JP2014120949A - D/a変換回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高精度で面積の小さなD/A変換回路を提供する。
【解決手段】 分圧回路301において、電源VP1とノードN0との間に抵抗変化型素子R0kおよびスイッチトランジスタSW0kからなる複数の回路が並列に介挿され、電源VP2とノードN0との間に抵抗変化型素子R1kおよびスイッチトランジスタSW1kからなる複数の回路が並列に介挿されている。電源VP3とアナログ電圧出力ノードN0との間には書き込みトランジスタT1が介挿されている。制御回路302は、書き込みトランジスタT1をON、スイッチトランジスタSW0k、SW1k(k=0〜n)のうち所望のものをONとし、書き込み電圧VP1−VP3またはVP2−VP3を印加し、その後、書き込みスイッチT1をOFF、スイッチトランジスタSW0k、SW1k(k=0〜n)のうち所望のものをONとして分圧処理を行わせる。
【選択図】図1

Description

この発明は、抵抗変化型素子を利用したD/A変換回路に関する。
図17は、従来の簡易型のD/A変換回路200を利用した比較回路の構成例を示す回路図である。図17において、D/A変換回路200は、アナログ電圧VINを発生するアナログ電圧出力ノードと電源VDDとの間に介挿された負荷抵抗Rr2と、アナログ電圧出力ノードと接地との間に各々介挿されたスイッチトランジスタSWk(k=0〜n)とを有する。ここで、スイッチトランジスタSWk(k=0〜n)の各ゲートには、変換対象であるデジタル信号に基づいて選択信号Sk(k=0〜n)が供給される。アナログ電圧出力ノードに発生する電圧VINはコンパレータ100に供給される。トランジスタT1のゲートにはバイアス電圧BIASが与えられる。このトランジスタT1と抵抗Rr1からなる電圧発生回路は、基準電圧VREFをコンパレータ100に供給する。コンパレータ100は、アナログ電圧VINと基準電圧VREFとを比較し、比較結果を示すデジタル信号Outを出力する。
図18は、スイッチトランジスタSWk(k=0〜n)のON/OFFとD/A変換回路200の出力電圧VINとの関係を示す図である。この例では、スイッチトランジスタSWn(k=0〜n)をONさせる場合の選択信号Sk(k=0〜n)として、各スイッチトランジスタを飽和領域で動作させるゲート電圧を与える。図18では、スイッチトランジスタSW0をONさせた場合、SW0およびSW1をONさせた場合、SW0〜SW2をONさせた場合、SW0〜SW3をONさせた場合の出力電圧が例示されている。この例では、スイッチトランジスタSWk(k=0〜n)の各々の飽和電流が等しいため、ONするスイッチングトランジスタの個数に比例する電圧降下が抵抗Rr2に発生する。このため、変換対象であるデジタル信号に対応したアナログ電圧VINがD/A変換回路200から出力される。
特開2009−187631号公報
ISSCC Digest of Technical Papers,pp.258、Feb.2010. 非特許文献 電子情報通信学会 信学技報ICICE Technical Report ICD2010−7 p35〜p40
ところで、従来のD/A変換回路において、固定抵抗Rr2は、通常、ポリシリコン層を用いるが、この固定抵抗Rr2をD/A変換回路に適した高抵抗にするためには、非常に大きな面積のポリシリコン層が必要になる。ここで、固定抵抗Rr2として、well(低濃度不純物拡散領域)抵抗を用いる場合もある。しかし、well(低濃度不純物拡散領域)抵抗は、抵抗自体のバラツキが大きく、これを用いたのでは高精度のD/A変換回路を構成するのが困難である。また、従来のD/A変換回路は、図18に例示するように、スイッチトランジスタの個数分の種類の出力電圧しか出力することができず、高精度のD/A変換回路を構成するためにはスイッチトランジスタの個数を増やす必要がある。このため、高精度のD/A変換回路を構成する場合、その所要面積が大きくなるという問題があった。
この発明は以上説明した事情に鑑みてなされたものであり、高精度で面積の小さなD/A変換回路を提供することを目的としている。
この発明は、複数の抵抗変化型素子を有し、変換対象であるデジタル信号に基づいて、前記複数の抵抗変化型素子における1または複数の抵抗変化型素子を選択して、各々に書き込み電圧を印加し、並列接続することにより、前記デジタル信号に対応したアナログ信号を発生することを特徴とするD/A変換回路を提供する。
かかる発明によれば、並列接続する抵抗変化型素子と、それらの各々に対する書き込み電圧を各々変化させることにより、並列接続された抵抗変化型素子の合成抵抗値として多くの種類のものを実現し、この並列接続された抵抗変化型素子により多くの種類のアナログ信号を発生することができる。従って、高精度で面積の小さなD/A変換回路を実現することができる。
好ましい態様において、D/A変換回路は、第1および第2の電源ノード間の電圧を分圧してアナログ電圧出力ノードに出力する分圧回路であって、各々スイッチと抵抗変化型素子とを直列接続した複数の回路を互いに並列接続してなる第1の可変抵抗スイッチ回路を前記第1の電源ノードと前記アナログ電圧出力ノードとの間に有し、各々スイッチと抵抗変化型素子とを直列接続した複数の回路を互いに並列接続してなる第2の可変抵抗スイッチ回路を前記第2の電源ノードと前記アナログ電圧出力ノードとの間に有する分圧回路と、前記分圧回路内の抵抗変化型素子に書き込み電圧を印加する制御と前記分圧回路における複数のスイッチのON/OFF制御とを行う制御回路とを具備する。
この態様では、書き込み電圧の印加により抵抗変化型素子の抵抗値の高/低を変化させることができるので、少ない抵抗変化型素子からなる分圧回路により多くの種類の分圧比を実現することができる。従って、高精度で面積の小さなD/A変換回路を実現することができる。
他の好ましい態様において、D/A変換回路は、前記アナログ電圧出力ノードと第3の電源ノードとの間に介挿された書き込みスイッチを有し、前記制御回路は、前記書き込みスイッチおよび前記第1または第2の可変抵抗スイッチ回路内のスイッチをONにして、前記第1および第3の電源ノード間または前記第2および第3の電源ノード間に書き込み電圧を印加することにより、前記第1または第2の可変抵抗スイッチ回路内の抵抗変化型素子に書き込み電圧を印加する。
他の好ましい態様において、前記制御回路は、変換対象であるデジタル信号に基づいて、前記第1または第2の可変抵抗スイッチ回路内の1または複数の抵抗変化型素子に書き込み電圧を印加する制御と、前記第1または第2の可変抵抗スイッチ回路内の1または複数のスイッチをONにして前記分圧回路に前記デジタル信号に対応したアナログ信号を出力させる制御とを行う。
また、他の好ましい態様において、D/A変換回路は、第1および第2の電源ノード間の電圧を分圧してアナログ電圧出力ノードに出力する分圧回路であって、固定抵抗を前記第1の電源ノードと前記アナログ電圧出力ノードとの間に有し、各々スイッチと抵抗変化型素子とを直列接続した複数の回路を互いに並列接続してなる可変抵抗スイッチ回路を前記第2の電源ノードと前記アナログ電圧出力ノードとの間に有する分圧回路と、前記分圧回路内の抵抗変化型素子に書き込み電圧を印加する制御と前記分圧回路における複数のスイッチのON/OFF制御とを行う制御回路とを具備する。
この態様では、第2の電源ノードと前記アナログ電圧出力ノードとの間にのみ可変抵抗スイッチ回路が設けられる。従って、D/A変換回路を小規模なものにすることができる。
好ましい態様において、D/A変換回路は、前記アナログ信号を前記分圧回路に出力させるとき、前記第1の電源ノードを高電位電源ノードとし、前記第2の電源ノードを低電位電源ノードとする。
他の好ましい態様において、D/A変換回路は、前記アナログ信号を前記分圧回路に出力させるとき、前記第2の電源ノードを高電位電源ノードとし、前記第1の電源ノードを低電位電源ノードとする。
以上の諸態様において、前記抵抗変化型素子は、磁気トンネル接合素子であってもよく、電界誘起巨大抵抗変化の発生する抵抗素子であってもよい。
この発明の第1実施形態であるD/A変換回路を含む逐次比較型A/D変換回路の構成を示す回路図である。 同実施形態において用いるMTJ素子の構成および動作を説明する図である。 同MTJ素子を用いたメモリセルのレイアウト例を示す断面図である。 同MTJ素子を用いたメモリセルの動作条件を示す図である。 同D/A変換回路の動作を示すタイムチャートである。 比較例であるD/A変換回路の動作を示す図である。 同D/A変換回路のデジタル信号値と分圧比の関係を例示する図である。 同実施形態の動作を示す図である。 同実施形態によるD/A変換回路のデジタル信号値と分圧比の関係を示す図である。 この発明の第2実施形態であるD/A変換回路を含む逐次比較型A/D変換回路の構成を示す回路図である。 比較例であるD/A変換回路の動作を示す図である。 同D/A変換回路のデジタル信号値と分圧比の関係を例示する図である。 同実施形態の動作を示す図である。 同実施形態によるD/A変換回路のデジタル信号値と分圧比の関係を示す図である。 この発明の他の実施形態であるD/A変換回路を含む逐次比較型A/D変換回路の構成を示す回路図である。 この発明の他の実施形態であるD/A変換回路を含む逐次比較型A/D変換回路の構成を示す回路図である。 従来のD/A変換回路を用いた比較回路の構成を示す回路図である。 同D/A変換回路の動作を示す図である。
以下、図面を参照し、この発明の実施形態について説明する。
<第1実施形態>
図1は、この発明の第1実施形態であるD/A変換回路を含むA/D変換回路の構成を示す回路図である。図1に示すように、A/D変換回路は、分圧回路301と、制御回路302と、コンパレータ100とにより構成されている。このA/D変換回路において、分圧回路301と制御回路302(より厳密には制御回路302の一部)が本実施形態によるD/A変換回路を構成している。また、コンパレータ100は、D/A変換回路がD/A変換結果として出力する基準電圧VREFと入力電圧VINとを比較し、比較結果を示す信号Outを出力する回路である。そして、制御回路302は、D/A変換対象であるデジタル信号を一定方向に変化させつつ分圧回路301にD/A変換を行わせ、D/A変換結果である電圧VREFが入力電圧VINに一致するデジタル信号値を求めるための制御を行う。
ここで、D/A変換回路の構成要素の1つである分圧回路301について説明する。この分圧回路301は、電源VP1およびVP2間の電圧を分圧することにより基準電圧VREFをアナログ電圧出力ノードN0に出力する回路である。この分圧回路301は、分圧比の制御が可能な構成となっている。本実施形態の特徴は、この分圧回路301により実現される分圧比の種類の多さにある。多彩な分圧比での分圧が可能な分圧回路301は、高い分解能でのD/A変換を可能にする。
多彩な分圧比での分圧を可能にするため、分圧回路301は、抵抗変化型素子R0k(k=0〜n)およびR1k(k=0〜n)と、各々MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor;金属−酸化膜−半導体構造の電界効果トランジスタ)であるスイッチトランジスタSW0k(k=0〜n)、SW1k(k=0〜n)および書き込みトランジスタT1とを有している。
ここで、抵抗変化型素子R0k(k=0〜n)は、各々の一端が電源VP1に接続されている。また、スイッチトランジスタSW0k(k=0〜n)は、この抵抗変化型素子R0k(k=0〜n)の各々の他端とアナログ電圧出力ノードN0との間に各々介挿されている。このスイッチトランジスタSW0k(k=0〜n)は、電源VP1およびアナログ電圧出力ノードN0間に抵抗変化型素子R0k(k=0〜n)を各々接続するか否かを切り換える役割を果たす。これらの抵抗変化型素子R0k(k=0〜n)およびスイッチトランジスタSW0k(k=0〜n)は、電源VP1およびアナログ電圧出力ノードN0間に介挿された可変抵抗スイッチ回路を構成している。
また、抵抗変化型素子R1k(k=0〜n)は、各々の一端がアナログ電圧出力ノードN0に接続されている。また、抵抗変化型素子R1k(k=0〜n)の各々の他端と電源VP2との間にはスイッチトランジスタSW1k(k=0〜n)が各々介挿されている。このスイッチトランジスタSW1k(k=0〜n)は、アナログ電圧出力ノードN0および電源VP2間に抵抗変化型素子R1k(k=0〜n)を各々接続するか否かを切り換える役割を果たす。これらの抵抗変化型素子R1k(k=0〜n)およびスイッチトランジスタSW1k(k=0〜n)は、電源VP2およびアナログ電圧出力ノードN0間に介挿された可変抵抗スイッチ回路を構成している。
以上のように分圧回路301は、アナログ電圧出力ノードN0に接続する抵抗変化型素子を選択するスイッチトランンジスタSW0k(k=0〜n)およびSW1k(k=0〜n)を有している。従って、本実施形態では、このスイッチトランンジスタSW0k(k=0〜n)およびSW1k(k=0〜n)のON/OFF制御により多くの種類の分圧比を実現することができる。
さらに本実施形態では、分圧回路301を構成するための抵抗素子として、固定抵抗ではなく、抵抗変化型素子R0k(k=0〜n)およびR1k(k=0〜n)を使用している。この抵抗変化型素子は、ある方向に電流を流すことにより高抵抗とし、その逆方向に電流を流すことにより低抵抗とすることができる素子である。そして、本実施形態による分圧回路301は、抵抗変化型素子R0k(k=0〜n)およびR1k(k=0〜n)の任意のものを選択して、所望の方向の電流を流すことが可能な構成となっている。従って、本実施形態における分圧回路301では、固定抵抗を使用する場合に比べて、著しく多くの種類の分圧比を実現し、D/A変換の分解能を飛躍的に向上させることができる。ここに本実施形態の最大の特徴がある。
分圧回路301には、電源VP1およびVP2の他、電源VP3が供給される。この電源VP3は、抵抗変化型素子R0k(k=0〜n)およびR1k(k=0〜n)のうち所望のものの抵抗値を設定するために利用される電源である。書き込みトランジスタT1は、この電源VP3とアナログ電圧出力ノードN0との間に介挿されている。この書き込みトランジスタT1は、電源VP3をアナログ電圧出力ノードN0に接続するか否かを切り換える役割を果たす。この書き込みトランジスタT1をONとして、電源VP3をアナログ電圧出力ノードN0に接続し、このアナログ電圧出力ノードN0に接続する抵抗変化型素子をスイッチトランジスタSW0k(k=0〜n)およびSW1k(k=0〜n)により選択し、電源VP1およびVP3間または電源VP3およびVP2間に適切な書き込み電圧を発生することにより、任意の抵抗変化型素子の抵抗値の高/低を設定することができる。
次に分圧回路301を構成する抵抗変化型素子の具体例について説明する。本実施形態における抵抗変化型素子R0k(k=0〜n)およびR1k(k=0〜n)は例えばMTJ(Magnetic Tunnel Junction;磁気トンネル接合)素子である。図2(a)および(b)は、このMTJ素子の構成と動作を示す図である。図2(a)および(b)に示すように、MTJ素子は、磁気の方向が一定のピン層と、トンネルバリア膜と、磁気の方向が変化するフリー層とからなる。図2(a)に示すように、フリー層からピン層に向かう方向の電流を流すと、フリー層の磁化方向がピン層と同一となり、MTJ素子は低抵抗となり、データ“0”を記憶した状態となる。逆に、図2(b)に示すように、ピン層からフリー層に向かう方向の電流を流すと、フリー層の磁化方向がピン層と反対になり、MTJ素子は高抵抗となり、データ“1”を記憶した状態になる。
このMTJ素子は、MRAM(Magnetoresistive Random Access Memory;磁気抵抗RAM)等の不揮発性メモリのメモリセルに利用される(特許文献1、非特許文献1参照)。MTJ素子によりメモリセルを構成する場合には、図2(a)および(b)に例示するように、MTJ素子を選択するためのスイッチとして、トランジスタTsがMTJ素子に直列接続される。
図3は、図2(a)および(b)に示すようなメモリセルにより構成されたメモリアレイの断面構造を例示する図である。図3に示す例では、半導体基板に図2(a)および(b)に示す選択用のトランジスタTsが形成されている。各トランジスタTsのゲートには選択電圧WLが与えられる。また、トランジスタTsのソースは、スルーホールと第1層メタル配線1Mとを介してソース電圧SLを供給するための第2層メタル配線2Mに接続されている。また、トランジスタTsのドレインは、スルーホールCSを介してMTJ素子のピン層に接続され、このMTJ素子のフリー層はスルーホールV1を介して書き込み電圧BLを供給するための第2層メタル配線2Mに接続されている。なお、このメモリセルは例えば非特許文献2に開示されている。図4はこのメモリセルの動作条件を示す図である。まず、抵抗変化型素子R1に対するデータ書き込みについて説明する。抵抗変化型素子R1に“0”を書き込む場合、ビット線BLを1.2V、ソース線SLを0Vとし、選択電圧WLを1.2Vとする。この状態では、抵抗変化型素子R1の両端に約0.6Vの電圧が印加され、ビット線BLからソース線SLに約49μAの電流が流れる。この結果、抵抗変化型素子R1は低抵抗になり、データ“0”を記憶した状態となる。抵抗変化型素子R1に“1”を書き込む場合は、ビット線BLを0V、ソース線SLを1.2Vとし、選択電圧WLを1.2Vとする。この結果、ソース線SLからビット線BLに約49μAの電流が流れる。これにより抵抗変化型素子R1は高抵抗に変化し、データ“1”を記憶した状態となる。データ読み出しでは、ビット線BLを0.15V、ソース線SLを0V、選択電圧WLを1.2Vとする。ここで、抵抗変化型素子R1がデータ“0”を記憶しており、低抵抗である場合、ビット線BLからソース線SLに向けて15μAの電流が流れる。一方、抵抗変化型素子R1がデータ“1”を記憶しており、高抵抗である場合、ビット線BLからソース線SLに向けて10μAの電流が流れる。従って、データ“0”の読み出し時に流れる電流15μAと、データ“1”の読み出し時に流れる電流10μAとの間の閾値(例えば12.5μA)を発生し、データ読み出し時にビット線BLからソース線SLに向けて流れる電流をこの閾値と比較することにより、抵抗変化型素子R1に記憶されているデータが“0”か“1”を判定することができる。
以上が本実施形態において抵抗変化型素子R0k(k=0〜n)およびR1k(k=0〜n)として用いられるMTJ素子の概要である。図1に示す例において、抵抗変化型素子R0k(k=0〜n)は、電源VP1側がフリー層、その反対側がピン層となっており、抵抗変化型素子R1k(k=0〜n)は、ノードN0側がフリー層、その反対側がピン層となっている。
なお、抵抗変化型素子R0k(k=0〜n)およびR1k(k=0〜n)としては、MTJ素子の他、ReRAM(Resistance Random Access Memory;抵抗変化型RAM)のメモリセルに用いられるCER(Colossal Electro−Resistance;電界誘起巨大抵抗変化)抵抗素子を利用してもよい。
図1において、分圧回路301とともにD/A変換回路を構成する制御回路302は、D/A変換対象であるデジタル信号を更新するためのカウンタを内蔵している。この制御回路302は、D/A変換対象であるデジタル信号をカウンタによりカウントさせつつ、分圧回路301にデジタル信号のD/A変換を行わせる制御を行い、コンパレータ100の出力信号Outが反転するのを検知することにより、D/A変換結果VREFが入力電圧VINとなるデジタル信号値を求める。
本実施形態において、制御回路302が行う分圧回路301の分圧比の制御は、2つの制御からなる。第1の制御は、所望の分圧比(すなわち、更新後のデジタル信号に対応した分圧比)での分圧を行うのに使用する抵抗変化型素子を選択し、その抵抗変化型素子に適切な書き込み電圧を与えて、抵抗値の高/低の設定を行うデータ書き込み制御である。本実施形態では、この抵抗変化型素子に対して抵抗値の高/低の設定を行う制御をデータ書き込みと呼ぶ。抵抗変化型素子にピン層からフリー層に向かう電流を流してその抵抗変化型素子の抵抗値を高くすることはデータ“1”の書き込みである。また、抵抗変化型素子にフリー層からピン層に向かう電流を流してその抵抗変化型素子の抵抗値を低くすることはデータ“0”の書き込みである。第2の制御は、所望の分圧比での分圧を行うのに使用する抵抗変化型素子をアナログ電圧出力ノードN0に接続して分圧回路301にD/A変換を行わせるデータ読み出し制御である。
本実施形態において、制御回路302は、各抵抗変化型素子R0k(k=0〜n)およびR1k(k=0〜n)の各々を高抵抗にするか、低抵抗にするか、それともアナログ電圧出力ノードN0から切り離すかをデジタル信号値に対応付けて定義したテーブル302Tを記憶している。制御回路302は、データ書き込み制御において、テーブル302Tを参照することにより、変換対象であるデジタル信号値から高抵抗にすべき抵抗変化型素子と低抵抗にすべき抵抗変化型素子とを求め、それらの抵抗変化型素子の抵抗値の高/低を設定する制御を行う。このデータ書き込み制御では、抵抗変化型素子R0kおよびR1k(k=0〜n)の全てではなく、一部の抵抗変化型素子のみにデータ書き込みを行ってもよい。例えば図1に示すテーブル302Tにおいて、変換対象であるデジタル信号値が「1」から「2」に変わった場合、抵抗変化型素子R1nを低抵抗(“0”)から高抵抗(“1”)に書き換えるだけでよい。そこで、この書き換えが必要な抵抗変化型素子R1nに対するデータ書き込みのみを行うのである。すなわち、D/A変換の際には、前回のD/A変換の対象のデジタル信号値に対応付けられた情報と今回のD/A変換の対象のデジタル信号値に対応付けられた情報とをテーブル302Tから読み出し、両情報を比較することにより、今回のD/A変換においてデータ書き込みを行う抵抗変化型素子を決定するのである。また、制御回路302は、データ読み出し制御において、テーブル302Tを参照することにより、変換対象であるデジタル信号値に基づき、アナログ電圧出力ノードN0から切り離すべき抵抗変化型素子を求め、それらの抵抗変化型素子をアナログ電圧出力ノードN0から切り離す制御を行う。なお、この分圧比の制御については、説明の重複を避けるため、本実施形態の動作説明において詳細を明らかにする。
以上が本実施形態の構成である。
次に本実施形態の動作を説明する。
図5はデジタル信号を更新しつつD/A変換を繰り返すA/D変換回路の動作を例示するタイムチャートである。既に説明したように、本実施形態では、変換対象であるデジタル信号を更新しつつ、更新後のデジタル信号に基づいて、データ書き込みとD/A変換を実行する。データ書き込みは、更新後のデジタル信号に対応した分圧比での分圧処理に用いる各抵抗変化型素子について行う。ここで、分圧処理において複数の抵抗変化型素子を用いる場合、それら複数の抵抗変化型素子を順次選択し、それらの抵抗変化型素子についてデータ書き込みを行うこととなる。しかし、図5では、図面が煩雑になるのを防ぐため、各々1回のD/A変換に先立って行うデータ書き込みとして、抵抗変化型素子1個分のデータ書き込みの動作、すなわち、抵抗変化型素子R00に対するデータ“0”の書き込み、抵抗変化型素子R01に対するデータ“1”の書き込み、抵抗変化型素子R10に対するデータ“0”の書き込み、抵抗変化型素子R11に対するデータ“1”の書き込みの動作が示されている。
抵抗変化型素子R00にデータ“0”を書き込む場合、制御回路302は、書き込み許可信号WEをアクティブレベル(Hレベル)として、書き込みトランジスタT1をONとし、電源VP3をアナログ電圧出力ノードN0に接続する。また、制御回路302は、スイッチトランジスタSW00のみをONとし、他のスイッチトランジスタをOFFとし、電源VP1に1Vを出力させ、電源VP3に0Vを出力させる。この場合、電圧VP1−VP3=1Vが書き込み電圧となる。この場合、抵抗変化型素子R00のフリー層およびピン層間に書き込み電圧1Vが印加され、抵抗変化型素子R00にフリー層からピン層に向かう電流が流れる。この結果、抵抗変化型素子R00は、抵抗値が低下し、データ“0”の書き込まれた状態となる。なお、電源VP2は、このデータ書き込みに関与しないため(Don’t Care)、任意の電圧値でよい。
その後のD/A変換では、制御回路302は、書き込み許可信号WEをLレベルとし、書き込みトランジスタT1をOFFとして、電源VP3をアナログ電圧出力ノードN0から切り離し、電源VP1に0.6Vを、電源VP3に0V(書き込みトランジスタT1がOFFであり、Don‘t
Careなので、他の電圧でも可)、電源VP2に0Vを出力させる。この場合、電圧VP1−VP2=0.6Vが読み出し電圧となる。そして、制御回路302は、抵抗変化型素子R00に接続されたスイッチトランジスタSW00等、分圧処理に使用する抵抗変化型素子に接続されたスイッチトランジスタをONとし、それ以外のスイッチトランジスタをOFFとする選択信号S0k(k=0〜n)およびS1k(k=0〜n)を出力する。ここで、抵抗変化型素子R00は、直前のデータ書き込みを行っているので、D/A変換のために使用する抵抗変化型素子である。従って、この抵抗変化型素子R00に対応した選択信号S00はHレベルとなる。選択信号S00以外の他の選択信号(図5ではハッチングの施された選択信号)が如何なるレベルとなるかは変換対象であるデジタル信号により定める。
この状態で、アナログ電圧出力ノードN0に接続された抵抗変化型素子群に電流が流れ、読み出し電圧VP1−VP2=0.6Vをデジタル信号に対応した分圧比で分圧したアナログ電圧VREFがアナログ電圧出力ノードN0に出力される。
ここで、読み出し電圧を書き込み電圧より低い0.6Vとしたのは、誤書き込みを防ぐためである。さらに詳述すると、データ書き込み時には、1個の抵抗変化型素子に最大1Vの電圧が印加される。この電圧は安定したデータ書き込みを行うのに必要な電圧である。一方、読み出し時には、誤書き込みを防ぐために、抵抗変化型素子に流れる電流を減らす(すなわち印加電圧を小さくする)必要がある。ここで、読み出し時における1個の抵抗変化型素子の印加電圧の最大値は、読み出し電圧に対してD/A変換における最大の分圧比を乗算した電圧値となる。例えば読み出し電圧を0.6Vとし、分圧比の最大値を0.8とすると、1個の抵抗変化型素子の印加電圧の最大値は0.48Vとなる。このように読み出し電圧を0.6Vとすることにより、抵抗変化型素子に対する印加電圧の最大値を、データ書き込みが可能になる印加電圧(すなわち、誤書き込みの起こる電圧)よりも低い電圧0.48Vにすることができる。そこで、読み出し電圧を0.6Vにしているのである。
このようにしてD/A変換が行われ、D/A変換結果に関する判定結果を示す信号Outが出力されると、制御回路302は、この信号Outに基づき、D/A変換の対象であるデジタル信号を更新するか否かが決定する。そして、制御回路302は、更新後のデジタル信号に対応した分圧比での分圧を可能にするためのデータ書き込みを行う。
図5に示すように、抵抗変化型素子R01にデータ“1”を書き込むときは、書き込み許可信号WEをHレベルとし、電源VP1に0Vを、電源VP3に1Vを、電源VP2に0V(Don‘t Care)を出力させ、選択信号S01のみをHレベルとしてスイッチトランジスタSW01のみをONさせ、他のスイッチトランジスタをOFFさせる。これにより抵抗変化型素子R01にピン層からフリー層に向かう電流が流れ、抵抗変化型素子R01が高抵抗となる。
データ書き込みが終了すると、D/A変換の動作が行われる。このD/A変換の動作は上述と同様である。
そして、上述と同様にD/A変換結果に関する判定結果を示す信号Outが出力され、この信号に基づいてデジタル信号の更新を続行するか否かが判断され、続行する場合は更新後のデジタル信号に基づくデータ書き込みとD/A変換が行われる。
以下、同様の動作の繰り返しである。
次に本実施形態によるD/A変換回路の分解能について説明する。
まず、比較のため、図1に示すようなD/A変換回路において、抵抗変化型素子R0k(k=0〜n)およびR1k(k=0〜n)を固定抵抗に置き換えた場合のD/A変換の分解能を説明する。簡単のため、n=1の場合を検討する。
この場合、分圧回路の上段の抵抗R00、R01、下段の抵抗R10、R11のうちアナログ電圧出力ノードN0に接続するものを各種変えることにより、4通りの分圧比を実現することができる。図6において、分圧比番号は、アナログ電圧出力ノードN0に接続する抵抗を各種変えた分圧回路の各種の構成に対応付けた番号である。また、図6において、例えば分圧比番号1の列を見ると、抵抗R00、R01、R10に対応した各欄には“R”が記載され、抵抗R11に対応した欄は空欄となっている。これは、分圧比番号1に対応した分圧回路の構成では、抵抗R00、R01、R10がアナログ電圧出力ポートに接続され、抵抗R11はアナログ電圧出力ポートから切り離されていることを示している。この場合、分圧回路において、上段の抵抗群の合成抵抗はR/2となり、下段の抵抗群の合成抵抗はRとなるため、分圧比は、R/((R/2)+R)≒0.67となる。他の分圧比番号に対応した構成についても同様である。
n=1の場合、分圧回路の構成は4通りあるが、分圧比番号2、3に対応した各分圧比はいずれも0.50となる。従って、実現される分圧比の種類は3通りとなる。
図7はn=1である分圧回路により実現される3通りの分圧比を昇順に並べ、それらのデジタル信号値1〜3を対応付けてグラフ化したものである。このようにn=1である場合には、3通りのデジタル信号値をアナログ電圧により表現することができる。この場合の分解能は3となる。
これに対し、本実施形態では、分圧回路が抵抗変化型素子により構成されており、分圧処理に用いる抵抗変化型素子の抵抗値を2通りに変化させることができる。従って、固定抵抗により構成された分圧回路に比べて、実現可能な分圧比の種類を著しく増加させることができる。
図8は、分圧回路の上段の抵抗R00、R01、下段の抵抗R10、R11のうちアナログ電圧出力ノードN0に接続するものを各種変えるともに、アナログ電圧出力ノードに接続する抵抗変化型素子の抵抗値の高/低を各種変えることにより実現された各種の分圧回路構成と、それらにより得られる分圧比を示すものである。図8において、分圧比番号1に対応した列を見ると、抵抗変化型素子R00、R01に対応した各欄には“R”が記載され、抵抗変化型素子R10に対応した欄には“2R”が記載され、抵抗変化型素子R11に対応した欄は空欄となっている。この場合、分圧比番号1に対応した欄に“R”が記載された抵抗変化型素子R00、R01はデータ“0”が書き込まれており、非特許文献1に基づき推測すると、その抵抗値は5kΩである。また、分圧比番号1に対応した欄に“2R”が記載された抵抗変化型素子R10はデータ“1”が書き込まれており、非特許文献1に基づき推測すると、その抵抗値は10kΩである。そして、分圧比番号1に対応した欄に空欄となっている抵抗変化型素子R11は、アナログ電圧出力ノードN0から切り離されている。この分圧比番号1に対応した分圧回路構成では、上段の合成抵抗はR/2、下段の合成抵抗は2Rなので、分圧比は2R/((R/2)+2R)=0.80となる。
図8において、分圧比番号1〜4に対応した各構成は、上段の合成抵抗が最小になる組み合わせ、すなわち、抵抗変化型素子R00、R01が低抵抗であり、2つともアナログ電圧出力ノードN0に接続された構成である。この場合、上段の合成抵抗はR/2である。
分圧比番号5〜8に対応した各構成は、上段の合成抵抗が次に小さい組み合わせであり、抵抗変化型素子R00が高抵抗2R、抵抗変化型素子R01が低抵抗Rであり、上段の合成抵抗は2R/3となる。
分圧比番号9〜12は、上段の合成抵抗がRとなる組み合わせである。ここで、R00=R01=2Rに設定し、R00、R01ともにアナログ電圧出力ノードに接続した場合も上段の合成抵抗がRとなるが、これは分圧比番号9〜12の上段の合成抵抗と同じなので、D/A変換のための分圧回路の構成として用いない。
分圧比番号13〜16は、上段の合成抵抗が最大の2Rとなる組み合わせである。
図8に示す各種の分圧回路構成では、上段の合成抵抗の各種類において、下段の抵抗変化型素子R10、R11の抵抗値を各種変化させている。
そして、図8に示す分圧比番号1〜16に対応した各分圧回路構成において得られる各分圧比から重複したものを除き、残った各分圧比を昇順に並べ、それらに各種のデジタル信号値を対応付けてグラフ化したものが図9である。図9に示すように、本実施形態では、n=1である場合に分解能11を実現することができ、分解能を固定抵抗により構成された分圧回路のおよそ4倍の高精度にすることができる。
このように本実施形態によれば、小さな面積で高精度のD/A変換回路を構成することができる。
<第2実施形態>
図10はこの発明の第2実施形態であるD/A変換回路を含むA/D変換回路の構成を示す回路図である。本実施形態では、上記第1実施形態(図1)における分圧回路301および制御回路302が分圧回路311および制御回路312に置き換えられている。分圧回路311では、固定抵抗素子Rrと書き込みトランジスタT2が電源VP1およびアナログ電圧出力ノードN0間に介挿されている。書き込みトランジスタT2のゲートには書き込み禁止信号WEBが入力される。この書き込み禁止信号WEBは、書き込み許可信号WEを反転した信号である。また、アナログ電圧出力ノードN0には抵抗変化型素子Rk(k=0〜n)のフリー層が接続され、この抵抗変化型素子Rk(k=0〜n)のピン層と電源VP2との間にはスイッチトランジスタSWk(k=0〜n)が各々介挿されている。スイッチトランジスタSWk(k=0〜n)のゲートには、選択信号Sk(k=0〜n)が与えられる。書き込みトランジスタT1は上記第1実施形態と同様である。
制御回路312は、書き込みトランジスタT1に対する書き込み許可信号WEと、書き込みトランジスタT2に対する書き込み禁止信号WEBと、スイッチトランジスタSWk(k=0〜n)のON/OFFを制御する選択信号Sk(k=0〜n)を出力する。これにより制御回路312は、分圧回路311の各抵抗変化型素子に対するデータ書き込みを行い、分圧回路311にD/A変換を行わせる。
本実施形態におけるデータ書き込み時の動作は次の通りである。まず、データ書き込み時、制御回路312は、書き込み許可信号WEをHレベル、書き込み禁止信号WEBをLレベルとし、選択信号Sk(k=0〜n)により書き込み対象とする抵抗変化型素子Rk(k=0〜n)を選択する。そして、選択した抵抗変化型素子にデータ“0”を書き込む場合には、電源VP3に1Vを、電源VP2に0Vを出力させ、データ“1”を書き込む場合には、電源VP3に0Vを、電源VP2に1Vを出力させる。
図11および図12は本実施形態の比較例を示すものである。さらに詳述すると、図11は、分圧回路の抵抗変化型素子R0〜R3を固定抵抗に置き換え、それらの固定抵抗のうちアナログ電圧出力ノードN0に接続するものを各種変えることにより実現された各種の分圧回路構成と、それらにより得られる分圧比を示すものである。図12は、図11において実現される分圧比を昇順に並び替え、デジタル信号値に対応付けたものである。この例では、各固定抵抗をRとした場合に、分圧回路の上段の抵抗RrをR/2としている。この場合、分圧比は4通りとなるので、分解能は4となる。
図13および図14は本実施形態の効果を示すものである。さらに詳述すると、図13は、本実施形態において抵抗変化型素子R0〜R3のうちアナログ電圧出力ノードN0に接続するものを各種変えることにより実現された各種の分圧回路構成と、それらにより得られる分圧比を示すものである。
図14は、図13において実現される分圧比を昇順に並び替え、デジタル信号値に対応付けたものである。この場合、分圧比は8通りとなるので、分解能は8となる。このように分圧回路を抵抗変化型素子により構成すると、固定抵抗により構成した比較例の2倍の分解能を得ることができる。
なお、本実施形態(図10)では、抵抗Rrを分圧回路の上段に設け、抵抗変化型素子群を下段に設けたが、逆にして、抵抗変化素子群を上段に設け、固定抵抗を下段に設けても同様な効果が得られる。
以上説明したように、この発明の各実施形態によれば、小さな面積で、高精度、高感度のD/A変換回路を実現することができる。
<他の実施形態>
以上、この発明の第1および第2実施形態を説明したが、この発明には他にも実施形態が考えられる。例えば次の通りである。
(1)図15に示す実施形態は、上記第1実施形態(図1)の変形例である。なお、図15では、図1における制御回路302に相当するものの図示が省略されている。図15に示す実施形態において、抵抗変化型素子R2k(k=0〜n)は、図1における抵抗変化型素子R1k(k=0〜n)に相当するものである。図15に示す実施形態において、抵抗変化型素子R2k(k=0〜n)とスイッチトランジスタSW1k(k=0〜n)の位置関係が図1のものと逆になっている。他の点は図1に示す構成と同様である。
図15に示す実施形態によれば、スイッチトランジスタSW0k(k=0〜n)およびSW1k(k=0〜n)をレイアウト(配置)するときに、スイッチトランジスタSW0kのソースのスイッチトランジスタSW1kのソースを共通の拡散領域とすることができるので、レイアウト面積を縮小することができる。
本実施形態におけるデータ書き込みの動作は上記第1実施形態と全く同様である。しかし、本実施形態では、図15に示すように、スイッチトランジスタS1k(k=0〜n)のドレインと抵抗変化型素子R2k(k=0〜n)のフリー層を接続することになるので、抵抗変化型素子R2k(k=0〜n)のレイアウト接続形状は上記第1実施形態の抵抗変化型素子R1k(k=0〜n)と異なる。
(2)図16に示す実施形態は、図15の実施形態にさらに変形を加えた例である。図16において、抵抗変化型素子R3k(k=0〜n)は図15における抵抗変化型素子R2k(k=0〜n)に対応している。しかし、図15における抵抗変化型素子R2k(k=0〜n)はピン層が電源VP2に接続されているのに対し、図16における抵抗変化型素子R3k(k=0〜n)はピン層がスイッチトランジスタSW1k(k=0〜n)のドレインに接続されている。
この抵抗変化型素子R3k(k=0〜n)はピン層がスイッチトランジスタSW1k(k=0〜n)のドレインに接続されている点において、上記第1実施形態の抵抗変化型素子R1k(k=0〜n)と同様である。
従って、本実施形態によれば、抵抗変化型素子R3k(k=0〜n)のレイアウト接続形状を上記第1実施形態の抵抗変化型素子R1k(k=0〜n)と同様にすることができるともに、スイッチトランジスタSW0k(k=0〜n)とスイッチトランジスタSW1k(k=0〜n)のソースの共通化を行い、レイアウト面積を縮小することができる。
なお、本実施形態では、電源VP3およびVP2間における抵抗変化型素子R3k(k=0〜n)の向きが、上記第1実施形態の抵抗変化型素子R1k(k=0〜n)との逆向きになっている。従って、本実施形態では、抵抗変化型素子R3k(k=0〜n)に対するデータ書き込み時、上記第1実施形態とは逆極性の書き込み電圧を電源VP3およびVP2間に発生させることになる。
(3)上記各実施形態では、抵抗変化型素子からなる分圧回路をD/A変換回路としたが、D/A変換回路の構成は分圧回路に限定されるものではない。例えば複数の抵抗変化型素子を直列接続した合成抵抗と、これに電流を流し込む定電流源とを設け、デジタル信号値に応じて、各抵抗変化型素子の抵抗値の高/低、短絡の有無を設定し、その際の合成抵抗の電圧降下をデジタル信号値に対応したアナログ信号として出力するようにしてもよい。
301,311,321,331……分圧回路、302,312……制御回路、R0k(k=0〜n),R1k(k=0〜n),Rk(k=0〜n)……抵抗変化型素子、SW0k(k=0〜n),SW1k(k=0〜n),SWk(k=0〜n)……スイッチトランジスタ、T1……書き込みトランジスタ、Rr……固定抵抗、VP1,VP2,VP3……電源。

Claims (10)

  1. 複数の抵抗変化型素子を有し、
    変換対象であるデジタル信号に基づいて、前記複数の抵抗変化型素子における1または複数の抵抗変化型素子を選択して、各々に書き込み電圧を印加し、並列接続することにより、前記デジタル信号に対応したアナログ信号を発生することを特徴とするD/A変換回路。
  2. 第1および第2の電源ノード間の電圧を分圧してアナログ電圧出力ノードに出力する分圧回路であって、各々スイッチと抵抗変化型素子とを直列接続した複数の回路を互いに並列接続してなる第1の可変抵抗スイッチ回路を前記第1の電源ノードと前記アナログ電圧出力ノードとの間に有し、各々スイッチと抵抗変化型素子とを直列接続した複数の回路を互いに並列接続してなる第2の可変抵抗スイッチ回路を前記第2の電源ノードと前記アナログ電圧出力ノードとの間に有する分圧回路と、
    前記分圧回路内の抵抗変化型素子に書き込み電圧を印加する制御と前記分圧回路における複数のスイッチのON/OFF制御とを行う制御回路と
    を具備することを特徴とするD/A変換回路。
  3. 前記アナログ電圧出力ノードと第3の電源ノードとの間に介挿された書き込みスイッチを有し、
    前記制御回路は、前記書き込みスイッチおよび前記第1または第2の可変抵抗スイッチ回路内のスイッチをONにして、前記第1および第3の電源ノード間または前記第2および第3の電源ノード間に書き込み電圧を印加することにより、前記第1または第2の可変抵抗スイッチ回路内の抵抗変化型素子に書き込み電圧を印加することを特徴とする請求項2に記載のD/A変換回路。
  4. 前記制御回路は、変換対象であるデジタル信号に基づいて、前記第1または第2の可変抵抗スイッチ回路内の1または複数の抵抗変化型素子に書き込み電圧を印加する制御と、前記第1または第2の可変抵抗スイッチ回路内の1または複数のスイッチをONにして前記分圧回路に前記デジタル信号に対応したアナログ信号を出力させる制御とを行うこととを特徴とする請求項2または3に記載のD/A変換回路。
  5. 第1および第2の電源ノード間の電圧を分圧してアナログ電圧出力ノードに出力する分圧回路であって、固定抵抗を前記第1の電源ノードと前記アナログ電圧出力ノードとの間に有し、各々スイッチと抵抗変化型素子とを直列接続した複数の回路を互いに並列接続してなる可変抵抗スイッチ回路を前記第2の電源ノードと前記アナログ電圧出力ノードとの間に有する分圧回路と、
    前記分圧回路内の抵抗変化型素子に書き込み電圧を印加する制御と前記分圧回路における複数のスイッチのON/OFF制御とを行う制御回路と
    を具備することを特徴とするD/A変換回路。
  6. 前記アナログ信号を前記分圧回路に出力させるとき、前記第1の電源ノードを高電位電源ノードとし、前記第2の電源ノードを低電位電源ノードとすることを特徴とする請求項5に記載のD/A変換回路。
  7. 前記アナログ信号を前記分圧回路に出力させるとき、前記第2の電源ノードを高電位電源ノードとし、前記第1の電源ノードを低電位電源ノードとすることを特徴とする請求項5に記載のD/A変換回路。
  8. 前記アナログ電圧出力ノードと第3の電源ノードとの間に介挿された書き込みスイッチを有し、
    前記制御回路は、前記書き込みスイッチおよび前記可変抵抗スイッチ回路内のスイッチをONにして、前記第2および第3の電源ノード間に書き込み電圧を印加することにより、前記可変抵抗スイッチ回路内の抵抗変化型素子に書き込み電圧を印加することを特徴とする請求項5〜7のいずれか1の請求項に記載のD/A変換回路。
  9. 前記制御回路は、変換対象であるデジタル信号に基づいて、前記可変抵抗スイッチ回路内の1または複数の抵抗変化型素子に書き込み電圧を印加する制御と、前記可変抵抗スイッチ回路内の1または複数のスイッチをONにして前記分圧回路に前記デジタル信号に対応したアナログ信号を出力させる制御とを行うこととを特徴とする請求項5〜8のいずれか1の請求項に記載のD/A変換回路。
  10. 前記抵抗変化型素子は、磁気トンネル接合素子または電界誘起巨大抵抗変化の発生する抵抗素子であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1の請求項に記載のD/A変換回路。
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