JP2014116887A - 近傍磁界アンテナ - Google Patents

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Abstract

【課題】1つの電流源を利用する近傍磁界アンテナにおいて、フィーダー線からの不要磁界を低減し、近傍磁界アンテナから遠方の磁界を急激に減衰させる。
【解決手段】電流入力フィーダー線12と2つの電流出力フィーダー線13a,13bとを平行かつ近接させて配置し、2つのループアンテナ11a,11bにそれぞれ流れる電流の進行方向を互いに逆方向にする。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁界を利用したアンテナの技術に関する。
約10MHz以下の低周波磁界は、人体や物といった周囲環境との相互作用が電界等と比べて著しく低いことから、通信エリアを限定した無線通信用の通信媒体として利用される。
一般に磁界は、電流ループによって生成することが可能である。様々な磁気モーメント(電流値×電流ループの内面積)を有する複数の電流ループを適切に配置することにより、通信エリアの内から外にかけて磁界強度が急激に減衰するようなシャープな磁界分布を得ることができる。
従来の近傍磁界アンテナでは、そのようにシャープな磁界分布を得るため、複数の電流源を用いて複数の電流ループにそれぞれ電流を供給していた。
特開2005−33587号公報 特開2001−16025号公報 特開2007−174570号公報
一方、各電流ループを流れる交流電流の同期処理を回避し、更に回路構成の簡素化と低コスト化を図るため、1つの電流源を用いて全ての電流ループに電流を供給するのが望ましい。
しかしながら、1つの電流源を使用した場合、(1)電流ループ毎に異なる電流を供給しなければならないという課題や、(2)1つの電流源と全ての電流ループとをそれぞれ接続する複数の電流入力フィーダー線の配線が複雑になるため、各電流入力フィーダー線から不要磁界が発生するという課題があった。
このような課題を解消する一手段として、特許文献1,2に開示されているようなコイル型のアンテナが考えられる。このコイル型のアンテナは、図5に示すように渦巻き状の構造であることから、等価的に単一の電流ループを複数個形成していると擬制できる。
しかし、擬制された各電流ループをそれぞれ流れる各電流の大きさと向きは等しく、その電流量や電流の進行方向を変更できないため、結局は単一の電流ループが生成する磁界分布と同様であり、上記2つの課題を解決しているものの、前述したようなシャープな磁界分布を得ることができなくなってしまう。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、1つの電流源を利用する近傍磁界アンテナにおいて、フィーダー線からの不要磁界を低減することを第1の目的とし、近傍磁界アンテナから遠方の磁界を急激に減衰させることを第2の目的とする。
請求項1記載の近傍磁界アンテナは、導線で構成される同心状の複数のアンテナの各一端に接続され、前記複数のアンテナに電流を入力するための1つの直線状の電流入力フィーダー線と、各一端が前記複数のアンテナの各他端にそれぞれ接続され、前記電流入力フィーダー線に一定の近接距離内で平行配置された複数の直線状の電流出力フィーダー線と、を有することを要旨とする。
本発明によれば、複数のアンテナに電流を入力するための1つの直線状の電流入力フィーダー線を有し、当該複数のアンテナにそれぞれ接続された複数の直線状の電流出力フィーダー線を当該電流入力フィーダー線に一定の近接距離内で平行配置したため、各フィーダー線からの不要磁界を低減することができる。
請求項2記載の近傍磁界アンテナは、請求項1記載の近傍磁界アンテナにおいて、各一端が前記複数の電流出力フィーダー線の各他端に接続され、各他端がグランド端子に接続され、前記複数のアンテナに流れる電流値をそれぞれ調整するための複数の電流調整用インピーダンス素子を更に有することを要旨とする。
請求項3記載の近傍磁界アンテナは、請求項2記載の近傍磁界アンテナにおいて、前記複数の電流調整用インピーダンス素子と前記グランド端子との間にそれぞれ挿入され、前記複数のアンテナに流れる電流値をそれぞれモニタするための同一抵抗値からなる複数の電流モニタ用抵抗と、前記複数の電流モニタ用抵抗の各両端間に生じる電圧値をそれぞれモニタするための複数のモニタ端子と、を更に有することを要旨とする。
請求項4記載の近傍磁界アンテナは、請求項1乃至3のいずれかに記載の近傍磁界アンテナにおいて、前記複数のアンテナは、同一平面上に配置され、流れる電流の進行方向が異なることを要旨とする。
本発明によれば、上記複数のアンテナに流れる電流の進行方向が異なるため、近傍磁界アンテナから遠方の磁界を急激に減衰させることができる。
請求項5記載の近傍磁界アンテナは、請求項4記載の近傍磁界アンテナにおいて、前記複数のアンテナの数は2つであって、外側のアンテナに流れる電流の進行方向は内側のアンテナに流れる電流の進行方向と逆方向であり、前記電流入力フィーダー線と、前記外側のアンテナと前記内側のアンテナとにそれぞれ接続された2つの前記電流出力フィーダー線とは、前記内側のアンテナに接続された電流出力フィーダー線における前記外側のアンテナとの交差部分を除いて、前記同一平面上に配置されていることを要旨とする。
請求項6記載の近傍磁界アンテナは、請求項4記載の近傍磁界アンテナにおいて、前記複数のアンテナの数は4つであって、最も外側にある第1のアンテナから最も内側にある第4のアンテナのうち、第1のアンテナと第4アンテナとにそれぞれ流れる各電流の進行方向は同じ方向であり、第2のアンテナと第3のアンテナとにそれぞれ流れる各電流の進行方向は前記第1のアンテナに流れる電流の進行方向と逆方向であり、前記電流入力フィーダー線と、前記第1のアンテナと前記第2のアンテナとにそれぞれ接続された2つの前記電流出力フィーダー線とは、前記第2のアンテナに接続された電流出力フィーダー線における前記第1のアンテナとの交差部分を除いて、前記同一平面上に配置され、前記第3のアンテナと前記第4のアンテナとにそれぞれ接続された2つの前記電流出力フィーダー線と、前記交差部分の電流出力フィーダー線とは、前記平面に平行な他の平面上に配置されていることを要旨とする。
請求項7記載の近傍磁界アンテナは、請求項6記載の近傍磁界アンテナにおいて、前記第1のアンテナに流れる電流の絶対値と前記第1のアンテナで囲まれた部分の面積との乗算値と、前記第3のアンテナに流れる電流の絶対値と前記第3のアンテナで囲まれた部分の面積との乗算値とが同一であり、前記第2のアンテナに流れる電流の絶対値と前記第2のアンテナで囲まれた部分の面積との乗算値と、前記第4のアンテナに流れる電流の絶対値と前記第4のアンテナで囲まれた部分の面積との乗算値とが同一であることを要旨とする。
請求項8記載の近傍磁界アンテナは、請求項1乃至7のいずれかに記載の近傍磁界アンテナにおいて、前記複数のアンテナは、同心円状のループアンテナであることを要旨とする。
本発明によれば、1つの電流源を利用する近傍磁界アンテナにおいて、フィーダー線からの不要磁界を低減することができ、近傍磁界アンテナから遠方の磁界を急激に減衰させることができる。
二重ループアンテナの構造を示す図である。 二重ループアンテナ中心軸上の電界強度分布を示す図である。 四重ループアンテナの構造を示す図である。 四重ループアンテナ中心軸上の電界強度分布を示す図である。 従来のループアンテナの基本構造を示す図である。
以下、本発明を実施する一実施の形態について図面を用いて説明する。但し、本発明は多くの異なる様態で実施することが可能であり、本実施の形態の記載内容に限定して解釈すべきではない。
〔第1の実施の形態〕
第1の実施の形態では、2つのループアンテナを用いた二重ループアンテナの場合を例に説明する。
図1は、本実施の形態に係る近傍磁界アンテナ1の構造を示す図である。この近傍磁界アンテナ1は、2つのループアンテナ11a,11bと、各ループアンテナ11a,11bに電流を入力するための1つの電流入力フィーダー線12と、各ループアンテナ11a,11bに流れる電流をそれぞれ出力するための2つの電流出力フィーダー線13a,13bとを備えている。
第1のループアンテナ11a及び第2のループアンテナ11bは、それぞれ円弧形の導線で構成され、径の大きい第1のループアンテナ11aが径の小さい第2のループアンテナ11bの外側になるように同一平面上で同心円状に配置されている。
また、それぞれに流れる電流の進行方向を互いに逆方向にするため、第1のループアンテナ11aにおいて時計回りの方向に電流が流れる方の端子を電流入力端子11a_inとし、第2のループアンテナ11bにおいて反時計回りの方向に電流を流す方の端子を電流入力端子11b_inとしている。
電流入力フィーダー線12は、1つの電流源(信号源)からの電流を全てのループアンテナ11a,11bに供給するため、それら全てのループアンテナ11a、11bに共通して利用される1つの直線状の導線により構成されている。
そしてその両端は、電流源を接続するための電流源接続端子T_inと、第2のループアンテナ11bの電流入力端子11b_inとに接続されている。また、電流入力フィーダー線12上の任意の部分において、第1のループアンテナ11aの電流入力端子11a_inに接続されている。
2つの電流出力フィーダー線13a,13bは、2つのループアンテナ11a,11bに流れる電流をそれぞれ出力するため、各一端がそれら2つのループアンテナ11a,11bの各電流出力端子11a_out,11b_outにそれぞれ接続されている。
電流入力フィーダー線12と、それら2つの電流出力フィーダー線13a,13bとは、上記2つのループアンテナ11a,11bと同一平面上に配置される。但し、第2の電流出力フィーダー線13bは、外側の第1のループアンテナ11aと交差する部分のみ、その平面に平行する裏平面上に配置される。
ここで、2つの電流出力フィーダー線13a,13bは、電流入力フィーダー線12と同様に直線状の導線により構成されるが、平面上で任意に配線されるのではなく、電流入力フィーダー線12に一定の距離内で平行かつ近接するように配置される。
このように、電流入力フィーダー線12と2つの電流出力フィーダー線13a,13bとを平行かつ近接させて配置しているので、それらフィーダー線からの不要磁界を低減することができる。
更に、本実施の形態に係る近傍磁界アンテナ1は、図1に示したように、2つのループアンテナ11a,11bにそれぞれ対応する、2つの電流調整用可変抵抗14a,14bと、2つの電流モニタ用固定抵抗15a,15bとを更に備えている。
電流調整用可変抵抗14aは、一端が電流出力フィーダー線13aの他端に接続され、他端がグランド側に接続されている。同様に電流調整用可変抵抗14bは、一端が電流出力フィーダー線13bの他端に接続され、他端がグランド側に接続されている。
それら2つの電流調整用可変抵抗14a,14bは、2つのループアンテナ11a,11bに流れる電流値をそれぞれ調整するために用いられる。本実施例のように1つの抵抗を用いてもよいが、例えば、コンデンサ、インダクタ、又は抵抗を含むそれらの任意の組み合わせで構成しても構わない。
電流モニタ用固定抵抗15aは、一端が電流調整用可変抵抗14aのグランド側に接続され、他端がグランド接続端子T_gnd及びグランドに接続されている。同様に電流モニタ用固定抵抗15bは、一端が電流調整用可変抵抗14bのグランド側に接続され、他端がグランドに接続されている。
それら2つの電流モニタ用固定抵抗15a,15bは、同一の抵抗値を有し、2つのループアンテナ11a,11bに流れる電流値をそれぞれモニタするために用いられる。
また、電流モニタ用固定抵抗15aにおける電流調整用可変抵抗14aとの接続端に導線を接続し、その導線の他端を第1のモニタ端子T_mon_aとしている。同様に、電流モニタ用固定抵抗15bにおける電流調整用可変抵抗14bとの接続端に他の導線を接続し、その導線の他端を第2のモニタ端子T_mon_bとしている。
それら2つのモニタ端子T_mon_a,T_mon_bは、2つの電流モニタ用固定抵抗15a,15bの各両端間に生じる電圧値をそれぞれモニタするために用いられる。
次に、流れる電流に基づき、本実施の形態に係る近傍磁界アンテナ1の機能や作用効果を説明する。但し、適当な電流源の信号線とグランド線とが、近傍磁界アンテナ1の電流源接続端子T_inとグランド接続端子T_gndとにそれぞれ接続されているとする。
電流源から供給された電流は、電流入力フィーダー線12によって、第1のループアンテナ11a及び第2のループアンテナ11bにそれぞれ供給される。ここで、電流源接続端子T_inから見て、第1のループアンテナ11aの両端うち左側の電流入力端子11a_inに電流が供給され、第2のループアンテナ11bの両端うち右側の電流入力端子11b_inに電流が供給されるため、それら2つのループアンテナ11a,11bにそれぞれ流れる電流の進行方向は互いに逆方向となる。
このように、第1のループアンテナ11aと第2のループアンテナ11bとにそれぞれ流れる電流の進行方向が互いに逆向きになるので、近傍磁界アンテナ1から遠方の磁界を急激に減衰させることができる。
ここで、このような効果が得られる理由について述べる。一般にループアンテナが遠方に作る磁界の強さは、磁気モーメントベクトル(電流値×電流ループの面積)に比例している。
ここで、そのベクトルの向きは、ループ面に垂直で電流の向きに対して右ネジの方向であるとする。すると、同一平面上に配置された2つのループアンテナ11a,11bを流れる電流の進行方向が互いに逆方向で、しかも磁気モーメントの大きさが同程度の場合、磁気モーメントが各磁気モーメント同士で打ち消し合うように作用するため、遠方の磁界強度は極めて小さくなる。
一方、近傍の磁界強度は磁気モーメントに比例するとは限らず、近傍磁界分布はケースバイケースで複雑に変化する。例えば、図1のループアンテナの中心点付近においては、外側の電流ループよりも内側の電流ループを流れる電流の影響を強く受けるため、たとえ2つのループアンテナ11a,11bの磁気モーメントが打ち消し合うような関係にあったとしても、中心点付近の磁界が極めて小さくなることはない。以上が、磁界の減衰効果である。
近傍磁界アンテナ1の機能等の説明に戻る。2つのループアンテナ11a,11bから戻ってきた電流は、電流出力フィーダー線13a,13bをそれぞれ経由し、電流調整用可変抵抗14a,14bと電流モニタ用固定抵抗15a,15bとをそれぞれ通過後、グランド接続端子T_gndから電流源に戻る。
このように、2つの電流モニタ用固定抵抗15a,15bを2つのループアンテナ11a,11bの各電流ライン上に設けているので、モニタ端子T_mon_a,T_mon_bを用いて、それら2つの電流モニタ用固定抵抗15a,15bの各両端間に発生する電圧をモニタすることにより、2つのループアンテナ11a,11bに流れる電流を間接的にモニタすることができる。
また、電流モニタ用固定抵抗15a,15bとループアンテナ11a,11bとの間に電流調整用可変抵抗14a,14bをそれぞれ挿入しているので、上記のモニタを行いながらそれら2つの可変抵抗の値を調整することにより、ループアンテナ11a,11bに流れる電流値を適切に設定することができる。
図2は、二重ループアンテナ中心軸上における磁界強度の分布を示す図である。従来のループアンテナと本実施の形態に係る二重ループアンテナによる磁界強度分布をそれぞれ破線と実線で示す。横軸がループアンテナ中心軸上における相対位置(=z/r)であり、縦軸が磁界強度(ループ中心における値で規格化した強度)である。但し、ここでのrはループアンテナの最外半径であり、zはループアンテナ中心軸上の位置である。
同図から分かるように、急峻な磁界減衰特性を有していることから、近傍磁界アンテナから遠方の磁界を急激に減衰させることができ、従来よりもシャープな磁界分布を生成することができる。
尚、このような二重ループアンテナを利用する際には、その目的に応じて各ループアンテナの半径rと電流値Iとを適切に設定するのが望ましいが、図2の実線をプロットする際には、例として以下の関係が成立しているとした。但し、rとIの添え字a,bは、それぞれ第1,第2のループアンテナの各識別子である。
=2r ・・・式(1)
=4I ・・・式(2)
〔第2の実施の形態〕
第2の実施の形態では、4つのループアンテナを用いた四重ループアンテナの場合を例に説明する。
図3は、本実施の形態に係る近傍磁界アンテナ1の構造を示す図である。この近傍磁界アンテナ1は、4つのループアンテナ11a〜11dと、各ループアンテナ11a〜11dに電流を入力するための1つの電流入力フィーダー線12と、各ループアンテナ11a〜11dに流れる電流をそれぞれ出力するための4つの電流出力フィーダー線13a〜13dとを備えている。
4つのループアンテナ11a〜11dは、第1の実施の形態と同様に、それぞれ円弧形の導線で構成され、同一平面上で同心円状に配置されている。ここでは、径の最も大きいループアンテナから順番に第1のループアンテナ11a〜第4のループアンテナ11dとする。
また、第1のループアンテナ11a及び第4のループアンテナ11dと第2のループアンテナ11b及び第3のループアンテナ11cとにそれぞれ流れる電流の進行方向を互いに逆方向にするため、第1のループアンテナ11a及び第4のループアンテナ11dにおいて時計回りの方向に電流が流れる方の端子を電流入力端子11a_in,11d_inとし、第2のループアンテナ11b及び第3のループアンテナ11cにおいて反時計回りの方向に電流を流す方の端子を電流入力端子11b_in,11c_inとしている。
電流入力フィーダー線12は、第1の実施の形態と同様に、1つの電流源からの電流を全てのループアンテナ11a〜11dに供給するため、それら全てのループアンテナ11a〜11dに共通して利用される1つの直線状の導線により構成されている。
そしてその両端は、電流源を接続するための電流源接続端子T_inと、第4のループアンテナ11dの電流入力端子11d_inとに接続されている。また、電流入力フィーダー線12上の任意の部分において、第1のループアンテナ11aの電流入力端子11a_inと、第2のループアンテナ11bの電流入力端子11b_inと、第3のループアンテナ11cの電流入力端子11c_inとに接続されている。
4つの電流出力フィーダー線13a〜13dは、第1の実施の形態と同様に、4つのループアンテナ11a〜11dに流れる電流をそれぞれ出力するため、各一端がそれら4つのループアンテナ11a〜11dの各電流出力端子11a_out,11b_out,11c_out,11d_outにそれぞれ接続されている。
電流入力フィーダー線12と、2つの電流出力フィーダー線13a,13bとは、上記4つのループアンテナ11a〜11dと同一平面上に配置される。但し、第2の電流出力フィーダー線13bは、外側の第1のループアンテナ11aの交差する部分のみ、その平面に平行する裏平面に配置される。また、残り2つの電流出力フィーダー線13c,13dは、当該裏平面上に配置される。
ここで、全ての電流出力フィーダー線13a〜13dは、電流入力フィーダー線12と同様に直線状の導線により構成されるが、各平面上で任意に配線されるのではなく、第1の実施の形態と同様に、電流入力フィーダー線12に一定の距離内で平行かつ近接するように配置される。
このように、電流入力フィーダー線12と4つの電流出力フィーダー線13a〜13dとを平行かつ近接させて配置しているので、それらフィーダー線からの不要磁界を低減することができる。
また、2つの電流出力フィーダー線13c,13dは、電流入力フィーダー線12や2つの電流出力フィーダー線13c,13dが配置された平面の裏に配置されているので、十分な空きスペースを用いて他のフィーダー線との間の距離をより近接できることから、フィーダー線からの不要磁界を更に低減することができる。
更に、本実施の形態に係る近傍磁界アンテナ1は、図3に示したように、4つのループアンテナ11a〜11dにそれぞれ対応する、4つの電流調整用可変抵抗14a〜14dと、4つの電流モニタ用固定抵抗15a〜15dとを更に備えている。尚、これら各抵抗の利用目的や他の構成要素との接続関係については、図3に示した構成から把握できるように第1の実施の形態と同様であるため、ここでの重複する説明は省略する。
次に、流れる電流に基づき、本実施の形態に係る近傍磁界アンテナ1の機能や作用効果を説明する。但し、適当な電流源の信号線とグランド線とが、上述した近傍磁界アンテナ1の電流源接続端子T_inとグランド接続端子T_gndとにそれぞれ接続されているとする。
電流源から供給された電流は、電流入力フィーダー線12によって、全てのループアンテナ11a〜11dにそれぞれ供給される。ここで、電流源接続端子T_inから見て、第1のループアンテナ11a及び第4のループアンテナの各両端うち左側の電流入力端子11a_in,11d_inに電流が供給され、第2のループアンテナ11b及び第3のループアンテナ11cの各両端うち右側の電流入力端子11b_in,11c_inに電流が供給されるため、第1のループアンテナ11a及び第4のループアンテナ11dと第2のループアンテナ11b及び第3のループアンテナ11cとにそれぞれ流れる電流の進行方向は互いに逆方向となる。
このように、第1のループアンテナ11a及び第4のループアンテナ11dと第2のループアンテナ11b及び第3のループアンテナ11cとにそれぞれ流れる電流の進行方向が互いに逆向きになるので、近傍磁界アンテナ1から遠方の磁界を急激に減衰させることができる。
そして、4つのループアンテナ11a〜11dから戻ってきた電流は、電流出力フィーダー線13a〜13dをそれぞれ経由し、電流調整用可変抵抗14a〜14dと電流モニタ用固定抵抗15a〜15dとをそれぞれ通過後、グランド接続端子T_gndから電流源に戻る。
このように、4つの電流モニタ用固定抵抗15a〜15dを4つのループアンテナ11a〜11dの各電流ライン上に設けているので、モニタ端子T_mon_a,T_mon_b,T_mon_c,T_mon_dを用いて、それら4つの電流モニタ用固定抵抗15a〜15dの各両端間に発生する電圧をモニタすることにより、4つのループアンテナ11a〜11dに流れる電流を間接的にモニタすることができる。
また、電流モニタ用固定抵抗15a〜15dとループアンテナ11a〜11dとの間に電流調整用可変抵抗14a〜14dをそれぞれ挿入しているので、上記のモニタを行いながらそれら4つの可変抵抗の値を調整することにより、ループアンテナ11a〜11dに流れる電流値を適切に設定することができる。
ここで、シャープな磁界分布を得る上で適した電流値は無数に存在すると考えられるが、例えば、|I×S|=|I×S|かつ|I×S|=|I×S|の関係を満たすように各電流値Iを設定することにより、単一のループアンテナでは得ることのできないシャープな磁界分布を得ることができる。但し、IとSは、それぞれループアンテナの電流の絶対値とループアンテナで囲まれた部分の面積である。その添え字のa〜dは、それぞれ第1〜第4のループアンテナの各識別子である。
図4は、四重ループアンテナ中心軸上における磁界強度の分布を示す図である。同図から分かるように、二重ループアンテナよりも急峻な磁界減衰特性を有していることから、近傍磁界アンテナから遠方の磁界をより急激に減衰させることができ、よりシャープな磁界分布を生成することができる。尚、図4の実線をプロットする際には、例として以下の関係が成立しているとした。
:r:r:r=10:8:5:4 ・・・式(3)
:I:I:I=1:2:4:8 ・・・式(4)
以上より、各実施の形態によれば、電流入力フィーダー線12と全ての電流出力フィーダー線13とを一定の近接距離内で平行配置しているので、それらフィーダー線からの不要磁界を低減することができる。
また、各実施の形態によれば、複数のループアンテナ11にそれぞれ流れる電流の進行方向が互いに異なるので、近傍磁界アンテナ1から遠方の磁界を急激に減衰させることができる。
更に、各実施の形態によれば、電流モニタ用固定抵抗15とループアンテナ11との間に電流調整用可変抵抗14を挿入しているので、ユーザの意図する磁界分布を生成することができる。
最後に、各実施の形態では、同心円状のループアンテナを例に説明したが、そのような円弧形のループアンテナ以外に、円弧状に近い正十二角形のアンテナや、それほど円弧状に近くない正方形や長方形のアンテナを同心状に配置した場合でも、類似の効果を得ることができる。
また、このような近傍磁界アンテナ1は、例えば、特許文献3に開示されたような電界通信システムのアンテナに用いることができる。
1…近傍磁界アンテナ
11…ループアンテナ
12…電流入力フィーダー線
13…電流出力フィーダー線
14…電流調整用可変抵抗
15…電流モニタ用固定抵抗
T_in…電流源接続端子
T_gnd…グランド接続端子
T_mon…モニタ端子

Claims (8)

  1. 導線で構成される同心状の複数のアンテナの各一端に接続され、前記複数のアンテナに電流を入力するための1つの直線状の電流入力フィーダー線と、
    各一端が前記複数のアンテナの各他端にそれぞれ接続され、前記電流入力フィーダー線に一定の近接距離内で平行配置された複数の直線状の電流出力フィーダー線と、
    を有することを特徴とする近傍磁界アンテナ。
  2. 各一端が前記複数の電流出力フィーダー線の各他端に接続され、各他端がグランド端子に接続され、前記複数のアンテナに流れる電流値をそれぞれ調整するための複数の電流調整用インピーダンス素子を更に有することを特徴とする請求項1記載の近傍磁界アンテナ。
  3. 前記複数の電流調整用インピーダンス素子と前記グランド端子との間にそれぞれ挿入され、前記複数のアンテナに流れる電流値をそれぞれモニタするための同一抵抗値からなる複数の電流モニタ用抵抗と、
    前記複数の電流モニタ用抵抗の各両端間に生じる電圧値をそれぞれモニタするための複数のモニタ端子と、
    を更に有することを特徴とする請求項2記載の近傍磁界アンテナ。
  4. 前記複数のアンテナは、
    同一平面上に配置され、流れる電流の進行方向が異なることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の近傍磁界アンテナ。
  5. 前記複数のアンテナの数は2つであって、
    外側のアンテナに流れる電流の進行方向は内側のアンテナに流れる電流の進行方向と逆方向であり、
    前記電流入力フィーダー線と、前記外側のアンテナと前記内側のアンテナとにそれぞれ接続された2つの前記電流出力フィーダー線とは、
    前記内側のアンテナに接続された電流出力フィーダー線における前記外側のアンテナとの交差部分を除いて、前記同一平面上に配置されていることを特徴とする請求項4記載の近傍磁界アンテナ。
  6. 前記複数のアンテナの数は4つであって、
    最も外側にある第1のアンテナから最も内側にある第4のアンテナのうち、第1のアンテナと第4アンテナとにそれぞれ流れる各電流の進行方向は同じ方向であり、第2のアンテナと第3のアンテナとにそれぞれ流れる各電流の進行方向は前記第1のアンテナに流れる電流の進行方向と逆方向であり、
    前記電流入力フィーダー線と、前記第1のアンテナと前記第2のアンテナとにそれぞれ接続された2つの前記電流出力フィーダー線とは、
    前記第2のアンテナに接続された電流出力フィーダー線における前記第1のアンテナとの交差部分を除いて、前記同一平面上に配置され、
    前記第3のアンテナと前記第4のアンテナとにそれぞれ接続された2つの前記電流出力フィーダー線と、前記交差部分の電流出力フィーダー線とは、
    前記平面に平行な他の平面上に配置されていることを特徴とする請求項4記載の近傍磁界アンテナ。
  7. 前記第1のアンテナに流れる電流の絶対値と前記第1のアンテナで囲まれた部分の面積との乗算値と、前記第3のアンテナに流れる電流の絶対値と前記第3のアンテナで囲まれた部分の面積との乗算値とが同一であり、
    前記第2のアンテナに流れる電流の絶対値と前記第2のアンテナで囲まれた部分の面積との乗算値と、前記第4のアンテナに流れる電流の絶対値と前記第4のアンテナで囲まれた部分の面積との乗算値とが同一であることを特徴とする請求項6記載の近傍磁界アンテナ。
  8. 前記複数のアンテナは、
    同心円状のループアンテナであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の近傍磁界アンテナ。
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