回転状態に設けるとともに、
前記排水用凹部には、前記回転羽根と一体回転する羽根側磁石を、前記給水流路側の該水車側磁石と磁気カップリング可能に設け、
該水車側磁石と前記羽根側磁石とが隔壁で隔てた位置にあることを特徴とする給排水装置。 - 請求項1において、前記排水用凹部の底部に前記排水口が設けてあり、
前記回転羽根は、前記回転軸線が該排水口の内側で上下向きとなり、少なくとも上端が前記排水用凹部における底面の該排水口周りの縁部よりも上側に位置する状態に設けてあることを特徴とする給排水装置。 - 請求項1,2の何れかにおいて、前記回転羽根は、前記回転軸線を中心として法線方向に直線状に延びる形状となしてあることを特徴とする給排水装置。
- 請求項1において、前記排水用凹部は、底部に排水口を有する上側の第1の排水用凹部と、排水トラップを構成する下側の第2の排水用凹部とを有しており、該第2の排水用凹部の内部に封水に回転力を与える前記回転羽根が設けてあることを特徴とする給排水装置。
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