JP2014122315A - ガラス板接着用の仮止材、及びガラスの加工方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ガラス板同士を接着する接着層を介して相互に固定された複数枚のガラス板からなるガラス板積層体に対する所定波長の紫外線照射により、複数層の前記接着層が一括して硬化可能な樹脂成分である。当該樹脂成分は、少なくとも(メタ)アクリレート、発泡剤、及び光開始剤を含有し、前記発泡剤は、アゾエステル、アゾアルキル、もしくはアゾ基を骨格に有し、アミノ基またはシアノ基のいずれか片方を有する化合物から選ばれる1種類以上の化合物から構成され、前記光開始剤は、1分子中に窒素原子を0個または1個含有する化合物からなる。
【選択図】なし
Description
従って、従来の特許文献2や特許文献3等に開示されているような仮止用の接着剤を使用しても、安定で、しかも生産効率の高いガラス加工を行うことが困難な場合がある。
すなわち、本発明は以下の構成を有する。
(構成1の発明)
ガラス板同士を接着する接着層を介して相互に固定された複数枚のガラス板からなるガラス板積層体の形状加工処理に対応する、前記接着層を構成するガラス板接着用の仮止材であって、該仮止材は、前記ガラス板積層体に対する所定波長の紫外線照射により、前記ガラス板同士を接着する積層方向に間隔をおいて配置された複数層の前記接着層が一括して硬化可能な樹脂成分であり、前記樹脂成分は、少なくとも、(メタ)アクリレート、発泡剤、及び光開始剤を含有し、前記発泡剤は、アゾエステル、アゾアルキル、もしくはアゾ基を骨格に有し、アミノ基またはシアノ基のいずれか片方を有する化合物から選ばれる1種類以上の化合物から構成され、前記光開始剤は、1分子中に窒素原子を0個または1個含有する化合物からなることを特徴とするガラス板接着用の仮止材である。
硬化前の接着層厚さが50μmのとき、365nm波長の紫外線透過率が70%以上であることを特徴とする構成1に記載のガラス板接着用の仮止材である。
(構成3の発明)
硬化前後の前記透過率の差が10%以内であることを特徴とする構成1又は2に記載のガラス板接着用の仮止材である。
前記 (メタ)アクリレート成分が、オリゴマーを含有していることを特徴とする構成1乃至3のいずれかに記載のガラス板接着用の仮止材である。
(構成5の発明)
前記オリゴマーの成分を5〜50重量%含有していること特徴とする構成1乃至4のいずれかに記載のガラス板接着用の仮止材である。
前記発泡剤の成分を1〜30重量%含有していることを特徴とする構成1乃至5のいずれかに記載のガラス板接着用の仮止材である。
構成1乃至6のいずれかに記載のガラス板接着用の仮止材からなる接着層を介して複数枚のガラス板を積層し固定して、ガラス板積層体を形成する積層工程と、前記ガラス板積層体に対して形状加工処理を施す形状加工処理工程と、前記形状加工処理工程の後の前記ガラス板積層体から前記接着層を剥離する剥離工程とを含むことを特徴とするガラスの加工方法である。
(構成8の発明)
前記ガラス板の厚さは、0.1〜1.0mmであることを特徴とする構成7に記載のガラスの加工方法である。
[ガラス板接着用の仮止材]
まず、本発明に係るガラス板接着用の仮止材の実施の形態について説明する。
本発明に係るガラス板接着用の仮止材は、上記構成1にあるように、ガラス板同士を接着する接着層を介して相互に固定された複数枚のガラス板からなるガラス板積層体の形状加工処理に対応する、前記接着層を構成するガラス板接着用の仮止材であって、該仮止材は、前記ガラス板積層体に対する所定波長の紫外線照射により、前記ガラス板同士を接着する積層方向に間隔をおいて配置された複数層の前記接着層が一括して硬化可能な樹脂成分であり、前記樹脂成分は、少なくとも、(メタ)アクリレート、発泡剤、及び光開始剤を含有し、前記発泡剤は、アゾエステル、アゾアルキル、もしくはアゾ基を骨格に有し、アミノ基またはシアノ基のいずれか片方を有する化合物から選ばれる1種類以上の化合物から構成され、前記光開始剤は、1分子中に窒素原子を0個または1個含有する化合物からなることを特徴とするガラス板接着用の仮止材である。
図2に示されるように、ガラス板1同士を接着する接着層2を介して相互に固定された複数枚のガラス板1からなるガラス板積層体10において、本発明に係るガラス板接着用の仮止材は上記接着層2を構成するものである。なお、図2では、10枚のガラス板1を各ガラス板間に接着層2を介して積層したガラス板積層体を示しているが、勿論これは一例であって、一般には数十枚程度のガラス基板を積層することが多い。
そして、当該樹脂成分は、少なくとも、以下の成分を含む。
(A)(メタ)アクリレート
(B)アゾエステル、アゾアルキル、もしくはアゾ基を骨格に有し、アミノ基またはシアノ基のいずれか片方を有する化合物から選ばれる1種類以上の化合物
(C)1分子中に窒素原子を0個または1個含有する光開始剤
この場合のオリゴマー成分としては、例えば主鎖骨格が、ポリエステル、ポリエーテル、ポリカーボネート、ポリブタジエン、ポリイソプレン、及びこれらの水素添加物、からなる群から選ばれる少なくとも1種であって、少なくとも1個の(メタ)アクリロイル基を有し、重量平均分子量が1000以上である(メタ)アクリレートオリゴマーを含有することが好ましい。
オリゴマー成分としては、例えば1,2−ポリブタジエンウレタン(メタ)アクリレート、前記水素添加物、1,4−ポリブタジエン末端ウレタン(メタ)アクリレート、ポリイソプレン末端(メタ)アクリレート、ポリエステル系ウレタン(メタ)アクリート、ポリエーテル系ウレタン(メタ)アクリレートとしては、フェニルグリシジルエーテルアクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマー、フェニルグリシジルエーテルアクリレートトルエンジイソシアネートウレタンプレポリマー、ポリカーボネートジオール変性ウレタンアクリレート、ビスA型エポキシ(メタ)アクリレート等が好ましく挙げられる。
この場合の単官能モノマー成分としては、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニロキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、メトキシ化シクロデカトリエン(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)クリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、エトキシカルボニルメチル(メタ)アクリレート、フェノールエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、フェノール(エチレンオキサイド2モル変性)(メタ)アクリレート、フェノール(エチレンオキサイド4モル変性)(メタ)アクリレート、パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、ノニルフェノールエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、ノニルフェノール(エチレンオキサイド4モル変性)(メタ)アクリレート、ノニルフェノール(エチレンオキサイド8モル変性)(メタ)アクリレート、ノニルフェノール(プロピレンオキサイド2.5モル変性)(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルカルビトール(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性フタル酸(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性コハク酸(メタ)アクリレート、トリフロロエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、フタル酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸ダイマー、β−(メタ)アクロイルオキシエチルハイドロジェンサクシネート、n−(メタ)アクリロイルオキシアルキルヘキサヒドロフタルイミド、2−(1,2−シクロヘキサカルボキシイミド)エチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等が好ましく挙げられる。
なお、単官能モノマー成分としては、これらの1種又は2種以上を使用しても良い。
また、上記アゾアルキルとしては、例えば、2,2’−アゾビス(2,4,4トリメチルペンタン)等が好ましく挙げられる。
また、上記アゾ基を骨格に有し、アミノ基またはシアノ基のいずれか片方を有する化合物から選ばれる1種類以上の化合物としては、例えば、2,2’−アゾビス(N−シクロヘキシル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス[N−(2−メチルプロピル)−2−メチルプロピオンアミド]、2,2’−アゾビス(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[2−(1−ヒドロキシブチル)]プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド}、1,1−アゾビス(シクロヘキサンカルボン酸メチル)等が好ましく挙げられるがこれらに限定されるものではない。
上記光重合開始剤の含有量は、上記(メタ)アクリレート化合物100重量%に対して、1〜10重量%程度とすることが適当である。
本発明は、上記本発明に係る仮止材を用いたガラスの加工方法についても提供するものである。
本発明に係るガラスの加工方法は、上記本発明に係るガラス板接着用の仮止材からなる接着層を介して複数枚のガラス板を積層し固定して、ガラス板積層体を形成する積層工程と、前記ガラス板積層体に対して形状加工処理を施す形状加工処理工程と、前記形状加工処理工程の後の前記ガラス板積層体から前記接着層を剥離する剥離工程とを含むことを特徴とするものである。
図1は、本発明に係るガラスの加工方法を説明するための模式図である。また、図2は、前述のガラス板積層体の層構成を示す断面図である。また、図3は、本発明に係るガラスの加工方法によって得られる電子機器用カバーガラスの一例の平面図である。
図1(a)に示すように、ラミネーター40を使用して、フロート法やダウンドロー法等で製造された厚さが例えば0.5mm程度のガラス板1を複数枚(例えば数十枚程度)積層(ラミネート)してガラス板積層体10を形成する(積層工程)。各ガラス板間には、上述の本発明に係るガラス板接着用の仮止材を塗布して接着層2(図2参照)を設ける。接着層2の厚さは特に制約されるものではないが、本発明においては例えば10〜100μm程度が好適である。
こうして、ガラス板1同士を接着する接着層2を介して相互に固定された複数枚のガラス板1からなるガラス板積層体10が形成される。
本発明に係る仮止材からなる硬化した接着層を剥離するためには、80℃以上の温水が好適である。浸漬時間は適宜決定することができる。
以上の工程によって、例えば図3に示すような電子機器用カバーガラス3が得られる。
化学強化処理の方法としては、例えば、ガラス転移点の温度を超えない温度領域、例えば摂氏300度以上500度以下の温度で、イオン交換を行う低温型イオン交換法などが好ましい。化学強化処理とは、溶融させた化学強化塩とガラス板とを接触させることにより、化学強化塩中の相対的に大きな原子半径のアルカリ金属元素と、ガラス板中の相対的に小さな原子半径のアルカリ金属元素とをイオン交換し、ガラス板の表層に該イオン半径の大きなアルカリ金属元素を浸透させ、ガラス板の表面に圧縮応力を生じさせる処理のことである。化学強化塩としては、硝酸カリウムや硝酸ナトリウムなどのアルカリ金属硝酸を好ましく用いることができる。化学強化処理されたガラス板は強度が向上し耐衝撃性に優れているので、特にタッチパネル式の電子機器に用いられるカバーガラスには好適である。
(実施例1)
本実施例は、仮止材に関するものである。オリゴマーとしてポリエーテル変性ウレタンアクリレートオリゴマーを35重量%、及び単官能モノマーとしてのベンジルメタアクリレートを35重量%、シクロヘキシルメタクリレートを30重量%で、(メタ)アクリレート化合物として合計65重量%に混合し、光開始剤として1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトンを2重量%、発泡剤として2,2'−アゾビス(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)を10重量%添加し、実施例1の仮止材を作成した。得られた仮止材に対して、硬化前後の波長365nmの紫外線の透過率、硬化安定性、加工特性、温水剥離性、及び一括硬化可能枚数について評価(又は測定)した。この評価結果について表1に示す。
まず、試験体に用いる2枚のガラスを空気を巻き込まない状態で貼り合わせて、その張り合わせた状態での2枚のガラスの分光特性を、分光測色計(KONICA MINOLTA社製 CM-3700d)を用いて測定した。この分光特性を図4に示す。なお、ここで用いたガラスは、1.0〜1.2mm厚の松浪硝子社製ハーフホワイトガラスである。次に、2枚のガラスの間に厚さ50μmで仮止剤を塗布して試験体を作成し、前記の分光測色計を使用して、試験体の分光特性を測定した。そして、試験体の分光特性における365nm波長での透過率から、図4の特性を基にガラスによる透過率の損失を換算し、仮止剤のみの光透過率を硬化前のUV透過率として算出した。また、この硬化前の透明性について、硬化前のUV透過率が、90%以上であれば◎、90%未満で80%以上であれば○、80%未満であれば×として表1に示す。さらに、前述の試験体の仮止材をメタルハライドランプを用いて硬化させ、その硬化した状態でも分光特性を測定し、図4の特性を基にガラスによる透過率の損失を換算し、仮止剤のみの光透過率を硬化後のUV透過率として算出した。これらの硬化後の波長365nmの紫外線の透過率と、硬化前後の波長365nmの紫外線透過率の差についても、表1に記載する。
温水剥離性の評価は次のように行った。10枚のガラス板(450mm×415mmの0.5mm厚)で接着層厚さ50μmの積層体を10cm×5cmの小片に切断して、その小片の積層体を90℃の温水に浸漬し、積層体から10枚全てのガラス基板が自己剥離(自然剥離)するまでの時間を計測した。この測定結果に関して、剥離時間が5分以内であれば◎、剥離時間が5分を超え10分以内であれば○、剥離時間が10分を超え20分以内であれば△、剥離時間が20分を超えた場合又は自己剥離できなかった場合には×として表1に示す。
表1〜4に示す種類の原材料を表1〜4に示す組成で使用したこと以外は実施例1 と同様にして仮止剤を作成した。得られた仮止材について、実施例1と同様に、透明性、硬化前後の波長365nmの紫外線の透過率、硬化安定性、加工特性、温水剥離性、及び一括硬化可能枚数について評価(測定)した。それらの結果を表1〜4に示す。
オリゴマー1:ポリエーテル変性ウレタンアクリレートオリゴマー
オリゴマー2:ポリエステル変性ウレタンアクリレートオリゴマー
オリゴマー3:1,2-ポリブタジエン変性ウレタンメタクリレートオリゴマー
オリゴマー4:脂肪族変性ウレタンアクリレートオリゴマー
光開始剤1:1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン(窒素原子0個)
光開始剤2:2-メチル-1-(4-メチルチオフェニル)-2-モルフォリノプロパン-1-オン( 窒素原子1個)
光開始剤3:2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタノン- 1(窒素原子2個)
光開始剤4:トリアリールスルホニウム塩光酸発生剤
発泡剤1:2,2'−アゾビス(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)
発泡剤2:2,2'-アゾビス(2-メチルプロピオン酸)ジメチル
発泡剤3:2,2'−アゾビス[N−(2−プロペニル)−2−メチルプロピオンアミド]
発泡剤4:1,2-ジデヒドロ-1-(1-シアノ-1-メチルエチル)セミカルバジド
発泡剤5:1,1'-アゾビス−(シクロヘキサン−1-カルボニトリル)
本実施例は、本発明のガラスの加工方法に関する実施例であり、具体的には携帯機器用カバーガラスの製造に関するものである。
以下の(1)積層工程、(2)形状加工処理工程、(3)剥離工程、(4)化学強化処理工程、を経て本実施例の携帯機器用カバーガラスを製造した。
まず、ラミネーターを用いて、フロート法で製造されたアルミノシリゲートガラスからなる厚さ0.5mmのガラス板を20枚積層した。このアルミノシリケートガラスとしては、SiO2:58〜75重量%、Al2O3:4〜20重量%、Li2O:3〜10重量%、Na2O:4〜13重量%を含有する化学強化用ガラスを使用した。なお、各ガラス板間には、上記実施例1の仮止材を塗布して厚さ50μmの接着層を形成した。こうして、接着層を介して20枚のガラス板を積層したガラス板積層体を作製した。
以上のようにして、ガラス板同士を接着する接着層を介して相互に固定された20枚のガラス板からなるガラス板積層体を作製した。
次に、上記小片化されたガラス板積層体に対して所定の形状加工処理を施した。具体的には、回転砥石などを使用して形状加工処理を行い、製品カバーガラスの外形形状を形成した。
ガラス板積層体の形状加工処理の際に、積層体からのガラス板の剥離などの不具合は全く生じなかった。安定した加工が行え、加工精度も良好であった。
次に、上記形状加工処理を施したガラス板積層体を、80℃以上の温水を収容した液槽中に5分間浸漬させて、ガラス板積層体から複数の各接着層を剥離した。こうして、積層状態のガラス板は1枚ずつ分離された。
次に、上記剥離工程によって1枚ずつ分離されたガラス板に対して化学強化処理を施した。化学強化は硝酸カリウムと硝酸ナトリウムの混合した化学強化液を用意し、この化学強化溶液を380℃に加熱し、上記ガラス板を約4時間浸漬して化学強化処理を行なった。化学強化を終えたガラス板を硫酸、中性洗剤、純水、純水、IPA、IPA(蒸気乾燥)の各洗浄槽に順次浸漬して、超音波洗浄し、乾燥した。
2 接着層
3 電子機器用カバーガラス
10 ガラス板積層体
20 小片化されたガラス板積層体
30 形状加工されたガラス板積層体
40 ラミネーター
50 ガラス用カッター
51,52 回転砥石
60 液槽
Claims (8)
- ガラス板同士を接着する接着層を介して相互に固定された複数枚のガラス板からなるガラス板積層体の形状加工処理に対応する、ガラス板接着用の仮止材であって、
ガラス板の積層方向外側から出射された所定波長の紫外線により、積層方向に間隔をおいて配置された複数の接着層が一括して硬化可能な樹脂成分であり、
前記樹脂成分は、少なくとも(メタ)アクリレート、発泡剤、及び光開始剤を含有し、
前記発泡剤は、アゾエステル、アゾアルキル、もしくはアゾ基を骨格に有し、アミノ基またはシアノ基のいずれか片方を有する化合物から選ばれる1種類以上の化合物から構成され、
前記光開始剤は、1分子中に窒素原子を0個または1個含有する化合物からなることを特徴とするガラス板接着用の仮止材。 - 硬化前の接着層厚さが50μmのとき、365nm波長の紫外線透過率が70%以上であることを特徴とする請求項1に記載のガラス板接着用の仮止材。
- 硬化前後の前記透過率の差が10%以内であることを特徴とする請求項1又は2に記載のガラス板接着用の仮止材。
- 前記 (メタ)アクリレート成分が、オリゴマーを含有していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のガラス板接着用の仮止材。
- 前記オリゴマーの成分を5〜50重量%含有していること特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のガラス板接着用の仮止材。
- 前記発泡剤の成分を1〜30重量%含有していることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のガラス板接着用の仮止材。
- 請求項1乃至6のいずれかに記載のガラス板接着用の仮止材からなる接着層を介して複数枚のガラス板を積層し固定して、ガラス板積層体を形成する積層工程と、
前記ガラス板積層体に対して形状加工処理を施す形状加工処理工程と、
前記形状加工処理工程の後の前記ガラス板積層体から前記接着層を剥離する剥離工程と
を含むことを特徴とするガラスの加工方法。 - 前記ガラス板の厚さは、0.1〜1.0mmであることを特徴とする請求項7に記載のガラスの加工方法。
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