JP2014114496A - 構造体およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】3価以上の価数を有し、かつ複数の価数状態となり得る元素を含むめっき膜を備える構造体について、当該めっき膜の厚みを厚くしかつ表面を平滑にすることが可能な構造体の製造方法および構造体を提供する。
【解決手段】溶融塩を準備する工程と、導電性を有する基材を準備する工程と、めっき膜を形成する工程とを備える。溶融塩を準備する工程では、3価以上の価数を有し、かつ複数の価数状態となり得る元素を含む溶融塩を準備する。めっき膜を形成する工程では、基材を溶融塩に浸漬した状態で、めっき法を用いて基材の表面に上記元素を含むめっき膜を形成する。めっき膜を形成する工程においては、基材と溶融塩との間に電流を流すことにより、基材の表面にめっき膜を成長させる工程(S21)と、めっき膜を成長させる工程を停止した後にめっき膜の成長条件を調整する工程(S22)と、を交互に繰り返す。
【選択図】図2
【解決手段】溶融塩を準備する工程と、導電性を有する基材を準備する工程と、めっき膜を形成する工程とを備える。溶融塩を準備する工程では、3価以上の価数を有し、かつ複数の価数状態となり得る元素を含む溶融塩を準備する。めっき膜を形成する工程では、基材を溶融塩に浸漬した状態で、めっき法を用いて基材の表面に上記元素を含むめっき膜を形成する。めっき膜を形成する工程においては、基材と溶融塩との間に電流を流すことにより、基材の表面にめっき膜を成長させる工程(S21)と、めっき膜を成長させる工程を停止した後にめっき膜の成長条件を調整する工程(S22)と、を交互に繰り返す。
【選択図】図2
Description
この発明は、構造体およびその製造方法に関し、より特定的には、めっき膜を含む構造体およびその製造方法に関する。
従来、タングステンやモリブデンなど3価以上の価数を有する金属を、溶融塩を用いためっき法により形成する技術が知られている(たとえば、特開2011−149103号公報(特許文献1)、Koyama et al., "Design of Molten Salt Bath on the Basis of Acid-Base Cooperative Reaction Mechanism. Smooth Electrodeposition of Tungsten from KF-B2O3-WO3Molten Salt", Electrochemistry, 67, No.6 (1999), p. 677-685(非特許文献1)、Nakajima et al., "Electrodeposition of metallic tungsten films in ZnCl2-NaCl-KCl-KF-WO3 melt at 250℃", Electrochimica Acta (2007)(非特許文献2)、Nakajima et al., " Electrodeposition of Metallic Molybdenum Films in Molten ZnCl2-NaCl-KCl-MoCl5Systems at 250℃", Journal of Rare Earths, vol. 23, Spec, Issue (2005), p.16-20(非特許文献3)などを参照)。
Koyama et al., "Design of Molten Salt Bath on the Basis of Acid-Base Cooperative Reaction Mechanism. Smooth Electrodeposition of Tungsten from KF-B2O3-WO3Molten Salt", Electrochemistry, 67, No.6 (1999), p. 677-685
Nakajima et al., "Electrodeposition of metallic tungsten films in ZnCl2-NaCl-KCl-KF-WO3 melt at 250℃", Electrochimica Acta (2007)
akajima et al., " Electrodeposition of Metallic Molybdenum Films in Molten ZnCl2-NaCl-KCl-MoCl5 Systems at 250℃", Journal of Rare Earths, vol. 23, Spec, Issue (2005), p.16-20
上述した先行技術文献では、いずれもタングステンやモリブデンなど、3価以上の価数を有し、かつ複数の価数状態となり得る元素を、溶融塩を用いためっき法により形成している。しかし、発明者が検討したところ、上述した従来の方法では、形成されるめっき膜について、厚みが厚く、かつ表面が平滑なめっき膜を得ることは難しかった。
この発明は、上記のような課題を解決するために成されたものであり、この発明の目的は、3価以上の価数を有し、かつ複数の価数状態となり得る元素を含むめっき膜を備える構造体について、当該めっき膜の厚みを厚くしかつ表面を平滑にすることが可能な構造体の製造方法および構造体を提供することである。
発明者は、鋭意研究の結果、上述のように溶融塩を用いて上記元素のめっき膜を形成するときに、当該元素の中間価数の生成物がめっき膜近傍に濃化するという知見を得た。このような生成物の存在により、基材表面に対する元素のイオンの供給条件が局所的に異なることになるため、結果的に形成されるめっき膜の表面状態が局所的に異なり、めっき膜の表面の平滑性が劣化することを発明者は発見した。また、溶融塩を用いためっき法の場合、溶融塩の粘度やイオン密度は水溶液より高いため、上記のような生成物の濃化による問題が水溶液を用いためっき法よりも顕著になっていた。
発明者のこのような知見に基づき、この発明に従った構造体の製造方法は、めっき膜を含む構造体の製造方法であって、溶融塩を準備する工程と、導電性を有する基材を準備する工程と、めっき膜を形成する工程とを備える。溶融塩を準備する工程では、3価以上の価数を有し、かつ複数の価数状態となり得る元素を含む溶融塩を準備する。めっき膜を形成する工程では、基材を溶融塩に浸漬した状態で、めっき法を用いて基材の表面に上記元素を含むめっき膜を形成する。めっき膜を形成する工程においては、基材と溶融塩との間に電流を流すことにより、基材の表面にめっき膜を成長させる工程と、めっき膜を成長させる工程を停止した後にめっき膜の成長条件を調整する工程と、を交互に繰り返す。
このようにすれば、溶融塩を用いためっき法により上記元素のめっき膜を形成するときに、めっき膜の成長工程をある程度実施した後当該めっき膜の成長を一旦停止し、めっき膜の表面近傍における上記生成物の濃度を低下させるように上記めっき膜の成長条件を調整する工程を実施することで、基材表面への元素の供給条件が局所的に異なるという問題の発生を抑制できる。この結果、元素の供給条件が局所的に異なることに起因するめっき膜表面の平坦性の劣化を防止できる。このため、めっき膜を厚く、かつ平滑な表面を有するように形成することができる。
この発明に従った構造体は、上記構造体の製造方法を用いて製造されたものである。上記構造体は、めっき膜に接続された上記基材を備えていてもよいし、めっき膜から上記基材を除去して、自立しためっき膜により構成されていてもよい。このようにすれば、十分に厚くかつ表面の平坦性に優れためっき膜を得ることができる。
本発明によれば、3価以上の価数を有し、かつ複数の価数状態となり得る元素を含み、十分に厚くかつ表面が平滑なめっき膜を備える構造体を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。
図1〜図4を参照して本発明による構造体の製造方法を説明する。
図1に示すように、まず準備工程(S10)を実施する。この工程(S10)においては、表面にめっき膜を形成するための導電性を有する基材と、当該基材を一方の電極として用いてめっき膜を形成するためのめっき浴構成する溶融塩を準備する。
図1に示すように、まず準備工程(S10)を実施する。この工程(S10)においては、表面にめっき膜を形成するための導電性を有する基材と、当該基材を一方の電極として用いてめっき膜を形成するためのめっき浴構成する溶融塩を準備する。
次に、図1に示しためっき工程(S20)を実施する。具体的には、図3に示すようにめっき槽10の内部にめっき浴である溶融塩11を配置する。この溶融塩11に、一方の電極である基材12と、他方の電極であり、めっき膜の材料を供給するための電極13を浸漬する。基材12と電極13とには、電源15が接続されている。このようなめっき処理装置1を用いて、めっき工程(S20)を実施する。
この工程(S20)においては、図2に示すように、まずめっき膜形成工程(S21)を実施する。具体的には、基材12と電極13との間に電流を流すことにより、基材12の表面に形成されるめっき膜14(図4参照)を構成する元素が、電極13から溶融塩11の内部に溶け出す。溶融塩11の内部に溶け出した元素は、図4に示すように、基材12の表面に到達し当該基材12の表面にめっき膜14として析出する。めっき膜14を構成する元素としては、三価以上で複数の価数状態を有する元素であれば、任意の元素を用いることができるが、たとえばタングステンなどを用いることができる。このようなめっき膜形成工程(S21)を所定時間経過した後、次に調整工程(S22)を実施する。
この調整工程(S22)においては、基材12の表面におけるめっき膜14の成長を止めてめっき膜14の成長条件を調整する。具体的には、電源15からの電流の供給を停止する、あるいは基材12を溶融塩11から取出して、基材12の表面を純水などにより洗浄する、あるいは工程(S21)における電流の通電方向とは逆方向に基材12と電極13との間に電流を流すといった処理を行なう。このようにすることで、基材12の表面近傍に存在していためっき膜形成工程に伴う生成物を基材12の表面近傍から除去する。
その後、図2に示した判断工程(S23)を実施する。この工程(S23)においては、めっき膜14が所定の厚さまで形成されたかどうかを判別する。そして、この工程(S23)においてYESと判断されればめっき工程(S20)は終了する。一方、当該工程(S23)においてNOと判断されれば(つまり終了条件が成立していないと判断されれば)、工程(S21)および工程(S22)が再度実施される。このようにして、めっき工程(S20)が実施される。なお、工程(S23)においては、たとえばめっき工程での合計通電時間が所定の基準時間に到達したか否か、といった任意の方法によりめっき膜14が所定の厚さまで形成されたかどうかを判別してもよい。
なお、上述した工程(S23)は、工程(S21)と工程(22)との間において実施してもよい。この場合、工程(S23)においてNOと判断された場合には調整工程(S22)が実施された後、そのまま再度工程(S21)が実施される。一方、工程(S23)においてYESと判断されれば、そのままめっき工程(S20)は終了する。
このようにすれば、めっき膜を形成する途中で、基材12の表面に近接する領域に生成していた中間価数の生成物を、基材12の表面から調整工程(S22)における処理によって除去することができる。この結果基材12の表面に形成されるめっき膜14を厚くかつ平滑に(より具体的には均一な膜厚で)形成することができる。
以下、上述した実施の形態と一部重複する部分もあるが、本発明の特徴的な構成を列挙する。
この発明に従った構造体の製造方法は、めっき膜14を含む構造体の製造方法であって、溶融塩11を準備する工程(S10)と、導電性を有する基材12を準備する工程(S10)と、めっき膜を形成する工程(S20)とを備える。溶融塩を準備する工程(S10)では、3価以上の価数を有し、かつ複数の価数状態となり得る元素を含む溶融塩11を準備する。めっき膜を形成する工程(S20)では、基材12を溶融塩に浸漬した状態で、めっき法を用いて基材12の表面に上記元素を含むめっき膜14を形成する。めっき膜を形成する工程(S20)においては、基材12と溶融塩11との間に電流を流すことにより、基材12の表面にめっき膜14を成長させる工程(S21)と、めっき膜を成長させる工程(S21)を停止した後にめっき膜の成長条件を調整する工程(S22)と、を交互に繰り返す。
このようにすれば、溶融塩11を用いためっき法により上記元素のめっき膜14を形成するときに、めっき膜14の成長工程(S21)をある程度実施した後当該めっき膜の成長を一旦停止し、めっき膜14の表面近傍における生成物の濃度を低下させるように上記めっき膜14の成長条件を調整する工程(S22)を実施することで、基材12表面への元素の供給条件が局所的に異なるという問題の発生を抑制できる。この結果、元素の供給条件が局所的に異なることに起因するめっき膜14表面の平坦性の劣化を防止できる。このため、めっき膜14を厚く、かつ平滑な表面を有するように形成することができる。
上記構造体の製造方法において、めっき膜14に含まれる元素は、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、チタン(Ti)、ニオブ(Nb)からなる群から選択される少なくとも1種であってもよい。この場合、上記いずれかの元素からなるめっき膜14を、厚くかつ平滑な表面を有するように形成することができる。また、上記元素はいずれも酸化数が大きく、また様々な価数を取り得るため、本発明の効果が特に顕著である。
上記構造体の製造方法において、溶融塩11は、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、リチウム(Li)、カルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)からなる群から選択される少なくとも1種を含んでいてもよい。この場合、上記溶融塩に含まれる元素はめっき膜を構成する元素より卑であるため、めっき膜の析出を阻害しない。さらに、これらの元素を含む溶融塩は、相対的に低い融点を有するため、本発明によるめっき膜を成長させる工程における溶融塩の加熱温度を比較的低い温度にすることが可能になる。なお、溶融塩11としては、たとえばKF−B2O3−WO3、KF−B2O3−KMoO4、LiCl−KCl−CrCl3といった組成の溶融塩を用いることができる。
上記構造体の製造方法において、溶融塩は、フッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオンからなる群から選択される少なくとも1種を含んでいてもよい。この場合、めっき膜の形成(電析)に必要な金属イオンの溶融塩に対する溶解度を大きくすることができる。さらに、めっき膜形成工程(S21)において、アノードでの反応(ガス発生)について、めっき膜を形成する元素の溶解電位より貴であるため、電析する元素と同じ材料からなる陽極を使用することで、めっき浴としての溶融塩の組成変動を抑制できる。
上記構造体の製造方法において、調整工程(S22)では、基材12と溶融塩11との間に電流を流すことを停止した状態を維持してもよい。この場合、電流を流すことを停止した状態を維持するという簡単な方法により、中間価数の生成物が拡散などにより基材12より離れた位置へ移動させることができる。この結果、基材12におけるめっき膜14の形成条件が局所的に変化することを防止でき、均一なめっき膜14を形成できる。
上記構造体の製造方法において、調整工程(S22)では、基材12を溶融塩11から取り出して水洗してもよい。この場合、基材12表面に付着していた生成物を水洗によって確実に除去できる。
上記構造体の製造方法において、調整工程(S22)では、めっき膜14を成長させるめっき膜形成工程(S21)における電流の流れる方向とは逆方向に、基材12と溶融塩11との間に電流を流してもよい。この場合、上述のようにめっき膜14を形成する条件とは逆方向に電流を流すことにより、基材12表面から中間価数の生成物を効率的に除去することができる。
この発明に従った構造体は、上記構造体の製造方法を用いて製造されたものである。上記構造体は、めっき膜14に接続された上記基材12を備えていてもよいし、めっき膜14から上記基材12を除去して、自立しためっき膜14により構成されていてもよい。このようにすれば、十分に厚くかつ表面の平坦性に優れためっき膜14を得ることができる。
(実施例)
本発明の効果を確認するため、以下のような実験を行なった。
本発明の効果を確認するため、以下のような実験を行なった。
<試料の準備>
本発明による効果を確認するため、表1に示すような組成の溶融塩からなるめっき浴を準備した。そして、めっき工程における温度、当該めっき工程において電極間に流す電流の密度、そして合計のめっき時間(電析時間)を表1に示すような条件として、めっき膜を形成した。なお、形成するめっき膜を構成する元素は、表1の電析金属の欄に示す金属である。そして、本発明の実施例である試料ID2〜4、6、8については、調整工程(S22)としてそれぞれめっき用の電流の通電を停止する処理、基材の表面を水洗する処理、めっき膜形成工程の時とは逆方向に所定の電流を流す処理などを表1に示すように実施した。一方、本発明の比較例である試料1、5、7については、このような調整工程を実施するための時間は設けずに、合計電析時間に到達するまで連続的にめっき膜を形成した。
本発明による効果を確認するため、表1に示すような組成の溶融塩からなるめっき浴を準備した。そして、めっき工程における温度、当該めっき工程において電極間に流す電流の密度、そして合計のめっき時間(電析時間)を表1に示すような条件として、めっき膜を形成した。なお、形成するめっき膜を構成する元素は、表1の電析金属の欄に示す金属である。そして、本発明の実施例である試料ID2〜4、6、8については、調整工程(S22)としてそれぞれめっき用の電流の通電を停止する処理、基材の表面を水洗する処理、めっき膜形成工程の時とは逆方向に所定の電流を流す処理などを表1に示すように実施した。一方、本発明の比較例である試料1、5、7については、このような調整工程を実施するための時間は設けずに、合計電析時間に到達するまで連続的にめっき膜を形成した。
<測定内容>
上記のような条件で基材の表面に形成しためっき膜について、膜厚と表面粗さとを測定した。膜厚の測定方法としては、具体的には以下の方法を用いた。すなわち、まずめっき工程を実施する前に基材の質量を測定した。そして、めっき膜形成工程を実施した後に、基材とめっき膜との合計の質量を測定した。上述しためっき前の基材の質量とめっき後の基材とめっき膜との合計の質量とから、めっき膜の質量を算出した。そして、基材の表面においてめっき膜が形成された領域の面積とめっき膜を構成する材料の比重とから、めっき膜の平均膜厚を算出した。また、めっき膜の表面粗さは表面粗さ計を用いて測定した。
上記のような条件で基材の表面に形成しためっき膜について、膜厚と表面粗さとを測定した。膜厚の測定方法としては、具体的には以下の方法を用いた。すなわち、まずめっき工程を実施する前に基材の質量を測定した。そして、めっき膜形成工程を実施した後に、基材とめっき膜との合計の質量を測定した。上述しためっき前の基材の質量とめっき後の基材とめっき膜との合計の質量とから、めっき膜の質量を算出した。そして、基材の表面においてめっき膜が形成された領域の面積とめっき膜を構成する材料の比重とから、めっき膜の平均膜厚を算出した。また、めっき膜の表面粗さは表面粗さ計を用いて測定した。
<測定結果>
測定結果を、各試料のめっき条件などとともに表1に示す。
測定結果を、各試料のめっき条件などとともに表1に示す。
表1に示すように、本発明によるめっき膜はいずれも膜厚が40μm以上と比較的厚い膜厚とすることができるとともに、その表面粗さもRaで5μm以下と比較例の試料におけるめっき膜よりも表面が平滑なめっき膜をとなっていた。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、3価以上の価数を有し、かつ複数の価数状態となり得る元素を含むめっき膜を備える構造体に特に有利に適用される。
1 めっき処理装置、10 めっき槽、11 溶融塩、12 基材、13 電極、14 めっき膜、15 電源。
Claims (8)
- めっき膜を含む構造体の製造方法であって、
3価以上の価数を有し、かつ複数の価数状態となり得る元素を含む溶融塩を準備する工程と、
導電性を有する基材を準備する工程と、
前記基材を前記溶融塩に浸漬した状態で、めっき法を用いて前記基材の表面に前記元素を含むめっき膜を形成する工程とを備え、
前記めっき膜を形成する工程においては、前記基材と前記溶融塩との間に電流を流すことにより、前記基材の表面に前記めっき膜を成長させる工程と、前記めっき膜を成長させる工程を停止した後にめっき膜の成長条件を調整する工程と、を交互に繰り返す、構造体の製造方法。 - 前記元素は、クロム、モリブデン、タングステン、チタン、ニオブからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1に記載の構造体の製造方法。
- 前記溶融塩は、ナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウムからなる群から選択される少なくとも1種を含む、請求項1または2に記載の構造体の製造方法。
- 前記溶融塩は、フッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオンからなる群から選択される少なくとも1種を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の構造体の製造方法。
- 前記調整する工程では、前記基材と前記溶融塩との間に電流を流すことを停止した状態を維持する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の構造体の製造方法。
- 前記調整する工程では、前記基材を前記溶融塩から取り出して水洗する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の構造体の製造方法。
- 前記調整する工程では、前記めっき膜を成長させる工程における前記電流の流れる方向とは逆方向に、前記基材と前記溶融塩との間に電流を流す、請求項1〜4のいずれか1項に記載の構造体の製造方法。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の構造体の製造方法を用いて製造された、構造体。
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