JP2014122273A - 多重フィルムおよびそれからなる農業用フィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、主として生分解性樹脂からなるフィルムを、2枚以上重ねた多重フィルムであって(以下、多重フィルム中の各フィルムを、単に構成フィルムという)、お互いに融着も接着もされずに相合に自由移動できる2層以上の多重フィルムを提供するものである。
【解決手段】
主として生分解性樹脂からなるフィルムを、2枚以上重ねた多重フィルムであって(以下、多重フィルム中の各フィルム(主として生分解性樹脂からなるフィルム)を、単に構成フィルムという)、下記の条件(A)及び(B)を満足する多重フィルム。
(A)多重フィルム中の構成フィルム間の帯電電位が0.3〜15kVである。
(B)多重フィルムを重ねた際の、多重フィルム間の帯電電位が2.0kV以下である。
【選択図】なし
【解決手段】
主として生分解性樹脂からなるフィルムを、2枚以上重ねた多重フィルムであって(以下、多重フィルム中の各フィルム(主として生分解性樹脂からなるフィルム)を、単に構成フィルムという)、下記の条件(A)及び(B)を満足する多重フィルム。
(A)多重フィルム中の構成フィルム間の帯電電位が0.3〜15kVである。
(B)多重フィルムを重ねた際の、多重フィルム間の帯電電位が2.0kV以下である。
【選択図】なし
Description
本発明は、特にインフレーション製膜法において良好な品位の得られる生分解性樹脂を含む多重フィルムであり、2枚以上の相互にラミネートされていない自由に横すべりすることができるフィルムがなる多重フィルムに関する。
近年、大気中の炭酸ガス濃度増加による地球温暖化問題が世界的な問題となりつつあり、各産業分野においても、大気中への炭酸ガス排出量を削減する技術の開発が盛んに行われている。プラスチック製品の分野においては、従来、汎用の石油由来原料から製造されたプラスチックが使用後に焼却されるなどして大気中へ炭酸ガスとして放出されてきたが、近年、本来大気中の炭素源(炭酸ガス)に由来する植物由来原料のプラスチックが注目されている。中でも、透明性に優れ、コスト面でも比較的有利なポリ乳酸の実用化に向けた研究開発が盛んである。
ポリ乳酸を、ポリエチレンなどのポリオレフィンに代表される軟質フィルム用途に適用しようとすると柔軟性や耐衝撃性に欠けるため、これらの特性を改善し実用化するために各種の試みがなされている。例えば、特許文献1には、柔軟性、耐衝撃性、寸法安定性に優れ、かつ耐ブロッキング性、耐ブリード性に優れた、特にインフレーション製膜法において良好な品位の得られるポリ乳酸系樹脂フィルムが開示されている。
特許文献2には、2層以上の相互に自由移動できるフィルムが巻回された多重フィルムについて開示されている。
特許文献3には、フィルムを一挙に2枚以上製膜し、しかも製膜した全てのフィルムを使用に耐えるような特性となすためのポリエステルフィルムの製造プロセスについて開示されている。
特許文献4には、ポリ乳酸などの生分解性ポリマーからなる延伸フィルムからなり、片面は透明で宛先及び内容物の情報を開封することなく供与でき、他面は隠蔽性がある郵便配送用に優れた包装袋について開示されている。
特許文献1に記載の技術は、柔軟性、耐衝撃性を改善した技術ではあるが、農業用マルチフイルムを畝に展張後、自然現象の風、雨に曝した環境下では、フィルムが破れるなどの問題が発生した。
特許文献2に記載の技術は、生分解性樹脂について開示されておらず、また、多重フィルム中の2枚以上重ねた多重フィルム間の帯電電位については開示されていない。
特許文献3は、共押出した積層フィルムをしかる後に層に剥離して2枚以上のばらばらのフィルムにする製造方法に関するものであり、多重フィルムではない。
特許文献4に記載の技術は、生分解ポリマーからなるフィルムと生分解ポリマーからなるフィルムを重ね合わせて郵便配送用に適した袋について開示されたものである。
このように、従来技術では風、雨により破断しやすく耐衝撃性が十分でなく、2枚以上重ねた生分解性の多重フィルムに関しては未だ十分な特性のフィルムは得られていなかった。
そこで本発明は、お互いに融着も接着もされずに相合に自由移動できる2枚以上のフィルムを重ねた多重フィルムを提供するものである。
本発明は、上記課題を解決するために、次のような手段を採用するものである。すなわち以下である。
主として生分解性樹脂からなるフィルムを、2枚以上重ねた多重フィルムであって(以下、多重フィルム中の各フィルム(主として生分解性樹脂からなるフィルム)を、単に構成フィルムという)、下記の条件(A)及び(B)を満足する多重フィルム。
(A)多重フィルム中の構成フィルム間の帯電電位が0.3〜15kVである。
(B)多重フィルムを重ねた際の、多重フィルム間の帯電電位が2.0kV以下である。
(A)多重フィルム中の構成フィルム間の帯電電位が0.3〜15kVである。
(B)多重フィルムを重ねた際の、多重フィルム間の帯電電位が2.0kV以下である。
本発明は、2枚以上の相互にラミネートされていない自由に横すべりすることができる特性を有する生分解性多重フィルムである。すなわち融着も接着もされていない非ラミネート状態にあり、農林業用途、ゴミ袋や堆肥袋、あるいは各種包装用途などに用いることができる。
本発明の多重フィルムは、主として生分解性樹脂からなるフィルムを、2枚以上重ねたフィルムである。ここで、多重フィルム中の各フィルム(主として生分解性樹脂からなるフィルム)を、単に構成フィルムという。
本発明の多重フィルムは、構成フィルムを2枚以上重ねたフィルムである。多重フィルム中の構成フィルムの枚数は、2枚以上4枚以下が好ましく、2枚であることが特に好ましい。
本発明の多重フィルムは、構成フィルムを2枚以上重ねたフィルムである。ここで、重ねるとは、僅かな力を加えることで相互に自由に移動できる状態にあり、密着されていないことを意味する。つまり、融着や接着がされていない、非ラミネート状態であることを意味する。
本発明の多重フィルム中の構成フィルムは、主として生分解性樹脂からなる。ここで主として生分解性樹脂からなるとは、構成フィルムの全成分100質量%において、生分解性樹脂を60質量%以上100質量%以下含むことを意味する。構成フィルム中の生分解性樹脂が60重量%未満しか含まれない場合は、本発明が目的とする、植物由来原料の実用化技術としては不十分である。
構成フィルムは、主として生分解性樹脂からなるフィルムであるが、ここでいう生分解性樹脂は、特に限定されるものではない。具体的に生分解性樹脂としては、例えばポリ乳酸、ポリ乳酸以外の脂肪族ポリエステル(ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート/アジペート、ポリエチレンサクシネート)、脂肪族芳香族ポリエステル、ポリエチレングリコール/プロピレングリコール等のポリエーテル、多糖類(デンプン、酢酸セルロースなど)等が挙げられる。
本発明におけるポリ乳酸としては、乳酸の構造単位がL−乳酸であるポリL−乳酸、構造単位がD−乳酸であるポリD−乳酸、L−乳酸とD−乳酸との共重合体であるポリDL−乳酸、またはこれらの混合体が挙げられ、重量平均分子量が5万〜30万であるものが好ましい。
ポリ乳酸の重量平均分子量を少なくとも5万とすることで、該ポリ乳酸を含んだ組成物をフィルムに加工した際には、機械的物性が優れたものとすることができる。
ポリ乳酸以外の脂肪族ポリエステル、脂肪族芳香族ポリエステルとしては、例えば、ポリグリコール酸、ポリ(3−ヒドロキシブチレート)、ポリ(3−ヒドロキシブチレート・3−ヒドロキシバリレート)、ポリカプロラクトン、あるいはエチレングリコール、1,4−ブタンジオールなどの脂肪族ジオールとコハク酸、アジピン酸などの脂肪族ジカルボン酸よりなる脂肪族ポリエステル、さらにはポリ(ブチレンサクシネート・テレフタレート)、ポリ(ブチレンアジペート・テレフタレート)などの脂肪族ポリエステルと芳香族ポリエステルの共重合体、ポリビニルアルコールなどが挙げられる。なかでも、耐衝撃性と生分解性の両方に改良効果が大きいものとして、ポリブチレンサクシネートやポリブチレンサクシネート・アジペートなどのポリブチレンサクシネート系樹脂が好ましく用いられる。
本発明は、主として生分解性樹脂からなるフィルムである構成フィルムを、2枚以上重ねた多重フィルムであり、多重フィルム中の構成フィルム間の帯電電位が0.3〜15kVであることが重要である。多重フィルム中の構成フィルム間の帯電電位は、好ましくは1〜10kV、さらに好ましくは3〜8kVである。構成フィルム間の帯電電位が0.3kV未満になると、2枚以上重ねた多重フィルム中の構成フィルム同士が密着せず、剥がれやすい状態になる。一方、構成フィルム間の帯電電位が15kVよりも大きくなると、構成フィルムが密着し、かつ、剥がすことが容易にできなくなり、本発明の目的を満足できなくなる。
多重フィルム中の構成フィルム間の帯電電位は、各構成フィルム中の有機滑剤の量と関係している。つまり、各構成フィルム中の有機滑剤の量が少ない場合(具体的には、構成フィルム100質量%中に、有機滑剤が0質量%以上0.1質量%未満の場合)は、多重フィルム中の構成フィルム間の帯電電位は15kVよりも大きくなり、構成フィルム同士が剥がれにくくなり、特に構成フィルムが有機滑剤を含有しない場合は、多重フィルム中の構成フィルム同士が剥がれなくなる。また、各構成フィルム中の有機滑剤の含有量を増やすと、構成フィルム間の帯電電位が下がり、剥がれやすくなる。
つまり、多重フィルム中の構成フィルム間の帯電電位を0.3〜15kVに制御するためには、構成フィルム100質量%中に有機滑剤を0.1質量%以上5質量%以下含むことが好ましい。
一方、多重フィルムを重ねた際の、多重フィルム間の帯電電位は2.0kV以下であることが重要である。多重フィルムを重ねた際の、多重フィルム間の帯電電位が2.0kVを超えると、製品ロールからの巻き出しの際に巻き出しにくくなる問題が発生する。多重フィルム間の帯電電位は、構成フィルム中の無機粒子の含有量と関係する。多重フィルムを重ねた際の、多重フィルム間の帯電電位がより好ましくは0kV〜1.0kVである。
構成フィルム中の無機粒子の含有量が少ないと、多重フィルム間の帯電電位が上がり、巻き出しにくくブロッキング状態となる。また、構成フィルム中の無機粒子の含有量を増やすと、帯電電位は下がり巻き出しやすくなるが、無機粒子の量を増やしすぎると巻きずれを起こしやすく、フィルムをロール状に巻く際に障害となることがある。
つまり、多重フィルムを重ねた際の、多重フィルム間の帯電電位を2.0kV以下に制御するためには、構成フィルム100質量%中に無機粒子を1質量%以上10質量%以下含むことが好ましい。
本発明の多重フィルムは、両方の面の平均表面粗さSRaが0.07μm以上0.7μm以下であることが好ましく、より好ましくは表面粗さSRaが0.15μm以上0.5μm以下である。多重フィルムのSRaが0.07μm未満の場合、多重フィルムの表面に転写状欠点や突起状欠点が発生することがあり、一方、0.7μmを越えると、多重フィルムが巻きずれを発生しやすく、多重フィルムをロール状に巻く際に障害となることがある。多重フィルムの両方の面の平均表面粗さSRaを0.07〜0.7μmに保つためには、無機粒子や有機粒子について、平均粒径が0.1〜20μmの粒子を、構成フィルム100質量%中1〜15質量%含むことが好ましい。
本発明の多重フィルム中の構成フィルムは、構成フィルム100質量%中に有機滑剤を0.1質量%以上5質量%以下含むことが好ましい。より好ましくは、構成フィルム100質量%中に有機滑剤を0.5質量%以上3質量%以下含む態様である。構成フィルム100質量%中に有機滑剤が0.1質量%未満の場合、チップ状物の取り扱い性に劣り、特に乾燥時にブロッキングが起こることがある。また、構成フィルム100質量%中に有機滑剤が5質量%を超える場合、有機滑剤のブリードアウトが起こりやすく、やはり乾燥時にブロッキングが起こりやすく、また溶融粘度の低下や加工性の悪化、あるいはフィルムとした際のブリードアウトやヘイズアップなどの外観不良の問題も発生し易い。
本発明の多重フィルムは、両方の面の平均表面粗さSRaが0.07μm以上0.7μm以下であることが好ましく、より好ましくは表面粗さSRaが0.15μm以上0.5μm以下である。多重フィルムのSRaが0.07μm未満の場合、多重フィルムの表面に転写状欠点や突起状欠点が発生することがあり、一方、0.7μmを越えると、多重フィルムが巻きずれを発生しやすく、多重フィルムをロール状に巻く際に障害となることがある。多重フィルムの両方の面の平均表面粗さSRaを0.07〜0.7μmに保つためには、無機粒子や有機粒子について、平均粒径が0.1〜20μmの粒子を、構成フィルム100質量%中1〜15質量%含むことが好ましい。
本発明の多重フィルム中の構成フィルムは、構成フィルム100質量%中に有機滑剤を0.1質量%以上5質量%以下含むことが好ましい。より好ましくは、構成フィルム100質量%中に有機滑剤を0.5質量%以上3質量%以下含む態様である。構成フィルム100質量%中に有機滑剤が0.1質量%未満の場合、チップ状物の取り扱い性に劣り、特に乾燥時にブロッキングが起こることがある。また、構成フィルム100質量%中に有機滑剤が5質量%を超える場合、有機滑剤のブリードアウトが起こりやすく、やはり乾燥時にブロッキングが起こりやすく、また溶融粘度の低下や加工性の悪化、あるいはフィルムとした際のブリードアウトやヘイズアップなどの外観不良の問題も発生し易い。
有機滑剤としては、例えば、流動パラフィン、天然パラフィン、合成パラフィン、ポリエチレンなどの脂肪族炭化水素系、ステアリン酸、ラウリル酸、ヒドロキシステアリン酸、硬性ひまし油などの脂肪酸系、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、ラウリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミドなどの脂肪酸アミド系、ステアリン酸アルミ、ステアリン酸鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウムなどの脂肪酸金属塩、グリセリン脂肪酸エステル、ルビタン脂肪酸エステルなどの多価アルコールの脂肪酸(部分)エステル系、ステアリン酸ブチルエステル、モンタンワックスなどの長鎖エステルワックスなどの長鎖脂肪酸エステル系などが挙げられる。中でも有機滑剤としては、ポリ乳酸との適度な相溶性から少量で効果の得られやすい、ステアリン酸アミドやエチレンビスステアリン酸アミドが好ましい。
本発明の多重フィルム中の構成フィルムは、構成フィルム100質量%中に、無機粒子を1質量%以上10質量%以下含むことが、加工品の易滑性や耐ブロッキング性の向上にから好ましい。より好ましくは、構成フィルム100質量%中に無機粒子を2質量%以上4質量%以下含む態様である。
無機粒子としては、特に限定されないが、シリカ等の酸化ケイ素、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム等の各種炭酸塩、硫酸カルシウム、硫酸バリウム等の各種硫酸塩、カオリン、タルク等の各種複合酸化物、リン酸リチウム、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム等の各種リン酸塩、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム等の各種酸化物、フッ化リチウム等の各種塩等からなる微粒子を使用することができる。無機粒子の平均粒径は、特に限定されないが、0.01〜5μmが好ましく、より好ましくは0.05〜4μm、最も好ましくは0.08〜3μmである。
構成フィルムには、可塑剤を含有させることで、多重フィルムに対して柔軟性や収縮特性を付与することができる。構成フィルム中の可塑剤の含有量は、構成フィルム100質量%中に5質量%以上30質量%以下である。可塑剤としては、例えば、フタル酸ジエチル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジシクロヘキシルなどのフタル酸エステル系、アジピン酸ジ−1−ブチル、アジピン酸ジ−n−オクチル、セバシン酸ジ−n−ブチル、アゼライン酸ジ−2−エチルヘキシルなどの脂肪族二塩基酸エステル系、リン酸ジフェニル−2−エチルヘキシル、リン酸ジフェニルオクチルなどのリン酸エステル系、アセチルクエン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリ−2−エチルヘキシル、アセチルクエン酸トリブチルなどのヒドロキシ多価カルボン酸エステル系、アセチルリシノール酸メチル、ステアリン酸アミルなどの脂肪酸エステル系、グリセリントリアセテート、トリエチレングリコールジカプリレートなどの多価アルコールエステル系、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油脂肪酸ブチルエステル、エポキシステアリン酸オクチルなどのエポキシ系可塑剤、ポリプロピレングリコールセバシン酸エステルなどのポリエステル系可塑剤、ポリアルキレンエーテル系、エーテルエステル系、アクリレート系などが挙げられ、これらのうち複数種以上の可塑剤の混合物も含まれる。
また、食品包装用途や農林業用途においては、一時的にせよコンポスト・農地への未分解物の残留の可能性を考慮すると、米食品衛生局(FDA)やポリオレフィン等衛生協議会などから認可された可塑剤であることが好ましい。かかる可塑剤としては、たとえばトリアセチン、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシ化アマニ油脂肪酸ブチルエステル、アジピン酸系脂肪族ポリエステル、アセチルクエン酸トリブチル、アセチルリシノール酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、アジピン酸ジアルキルエステル、ビス(アルキルジグリコール)アジペートまたはポリエチレングリコール等が挙げられる。
さらに、可塑剤のブリードアウト抑制やフィルムのブロッキング抑制、寸法安定性を含む使用前の保管時における耐久性の観点から、構成フィルムに使用する可塑剤は、例えば数平均分子量1,000以上のポリエチレングリコールなど、常温で固体状であることが好ましい。同様の観点から、構成フィルムに使用する可塑剤は、可塑化成分としてポリエーテル系セグメントおよび/またはポリエステル系セグメントを含有し、かつ一分子中に数平均分子量が1,200以上10,000以下のポリ乳酸セグメントを一つ以上有するブロック共重合体であることがさらに好ましい。
本発明においては、構成フィルム中の生分解性樹脂は、少なくともポリ乳酸を含み、更にポリ乳酸以外の脂肪族ポリエステルおよび/または脂肪族芳香族ポリエステルを含むことが好ましい。このような構成フィルムを用いて多重フィルムとすることで、本発明の多重フィルムは、特にインフレーション製膜法において安定したバブルを形成し、巻き姿も向上させることができる。構成フィルム中のポリ乳酸の含有量は、構成フィルム100質量%中に55質量%以上95質量%以下であることが好ましい。また、構成フィルム中の脂肪族ポリエステルおよび/または脂肪族芳香族ポリエステルの含有量は、構成フィルム100質量%中に脂肪族ポリエステルおよび/または脂肪族芳香族ポリエステルを5質量%以上45質量%以下含むことが好ましい。ここで構成フィルムが、脂肪族ポリエステルおよび脂肪族芳香族ポリエステルの両方を含む場合には、脂肪族ポリエステルと脂肪族芳香族ポリエステルの合計量が、構成フィルム100質量%中に5質量%以上45質量%以下であることが好ましい。脂肪族ポリエステルおよび/または脂肪族芳香族ポリエステルの含有量が、構成フィルム中に5質量%以上であると、主には耐衝撃性の面からその改良効果が得られやすく、45質量%以下であれば、特に農林業用途における生分解性が必要な分野において、適度な生分解性を付与することができるために好ましい。
本発明の多重フィルム中の構成フィルムには、本発明の効果を損なわない範囲で前述した以外の成分を含有してもよい。例えば、公知の酸化防止剤、紫外線安定化剤、着色防止剤、艶消し剤、消臭剤、難燃剤、耐候剤、帯電防止剤、抗酸化剤、イオン交換剤、結晶核剤、着色顔料等を必要に応じて含有させてもよい。
本発明の多重フィルムをインフレーション法により製造する場合は、例えば、本発明の構成フィルムの原料となる組成物を、ベント孔付き2軸押出機にて溶融押出して環状ダイスに導き、環状ダイスから押出して、内部には乾燥エアーを供給して風船状(バブル)に形成し、さらにエアーリングにより均一に空冷固化させ、ニップロールでフラットに折りたたみながら所定の引き取りながら重ねて多重フィルムをつくる。その後、必要に応じて両端、または片方の端を切り開いて巻き取れば良い。
また本発明の農業用フィルムは、前述の本発明の多重フィルムからなる。本発明の多重フィルムは、展張時にフィルム1枚であれば、風、雨により破れが発生するが、多重フィルムにすることによって、破れを防止でき、雑草が生えにくくなり、また、地温を上げることができるため、本発明の多重フィルムは農業用フィルムとして好適に用いることができる。
以下、実施例によって本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例により限定されるものではない。
[測定及び評価方法]
(1)帯電電位
シムコジャパン(株)製の電気測定器により、構成フィルム間の帯電電位及び多重フィルム間の帯電電位を測定した。測定距離は25mmとして、電気測定器のタイプはFMX−001を使用した。FMX−001は、センサー部に表面電位センサーを用いて帯電物体からの電界を検出して、その値を換算することで帯電物体の電位を測定する。
[測定及び評価方法]
(1)帯電電位
シムコジャパン(株)製の電気測定器により、構成フィルム間の帯電電位及び多重フィルム間の帯電電位を測定した。測定距離は25mmとして、電気測定器のタイプはFMX−001を使用した。FMX−001は、センサー部に表面電位センサーを用いて帯電物体からの電界を検出して、その値を換算することで帯電物体の電位を測定する。
構成フィルム間の帯電電位を測定する際には、構成フィルムの両端を持って、徐々に180度剥がして、剥がした面に測定器センサー部を25mmの距離まで近づけて帯電電位を測定して5回の測定結果を平均して用いた。
多重フィルム間の帯電電位を測定する際には、多重フィルムの上下に測定器センサー部を25mmの距離まで近づけて帯電電位を測定して5回の測定結果を平均して用いた。
(2)多重フィルムの平均表面粗さ(SRa)
小坂研究所製の触針式3次元粗さ計ET4000AKを用い、以下の条件で多重フィルムの表面および裏面の表面粗さ(SRa)を測定した。測定はそれぞれ2回行い、両面それぞれの平均値を平均表面粗さとして採用した。
(2)多重フィルムの平均表面粗さ(SRa)
小坂研究所製の触針式3次元粗さ計ET4000AKを用い、以下の条件で多重フィルムの表面および裏面の表面粗さ(SRa)を測定した。測定はそれぞれ2回行い、両面それぞれの平均値を平均表面粗さとして採用した。
測定力:100N、Xピッチ:1.00μm、Yピッチ:5μm、Z測定倍率:20000倍、X送り速さ:0.1mm/sec、低域カット:0.25mm、高域カット:R+W、レベリング:未処理
測定は2回行い、平均値を用いた。
測定は2回行い、平均値を用いた。
(3)構成フィルム平均厚さ:Ta(μm)
構成フィルムのフィルム平均厚さを測定する際には、構成フィルムの両端を持って、徐々に180度剥がして、剥がしたフィルム厚みを測定した。フィルム厚さは、フィルムサンプルの幅方向に沿って、一方の端部からもう一方の端部まで10cm間隔で各位置の厚さを測定した。測定はJIS B7503(最新改定:2011年3月22日)に従いダイヤルゲージにより行い平均厚みを構成フィルム平均厚さ:Ta(μm)とした。
構成フィルムのフィルム平均厚さを測定する際には、構成フィルムの両端を持って、徐々に180度剥がして、剥がしたフィルム厚みを測定した。フィルム厚さは、フィルムサンプルの幅方向に沿って、一方の端部からもう一方の端部まで10cm間隔で各位置の厚さを測定した。測定はJIS B7503(最新改定:2011年3月22日)に従いダイヤルゲージにより行い平均厚みを構成フィルム平均厚さ:Ta(μm)とした。
(4)多重フィルム平均厚さ:Tb(μm)
多重フィルムのフィルム平均厚さを測定する際には、構成フィルムが重なった状態の厚さを測定した。フィルム厚さは、フィルムサンプルの幅方向に沿って、一方の端部からもう一方の端部まで10cm間隔で各位置の厚さを測定した。測定はJIS B7503(最新改定:2011年3月22日)に従いダイヤルゲージにより行い平均厚みを構成フィルム平均厚さ:Tb(μm)とした。
(5)多重フィルムの引張弾性率(MPa)、伸度(%)
試験方向を長手方向として150mm(長手方向)×10mm(幅方向)に切り出し、温度23℃、湿度65%RHの雰囲気下において測定を行った。テンシロン万能試験機UTC−100型(オリエンテック社製)を用い、チャック間初期長50mm、引張速度300mm/分の条件で引張試験を行い、応力−歪み曲線の最初の直線部分を用いて、直線上の2点間の応力の差を同じ2点間の歪みの差で除し、計5回の試験について平均値を求め、これを長手方向の引張弾性率とした。また、応力−歪み曲線より試料の破断した際の歪みを読みとり、計5回の試験について平均値を求め、これを長手方向の伸度とした。
多重フィルムのフィルム平均厚さを測定する際には、構成フィルムが重なった状態の厚さを測定した。フィルム厚さは、フィルムサンプルの幅方向に沿って、一方の端部からもう一方の端部まで10cm間隔で各位置の厚さを測定した。測定はJIS B7503(最新改定:2011年3月22日)に従いダイヤルゲージにより行い平均厚みを構成フィルム平均厚さ:Tb(μm)とした。
(5)多重フィルムの引張弾性率(MPa)、伸度(%)
試験方向を長手方向として150mm(長手方向)×10mm(幅方向)に切り出し、温度23℃、湿度65%RHの雰囲気下において測定を行った。テンシロン万能試験機UTC−100型(オリエンテック社製)を用い、チャック間初期長50mm、引張速度300mm/分の条件で引張試験を行い、応力−歪み曲線の最初の直線部分を用いて、直線上の2点間の応力の差を同じ2点間の歪みの差で除し、計5回の試験について平均値を求め、これを長手方向の引張弾性率とした。また、応力−歪み曲線より試料の破断した際の歪みを読みとり、計5回の試験について平均値を求め、これを長手方向の伸度とした。
同様の方法によって、幅方向についても測定した。
(6)多重フィルムのインパクト強度(kgf・cm)
フィルムインパクトテスター(東洋精機社製)により、直径1/2インチの半球状衝撃頭を用い、温度23℃、湿度65%RHの雰囲気下においてインパクト強度の測定を行った。測定は1水準につき5回行い、5回の測定の平均値から求めた。さらに、平均厚さ:Tb(μm)で割り返し、単位厚み当たりの値として求めた。
フィルムインパクトテスター(東洋精機社製)により、直径1/2インチの半球状衝撃頭を用い、温度23℃、湿度65%RHの雰囲気下においてインパクト強度の測定を行った。測定は1水準につき5回行い、5回の測定の平均値から求めた。さらに、平均厚さ:Tb(μm)で割り返し、単位厚み当たりの値として求めた。
(7)ロール巻き姿、外観
多重フィルムのロール状サンプルを、温度23℃、湿度65%RHの雰囲気下において3日間保管の後、ロール状サンプルの幅方向において、巻径が最大の位置と最小の位置でその大きさを測定し、巻径の最大値と最小値の差の、最小値に対する割合:D(%)を求め、以下の基準で判断した。
◎:D≦1%
○:1%<D≦3.0%
△:3.0%<D≦5.0%
×:5.0%<D
(8)巻出し性
多重フィルムのロール状サンプルを、温度23℃、湿度65%RHの雰囲気下において3日間保管の後、ロール状サンプルの紙管に、紙管の内径より小さい直径の鉄製軸を通し、鉄製軸の両端をフックにかけてロールを水平に、且つ自由に回転できる状態で掛け、多重フィルムを5m/分の速度で巻き出した際の巻出しの様子を目視にて観察し、以下の基準にて判断した。
◎:問題なく滑らかに巻き出すことができる。
○:時々不連続な巻出しとなる。(時々=1回/数10m)
△:断続的に不連続な巻出しとなる。(断続的=1回/数m)
×:巻出し時にフィルムが引張られ変形したり破れる。
多重フィルムのロール状サンプルを、温度23℃、湿度65%RHの雰囲気下において3日間保管の後、ロール状サンプルの幅方向において、巻径が最大の位置と最小の位置でその大きさを測定し、巻径の最大値と最小値の差の、最小値に対する割合:D(%)を求め、以下の基準で判断した。
◎:D≦1%
○:1%<D≦3.0%
△:3.0%<D≦5.0%
×:5.0%<D
(8)巻出し性
多重フィルムのロール状サンプルを、温度23℃、湿度65%RHの雰囲気下において3日間保管の後、ロール状サンプルの紙管に、紙管の内径より小さい直径の鉄製軸を通し、鉄製軸の両端をフックにかけてロールを水平に、且つ自由に回転できる状態で掛け、多重フィルムを5m/分の速度で巻き出した際の巻出しの様子を目視にて観察し、以下の基準にて判断した。
◎:問題なく滑らかに巻き出すことができる。
○:時々不連続な巻出しとなる。(時々=1回/数10m)
△:断続的に不連続な巻出しとなる。(断続的=1回/数m)
×:巻出し時にフィルムが引張られ変形したり破れる。
(9)展張性
多重フィルムからなる農業用マルチフィルムとして展張性を確認する場合は、長野県の圃場(土壌タイプ:表層腐食質黒ボク土、気温:10℃)にて、マルチャー付きのトラクターを用いて、畝立てと同時に展張を実施し、畝の形状は畝幅60cm、畝高35cm程の断面が半円状の畝とした。50mの展張を行い、下記基準にて展張性を判定した。なお、展張テストを行った圃場はやや粘土質で、直径3cm以上の比較的固い土塊を多数含んでいた。
下記基準にて展張性を判定した。
○:展張の際に破れることはなく、問題なく展張できる。
△:展張の際に2回以下の頻度で一部破れるが、実用面では問題ない。
×:○又は△に該当しない。
多重フィルムからなる農業用マルチフィルムとして展張性を確認する場合は、長野県の圃場(土壌タイプ:表層腐食質黒ボク土、気温:10℃)にて、マルチャー付きのトラクターを用いて、畝立てと同時に展張を実施し、畝の形状は畝幅60cm、畝高35cm程の断面が半円状の畝とした。50mの展張を行い、下記基準にて展張性を判定した。なお、展張テストを行った圃場はやや粘土質で、直径3cm以上の比較的固い土塊を多数含んでいた。
下記基準にて展張性を判定した。
○:展張の際に破れることはなく、問題なく展張できる。
△:展張の際に2回以下の頻度で一部破れるが、実用面では問題ない。
×:○又は△に該当しない。
(10)展張後の耐久性
移植から3ヶ月後の7月上旬に、多重フィルムからなる農業用マルチフィルムの破れの有無を目視にて観察し、以下の基準にて「展張後の耐久性」を判断した。
○:直径2cmの球が通り得る大きさの穴や破れが、畝長50m中で2箇所以下
△:直径2cmの球が通り得る大きさの穴や破れが、畝長50m中で3箇所以上10箇所以下
×:直径2cmの球が通り得る大きさの穴や破れが、畝長50m中で11箇所以上
[使用したポリ乳酸系樹脂]
(ポリ乳酸PL1)
ポリ乳酸(NatureWorks社製、商品名「NatureWorks4060D」(重量平均分子量:18万、L体/D体:88/12))、融点=なし
(ポリ乳酸PL2)
ポリ乳酸(NatureWorks社製、商品名「NatureWorks4032D」(重量平均分子量:18万、L体/D体:99/1))、融点=166℃、
[使用した可塑剤]
(可塑剤PS1)
数平均分子量8,000のポリエチレングリコール(三洋化成工業製、商品名“PEG−8000”)62質量部とL−ラクチド38質量部とオクチル酸スズ0.05質量部を混合し、窒素雰囲気下160℃で3時間重合することで、ポリエチレングリコールの両末端に数平均分子量2,500のポリ乳酸セグメントを有する可塑剤PS1を得た。可塑剤PS1を得た後に、すぐに防湿梱包をおこなって保管した。水分量を測定すると、1650ppm(質量基準)であった。
移植から3ヶ月後の7月上旬に、多重フィルムからなる農業用マルチフィルムの破れの有無を目視にて観察し、以下の基準にて「展張後の耐久性」を判断した。
○:直径2cmの球が通り得る大きさの穴や破れが、畝長50m中で2箇所以下
△:直径2cmの球が通り得る大きさの穴や破れが、畝長50m中で3箇所以上10箇所以下
×:直径2cmの球が通り得る大きさの穴や破れが、畝長50m中で11箇所以上
[使用したポリ乳酸系樹脂]
(ポリ乳酸PL1)
ポリ乳酸(NatureWorks社製、商品名「NatureWorks4060D」(重量平均分子量:18万、L体/D体:88/12))、融点=なし
(ポリ乳酸PL2)
ポリ乳酸(NatureWorks社製、商品名「NatureWorks4032D」(重量平均分子量:18万、L体/D体:99/1))、融点=166℃、
[使用した可塑剤]
(可塑剤PS1)
数平均分子量8,000のポリエチレングリコール(三洋化成工業製、商品名“PEG−8000”)62質量部とL−ラクチド38質量部とオクチル酸スズ0.05質量部を混合し、窒素雰囲気下160℃で3時間重合することで、ポリエチレングリコールの両末端に数平均分子量2,500のポリ乳酸セグメントを有する可塑剤PS1を得た。可塑剤PS1を得た後に、すぐに防湿梱包をおこなって保管した。水分量を測定すると、1650ppm(質量基準)であった。
[使用した脂肪族ポリエステル樹脂、脂肪族芳香族ポリエステル樹脂]
(ポリエステルPA1)
ポリブチレンアジペート・テレフタレート樹脂(BASF製、商品名“エコフレックス”)
(ポリエステルPA2)
ポリブチレンサクシネート・アジペート系樹脂(昭和高分子社製、商品名“ビオノーレ”#3001)
(ポリエステルPA3)
ポリブチレンサクシネート・アジペート系樹脂(三菱化学社製、商品名“GSPla”AD92W)
[使用した無機粒子]
(無機粒子PT1)
炭酸カルシウム(丸尾カルシウム社製、商品名「カルテックスR」)
[使用した有機滑剤]
(有機滑剤SL1)
ステアリン酸アミド(日本油脂社製、商品名“アルフローS−10”)
[ポリ乳酸系樹脂フィルムの作成]
(実施例1)
ポリ乳酸PL1を33質量%、ポリ乳酸PL2を13質量%、ポリエステルPA1を30質量%、可塑剤PS1を20質量%、無機粒子PT1を4質量%、有機滑剤SL1を0.7質量%の混合物をシリンダー温度190℃のスクリュー径44mmの真空ベント付き2軸押出機に供し、真空ベント部を脱気しながら溶融混練し均質化しガット状に押出した後水浴にて冷却固化してカットすることで樹脂組成物のチップを得た。
(ポリエステルPA1)
ポリブチレンアジペート・テレフタレート樹脂(BASF製、商品名“エコフレックス”)
(ポリエステルPA2)
ポリブチレンサクシネート・アジペート系樹脂(昭和高分子社製、商品名“ビオノーレ”#3001)
(ポリエステルPA3)
ポリブチレンサクシネート・アジペート系樹脂(三菱化学社製、商品名“GSPla”AD92W)
[使用した無機粒子]
(無機粒子PT1)
炭酸カルシウム(丸尾カルシウム社製、商品名「カルテックスR」)
[使用した有機滑剤]
(有機滑剤SL1)
ステアリン酸アミド(日本油脂社製、商品名“アルフローS−10”)
[ポリ乳酸系樹脂フィルムの作成]
(実施例1)
ポリ乳酸PL1を33質量%、ポリ乳酸PL2を13質量%、ポリエステルPA1を30質量%、可塑剤PS1を20質量%、無機粒子PT1を4質量%、有機滑剤SL1を0.7質量%の混合物をシリンダー温度190℃のスクリュー径44mmの真空ベント付き2軸押出機に供し、真空ベント部を脱気しながら溶融混練し均質化しガット状に押出した後水浴にて冷却固化してカットすることで樹脂組成物のチップを得た。
このチップを温度100℃、露点−25℃の除湿熱風にて5時間乾燥した。
このチップでインフレーション製膜を行った。インフレーション製膜の条件は、押出機シリンダー温度190℃のスクリュー径65mmの一軸押出機に供給し、直径250mm、リップクリアランス1.3mm、温度165℃のスパイラル型環状ダイスより、ブロー比:3.4にてバルブ状に上向きに押出し、冷却リングにより空冷し、ダイス上方のニップロールで折りたたみながら20m/分にて、引き取り、両端部をエッジカッターにて切断して2枚重ねてワインダーにてフィルムを巻き取った。吐出量の調整により最終厚みが10μm構成フィルムの2枚重ねの多重フィルムを得た。
得られたフィルムの評価結果を表1−1に示した。
(実施例2)
ポリ乳酸PL1を43質量%、ポリ乳酸PL2を13質量%、ポリエステルPA1を30質量%、可塑剤PS1を10質量%、無機粒子PT1を4質量%、有機滑剤SL1を0.7質量%の混合物をシリンダー温度190℃のスクリュー径44mmの真空ベント付き2軸押出機に供し、真空ベント部を脱気しながら溶融混練し均質化しガット状に押出した後水浴にて冷却固化してカットすることで樹脂組成物のチップを得た。
ポリ乳酸PL1を43質量%、ポリ乳酸PL2を13質量%、ポリエステルPA1を30質量%、可塑剤PS1を10質量%、無機粒子PT1を4質量%、有機滑剤SL1を0.7質量%の混合物をシリンダー温度190℃のスクリュー径44mmの真空ベント付き2軸押出機に供し、真空ベント部を脱気しながら溶融混練し均質化しガット状に押出した後水浴にて冷却固化してカットすることで樹脂組成物のチップを得た。
このチップを温度100℃、露点−25℃の除湿熱風にて5時間乾燥した。
以下、実施例1と同様に製膜、フィルム評価を行い、結果を表1−1に示した。
(実施例3)
ポリ乳酸PL1を23質量%、ポリ乳酸PL2を13質量%、ポリエステルPA1を30質量%、可塑剤PS1を30質量%、無機粒子PT1を4質量%、有機滑剤SL1を0.7質量%の混合物をシリンダー温度190℃のスクリュー径44mmの真空ベント付き2軸押出機に供し、真空ベント部を脱気しながら溶融混練し均質化しガット状に押出した後水浴にて冷却固化してカットすることで樹脂組成物のチップを得た。
ポリ乳酸PL1を23質量%、ポリ乳酸PL2を13質量%、ポリエステルPA1を30質量%、可塑剤PS1を30質量%、無機粒子PT1を4質量%、有機滑剤SL1を0.7質量%の混合物をシリンダー温度190℃のスクリュー径44mmの真空ベント付き2軸押出機に供し、真空ベント部を脱気しながら溶融混練し均質化しガット状に押出した後水浴にて冷却固化してカットすることで樹脂組成物のチップを得た。
このチップを温度100℃、露点−25℃の除湿熱風にて5時間乾燥した。
以下、実施例1と同様に製膜、フィルム評価を行い、結果を表1−1に示した。
(実施例4)
ポリ乳酸PL1を13質量%、ポリ乳酸PL2を33質量%、ポリエステルPA1を30質量%、可塑剤PS1を20質量%、無機粒子PT1を4質量%、有機滑剤SL1を0.7質量%の混合物をシリンダー温度190℃のスクリュー径44mmの真空ベント付き2軸押出機に供し、真空ベント部を脱気しながら溶融混練し均質化しガット状に押出した後水浴にて冷却固化してカットすることで樹脂組成物のチップを得た。
ポリ乳酸PL1を13質量%、ポリ乳酸PL2を33質量%、ポリエステルPA1を30質量%、可塑剤PS1を20質量%、無機粒子PT1を4質量%、有機滑剤SL1を0.7質量%の混合物をシリンダー温度190℃のスクリュー径44mmの真空ベント付き2軸押出機に供し、真空ベント部を脱気しながら溶融混練し均質化しガット状に押出した後水浴にて冷却固化してカットすることで樹脂組成物のチップを得た。
このチップを温度100℃、露点−25℃の除湿熱風にて5時間乾燥した。
以下、実施例1と同様に製膜、フィルム評価を行い、結果を表1−1に示した。
(実施例5)
ポリ乳酸PL1を28質量%、ポリ乳酸PL2を13質量%、ポリエステルPA1を30質量%、可塑剤PS1を20質量%、無機粒子PT1を4質量%、有機滑剤SL1を5.0質量%の混合物をシリンダー温度190℃のスクリュー径44mmの真空ベント付き2軸押出機に供し、真空ベント部を脱気しながら溶融混練し均質化しガット状に押出した後水浴にて冷却固化してカットすることで樹脂組成物のチップを得た。
ポリ乳酸PL1を28質量%、ポリ乳酸PL2を13質量%、ポリエステルPA1を30質量%、可塑剤PS1を20質量%、無機粒子PT1を4質量%、有機滑剤SL1を5.0質量%の混合物をシリンダー温度190℃のスクリュー径44mmの真空ベント付き2軸押出機に供し、真空ベント部を脱気しながら溶融混練し均質化しガット状に押出した後水浴にて冷却固化してカットすることで樹脂組成物のチップを得た。
このチップを温度100℃、露点−25℃の除湿熱風にて5時間乾燥した。
以下、実施例1と同様に製膜、フィルム評価を行い、結果を表1−1に示した。
(実施例6)
ポリ乳酸PL1を33質量%、ポリ乳酸PL2を13質量%、ポリエステルPA2を30質量%、可塑剤PS1を20質量%、無機粒子PT1を4質量%、有機滑剤SL1を0.7質量%の混合物をシリンダー温度190℃のスクリュー径44mmの真空ベント付き2軸押出機に供し、真空ベント部を脱気しながら溶融混練し均質化しガット状に押出した後水浴にて冷却固化してカットすることで樹脂組成物のチップを得た。
ポリ乳酸PL1を33質量%、ポリ乳酸PL2を13質量%、ポリエステルPA2を30質量%、可塑剤PS1を20質量%、無機粒子PT1を4質量%、有機滑剤SL1を0.7質量%の混合物をシリンダー温度190℃のスクリュー径44mmの真空ベント付き2軸押出機に供し、真空ベント部を脱気しながら溶融混練し均質化しガット状に押出した後水浴にて冷却固化してカットすることで樹脂組成物のチップを得た。
このチップを温度100℃、露点−25℃の除湿熱風にて5時間乾燥した。
以下、実施例1と同様に製膜、フィルム評価を行い、結果を表1−1に示した。
(実施例7)
ポリ乳酸PL1を33質量%、ポリ乳酸PL2を13質量%、ポリエステルPA3を30質量%、可塑剤PS1を20質量%、無機粒子PT1を4質量%、有機滑剤SL1を0.7質量%の混合物をシリンダー温度190℃のスクリュー径44mmの真空ベント付き2軸押出機に供し、真空ベント部を脱気しながら溶融混練し均質化しガット状に押出した後水浴にて冷却固化してカットすることで樹脂組成物のチップを得た。
ポリ乳酸PL1を33質量%、ポリ乳酸PL2を13質量%、ポリエステルPA3を30質量%、可塑剤PS1を20質量%、無機粒子PT1を4質量%、有機滑剤SL1を0.7質量%の混合物をシリンダー温度190℃のスクリュー径44mmの真空ベント付き2軸押出機に供し、真空ベント部を脱気しながら溶融混練し均質化しガット状に押出した後水浴にて冷却固化してカットすることで樹脂組成物のチップを得た。
このチップを温度100℃、露点−25℃の除湿熱風にて5時間乾燥した。
以下、実施例1と同様に製膜、フィルム評価を行い、結果を表1−1に示した。
(実施例8)
ポリ乳酸PL1を36質量%、ポリ乳酸PL2を13質量%、ポリエステルPA1を30質量%、可塑剤PS1を20質量%、無機粒子PT1を1質量%、有機滑剤SL1を0.7質量%の混合物をシリンダー温度190℃のスクリュー径44mmの真空ベント付き2軸押出機に供し、真空ベント部を脱気しながら溶融混練し均質化しガット状に押出した後水浴にて冷却固化してカットすることで樹脂組成物のチップを得た。
ポリ乳酸PL1を36質量%、ポリ乳酸PL2を13質量%、ポリエステルPA1を30質量%、可塑剤PS1を20質量%、無機粒子PT1を1質量%、有機滑剤SL1を0.7質量%の混合物をシリンダー温度190℃のスクリュー径44mmの真空ベント付き2軸押出機に供し、真空ベント部を脱気しながら溶融混練し均質化しガット状に押出した後水浴にて冷却固化してカットすることで樹脂組成物のチップを得た。
このチップを温度100℃、露点−25℃の除湿熱風にて5時間乾燥した。
以下、実施例1と同様に製膜、フィルム評価を行い、結果を表1−1に示した。
(実施例9)
ポリ乳酸PL1を30質量%、ポリ乳酸PL2を10質量%、ポリエステルPA1を30質量%、可塑剤PS1を20質量%、無機粒子PT1を10質量%、有機滑剤SL1を0.7質量%の混合物をシリンダー温度190℃のスクリュー径44mmの真空ベント付き2軸押出機に供し、真空ベント部を脱気しながら溶融混練し均質化しガット状に押出した後水浴にて冷却固化してカットすることで樹脂組成物のチップを得た。
ポリ乳酸PL1を30質量%、ポリ乳酸PL2を10質量%、ポリエステルPA1を30質量%、可塑剤PS1を20質量%、無機粒子PT1を10質量%、有機滑剤SL1を0.7質量%の混合物をシリンダー温度190℃のスクリュー径44mmの真空ベント付き2軸押出機に供し、真空ベント部を脱気しながら溶融混練し均質化しガット状に押出した後水浴にて冷却固化してカットすることで樹脂組成物のチップを得た。
このチップを温度100℃、露点−25℃の除湿熱風にて5時間乾燥した。
以下、実施例1と同様に製膜、フィルム評価を行い、結果を表1−1に示した。
(実施例10)
ポリ乳酸PL1を23質量%、ポリ乳酸PL2を7質量%、ポリエステルPA1を30質量%、可塑剤PS1を20質量%、無機粒子PT1を20質量%、有機滑剤SL1を0.7質量%の混合物をシリンダー温度190℃のスクリュー径44mmの真空ベント付き2軸押出機に供し、真空ベント部を脱気しながら溶融混練し均質化しガット状に押出した後水浴にて冷却固化してカットすることで樹脂組成物のチップを得た。
ポリ乳酸PL1を23質量%、ポリ乳酸PL2を7質量%、ポリエステルPA1を30質量%、可塑剤PS1を20質量%、無機粒子PT1を20質量%、有機滑剤SL1を0.7質量%の混合物をシリンダー温度190℃のスクリュー径44mmの真空ベント付き2軸押出機に供し、真空ベント部を脱気しながら溶融混練し均質化しガット状に押出した後水浴にて冷却固化してカットすることで樹脂組成物のチップを得た。
このチップを温度100℃、露点−25℃の除湿熱風にて5時間乾燥した。
以下、実施例1と同様に製膜、フィルム評価を行い、結果を表1−1に示した。
(実施例11)
ポリ乳酸PL1を33質量%、ポリ乳酸PL2を13質量%、ポリエステルPA1を30質量%、可塑剤PS1を20質量%、無機粒子PT1を4質量%、有機滑剤SL1を0.1質量%の混合物をシリンダー温度190℃のスクリュー径44mmの真空ベント付き2軸押出機に供し、真空ベント部を脱気しながら溶融混練し均質化しガット状に押出した後水浴にて冷却固化してカットすることで樹脂組成物のチップを得た。
ポリ乳酸PL1を33質量%、ポリ乳酸PL2を13質量%、ポリエステルPA1を30質量%、可塑剤PS1を20質量%、無機粒子PT1を4質量%、有機滑剤SL1を0.1質量%の混合物をシリンダー温度190℃のスクリュー径44mmの真空ベント付き2軸押出機に供し、真空ベント部を脱気しながら溶融混練し均質化しガット状に押出した後水浴にて冷却固化してカットすることで樹脂組成物のチップを得た。
このチップを温度100℃、露点−25℃の除湿熱風にて5時間乾燥した。
以下、実施例1と同様に製膜、フィルム評価を行い、結果を表1−1に示した。
(比較例1)
ポリ乳酸PL1を33質量%、ポリ乳酸PL2を13質量%、ポリエステルPA1を30質量%、可塑剤PS1を20質量%、無機粒子PT1を4質量%、有機滑剤SL1を0.7質量%の混合物をシリンダー温度190℃のスクリュー径44mmの真空ベント付き2軸押出機に供し、真空ベント部を脱気しながら溶融混練し均質化しガット状に押出した後水浴にて冷却固化してカットすることで樹脂組成物のチップを得た。
ポリ乳酸PL1を33質量%、ポリ乳酸PL2を13質量%、ポリエステルPA1を30質量%、可塑剤PS1を20質量%、無機粒子PT1を4質量%、有機滑剤SL1を0.7質量%の混合物をシリンダー温度190℃のスクリュー径44mmの真空ベント付き2軸押出機に供し、真空ベント部を脱気しながら溶融混練し均質化しガット状に押出した後水浴にて冷却固化してカットすることで樹脂組成物のチップを得た。
このチップを温度100℃、露点−25℃の除湿熱風にて5時間乾燥した。
このチップをインフレーション製膜を行った。インフレーション製膜の条件は、押出機シリンダー温度190℃のスクリュー径65mmの一軸押出機に供給し、直径250mm、リップクリアランス1.3mm、温度165℃のスパイラル型環状ダイスより、ブロー比:3.4にてバルブ状に上向きに押出し、冷却リングにより空冷し、ダイス上方のニップロールで折りたたみながら20m/分にて、引き取り、両端部をエッジカッターにて切断して2枚に切り開き、それぞれワインダーにてフィルムを巻き取った。吐出量の調整により最終厚みが20μmのフィルムを得た。
得られたフィルムの評価結果を表1−2に示した。
(比較例2)
ポリ乳酸PL1を33質量%、ポリ乳酸PL2を13質量%、ポリエステルPA1を30質量%、可塑剤PS1を20質量%、無機粒子PT1を4質量%、有機滑剤SL1を0.08質量%の混合物をシリンダー温度190℃のスクリュー径44mmの真空ベント付き2軸押出機に供し、真空ベント部を脱気しながら溶融混練し均質化しガット状に押出した後水浴にて冷却固化してカットすることで樹脂組成物のチップを得た。
ポリ乳酸PL1を33質量%、ポリ乳酸PL2を13質量%、ポリエステルPA1を30質量%、可塑剤PS1を20質量%、無機粒子PT1を4質量%、有機滑剤SL1を0.08質量%の混合物をシリンダー温度190℃のスクリュー径44mmの真空ベント付き2軸押出機に供し、真空ベント部を脱気しながら溶融混練し均質化しガット状に押出した後水浴にて冷却固化してカットすることで樹脂組成物のチップを得た。
このチップを温度100℃、露点−25℃の除湿熱風にて5時間乾燥した。
このチップをインフレーション製膜を行った。インフレーション製膜の条件は、押出機シリンダー温度190℃のスクリュー径65mmの一軸押出機に供給し、直径250mm、リップクリアランス1.3mm、温度165℃のスパイラル型環状ダイスより、ブロー比:3.4にてバルブ状に上向きに押出し、冷却リングにより空冷し、ダイス上方のニップロールで折りたたみながら20m/分にて、引き取り、両端部をエッジカッターにて切断して2枚重ねてワインダーにてフィルムを巻き取った。吐出量の調整により最終厚みが10μmの2枚重ねの多重フィルムを得た。
得られたフィルムの評価結果を表1−2に示した。
(比較例3)
ポリ乳酸PL1を33質量%、ポリ乳酸PL2を13質量%、ポリエステルPA1を30質量%、可塑剤PS1を20質量%、無機粒子PT1を4質量%、有機滑剤SL1を7質量%の混合物をシリンダー温度190℃のスクリュー径44mmの真空ベント付き2軸押出機に供し、真空ベント部を脱気しながら溶融混練し均質化しガット状に押出した後水浴にて冷却固化してカットすることで樹脂組成物のチップを得た。
このチップを温度100℃、露点−25℃の除湿熱風にて5時間乾燥した。
このチップをインフレーション製膜を行った。インフレーション製膜の条件は、押出機シリンダー温度190℃のスクリュー径65mmの一軸押出機に供給し、直径250mm、リップクリアランス1.3mm、温度165℃のスパイラル型環状ダイスより、ブロー比:3.4にてバルブ状に上向きに押出し、冷却リングにより空冷し、ダイス上方のニップロールで折りたたみながら20m/分にて、引き取り、両端部をエッジカッターにて切断して2枚重ねてワインダーにてフィルムを巻き取った。吐出量の調整により最終厚みが10μmの2枚重ねの多重フィルムを得た。
得られたフィルムの評価結果を表1−2に示した。
(比較例4)
ポリ乳酸PL1を35質量%、ポリ乳酸PL2を15質量%、ポリエステルPA1を30質量%、可塑剤PS1を20質量%、無機粒子PT1を0.5質量%、有機滑剤SL1を0.7質量%の混合物をシリンダー温度190℃のスクリュー径44mmの真空ベント付き2軸押出機に供し、真空ベント部を脱気しながら溶融混練し均質化しガット状に押出した後水浴にて冷却固化してカットすることで樹脂組成物のチップを得た。
ポリ乳酸PL1を35質量%、ポリ乳酸PL2を15質量%、ポリエステルPA1を30質量%、可塑剤PS1を20質量%、無機粒子PT1を0.5質量%、有機滑剤SL1を0.7質量%の混合物をシリンダー温度190℃のスクリュー径44mmの真空ベント付き2軸押出機に供し、真空ベント部を脱気しながら溶融混練し均質化しガット状に押出した後水浴にて冷却固化してカットすることで樹脂組成物のチップを得た。
このチップを温度100℃、露点−25℃の除湿熱風にて5時間乾燥した。
このチップをインフレーション製膜を行った。インフレーション製膜の条件は、押出機シリンダー温度190℃のスクリュー径65mmの一軸押出機に供給し、直径250mm、リップクリアランス1.3mm、温度165℃のスパイラル型環状ダイスより、ブロー比:3.4にてバルブ状に上向きに押出し、冷却リングにより空冷し、ダイス上方のニップロールで折りたたみながら20m/分にて、引き取り、両端部をエッジカッターにて切断して2枚重ねてワインダーにてフィルムを巻き取った。吐出量の調整により最終厚みが10μmの2枚重ねの多重フィルムを得た。
得られたフィルムの評価結果を表1−2に示した。
Claims (6)
- 主として生分解性樹脂からなるフィルムを、2枚以上重ねた多重フィルムであって(以下、多重フィルム中の各フィルム(主として生分解性樹脂からなるフィルム)を、単に構成フィルムという)、下記の条件(A)及び(B)を満足する多重フィルム。
(A)多重フィルム中の構成フィルム間の帯電電位が0.3〜15kVである。
(B)多重フィルムを重ねた際の、多重フィルム間の帯電電位が2.0kV以下である。 - 多重フィルムの両方の面の平均表面粗さSRaが、0.07μm以上0.7μm以下であることを特徴とする、請求項1に記載の多重フィルム。
- 構成フィルム100質量%中に、有機滑剤を0.1質量%以上5質量%以下含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の多重フィルム。
- 構成フィルム100質量%中に、無機粒子を1質量%以上10質量%以下含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の多重フィルム。
- 構成フィルム中の生分解性樹脂は、少なくともポリ乳酸を含み、
更にポリ乳酸以外の脂肪族ポリエステルおよび/または脂肪族芳香族ポリエステルを含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の多重フィルム。 - 請求項1〜5のいずれかに記載の多重フィルムからなる農業用フィルム。
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JP2008063422A (ja) * | 2006-09-06 | 2008-03-21 | Toho Chem Ind Co Ltd | 帯電防止効果の持続性に優れたポリ乳酸系二軸延伸フィルム |
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