JP2014114402A - 光硬化性組成物および成型品 - Google Patents

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昇平 槇田
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Abstract

【課題】復元性、タック性、成型性が良好な硬化物を得ることができる光硬化性組成物及びそれを成型してなる成型品を提供する。
【解決手段】(A)光硬化性樹脂、(B)光重合開始剤、(C)アルキレンオキシド変性された(メタ)アクリレートモノマー、及び、(D)3官能以上の(メタ)アクリレートモノマー、を含むことを特徴とする光硬化性組成物。さらに、(E)アルキレンオキシド変性されていない1官能(メタ)アクリレートモノマーを含むことが好ましい。また、(F)ルチル型酸化チタンを含むことが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は光硬化性組成物および成型品に関し、詳しくは、復元性、タック性、成型性が良好な硬化物を得ることができる光硬化性組成物及びそれを成型してなる成型品に関する。
光硬化性樹脂を含む光硬化性組成物を硬化して得られる硬化物は、電子機器や携帯電話の標識、視認性や美観を高める装飾、パネル部のボタン、スイッチ部材、クッション材等として利用されている。このような硬化物は、版体表面に形成された複数の凹部に充填した光硬化性組成物に対して光照射することにより硬化、成型できるため、一度に大量の成型物を簡易に作製することが可能であるという利点がある。
上記のような用途に用いられる光硬化性組成物として、例えば2官能ウレタン(メタ)アクリレート樹脂、イソボルニル(メタ)アクリレート及び光重合開始剤を含む活性エネルギー線硬化性樹脂組成物が提案されている(特許文献1)。
パネル部、電子機器や携帯電話のボタン等に用いられる硬化物の特性として、荷重により変形しても形状を回復する復元性が求められる。そのような特性を満足するような硬化物を得ることができる組成物として、アルキレンオキシドが付加された(メタ)アクリレートと光重合開始剤とからなる活性エネルギー線硬化性樹脂組成物が提案されている(特許文献2)。
特開2008−24803号公報 特開2010−229366号公報
しかしながら、特許文献2記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物から得られるような復元性に優れる硬化物は、硬度が低いため、硬化後のタック性(指触硬化性とも称する)に未だ改善の余地があった。また、凹部に充填したまま光硬化する成型法に用いる場合、粘度が高い紫外線硬化性組成物は取扱性が悪く、成型性に劣るという問題があった。
そこで本発明の目的は、復元性、タック性、成型性が良好な硬化物を得ることができる光硬化性組成物及びそれを成型してなる成型品を提供することにある。
本発明者等は上記を鑑み鋭意検討した結果、アルキレンオキシド変性された(メタ)アクリレートモノマーとアルキレンオキシド変性されていない3官能以上の(メタ)アクリレートモノマーを含む光硬化性組成物とすることで上記課題を解決しうることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の光硬化性組成物は、(A)光硬化性樹脂、(B)光重合開始剤、(C)アルキレンオキシド変性された(メタ)アクリレートモノマー、及び、(D)アルキレンオキシド変性されていない3官能以上の(メタ)アクリレートモノマー、を含むことを特徴とするものである。
本発明の光硬化性組成物は、さらに、(E)アルキレンオキシド変性されていない1官能(メタ)アクリレートモノマーを含むことが好ましい。
また、本発明の光硬化性組成物は、さらに、(F)ルチル型酸化チタンを含むことが好ましい。
また、本発明の光硬化性組成物は、版体の凹部に充填した状態で、紫外線を照射することにより硬化させる成型法に用いられ、有機溶剤を含まないことが好ましい。
本発明の成型品は、上記の光硬化性組成物を成型してなることを特徴とするものである。
本発明により、復元性、タック性、成型性が良好な硬化物を得ることができる光硬化性組成物及びそれを成型してなる成型品を提供することが可能となる。
本発明の成型品の作製に用いる凹部を備える版体を表す模式図である。 版体の凹部に本発明の光硬化性組成物を充填した状態を表す模式図である。 版体に基材を被せ、その上方に位置する光源から紫外線を照射する工程を表す模式図である。 版体から基材と成型品を離型した状態を表す模式図である。
本発明の光硬化性組成物は、(A)光硬化性樹脂、(B)光重合開始剤、(C)アルキレンオキシド(以下、AOともいう。)変性された(メタ)アクリレートモノマー、及び、(D)3官能以上の(メタ)アクリレートモノマー、を含むことを特徴とするものである。これにより、復元性、タック性、成型性が良好な硬化物を得ることができる。復元性とは、荷重を一定時間かけた後、硬化物の凹みが素早く復元するという性質である。タック性とは、硬化後のべたつきがなく、指触性に優れるという性質である。通常、タック性とは、硬化前の組成物について、乾燥して溶剤を除いた状態でのべたつきの有無を指すが、本発明においては硬化後のタック性を意味する。本発明において成型性とは、光硬化性組成物が低粘度であり、例えば成型用版体の凹部に充填する際に取扱性に優れることを意味する。本発明の光硬化性組成物は溶剤を用いなくとも成型性に優れる。
また、(メタ)アクリレートとは、アクリレート及びメタクリレートを総称する用語として用いられ、アクリレートもしくはメタクリレートのいずれか一方または双方を含む。他の類似の表現についても同様である。
以下、各成分について詳述する。
[(A)光硬化性樹脂]
本発明の光硬化性組成物が含有する光硬化性樹脂は、紫外線照射により硬化する樹脂であればよく、好ましくは分子中に1個以上のエチレン性不飽和結合を有するプレポリマー(オリゴマー)である。(A)光硬化性樹脂は、(C),(D)(メタ)アクリレートモノマーを除く成分とも言える。
上記オリゴマーの例として例えば、不飽和ポリエステル系オリゴマー、(メタ)アクリレート系オリゴマー等が挙げられる。(メタ)アクリレート系オリゴマーとしては、フェノールノボラックエポキシ(メタ)アクリレート、クレゾールノボラックエポキシ(メタ)アクリレート、ビスフェノール型エポキシ(メタ)アクリレート等のエポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリブタジエン変性(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記プレポリマーのうち、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステルアクリレートが好ましい。ウレタン(メタ)アクリレートは、(メタ)アクリロイルオキシ基を1つ以上含み、ウレタン結合を複数含む。ウレタン(メタ)アクリレートは、例えば、ポリオールとポリイソシアネートによりウレタンプレポリマーを合成し、そこに、水酸基を有する(メタ)アクリレートを付加させることにより製造することができる。
ポリオールとしては、炭化水素ポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオールなどの公知のポリオールを特に制限されず用いることができる。また、ポリイソシアネートとしては芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、芳香族脂肪族ポリイソシアネート、脂環式ポリイソシアネートなどの公知のポリイソシアネートを特に制限されず用いることができる。
官能基数があまり大きいと架橋密度が高くなって硬化物の反りが大きくなり、強靱性も悪くなる傾向があることから、2官能、3官能のものが好ましい。また、(A)光硬化性樹脂として、構造の異なる少なくとも2種類のウレタン(メタ)アクリレートを含むことが好ましい。ウレタン(メタ)アクリレートの市販品としては、例えば、ダイセル・サイテック社製EBECRYL8402等が挙げられる。
ポリエステルアクリレートは、ポリエステルの末端アクリル酸エステルであり、例えば、ポリオール(多価アルコール)と多価カルボン酸とを反応させて得られるポリエステルポリオールに、(メタ)アクリル酸や、2−ヒドロキシ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸誘導体を反応させたものが挙げられる。ポリオールとしては、上記したものが挙げられる。多価カルボン酸としては、アジピン酸、マレイン酸などの脂肪族多価カルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環族多価カルボン酸、フタル酸、トリメリット酸などの芳香族多価カルボン酸などの公知の多価カルボン酸を特に制限されずに用いることができる。官能基数があまり大きいと架橋密度が高くなって硬化物の反りが大きくなり、強靱性も悪くなる傾向があることから、2官能、3官能のものが好ましい。ポリエステルアクリレートの市販品としては、例えば、東亞合成化学工業社製アロニックスM−6200が挙げられる。
(A)光硬化性樹脂の重量平均分子量は好ましくは1000〜20000である。重量平均分子量が1000未満であると、複数のエチレン性不飽和基を有する光硬化性樹脂によってもたらされる架橋密度が高くなり、樹脂の硬化収縮も大きくなって硬化物の反りが大きくなるおそれがある。一方、重量平均分子量が20000を超えると、組成物の粘度が高くなり取扱性が悪化するおそれがある。
[(B)光重合開始剤]
本発明の光硬化性組成物に含まれる光重合開始剤としては、特に限定されず、公知の光重合開始剤を用いることができる。例えば、ベンゾイン、ベンジル、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインn−プロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインn−ブチルエーテルなどのベンゾイン類;ベンゾインアルキルエーテル類;ベンゾフェノン、p−メチルベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、メチルベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノンなどのベンゾフェノン類;アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)-ブタノン−1、N,N−ジメチルアミノアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オンなどのアセトフェノン類;2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントンなどのチオキサントン類;アントラキノン、クロロアントラキノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−アミルアントラキノン、2−アミノアントラキノンなどのアントラキノン類;アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタールなどのケタール類;エチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、2−(ジメチルアミノ)エチルベンゾエート、p−ジメチル安息香酸エチルエステルなどの安息香酸エステル類;1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)などのオキシムエステル類;ビス(η−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)フェニル)チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス[2,6−ジフルオロ−3−(2−(1−ピリル−1−イル)エチル)フェニル]チタニウムなどのチタノセン類;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイドなどのアシルホスフィンオキサイド類;フェニルジスルフィド2−ニトロフルオレン、ブチロイン、アニソインエチルエーテル、アゾビスイソブチロニトリル、テトラメチルチウラムジスルフィド等を挙げることができる。これらの光重合開始剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。(B)光重合開始剤は、(A)光硬化性樹脂100質量部に対して、好ましくは0.1〜10質量部、より好ましくは0.3〜8質量部の割合で含まれる。
[(C)アルキレンオキシド変性された(メタ)アクリレートモノマー]
本発明の光硬化性組成物は、(C)成分として、アルキレンオキシド変性された(メタ)アクリレートモノマーを含む。これにより復元性に優れた硬化物を得ることが可能となる。理由として、明確なメカニズムは明らかではないが、アルキレンオキシドが付加された(メタ)アクリレートに含まれる、アルキレンオキシド鎖によって形成されるエーテル結合が関係していると考えられる。炭素原子の全ての結合手が他の元素と結合している炭素−炭素結合と比較した場合、非共有電子対を形成している酸素原子を中心とするエーテル結合は、回転や伸縮など結合の運動に関する自由度が高い。そのため、本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を硬化させて得られる硬化物は、荷重により容易に変形する柔軟性を有し、優れた復元性を発揮することができると思われる。
アルキレンオキシドが付加された(メタ)アクリレートの具体例として、例えば水素化ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、水素化ビスフェノールF型ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールF型ジ(メタ)アクリレートなどのビスフェノール骨格を有する2官能(メタ)アクリレートのアルキレンオキシド付加物;シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレートなどのジオール骨格を有する2官能(メタ)アクリレートのアルキレンオキシド付加物;、下記のような3官能以上の(メタ)アクリレートのアルキレンオキシド付加物、などが挙げられる。(メタ)アクリレートの官能基数は、2または3が好ましい。また、(C)成分にかかる(メタ)アクリレートの官能基数の上限は6が好ましい。
(C)アルキレンオキシドが付加された(メタ)アクリレートは、その(メタ)アクリル基1モルあたりの平均のアルキレンオキシド付加量が4モル以上であればよく、好ましくは4モル以上20モル以下、より好ましくは5モル以上15モル以下である。(メタ)アクリル基1モルあたりの平均のアルキレンオキシド付加量が4モル未満では、アルキレンオキシド鎖が短すぎるため十分な弾性が得られず、硬化物に荷重をかけても凹まない、あるいは凹んでも復元しない硬化物となってしまう。一方、(メタ)アクリル基1モルあたりの平均のアルキレンオキシド付加量が15モルを超えると、光硬化性組成物が高粘度あるいは固体になりやすく、取り扱いが困難になるため好ましくない。
(C)成分は、(A)光硬化性樹脂100質量部に対して、好ましくは10〜200質量部、より好ましくは50〜150質量部の割合で含まれる。
[(D)アルキレンオキシド変性されていない3官能以上の(メタ)アクリレートモノマー]
本発明の光硬化性組成物は、(D)成分として、アルキレンオキシド変性されていない3官能以上の(メタ)アクリレートモノマーを含む。3官能以上の(メタ)アクリレートとしては、例えば、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリス−ヒドロキシエチルイソシアヌレートなどの多価アルコールなどの多価アクリレート類;グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、トリグリシジルイソシアヌレートなどのグリシジルエーテルのアクリレート類;ポリエステルポリオールなどのポリオールを直接アクリレート化、もしくは、ジイソシアネートを介してウレタンアクリレート化したアクリレート類及びメラミンアクリレート、及び/又は上記アクリレートに対応する各メタクリレート類等を挙げることができる。硬化物に反りが生じるおそれがあることから、(D)成分は、好ましくは3〜6官能の(メタ)アクリレートモノマーである。
(D)成分は、(A)光硬化性樹脂100質量部に対して、好ましくは5〜100質量部、より好ましくは10〜50質量部の割合で含まれる。
[(E)アルキレンオキシド変性されていない1官能(メタ)アクリレートモノマー]
本発明の光硬化性組成物は、さらに、(E)アルキレンオキシド変性されていない1官能(メタ)アクリレートモノマーを含むことが好ましい。これにより光硬化性組成物をさらに低粘度にすることができる。1官能(メタ)アクリレートモノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシメチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレートなどのヒドロキシアルキルアクリレート類;イソボルニルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、N−アクリロイルモルホリン、N−ビニルピロリジノンなどの環状骨格を有する単官能感光性モノマー類、上記アクリレートに対応する各メタクリレート等を挙げることができる。
(E)成分は、(A)光硬化性樹脂100質量部に対して、好ましくは1〜50質量部、より好ましくは5〜30質量部の割合で含まれる。
[(F)ルチル型酸化チタン]
本発明の光硬化性組成物は、所望に応じて各種の着色剤を配合することができる。着色剤としては特に限定されないが、カーボンブラック等の黒色のものは光硬化が阻害されるため好ましくない。着色剤の中でもルチル型酸化チタンが好ましい。酸化チタンは、塩素法、硫酸法などの製法によって限定されるものではない。また、酸化チタンとして、アルミナ処理やシリカ処理などの表面処理が施されたものも好適に用いることができる。
(F)成分は、(A)光硬化性樹脂100質量部に対して、好ましくは0.01〜1質量部、より好ましくは0.05〜0.5質量部の割合で含まれる。
[その他の成分]
本発明の光硬化性組成物には、本発明の効果を損なわない限り、上記成分以外の他の感光性樹脂、公知の添加剤を配合してもよい。添加剤としては熱重合禁止剤、紫外線吸収剤、シランカップリング剤、可塑剤、難燃剤、帯電防止剤、老化防止剤、抗菌・防黴剤、消泡剤、レベリング剤等が挙げられる。また、後述するように、本発明の光硬化性組成物を凹部に充填したまま硬化する場合は、乾燥工程を経ないことが多いため、溶剤を配合しない方が好ましい。上記の、含まない方が好ましい、配合しない方が好ましいというのは、組成物中に微量の該当成分が含まれることを排除するものではない。
[組成物を硬化して成型品を作る方法]
本発明にかかる光硬化性組成物は、下記の塗工方法で基材などに塗工後、紫外線、好ましくは波長200〜400nmの紫外線を照射し、硬化する。
紫外線の照射光源としては、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノンランプ又はメタルハライドランプ、レーザー、UV−LEDなどが挙げられる。
塗布方法は、ディップコート法、フローコート法、ロールコート法、バーコーター法、スクリーン印刷法、カーテンコート法、グラビア印刷法、オフセット印刷法等の任意の方法を適用することができる。
ここで、表面に凹部を有する版体を用いて、本発明の光硬化性組成物を凹部に充填し、充填した光硬化性組成物を紫外線により硬化させ、その硬化物を凹部から取り出すことにより成型品を得る方法について図面を用いて例示する。
図1は、表面に凹部(2)を有した版体(1)を示している。一般的には、ステンレスなどの金属製のものが用いられる。
図2は、この版体に本発明の光硬化性組成物を充填した状態(3)を示している。一般的には、ドクターナイフなどを用いて光硬化性組成物を版体の凹部へ充填する。
図3は、その上部から基材(4)を被せ、さらにその上部の光源(5)から紫外線を照射して本発明の光硬化性組成物を硬化させる工程を示している。一般的に、基材(4)には紫外線を透過する透明なポリエチレンテレフタレートやポリカーボネート製のフィルムが用いられる。
図4は、硬化物を版体(1)から離型し硬化成型体(6)を得る状態を示している。図1から図4の一連の工程は、専用の装置を用いることで、連続的に成型品を製造することができる。
本発明の光硬化性組成物は、1〜50dPa・sの粘度を有することが好ましい。この粘度は、上記した量的範囲内で上述の反応性希釈剤の量を調整することにより提供することができる。
本発明の成型品は、上記本発明の光硬化性組成物を成型してなることを特徴とするものである。凹部に充填したままの光硬化による成型方法では、酸素による硬化阻害がないため、厚みを増すことができ、最厚部で厚さ5mmとすることも可能である。
以下、実施例、比較例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例、比較例により何ら制限されるものではない。
下記表1及び2に記載の各成分を三本ロールミルにより混練し、光硬化性組成物を調製した。
各光硬化性組成物を直径2.5cm、深さ3mmのステンレス製型に注ぎ、その上をガラス板で覆い、UVコンベア炉(高圧水銀灯、80W、3灯)を用いて露光量2000mJ/cmで露光し、離型して試験片を得た。得られた試験片について、下記評価方法により評価した。
(成型性)
得られた各組成物について、東機産業社製コーンプレート型粘度計TVE−33H(コーンローター1°34′R27、5rpm)により25℃での粘度を測定した。
(復元性)
各試験片に4kgの荷重を30秒かけた後、荷重を解いてから試験片の凹みが復元するまでの時間を目視で測定した。短時間での復元性を評価するため、少なくとも5秒以内に完全に復元していることを条件とした。その評価基準は以下の通りである。
◎:5秒以内に復元した
○:6秒以上60秒未満で復元した
△:60秒以上経過しても復元しなかった
×:非常に硬いため、荷重をかけてもへこまなかった
(タック性)
各試験片を指で触り、その感触で評価した。
○:全く、又は、ほぼべたつきなし
△:ややべたつきあり
×:非常にべたつきあり
Figure 2014114402
Figure 2014114402
※1:ダイセル・サイテック社製EBECRYL8402、2官能ウレタンアクリレート、光硬化性樹脂
※2:東亞合成社製アロニックスM−6200、2官能ポリエステルアクリレート、光硬化性樹脂
※3:BASF社製Darocure4625、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オンと2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドの重量比1:1混合物、光重合開始剤
※4:BASF社製イルガキュア784、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス[2,6−ジフルオロ−3−(2−(1−ピリル−1−イル)エチル)フェニル]チタニウム
※5:サートマー社製SR9036A、エチレンオキシド30モル変性ビスフェノールA型メタクリレート、アルキレンオキシド変性2官能(メタ)アクリレートモノマー、アクリル基1モルあたりの平均のアルキレンオキシド付加量15モル
※6:サートマー社製SR480、エチレンオキシド10モル変性ビスフェノールA型メタクリレート、アルキレンオキシド変性2官能(メタ)アクリレートモノマー、アクリル基1モルあたりの平均のアルキレンオキシド付加量5モル
※7:サートマー社製SR9035、エチレンオキシド15モル変性トリメチロールプロパントリアクリレート、アルキレンオキシド変性3官能(メタ)アクリレートモノマー、アクリル基1モルあたりの平均のアルキレンオキシド付加量5モル
※8:三菱レイヨン社製ダイヤビームUK−4101、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジアクリレート、非アルキレンオキシド変性2官能(メタ)アクリレートモノマー
※9:日本化薬社製カヤラッドTMPTA、トリメチロールプロパントリアクリレート、3官能(メタ)アクリレートモノマー
※10:日本化薬社製カヤラッドDPHA、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、6官能(メタ)アクリレートモノマー
※11:共栄社化学社製ライトエステルHO−250(N)、2−ヒドロキシメチルメタクリレート、1官能(メタ)アクリレートモノマー
※12:石原産業社製タイペークCR Super70、ルチル型酸化チタン
Figure 2014114402
Figure 2014114402
表3に示すように、実施例1から11は、光硬化性樹脂、光重合開始剤、アルキレンオキシド変性された(メタ)アクリレートモノマー、及びアルキレンオキシド変性されていない3官能以上の(メタ)アクリレートモノマーを含有するため、復元性及びタック性が優れていた。実施例12、13は、光硬化性樹脂、光重合開始剤、アルキレンオキシド変性された(メタ)アクリレートモノマー、アルキレンオキシド変性されていない3官能以上の(メタ)アクリレートモノマー、及びアルキレンオキシド変性されていない1官能(メタ)アクリレートモノマーを含有するため、復元性及びタック性に加えて、成型性が優れていた。
一方、表4に示すように、比較例1及び2はアルキレンオキシド変性された(メタ)アクリレートモノマーを含有しないため、成型性及びタック性は優れるが、復元性が劣っていた。比較例3、アルキレンオキシド変性されていない3官能以上の(メタ)アクリレートを含有していないため、成型性及び復元性は優れるが、タック性が劣っていた。
1・・・版体
2・・・凹部
3・・・光硬化性組成物
4・・・基材
5・・・光源
6・・・成型品

Claims (5)

  1. (A)光硬化性樹脂、
    (B)光重合開始剤、
    (C)アルキレンオキシド変性された(メタ)アクリレートモノマー、及び、
    (D)アルキレンオキシド変性されていない3官能以上の(メタ)アクリレートモノマー、
    を含むことを特徴とする光硬化性組成物。
  2. さらに、(E)アルキレンオキシド変性されていない1官能(メタ)アクリレートモノマーを含むことを特徴とする請求項1記載の光硬化性組成物。
  3. さらに、(F)ルチル型酸化チタンを含むことを特徴とする請求項1または2記載の光硬化性組成物。
  4. 版体の凹部に充填した状態で、紫外線を照射することにより硬化させる成型法に用いられ、有機溶剤を含まないことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の光硬化性組成物。
  5. 請求項4記載の光硬化性組成物を成型してなることを特徴とする成型品。
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