JP2014119984A - タッチセンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】直線偏光フィルムや位相差フィルムを全面に貼り合わせたタッチセンサは、電子機器等のディスプレイ部以外の偏光特性が不要な箇所にも使用しているためコストの高いタッチセンサとなっていた。また、中央部が平坦であっても外形部が立ち上がり形状の透明基材に貼り合わせる場合には、直線偏光フィルムや位相差フィルムが引き伸ばされて偏光特性を失い、その影響でもって電子機器等のディスプレイ部に相当する平坦な中央部においても所望の偏光特性が得られない問題があった。
【解決手段】偏光フィルム層を基体シートの中央窓部の必要最低限の箇所のみに形成することで、コストパフォーマンスに優れ、外形部が立ち上がり形状の透明基材に貼り合わせた場合でも所望の偏光特性が得られるタッチセンサを提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、偏光フィルム層を基体シートの中央窓部の必要最低限の箇所のみに形成することで、コストパフォーマンスに優れ、外形部が立ち上がり形状の透明基材に貼り合わせた場合でも所望の偏光特性が得られるタッチセンサに関する。
従来、直線偏光フィルムや位相差フィルムなどの偏光フィルム層が形成されたタッチセンサの発明として、特許文献1の発明があった。
特開2012-173976
特許文献1の発明のタッチセンサは、高価な直線偏光フィルムや位相差フィルムを全面に貼り合わせたタッチセンサであり、電子機器等のディスプレイ部以外の偏光特性が不要な箇所にも使用しているためコストの高いタッチセンサとなっており、ハイエンドな電子機器等にしか適用できない問題があった。
また、特許文献1の発明のタッチセンサは、中央部が平坦であっても外形部が立ち上がり形状の透明基材に貼り合わせる場合には、直線偏光フィルムや位相差フィルムが引き伸ばされて偏光特性を失い、その影響でもって電子機器等のディスプレイ部に相当する平坦な中央部においても所望の偏光特性が得られない問題があった。したがって、上記特許文献1の発明のタッチセンサは、全面が平坦な形状の電子機器等にしか適用できない問題があった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、偏光フィルム層が必要最低限の箇所のみに形成されたコストパフォーマンスに優れたタッチセンサであり、中央部が平坦であって額縁部が立ち上がり形状の透明基材に貼り合わせた場合でも所望の偏光特性が得られるタッチセンサを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の第1の発明は、基体シートと、基体シートの中央窓部に形成された透明導電膜層の回路と、基体シートの中央窓部に対応してカットされ、透明導電膜層の上に形成された偏光フィルム層と、基体シートの額縁部の上に形成された、透明導電膜層からの電気信号を検出する引き回し回路とを備えた、タッチセンサである。
この構成によると、偏光フィルム層は偏光特性が特に必要とされる電子機器等のディスプレイ付近に相当する中央窓部のみに形成されていて、高価な偏光フィルム層が無駄なく使用されることになる。したがって、コストパフォーマンスに優れたタッチセンサとなり、ミドルエンドの電子機器等にも適用することができる。また、タッチセンサを外形部が立ち上がり形状になっている透明基材に貼り付ける場合であっても、立ち上がり形状に相当する部分には上記偏光フィルム層が存在しないので、偏光フィルム層が貼り付ける際に引き伸ばされることはなく、所望の偏光特性が得ることができる。
本発明の第2の発明は、第1の発明において、基体シートは、偏光フィルム層のカット断面に沿うように貼り付けられたタッチセンサである。この構成によると、タッチセンサを透明基材に貼り付ける際にカットされた偏光フィルム層による段差でもって生じる皺や泡かみの不良が発生しにくくなり、生産性が向上する。
本発明の第3の発明は、第1又は第2の発明において、カット断面は斜めであるタッチセンサである。この構成によると、カット面が斜めになればなるほど基体シートが偏光フィルム層のカット断面に沿いやすくなる。したがって、折り曲げにくい材質の基体シートや透明導電膜でも使用することができ、材料選択の幅が拡大する。
本発明の第4の発明は、第1から第3の発明において、基体シートの額縁部は立体形状に加工されたタッチセンサである。この構成によると、外形部は立ち上がり形状の透明基材の内側面に沿いやすくなり、同形状の透明基材の内側面に貼り付けしやすくなる。
本発明の第5の発明は、第1から第4の発明において、透明導電膜層は導電繊維及びチオフェン系導電ポリマーの少なくとも1つを含むタッチセンサである。本発明の第6の発明は、第1から第4の発明において、透明導電膜層は微細なメッシュパターン化させた金属膜及び自己組織化させた金属微粒子パターンの少なくとも1つを含むタッチセンサである。これらの構成によると、前記透明導電膜層が耐屈曲性を有するため、カットされた偏光フィルム層の厚みが厚くて、カット断面が直角に近い場合などでも使用することができる。
本発明の第7の発明は、第1から第6の発明において、引き回し回路を覆う加飾層を有する、偏光フィルム層の上に形成された透明基材を更に備えたタッチセンサである。この構成によると、加飾層が透明導電膜層の回路からの電気信号を検出する引き回し回路を覆い隠すことができる。
本発明の第8の発明は、第7の発明において、透明基材は、平坦形状を有する中央窓部と、その中央窓部の縁から接続される、立ち上がり形状を有する額縁部とからなり、偏光フィルム層と透明導電膜層の回路とは透明基材の中央窓部に形成され、加飾層と引き回し回路とは透明基材の額縁部に形成されたタッチセンサである。この構成によると、加飾層が形成される部分が主に透明基材の側面部になるため、引き回し回路の線幅および線間を細く狭くしなくとも、視認者が上面からタッチセンサを観察した場合に、額縁部分が少なくなり中央窓部のディスプレイ部分の割合を高くすることができる。
この発明によれば、偏光フィルム層が必要最低限の箇所のみに形成されたコストパフォーマンスに優れたタッチセンサを提供することができる。また、中央部が平坦であって額縁部が立ち上がり形状の透明基材に貼り合わせた場合でも所望の偏光特性が得られるタッチセンサを提供することができる。
本発明の第1の発明のタッチセンサの一例を示す断面図である。 本発明の第2の発明のタッチセンサの一例を示す断面図である。 本発明の第3の発明のタッチセンサの一例を示す断面図である。 本発明の第4の発明のタッチセンサの一例を示す断面図である。 本発明の第9の発明のタッチセンサの一例を示す断面図である。 本発明の第10の発明のタッチセンサの一例を示す断面図である。
以下、本発明に係るタッチセンサの実施形態を図面に基づいて説明する。図1を参照して、本発明のタッチセンサ100は、基体シート1と、基体シートの中央窓部2に形成された透明導電膜層の回路3と、透明導電膜層の回路3の上に、基体シートの中央窓部2に対応してカットされた偏光フィルム層10と、基体シートの額縁部4の上に形成された、透明導電膜層の回路3からの電気信号を検出する引き回し回路5とを備えている。
図2を参照して、基体シート1は、偏光フィルム層10のカット断面に沿うように貼り付けてもよい。図3を参照して、偏光フィルム層10のカット断面は斜めであってもよい。図4を参照して、基体シートの額縁部4は立体形状であってもよい。
図5を参照して、本発明のタッチセンサ200は、引き回し回路5を覆う加飾層55を有する、偏光フィルム層10の上に形成された透明基材50を備えていてもよい。また、図6を参照して、透明基材50は平坦形状を有する中央窓部52と、その中央窓部52の縁から接続される、立ち上がり形状を有する額縁部54とからなり、偏光フィルム層10と透明導電膜層の回路3とは透明基材の中央窓部52に形成され、加飾層55と引き回し回路5とは透明基材の額縁部54に形成されていてもよい。
なお、図6では、透明基材の中央窓部52と額縁部54とは一体的に接続されており、表面は面一になっているが、透明基材の中央窓部52と額縁部54とが別部材で、段差を設けて接続されていてもよい。
偏光フィルム層10とは一定方向に振動する光だけを透過させるフィルム層であり、通常直線偏光フィルムと位相差フィルムとが積層された層であるが、本発明では直線偏光フィルム単独の層の場合も含む。外部から入射してくる光線の一部は基体シート1や透明導電膜層の回路3の界面で反射し、電子機器等のディスプレイの画面を見づらくする。その際、光線の振動方向は反射面で変化する。この性質を利用して、偏光フィルム層10は上記界面で反射し振動方向が変わった有害な反射光線を遮断し、反射率を低下させてディスプレイの画面を見やすくする効果がある。
直線偏光フィルムは、入射する光を直交する偏光成分の一方のみを通過させ、他方を吸収(あるいは反射・散乱)により遮蔽するフィルムであり、ポリビニルアルコール樹脂にヨウ素や有機染料などの二色性の材料を染色・吸着させ、高度に延伸・配向させたフィルムやトリアセチルセルロースフィルムなどが挙げられる。厚みは10〜100μm程度となる。
位相差フィルムは延伸等により透明フィルムに所定の歪みを付与したフィルムであり、透明フィルムの材質としてはポリカーボネート樹脂、シクロオレフィン樹脂、液晶ポリマー樹脂等の材料が挙げられる。厚みは10〜100μm程度となる。
偏光フィルム層10は、基体シートの中央窓部2に対応した大きさにカットするとよい。基体シートの中央窓部2に対応した大きさとは、偏光フィルム10と基体シートの中央窓部2とが同じ大きさの場合、偏光フィルム層10のどちらか一方の端が基体シートの中央窓部2より外に延びている場合や、偏光フィルム層10の両端が基体シートの中央窓部2より外に延びている場合などが考えられる。中でも、電子機器等の入力エリアや表示エリアの広さや形状に応じて、それらより若干大きく透明基材50の平坦な中央部のサイズと同等にカットするのが好ましい。そのようにすれば、タッチセンサを透明基材50に貼り合わせる際に多少位置ずれが生じても問題とならないからである。
偏光フィルム層10のカット方向は、普通は図2のように、フィルム面に対して鉛直方向からカットするが、本発明では図3のように、できる限り斜めの方向からカットするのが好ましい。タッチセンサ100を透明基材に貼り付ける際には、カットされた偏光フィルム層10による段差でもって皺や泡かみの不良が発生しやすくなる。それを防止するために、予め偏光フィルム層10の側面すなわちカット断面と基体シート1とが接しやすくさせておくのが好ましいが、接しやすくするためには、カット断面を斜めにして基体シート1が偏光フィルム層のカット断面に沿いやすくするのが好ましいからである。そして、カット断面を斜めにすればするほど折り曲げにくい材質の基体シート1や透明導電膜3を使用することができ、材料選択の幅が拡大する相乗効果もある。なお、斜めの方向からカットする場合、カット性能がどうしても低下するので偏光フィルム層10はできるだけ薄い方が好ましい。
偏光フィルム層10のカット方法は、鋭利な刃などによる打ち抜きの他、炭酸ガスなどによるレーザー光線を照射してカットする方法が挙げられる。とくに、レーザー光線を斜め方向から照射すれば、斜めの断面にカットしやすいので好ましい。
基体シート1と偏光フィルム層10の貼り付け方法としては、基体シート1を偏光フィルム層10の所定の位置上に載置し、背面から弾性体のパッドなどでもって基体シート1を押圧して偏光フィルム層10に貼り付ける方法が挙げられる。この方法では、弾性体のパッドが自由自在に変形するので偏光フィルム層10のカット断面においても押圧を加えることができ、貼り合わせすることができる。また、弾性体のパッドの代わりに弾性体のロールを順次押圧しながら移動させることでもって基体シート1を押圧して貼り付け形成することもできる。弾性体のパッドとしては硬度45〜60程度のシリコンゴムからなるパッドが挙げられ、弾性体のロールとしては硬度60〜90程度のシリコンゴムからなるロールが挙げられる。押圧力は0.5〜2MPa程度に設定するとよい。
貼り付ける際には、偏光フィルム層10上に光学用透明粘着剤や感圧性接着剤を塗布したり、予め光学用透明粘着剤層の両面にセパレーターが形成されているシートを用いて、一方のセパレーターを剥離して基体シート1に偏光フィルム層10を貼り付けるとよい。光学用透明粘着剤層としては厚み20〜200μmのアクリル系樹脂の粘着層が挙げられる。
基体シート1は、ポリカーボネート系、シクロオレフィン系、アクリル系、ポリエチレンテレフタレート系、ポリブチレンテレフタレート系などの樹脂フィルムを使用することができる。フィルム基材の厚みは30〜500μm程度とするのが一般的である。なお、ここでいうフィルム基材とは、JIS K‐7171の試験装置でもって曲げ試験をした際、曲げ半径が5cmのときの曲げ応力が150MPa未満の曲げ特性を有する基材であれば上記樹脂フィルム以外の材質でもよく、例えば厚み50〜100μmの無アルカリホウケイ酸ガラスのように上記樹脂フィルムに匹敵するような曲げ特性を有するフレキシブルな基材も含まれる。
タッチセンサ100の額縁部を立体形状に加工する方法としては、真空成形、圧空成形、ハイドロフォーミングなどが挙げられるが、電子機器等に用いる製品なのでできるだけ熱や水分を使用しない方が好ましく、空気圧だけで成形する圧空成形の一種である超高圧成形が好ましい。加える空気圧としては20〜200kg/cm程度が好ましい。
透明導電膜層の回路3の材質としては、一般的に、酸化錫、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化亜鉛、酸化カドミウム、インジウムチンオキサイド(ITO)などの金属酸化物を用いることができる。ただし本発明では、僅かではあるが偏光フィルム層10のカット断面に沿って透明導電膜層の回路3の一部を折り曲げて追随して形成する場合もあるので、これらの金属酸化物よりもよりフレキシブルな材質で形成した方が好ましい。
そのようなフレキシブルな透明導電膜層の回路3としては、金、銀、銅、錫、ニッケル、アルミニウム、パラジウムなどの導体金属やカーボンからなる極細線の導体繊維(すなわち金属ナノファイバーまたは金属ナノワイヤやカーボンナノチューブ)を含有させた透明導電膜や、金、銀、銅、錫、ニッケル、アルミニウム、パラジウムなどの導体金属を目視で確認できない程度の細線でパターン化または自己組織化して形成させて、外観上透明に見えるようにした透明導電膜、PEDOT(ポリエチレンジオキシチオフェン)などのチオフェン系導電ポリマーからなる透明導電膜などが挙げられる。
極細線の導体繊維は、断面の直径が10〜200nm、アスペクト比が10〜100000のものが光学特性・導電性の点から好ましい。導体繊維を透明バインダーに含有させてインキ化し汎用の印刷方式にてパターン形成する方法や、全面クリアコートしてリフトオフによりパターン形成する方法などにより、透明導電膜層の回路3をパターン形成することができる。
目視で確認できない程度の導体金属によるパターンとしては、線幅が100μm以下で開口率(単位面積あたりの導体金属パターンが形成されない比率)が90%以上の格子状パターンやハニカム状のパターンが挙げられる。このパターンはリフトオフやエッチングなどの方法により形成される。あるいは、疎水性溶媒系の溶液キャスト製膜法と水蒸気結露現象を組み合わせた自己組織化による方法で上記パターンを形成してもよいし、銀塩写真技術でもってパターンを形成してもよい
透明導電膜層の回路3に十分な導電性があれば、透明導電膜層の回路3の材料を引き回し回路5の材料としてそのまま外部回路と接続するための端子部まで連続して形成してもよい。ただ、一般的に透明性と導電性は相反する関係にあるため、ディスプレイ部分以外は電気信号を円滑に伝達するためにもっと導電性のよい別の材料で引き回し回路5を別途形成する方が好ましい。具体的には、銀ペーストなどの導電インキを汎用の印刷方式で形成したり、銅箔などの導体金属をリフトオフやエッチングなどの方法で形成したりするのが一般的である。
なお、以上に示したタッチセンサ100は、透明導電膜層の回路3が単層の場合であるが、透明導電膜層の回路3が複層であってもよいし、基体シート1の表裏両面に形成されていてもよい。あるいは、透明導電膜層の回路3が形成されている基体シート1が複数積層形成されていてもよい。透明導電膜層の回路3が複数形成された静電容量式タッチセンサの場合、マルチタッチ入力などが円滑に行える長所がある。また、各図では透明導電膜層の回路3および引き回し回路5が基体シート1の透明基材50の側と反対側の面で示しているが、各層を透明基材1の面側に形成してもよい。
図5を参照して、上記タッチセンサ100を加飾層55が中央窓部周囲の額縁部に形成されている透明基材50の内側面に貼り付けると、装飾付きのタッチセンサ200が得られる。この装飾付きのタッチセンサ200は、透明基材の中央窓部52には透明導電膜層の回路3と偏光フィルム層10とが形成され、透明基材の額縁部54には透明導電膜層の回路3からの電気信号を検出する引き回し回路5及び引き回し回路5を覆い隠す加飾層55とが形成された構造になっている。なお、加飾層55を透明基材50ではなく、引き回し回路5の上に直接形成して引き回し回路5を覆い隠してもよい。
図6を参照して、上記タッチセンサ100を中央部は平坦であるが外形部は立ち上がり形状の透明基材50の内側面に貼り付けた場合は、透明基材の額縁部4は立ち上がり形状部分になり、立体形状の装飾付きのタッチセンサ200が得られる。この立体形状の装飾付きのタッチセンサ200の構成は、加飾層55が形成される部分が主に透明基材50の側面部になるため、引き回し回路5の線幅および線間を細く狭くしなくとも、視認者が上面からタッチセンサを観察した場合に、額縁部分が少なくなり中央窓部のディスプレイ部分の割合が高くなるように見せることができる。
なお、透明基材50の立ち上がり部の形状は、立ち上がり部の高さが1〜5mm程度で、立ち上がり部の角のアールが半径0.5〜5mmの形状になっていることが好ましい。立ち上がり部の高さが1mm未満であると狭額縁化が不十分となり、5mmより高いとタッチセンサ100を貼り合わせるのが困難になるためである。また、立ち上がり部の角のアールを半径0.5mm以上にすることで、外形部の角に加わる外部からの衝撃が分散され透明基材50が破損されにくくなるだけでなく、貼り付けるタッチセンサ100が追随しやすくなり貼り合わせも容易になる長所がある。
透明基材50の材質は、ソーダ、ホウケイ酸、アルミノケイ酸などの透明ガラスのほか、ポリカーボネート、アクリルなどの透明成形樹脂が挙げられる。透明ガラスに立ち上がり部を設ける方法として、板ガラスを軟化温度まで熱してその自重により金型に沿って曲げ立ち上がり部を形成する方法が挙げられる。透明成形樹脂については、所望の立ち上がり形状にした成形金型に透明樹脂を射出したり圧縮したりして形成するとよい。
加飾層55は、ポリビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリエステルウレタン系樹脂、アルキド樹脂、などをバインダーとし、適切な色の顔料または染料を着色剤として含有する着色インキを用いるとよい。形成方法は、スクリーン印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、などの通常印刷法などを用いるとよい。印刷層の厚みは0.5〜10μm程度とするのが一般的である。
また加飾層55は、金属薄膜層からなるものあるいは金属薄膜層と上記印刷層との組み合わせからなるものでもよい。金属薄膜層は金属光沢を表現するものであり、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、鍍金法、などにより形成される。この場合、表現したい金属光沢色に応じて、アルミニウム、ニッケル、金、白金、クロム鉄、銅、スズ、インジウム、銀、チタニウム、鉛、亜鉛などの金属、これらの合金または化合物を使用できる。金属薄膜層の厚みは0.05μm程度とするのが一般的である。また、金属薄膜層を設ける際に、他の層との密着性を向上させるために前アンカー層や後アンカー層を設けてもよい。
1 基体シート
2 基体シートの中央窓部
3 透明導電膜層
4 基体シートの額縁部
5 引き回し回路
10 偏光フィルム層
50 透明基材
52 透明基材の中央窓部
54 透明基材の額縁部
55 加飾層
100 タッチセンサ
200 タッチセンサ

Claims (8)

  1. 基体シートと、
    前記基体シートの中央窓部に形成された透明導電膜層の回路と、
    前記基体シートの中央窓部に対応してカットされ、前記透明導電膜層の上に形成された偏光フィルム層と、
    前記基体シートの額縁部の上に形成された、前記透明導電膜層からの電気信号を検出する引き回し回路とを備えた、タッチセンサ。
  2. 前記基体シートは、前記偏光フィルム層のカット断面に沿うように貼り付けられた、請求項1記載のタッチセンサ。
  3. 前記カット断面は斜めである、請求項1又は2記載のタッチセンサ。
  4. 前記基体シートの額縁部は立体形状に加工された、請求項1から3のいずれかに記載のタッチセンサ。
  5. 前記透明導電膜層は導電繊維及びチオフェン系導電ポリマーの少なくとも1つを含む、請求項1から4のいずれかに記載のタッチセンサ。
  6. 前記透明導電膜層は微細なメッシュパターン化させた金属膜及び自己組織化させた金属微粒子パターンの少なくとも1つを含む、請求項1から4のいずれかに記載のタッチセンサ。
  7. 前記引き回し回路を覆う加飾層を有する、前記偏光フィルム層の上に形成された透明基材を更に備えた、請求項1から6のいずれかに記載のタッチセンサ。
  8. 前記透明基材は、平坦形状を有する中央窓部と、その中央窓部の縁から接続される、立ち上がり形状を有する額縁部とからなり、
    前記偏光フィルム層と前記透明導電膜層の回路とは前記透明基材の中央窓部に形成され、
    前記加飾層と前記引き回し回路とは前記透明基材の額縁部に形成された、請求項7記載のタッチセンサ。
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