JP5909762B2 - 排水装置 - Google Patents
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Description
例えば流し台においては、水受槽としてのシンクの底部の一部を下向きに凹ませて排水ボウル(排水用凹部)を構成し、シンク内の水をその排水ボウルに流入させた上、その底部に形成した排水口から外部に排水するようにしている。
一般に流し台の排水ボウル内には、生ごみ等を入れるごみ籠が収容され、そこに保持されるようになっている。
このようなヌメリその他の油分等の汚れが付着した状態は非衛生的であり、また悪臭の元となる。
例えば下記特許文献1には「渦巻き排水口」についての発明が示され、そこにおいてヘアキャッチャーを収容する排水用凹部の内部に羽根車を回転可能に設け、排水用凹部に流れ込んだ排水により羽根車を回転させることで渦巻き水流を発生させ、その渦巻き水流にて洗浄を行うようになした点が開示されている。
更にその滞留した排水に対して、自身の回転による遠心力で撹拌作用を及ぼしつつ渦流等の洗浄水流を生ぜしめる。
そしてその洗浄水流によって、排水用凹部の内面等に付着するヌメリに至る前の菌とその栄養分や油分その他の汚れを除去し洗浄する。
また排水用凹部内にごみ籠が収容されている場合には、その洗浄水流をごみ籠の主として下面を含む外面に当ててこれを洗浄する。
特に水受槽から排水用凹部内への排水の流入量が多い状況下でこのようなことが生じ易い。
排水ボウルから溢れた排水には汚れが含まれているため、排水用凹部内の排水が水受槽の側まで溢れてしまうといったことは望ましくない。
これにより、排水口周りで排水の滞留水が多量に生成したとき、その過剰分を流出開口を通じ排水口へと流出させることができる。
従って本発明によれば、良好な洗浄水流を発生させるための適正量の滞留水の生成と、良好な排水性能とをバランスさせることができ、排水の滞留水が過剰に生成して、その滞留水が羽根車の回転による遠心力の作用で排水用凹部から水受槽側に溢れてしまうのを防ぐことができる。
このようにした場合、回転羽根と回転羽根との間の排水は、環状の板状部に遮られて回転羽根と回転羽根との間を上方に抜けることができない。
そのため、羽根車は回転による遠心力の作用を排水に対し押し返し方向に効果的に作用させることができ、排水を径方向外方へと案内して排水口周りに排水の滞留水を良好に生ぜしめることができ、ひいては排水による洗浄水流を良好に生成せしめることができる。
また排水口周りの過剰の滞留水を、板状部の上面の案内作用で円滑に排水口へと導き、排出させることができる。
羽根車を回転させるための駆動力としては様々な駆動力を用い得るが、かかる駆動力として管路の内部を流れる水の流れの力、特に水受槽に給水を行う給水管内の水の流れの力を駆動力として好適に用いることができる。
このようにすれば、水の流れの力を羽根車回転のための駆動力として用い得て、かかる羽根車を強制的に回転駆動でき、これにより排水用凹部内に強い洗浄水流を生ぜしめ得て、排水用凹部内を効果高く洗浄することができる。
このようにすれば、流入口を通じて水車ハウジング内に流入する給水の流れの流速を速め、水車の回転及びこれと一体回転する羽根車の回転の速度を速め、排水用凹部内で洗浄水流を効率的に生成させることができる。
ここで円盤状とは、その中心部若しくは他の部位に貫通の開口を含むもの及び含まないものの両方とを含む。
その結果、排水用凹部内での滞留水の増大と、洗浄水流の勢いの増大とが生じ、その程度が一定の限界を超えると、羽根車に備えた上記の流出開口からの排水流出にも拘らず、排水用凹部内の排水が水受槽側に溢れてしまう恐れが生ずる。
而して羽根車側磁石を脱調停止させることで、羽根車側磁石の過回転による水受槽側への排水溢れを未然に防ぐことができる。
図1において、10は流し台(図示省略)に備えられたシンク(水受槽)で、このシンク10に流し台水栓(以下単に水栓とする)12が設けられている。ここで水栓12はシングルレバー式の混合水栓である。
水栓12は、シンク10の頂面から起立する水栓本体14と、水栓本体14からシンク10の中央側に向かって延び出した吐水管16とを有している。吐水管16の先端には吐水口18が備えられている。
また水栓本体14の内部には、水と湯とを混合する混合部が備えられている。
水栓12には、水,湯をそれぞれ給水する1次側の給水管22が接続されている(図では一方の給水管22のみ示され、他方の給水管22は図示省略されている)。
24は水栓12の混合部からの水を吐水口18に導く給水流路を内側に形成する2次側の給水管で、この給水管24に後述の水車ユニット25が接続されている。
この排水ボウル32の下側には排水トラップ34が設けられている。
排水ボウル32は、上端に径方向外方に環状に張り出したフランジ部38を有しており、そのフランジ部38を、シンク10における底部30の開口40縁部に掛止させる状態に底部30に取り付けられている。
ここでごみ籠42は、枠部43を除くほぼ全体がメッシュにて構成されている。
排水トラップ34は、封水48を保持することによって排水管50の側からシンク10内への臭気の逆流を防止する。
接続管52の内部には排水管50の端部が内嵌状態に嵌合されており、それら接続管52と排水管50とが、それぞれに形成されたフランジ部54を重ね合せ状態で挟持するクリップ56にて抜止状態に接続されている。
ここで内筒46は、上端と下端とが開口形状とされており、シンク10からの排水は、内筒46の上端の開口から内筒46内に流入して流下し、そしてその下端の開口から、内筒46と外筒36との間に流出して、外筒36の上記横向きの排水口58から排水管50へと流出し、外部に排出される。
底部60には、その中心部に開口が形成されており、その開口の内側に上記の内筒46の上端部が配置されている。
この内筒46の上端の開口は、排水ボウル32における排水口62となるもので、排水ボウル32内の排水はこの排水口62を通じて下方に排出される。
排水ボウル32の開口の縁部には、径方向内向きの環状のフランジ部64が設けられており、そのフランジ部64に対して、外筒36の上端部と内筒46の上端部とが取り付けられている。
これら取付部材66,68はフランジ部70,72を有しており、それらフランジ部70,72にて排水ボウル32のフランジ部64をシール部材158を介し上下両側から挟み込む状態に、取付部材66の外周面の雄ねじと、取付部材68の内周面の雌ねじとのねじ結合で、排水ボウル32のフランジ部64に固定されている。
尚、内筒46は取付部材66に対して、図中上側から下向きに差し込まれることで、取付部材66に取り付けられ、保持される。
図2に示しているように、内筒46の下端部からも同様にアーム82が径方向内方に延び出しており、その内端部において、回転軸86を回転可能に嵌入させてこれを径方向に支持する円筒状の支持部84を構成している。
羽根車88の具体的構成や配置位置及び作用については後述する。
ここで磁石92は、上記の羽根車88と一体に回転する羽根車側磁石となる。
この円筒部90の上底部には、回転軸86から放射方向に直線状に延びる形状の回転羽根94が、一体回転状態に設けられている。
ここで回転羽根94は、封水48に回転力を与えて、封水48に渦流を洗浄水流として生ぜしめる働きを有する。
キャップ98は、外筒36の開口96周りに形成された円筒部100に対して外嵌状態に嵌合されている。
このキャップ98には、円筒状の凹部102が設けられており、その凹部102内に、上記の円筒部90の下部が磁石92とともに回転可能に収容されている。
尚、キャップ98にはその中心部において上向きに突出する支持軸104が設けられており、その支持軸104によって回転軸86を回転可能に上向きに支持している。
詳しくは、キャップ98と水車ハウジング26とのそれぞれに設けられたフランジ部108を重ね合せ状態で挟持するクリップ106にて、水車ハウジング26がキャップ98に取り付けられている。
ハウジング本体26Aは、後述の水車110の回転軸線を中心とした、水車ハウジング26の外周壁を構成する円筒部144と、下底部146とを有している。
一方蓋体26Bは、上底部147と、上底部147の外周端から立ち上る円筒状の立上り部148とを有しており、その立上り部148において、上記のクリップ106にてキャップ98に取り付けられている。
この蓋体26Bの上底部147には、有底の円筒形状をなす凹み部150が図中下向きに設けられており、その凹み部150の内側の凹所に上記の磁石92がキャップ98の一部とともに収容されている。
水車110は、底部118と円筒部152とを備えた本体部114を有しており、その円筒部152に、即ち水車110における外周部に羽根112が設けられている。また本体部114には、円筒状の磁石116が設けられている。ここで磁石116は周方向に沿ってN極とS極とを交互に有している(この点は上記の磁石92についても同様)。
磁石116は水車側磁石となるもので、この磁石116に対して、上記の羽根車側磁石となる磁石92が、給水流路の一部を形成する水車ハウジング26及び上記のキャップ98を隔壁として、その内側位置に同心状に配置され、径方向に対向せしめられている。
つまり水栓12の混合部から吐水口18までの給水流路の水の流れの力を駆動力として、羽根車88が排水ボウル32内で強制的に回転駆動せしめられる。
水車110は、底部118の中心部から上下方向に突出する回転軸120を有しており、その回転軸120の下端部と上端部とが、水車ハウジング26に設けられた軸受部122,124にて回転可能に支持されている。
そして水車110を通過した水が流出口128から流出する。
流出した水は、出側の給水管24Bにて水栓12の吐水口18へと導かれ、そして吐水口18からシンク10内に吐水される。即ちシンク10内に水栓12からの水として給水される。
ここで中心部のハブ130と外周部の板状部132とは、複数のアーム136にて繋がれている。
ここで回転羽根138は、羽根車88の中心側から放射方向に、即ち回転軸線を中心とする、回転軸線周りの円に対する法線方向に直線状に延びる形状とされている。
尚、板状部132の内周側の付根部は、全周に亘り板状部132の他部よりも厚肉に構成されており、その厚肉部140が、図5(C)に示しているようにアーム136とともに下向きに突出せしめられている。
このハブ130には、図5(B)に示しているように下向きに開口した嵌込孔142が設けられている。嵌込孔142は多角形状、ここでは6角形状をなしており、そこに上記の断面円形状の回転軸86の上端部の多角形状部(ここでは6角形状)が嵌合され、羽根車88が回転軸86と一体に回転せしめられるようになっている。
底部60に至った排水は、その底部60に沿って排水口62に向う流れとなり、その流れが排水口62周りの全周から排水口62に向って求心方向に流れ込もうとする(その際に排水の流れは排水口62周りの全周から排水口62に向う求心方向の流れとなるために、その流れは羽根車88を特定の一方向に回転させる力としては働かない)。
そのため排水ボウル32内の排水が底部60に沿って排水口62に流れ込もうとしたときに、強制駆動で回転する羽根車88の回転羽根138が、その排水の流れに対して回転方向に当り、排水口62に向う排水の流れの抵抗となって排水口62への流入を妨げ、抑制する。
のみならず羽根車88は、回転羽根138によってその滞留水に対し遠心力を働かせることで、撹拌作用を及ぼしつつ渦流等の洗浄水流を生成せしめる。
併せて発生した洗浄水流はごみ籠42の外面、主としてその下面に当って、そこに付着した汚れを併せて除去し、洗浄作用する。
これにより良好な洗浄水流を発生させるための適正量の滞留水の生成と、良好な排水性能とをバランスさせることができ、排水ボウル32内を良好に洗浄しつつ過剰に生成した排水の滞留水が羽根車88の回転による遠心力の作用でシンク10側に溢れてしまうのを防ぐことができる。
従って使用者は排水ボウル32内を洗浄するための特別の操作を行う必要は無いので、洗浄のために手間を要するといったことが無く、洗浄のための負担は使用者には掛からない。
即ち本実施形態では、使用者が洗浄をしようとする意識をもたなくても、水栓を使用すれば自動的に回転羽根138が回って排水ボウル32内が洗浄される。
この実施形態において、排水ボウル32は、図8に示しているように上端の径方向外方に環状に張り出したフランジ部38において、シール部材153,154を介し一対のボウル取付部材156,157にてシンク10の底部30に取り付けられている。
詳しくは、ボウル取付部材156と157とには挟持部160と162とが設けられており、ボウル取付部材157の外周面の雄ねじと、ボウル取付部材156の内周面の雌ねじとのねじ結合により、排水ボウル32のフランジ部38が、シンク10側のフランジ部159とともに一対の挟持部160,162にて上下両側から挟持される状態に、排水ボウル32がシンク10側のフランジ部159に固定され、取り付けられている。
尚この実施形態において、ごみ籠42の断面略4角形状をなす枠部43には、ごみ籠42の中心側に突出した板状の把手163が設けられており、またこの実施形態において、ごみ籠42は枠部43を除いた全体が、多数の貫通の通水孔を分散形成して成るパンチングメタルから成っている。
凹曲部168は、排水ボウル32内で羽根車88周りに多量の滞留水が生じたときに、過剰の滞留水を排水し易くするために、即ち排水性能を高めるべく設けられている。
図7に示しているように、排水ボウル32の下側には排水トラップ34が設けられている。
排水トラップ34の構成は基本的に上記実施形態と同様である。
即ちこの実施形態において、排水ボウル32の排水口62は、底部60の中心から偏心した位置に配置されている。
より詳しくは、ここでは取付部材66の内周面には180°異なった位置のそれぞれに突起170が、また内筒46の外周面には対応する螺旋状の凹条172が設けられている。
すると内筒46が、突起170と凹条172との案内作用で図中下向きに移動する。そして最終的に上端の係止部74が、取付部材66の段付部に当り係止することで、内筒46が取付部材66に対して軸方向に位置決状態で取り付けられる。
断面円形をなす回転軸86は、その上端部が多角形状をなす係合軸部176とされており、この係合軸部176が、羽根車88における上記の嵌込孔142の奥部の、対応する多角形状の係合孔174に嵌め合されて係合しており、それらの係合作用で羽根車88が回転軸86と一体に回転するようになっている。
この実施形態において、磁石178は中心部に貫通の開口を有する円盤状のもので、その中心軸線を回転軸86の中心軸線に合致させる状態に配置されている。即ちその盤面を上下方向に向けて配置されている。
上記磁石178は、これら本体部182と蓋部184とにより挟持され、かかる取付部材180を介し回転軸86に一体回転状態に取り付けられている。
取付部材180は、中心部に円形の嵌合孔188を有しており、そこにリング状の軸受部材190が装着されている。
底部192には、図11にも示しているようにその中心部に上向きに突出する支持軸194が設けられている。
そしてその支持軸194に対して取付部材180が、上記の嵌合孔188において軸受部材190を介し嵌め合わされており、この取付部材180を介し上記の回転軸86が支持軸194により回転可能に支持されている。
一方外筒36の下側に配置された水車ユニット25における水車ハウジング26には、上端部に内嵌合部198が設けられており、その内嵌合部198が外嵌合部196に内嵌状態に嵌合されている。
そしてその嵌合状態で水車ハウジング26が、取付部材200にて外筒36に取り付けられている。
ここでハウジング本体26Aと蓋体26Bとはねじ結合されて組み付けられている。
この水車110の内部には、水車側磁石となる磁石214が組み込まれている。
ここで水車110側磁石214は、下側の第1部材208と上側の第2部材210とによって、上下方向に挟持される状態に水車110内部に組み込まれている。
即ち回転軸86の軸線方向において、羽根車88側磁石178と水車110側磁石214とが所定の距離を隔てて盤面を向き合わせる状態に対向配置されている。
そしてそれら磁石178,214の磁気カップリングにより、水車110の回転の力が回転軸86を経て排水ボウル32内の上記の羽根車88に伝えられ、羽根車88が水車110と一体に排水ボウル32内で回転せしめられる。
水車110は、その中心部に円筒部215と軸部216とを有しており、それら円筒部215,軸部216において、水車ハウジング26の対応する軸部218,円筒部220によりそれぞれリング状の軸受部材190を介し回転可能に支持されている。尚図10において、236は水抜栓である。
本実施形態では、その流入口126の内部に、水車ハウジング26とは別体をなすノズル222が組み込んである。
ノズル222は、給水の流速を速めて水車110に、具体的には水車110の羽根212に向けて噴出するもので、このようなノズル222を流入口126に組み込んでおくことで、水車110の回転速度を速め、これにより排水ボウル32内での羽根車88の回転速度を速めて、羽根車88により洗浄水流を効率的に生成させることができる。そしてそのことによって、排水ボウル32内の洗浄効率を高めることができる。
図に示しているようにノズル222は、円筒状の本体226の基端にフランジ部228を有しており、また本体226の内側にノズル孔230を備えている。
図に示しているようにノズル222は、先端面238が斜めにカットされた形状とされている。より詳しくは、ノズル孔230の先端の開口232にて形成される開口面238b、及び円筒状の本体226の先端面238aを含む先端面238全体が、水車ハウジング26における円筒部202の内周面と同じ曲率で湾曲する円弧形状の面(円弧面)とされている。
そしてノズル222は、円弧形状をなす先端面238を円筒部202の内周面に合致させる状態に(円筒部202の内周面Pの延長上に先端面238が位置する状態に)、流入口126内部に向きを定めて組み込まれている。
一方流入口126の内部には、図12に示しているように対応する位置決用の凹部234が設けられており、この凹部234に凸部231を嵌め合せるようにしてノズル222を組み込むことで、ノズル222を正しく位置決めした状態で流入口126に組み込むことができる。
尚、場合によってノズル孔230の先端の開口232にて形成される開口面238bだけを円弧面となしておくこともできる。
このようにすることで、流入口126から水車ハウジング26内に流入した水が流出口128から抜け易くなり、水車ハウジング26内に流入した水が長く滞留して、これが水車110の回転抵抗となってしまうのを防ぐことができる。
以下これを具体的に説明する。
この実施形態では、給水の流量が多くなると、排水ボウル32内に流入する排水の流量が多くなると同時に、水車110の回転速度が増大し、これに伴って排水ボウル32内での羽根車88の回転速度が速まる。
その結果、排水ボウル32内での滞留水の増大と、洗浄水流の勢いの増大とが生じ、その程度が一定の限界を超えると、羽根車88に設けた流出開口134からの排水流出(排出)にも拘らず排水ボウル32内の排水がシンク10側に溢れてしまう恐れが生ずる。
そしてこれにより、羽根車88側磁石178の過回転によるシンク10側への排水溢れを未然に防ぐことができる。
図中横軸は給水流量,縦軸は水車110及び羽根車88の回転数で、図中に示したXは、羽根車88側磁石178が脱調停止する回転数を、またYは洗浄効果を発揮し始める羽根車88の回転数をそれぞれ示している。
またAは、ノズル孔230の孔径の小さいノズル222を用いた場合の給水流量と回転数との関係を、Bはノズル孔230の孔径の大きなノズル222を用いたときの給水流量と回転数との関係を示している。
図のAで示しているように、孔径の小さなノズル222を用いた場合には、流量の比較的僅かな増加で回転数が高まり、従って比較的早い時期から(給水流量が少ない段階で)洗浄効果が生じるとともに、羽根車88が回転数Yに到って脱調停止する際の給水流量もBで示す場合に比べて相対的に小量である。
一方孔径の大きなノズル222を用いた場合には、給水の噴出流の流速が孔径の小さなノズル222を用いた場合に比べてそれほど速くならないために、Aに示す場合に比べて洗浄効果の生じるのが遅くなり、また脱調停止の際の給水流量も大となる。
他方孔径の大きなノズル222を用いた場合には、Bに示しているように洗浄効果の生じるのが遅くなるが、脱調停止の回転数に到達する時期も遅く、洗浄効果を生ぜしめる給水流量のレンジ(R2)も、Aに示す場合のレンジ(R1)に比べて広い。
そしてそれに応じてノズル222を交換することで、使用する給水流量の大小に応じて羽根車88の脱調停止時期を制御することができる。
これに応じて回転軸86に上下方向の加振力が加わり、回転軸86及び羽根車88が微振動を起す可能性がある。
本実施形態では、回転軸86及び羽根車88の重量が、磁石178及び214の吸引力及び反発力の作用方向に加わる構造であるため、回転軸86の重量を重くする等によって、微振動の発生を抑制することができる。
例えば本発明においては、場合によって回転羽根の下側の一部が排水ボウル32の底面の縁部60aよりも下側に位置するように羽根車を構成するといったことも可能である。
またその他に、羽根車の形状を上記例示した形状以外の様々な形状で構成することが可能である。
更に上記実施形態では、給水管から水栓の吐水口までの給水流路を流れる水の流れの力を動力として羽根車を回転駆動するようにしているが、これ以外の他の種々の動力にて羽根車を回転駆動するようになすことも可能である。
その他本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
26 水車ハウジング
30,60 底部
32 排水ボウル(排水用凹部)
62 排水口
86 回転軸
88 羽根車
92,116,178,214 磁石
94,138 回転羽根
110 水車
126 流入口
132 板状部
134 流出開口
202 円筒部
222 ノズル
Claims (6)
- 水受槽の底部から下向きに部分的に凹んだ形態の排水用凹部を構成し、該水受槽内の水を該排水用凹部に流入させ、該排水用凹部の底部に形成した排水口から排水する排水装置において、
前記排水用凹部の内部には、該排水用凹部の底部から前記排水口に向う排水の流れに、自身の回転による力を該排水口周りで加えて該排水の流れを妨げ且つ押し返す羽根車が設けてあり、
該羽根車は、回転軸周りの外周部に、該回転軸の側から外周端に向って延び、前記排水に対して回転方向に当る回転羽根を有し、また内周側に、前記排水口と連通した上下方向に貫通の排水の流出開口を有するものとなしてあることを特徴とする排水装置。 - 請求項1において、前記羽根車は、周方向に環状をなす板状部を前記外周部に有しており、該板状部の下面に前記回転羽根が設けられているとともに、該板状部の径方向内側に前記流出開口を有していることを特徴とする排水装置。
- 請求項1,2の何れかにおいて、前記羽根車は、前記排水用凹部内を前記排水口に向う前記排水の流れの力とは別の駆動力にて回転駆動されるものであることを特徴とする排水装置。
- 請求項3において、前記羽根車は、前記水受槽内に給水を行う給水管内の水の流れの力を前記駆動力として回転駆動されるものであり、
該給水管内の給水流路には水の流れの力で回転する水車を設けて、該水車に水車側磁石を一体回転状態に設けるとともに、該水車側磁石に対し隔壁で隔てた位置に前記羽根車と一体回転する羽根車側磁石を設けて、該水車側と該羽根車側とを磁気カップリングさせ、該水車による駆動力を前記羽根車に及ぼして回転駆動するようになしてあることを特徴とする排水装置。 - 請求項4において、前記水車が、該水車の回転軸線を中心とした円筒部を有する水車ハウジングに収容してあり、
該円筒部に備えた給水の流入口に、該給水の流れを該水車に向けて噴出するノズルが設けてあることを特徴とする排水装置。 - 請求項4,5の何れかにおいて、前記水車側磁石及び羽根車側磁石を円盤状に構成し、該水車側磁石と羽根車側磁石とを、上下方向に延在した前記回転軸の軸線方向において盤面が互いに向き合う状態に配置したことを特徴とする排水装置。
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