JP2014114242A - 毛髪用感触向上剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】塗布時からすすぎ時及び乾燥後に亘り、指通りが良く滑らかな毛髪であることを実感できる良好な使用感を持続的に発現し得る毛髪用感触向上剤に関する。
【解決手段】平均縮合度が2超4以下のポリグリセリン1モルに対して、炭素数10〜14のアルキル基を有するグリシジルエーテルを2〜5モルの量で付加反応させることにより得られるポリアルキルポリグリセリルエーテルを含有する毛髪用感触向上剤。
【選択図】なし
【解決手段】平均縮合度が2超4以下のポリグリセリン1モルに対して、炭素数10〜14のアルキル基を有するグリシジルエーテルを2〜5モルの量で付加反応させることにより得られるポリアルキルポリグリセリルエーテルを含有する毛髪用感触向上剤。
【選択図】なし
Description
本発明は、本発明は、毛髪用感触向上剤に関する。
毛髪は、環境(太陽光による紫外線や熱、乾燥)、日常のヘアーケア処理(洗髪やブラッシング、ドライヤーの熱付与)、又は化学的施術(カラーリング、パーマ等)によりダメージを受けているため、毛髪の表面では摩擦が増大し、ぱさついた状態となりやすい。こうした毛髪の表面をなめらかな感触に戻すため、ヘアーリンス、ヘアーコンディショナー、ヘアーシャンプー等、様々な毛髪化粧料が開発されている。
例えば、特許文献1には、特定構造のポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、これ以外の界面活性剤及び油性成分を含有する毛髪用コンディショニング組成物が開示されている。かかる毛髪用コンディショニング組成物を用いると、仕上がり時に油っぽいべたつきがなく、毛髪に良好なまとまりと保湿感とを付与することができる。
また、特許文献2には、特定構造のポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル又はポリオキシプロピレンアルキルエーテルを含有し、かつ原料のアルコール含量が少ないパーマネントウェーブ剤用又は染毛剤用毛髪処理剤組成物が開示されている。かかる毛髪処理剤組成物であれば、ヘアカラーやパーマ等の化学的処理した後の毛髪に良好なまとまりと優れた感触とを付与することができる。
しかしながら、いずれの文献に記載の組成物であっても、指通りが良く滑らかさを実感できる良好な使用感を、塗布時からすすぎ時及び乾燥後に亘って充分に発現させるには未だ不十分であり、依然としてさらなる改善を要する。
したがって、本発明は、塗布時からすすぎ時及び乾燥後に亘り、指通りが良く滑らかな毛髪であることを実感できる良好な使用感を持続的に発現し得る毛髪用感触向上剤に関する。
本発明者らは、特定条件で製造したポリアルキルポリグリセリルエーテルを用いることにより、塗布時からすすぎ時及び乾燥後に亘って良好な使用感を充分に発揮することのできる毛髪用感触向上剤が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、平均縮合度が2超4以下のポリグリセリン1モルに対して、炭素数10〜14のアルキル基を有するグリシジルエーテルを2〜5モルの量で付加反応させることにより得られるポリアルキルポリグリセリルエーテルを含有する毛髪用感触向上剤を提供することにある。
また、本発明は、上記毛髪用感触向上剤、及び界面活性剤を含有する毛髪用コンディショニング剤組成物を提供することにある。
さらに、本発明は、上記毛髪用コンディショニング剤組成物を毛髪に適用した後にすすぎ、次いで乾燥する、毛髪のコンディショニング方法を提供することにある。
さらに、本発明は、上記毛髪用コンディショニング剤組成物を毛髪に適用した後にすすぎ、次いで乾燥する、毛髪のコンディショニング方法を提供することにある。
なお、本発明の毛髪用感触向上剤がもたらす、塗布時からすすぎ時及び乾燥後に亘る良好な使用感とは、毛髪表面の摩擦が低減され、からまることなく指通りが良好となるため、根元から毛先までごわつくことなく、毛髪本来の自然な柔らかさを保持した滑らかな感触を実感することができ、こうした感触を毛髪に塗布した時点から、すすいだ後だけでなく、ドライヤー等で乾燥させた後にも実感することのできる持続性の高い使用感を意味する。
本発明の毛髪用感触向上剤によれば、塗布時からすすぎ時及び乾燥後に亘って、一貫して指通りが良く滑らかな毛髪であることを実感できる良好な使用感を充分に高めることができる。かかる毛髪用感触向上剤は、毛髪美容液、ブロー剤及びスタイリング剤のみならず、ヘアーシャンプー、ヘアーコンディショナー、ヘアートリートメント等の毛髪化粧料としても幅広く適用することができ、毛髪に優れた仕上がり感をもたらすことが可能である。
以下、本発明について詳細に説明する。
<毛髪用感触向上剤>
本発明の毛髪用感触向上剤は、ポリアルキルポリグリセリルエーテルを含有する。前記ポリアルキルポリグリセリルエーテルは、平均縮合度が2超4以下のポリグリセリン1モルに対して、炭素数10〜14のアルキル基を有するグリシジルエーテルを2〜5モルの量で付加反応させることにより得られる。
<毛髪用感触向上剤>
本発明の毛髪用感触向上剤は、ポリアルキルポリグリセリルエーテルを含有する。前記ポリアルキルポリグリセリルエーテルは、平均縮合度が2超4以下のポリグリセリン1モルに対して、炭素数10〜14のアルキル基を有するグリシジルエーテルを2〜5モルの量で付加反応させることにより得られる。
用いるポリグリセリンの平均縮合度は、塗布時、すすぎ時、及び仕上がり時のコンディショニング性能向上の観点から、2超4以下であり、好ましくは2.5〜4であり、より好ましくは3〜4である。ここで、平均縮合度とは、ポリグリセリン1モル当りに存在するグリセリン骨格を有する繰り返し単位数について、1つの繰り返し単位を1モルとして換算し、その平均を求めた値を意味する。ポリグリセリンの平均縮合度は、具体的には実施例に記載の方法により測定することができる。
本発明の毛髪用感触向上剤に含有されるポリアルキルポリグリセリルエーテルは、前記ポリグリセリンに炭素数10〜14のアルキル基を有するグリシジルエーテルを付加反応させることによって得る。かかるグリシジルエーテルを付加反応させる量は、塗布時、すすぎ時、及び仕上がり時のコンディショニング性能向上の観点から、ポリグリセリン1モルに対して、2〜5モルであり、より好ましくは2.5〜4.5モルであり、さらに好ましくは3〜4モルである。
上記グリシジルエーテルが有する炭素数10〜14のアルキル基としては、例えば、デシル基、イソデシル基、ウンデシル基、イソウンデシル基、ドデシル基、イソドデシル基、トリデシル基、イソトリデシル基、テトラデシル基、イソテトラデシル基、テトラデセニル基が挙げられる。なかでも、塗布時、すすぎ時、及び仕上がり時のコンディショニング性能向上の観点から、炭素数12〜14のアルキル基が好ましく、炭素数14のアルキル基がより好ましい。
<ポリアルキルポリグリセリルエーテルの製造方法>
本発明の毛髪用感触向上剤において用いるポリアルキルポリグリセリルエーテルは、例えば、下記(1)〜(3)の工程を含む製造方法により製造することができる。
工程(1):グリセリンを脱水縮合してポリグリセリンを得る工程
工程(2):工程(1)で得られたポリグリセリンから、未反応のグリセリン及び/又はジグリセリンを蒸留することにより除去して、平均縮合度が2超4以下のポリグリセリンを得る工程
工程(3):工程(2)で得られたポリグリセリンにグリシジルエーテルを付加反応させてポリアルキルポリグリセリルエーテルを得る工程
本発明の毛髪用感触向上剤において用いるポリアルキルポリグリセリルエーテルは、例えば、下記(1)〜(3)の工程を含む製造方法により製造することができる。
工程(1):グリセリンを脱水縮合してポリグリセリンを得る工程
工程(2):工程(1)で得られたポリグリセリンから、未反応のグリセリン及び/又はジグリセリンを蒸留することにより除去して、平均縮合度が2超4以下のポリグリセリンを得る工程
工程(3):工程(2)で得られたポリグリセリンにグリシジルエーテルを付加反応させてポリアルキルポリグリセリルエーテルを得る工程
《工程(1)》
工程(1)は、グリセリンを脱水縮合してポリグリセリンを得る工程である。工程(1)の脱水縮合反応は、触媒の存在下で行うことができ、品質向上の観点から、触媒としてはアルカリ性触媒を用いることが好ましい。工程(1)で用いることができるアルカリ性触媒としては、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、アルコキサイド及び水素化物から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。かかるアルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウム等が挙げられ、なかでも取り扱いの容易さと反応性の観点から、ナトリウム、カリウムが好ましい。かかるアルカリ土類金属としては、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等が挙げられ、なかでもバリウムが好ましい。
工程(1)は、グリセリンを脱水縮合してポリグリセリンを得る工程である。工程(1)の脱水縮合反応は、触媒の存在下で行うことができ、品質向上の観点から、触媒としてはアルカリ性触媒を用いることが好ましい。工程(1)で用いることができるアルカリ性触媒としては、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、アルコキサイド及び水素化物から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。かかるアルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウム等が挙げられ、なかでも取り扱いの容易さと反応性の観点から、ナトリウム、カリウムが好ましい。かかるアルカリ土類金属としては、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等が挙げられ、なかでもバリウムが好ましい。
上記アルカリ性触媒のなかでも、反応性及び経済性の観点から、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、及びアルコキサイドから選ばれる1種又は2種以上が好ましく、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩及び炭酸水素塩から選ばれる1種又は2種以上がより好ましく、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム及び水酸化バリウムから選ばれる1種又は2種以上が更に好ましい。
工程(1)の脱水縮合反応における触媒の使用量は、反応性の向上、反応終了後の中和や触媒除去の負荷低減、及びポリグリセリンの色相改善の観点から、グリセリン100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上であり、より好ましくは0.2質量部以上である。工程(1)の脱水縮合反応における触媒の使用量は、同様の観点から、グリセリン100質量部に対して、好ましくは5質量部以下であり、より好ましくは3質量部以下であり、更に好ましくは1質量部以下である。また、工程(1)の脱水縮合反応における触媒の使用量は、グリセリン100質量部に対して、好ましくは0.1〜5質量部であり、より好ましくは0.1〜3質量部であり、更に好ましくは0.2〜2質量部であり、更に好ましくは0.2〜1質量部である。
工程(1)の脱水縮合反応における反応温度は、反応性の低下抑制、生産性、及びポリグリセリン品質の向上の観点から、好ましくは180〜270℃であり、より好ましくは200〜260℃であり、更に好ましくは210〜250℃であり、更に好ましくは220〜250℃である。
工程(1)の脱水縮合反応におけるグリセリンの転化率は、感触向上剤へと誘導した際の性能の観点から、好ましくは20%〜90%であり、より好ましくは20%〜85%であり、さらに好ましくは20〜75%である。ここで、グリセリンの転化率とは、反応に使用したグリセリンの質量に対する消費されたグリセリンの質量の割合をいう。
工程(1)の脱水縮合反応の反応時間は、反応条件により異なるが、ポリグリセリンの品質、及び生産性向上の観点から、好ましくは0.1〜20時間であり、より好ましくは1〜15時間であり、更に好ましくは1〜10時間である。
工程(1)の脱水縮合反応における圧力は、反応により生成する水を系内から除去して、反応効率を向上させる観点から、好ましくは30〜101.3kPaであり、より好ましくは30〜90kPaであり、更に好ましくは30〜80kPaである。また、窒素やアルゴンなどの不活性ガスを任意の流速で反応系に流すことにより、水を反応系から除くこともできる。
工程(1)の脱水縮合反応の終了後、工程(2)を経る前に、ポリグリセリンの品質の観点から、中和剤を用いて触媒の中和工程を実施することが好ましい。この中和工程が触媒の除去工程に相当する。
中和剤としては、工程(1)の脱水縮合反応においてアルカリ性触媒を用いた場合には、酢酸、乳酸、クエン酸等の有機酸、リン酸、硫酸、塩酸等の無機酸が挙げられる。工程(1)の脱水縮合反応において酸性触媒を用いた場合には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属塩が挙げられる。なかでも、経済性及び操作性の観点から、工程(1)の脱水縮合反応においてアルカリ性触媒を用いた場合には、中和剤として酢酸、乳酸、リン酸、硫酸、塩酸が好ましく、乳酸、硫酸、リン酸を用いることが好ましい。
中和剤としては、工程(1)の脱水縮合反応においてアルカリ性触媒を用いた場合には、酢酸、乳酸、クエン酸等の有機酸、リン酸、硫酸、塩酸等の無機酸が挙げられる。工程(1)の脱水縮合反応において酸性触媒を用いた場合には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属塩が挙げられる。なかでも、経済性及び操作性の観点から、工程(1)の脱水縮合反応においてアルカリ性触媒を用いた場合には、中和剤として酢酸、乳酸、リン酸、硫酸、塩酸が好ましく、乳酸、硫酸、リン酸を用いることが好ましい。
また、工程(1)の脱水縮合反応の終了後、工程(2)を経る前に、ポリアルキルポリグリセリルエーテルへの誘導体化反応への影響の観点から、イオン交換樹脂、合成吸着剤などによる吸着処理により、アルカリ性触媒及び触媒の中和塩を除去してもよい。
《工程(2)》
工程(2)は、工程(1)で得られたポリグリセリンから、グリセリン及び/又はジグリセリンを蒸留することにより除去して、平均縮合度が2超4以下のポリグリセリンを得る工程である。グリセリン及び/又はジグリセリンを蒸留することにより除去する方法としては、単蒸留法、薄膜式蒸留法、分子蒸留法等が挙げられ、品質向上の観点から、薄膜式蒸留法や分子蒸留法が好ましい。
工程(2)は、工程(1)で得られたポリグリセリンから、グリセリン及び/又はジグリセリンを蒸留することにより除去して、平均縮合度が2超4以下のポリグリセリンを得る工程である。グリセリン及び/又はジグリセリンを蒸留することにより除去する方法としては、単蒸留法、薄膜式蒸留法、分子蒸留法等が挙げられ、品質向上の観点から、薄膜式蒸留法や分子蒸留法が好ましい。
グリセリンを蒸留する場合、蒸留中の脱水縮合反応を抑制する観点から、真空度1Pa〜7kPa、蒸留温度130〜250℃で行うことが好ましく、真空度10Pa〜4kPa、蒸留温度130〜230℃で行うことより好ましく、真空度10Pa〜1.5kPa、蒸留温度130〜190℃で行うことが更に好ましい。
ジグリセリンを蒸留する場合、得られるポリグリセリンの品質の観点から、真空度1Pa〜0.7kPa、蒸留温度180〜300℃で行うことが好ましく、真空度1Pa〜0.2kPa、蒸留温度180〜280℃で行うことがより好ましい。
工程(2)により得られるポリグリセリン中におけるグリセリン含有量は、塗布時、すすぎ時、及び仕上がり時のコンディショニング性能向上の観点から、好ましくは5質量%以下であり、より好ましくは3質量%以下であり、更に好ましくは1質量%以下である。
また、工程(2)により得られるポリグリセリン中におけるジグリセリン含有量は、塗布時、すすぎ時、及び仕上がり時のコンディショニング性能向上の観点から、好ましくは70質量%以下であり、より好ましくは60質量%以下であり、更に好ましくは50質量%以下である。工程(2)により得られるポリグリセリン中におけるジグリセリン含有量は、同様の観点から、好ましくは5質量%以上であり、より好ましくは10質量%以上であり、更に好ましくは20質量%以上である。また、工程(2)により得られるポリグリセリン中におけるジグリセリン含有量は、好ましくは5〜70質量%であり、より好ましくは10〜60質量%であり、更に好ましくは20〜50質量%である。
《工程(3)》
工程(3)は、工程(2)で得られたポリグリセリンにグリシジルエーテルを付加反応させてポリアルキルポリグリセリルエーテルを得る工程である。工程(3)の付加反応は、反応性向上の観点から、酸性触媒又はアルカリ性触媒である触媒の存在下で行うことが好ましく、品質向上の観点から、アルカリ性触媒の存在下で行うことがより好ましい。
工程(3)は、工程(2)で得られたポリグリセリンにグリシジルエーテルを付加反応させてポリアルキルポリグリセリルエーテルを得る工程である。工程(3)の付加反応は、反応性向上の観点から、酸性触媒又はアルカリ性触媒である触媒の存在下で行うことが好ましく、品質向上の観点から、アルカリ性触媒の存在下で行うことがより好ましい。
工程(3)で用いられる炭素数10〜14のアルキル基を有するグリシジルエーテルの具体例としては、デシルグリシジルエーテル、ドデシルグリシジルエーテル、ミリスチルグリシジルエーテル、イソデシルグリシジルエーテル、テトラデシルグリシジルエーテルが挙げられる。なかでも、塗布時、すすぎ時、及び仕上がり時のコンディショニング性能向上の観点から、前記グリシジルエーテルとしては、炭素数12〜14のアルキル基を有するグリシジルエーテルが好ましく、炭素数14のアルキル基を有するグリシジルエーテルがより好ましい。
工程(3)で用いることができる酸性触媒の例としては、ブレンステッド酸、ルイス酸から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。ブレンステッド酸としては、硫酸、リン酸、スルホン酸等が挙げられ、なかでも反応性の観点から、リン酸が好ましい。ルイス酸としては、塩化アルミニウム等の金属ハロゲン化物、スカンジウムトリフラート等の金属トリフラート化合物等が挙げられ、なかでも品質向上の観点から、塩化インジウム等の比較的弱いルイス酸が好ましい。また、シリカ、アルミナ等の固体酸を用いることもできる。
工程(3)で用いることができるアルカリ性触媒としては、工程(1)で用いることができるアルカリ性触媒と同様のものが挙げられる。なかでも、反応性及び経済性の観点から、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物、酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、及びアルコキサイドから選ばれる1種又は2種以上が好ましく、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物、酸化物、炭酸塩及び炭酸水素塩から選ばれる1種又は2種以上がより好ましく、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム及び水酸化バリウムから選ばれる1種又は2種以上が更に好ましい。
工程(3)で用いる触媒の使用量は、反応性向上、及び反応液の着色防止の観点から、ポリグリセリンに対して、好ましくは0.02質量%以上であり、より好ましくは0.1質量%以上であり、更に好ましくは0.5質量%以上である。工程(3)で用いる触媒の使用量は、同様の観点から、好ましくは10質量%以下であり、より好ましくは5質量%以下であり、更に好ましくは3質量%以下である。また、工程(3)で用いる触媒の使用量は、好ましくは0.02〜10質量%であり、より好ましくは0.1〜5質量%であり、更に好ましくは0.5〜3質量%である。
工程(3)の付加反応における反応温度は、反応性向上、生産効率向上、グリシジルエーテルの加水分解抑制、及びポリグリセリンの脱水縮合抑制の観点から、好ましくは160〜250℃であり、より好ましくは160〜240℃であり、更に好ましくは170〜230℃であり、また更に好ましくは180〜220℃である。
工程(3)の付加反応における反応時間は、生産性向上の観点、及び残存する原料を低減させる観点から、好ましくは0.1〜20時間であり、より好ましくは1〜10時間であり、更に好ましくは1〜8時間であり、また更に好ましくは1〜6時間である。
工程(3)の付加反応は、副反応を抑制する観点から、不活性ガス雰囲気下において行うことが好ましく、不活性ガスとしては、アルゴンガス、窒素ガスが好ましい。また、不活性ガスの圧力は、生産性向上の観点から、好ましくは0.010〜2.0MPaであり、より好ましくは0.10〜1.0MPaである。
工程(3)の付加反応は、回分式で行うことができる。反応の最初から回分式反応装置にポリグリセリンと必要に応じて触媒、及びグリシジルエーテルを全て入れて反応させてもよく、またポリグリセリンと必要に応じて触媒を先に入れた後に、グリシジルエーテルを添加又は滴下して反応させてもよい。
工程(3)の付加反応において、グリシジルエーテルの加水分解反応によるグリセリルエーテルの副生を抑制する観点から、予め脱水処理を施したポリグリセリンやグリシジルエーテルを原料として使用することが好ましい。この脱水処理は、反応に用いる原料の熱分解回避、及び粘度低下による操作性向上の観点から、温度60℃〜120℃、圧力0.01〜20kPaで、乾燥ガスの気流下で行うことが好ましい。
工程(3)の付加反応における反応系内の水分量は、グリシジルエーテルの加水分解反応によるグリセリルエーテルの副生を抑制する観点から、ポリグリセリンとグリシジルエーテルの合計質量中に、好ましくは1.0質量%以下であり、より好ましくは0.5質量%以下であり、更に好ましくは0.2質量%である。さらに、回分式反応装置にポリグリセリンと触媒を入れ、60℃〜120℃、0.01〜20kPa、乾燥ガスの気流下で脱水処理を行うことが好ましい。なお、ここで「反応系内の水分量」とは、反応装置内部に存在するすべての水分量をいう。
工程(3)の付加反応において、触媒としてアルカリ性触媒を用いた場合、付加反応終了後、酢酸、乳酸、クエン酸等の有機酸や、リン酸、硫酸、塩酸等の無機酸を加えて、アルカリ性触媒を中和することが好ましい。また、必要に応じて、イオン交換樹脂、合成吸着剤等による吸着処理により、アルカリ性触媒の中和塩を除去することが好ましい。
<本発明の毛髪用コンディショニング剤組成物>
本発明のコンディショニング剤組成物は、上記毛髪用感触向上剤、界面活性剤及び高級アルコールを含有する。
本発明のコンディショニング剤組成物は、上記毛髪用感触向上剤、界面活性剤及び高級アルコールを含有する。
《界面活性剤》
本発明の毛髪用コンディショニング剤組成物は、コンディショニング性能向上の観点から、界面活性剤を含有することが好ましい。界面活性剤としては、通常、医薬品、医薬部外品、化粧料、トイレタリー、雑貨等で用いられる界面活性剤であればいずれも用いることができる。かかる界面活性剤としては、具体的には、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、カチオン性界面活性剤が挙げられる。なかでも、コンディショニング性能向上の観点から、両性界面活性剤又はカチオン性界面活性剤であることが好ましい。
本発明の毛髪用コンディショニング剤組成物は、コンディショニング性能向上の観点から、界面活性剤を含有することが好ましい。界面活性剤としては、通常、医薬品、医薬部外品、化粧料、トイレタリー、雑貨等で用いられる界面活性剤であればいずれも用いることができる。かかる界面活性剤としては、具体的には、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、カチオン性界面活性剤が挙げられる。なかでも、コンディショニング性能向上の観点から、両性界面活性剤又はカチオン性界面活性剤であることが好ましい。
アニオン性界面活性剤としては、硫酸エステル塩、スルホン酸塩、カルボン酸塩、リン酸エステル塩及びアミノ酸塩から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。具体的には、アルキル硫酸塩、アルケニル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩等の硫酸エステル塩;アルカンスルホン酸塩、アシルメチルタウレート等のスルホン酸塩;炭素数8〜16の高級脂肪酸塩等のカルボン酸塩;アルキルリン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸塩等のリン酸エステル塩;アシルグルタミン酸塩、アラニン誘導体、グリシン誘導体、アルギニン誘導体等のアミノ酸塩等が挙げられる。なかでも、コンディショニング性能の向上、及び配合安定性の向上の観点から、炭素数8〜20のアルキル基又はアルケニル基を有するものが好ましく、炭素数10〜16のアルキル基又はアルケニル基を有するものがより好ましい。具体的には、ラウリル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム等のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ラウリン酸カリウム等の高級脂肪酸塩、N−アシル−L−グルタミン酸ナトリウム等のアシルグルタミン酸塩、アシルグリシン塩、アシルメチルタウレート、及びアルキルリン酸塩から選ばれる1種又は2種以上が好ましく、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(1)ラウリルエーテル硫酸アンモニウム(ラウレス−1硫酸アンモニウム)ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(ラウレス−2硫酸ナトリウム)、ラウリン酸カリウム、及びココイルグルタミン酸ナトリウムから選ばれる1種又は2種以上がより好ましい。
ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレン(硬化)ヒマシ油等のポリエチレングリコール型のノニオン性界面活性剤;ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリンアルキルエーテル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、アルキルグリコシド等の多価アルコール型のノニオン性界面活性剤;及び脂肪酸アルカノールアミドから選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。
ノニオン性界面活性剤は、コンディショニング性能の向上、及び配合安定性の向上の観点から、疎水性部位として炭素数8〜20のアルキル基又はアルケニル基を有するものが好ましい。なかでも、炭素数8〜18であるデシルグルコシド等のアルキルグルコシド、好ましくは炭素数8〜12のアルキルグルコシド;ポリオキシエチレンラウリルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル;及びヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド等の脂肪酸モノアルカノールアミドから選ばれる1種又は2種以上がより好ましく、デシルグルコシド、ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル(ラウレス−3)、ポリオキシエチレン(16)ミリスチルエーテル(セテアレス−16)、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、及びヤシ油脂肪酸N−メチルモノエタノールアミドから選ばれる1種又は2種以上が更に好ましい。
両性界面活性剤としては、イミダゾリン系ベタイン、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、脂肪酸アミドプロピルベタイン、スルホベタイン等のベタイン系界面活性剤、及びアルキルジメチルアミンオキサイド等のアミンオキサイド型界面活性剤等から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。なかでも、コンディショニング性能の向上の観点から、イミダゾリン系ベタイン、スルホベタイン、及び脂肪酸アミドプロピルベタイン等から選ばれる1種又は2種以上が好ましく、具体的には、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ラウリルカルボメトキシメチルヒドロキシイミダゾリウムベタイン、及びラウリルヒドロキシスルホベタインから選ばれる1種又は2種以上がより好ましい。
カチオン性界面活性剤としては、下記一般式(1)で表される3級アミンの鉱酸又は有機酸の塩、及び下記一般式(2)で表される4級アンモニウム塩型界面活性剤から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。
(式(1)中、R1は、アミド基、エステル基又はエーテル基で分断されていてもよい炭素数6〜28の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、R2は、アミド基、エステル基又はエーテル基で分断されていてもよい炭素数1〜28の直鎖又は分岐鎖のアルキル基、アルケニル基又はアルカノール基を示し、R3は炭素数1〜3の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルカノール基を示す。)
一般式(1)において、R1の炭素数は、コンディショニング性能の向上の観点から、好ましくは12〜28であり、より好ましくは14〜25であり、更に好ましくは16〜25である。R2の炭素数は、同様の観点から、好ましくは12〜28であり、より好ましくは14〜25であり、更に好ましくは16〜25であり、又はメチル基、エチル基、又はヒドロキシルエチル基が好ましい。R3は、同様の観点から、メチル基、エチル基、又はヒドロキシルエチル基が好ましい。
一般式(1)で表される3級アミンと塩を形成する鉱酸又は有機酸としては、特に限定されないが、界面活性剤の分散安定性の観点から、ハロゲン化水素、硫酸、酢酸、クエン酸、乳酸、グルタミン酸及び炭素数1〜3のアルキル硫酸が好ましく、ハロゲン化水素としては、化学的安定性の観点から、塩化水素が好ましい。
(式(2)中、R4は、アミド基、エステル基又はエーテル基で分断されていてもよい炭素数6〜28の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、R5は、アミド基、エステル基又はエーテル基で分断されていてもよい炭素数1〜28の直鎖又は分岐鎖のアルキル基、アルケニル基又はアルカノール基を示し、R6及びR7は、炭素数1〜3の直鎖又は分岐のアルキル基を示し、Z-は、アンモニウム塩の対イオンであるアニオン性基を示す。)
一般式(2)において、R4の好ましい態様は、コンディショニング性能の向上の観点から、一般式(1)におけるR1の好ましい態様と同じである。同様の観点から、R5の好ましい態様は、一般式(1)におけるR2の好ましい態様と同じである。また、同様の観点から、R6及びR7は、メチル基、又はエチル基が好ましい。
Z-は、アニオン性基であれば特に限定されない。その具体例としてはアルキル硫酸イオン、硫酸イオン、リン酸イオン、アルキルカルボキシレート、又はハロゲン化物イオン等が挙げられる。なかでも、製造の容易さ及び入手性の観点から、ハロゲン化物イオンが好ましい。ハロゲン化物イオンとしては、フッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、又はヨウ化物イオンが挙げられ、化学的安定性の観点から、塩化物イオン、又は臭化物イオンが好ましく、塩化物イオンがより好ましい。
一般式(1)で表される3級アミンの鉱酸又は有機酸の塩、及び一般式(2)で表される4級アンモニウム塩型界面活性剤としては、塩化モノ長鎖アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジ長鎖アルキルジメチルアンモニウム及び長鎖3級アミン塩から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。具体的には、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアロキシプロピルトリメチルアンモニウム等の塩化モノ長鎖アルキルトリメチルアンモニウム;塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ジイソステアリルジメチルアンモニウム等の塩化ジ長鎖アルキルジメチルアンモニウム;ステアリルジメチルアミン、ベヘニルジメチルアミン、オクタデシロキシプロピルジメチルアミン、ステアラミドエチルジエチルアミン、ステアラミドプロピルジメチルアミン、ベヘナミドプロピルジメチルアミン等のモノ長鎖ジメチルアミン、モノ長鎖ジエチルアミンのグルタミン酸、塩酸、クエン酸、及び乳酸塩等から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。なかでも、コンディショニング性能の向上の観点から、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアロキシプロピルトリメチルアンモニウム、ステアリルジメチルアミン、ステアラミドプロピルジメチルアミン、又はベヘナミドプロピルジメチルアミンから選ばれる1種又は2種以上が好ましい。
界面活性剤の含有量は、配合安定性の向上の観点から、本発明の毛髪用コンディショニング剤組成物中に、好ましくは50質量%以下であり、より好ましくは30質量%以下であり、更に好ましくは20質量%以下であり、また更に好ましくは15質量%以下であり、より更に好ましくは10質量%以下であり、より更に好ましくは5質量%以下である。界面活性剤の含有量は、コンディショニング性能の向上の観点から、本発明の毛髪用コンディショニング剤組成物中に、好ましくは0.1質量%以上である。なお、本発明のコンディショニング剤組成物中における、アニオン性界面活性剤の含有量は、コンディショニング性能の向上の観点から、好ましくは0〜5質量%、より好ましくは0〜3質量%、更に好ましくは0〜1質量%である。
また、ポリアルキルポリグリセリルエーテルの含有量と界面活性剤の含有量の質量比(ポリアルキルポリグリセリルエーテル/界面活性剤)は、コンディショニング性能の向上の観点から、好ましくは0.01〜10であり、より好ましくは0.05〜5であり、更に好ましくは0.1〜1である。
《高級アルコール》
本発明の毛髪用コンディショニング剤組成物は、コンディショニング性能向上の観点から、高級アルコールを含有する。高級アルコールとしては、デシルアルコール、イソデシルアルコール、ウンデシルアルコール、イソウンデシルアルコール、ドデシルアルコール、イソドデシルアルコール、トリデシルアルコール、イソトリデシルアルコール、テトラデシルアルコール、イソテトラデシルアルコール、テトラデセニルアルコール、ヘキサデシルアルコール、イソヘキサデシルアルコール、オクタデシルアルコール、イソオクタデシルアルコール、アラキジルアルコール、及びベヘニルアルコール等から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。このうち、コンディショニング性能向上の観点から、ヘキサデシルアルコール、イソヘキサデシルアルコール、オクタデシルアルコール、イソオクタデシルアルコール、アラキジルアルコール、及びベヘニルアルコールから選ばれる1種又は2種以上が好ましい。
本発明の毛髪用コンディショニング剤組成物は、コンディショニング性能向上の観点から、高級アルコールを含有する。高級アルコールとしては、デシルアルコール、イソデシルアルコール、ウンデシルアルコール、イソウンデシルアルコール、ドデシルアルコール、イソドデシルアルコール、トリデシルアルコール、イソトリデシルアルコール、テトラデシルアルコール、イソテトラデシルアルコール、テトラデセニルアルコール、ヘキサデシルアルコール、イソヘキサデシルアルコール、オクタデシルアルコール、イソオクタデシルアルコール、アラキジルアルコール、及びベヘニルアルコール等から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。このうち、コンディショニング性能向上の観点から、ヘキサデシルアルコール、イソヘキサデシルアルコール、オクタデシルアルコール、イソオクタデシルアルコール、アラキジルアルコール、及びベヘニルアルコールから選ばれる1種又は2種以上が好ましい。
上記高級アルコールの含有量は、コンディショニング性能の向上の観点から、本発明のコンディショニング剤組成物中に、好ましくは0.5質量%以上であり、より好ましくは1質量%以上であり、更に好ましくは1.5質量%以上である。また、配合安定性の向上の観点から、好ましくは30質量%以下であり、より好ましくは20質量%以下であり、更に好ましくは10質量%以下である。さらに、コンディショニング性能の向上の観点、配合安定性の向上の観点から、コンディショニング剤組成物中に好ましくは0.5〜30質量%であり、より好ましくは1〜20質量%であり、更に好ましくは1.5〜10質量%である。
また、上記ポリアルキルポリグリセリルエーテルの含有量と前記高級アルコールの含有量の質量比(ポリアルキルポリグリセリルエーテル/高級アルコール)は、コンディショニング性能の向上の観点から、コンディショニング剤組成物中、好ましくは0.01〜10、より好ましくは0.05〜5、更に好ましくは0.1〜1である。
《カチオン性ポリマー》
本発明の毛髪用コンディショニング剤組成物は、コンディショニング性能の向上の観点から、さらにカチオン性ポリマーを含有することが好ましい。ここで、カチオン性ポリマーとは、水に溶解したときに陽イオンになる置換基を有するポリマーをいう。
本発明の毛髪用コンディショニング剤組成物は、コンディショニング性能の向上の観点から、さらにカチオン性ポリマーを含有することが好ましい。ここで、カチオン性ポリマーとは、水に溶解したときに陽イオンになる置換基を有するポリマーをいう。
好ましいカチオン性ポリマーとしては、コンディショニング性能の向上の観点から、例えば、カチオン性ガラクトマンナン、カチオン化ヒドロキシエチルセルロース、カチオン化ヒドロキシプロピルセルロース、カチオン化デンプン、及びラジカル重合より合成される合成ポリマーから選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。このうち、コンディショニング性能の更なる向上の観点から、カチオン化ヒドロキシプロピルセルロース及びラジカル重合より合成される合成ポリマーから選ばれる1種又は2種以上が好ましく、カチオン化ヒドロキシプロピルセルロースがより好ましい。
カチオン性ポリマーとして用いることができるカチオン性ガラクトマンナンは、ガラクトマンナン多糖にカチオン性基を導入したポリマーであり、好ましくは第4級窒素含有基を導入したカチオン性ポリマーである。カチオン性ガラクトマンナンは、ガラクトマンナン多糖とカチオン化剤とを反応させることにより得ることができる。
好ましいカチオン性ガラクトマンナンとしては、例えば、カチオン化タラガム、カチオン化ローカストビーンガム、カチオン化コロハガム、カチオン化グアーガム、カチオン化カッシアガム、カチオン化フェヌグリークガム、カチオン化アメリカサイカチガム、又はカチオン化ゴウシュウアオギリが挙げられる。なかでも、コンディショニング性能の向上の観点から、カチオン化タラガム、カチオン化ローカストビーンガム、カチオン化グアーガム、カチオン化カッシアガム、又はカチオン化フェヌグリークガムがより好ましく、カチオン化グアーガム、又はカチオン化カッシアガムが更に好ましい。
上記カチオン化タラガムの市販品としては、カチナールCTR−100(東邦化学工業社製)が挙げられる。上記カチオン化ローカストビーンガムの市販品としては、カチナールCLB−100(東邦化学工業社製)が挙げられる。上記カチオン化コロハガムの市販品としては、カチナールCG−100(東邦化学工業社製)が挙げられる。上記カチオン化グアーガムの市販品としては、ローディア社より販売されている、ジャガーC-13S、ジャガーC-14S、ジャガーC−17、ジャガーC−500、ジャガーC−162、ジャガーEXCEL、またアシュランド社より販売されているN−Hance BF17、N−Hance 3215、N−Hance CCG450、N−Hance 3196、N−Hance BF13、N−Hance CG13、N−Hance CCG45、N−Hance 3000、AquaCat PF618、AquaCat CG518、N−Hance HPCG1000が挙げられる。上記カチオン化カッシアガムの市販品としては、Lubrizol社より販売されている、Sensomer CT−250 polymer、Sensomer ST−400 polymerが挙げられる。
カチオン性ポリマーとして用いることができるカチオン化ヒドロキシエチルセルロース(以下、「C−HEC」ともいう)とは、カチオン性基とエチレンオキシ基を有するセルロースをいう。C−HECは、セルロースにカチオン性基とエチレンオキシ基を付加させることにより得られる。カチオン性基としては四級アンモニウム基が好ましい。
C−HECの市販品としては、ダウケミカルより販売されている、UCARE JR125、UCARE JR400、UCARE JR30M、UCARE LR400、UCARE LR30M、SOFTCAT SL−5、SOFTCAT SL−30、SOFTCAT SL−60、SOFTCAT SL−100、SOFTCAT SX−400X、SOFTCAT SX−1300H、SOFTCAT SX−1300X、SOFTCAT SK−H、SOFTCAT SK−MHが挙げられる
カチオン性ポリマーとして用いることができるカチオン化ヒドロキシプロピルセルロース(以下、「C−HPC」ともいう)とは、カチオン性基とプロピレンオキシ基を有するセルロースをいう。カチオン化ヒドロキシプロピルセルロースは、セルロースにカチオン化剤とプロピレンオキシドを反応させることにより得られる。
カチオン化ヒドロキシプロピルセルロースは、下記一般式(3)で表されるアンヒドログルコース由来の主鎖を有し、かつカチオン化エチレンオキシ基の置換度が0.01〜2.9であり、プロピレンオキシ基の置換度が0.1〜4.0であるカチオン化ヒドロキシプロピルセルロース(以下、「C−HPC」ともいう)であることが好ましい。
(式(3)中、R8、R9及びR10は、それぞれ独立に下記一般式(4)で表されるカチオン化エチレンオキシ基とプロピレンオキシ基を有する置換基を示し、nはアンヒドログルコースの平均重合度を示し、50〜5000である。)
(式(4)中、Y1及びY2は、一方が水素原子であり、他方が下記一般式(5)で表されるカチオン性基を示し、POはプロピレンオキシ基を示す。pは一般式(4)中に含まれるカチオン化エチレンオキシ基(−CH(Y1)−CH(Y2)−O−)の数を、qはプロピレンオキシ基(−PO−)の数を示し、それぞれ0又は正の整数である。p及びqのどちらもが0でない場合、カチオン化エチレンオキシ基とプロピレンオキシ基の付加順序は問わず、更にp及び/又はqが2以上である場合は、ブロック結合又はランダム結合のいずれであってもよい。)
(式(5)中、R14、R15及びR16は、それぞれ独立に炭素数1〜3の直鎖又は分岐のアルキル基を示し、X-はアニオン性基を示す。)
<一般式(3)で表される化合物>
R8、R9及びR10は、それぞれ独立に一般式(4)で表される置換基であり、R8、R9及びR10は、同一であっても、異なっていてもよい。
R8、R9及びR10は、それぞれ独立に一般式(4)で表される置換基であり、R8、R9及びR10は、同一であっても、異なっていてもよい。
一般式(3)における平均重合度nは、コンディショニング性能の向上の観点から、50以上が好ましく、100以上がより好ましく、200以上が更に好ましく、300以上が更に好ましい。また、平均重合度nは、コンディショニング性能の向上の観点から、5000以下が好ましく、3000以下がより好ましく、2000以下が更に好ましく、1500以下が更に好ましい。これらの観点を総合すると、50〜5000が好ましく、100〜3000がより好ましく、200〜2000が更に好ましく、300〜1500が更に好ましい。なお、本発明において一般式(3)における平均重合度とは、銅−アンモニア法により測定される粘度平均重合度をいい、具体的には、国際公開第2011/059063号パンフレットに記載の方法により算出することができる。
<一般式(4)で表される置換基>
一般式(4)で表される置換基は、下記式(4)に示すとおり、カチオン化エチレンオキシ基とプロピレンオキシ基を有する。
一般式(4)で表される置換基は、下記式(4)に示すとおり、カチオン化エチレンオキシ基とプロピレンオキシ基を有する。
上記一般式(4)において、Y1及びY2は、一方が水素原子であり、他方が下記一般式(5)で表されるカチオン性基を示し、POはプロピレンオキシ基を示す。
pは一般式(4)中に含まれるカチオン化エチレンオキシ基(−CH(Y1)−CH(Y2)O−)の数を示し、0又は正の整数である。製造の容易さの観点から、pは0又は1であることが好ましい。
qはプロピレンオキシ基(−PO−)の数を示し、0又は正の整数である。製造の容易さの観点から、qは0〜4の整数であることが好ましく、0〜2の整数であることがより好ましく、0又は1であることがより更に好ましい。
C−HPC分子内に複数の一般式(4)で表される置換基が存在する場合、該置換基間においてp、qの値はそれぞれ異なっていてよい。
pは一般式(4)中に含まれるカチオン化エチレンオキシ基(−CH(Y1)−CH(Y2)O−)の数を示し、0又は正の整数である。製造の容易さの観点から、pは0又は1であることが好ましい。
qはプロピレンオキシ基(−PO−)の数を示し、0又は正の整数である。製造の容易さの観点から、qは0〜4の整数であることが好ましく、0〜2の整数であることがより好ましく、0又は1であることがより更に好ましい。
C−HPC分子内に複数の一般式(4)で表される置換基が存在する場合、該置換基間においてp、qの値はそれぞれ異なっていてよい。
pとqの合計は、製造の容易さの観点から、1〜5の整数であることが好ましく、1〜4の整数であることがより好ましく、1〜3の整数であることが更に好ましく、1または2であることがより更に好ましい。p及びqのどちらもが0でない場合、上記カチオン化エチレンオキシ基とプロピレンオキシ基の付加順序は問わない。また、p及びqのどちらもが0でなく、かつp及び/又はqが2以上である場合は、ブロック結合又はランダム結合のいずれであってもよいが、製造の容易さの観点から、ブロック結合であることが好ましい。
<一般式(5)で表されるカチオン性基>
一般式(5)で表されるカチオン性基は、下記式に示す構造を有する。
一般式(5)で表されるカチオン性基は、下記式に示す構造を有する。
一般式(5)において、R14、R15及びR16は、それぞれ独立に炭素数1〜3の直鎖又は分岐のアルキル基であり、その具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、又はイソプロピル基が挙げられる。なかでも、C−HPCの水溶性の観点から、メチル基、又はエチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
一般式(5)において、X−は、アンモニウムの対イオンであるアニオン性基を示す。X−はアニオン性基であれば特に限定されない。その具体例としてはアルキル硫酸イオン、硫酸イオン、リン酸イオン、アルキル炭酸イオン、及びハロゲン化物イオン等が挙げられる。なかでも、製造の容易さ及び入手性の観点から、ハロゲン化物イオンが好ましい。ハロゲン化物イオンとしては、フッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン及びヨウ化物イオンが挙げられ、化学的安定性の観点から、塩化物イオン、臭化物イオンが好ましく、塩化物イオンがより好ましい。
一般式(3)で表されるC−HPCにおいて、コンディショニング性能の向上の観点から、カチオン化エチレンオキシ基の置換度は、2.9以下が好ましく、2.0以下がより好ましく、1.0以下が更に好ましく、0.5以下がより更に好ましい。また、カチオン化エチレンオキシ基の置換度は、コンディショニング性能の向上の観点から、0.01以上が好ましく、0.05以上がより好ましく、0.1以上が更に好ましい。これらの観点を総合すると、0.01〜2.9が好ましく、0.05〜2.0が好ましく、0.05〜1.0がより好ましく、0.1〜0.5が更に好ましい。
なお、一般式(3)で表されるC−HPCにおけるカチオン化エチレンオキシ基の置換度とは、C−HPCの分子中に存在するカチオン化エチレンオキシ基の、セルロース主鎖を構成するアンヒドログルコース単位1モルあたりに対する平均モル数をいう。カチオン化エチレンオキシ基の置換度は、後述の実施例に記載の方法により測定される。
なお、一般式(3)で表されるC−HPCにおけるカチオン化エチレンオキシ基の置換度とは、C−HPCの分子中に存在するカチオン化エチレンオキシ基の、セルロース主鎖を構成するアンヒドログルコース単位1モルあたりに対する平均モル数をいう。カチオン化エチレンオキシ基の置換度は、後述の実施例に記載の方法により測定される。
一般式(3)で表されるC−HPCにおけるプロピレンオキシ基の置換度は、コンディショニング性能の向上の観点から、4.0以下が好ましく、3.0以下がより好ましく、2.8以下が更に好ましく、2.0以下がより更に好ましい。一般式(3)で表されるC−HPCにおけるプロピレンオキシ基の置換度は、コンディショニング性能の向上の観点から、0.1以上が好ましく、0.3以上がより好ましく、0.6以上が更に好ましく、1.0以上がより更に好ましい。また、一般式(3)で表されるC−HPCにおけるプロピレンオキシ基の置換度は、0.1〜4が好ましく、0.3〜3.0が好ましく、0.6〜3.0がより好ましく、1.0〜2.0がより更に好ましい。
なお、一般式(3)で表されるC−HPCにおけるプロピレンオキシ基の置換度とは、C−HPC分子中に存在するプロピレンオキシ基の、セルロース主鎖を構成するアンヒドログルコース単位1モルあたりに対する平均モル数をいう。プロピレンオキシ基の置換度は、後述の実施例に記載の方法により測定される。
なお、一般式(3)で表されるC−HPCにおけるプロピレンオキシ基の置換度とは、C−HPC分子中に存在するプロピレンオキシ基の、セルロース主鎖を構成するアンヒドログルコース単位1モルあたりに対する平均モル数をいう。プロピレンオキシ基の置換度は、後述の実施例に記載の方法により測定される。
カチオン化エチレンオキシ基の置換度とプロピレンオキシ基の置換度の和は、製造の容易さの観点から、3.2以下であることが好ましく、3.0以下であることがより好ましく、2.5以下であることが更に好ましい。カチオン化エチレンオキシ基の置換度とプロピレンオキシ基の置換度の和は、コンディショニング性能の向上の観点から、0.9以上であることが好ましく、1.2以上であることがより好ましく、1.5以上であることが更に好ましい。また、カチオン化エチレンオキシ基の置換度とプロピレンオキシ基の置換度の和は、0.9〜3.2が好ましく、1.2〜3.0がより好ましく、1.5〜2.5が更に好ましい。
カチオン性ポリマーとして用いることができるカチオン化デンプンとは、デンプンに第4級窒素含有基を導入したデンプンをいう。カチオン化デンプンは、デンプンにカチオン化剤を反応させることにより得られる。カチオン性基としては四級アンモニウム基が好ましい。カチオン化デンプンの、市販品としては、Lubrizol社より販売されている、Sensomer CI−50が挙げられる。
カチオン性ポリマーとして用いることができるラジカル重合より合成される合成ポリマーとしては、例えば、メタクリロキシアルキル4級アンモニウム塩−アクリルアミド共重合体、ジアリル4級アンモニウム塩−アクリルアミド共重合体、ジアリル4級アンモニウム塩−アクリル酸共重合体、ジアリル4級アンモニウム塩−アクリルアミド−アクリル酸共重合体、メタクリルアミドアルキル4級アンモニウム塩−アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、メタクリルアミドアルキル4級アンモニウム塩−アクリル酸−アクリルアミド共重合体、ジアリル4級アンモニウム塩−ビニルピロリドン−ビニルイミダゾール共重合体、又は次の単量体(a1)、(a2)及び(a3)を含有するモノマー混合物を共重合することにより得られるカチオン性基含有共重合体が挙げられる。
<単量体(a1)>
単量体(a1)は、一般式(6)又は(7)で表される親水性ノニオン性基含有ビニル単量体の少なくとも1種である。
単量体(a1)は、一般式(6)又は(7)で表される親水性ノニオン性基含有ビニル単量体の少なくとも1種である。
(式(6)中、R17は水素原子又はメチル基を示し、R18は水素原子、炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、又はアルケニル基示し、R19は炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基又はアルケニル基示す。)
(式(7)中、R17は前記の意味を示し、A1及びA2は同一又は異なって、式 −(CH2)n−(nは2〜6の整数を示す)で表される基を示し、Bは−O−又は−CH2−基を示す。)
<単量体(a2)>
単量体(a2)は、一般式(8)及び(9)で表されるカチオン性基含有ビニル単量体の少なくとも1種である。
単量体(a2)は、一般式(8)及び(9)で表されるカチオン性基含有ビニル単量体の少なくとも1種である。
(式(8)中、R17は前記の意味を示し、R20及びR21は同一又は異なって、炭素数1〜4のアルキル基又はアルケニル基を示し、R22は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示し、Yは−O−、−NH−、−CH2−又は−O−CH2CH(OH)−基を示し、Zは炭素数1〜4(ただしYが−CH2−のときは炭素数0〜3)の直鎖状又は分岐状のアルキレン基を示し、Xは酸の共役塩基を示す。)
(式(9)中、R23及びR24は同一又は異なって水素原子又はメチル基を示し、R25及びR26は同一又は異なって水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示し、Xは前記の意味を示す。)
<単量体(a3)>
単量体(a3)としては、2個以上の反応性不飽和基を有する架橋性単量体が挙げられる。なかでも、コンディショニング性能の向上の観点から、ジアリル4級アンモニウム塩―アクリルアミド―アクリル酸共重合体、メタクリルアミドアルキル4級アンモニウム塩―アクリル酸―アクリル酸エステル共重合体、メタクリルアミドアルキル4級アンモニウム塩―アクリル酸―アクリルアミド共重合体、ジアリル4級アンモニウム塩―ビニルピロリドン―ビニルイミダゾール共重合体、又は(a1)、(a2)及び(a3)を含有するモノマー混合物を共重合することにより得られるカチオン性基含有共重合体がより好ましい。
単量体(a3)としては、2個以上の反応性不飽和基を有する架橋性単量体が挙げられる。なかでも、コンディショニング性能の向上の観点から、ジアリル4級アンモニウム塩―アクリルアミド―アクリル酸共重合体、メタクリルアミドアルキル4級アンモニウム塩―アクリル酸―アクリル酸エステル共重合体、メタクリルアミドアルキル4級アンモニウム塩―アクリル酸―アクリルアミド共重合体、ジアリル4級アンモニウム塩―ビニルピロリドン―ビニルイミダゾール共重合体、又は(a1)、(a2)及び(a3)を含有するモノマー混合物を共重合することにより得られるカチオン性基含有共重合体がより好ましい。
上記メタクリロキシアルキル4級アンモニウム塩−アクリルアミド共重合体の市販品例としては、MerquatTM5(ルブリゾール社製)が挙げられる。ジアリル4級アンモニウム塩−アクリルアミド共重合体の市販品例としては、MerquatTM550、MerquatTM740、MerquatTM2200、MerquatTMS(いずれもルブリゾール社製)が挙げられる。ジアリル4級アンモニウム塩−アクリル酸共重合体の市販品例としては、MerquatTM280、MerquatTM295(いずれもルブリゾール社製)が挙げられる。ジアリル4級アンモニウム塩−アクリルアミド−アクリル酸共重合体の市販品例としては、MerquatTM3330DRY(ルブリゾール社製)が挙げられる。メタクリルアミドアルキル4級アンモニウム塩−アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体の市販品例としては、MerquatTM2001(ルブリゾール社製)が挙げられる。メタクリルアミドアルキル4級アンモニウム塩−アクリル酸−アクリルアミド共重合体の市販品例としては、MerquatTM2003(ルブリゾール社製)が挙げられる。ジアリル4級アンモニウム塩−ビニルピロリドン−ビニルイミダゾール共重合体の市販品例としては、より販売されている、LuviquatR Sensation(BASF社製)が挙げられる。(a1)、(a2)及び(a3)を含有するモノマー混合物を共重合することにより得られるカチオン性基含有共重合体の市販品例としては、ソフケアKG−301W(花王株式会社製)、ソフケアKG−101W(花王株式会社製)が挙げられる。
本発明の毛髪用コンディショニング剤組成物に用いられる好ましい両性ポリマーとしては、コンディショニング性能の向上の観点から、例えば、ジアリル4級アンモニウム塩/アクリル酸共重合物、アクリル酸/ジアリル4級アンモニウム塩/アクリルアミド共重合物、又はアクリル酸/メタクリルアミドプロピル4級アンモニウム塩/アクリル酸アルキルエステル共重合物が挙げられる。
上記カチオン性ポリマーの含有量は、コンディショニング性能の向上の観点から、本発明のコンディショニング剤組成物中に、好ましくは0.01質量%以上であり、より好ましくは0.02質量%以上であり、更に好ましくは0.05質量%以上である。また、配合安定性の向上の観点から、好ましくは5質量%以下であり、より好ましくは1質量%以下であり、更に好ましくは0.5質量%以下である。さらに、コンディショニング性能の向上の観点、配合安定性向上の観点から、コンディショニング剤組成物中に好ましくは0.01〜5質量%であり、より好ましくは0.02〜1質量%であり、更に好ましくは0.05〜0.5質量%である。
また、上記ポリアルキルポリグリセリルエーテルの含有量と前記カチオン性ポリマーの含有量の質量比(ポリアルキルポリグリセリルエーテル/カチオン性ポリマー)は、コンディショニング性能の向上の観点から、コンディショニング剤組成物中、好ましくは0〜250、より好ましくは0.1〜100、更に好ましくは0.5〜50である。
本発明の毛髪用コンディショニング剤組成物においては、上記成分以外に、水、減粘剤、多価アルコール類、防腐剤、還元剤のほか、通常の化粧品原料として用いられる他の成分を含有することができ、このような成分としては、感触向上剤、増粘剤、香料、紫外線吸収剤、可視光吸収剤、キレート剤、酸化防止剤、着色剤、防腐剤、pH調整剤、粘度調整剤、パール光沢剤、湿潤剤や、シリコーン、エステル油、炭化水素類、グリセリド類、植物油、動物油、ラノリン誘導体、高級脂肪酸エステル類等の油性成分等が挙げられる。
また、本発明の毛髪用コンディショニング剤組成物のpHは、良好な使用感を付与する等の観点から、pH1以上が好ましく、pH2以上がより好ましく、pH3以上が更に好ましく、またpH10以下が好ましく、pH8以下がより好ましく、pH6以下が更に好ましい。また、上記と同様の観点から、本発明の毛髪用コンディショニング剤組成物のpHは1〜10が好ましく、2〜8が好ましく、3〜6がより好ましい。
本発明の毛髪用コンディショニング剤組成物は、使用時における利便性等を加味しつつ上記毛髪用感触向上剤による効果を十分に発揮させる観点から、ヘアリンス、トリートメント、ヘアコンディショナー、洗い流さないタイプのヘアコンディショナー、ヘアクリーム、コンディショニングジェル、コンディショニングフォーム等に好適に用いることができる。
<本発明の毛髪用コンディショニング剤組成物の製造方法>
本発明の毛髪用コンディショニング剤組成物の製造方法としては、特に制限はなく、常法により製造することができる。具体的には、例えば、水、前記ポリアルキルポリグリセリルエーテル、前記界面活性剤、高級アルコール、必要に応じて前記カチオン性ポリマーを加温し、均一混合する。前記ポリアルキルポリグリセリルエーテルは、必要に応じて、予め水に分散又は溶解させた後に添加してもよい。
本発明の毛髪用コンディショニング剤組成物の製造方法としては、特に制限はなく、常法により製造することができる。具体的には、例えば、水、前記ポリアルキルポリグリセリルエーテル、前記界面活性剤、高級アルコール、必要に応じて前記カチオン性ポリマーを加温し、均一混合する。前記ポリアルキルポリグリセリルエーテルは、必要に応じて、予め水に分散又は溶解させた後に添加してもよい。
本発明の毛髪用コンディショニング剤組成物の剤型としては、特に制限されず、液体状、泡状、ペースト状、クリーム状、固形状、粉末状等、任意の剤型とすることができるが、液体状、ペースト状又はクリーム状とすることが好ましく、液体状とすることがより好ましい。液体状とする場合には、液体媒体として水の他、ポリエチレングリコール、エタノール等を用いるのが好ましく、水の含有量は、本発明の毛髪用コンディショニング剤組成物中に、10質量%以上98質量%以下が好ましい。
<本発明の毛髪のコンディショニング方法>
さらに本発明の毛髪のコンディショニング方法は、上記本発明の毛髪用コンディショニング剤組成物を毛髪に適用して洗浄した後にすすぎ、次いで乾燥する方法である。毛髪用コンディショニング剤組成物の適用方法としては、特に限定されないが、本発明の毛髪用コンディショニング剤組成物により発揮させる効果をより有効に発現させる観点から、毛髪をシャンプー等の洗浄剤組成物で洗浄した後に、本発明の毛髪用コンディショニング剤組成物を適用することが好ましい。
さらに本発明の毛髪のコンディショニング方法は、上記本発明の毛髪用コンディショニング剤組成物を毛髪に適用して洗浄した後にすすぎ、次いで乾燥する方法である。毛髪用コンディショニング剤組成物の適用方法としては、特に限定されないが、本発明の毛髪用コンディショニング剤組成物により発揮させる効果をより有効に発現させる観点から、毛髪をシャンプー等の洗浄剤組成物で洗浄した後に、本発明の毛髪用コンディショニング剤組成物を適用することが好ましい。
上述した実施態様に関し、本発明はさらに以下の毛髪用感触向上剤、毛髪用コンディショニング剤組成物及び毛髪のコンディショニング方法を開示する。
[1]平均縮合度が2超4以下のポリグリセリン1モルに対して、炭素数10〜14のアルキル基を有するグリシジルエーテルを2〜5モルの量で付加反応させることにより得られるポリアルキルポリグリセリルエーテルを含有する毛髪用感触向上剤。
[1]平均縮合度が2超4以下のポリグリセリン1モルに対して、炭素数10〜14のアルキル基を有するグリシジルエーテルを2〜5モルの量で付加反応させることにより得られるポリアルキルポリグリセリルエーテルを含有する毛髪用感触向上剤。
[2]ポリグリセリンの平均縮合度は、2.5〜4であって、好ましくは3〜4である上記[1]の毛髪用感触向上剤。
[3]グリシジルエーテルが有するアルキル基は、炭素数12〜14であって、好ましくは炭素数14のアルキル基である上記[1]又は[2]の毛髪用感触向上剤。
[4]ポリグリセリン1モルに対して、グリシジルエーテルを付加反応させる量は、2.5〜4.5モルであって、好ましくは3〜4モルである上記[1]〜[3]いずれか1の毛髪用感触向上剤。
[3]グリシジルエーテルが有するアルキル基は、炭素数12〜14であって、好ましくは炭素数14のアルキル基である上記[1]又は[2]の毛髪用感触向上剤。
[4]ポリグリセリン1モルに対して、グリシジルエーテルを付加反応させる量は、2.5〜4.5モルであって、好ましくは3〜4モルである上記[1]〜[3]いずれか1の毛髪用感触向上剤。
[5]ポリアルキルポリグリセリルエーテルは、
工程(1):グリセリンを脱水縮合してポリグリセリンを得る工程
工程(2):工程(1)で得られたポリグリセリンから、グリセリン及び/又はジグリセリンを蒸留することにより除去して、平均縮合度が2超4以下のポリグリセリンを得る工程
工程(3):工程(2)で得られたポリグリセリンにグリシジルエーテルを付加反応させてポリアルキルポリグリセリルエーテルを得る工程
を含む製造方法により製造される上記[1]〜[4]いずれか1の毛髪用感触向上剤。
工程(1):グリセリンを脱水縮合してポリグリセリンを得る工程
工程(2):工程(1)で得られたポリグリセリンから、グリセリン及び/又はジグリセリンを蒸留することにより除去して、平均縮合度が2超4以下のポリグリセリンを得る工程
工程(3):工程(2)で得られたポリグリセリンにグリシジルエーテルを付加反応させてポリアルキルポリグリセリルエーテルを得る工程
を含む製造方法により製造される上記[1]〜[4]いずれか1の毛髪用感触向上剤。
[6]ポリグリセリン中におけるグリセリン含有量は、5質量%以下であり、好ましくは3質量%以下であり、より好ましくは1質量%以下である、上記[1]〜[5]いずれか1の毛髪用感触向上剤。
[7]ポリグリセリン中におけるジグリセリン含有量は、70質量%以下であって、好ましくは60質量%以下であり、より好ましくは50質量%以下であり、5質量%以上であって、好ましくは10質量%以上であり、より好ましくは20質量%以上である上記[1]〜[6]いずれか1の毛髪用感触向上剤。
[7]ポリグリセリン中におけるジグリセリン含有量は、70質量%以下であって、好ましくは60質量%以下であり、より好ましくは50質量%以下であり、5質量%以上であって、好ましくは10質量%以上であり、より好ましくは20質量%以上である上記[1]〜[6]いずれか1の毛髪用感触向上剤。
[8]上記[1]〜[7]いずれか1の毛髪用感触向上剤、界面活性剤及び高級アルコールを含有する毛髪用コンディショニング剤組成物。
[9]界面活性剤は、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、及びカチオン性界面活性剤から選ばれる1種又は2種以上であり、好ましくは両性界面活性剤及びカチオン性界面活性剤から選ばれる1種又は2種である上記[8]の毛髪用コンディショニング剤組成物。
[10]アニオン性界面活性剤は、硫酸エステル塩、スルホン酸塩、カルボン酸塩、リン酸エステル塩及びアミノ酸塩から選ばれる1種又は2種以上である上記[8]又は[9]の毛髪用コンディショニング剤組成物。
[9]界面活性剤は、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、及びカチオン性界面活性剤から選ばれる1種又は2種以上であり、好ましくは両性界面活性剤及びカチオン性界面活性剤から選ばれる1種又は2種である上記[8]の毛髪用コンディショニング剤組成物。
[10]アニオン性界面活性剤は、硫酸エステル塩、スルホン酸塩、カルボン酸塩、リン酸エステル塩及びアミノ酸塩から選ばれる1種又は2種以上である上記[8]又は[9]の毛髪用コンディショニング剤組成物。
[11]ノニオン性界面活性剤は、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレン(硬化)ヒマシ油等のポリエチレングリコール型のノニオン性界面活性剤;ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリンアルキルエーテル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、アルキルグリコシド等の多価アルコール型のノニオン性界面活性剤;及び脂肪酸アルカノールアミドから選ばれる1種又は2種以上であり、好ましくは疎水性部位として炭素数8〜20のアルキル基又はアルケニル基を有するものである上記[8]〜[10]いずれか1の毛髪用コンディショニング剤組成物。
[12]両性界面活性剤としては、イミダゾリン系ベタイン、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、脂肪酸アミドプロピルベタイン、スルホベタイン等のベタイン系界面活性剤、及びアルキルジメチルアミンオキサイド等のアミンオキサイド型界面活性剤等から選ばれる1種又は2種以上であり、好ましくはイミダゾリン系ベタイン、スルホベタイン、及び脂肪酸アミドプロピルベタイン等から選ばれる1種又は2種以上である上記[8]〜[11]いずれか1の毛髪用コンディショニング剤組成物。
[12]両性界面活性剤としては、イミダゾリン系ベタイン、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、脂肪酸アミドプロピルベタイン、スルホベタイン等のベタイン系界面活性剤、及びアルキルジメチルアミンオキサイド等のアミンオキサイド型界面活性剤等から選ばれる1種又は2種以上であり、好ましくはイミダゾリン系ベタイン、スルホベタイン、及び脂肪酸アミドプロピルベタイン等から選ばれる1種又は2種以上である上記[8]〜[11]いずれか1の毛髪用コンディショニング剤組成物。
[13]カチオン性界面活性剤としては、下記一般式(1)で表される3級アミンの鉱酸又は有機酸の塩、及び下記一般式(2)で表される4級アンモニウム塩型界面活性剤から選ばれる1種又は2種以上である上記[8]〜[12]いずれか1の毛髪用コンディショニング剤組成物。
[14]高級アルコールは、デシルアルコール、イソデシルアルコール、ウンデシルアルコール、イソウンデシルアルコール、ドデシルアルコール、イソドデシルアルコール、トリデシルアルコール、イソトリデシルアルコール、テトラデシルアルコール、イソテトラデシルアルコール、テトラデセニルアルコール、ヘキサデシルアルコール、イソヘキサデシルアルコール、オクタデシルアルコール、イソオクタデシルアルコール、アラキジルアルコール、及びベヘニルアルコール等から選ばれる1種又は2種以上であり、好ましくはヘキサデシルアルコール、イソヘキサデシルアルコール、オクタデシルアルコール、イソオクタデシルアルコール、アラキジルアルコール、及びベヘニルアルコールから選ばれる1種又は2種以上である上記[8]〜[13]いずれか1の毛髪用コンディショニング剤組成物。
[15]さらにカチオン性ポリマーを含有する、上記[8]〜[14]いずれか1の毛髪用コンディショニング剤組成物。
[16]カチオン性ポリマーは、カチオン性ガラクトマンナン、カチオン化ヒドロキシエチルセルロース、カチオン化ヒドロキシプロピルセルロース、カチオン化デンプン、及びラジカル重合より合成される合成ポリマーから選ばれる1種又は2種以上である上記[15]の毛髪用コンディショニング剤組成物。
[17]上記[8]〜[16]いずれか1の毛髪用コンディショニング剤組成物を毛髪に適用した後にすすぎ、次いで乾燥する、毛髪のコンディショニング方法。
[16]カチオン性ポリマーは、カチオン性ガラクトマンナン、カチオン化ヒドロキシエチルセルロース、カチオン化ヒドロキシプロピルセルロース、カチオン化デンプン、及びラジカル重合より合成される合成ポリマーから選ばれる1種又は2種以上である上記[15]の毛髪用コンディショニング剤組成物。
[17]上記[8]〜[16]いずれか1の毛髪用コンディショニング剤組成物を毛髪に適用した後にすすぎ、次いで乾燥する、毛髪のコンディショニング方法。
以下、本発明について、実施例に基づき具体的に説明する。なお、表中に特に示さない限り、各成分の含有量は質量%を示す。
なお、各測定方法は以下の手順にしたがって行った。
なお、各測定方法は以下の手順にしたがって行った。
《ポリグリセリンの平均縮合度》
ポリグリセリンの水酸基価(OHV)を測定し、下記式(X)にしたがってポリグリセリンの平均縮合度を算出した。
水酸基価:ポリグリセリン1g中の水酸基をピリジン存在下、無水酢酸でアセチル化し、得られた酢酸と過剰の無水酢酸を加水分解して得られる酢酸を中和するのに必要な水酸化カリウムのmg数
ポリグリセリンの平均縮合度
=(18.0×OHV−112216)/(56108−74.1×OHV)・・・(X)
ポリグリセリンの水酸基価(OHV)を測定し、下記式(X)にしたがってポリグリセリンの平均縮合度を算出した。
水酸基価:ポリグリセリン1g中の水酸基をピリジン存在下、無水酢酸でアセチル化し、得られた酢酸と過剰の無水酢酸を加水分解して得られる酢酸を中和するのに必要な水酸化カリウムのmg数
ポリグリセリンの平均縮合度
=(18.0×OHV−112216)/(56108−74.1×OHV)・・・(X)
《グリセリン、ジグリセリンの含量》
ポリグリセリンに外部標準物質としてテトラデカン(和光純薬株式会社製)を添加した上、トリメチルシリル化剤(GLサイエンス製、TMSI−H)にて処理を施した。固形分をろ別後、以下の条件のガスクロマトグラフィーにて定量分析した。
・装置 :HP6850 Series(HEWLETT PACKARD社製)
・カラム:DB1−HT(J&W製、内径0.25mm、長さ15m、膜厚0.1m)
キャリアガス :He、1.0mL/分
注入口温度 :300℃
検出 :FID方式、300℃
カラム温度条件:60℃で2分保持後、10℃/分で温度上昇、350℃で5分保持
ポリグリセリンに外部標準物質としてテトラデカン(和光純薬株式会社製)を添加した上、トリメチルシリル化剤(GLサイエンス製、TMSI−H)にて処理を施した。固形分をろ別後、以下の条件のガスクロマトグラフィーにて定量分析した。
・装置 :HP6850 Series(HEWLETT PACKARD社製)
・カラム:DB1−HT(J&W製、内径0.25mm、長さ15m、膜厚0.1m)
キャリアガス :He、1.0mL/分
注入口温度 :300℃
検出 :FID方式、300℃
カラム温度条件:60℃で2分保持後、10℃/分で温度上昇、350℃で5分保持
[実施例1]
攪拌機、温度計、滴下ロート、試料採取口及び還流冷却器を備えた内容積200ミリリットルの五つ口フラスコを反応器とし、これにポリグリセリン(阪本薬品工業(株)社製、製品名「PG−2」、平均縮合度xは3.4)46.6g(168.0ミリモル)と炭酸カリウム(和光純薬工業(株)社製)0.5g(3.4ミリモル)を仕込んだ。120℃に昇温後、5Torr減圧下、2時間撹拌しながら水分を除去した。その後、窒素置換し、180℃に昇温させ、滴下ロートからドデシルグリシジルエーテル81.4g(336.0ミリモル)を40分で滴下した。滴下終了後、180℃で2時間撹拌し、90℃に冷却後、酢酸0.4g(6.9モリモル)を加え、表1に示すポリアルキルポリグリセリルエーテル1の毛髪用感触向上剤を得た。
攪拌機、温度計、滴下ロート、試料採取口及び還流冷却器を備えた内容積200ミリリットルの五つ口フラスコを反応器とし、これにポリグリセリン(阪本薬品工業(株)社製、製品名「PG−2」、平均縮合度xは3.4)46.6g(168.0ミリモル)と炭酸カリウム(和光純薬工業(株)社製)0.5g(3.4ミリモル)を仕込んだ。120℃に昇温後、5Torr減圧下、2時間撹拌しながら水分を除去した。その後、窒素置換し、180℃に昇温させ、滴下ロートからドデシルグリシジルエーテル81.4g(336.0ミリモル)を40分で滴下した。滴下終了後、180℃で2時間撹拌し、90℃に冷却後、酢酸0.4g(6.9モリモル)を加え、表1に示すポリアルキルポリグリセリルエーテル1の毛髪用感触向上剤を得た。
[実施例2]
ドデシルグリシジルエーテル122.2g(504.0ミリモル)を60分で滴下した以外は実施例1と同様にして、表1に示すポリアルキルポリグリセリルエーテル2の毛髪用感触向上剤を得た。
ドデシルグリシジルエーテル122.2g(504.0ミリモル)を60分で滴下した以外は実施例1と同様にして、表1に示すポリアルキルポリグリセリルエーテル2の毛髪用感触向上剤を得た。
[実施例3]
ドデシルグリシジルエーテル162.9g(672.0ミリモル)を80分で滴下した以外は実施例1と同様にして、表1に示すポリアルキルポリグリセリルエーテル3の毛髪用感触向上剤を得た。
ドデシルグリシジルエーテル162.9g(672.0ミリモル)を80分で滴下した以外は実施例1と同様にして、表1に示すポリアルキルポリグリセリルエーテル3の毛髪用感触向上剤を得た。
[実施例4]
ドデシルグリシジルエーテル203.6g(840.0ミリモル)を100分で滴下した以外は実施例1と同様にして、表1に示すポリアルキルポリグリセリルエーテル4の毛髪用感触向上剤を得た。
ドデシルグリシジルエーテル203.6g(840.0ミリモル)を100分で滴下した以外は実施例1と同様にして、表1に示すポリアルキルポリグリセリルエーテル4の毛髪用感触向上剤を得た。
[実施例5]
イソデシルグリシジルエーテル144.0g(672.0ミリモル)を80分で滴下した以外は実施例1と同様にして、表1に示すポリアルキルポリグリセリルエーテル5の毛髪用感触向上剤を得た。
イソデシルグリシジルエーテル144.0g(672.0ミリモル)を80分で滴下した以外は実施例1と同様にして、表1に示すポリアルキルポリグリセリルエーテル5の毛髪用感触向上剤を得た。
[実施例6]
テトラデシルグリシジルエーテル181.7g(672.0ミリモル)を80分で滴下し、滴下終了後、200℃で2時間撹拌した以外は実施例1と同様にして、表1に示すポリアルキルポリグリセリルエーテル6の毛髪用感触向上剤を得た。
テトラデシルグリシジルエーテル181.7g(672.0ミリモル)を80分で滴下し、滴下終了後、200℃で2時間撹拌した以外は実施例1と同様にして、表1に示すポリアルキルポリグリセリルエーテル6の毛髪用感触向上剤を得た。
[比較例1]
ドデシルグリシジルエーテル40.7g(168.0ミリモル)を40分で滴下した以外は実施例1と同様にして、表1に示すポリアルキルポリグリセリルエーテル7の毛髪用感触向上剤を得た。
ドデシルグリシジルエーテル40.7g(168.0ミリモル)を40分で滴下した以外は実施例1と同様にして、表1に示すポリアルキルポリグリセリルエーテル7の毛髪用感触向上剤を得た。
[比較例2]
ドデシルグリシジルエーテル244.3g(1008.0ミリモル)を120分で滴下した以外は実施例1と同様にして、表1に示すポリアルキルポリグリセリルエーテル8の毛髪用感触向上剤を得た。
ドデシルグリシジルエーテル244.3g(1008.0ミリモル)を120分で滴下した以外は実施例1と同様にして、表1に示すポリアルキルポリグリセリルエーテル8の毛髪用感触向上剤を得た。
[比較例3]
オクチルグリシジルエーテル125.2g(672.0ミリモル)を80分で滴下した以外は実施例1と同様にして、表1に示すポリアルキルポリグリセリルエーテル9の毛髪用感触向上剤を得た。
オクチルグリシジルエーテル125.2g(672.0ミリモル)を80分で滴下した以外は実施例1と同様にして、表1に示すポリアルキルポリグリセリルエーテル9の毛髪用感触向上剤を得た。
[比較例4]
200℃に昇温して、滴下ロートからヘキサデシルグリシジルエーテル200.6g(672.0ミリモル)を80分で滴下し、滴下終了後、200℃で2時間撹拌した以外は実施例1と同様にして、表1に示すポリアルキルポリグリセリルエーテル10の毛髪用感触向上剤を得た。
200℃に昇温して、滴下ロートからヘキサデシルグリシジルエーテル200.6g(672.0ミリモル)を80分で滴下し、滴下終了後、200℃で2時間撹拌した以外は実施例1と同様にして、表1に示すポリアルキルポリグリセリルエーテル10の毛髪用感触向上剤を得た。
[比較例5]
内容積300ミリリットルの五つ口フラスコを反応器とし、これにジグリセリン(阪本薬品工業(株)社製、製品名「ジグリセリンS」、平均縮合度xは2)27.9g(168.0ミリモル)と炭酸カリウム(和光純薬工業(株)社製)0.5g(3.4ミリモル)を仕込み、ドデシルグリシジルエーテル162.9g(672.0ミリモル)を80分で滴下した以外は実施例1と同様にして、表1に示すポリアルキルポリグリセリルエーテル11の毛髪用感触向上剤を得た。
内容積300ミリリットルの五つ口フラスコを反応器とし、これにジグリセリン(阪本薬品工業(株)社製、製品名「ジグリセリンS」、平均縮合度xは2)27.9g(168.0ミリモル)と炭酸カリウム(和光純薬工業(株)社製)0.5g(3.4ミリモル)を仕込み、ドデシルグリシジルエーテル162.9g(672.0ミリモル)を80分で滴下した以外は実施例1と同様にして、表1に示すポリアルキルポリグリセリルエーテル11の毛髪用感触向上剤を得た。
[比較例6]
ポリグリセリン(阪本薬品工業(株)社製、製品名「PG−3」、平均縮合度xは4.6)59.7g(168.0ミリモル)と炭酸カリウム(和光純薬工業(株)社製)0.5g(3.4ミリモル)を仕込み、ドデシルグリシジルエーテル162.9g(672.0ミリモル)を80分で滴下した以外は実施例1と同様にして、表1に示すポリアルキルポリグリセリルエーテル12の毛髪用感触向上剤を得た。
ポリグリセリン(阪本薬品工業(株)社製、製品名「PG−3」、平均縮合度xは4.6)59.7g(168.0ミリモル)と炭酸カリウム(和光純薬工業(株)社製)0.5g(3.4ミリモル)を仕込み、ドデシルグリシジルエーテル162.9g(672.0ミリモル)を80分で滴下した以外は実施例1と同様にして、表1に示すポリアルキルポリグリセリルエーテル12の毛髪用感触向上剤を得た。
[実施例7〜13、比較例7〜13]
ベヘントリモニウムクロリド、ヘキサデシルアルコール、オクタデシルアルコール、必要に応じて予め得たカチオン化ヒドロキシプロピルセルロースを70℃のイオン交換水に均一溶解し、50℃に冷却後、実施例1〜6及び比較例1〜6で得られた各ポリアルキルポリグリセリルエーテル又はジメチコン(東レ・ダウコーニング社製 BY22−029)を加え、拡販して混合した後、室温まで冷却し、表2に示す組成の毛髪用コンディショニング剤を得た。なお、前記カチオン化ヒドロキシプロピルセルロースは、特開2011−94033の実施例1記載の製造法と同等の条件にて製造した低結晶性の粉末セルロース(結晶化指数−0.20、平均重合度740、平均粒径52μm、水含水量1%)を用いて製造したものを用いた。
ベヘントリモニウムクロリド、ヘキサデシルアルコール、オクタデシルアルコール、必要に応じて予め得たカチオン化ヒドロキシプロピルセルロースを70℃のイオン交換水に均一溶解し、50℃に冷却後、実施例1〜6及び比較例1〜6で得られた各ポリアルキルポリグリセリルエーテル又はジメチコン(東レ・ダウコーニング社製 BY22−029)を加え、拡販して混合した後、室温まで冷却し、表2に示す組成の毛髪用コンディショニング剤を得た。なお、前記カチオン化ヒドロキシプロピルセルロースは、特開2011−94033の実施例1記載の製造法と同等の条件にて製造した低結晶性の粉末セルロース(結晶化指数−0.20、平均重合度740、平均粒径52μm、水含水量1%)を用いて製造したものを用いた。
<コンディショニング性能の評価方法>
ブリーチ処理を行ったアジア人女性の毛髪20g(長さ15cm)を束ね、この毛髪束をアニオン界面活性剤を主成分とする市販シャンプーで洗浄処理した後、表2に示す毛髪用コンディショニング剤2gを均一に塗布して30秒間流水ですすぎ洗いし、タオルドライ、ドライヤーによる乾燥を行った。塗布時、すすぎ時、仕上がり時の毛髪束について、下記に示す項目について、各基準にしたがって官能評価を行った。官能評価は4名により実施し、10段階評価(最大スコア5、毛髪用コンディショニング剤としてジメチコン(東レ・ダウコーニング社製 BY22−029)を使用した場合に全ての項目のスコアを3とした時の相対値、比較例13)の平均値とした。
結果を表3に示す。
ブリーチ処理を行ったアジア人女性の毛髪20g(長さ15cm)を束ね、この毛髪束をアニオン界面活性剤を主成分とする市販シャンプーで洗浄処理した後、表2に示す毛髪用コンディショニング剤2gを均一に塗布して30秒間流水ですすぎ洗いし、タオルドライ、ドライヤーによる乾燥を行った。塗布時、すすぎ時、仕上がり時の毛髪束について、下記に示す項目について、各基準にしたがって官能評価を行った。官能評価は4名により実施し、10段階評価(最大スコア5、毛髪用コンディショニング剤としてジメチコン(東レ・ダウコーニング社製 BY22−029)を使用した場合に全ての項目のスコアを3とした時の相対値、比較例13)の平均値とした。
結果を表3に示す。
《塗布時の存在感》
1:存在感が非常に弱い
2:存在感が弱い
3:普通
4:存在感が強い
5:存在感が非常に強い
1:存在感が非常に弱い
2:存在感が弱い
3:普通
4:存在感が強い
5:存在感が非常に強い
《塗布時の毛髪のすべり》
1:全く滑らない
2:あまり滑らない
3:普通
4:やや滑る
5:非常に滑る
1:全く滑らない
2:あまり滑らない
3:普通
4:やや滑る
5:非常に滑る
《塗布時の毛髪の柔らかさ》
1:硬い
2:やや硬い
3:普通
4:やや柔らかい
5:柔らかい
1:硬い
2:やや硬い
3:普通
4:やや柔らかい
5:柔らかい
《すすぎ時の指通り》
1:非常にきしむ
2:ややきしむ
3:普通
4:指通り良好
5:指通り非常に良好
1:非常にきしむ
2:ややきしむ
3:普通
4:指通り良好
5:指通り非常に良好
《すすぎ時の持続感》
1:持続感なし
2:持続感弱い
3:普通
4:持続感強い
5:持続感非常に強い
1:持続感なし
2:持続感弱い
3:普通
4:持続感強い
5:持続感非常に強い
《仕上がり時の指通り》
1:非常にきしむ
2:ややきしむ
3:普通
4:指通り良好
5:指通り非常に良好
1:非常にきしむ
2:ややきしむ
3:普通
4:指通り良好
5:指通り非常に良好
《仕上がり時の毛髪のすべり》
1:全く滑らない
2:あまり滑らない
3:普通
4:やや滑る
5:非常に滑る
1:全く滑らない
2:あまり滑らない
3:普通
4:やや滑る
5:非常に滑る
《仕上がり時の柔らかさ》
1:硬い
2:やや硬い
3:普通
4:やや柔らかい
5:柔らかい
1:硬い
2:やや硬い
3:普通
4:やや柔らかい
5:柔らかい
《仕上がり時のしっとり感》
1:さっぱり
2:ややさっぱり
3:普通
4:ややしっとり
5:しっとり
1:さっぱり
2:ややさっぱり
3:普通
4:ややしっとり
5:しっとり
《仕上がり時の毛髪のまとまり》
1:悪い
2:やや悪い
3:普通
4:やや良い
5:良い
1:悪い
2:やや悪い
3:普通
4:やや良い
5:良い
表2の結果より、本発明の毛髪用感触向上剤を用いた実施例7〜13の毛髪用コンディショニング剤組成物は、比較例7〜13の毛髪用コンディショニング剤組成物に比して、塗布時からすすぎ時、及び仕上がり時にわたり、優れた性能をバランスよく発揮することがわかる。
Claims (9)
- 平均縮合度が2超4以下のポリグリセリン1モルに対して、炭素数10〜14のアルキル基を有するグリシジルエーテルを2〜5モルの量で付加反応させることにより得られるポリアルキルポリグリセリルエーテルを含有する毛髪用感触向上剤。
- グリシジルエーテルが有するアルキル基の炭素数が12〜14である、請求項1記載の毛髪用感触向上剤。
- 付加反応させるグリシジルエーテルの量がポリグリセリン1モルに対して2.5〜4.5当量である、請求項1または2に記載の毛髪用感触向上剤。
- ポリグリセリンの平均縮合度が2.5〜4である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の毛髪用感触向上剤。
- ポリグリセリン中におけるグリセリン含量が5質量%以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の毛髪用感触向上剤。
- ポリグリセリン中におけるジグリセリン含量が5質量%以上70質量%以下である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の毛髪用感触向上剤。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の毛髪用感触向上剤、界面活性剤及び高級アルコールを含有する毛髪用コンディショニング剤組成物。
- さらにカチオン性ポリマーを含有する、請求項7記載の毛髪用コンディショニング剤組成物。
- 請求項7又は8に記載の毛髪用コンディショニング剤組成物を毛髪に適用した後にすすぎ、次いで乾燥する、毛髪のコンディショニング方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012269653A JP2014114242A (ja) | 2012-12-10 | 2012-12-10 | 毛髪用感触向上剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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ID=51170645
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JP2012269653A Pending JP2014114242A (ja) | 2012-12-10 | 2012-12-10 | 毛髪用感触向上剤 |
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-
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- 2012-12-10 JP JP2012269653A patent/JP2014114242A/ja active Pending
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