JP2014115626A - 光走査装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 複数に分割された被走査領域に照射される各光量の差異を発生させることなく、光学性能を確保でき、高品質の出力画像を維持可能な光走査装置を提供する。
【解決手段】 光源1と、
光源1からの光束14を複数の光束に分割する光束分割素子4と、
光束分割素子4により分割された複数の光束14をそれぞれ偏向する複数の偏向器5と、
偏向器5により偏向された複数の光束14を、被走査面6上の異なる被走査領域7に結像させる走査光学系8とを備え、
単一の光源1から出射して光束分割素子4で分割された複数の光束14が、一の被走査面6上を、対応する複数の被走査領域7に分割して順次走査することを特徴とする光走査装置である。
【選択図】図1

Description

本発明は、光走査装置及び該光走査装置を備えた画像形成装置に関する。
従来、日本国内のデジタル複合機(MFP)等の画像形成装置の市場では、用紙サイズとして最大でA3サイズ(297mm×420mm)の用紙を出力可能な「A3機」の需要が多かった。しかしながら、近年、オフィスにおけるスペースの有効利用の観点から、装置の小型化の要求が高まっており、最大の用紙サイズがA4サイズ(210mm×297mm)である「A4機」の需要も多くなってきている。一方、国外では以前から「A4機」の需要が多かった。
「A4機」でA4サイズの用紙を出力する際の用紙の搬送方向としては、図21(A)に示すように短辺に垂直な方向に搬送する方法(ここでは便宜的に「搬送方法A」と呼ぶ)と、図21(B)に示すように長辺に垂直な方向に搬送する方法(ここでは便宜的に「搬送方法B」と呼ぶ)がある。現在市販されているMFP等の「A4機」の主流は、「搬送方法A」を採用した装置である。「搬送方法A」では、露光幅(光走査装置による書込幅)を210mm(短辺の長さ)程度にすることができるため、露光幅が297mm程度となる「搬送方法B」と比較して、適切な光学性能(例えば、ビームスポット径や倍率誤差等)を確保しやすく、高品質の出力画像を得やすいというメリットがある。
一方、「搬送方法B」は、「搬送方向A」と比較して、搬送方向に並べることができる用紙が多いため、単位時間当たりの出力枚数を多くすることができるというメリットがある。
また、図18に示す画像形成装置のように、用紙(記録紙)33を収納した給紙トレイ36の横幅は、「搬送方法A」では長辺の長さ+αとなるのに対し、「搬送方法B」では短辺の長さ+α程度の寸法とすることができるため、「搬送方法B」を採用することにより画像形成装置本体の横幅の寸法の小型化を実現することができる。
そこで、上述のように近年の装置の小型化の要求から、「搬送方法B」を採用した装置が増加することが予想される。
画像形成装置の横幅の寸法を小型化するには、給紙トレイの寸法のみならず、光走査装置(例えば、図18の符号31)から感光体ドラム(例えば、図18の符号6Y,6M,6C,6K)までの距離も短縮する必要があり、具体的には、光走査装置の偏向器から感光体ドラムまでの光路のレイアウトを工夫する必要がある。
図20(A)に示すように、回転体である偏光器の回転軸から感光体ドラムまでの光路長が長い(例えば、275mm程度)場合は、光路を複雑に折り返しても光走査装置から感光体ドラムまでの距離を十分に短くすることができないことが多い。一方、図20(B)に示すように、光路長が短い(例えば、175mm程度)場合、光路を複雑に折り返すことなく、光走査装置から感光体ドラムまでの距離を十分に短くすることができる。
しかしながら、図22(A)及び(B)に示すように、偏光器から感光体ドラムまでの光路長が短い場合、書込幅(被走査面上の露光幅)を広く確保するためには、偏向器により偏向反射される光ビームの角度(画角ω)を広くする必要があり、光学性能(例えば、ビームスポット径や倍率誤差)の維持が困難となる。
これに対し、画角ωを大きくすることなく被走査面上の露光幅を拡大するために、図22(C)に示すように、走査線を2つの領域(R1,R2)に分割して走査する分割走査方式の光走査装置が提案されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
特許文献1には、複数の光源部と、光源駆動手段と、走査手段と、走査位置検出手段と、光量検出手段と、光量検出手段の検出結果に基づいて隣接する二つの露光範囲を走査するビームの光量が隣接する二つの露光範囲の繋ぎ目近傍で均一になるように制御する光源制御手段とを有する光走査装置において、複数の露光ビームによる複数に分割された露光範囲の繋ぎ目における光量を微妙に補正することにより、繋ぎ目での画像乱れや筋模様の発生を防止することができることが記載されている。
特許文献2には、変調駆動される光源と、偏向手段と、光束分割手段と、複数の被走査面と、走査光学系と、受光手段とを有する光走査装置において、光源からの1本の光束を光束分割手段で副走査方向にずらした2本の光束に分割し、互いに角度をずらして重ねた複数段のミラーを同軸に回転させる偏向手段で走査し、相異なる2つの被走査面(感光体ドラム)を走査することが記載されている。
特許文献3には、変調駆動される光源と、偏向手段と、走査光学系と、光束分割手段を備え、かつ偏向手段が4面の反射面を有し、分割されたビームのそれぞれが、偏向手段の相異なる反射面に入射するとともに、偏向手段に入射する際の分割されたビーム同士の成す角が略π/2となる光走査装置により、一つの光源で異なる被走査面を走査することが記載されている。
上述の「分割走査方式」の光走査装置を備えた「A4機」を用いて、A5サイズ(148mm×210mm)の用紙を出力する場合について、図23により説明する。
図23に示すように、通常は、被走査領域R1の走査開始側にA5サイズ長辺相当(210mm)の被走査領域が設定され、光走査装置10a側の同期光学系38aにおける同期検知センサ39aで同期ビームを検出後、短時間で画像情報に基づく光走査を開始することができ、主走査方向の書込開始タイミングが走査毎にずれること(いわゆる「縦線揺らぎ」の発生)を回避することができる。
そのため、A5サイズの用紙を多数枚出力した場合、光源(半導体レーザ)の累積の発光時間が、光走査装置10a側の光源LD1の方が、光走査装置10b側の光源LD2よりも長くなりやすい。その結果、半導体レーザLD1の発光出力が低下し、被走査領域R1上を走査するレーザビームの照射光量が低下するという問題がある。被走査領域R1とR2の照射光量に差異が生じると、濃度むら等の異常画像が発生しやすい。
また、光源として、発光出力をモニタする手段を備えていない面発光レーザ(VCSEL)等を用いた場合、発光出力を安定化させ、被走査領域R1及びR2の照射光量の差異が生じないようにするために、発光出力をモニタする手段(例えば、モニタ光学系や受光センサ)を備える必要があり、装置の複雑化及び大型化、並びに高コスト化を招きやすい。
特許文献1に記載の光走査装置では、上述のように、一方の光源の劣化等により発光出力が変動し、複数に分割された露光範囲間の照射光量に差異が生じ、画像品質の劣化を招くおそれがある。一方、特許文献2及び3に記載の光走査装置では、一つの光源からの光束を分割し、異なる被走査面を走査する構成であるため、一つの被走査面上の走査幅を拡大することはできない。
そこで、本発明は上記課題を鑑み、複数に分割された被走査領域に照射される各光量の差異を発生させることなく、光学性能を確保でき、高品質の出力画像を維持可能な光走査装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る光走査装置は、光源と、前記光源からの光束を複数の光束に分割する光束分割素子と、前記光束分割素子により分割された複数の光束をそれぞれ偏向する複数の偏向器と、前記偏向器により偏向された複数の光束を、被走査面上の異なる被走査領域に結像させる走査光学系とを備え、単一の前記光源から出射して前記光束分割素子で分割された複数の光束が、一の前記被走査面上を、対応する複数の前記被走査領域に分割して順次走査することを特徴とする。
本発明の光走査装置によれば、複数に分割された被走査領域に照射される各光量の差異を発生させることなく、光学性能を確保でき、高品質の出力画像を維持可能な光走査装置を提供することができる。
光走査装置の基本構成の一例を説明する側面及び平面の模式図(A)、並びに部分拡大図(B)である。 光走査装置の一実施形態におけるタイミングチャートの一例である。 光走査装置において遮光手段を備えた態様の一例を示した平面の模式図である。 第2の実施形態に係る光走査装置の全体の模式図(A)及び部分拡大図(B)である。 第3の実施形態(A)及び第4の実施形態(B)に係る光走査装置の全体の模式図である。 第5の実施形態に係る光走査装置の全体の模式図である。 シェーディング特性を説明する図である。 第6の実施形態に係る光走査装置の全体の模式図(A)、及びタイミングチャート(B)である。 被走査領域間の段差の発生を説明する図である。 2ステーション光走査装置の一例を示す平面図(A)及び側面図(B)である。 第7の実施形態に係る光走査装置の概略斜視図である。 第7の実施形態に係る光走査装置の概略平面図である。 図12における配置関係を説明するための概略平面図である。 図12における揺動ミラー5cの揺動と共に生じるレーザビーム14の変位を示す概略平面図である。 図14における発光タイミングを示すチャートである。 被走査領域の走査の一例を示す模式図である。 第7の実施形態に係る光走査装置の変形例の概略平面図である。 画像形成装置の一実施形態の構成を示す断面図である。 従来の光走査装置の一例を示す平面図である。 光走査装置の光路長及び光路レイアウトを説明する図である。 用紙サイズ及び用紙の搬送方向を説明する図である。 光走査装置における光路長と画角を説明する図である。 従来の光走査装置の一例を示す平面図である。
以下、本発明に係る光走査装置及び画像形成装置について図面を参照して説明する。なお、本発明は以下に示す実施例の実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、修正、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
〔第1の実施形態〕
本実施形態に係る光走査装置の基本構成を説明する側面及び平面の模式図を図1(A)に示す。図1(A)には、被走査面としての感光体ドラムをあわせて示している。また、図1(A)の偏向器近傍の拡大図を図1(B)に示す。
図1(A)の平面図に示すように、本実施形態の光走査装置10は、光源1と、光源1からの光束を複数の光束に分割する光束分割素子(ハーフミラー)4と、光束分割素子4により分割された複数の光束をそれぞれ偏向する複数の偏向器(ポリゴンミラー)5a,5bと、偏向器5a,5bにより偏向された複数の光束13a,13bを、被走査面6上の異なる被走査領域7a,7bに結像させる走査光学系8a,8bとを備え、単一の光源1から出射して光束分割素子4で分割された複数の光束が、一の被走査面6上を、対応する複数の被走査領域7a,7bに分割して順次走査する。
対比のために図12に基づき、従来の分割走査方式の光走査装置を説明する。
図12の従来の光走査装置は、同じ構成の2つの走査光学系が主走査方向に配備され、感光体ドラム6上を2つの被走査領域(7a,7b)に分割して走査する。このような構成とすることで、2つの被走査領域(7a,7b)を同時に走査できるメリットがあるが、半導体レーザ等の光源手段を2つ備える必要がある。半導体レーザ(1a,1b)のいずれか、またはいずれもが劣化する等して発光光量が低下(変化)した場合、2つの被走査領域(7a,7b)における照射光量に差異(偏差)が生じ、結果として出力画像品質の低下につながる。
これに対して、図1(A)に示す本実施形態の構成によれば、共通の光源を出射した光ビームで複数の被走査領域を走査するため、各被走査領域に照射される光ビームの光量の偏差の発生を抑制することができる。
図1(A)及び図1(B)に基づき、本実施形態を詳しく説明する。
光源(以下、「半導体レーザ」ともいう)1から出射した光束(以下、「レーザビーム」ともいう)は、カップリングレンズ2の作用により、以降の光学系の特性に応じて、所望の射出光軸方向及びコリメート性(平行光束/弱い発散光束/弱い収束光束)になるようにカップリングされる。カップリングレンズ2を出射したレーザビーム14は、光束分割素子(以下、「ハーフミラー」ともいう)4により光路を分割され、複数のレーザビーム14a及び14bに分割される。
2本のレーザビーム14a及び14bは、各々図示しない反射ミラー及びシリンドリカルレンズ3a及び3bを介して複数の偏向器5a及び5bの偏向反射面に入射する。
偏向器5は、複数の反射面を有する回転体であり、具体的にはポリゴンミラーである。本実施形態において、ポリゴンミラー5a及び5bの面数は6面である。
複数の偏向器5において、隣接する偏向器に入射する各光束は、互いに、偏向器の回転軸に対して主走査方向において反対側の反射面に入射する。すなわち、レーザビーム14a及び14bは図のY軸に平行な方向に進行し(14aは−Y向き、14bは+Y向き)、ポリゴンミラー5a及び5bの偏向反射面に入射する。
ポリゴンミラー5a及び5bは各々図中の矢印の向きに回転駆動されており、レーザビーム14a及び14bは各々走査光学系(以下、「走査レンズ」ともいう)8a及び8bを介して、被走査面(以下、「感光体ドラム」ともいう)6上を走査する。
2本のレーザビーム13a及び13bは、感光体ドラム6上を各々被走査領域7a及び7bに分割して順次(時分割で)走査する。
ポリゴンミラー5a及び5bによる走査開始前に、同期検知センサ9a及び9bにより同期ビーム12a及び12bを検出することにより、感光体ドラム6上(被走査領域7a及び7b)を走査するための走査開始タイミングを得ることができる。
同期光学系12a及び12bは、図示しない反射ミラーや結像光学系(レンズ)等から構成される。
本実施形態において、反射ミラー(図示せず)及びハーフミラー4は、レーザビームの偏光状態を変化させないものとすれば、ポリゴンミラー5a及び5bの偏向反射面に入射するレーザビーム14a及び14bの偏光状態も、該偏向反射面に対して同じにすることができる。これにより、後述するシェーディング特性(各被走査領域における主走査方向の光量分布)を2つの被走査領域(7a,7b)間の分割部に対して、「左右対称」とすることが可能となる。
図1(B)に、レーザビーム14のポリゴンミラー5による反射ビームを、走査ビーム13として示す。
図1(B)に示した例では、同期ビーム12aと走査ビーム13a(start)との間の角度φaは7.6°、同期ビーム12bと走査ビーム13b(start)との間の角度φbは7.6°、走査ビーム13a(start)と13a(end)との間の角度(画角)ωaは45.6°、走査ビーム13b(start)と13b(end)との間の角度(画角)ωbは45.6°である。
なお、ハーフミラー4でレーザビーム14を2方向(14a及び14b)に分割する際、光量比を50%:50%に分割してもよいが、以降の光学系のエネルギー効率(透過率や反射率)に応じて、被走査領域7a及び7bの照射光量が所望の値(通常は、同じ照射光量)になるような光量比に分割することが望ましい。
図1(A)の側面図は、画像形成装置に適用された光走査装置と感光体ドラムとの配置を示したもので、破線の領域には電子写真プロセスに必須の装置(例えば、帯電装置、除電装置、クリーニング装置等)が配備される。
光源としてLEDアレイヘッドのような固体光源を利用した場合、破線の領域にLEDアレイヘッドを配備する必要があり、帯電装置やクリーニング装置等と干渉する等のメカレイアウト面での制約を生じやすいが、本実施形態の光走査装置ではそのような制約を生じ難い。
ポリゴンミラー5a及び5bが30,000rpmで回転している場合の半導体レーザ1の発光のタイミングチャートを図2に示す。
図2の上段は光源の発光状態(点灯/消灯)を示しており、HIにて点灯、LOWにて消灯を示している。図2の下段には、走査が行われる様子を示している。
ここで、「APC点灯」とは、APC(Auto Power Control;光源の発光光量の制御)のために、光源を点灯(発光)させることを意味する。
図2(a)におけるポリゴンミラー5a及び5bの配置(配置角度)をα=0°(「初期配置」)とすると、α=60°にてポリゴンミラー第1面での走査が完了する(図2(e))。
ポリゴンミラー5a及び5bの初期配置態(α=0°)から僅かに回転した時点で同期ビーム12aが検出される。なお、初期配置の直前に、出射ビームの光量を制御するためのAPC点灯のタイミングを設けることが好ましい。
その後、ポリゴンミラー5a及び5bがΔα=3.8°回転した時点で、走査ビーム13aによる被走査領域7aの露光(走査)が開始される。さらに、Δα=22.8°回転した時点で、被走査領域7aの露光(走査)が終了する。
また、Δα=3.4°回転した時点で同期ビーム12bが検出された後、Δα=3.8°回転した時点で走査ビーム13bによる被走査領域7bの走査が開始される。さらに、Δα=22.8回転後に、被走査領域7bの走査が終了する。
各被走査領域7a及び7bにおける露光(走査)時には、画像情報に応じて光源の点灯及び消灯が繰り返される。
なお、図中に、ポリゴンミラー5a及び5bが30,000rpmで回転駆動している場合の所要時間を併記した。例えば、「同期ビーム12aを検出する時刻」と「被走査領域7aに露光、潜像形成を開始する時刻」との間の所要時間T1=21.1μsは、ポリゴンミラーの回転角度Δα=3.8°に相当する。
この場合には、走査ビーム13aが被走査領域7aを露光(走査)している期間には、走査ビーム13bが被走査領域7bを露光(走査)することはないので、被走査領域7bに不要画像を形成することを回避することができる。同様に、走査ビーム13bが被走査領域7bを露光(走査)している期間には、走査ビーム13aが被走査領域7aを露光(走査)することはないので、被走査領域7aに不要画像を形成することを回避することができる。
ここで、図2(d)に示すように、例えば、ポリゴンミラーの配置角度α=35°において、ポリゴンミラー5aによるレーザビーム14aの反射ビーム13aは、被走査領域7b側へ向かう(X軸に対して−40°の向きに進行する)ため、これが被走査領域7bに到達することにより異常画像の原因となる恐れがある。
これに対し、図3に示すように、2つの走査レンズ8a及び8bの間に遮光手段(遮光板)11を備えることにより、一方の走査ビーム(13a)が他方の被走査領域(7b)に到達し、いわゆる「ゴースト光」となることを回避することができる。
すなわち、遮光手段11が、偏向器5により偏向された光束13aが、対応する被走査領域7a以外の領域を照射するのを防止することにより、ゴースト光の発生による出力画像の劣化を回避することができる。
〔第2の実施形態〕
第2の実施形態に係る光走査装置の全体の模式図を図4(A)に、光束分割素子付近の拡大図を図4(B)に示す。
本実施形態における光束分割素子4は、PBS(偏光ビームスプリッター)面4aと1/2波長板4bとから構成される。
図4(B)に示すように、光束分割素子4に入射するレーザビームの偏光特性を円偏光、ランダム偏光、PBS面に対して45°の偏光面をもつ直線偏光としたが、以降の光学系のエネルギー特性(透過率や反射率)に応じて、偏光の状態を適宜設定することが好ましい。
本実施形態の構成により、レーザビーム14a及び14b共に、ポリゴンミラー5a及び5bの偏向反射面に対してS偏光の直線偏光とすることができる。
これにより、後述するシェーディング特性(各被走査領域における主走査方向の光量分布)を2つの被走査領域(7a,7b)間の分割部に対して、「左右対称」とすることが可能となる。
〔第3の実施形態〕
第3の実施形態に係る光走査装置の全体の模式図を図5(A)に示す。
図5(A)は、図1(A)に示した形態の光走査装置において、ポリゴンミラー5bが反対回り(反時計回り)に回転し、これに適合するように同期光学系12bが走査開始側にレイアウトされたものである。また、初期配置状態において、ポリゴンミラー5bはポリゴンミラー5aの配置角度(α=0°)に対し位相が30°(すなわち、360°をポリゴンミラーの面数(6)で除した角度の半分)ずれて配置されている。
このような構成とすることにより、上述の第1の実施形態と同様に、被走査領域7a及び7bを順次走査することが可能となる。
また、第1の実施形態と同様、隣接するポリゴンミラー5に入射するレーザビーム14は互いに、ポリゴンミラー5の回転軸に対して主走査方向において反対側の反射面に入射する構成としたため、後述するシェーディング特性(各被走査領域における主走査方向の光量分布)を2つの被走査領域(7a,7b)間の分割部に対して、「左右対称」とすることが可能となる。
〔第4の実施形態〕
第4の実施形態に係る光走査装置の全体の模式図を図5(B)に示す。
図5(B)は、図4(A)に示した形態の光走査装置において、ポリゴンミラー5bが反対回り(反時計回り)に回転し、これに適合するように同期光学系12bが走査開始側にレイアウトされたものである。本実施形態においては、光源1と光束分割素子4との間の光路にシリンドリカルレンズ3を配置している。また、初期配置状態において、ポリゴンミラー5bはポリゴンミラー5aの配置角度(α=0°)に対し位相が30°(すなわち、360°をポリゴンミラーの面数(6)で除した角度の半分)ずれて配置されている。
このような構成とすることにより、上述の第2の実施形態と同様に、被走査領域7a及び7bを順次走査することが可能となる。また、第2の実施形態と同様、隣接するポリゴンミラー5に入射するレーザビーム14は互いに、ポリゴンミラー5の回転軸に対して主走査方向において反対側の反射面に入射する構成としたため、後述するシェーディング特性(各被走査領域における主走査方向の光量分布)を2つの被走査領域(7a,7b)間の分割部に対して、「左右対称」とすることが可能となる。
〔第5の実施形態〕
第5の実施形態に係る光走査装置の全体の模式図を図6に示す。
図6は、図1(A)に示した形態の光走査装置において、隣接するポリゴンミラー5に入射するレーザビーム14が互いに、ポリゴンミラー5の回転軸に対して主走査方向において同じ側の反射面に入射する構成としたものである。ポリゴンミラー5aと5bは同じ向き(時計回り)に回転しているが、ポリゴンミラー5bはポリゴンミラー5aの配置角度(α=0°)に対し位相が30°(すなわち、360°をポリゴンミラーの面数(6)で除した角度の半分)ずれて配置されている。
このように、単一の光源1から出射して光束分割素子4で分割された複数の光束が、一の被走査面6上を、対応する複数の被走査領域7a,7bに分割して順次走査する限りにおいて、適宜構成を選択することができる。
〔シェーディング特性〕
被走査面上の各被走査領域における主走査方向の光量分布について、図7に基づいて説明する。
図7(A)及び(B)は、従来の光走査装置(例えば図19に示す態様)におけるシェーディング特性を示したものである。
図7(A)では、被走査領域7aと7bの分割部において光量分布は不連続となっている。該不連続部分は出力される画像において、対応する箇所に「縦線」等の異常画像が発生する原因となる。
図12に示す光走査装置は、光源として半導体レーザを2つ備えるが、半導体レーザ(1a,1b)のいずれか、またはいずれもが劣化することにより、被走査領域7aと7bにおける光量には偏差が生じる。半導体レーザ1aの出力が低下した場合の光量分布を図7(B)に破線で示す。
図7(B)に示すように、半導体レーザ1aの出力低下により被走査領域7a側の光量が全体的に低くなり、分割部での光量の差異は図7(A)よりもさらに大きくなる。
図7(C)は、上述の第1〜第4の実施形態におけるシェーディング特性を示したものである。
第1〜第4の実施形態の場合、主走査方向におけるポリゴンミラー5a,5bの偏向反射面への入射角、及び走査光学系8a,8bが、被走査領域7a,7bの分割部に対して「左右対称」の関係になっており、かつポリゴンミラー5a,5bの偏向反射面へ入射するレーザビーム14a,14bの偏光の状態が同じである。
このため、図7(C)に実線で示すように、シェーディング特性も分割部に対して「左右対称」とすることができる。よって、分割部における光量の差異の発生を回避することができる。
また、光源である半導体レーザ1が共通であるため、発光光量が低下しても、感光体ドラム上の照射光量は被走査領域全体的で一律に低下するため、図7(C)に破線で示すように、分割部における光量の差異の発生を回避することができる。
図7(D)は、上述の第5の実施形態の場合のシェーディング特性を示したものである。
第5の実施形態における走査幅全体での光量の偏差Ddは、図7(C)に示した第1〜第4の実施形態における偏差Dcよりも大きくなりやすいため、図7(C)に示す態様の方が好ましい。
しかしながら、第5の実施形態においては、光束分割素子によりレーザビーム14の光路を14a及び14bに分割する際の光量比を適正に設定することにより、分割部における光量の差異の発生を回避することができる。光源の発光光量が変動しても、同様にして分割部での光量の偏差量を低減させることができる。
〔第6の実施形態〕
第6の実施形態に係る光走査装置の全体の模式図を8(A)に、タイミングチャートを図8(B)に示す。
図8(A)に示すように、本実施形態の光走査装置は、被走査面の書込幅を4分割して順次走査する。具体的には、3つの光束分割素子を利用して、レーザビーム14を4分割し、被走査面(感光体ドラム上)6を被走査領域7a〜7dの4つに分割し、順次走査する。ポリゴンミラー5a〜5dは同じ向き(時計回り)に回転しているが、位相が互いに15°(すなわち、360°をポリゴンミラーの面数(6)で除した角度の1/4)ずれている。
第5の実施形態や第6の実施形態のように、隣接するポリゴンミラーに入射するレーザビームをポリゴンミラーの回転軸に対して主走査方向において同じ側の反射面に入射する構成とした場合には、被走査面を分割する数をn(nの被走査領域に分割する)とすると、隣り合うポリゴンミラーの回転角を、360°をポリゴンミラーの面数(6)で除した角度の1/nの角度だけずらせばよい。
図8(B)のタイミングチャートについて説明する。まず、同期センサ9aの直前で同期ビーム12aを発光させ、同期センサ9aにより光検出ができたところで同期ビーム12aを消灯する。そして、一定時間後に、被走査領域7aへの露光を開始し、被走査領域7aへの露光が終了した時点で消灯する。そして、一定時間後に(同期期センサ9bの直前で)同期ビーム12bを発光させ、同期センサ9bにより光検出ができたところで同期ビーム12bを消灯する。そして、一定時間後に、被走査領域7bへの露光を開始し、被走査領域7bへの露光が終了した時点で消灯する。以下同様に、被走査領域7c及び7dへの露光が行われる。
このようにして、ポリゴンミラー1面による走査にて、感光体ドラム6上を被走査領域7a〜7dの4つに分割し、順次走査することが可能である。
〔補正機構〕
本発明に係る光走査装置10は、被走査面6における副走査方向のビームスポット位置(以下「走査線位置」という)を補正する補正機構を備える。
該補正機構は、一の被走査領域(例えば、7a)の走査完了時と次に走査される隣接被走査領域(例えば、7b)の走査開始時との時間間隔、及び被走査面の副走査方向の移動速度に応じて補正を行う。
詳しくは、前記補正機構は、一の被走査領域(例えば、7a)の走査完了時と次に走査される隣接被走査領域(例えば、7b)の走査開始時との時間間隔をT[s]、及び被走査面6の副走査方向の移動速度をV[m/s]としたとき、隣接する被走査領域に対する相対的な走査線位置を、V×T[m]の距離だけ接近させることにより補正を行う。
このような補正機構を備えることにより、図7で説明したような被走査領域の分割部に対応する箇所に「白筋」や「縦線」等の異常画像が発生することを回避し、光走査装置を露光装置として備える画像形成装置による出力画像の品質を向上させることができる。
さらに、複数の被走査領域を順次走査する複数の光束の走査方向が、同一であることが好ましい。これにより、複数の被走査領域の分割部において発生する「副走査方向の段差」の発生量を低減することができる。
前記補正機構について、上述の図1に示す第1の実施形態、及び図5(A)に示す第3の実施形態に基づいて説明する。
図1に示す光走査装置は、ポリゴンミラー5a,5bの回転数が30,000rpmであり、感光体ドラム6は矢印で示す方向に回転しており、感光体ドラム6表面における速度、すなわち被走査面の副走査方向の移動速度をV=127[mm/s]とする。
この場合、ポリゴンミラー5a及び5bの1走査による感光体ドラム表面の副走査方向の移動量は、V×T0=124[mm/s]×333.3[μs]=42[μm]であり、副走査方向の画素密度:600dpiに相当する。
また、図2に示すタイミングチャートを参照すると、被走査領域7aの走査完了時刻と被走査領域7bの走査開始時刻の間の時間間隔Tは、T3+T4=18.9+21.1[μs]となる。
これらの値から、被走査領域7aと7bの間には、副走査方向に、S1=V×(T3+T4)=124[mm/s]×(18.9+21.1)[μs]=5[μm]の段差が発生することになる。段差S1の発生を図9(A)に示す。
一方、図5(A)に示す光走査装置は、ポリゴンミラー5a,5bの回転数が30,000rpmであり、感光体ドラム6は矢印で示す方向に回転しており、図1の光走査装置と同様にV=124[mm/s]とする。
被走査領域7aと7bにおける走査の向きは互いに逆向きであるため、段差S2は、被走査領域7aの走査完了時刻と被走査領域7bの走査完了時刻の間において発生する。
上述の第3の実施形態の場合にも、第1の実施形態と同様に、図2に示すタイミングチャートが適用できる。よって、被走査領域7aの走査完了時刻と被走査領域7bの走査完了時刻との間の時間間隔Tは、T3+T4+T5=18.9+21.1+126.7[μs]となる。
これらの値から、被走査領域7aと7bの間には、副走査方向に、S2=V×(T3+T4+T5)=124[mm/s]×(18.9+21.1+126.7)[μs]=21[μm]の段差が発生することになる。段差S2の発生を図9(B)に示す。
図9(A)と図9(B)とを比較すると、各被走査領域7aと7bにおいて同じ向きにレーザビームが走査するように構成した第1の実施形態の方が、分割部において発生する「副走査方向の段差」の発生量を低減することができるため好ましい。
このような段差S1に対し、前記補正機構により、一の被走査領域(例えば、7a)の走査完了時と次に走査される隣接被走査領域(例えば、7b)の走査開始時との時間間隔、及び被走査面の副走査方向の移動速度に応じて補正を行う。一方、段差S2に対しては、前記補正機構により、一の被走査領域(例えば、7a)の走査完了時と次に走査される隣接被走査領域(例えば、7b)の走査完了時との時間間隔、及び被走査面の副走査方向の移動速度に応じて補正を行う。
具体的には、段差S1に対しては、被走査領域7a,7b間の相対的な走査線位置を、V×Tの値である5μm接近させて段差の補正を行う。また、段差S2に対しては、被走査領域7a,7b間の相対的な走査線位置を、V×Tの値である21μm接近させて段差の補正を行う。
なお、被走査面の副走査方向の移動速度、画素密度、ビームスポット径、ビームパワー、画像処理方法、画像パターン等により、段差S1が生じても画像品質を劣化させることがない場合には、このような補正を実施しなくても構わない。
光走査装置が、ポリゴンミラー5から感光体ドラム6までの光路を折り返すための折り返しミラーを備える場合には、該折り返しミラーを補正機構とすることができる。前記折り返しミラーの傾きを段差量に応じて調整することにより、走査線の位置を移動させることができる。この段差調整を、図10により説明する。
図10は、2ステーション光走査装置の一例を示す平面図(A)及び側面図(B)である。被走査面として感光体ドラムをあわせて示している。
図10に示す光走査装置において、ポリゴンミラー5から感光体ドラム6までの光路を折り返すために、各光路に折り返しミラー15(15a,15b,15c,15d)が設けられている。この折り返しミラー15bと15d、または15aと15cを、図10(B)に示す矢印の方向(Y軸まわり)に傾きを調整することにより、分割された被走査領域のいずれか一方の走査線位置を副走査方向に移動することができる。すなわち、段差量に応じて折り返しミラーの傾きを調整することにより、段差の補正を行うことができる。
また、上記以外にも、走査レンズ8aと8c、および/または8bと8dを、図10(B)に示す矢印の方向(Z軸方向)にシフト調整することにより、副走査方向の走査線位置を移動させ、段差を補正してもよい。
さらに、シリンドリカルレンズ3aと3c、及び/または3bと3dを、副走査方向(Z軸方向)にシフト調整することにより、走査線位置を移動させ、段差を補正してもよい。
〔第7の実施形態〕
図11は本発明に係る光走査装置における第7の実施形態の構成を示す概略斜視図である。また、図12は本発明に係る光走査装置における第7の実施形態の構成を示す概略平面図であり、図13は図12における配置関係を説明するための概略平面図である。
本実施形態では、ポリゴンミラーに代えて揺動ミラーを偏向器として用いる。
揺動ミラー5cは、その両面(表面及び裏面)が反射面となっており、レーザビーム14aは表面、レーザビーム14bは裏面に入射する。揺動ミラー5cはY軸に対して角度φ=−44゜(符号(−)は反時計回りであることを示す)を振幅の中心(ホームポジション)として、θ=±16゜(時計回り:(+)、反時計回り:(−))の振幅にて正弦波的に揺動する。すなわち、φ=−60゜〜−28゜の範囲で振動する。
レーザビーム14a及び14bは揺動ミラー5cの表面及び裏面に対して、X軸(すなわち、走査光学系の光軸)に対しては、104゜及び72゜(Y軸に対して各々14゜及び18゜)の角度で入射する。
レーザビーム14aは揺動ミラー5cにより−X側に反射され、画角ω1=−16゜〜+16゜の範囲で走査される。画角ω1=+16゜のレーザビーム14aは、同期ミラー(不図示)により光路を折り返された後、同期検知センサ9aに入射する。
図12に示すように、走査光学系8aと被走査領域7aの間に折り返しミラー15aが配備されており、画角ω1=−15゜〜+11゜のレーザビーム14aは光路を折り返されて、感光体ドラム6上の被走査領域7aを走査する。(図11)
レーザビーム14bは揺動ミラー5cにより+X側に反射され、画角ω2=−16゜〜+16゜の範囲で走査される。画角ω2=−16゜のレーザビーム14bは、同期ミラー(不図示)により光路を折り返された後、同期検知センサ9bに入射する。
画角ω2=−11゜〜+15゜のレーザビーム14bは、走査光学系8b及び折り返しミラー15bを介して、感光体ドラム6上の被走査領域7bを走査する。
なお、画角はω1、ω2とのなす角度であり、その符号(±)は、時計回りを(+)、反時計回りを(−)とした。
2本のレーザビーム14a及び14bは、感光体ドラム6上を各々走査領域7a及び7bに分割して、図11に示すH=0を接続部として順次(時分割で)走査する。
〔タイミングチャート〕
図14に図12における揺動ミラー5cの揺動と共に生じるレーザビーム14の変位を重畳した概略平面図を示し、その際の半導体レーザ1の発光のタイミングチャートを図15に示す。HIにて点灯、LOWにて消灯である。また、図16は本実施形態における被走査領域の走査の一例を示す模式図である。
角度θは、揺動ミラー5cがホームポジションにある場合(φ=−44°)を中心とした「振れ角」であり、1周期分(θ=0°→−16°→0°→+16°→0°)について検討する。
揺動ミラー5cがホームポジションから僅かに(+θ側へ)回転したときに半導体レーザを点灯すると、θ=−1°にてレーザビームが同期検知センサ9aに入射し、被走査領域7aの走査開始タイミングを得るための同期信号が発生する。θ=−2.5°にて画像情報に基づく被走査領域7aの往路側の走査が開始され、θ=−13.5°にて被走査領域7aの(往路側の)走査が終了する。
次に、θ=−16°まで振動した後に、再びθ=−13.5°となった時点で、被走査領域7aの復路の走査が開始され、θ=−2.5°にて被走査領域7aの復路側の走査が終了する。
その後、θ=+1°にてレーザビームが同期検知センサ9bに入射し、被走査領域7bの走査開始タイミングを得るための同期信号が発生する。θ=+2.5°にて画像情報に基づく被走査領域7bの往路側の走査が開始され、θ=+13.5°にて被走査領域7aの往路側の走査が終了する。
次に、θ=+16°まで振動した後に、再びθ=+13.5°となった時点で、被走査領域7bの復路の走査が開始され、θ=+2.5°にて被走査領域7aの復路側の走査が終了する。
その後、θ=0°に復帰し、1周期の振動(揺動)が終了する。このような動作を繰り返すことで、順次(時分割で)被走査領域7aと被走査領域7bのレーザビームの走査を行うことが可能である。(図16)
なお、図中には示していないが、同期検知センサにて同期信号を検出する直前のタイミングにおいて、半導体レーザ1を出射するレーザビームの光量を制御するためのAPC点灯のタイミングを設けることが望ましい。
(変形例)
図17に、第7の実施形態のレイアウトの変形例を示す。
レーザビーム14a及びレーザビーム14bは揺動ミラー5cの表面及び裏面に対して、X軸とのなす角度が72゜及び40゜(Y軸に対して各々18゜及び50゜)となるように入射する。そのため、第7の実施形態の場合と比較して、レーザビーム(14a,14b)とX軸(すなわち、走査光学系の光軸)のなす角度をより小さくすることができる。結果として、光学性能に及ぼす揺動ミラー5cの反射面の面精度の影響を小さくすることができるため、より好ましい構成である。
〔画像形成装置〕
本発明に係る画像形成装置は、上述の光走査装置を備える。
画像形成装置は中間転写体を備えていてもよいが、図18に示す本実施形態の画像形成装置104のように中間転写体を備えず、各色の画像を記録紙33等のシートに直接転写する構成となっていても良い。この場合、たとえば複数の感光体ドラム6上の画像は、搬送ベルト32によって搬送される過程で、直接記録紙33に転写される。
図18は、画像形成装置の一実施形態である直接転写方式のタンデム型フルカラープリンタの断面図であり、図10に示したような2ステーション光走査装置10が2つ配列され、4ステーションを走査する態様を示している。
イエロー,シアン,マゼンタ,ブラックの各色に対応する各感光体ドラム6(Y,C,M,K)は、搬送ベルト32に沿って並設されている。
感光体ドラム6の周りには、帯電手段や現像装置等が配置され、さらに各感光体ドラム6に対向するように搬送ベルト32を介して転写手段としての転写ローラが設けられている。
装置下部には記録紙33を積載する給紙トレイ36が配設されている。本実施形態では、長辺に垂直な方向に搬送する方法が採用されており、給紙トレイ36内のA4の記録紙33の寸法は短辺である210mmが示されている。
感光体ドラム6が駆動手段(図示せず)によって回転駆動され、その感光体ドラム6の表面が帯電手段(図示せず)によって所定の極性に一様に帯電される。帯電された感光体ドラム6の表面には、光走査装置10からのレーザ光が照射され、これにより感光体ドラム6表面に静電潜像が形成される。このとき、各感光体ドラム6に露光される画像情報は所望のフルカラー画像をイエロー,マゼンタ,シアン及び黒の色情報に分解した単色の画像情報である。このように形成された静電潜像に現像装置(図示せず)から各色トナーが付与され、トナー像として可視化される。
給紙トレイ36から記録紙33が給紙され、搬送ベルト32上を搬送される。記録紙33は各感光体ドラム6に対応した転写位置に到る都度、転写手段の作用により各色トナー像が順次重ねて転写される。こうして、記録紙33表面にフルカラーのトナー像が担持される。
トナー像を転写した後の感光体ドラム6表面に付着する残留トナーは、図示しないクリーニング手段によって感光体ドラム表面から除去され、次いでその表面が図示しない除電器の作用を受けて表面電位が初期化されて次の画像形成に備える。
トナー像が転写された記録紙33は、定着装置34に送り込まれ、熱と圧力によってトナー像が用紙に熔融定着される。像が定着された記録紙33は排出され、排紙トレイ37上にスタックされる。
以上のように、本発明に係る光走査装置によれば、光源の数を増加することなく、分割走査方式(カスケード方式)の光走査装置を構成することができ、有効被走査面(書込幅)を1/n(nは、被走査領域の分割数)の被走査領域に分割して順次走査することができるため、被走査面上の光学性能を維持することができる。また、従来の分割走査方式の光走査装置とは異なり、光源が劣化し発光出力が変動しても、被走査面(被走査領域間の分割部)での照射光量の差異が発生することを回避することができる。さらに、ポリゴンミラーから被走査面までの光路を短くすることができるため、本発明の光走査装置を備える画像形成装置の小型化を実現することができる。
1 光源(半導体レーザ)
2 カップリングレンズ
3 シリンドリカルレンズ
4 光束分割素子(ハーフミラー)
5 偏向器(ポリゴンミラー)
6 被走査面(感光体ドラム)
7 被走査領域
8 走査光学系(走査レンズ)
9 同期検知センサ
10 光走査装置
11 遮光手段
12 同期ビーム
13 走査ビーム
14 光束(レーザビーム)
15 折り返しミラー
33 記録紙
34 定着装置
36 給紙トレイ
37 排紙トレイ
特許第3449147号公報 特許第4568633号公報 特許第4922118号公報

Claims (8)

  1. 光源と、
    前記光源からの光束を複数の光束に分割する光束分割素子と、
    前記光束分割素子により分割された複数の光束をそれぞれ偏向する複数の偏向器と、
    前記偏向器により偏向された複数の光束を、被走査面上の異なる被走査領域に結像させる走査光学系とを備え、
    単一の前記光源から出射して前記光束分割素子で分割された複数の光束が、一の前記被走査面上を、対応する複数の前記被走査領域に分割して順次走査することを特徴とする光走査装置。
  2. 光源と、
    前記光源からの光束を複数の光束に分割する光束分割素子と、
    前記光束分割素子により分割された複数の光束をそれぞれ偏向する単一の偏向器と、
    前記偏向器により偏向された複数の光束を、被走査面上の異なる被走査領域に結像させる走査光学系とを備え、
    単一の前記光源から出射して前記光束分割素子で分割された複数の光束が、一の前記被走査面上を、対応する複数の前記被走査領域に分割して順次走査することを特徴とする光走査装置。
  3. 前記偏向器が複数の反射面を有する回転体であり、
    隣接する前記偏向器に入射する各光束は、互いに、前記偏向器の回転軸に対して主走査方向において反対側の反射面に入射することを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
  4. 前記被走査面における副走査方向の走査線位置を補正する補正機構を備え、
    前記補正機構が、一の被走査領域の走査完了時と次に走査される隣接被走査領域の走査開始時との時間間隔、及び前記被走査面の副走査方向の移動速度に応じて補正を行うことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の光走査装置。
  5. 前記補正機構が、前記一の被走査領域の走査完了時と次に走査される隣接被走査領域の走査開始時との時間間隔をT[s]、及び前記被走査面の副走査方向の移動速度をV[m/s]としたとき、隣接する被走査領域に対する相対的な副走査方向の走査線位置を、V×T[m]の距離だけ接近させることを特徴とする請求項4に記載の光走査装置。
  6. 複数の前記被走査領域を順次走査する前記複数の光束の走査方向が、同一であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の光走査装置。
  7. 遮光手段を備え、
    前記遮光手段は、前記偏向器により偏向された光束が、対応する前記被走査領域以外の領域を照射するのを防止することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の光走査装置。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の光走査装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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