JP2014114920A - 着脱自在な物品固定具 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明では、公知の吸盤技術特許文献にてゲルと呼ばれている様な、ヤング率の極めて小さい高分子化合物の微粘着性、追従性を利用し、被着面への保持性能を高め、取り外しも容易で、再利用可能な物品固定具を提供することにある。
【解決手段】 ごく薄い弾性体または粘弾性体とした支持体の一方の面に、極めて低いヤング率の高分子化合物からなる粘着層を設けた粘着盤(3)に対し、もう一方の面に変位機構により粘着層(3c)の周縁部に圧力を加えることで周縁部からのはがれを抑制するホルダ(4)を設けた物品固定具であって、ホルダ(4)の周縁部と支持体(3b)の交差量を粘着層(3c)の厚み以下とし、粘着層(3c)である高分子化合物の柔軟性ならびに、粘着性の双方を利用することにより、被着面への保持力を高めた。
さらに、ホルダ(4)を粘着盤(3)から取り外し可能としたことで、取り付け性、取り外し性を高めた。
【選択図】図4

Description

本発明は、粘着と吸着を利用して物品を固定する固定具に関するものである。
ガラス、鏡、タイルなどの平滑平面に粘着テープや吸盤などで手軽に物品を固定する方法は従来からよく知られているが、近年では皮シボの様な凹凸面にも吸着可能な吸盤や、再剥離可能な粘着テープを用いた物品の固定方法が提案され、実用化されている。
いずれも貼って剥がせることを特徴とするが、粘着テープを使用した固定具は再利用が不可能であり、吸盤は長期間に亘る吸着状態の保持が困難であった。
粘着テープの例として、特許文献1においては、被着面が、様々な素材であっても、表面に凹凸構造があっても、強固に貼り付けでき、且つ、被着面とほぼ平行な方向にて引っ張り、粘着テープを延伸させることにより粘着テープを被着面から除去することができる粘着テープが提案されている。
一方で、この粘着テープであっても、一度使用し剥離したものを再利用することはできなかった。
ゲルを利用し、凹凸面に吸着できる吸盤の例としては、特許文献2において、請求項1および課題を解決するための手段の段落番号0006により明記されている円盤状の硬質プラスチックを吸盤本体とし、吸着面としてゲル層を備えた吸盤が提案されている。この特許文献によれば、従来のゲル層を備えた吸盤よりも吸着時の空気の抜けが良いために、吸着性能を高めたとされる。
しかし、硬質プラスチックを吸盤本体とし、且つ外周にリブがあるため、吸盤本体は剛体となることで取り外しが困難になり請求項にあるように取り外し具を必要とする上に、取り外し具の最大ストローク時に発生しているゲル層の応力が、ゲルの粘着力を上回らないと取り外すことが難しく、ゲル層の粘着性を下げるように調整する必要があるため、取り外しが容易なことと、長時間の保持を両立することが困難である。
特許文献3では、シート状のゲル材料の吸着面に対し、放物上のくぼみを複数個形成することで固定具の高さを抑えつつ吸着性能を高めたとされる固定具が提案されている。
くぼみを複数個形成することにより、あるくぼみが吸着に寄与しなくなっても、他のくぼみで吸着を維持できるというメリットは考えられるものの、一つ一つの放物状のくぼみの吸着性が向上したわけではないので、結局、吸着状態の持続性能に関しては大きく改善はできない。
特許文献4では薄板状の形状保持部材に吸盤本体をゲル素材とし、中央部に形成された軸を、被吸着面から離れる方向に比較的大きく変位させて、吸盤の吸着面と被吸着面間を真空とさせることで、凹凸面へも密着可能な吸盤の提案がされている。
しかし、前記真空部分は比較的大きな空間で、真空を発生されている変位により、外周に残った被吸着面と吸着面の周状の接触部分には中央部に向かって応力が発生しているため、ここから空気が侵入してきて、いずれは吸着が維持できなくなるという問題があった。
さらに特許文献5では、吸盤本体を弾性体とし、吸盤とスカート部の間の変位機構の変位量を調整できるようにして、被吸着面が損傷を受けやすい素材であっても被吸着面の損傷を小さくする提案がされている。
最適な変位量を選択することで、軟質な被吸着面の損傷を防止できることは、長時間の吸着性に対しても有利であるが、使用者が被吸着面を観察、素材の特性を判断し、変位量を調整するためには、学習と経験が必要なので汎用的な固定具には適さない。
仮に調整できたとしても、従来の吸盤本体で使用されている弾性体ではヤング率が低く、変位量を小さくしても、被吸着面と吸着面の間に外周から軸方向に向かう応力が発生するため、被吸着面と吸着面の間から空気は侵入しやすくなり、長期間の固定は実現しえない。
一方、変位量を大きくした場合、特許文献4と同様の理由で真空部分に空気が侵入し吸着が維持できない
特開2007−169412 特開2010−223318 特開2009−220597 特開2008−232259 特開2011−137508
従来技術においては、凹凸面につく粘着テープを使用した固定具は再剥離はできても、再利用ができない。
ゲルを使用することで凹凸面につくという、吸着技術による固定具は、再利用はできるが吸着状態の保持性能に劣る。
特許文献2にあるように支持体の弾性を上げることで、保持性能の向上の期待はできるが、反面取り外しが困難になる。
保持性能の向上のため、ゲルを用いた吸盤のゲル層の凝集性を向上させる配合設計をした場合、先行文献4、5の様な機構を持つ吸盤装置であっても、周辺構造物により、引きはがすためのストロークが規制されるので、取り外しが困難になる。
本発明では、モジュラスのきわめて小さい高分子化合物を粘着層に用い、その粘着性、追従性による吸着性を利用し、構造の工夫を加えて、以上の問題を解決する。すなわち、保持性能を高め、取り外しも容易で、再利用可能な物品固定具を提供するものである。
すなわち、第1の発明は、ヤング率が比較的高い粘弾性体または弾性体からなるごく薄い板状の支持体の一方の面に、低モジュラスの高分子化合物からなる粘着層を結合し、もう一方の面に支持体の面に直行する軸を設けたことを特徴とする粘着盤に対し、中央付近を前記軸が貫通し、前記支持体の前記軸側の面または前記粘着層の被着面と反対の面に周縁部が接することを特徴とするホルダを配し、前記軸と前記ホルダには前記軸の貫通方向に前記粘着層の厚み以下で変位する変位機構が設けられた物品固定具であって、変位機構を操作することにより、前記支持体の面と交差する方向に、前記支持体の面または前記粘着層が前記ホルダの周縁部によって圧迫されることで、前記粘着盤の周囲からの剥離を防止することを特徴とし、さらに前記ホルダは、前記粘着盤から取り外すことが可能である物品固定具である。
第2の発明は、前記粘着盤の少なくとも支持体と粘着層が透明であることを特徴とする第1の発明に記載の物品固定具である。
第3の発明は、少なくとも前記支持体の周縁部の一部を延長した部分に、取り外し用のつまみを有することを特徴とする第1の発明または第2の発明に記載の物品固定具である。
第1の発明によれば、前記粘着盤は前記ホルダから取り外せるので、前記粘着盤の任意の箇所に直接力を加えることができるため、周縁部の圧迫機構を有する特許文献4や特許文献5の様に吸盤本体を直接触ることができない提案に比べ、前記粘着層と被着面の粘着状態をより確実に空気の侵入なく貼りつけることが可能となる。
前記粘着盤は粘着力だけで固定されるのではなく、前記粘着部が追従し密着するため、公知のゲルを使用した吸盤同様に大気圧により被着面と垂直方向には面積に比例した力を受け吸着状態にもある。
さらにに前記ホルダを前記粘着盤に挿入し、変位機構を操作することにより、前記ホルダの周縁部は前記粘着盤の支持体の面または粘着層と交差しするように圧迫し、粘着層と被着面の密着性を高め、外周からの剥離を防ぐ。この時、圧迫するための変位量は、粘着層の肉厚以下であるため、粘着層と被粘着面の中央付近は特許文献4の代表図にあるような真空の空間は発生せず、外周からの空気の侵入し対しさらに有利となる。
また、前記粘着盤の支持体は、薄い板状のヤング率の高いの弾性体または粘弾性体で構成されているため、支持体の面方向には変形するが、支持体の面と同一方向にはほとんど変位がない。つまり、変位機構の操作によって、外周のみが圧迫され、粘着層と被着面の界面方向には力が作用しないので、良好な密着状態が維持可能となり、さらに長時間の固定に有利な構造となっている。
また、本発明の物品固定具の取り外しに関しては、特許文献2の提案と同様にヤング率の高い素材を使用しているが、ごく薄い板状としているため、前記粘着盤の支持体の面と垂直方向のに発生する応力はごくわずかであり、前記ホルダを取り外し、粘着盤の周縁部をめくるように剥がすことで、特別なカム機構を要することなく、容易に粘着盤を取り外すことが可能となる。
さらに、本発明に用いている粘着層は特許文献2、3、4、5のゲル素材も含まれる、低モジュラスな高分子化合物を用いているので、凹凸があるような壁面への固定、および繰り返しの取付取り外しが可能であるのはもちろんのこと、さらに保持性能を高めたため、従来では取付が不可能であった壁紙など、さらに広範囲の被着面に対し、取付が可能となる。
また、前記粘着層である高分子化合物の粘性を調整し凝集性を向上させ、粘着層自体の保持性能を向上させた場合であっても、前記ホルダが取り外せるので、取り外し可能な粘着層素材の選択幅を広げることが可能となり、保持性能と取り外し性能の設計において有利である。
さらに、第2の発明よれば吸粘着盤の大部分が透明であるので、吸粘着盤の粘着層と被着面の粘着状態が目視で確認できるようになり、より確実な固定をするために有利となる。
さらにまた、第3の発明によれば、取り外し用のつまみがあるためさらに取り外しに対し、有利な物品固定具となる。
第1の実施形態に示した、物を掛けるためのフックの斜視図である。 第1の実施形態に示した、物を掛けるためのフックに使用されている粘着盤の側面図である。 第1の実施形態に示した、物を掛けるためのフックにおいて粘着盤(3)より、ホルダ(4)を取り外した状態の斜視図である 第1の実施形態に示した、物を掛けるためのフックにおいて、ホルダ(4)の周縁部(4b)が支持体(3b)にちょうど接するまで、ホルダ(4)を回転させた状態の断面図である 第1の実施形態に示した、物を掛けるためのフックにおいて、吸粘着盤(3)の軸の台座(3e)に、ホルダの穴の下面(4c)が接するまで、さらにホルダ(4)を回転させフック(1)の固定が完了した状態の断面図である。 第1の実施形態に示した、物を掛けるためのフックを被着面から取り外すために、つまみ(6)を使用して、吸粘着盤(3)を取り外す様子を示した、吸粘着盤(3)の側面図である。 第1の実施形態に示した、物を掛けるためのフックにおいて、別の変位機構として、図7(A)はつまみ(7)を追加し、変位機構とした第2の実施形態の斜視図、図7(B)はその分解図である。 (A)は本発明の実施例の物品固定具(9)を用いた、カーナビゲーションおよびその取付スタンドの前面からの斜視図、(B)は背面からの斜視図をあらわす (A)はスタンド(8)からカーナビゲーション本体(7)を取り外した本発明の物品固定具(9)を用いたスタンドの斜視図である。(B)は、ホルダ(12)からスタンドと粘着盤を分割した状態の図である 本発明の実施例の物品固定具(9)を用いたカーナビゲーションスタンドのダッシュボードへの取付手順を示した図である。(A)で粘着盤をダッシュボードへ添付し、ホルダを取付けて(B)の状態とし、つまみ(10)を回転させ(C)の状態として取付が完了する。 (A)は本実施例のカーナビゲーションスタンドから取付板(8a)と支柱(8b)を取り外して、固定具(9)のみとした状態、(B)は本発明の物品固定具(9)の分解状態の斜視図、(C)はつまみとキャップの底面からの斜視図、 (D)は物品固定具に使用しているホルダと粘着盤の上面図である。 本発明の実施例に使用した粘着盤(13)の断面図である。 本発明の実施例の物品固定具(9)の断面図である。
以下、本発明を実施するための具体的な形態を図面を用いて詳細に説明する。ただし、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するため、物品をかけるためのフックに適用し説明するものであって、本発明を物品をかけるためのフックに特化することを意図するものではなく、特許請求の範囲が含まれる、その他の物品固定具にも等しく適用し得るものである。
<第1の実施形態>
図1は物を掛けるためのフックの斜視図である。
フック(1)は物を掛けるための凹形状(2)、中央付近に軸を配し、大気圧による吸着と粘着機能を発する粘着層を備えた粘着盤(3)、粘着盤(3)の軸部が貫通し粘着盤(3)の周縁部を圧縮して物品固定具のはがれを防止する機能を備えたホルダ(4)から構成される。また、粘着板(3)の一部には取り外すためのつまみ(5)を持つ。
図2は、粘着盤(3)の側面図である。(3b)は粘弾性体または弾性体の支持体であって、高分子化合物からなる粘着層(3c)は支持体に接合されている。粘着層(3c)に関し、支持体(3b)との接合面と反対の面は被着面に粘着される粘着面となり、粘着層の粘着力および大気圧による吸着力により壁面などに固定される。
粘着層(3c)は支持体(3b)と同一外形であっても多少大きくても小さくても発明の効果を発現する同様の発明であり、要求される耐荷重と生産方法により選択することが可能である。
また、粘着層の一部に穴が開いていたり、切欠きがあっても発明の効果を発現する同様の発明である。
さらに、粘着層は中央が滑らかにくぼむ、すり鉢状の形状であっても発明の効果を発現する同様の発明である。
(3a)は軸であり、物をかけるためのフック機能を発するフック形状(2)を備えている。
軸部に形成された台座形状(3e)は軸(3a)と支持体(3b)の接合をより強固にするための役割を果たす。
次に、粘着盤(3)の構成部材に適する具体的な材料について記載する。
支持体(3b)の材質としては、ヤング率が0.7Gpa〜200Gpaの素材が使用可能であり、粘弾性体の例としては、物品固定具を設置する環境温度とコストにより、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、芳香族ポリアミド、ポリ乳酸、ポリイミドなど、工業製品として公知のフィルムから選定可能である。フィルムの厚みは各素材のヤング率と粘着盤の面積により調整されるが、例えばヤング率が比較的小さいポリプロピレンの場合、0.8mm以下、ヤング率が比較的大きいポリエチレンテレフタレートなどの場合は0.3mm以下の厚みが推奨される。これらのプラスチック材料は比較的軽量な物品に対し、小型で安価な物品固定具を提供する際に推奨される。
弾性体としては、ベリリウム銅、リン青銅、ステンレスバネ材など工業製品として公知のばね用合金シートが使用可能である。この場合の板厚は、引きはがし性を考慮し、0.1mm以下が望ましい。この形態は、粘着盤の面積を広くとり、さらに強い固定力と長期保持性能を必要とする際に推奨される。
支持体(3b)の材料はコロナ放電、フレーム処理、易粘着層のコーティングなどがされた材料であれば、粘着層や軸の接合に関してさらに有利となる。
粘着層(3c)の材質としては、工業的にはゲル、粘着剤、超低高度エラストマーなどと呼ばれているものが利用可能でであり、シリコン系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、その他の炭化水素樹脂などの、低硬度の樹脂が使用可能であり、使用環境、コスト、生産方法により、最適な材料を選定することができるが、粘着層の厚みは2mm以下が適しており、硬度はアスカーCで30以下が推奨される。
軸(3a)の材料としては、汎用プラスチック、エンジニアプラスチック、金属から、使用環境やコストや生産方法により、最適な材料を選定することができる。
次に各部材の接合方法について記載する。
軸(3a)と支持体(3b)、支持体(3b)と粘着層(3c)の接合方法はいずれも、インサート成形、溶着、接着材、両面粘着テープ、が使用可能であり、支持体(3b)と粘着層(3c)の接合方法においては、粘着層(3c)自体の自己粘着性にて支持体(3b)と接合することも可能である。
接合方法は、軸(3a)、支持体(3b)、粘着層(3c)に適用される材料、および本発明の物品固定具に要求される再利用回数と生産コストにより適宜選択することができる。
図3は、ホルダ(4)と粘着盤(3)を取り外した図である。ホルダ(4)と粘着盤(3)の変位機構として、粘着盤(3)の軸(3a)には、おねじ(3d)が配されており、ホルダ(4)の中央付近にはめねじを持った穴(4a)が配置されている。
ホルダの周縁部(4b)が粘着盤の面(3b)に接した状態で、粘着盤(3)の軸の台座(3e)に、ホルダの穴の下面(4C)が接するまでの距離は粘着層(3c)の厚み以下でとなっている。
使用者は粘着盤(3)を壁面などに貼り付けた後、ホルダ(4)の穴(4a)に粘着盤(3)の軸(3a)を通過させ、軸(3a)のおねじ(3d)とホルダ(4)の穴(4a)のめねじを介し、停止するまで回転させることで、本実施形態の物品固定具であるフックの壁面への取り付けが完了する。
取り外しの際は、まずホルダ(4)を回転させ粘着盤(3)より外し、図3に示す状態にした後、取り外し用のつまみ(5)を持ち上げ、粘着層を被着面より引きはがす。この時、支持体(3b)は薄いため、粘着盤(3)は、図6の(5a)から(5b)に示す形状へと容易に変形するので、粘着層を被着面から容易に引きはがすことができる。
次に発明の効果を発現している原理について説明する。
図4、図5は本実施形態の物品固定具であるフック(1)の断面図である。図4、図5ともに壁面などの被着面に粘着板が粘着及び大気圧によって吸着している状態であって、粘着層(3c)は先行文献のゲル層や粘着層と同等の素材でできてるため、被着面が凹凸面であっても追従固定が可能である。
図4はホルダ(4)の周縁部(4b)が支持体(3b)にちょうど接するまで、ホルダ(4)を回転させた状態である。この状態においては、吸粘着盤(3)の軸の台座(3e)とホルダの穴の下面(4c)の間には隙間があいており、この隙間の大きさは粘着層の厚みとほぼ同じ寸法で構成されている。この状態ではまだフック(1)の被着面への固定は完了していない。
図5は、粘着盤(3)の軸の台座(3e)に、ホルダの穴の下面(4c)が接するまで、さらにホルダ(4)を回転させフック(1)の固定が完了した状態を示す。この時、ホルダ(4)の周縁部(4b)は、支持体(3b)の周縁部を圧迫するが、支持体(3b)は薄い板材で構成されており、粘着層(3c)も柔らかい素材であるため、支持体(4)は周縁部のみが被着面側に変形して、粘着層(3c)の周縁部が圧迫される。
一方、支持体(3b)を挟んで、軸(3a)と反対の面にある粘着層は非着面から離れる方向に応力を受けるが、吸粘着盤3の粘着層(3c)と被粘着面の界面は前記変位量が小さいので密着したままで真空の空間が発生することなく、前記界面と並行方向の応力も粘着層に発生していないので、良好な密着状態を維持することが出来るため、さらに長時間の固定に有利なフックとなる。
<第2の実施形態>
次に、第一の実施形態で使用していた変位機構の代わりに、ホルダの穴にねじを設けず、つまみ(7)を追加し、変位機構とした第2の実施の形態を示す。図7(A)は本実施形態の斜視図、図7(B)は本実施形態の分解図である。
つまみ7の穴に設けられためねじ(7a)と、ホルダの軸に設けられた雄ねじ(3d)により、つまみ(7)を回転させると、つまみ(7)はホルダ(4)と接した後、ホルダ(4)を介し、粘着盤の周縁部を圧縮し外周からの固定具の剥がれを防止する。
同様に、変位機構を、その他の公知の変位機構に置き換えても本発明の効果を発現する同様の発明である。
以下、本発明をより具体的に説明するため、カーナビゲーションのスタンドを実施例として、量産性、経済性、信頼性を鑑み、最も適した、具体的な形状、材料を適用させて、図面を用いて詳細に説明する。ただし、以下に示す実施例はあ、あくまで本発明を具体的に実施するための一例であり、本発明をカーナビゲーションのスタンドに特化することを意図するものではなく、特許請求の範囲が含まれる、その他の物品固定具にも等しく適用し得るものである。
図8(A)は、カーナビゲーションおよびその取付スタンドの前面からの斜視図、図8(B)は背面からの斜視図をあらわす。(7)はカーナビゲーション本体、(7a)は地図などの情報を表示する表示画面、(8)はスタンドである。本実施例のスタンドに適するカーナビゲーション本体のサイズは表示画面(7a)が7インチ以下、本体重量は500g以下である。
スタンド(8)はカーナビゲーション本体との連結機構をもつ取付板(8a)と、支柱(8b)、本発明の物品固定具(9)より構成されている。取付板(8a)と支柱(8b)、支柱(8b)と物品固定具(9)の間に公知の角度調整機構を設ければより使いやすいスタンド装置となる。カーナビゲーション(7)の本体の取付板(8)への設置は公知の連結機構にて設置されている。
図9(A)はスタンド(8)からカーナビゲーション本体(7)を取り外した図である。本発明の物品固定具(9)は、つまみ(10)、キャップ(11)、ホルダ(12)、粘着盤(13)より構成され、ホルダ(12)には支柱(8b)を介し取付板(8a)が接合されている。図11(B)の分解図に示すように、つまみ(10)とキャップ(11)の内部にはねじりコイルばね(14)が組み込まれている。
図9(B)はつまみ(10)の回転操作により、ホルダ(12)から分割した状態の図である。本実施例のスタンドの取付、取り外しの際には図9(B)に示す様に、一体となっている取付板(8a)と支柱(8b)とホルダ(12)を粘着盤より外して、粘着盤の取り外し用のタブ(13d)をダッシュボーから離れる方向に持ち上げて、粘着盤(13)を被着面より取り外す。
次に、図10(A)、(B)、(C)を使用し、スタンドのダッシュボードへの取り付け方を示す。図10(A)に示すように、使用者は、つまみ(10)、キャップ(11)、図11(B)に示すねじりコイルばね(14)が組み込まれ一体となった粘着盤(13)をダッシュボードに貼りつけた後、ホルダ(12)の穴につまみ(10)とキャップ(11)、ばね(14)、粘着盤(13)の軸部(13b)を通し、図10(B)に示す状態とした後、図10(C)に示す位置までつまみ(10)を60°右回転させ、取付を完了する。
以下に、固定具(9)について、さらに詳細な構造を説明する。
図11(A)はスタンドから取付板(8a)と支柱(8b)を取り外して、固定具(9)のみとした状態である。支柱(8b)は、ねじなどの公知の技術により固定具(9)と結合されており、前記ねじを外すことで、支柱(8b)は固定具(9)からとり外すことが可能である。なお、支柱(8b)はホルダと一体形状とすることも可能である。
図11(B)は固定具(9)の分解状態の斜視図、図11(C)はつまみとキャップの底面からの斜視図、 図11(D)は分解状態の上面図 図12は、粘着盤(13)の断面図である。
(10)は回転つまみ、(11)はキャップ、(12)はホルダ、(13)は粘着盤、(14)はねじりコイルばねである。
図11に示すように、粘着盤(13)は、支持板(13a)中央部のスタッド(13b)、取り外しのためのタブ(13d)、スタッド(13b)が設けられた面と反対の面に配置された粘着層(13c)を備える。粘着層(13c)は被着面であるダッシュボードに粘着と吸着にて固定される。
図13は物品固定具(9)の断面図である。ホルダ(12)の周縁部にはリブ(12e)があり、つまみ(10)の操作により、支持板(13a)を介し粘着層(13c)の周縁部に圧力をかける機能を有する。
次に本発明の固定具(9)の発明の効果を発現する原理と構造について説明する。
図11(B)(C)(D)に示すように、粘着盤(13)のスタッド(13b)には 円柱状の軸(13b1)上に小判型状のリブ(13b2)が設けられている。つまみ(10)には、(13b2)より片側が0.2mmほど大きい(13b2)と相似形状の穴(10a)が設けられている。リブ(13b2)を穴(10a)に通し回転させることで、つまみ(10)はリブ(13b2)とリブ(13b3)より軸(13b1)と並行方向には不動で、回転方向には可動するように粘着盤(13)と係合される。
つまみ(1O)には指掛りの突起形状(10c)の底面にホルダとの軸(13b1)と並行方向の位置を変位させるためのリブ(10b)が120°間隔で3か所に配され、そのうちの一か所のリブにスタッドに対してのつまみと回転を規制するボス(10b1)を備える。スタッド(13b)にはつまみ(10)のボス(10b1)の軌道上にリブ(13b5)を備え、(10b1)が(13b5)接する位置でつまみの回転は停止する。この停止位置で、スタッドのホルダに対する回転方向の位置合わせ(13b7)とつまみの指掛のための突起(10c)が揃うので、切欠き(12d)により、ホルダ(12)が粘着盤(13)より、着脱が可能なつまみ10の位置となる。なお、ホルダの切欠き(12d)は120°間隔で3か所に配されている。
また、ねじ入りコイルばね(14)は、中心穴(14a)がスタッド(13b)のボス(13b6)を通り、端部(14b)をつまみのリブ(10d)、端部(14c)がスタッドのボス(13b8)の間に挿入され、時計回りと反対方向に荷重を与える。このばねの荷重により、つまみ(10)は意図せず回転しなくなり、ホルダの着脱が容易になる。
キャップ(11)は、ばね(14)の外れを防止し、ばね(14)等の構造物を隠して、美観を高める役割を果たす。キャップ(11)は爪(11a)がつまみの穴(10e)に嵌め込まれることで、つまみと勘合する。
ホルダ(12)には、ホルダの周縁部にリブ(12e)、吸粘着盤の支持板(13b)と交差するように変位させるための傾斜(12b)が設けられている。つまみを回転させることで、つまみのリブ(10b)がホルダの傾斜に作用し、ホルダ(12)はつまみ(10)より逃げる方向に力がかかる。さらに回転させることにより、つまみ(10)のリブ(10d)がホルダの凹部(12c)に入ることで、つまみ(10)はホルダ(12)に対し不用意に回転せず、固定された状態となる。一方、吸粘着盤(13)の支持板(13a)は薄く、粘着層(13c)は柔らかいので、ホルダがつまみ(10)の操作にて受けた力により、ホルダの周縁部(12e)は支持板(13a)を被着面に近づく方向に容易に変形させ、粘着層(13c)の周縁部の密着性が高まり保持性能が向上する。
以下、本実施例で使用する材料を記載する。
ホルダ(12)、キャップ(11)、回転つまみ(10)の材料は、中粘度のポリカーボネートを使用する。
ばねの材料はピアノ線を使用する。
スタッド(13b)、タブ(13d)の材料は中粘土ポリカーボネート、支持板(13a)の材料は、厚み0.25mmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、粘着層(13c)の材料はポリオールとポリイソシアネートからなる液状反応性ウレタンとし、本実施例では、透明な樹脂とするため、脂肪族ポリエステル系ポリオールと脂肪族ポリイソシアネートを使用する。
さらに、本実施例で使用する、工業的にも容易に入手可能な各材料の一例を以下に記載する。
ポリカーボネートは、三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製 、ユーピロン(登録商標)S2000である。
ピアノ線としては、住友スチールワイヤー株式会社製、SWP-B、線径0.70mmである。
2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムは、東レ株式会社製、ルミラー(登録商標)S10である。
粘着層に使用するウレタン樹脂としては、脂肪族ポリエステルポリオールとして、日本ポリウレタン工業株式会社製、ON-H37、脂肪族ポリイソシアネートとしては日本ポリウレタン工業製、HC-210を、重量比100:17.5で配合したウレタン樹脂である。
次に、本実施例の各部品の製造方法の一例を示す。
ねじりコイルばね(14)はトーションフォーミングマシンなどで製造可能である。
ホルダ(12)、キャップ(11)、回転つまみ(10)は一般的な金型、および、射出成型機にて成型可能である。
吸粘着盤(13)の製法は以下の通りである。
まず、支持板(13a)を抜き型にて成型後、支持板を金型にインサートし、射出成型にてスタッド(13b)とタブ(13d)をインサート成型する。
次に、スタッド(13b)、タブ(13d)がインサート成型された支持板(13a)を粘着層成型用型にインサートし、液状反応性ウレタンを型に注入し、加熱硬化させ粘着層を成型する。
本発明は、物品固定具に関するものであり、従来の物品固定具に置き換えることが出来るものである。例えば、絵画をかけるためのフック、車載用のモニタースタンドの固定装置として、照明器具の固定装置など、様々な物品の固定に使用可能である。
1・・・・・・物を掛けるためのフック
2・・・・・・物を掛けるための凹形状
3・・・・・・粘着盤
3a・・・・・軸
3b・・・・・支持体
3c・・・・・粘着層
3d・・・・・軸のねじ部
3e・・・・・軸の台座部
4・・・・・・ホルダ
4a・・・・・ホルダのねじ部
4b・・・・・ホルダ周縁部のリブ
4c・・・・・ホルダねじ部のリブ
5・・・・・・取り外しのためのつまみ
5a・・・・・粘着盤が被着面に取り付けられた状態でのつまみの位置
5b・・・・・粘着盤を被着面より剥がすためにつまみを引き上げた状態の位置
6・・・・・・つまみ
6a・・・・・つまみのねじ部
7・・・・・・カーナビゲーション
7a・・・・・カーナビゲーションの表示部
8・・・・・・スタンド
8a・・・・・取付板
8b・・・・・支柱
9・・・・・・取付ベース
10・・・・・つまみ
10a・・・・つまみの穴部
10b・・・・リブ
10b1・・・ストッパーボス
10c・・・・指掛りの突形状
10d・・・・バネ掛けリブ
10e・・・・キャップの爪が掛かる穴
11・・・・・キャップ
11a・・・・つまみと勘合するための爪
12・・・・・ホルダ
12a・・・・粘着盤のスタッドと係合する穴
12b・・・・つまみのリブ10bが摺動し、変位ホルダを変位させるための傾斜形状
12c・・・・取付完了位置よりつまみが不用意に回転しないようにするための凹形状
12d・・・・ホルダの回転止めおよびつまみの指掛り形状を逃げる切欠き
12e・・・・ホルダ周縁部のリブ
13・・・・・粘着盤
13a・・・・支持体
13b・・・・スタッド
13b1・・・つまみの回転中心軸
13b2・・・つまみを係合するリブ
13b3・・・つまみを係合するリブ
13b5・・・ストッパーリブ
13b6・・・バネ位置決め軸
13b7・・・粘着盤の回転止め
13b8・・・バネ掛けリブ
13c・・・・粘着層
13d・・・・粘着盤の取り外し用タブ
14・・・・・ねじりコイルバネ
14a・・・・ねじりコイルばねの中心穴
14b・・・・つまみにかかる端部
14c・・・・スタッドにかかる端部

Claims (3)

  1. ヤング率が比較的高い粘弾性体または弾性体からなるごく薄い板状の支持体の一方の面に、低モジュラスの高分子化合物からなる粘着層を結合し、もう一方の面に支持体の面に直行する軸を設けたことを特徴とする粘着盤に対し、中央付近を前記軸が貫通し、前記支持体の前記軸側の面または前記粘着層の被着面と反対の面に周縁部が接することを特徴とするホルダを配し、前記軸と前記ホルダには前記軸の貫通方向に前記粘着層の厚み以下で変位する変位機構が設けられた物品固定具であって、変位機構を操作することにより、前記支持体の面と交差する方向に、前記支持体の面または前記粘着層が前記ホルダの周縁部によって圧迫されることで、前記粘着盤の周囲からの剥離を防止することを特徴とし、さらに前記ホルダは、前記粘着盤から取り外すことが可能である物品固定具
  2. 前記粘着盤の少なくとも支持体と粘着層が透明であることを特徴とする請求項1に記載の物品固定具
  3. 少なくとも前記支持体の周縁部の一部を延長した部分に、取り外し用のつまみを有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の物品固定具
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017003102A (ja) * 2015-06-16 2017-01-05 グッドセンス カンパニー リミテッド レール型の真空吸着治具

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