JP2014113773A - 導電性高分子の積層体 - Google Patents

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Abstract

【課題】大気安定性を有する導電性高分子の積層体を提供する。
【解決手段】基材と、導電性高分子を含む第一の層と、アクリル酸エステル重合体、メタクリル酸エステル重合体、又は、主鎖にエステル結合とウレタン結合を繰り返し単位として有するポリエステルウレタン樹脂を含む第二の層と、を、この順に積層して有する積層体。
【選択図】なし

Description

本発明は、導電性高分子層を有する積層体及びその製造方法に関する。
導電性高分子は、コンデンサや帯電防止フィルム等、エレクトロニクス材として用いられている。エレクトロニクス材として用いる場合に、大気中での長期安定性が要求されることがある。
基材層と一般的な導電性高分子層を備える積層体において、一般的な導電性高分子層(ポリアニリン)は大気安定性が低い。具体的には、大気中では、時間の経過に伴って導電性が低下し、表面抵抗が大きくなる。
これに対し、特許文献1にはナフタレンジオール等を添加することにより大気安定性を付与することが開示されている。しかしながら、さらなる大気安定性が求められていた。
特開2011−026590号公報
本発明の目的は、大気安定性を有する導電性高分子の積層体を提供することである。
本発明者らは、導電性高分子の層上に、所定のアクリル系樹脂層又はポリエステルウレタン樹脂層を形成することが、大気安定性の付与に極めて有効であることを見出し、本発明を完成させた。
本発明によれば、以下の積層体等が提供される。
1.基材と、導電性高分子を含む第一の層と、アクリル酸エステル重合体、メタクリル酸エステル重合体、又は、主鎖にエステル結合とウレタン結合を繰り返し単位として有するポリエステルウレタン樹脂を含む第二の層と、を、この順に積層して有する積層体。
2.前記第一の層の導電性高分子が、置換又は無置換のポリアニリン複合体である、1に記載の積層体。
3.前記ポリアニリン複合体のポリアニリンが、無置換のポリアニリンである、2に記載の積層体。
4.前記ポリアニリン複合体がドーパントとしてジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸イオンを含む、2又は3に記載の積層体。
5.前記基材の厚さが2μm以上である、1〜4のいずれかに記載の積層体。
6.前記基材がポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムである、1〜5のいずれかに記載の積層体。
7.前記第二の層の厚さが10μm以下である、1〜6のいずれかに記載の積層体。
8.前記アクリル酸エステル重合体、又はメタクリル酸エステル重合体が下記式(A1)で表される重合体である、1〜7のいずれかに記載の積層体。
Figure 2014113773
(式中、Rは水素原子又はメチル基である。
R’は、置換もしくは無置換の直鎖状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の分岐状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の環状脂肪族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基である。nは重合度である。)
9.前記ポリエステルウレタン樹脂が芳香族ポリエステルポリウレタン樹脂である、1〜8のいずれかに記載の積層体。
10.前記第一の層が、前記導電性高分子を溶媒に溶解した塗工液から形成された層である、1〜9のいずれかに記載の積層体。
11.基材に、導電性高分子を溶媒に溶解した塗工液を塗布して導電性高分子を含む第一の層を形成する工程と、アクリル酸エステル重合体、メタクリル酸エステル重合体、又は、主鎖にエステル結合とウレタン結合を繰り返し単位として有するポリエステルウレタン樹脂を溶媒に溶解した塗工液を塗布して、アクリル酸エステル重合体、メタクリル酸エステル重合体、又は、主鎖にエステル結合とウレタン結合を繰り返し単位として有するポリエステルウレタン樹脂を含む第二の層を形成する工程と、を含む積層体の製造方法。
本発明によれば、優れた大気安定性を有する導電性高分子の積層体を提供することができる。
インジウム錫酸化物(ITO)電極が表面に形成されたガラス基板の上面を示す図である。 第一の層及び第二の層を削り、ITO電極を表面に露出させたガラス基板の上面を示す図である。
本発明の積層体は、基材と、導電性高分子を含む層(第一の層)と、アクリル酸エステル重合体、メタクリル酸エステル重合体、又は、主鎖にエステル結合とウレタン結合を繰り返し単位として有するポリエステルウレタン樹脂を含む層(第二の層)と、を、この順に積層して有する。
第一の層である導電性高分子を含む層上に、オーバーコート層として所定のアクリル樹脂層又はポリエステルウレタン樹脂層を形成することにより、積層体の表面抵抗値の大気安定性が向上する。
以下、本発明の構成部材について説明する。
1.基材
基材は特に限定されず、金属、無機素材(セラミックス、ガラス等)、又は樹脂であってもよい。また、金属を樹脂で完全に覆った基材や、無機系素材と樹脂との複合材(例えば、FRP、ガラスエポキシ複合材)等であってもよい。樹脂の種類としては、ポリカーボネート系、アクリル系、ナイロン系、ポリイミド系、ポリエステル系、スチレン系、フェノール系等が挙げられる。また、耐熱性が要求される場合には、シンジオタクチックポリスチレン(SPS)、ポリイミド(PI)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等が挙げられる。
基材として、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムが好ましい。
基材の可撓性、印刷時の寸法安定性、及びフィルムの入手性の観点から、基材の厚さは2μm以上であることが好ましい。例えば、10μm以上、20μm以上、50μm以上である。上限は特に限定されないが、例えば100mm以下、10mm以下、1mm以下である。
2.導電性高分子を含む層(第一の層)
第一の層が含む導電性高分子(ポリマー)としては、π共役ポリマーがドーパントによってドープされているπ共役ポリマー複合体が好ましい。具体的には、置換又は無置換のポリアニリンがドーパントによってドープされているポリアニリン複合体、置換又は無置換のポリピロールがドーパントによってドープされているポリピロール複合体、及び、置換又は無置換のポリチオフェンがドーパントによってドープされているポリチオフェン複合体が挙げられる。なかでも、置換又は無置換のポリアニリンがドーパントによってドープされているポリアニリン複合体が好ましい。
ポリアニリンの重量平均分子量(以下、分子量という)は好ましくは20,000以上である。分子量が20,000未満であると、層の強度や延伸性が低下するおそれがある。分子量は、好ましくは20,000〜500,000であり、より好ましくは20,000〜300,000であり、さらに好ましくは20,000〜200,000である。分子量は、例えば50,000〜200,000、53,000〜200,000である。ここで、上記の重量平均分子量はポリアニリン複合体の分子量ではなく、ポリアニリンの分子量である。
分子量分布は好ましくは1.5以上10.0以下である。導電率の観点からは分子量分布は小さい方が好ましいが、溶剤への溶解性や成形性の観点では、分子量分布が広い方が好ましい場合もある。
分子量と分子量分布は、ゲルパーミェションクロマトグラフィ(GPC)によりポリスチレン換算で測定する。
置換ポリアニリンの置換基としては、例えばメチル基、エチル基、ヘキシル基、オクチル基等の直鎖又は分岐の炭化水素基;メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基等のアリールオキシ基;トリフルオロメチル基(−CF基)等のハロゲン化炭化水素が挙げられる。
ポリアニリンは、汎用性及び経済性の観点から無置換のポリアニリンが好ましい。
置換もしくは無置換のポリアニリンは、好ましくは塩素原子を含まない酸の存在下で重合して得られるポリアニリンである。塩素原子を含まない酸とは、例えば1族〜16族及び18族に属する原子からなる酸である。具体的には、リン酸が挙げられる。塩素原子を含まない酸の存在下で重合して得られるポリアニリンとして、リン酸の存在下で重合して得られるポリアニリンが挙げられる。
塩素原子を含まない酸の存在下で得られたポリアニリンは、ポリアニリン複合体の塩素含有量をより低くすることができる。
ポリアニリン複合体の塩素含有量は、0.6重量%以下が好ましい。より好ましくは0.1重量%以下であり、さらに好ましくは0.04重量%以下であり、最も好ましくは0.0001重量%以下である。
ポリアニリン複合体の塩素含有量が0.6重量%超の場合、ポリアニリン複合体と接触する金属部分が腐食するおそれがある。
上記塩素含有量は、燃焼−イオンクロマト法によって測定する。
ポリアニリン複合体のドーパントとしては、例えばブレンステッド酸又はブレンステッド酸の塩から生じるブレンステッド酸イオンが挙げられ、好ましくは有機酸又は有機酸の塩から生じる有機酸イオンであり、さらに好ましくは下記式(I)で示される化合物(プロトン供与体)から生じる有機酸イオンである。
尚、本発明において、ドーパントが特定の酸であると表現する場合、及びドーパントが特定の塩であると表現する場合は、いずれも特定の酸又は特定の塩から生じる特定の酸イオンが、上述したπ共役ポリマーにドープするものとする。
M(XARn)m (I)
式(I)のMは、水素原子、有機遊離基又は無機遊離基である。
上記有機遊離基としては、例えば、ピリジニウム基、イミダゾリウム基、アニリニウム基が挙げられる。また、上記無機遊離基としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄が挙げられる。
式(I)のXは、アニオン基であり、例えば−SO 基、−PO 2−基、−PO(OH)基、−OPO 2−基、−OPO(OH)基、−COO基が挙げられ、好ましくは−SO 基である。
式(I)のAは、置換又は無置換の炭化水素基である。
上記炭化水素基は、鎖状若しくは環状の飽和脂肪族炭化水素基、鎖状若しくは環状の不飽和脂肪族炭化水素基、又は芳香族炭化水素基である。
鎖状の飽和脂肪族炭化水素基としては、直鎖若しくは分岐状のアルキル基が挙げられる。
環状の飽和脂肪族炭化水素基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等のシクロアルキル基が挙げられる。環状の飽和脂肪族炭化水素基は、複数の環状の飽和脂肪族炭化水素基が縮合していてもよい。例えば、ノルボルニル基、アダマンチル基、縮合したアダマンチル基が挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基が挙げられる。鎖状の不飽和脂肪族炭化水素としては、直鎖若しくは分岐状のアルケニル基が挙げられる。
ここで、Aが置換の炭化水素基である場合の置換基は、アルキル基、シクロアルキル基、ビニル基、アリル基、アリール基、アルコキシ基、ハロゲン基、ヒドロキシ基、アミノ基、イミノ基、ニトロ基、シリル基又はエステル基である。
式(I)のRは、Aと結合しており、それぞれ独立して、−H、−R、−OR、−COR、−COOR、−(C=O)−(COR)、又は−(C=O)−(COOR)で表わされる置換基あり、Rは、置換基を含んでもよい炭化水素基、シリル基、アルキルシリル基、−(RO)x−R基、又は−(OSiR )x−OR(Rはそれぞれ独立にアルキレン基、Rはそれぞれ独立に炭化水素基であり、xは1以上の整数である)である。
の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、直鎖若しくは分岐のブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、ペンタデシル基、エイコサニル基等が挙げられる。また、上記炭化水素基の置換基は、アルキル基、シクロアルキル基、ビニル基、アリル基、アリール基、アルコキシ基、ハロゲン基、ヒドロキシ基、アミノ基、イミノ基、ニトロ基又はエステル基である。Rの炭化水素基もRと同様である。
のアルキレン基としては、例えばメチレン基、エチレン基、プロピレン基等が挙げられる。
式(I)のnは1以上の整数であり、式(I)のmは、Mの価数/Xの価数である。
式(I)で示される化合物としては、ジアルキルベンゼンスルフォン酸、ジアルキルナフタレンスルフォン酸、又はエステル結合を2以上含有する化合物が好ましい。
上記エステル結合を2以上含有する化合物は、スルホフタール酸エステル、又は下記式(II)で表される化合物がより好ましい。
Figure 2014113773
(式中、M及びXは、式(I)と同様である。Xは、−SO 基が好ましい。)
式(II)のR、R及びRは、それぞれ独立して水素原子、炭化水素基又はR Si−基(ここで、Rは炭化水素基であり、3つのRは同一又は異なっていてもよい)である。
、R及びRが炭化水素基である場合の炭化水素基としては、炭素数1〜24の直鎖若しくは分岐状のアルキル基、芳香環を含むアリール基、アルキルアリール基等が挙げられる。
の炭化水素基としては、R、R及びRの場合と同様である。
式(II)のR及びRは、それぞれ独立に、炭化水素基又は−(R10O)−R11基[ここで、R10は炭化水素基又はシリレン基であり、R11は水素原子、炭化水素基又はR12 Si−(R12は、炭化水素基であり、3つのR12は同一又は異なっていてもよい)であり、qは1以上の整数である]である。
及びRが炭化水素基である場合の炭化水素基としては、炭素数1〜24、好ましくは炭素数4以上の直鎖若しくは分岐状のアルキル基、芳香環を含むアリール基、アルキルアリール基等が挙げられ、R及びRが炭化水素基である場合の炭化水素基の具体例としては、例えば、直鎖又は分岐状のブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基等が挙げられる。
及びRにおける、R10が炭化水素基である場合の炭化水素基としては、例えば炭素数1〜24の直鎖若しくは分岐状のアルキレン基、芳香環を含むアリーレン基、アルキルアリーレン基、アリールアルキレン基である。また、R及びRにおける、R11及びR12が炭化水素基である場合の炭化水素基としては、R、R及びRの場合と同様であり、qは、1〜10であることが好ましい。
及びRが−(R10O)−R11基である場合の式(II)で表わされる化合物の具体例としては、下記式で表わされる2つの化合物である。
Figure 2014113773
(式中、Xは式(I)と同様である。)
上記式(II)で表わされる化合物は、下記式(III)で示されるスルホコハク酸誘導体であることがさらに好ましい。
Figure 2014113773
(式中、Mは、式(I)と同様である。m’は、Mの価数である。)
式(III)のR13及びR14は、それぞれ独立に、炭化水素基又は−(R15O)−R16基[ここで、R15はそれぞれ独立に炭化水素基又はシリレン基であり、R16は水素原子、炭化水素基又はR17 Si−基(ここで、R17はそれぞれ独立に炭化水素基である)であり、rは1以上の整数である]である。
13及びR14が炭化水素基である場合の炭化水素基としては、R及びRと同様である。
13及びR14において、R15が炭化水素基である場合の炭化水素基としては、上記R10と同様である。また、R13及びR14において、R16及びR17が炭化水素基である場合の炭化水素基としては、上記R、R及びRと同様である。
rは、1〜10であることが好ましい。
13及びR14が−(R15O)−R16基である場合の具体例としては、R及びRにおける−(R10O)−R11と同様である。
13及びR14の炭化水素基としては、R及びRと同様であり、ブチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、デシル基が好ましい。
上記ドーパントはその構造を変えることにより、ポリアニリン複合体の導電性や、溶剤への溶解性をコントロールできることが知られている(特許第3384566号)。本発明においては、用途毎の要求特性によって最適なドーパントを選択できる。本発明において、式(I)で示される化合物としては、ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸、ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウムが好ましい。本発明のドーパントとしては、ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸イオンが好ましい。
ポリアニリン複合体のドーパントが、置換又は無置換のポリアニリンにドープしていることは、紫外・可視・近赤外分光法やX線光電子分光法によって確認することができ、当該ドーパントは、ポリアニリンにキャリアを発生させるに十分な酸性を有していれば、特に化学構造上の制限なく使用できる。
ポリアニリンに対するドーパントのドープ率は、好ましくは0.35以上0.65以下であり、より好ましくは0.42以上0.60以下であり、さらに好ましくは0.43以上0.57以下であり、特に好ましくは0.44以上0.55以下である。ドープ率が0.35未満である場合、ポリアニリン複合体の有機溶剤への溶解性が高くならないおそれがある。
尚、ドープ率は(ポリアニリンにドープしているドーパントのモル数)/(ポリアニリンのモノマーユニットのモル数)で定義される。例えば無置換ポリアニリンとドーパントを含むポリアニリン複合体のドープ率が0.5であることは、ポリアニリンのモノマーユニット分子2個に対し、ドーパントが1個ドープしていることを意味する。
尚、ドープ率は、ポリアニリン複合体中のドーパントとポリアニリンのモノマーユニットのモル数が測定できれば算出可能である。例えば、ドーパントが有機スルホン酸の場合、ドーパント由来の硫黄原子のモル数と、ポリアニリンのモノマーユニット由来の窒素原子のモル数を、有機元素分析法により定量し、これらの値の比を取ることでドープ率を算出できる。但し、ドープ率の算出方法は、当該手段に限定されない。
ポリアニリン複合体は、無置換ポリアニリンとドーパントであるスルホン酸イオンとを含み、下記式(5)を満たすことが好ましい。
0.42≦S/N≦0.60 (5)
(式中、Sはポリアニリン複合体に含まれる硫黄原子のモル数の合計であり、Nはポリアニリン複合体に含まれる窒素原子のモル数の合計である。
尚、上記窒素原子及び硫黄原子のモル数は、例えば有機元素分析法により測定した値である。)
ポリアニリン複合体は、さらにリンを含んでも含まなくてもよい。
ポリアニリン複合体がリンを含む場合、リンの含有量は例えば10重量ppm以上5000重量ppm以下である。またリンの含有量は、例えば2000重量ppm以下、500重量ppm以下、250重量ppm以下である。
上記リンの含有量は、ICP発光分光分析法で測定することができる。
また、ポリアニリン複合体は、不純物として第12族元素(例えば亜鉛)を含まないことが好ましい。
ポリアニリン複合体は、公知の方法(例えば塩酸存在下でのアニリンの重合)で製造することができるが、好ましくはプロトン供与体、リン酸を含み、2つの液相を有する溶液中で、置換又は無置換のアニリンを化学酸化重合することにより製造する。
ここで「2つの液相を有する溶液」とは、溶液中に相溶しない2つの液相が存在する状態を意味する。例えば、溶液中に「高極性溶媒の相」と「低極性溶媒の相」が存在する状態、を意味する。
また、「2つの液相を有する溶液」は、片方の液相が連続相であり、他方の液相が分散相である状態も含む。例えば「高極性溶媒の相」が連続相であり「低極性溶媒の相」が分散相である状態、及び「低極性溶媒の相」が連続相であり「高極性溶媒の相」が分散相である状態が含まれる。
上記ポリアニリン複合体の製造方法に用いる高極性溶媒としては、水が好ましく、低極性溶媒としては、例えばトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素が好ましい。
上記プロトン供与体は、好ましくは上記式(I)で表わされる化合物である。
プロトン供与体の使用量は、アニリン単量体1molに対して好ましくは0.1〜0.5molであり、より好ましくは0.3〜0.45molであり、さらに好ましくは0.35〜0.4molである。
プロトン供与体の使用量が当該範囲より多い場合、重合終了後に例えば「高極性溶剤の相」と「低極性溶剤の相」を分離することができないおそれがある。
リン酸の使用濃度は、高極性溶媒に対して0.3〜6mol/Lであり、より好ましくは1〜4mol/Lであり、さらに好ましくは1〜2mol/Lである。
化学酸化重合に用いる酸化剤としては、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素のような過酸化物;二クロム酸アンモニウム、過塩素酸アンモニウム、硫酸カリウム鉄(III)、三塩化鉄(III)、二酸化マンガン、ヨウ素酸、過マンガン酸カリウム、あるいはパラトルエンスルホン酸鉄等が使用でき、好ましくは過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩である。
これら酸化剤は単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
酸化剤の使用量は、アニリン単量体1molに対して好ましくは0.05〜1.8molであり、より好ましくは0.8〜1.6molであり、さらに好ましくは1.2〜1.4molである。酸化剤の使用量を当該範囲とすることで、十分な重合度が得られる。また、アニリンが十分に重合しているので、分液回収が容易であり、また重合体の溶解性が低下するおそれもない。
重合温度は通常−5〜60℃で、好ましくは−5〜40℃である。また、重合温度は重合反応の途中に変えてもよい。重合温度が当該範囲であることで、副反応を回避することができる。
ポリアニリン複合体は、具体的には以下の方法で製造することができる。
プロトン供与体及び乳化剤をトルエンに溶解した溶液を、窒素等の不活性雰囲気の気流下においたセパラブルフラスコに入れ、さらにこの溶液に、置換又は無置換のアニリンを加える。その後、不純物として塩素を含まないリン酸を溶液に添加し、溶液温度を冷却する。
溶液内温を冷却した後、撹拌を行う。過硫酸アンモニウムをリン酸に溶解した溶液を、滴下ロートを用いて滴下し、反応させる。その後、溶液温度を上昇させ、反応を継続する。反応終了後、静置することで二相に分離した水相側を分液する。有機相側にトルエンを追加し、リン酸及びイオン交換水で洗浄を行うことでポリアニリン複合体(プロトネーションされたポリアニリン)トルエン溶液が得られる。
得られた複合体溶液に含まれる若干の不溶物を除去し、ポリアニリン複合体のトルエン溶液を回収する。この溶液をエバポレーターに移し、加温及び減圧することにより、揮発分を蒸発留去し、ポリアニリン複合体が得られる。
第一の層が上記ポリアニリン複合体を含む場合、第一の層は、ポリアニリン複合体を含む塗工液を用いて製造することができる。塗工液はフェノール性化合物を含むと好ましい。
フェノール性化合物は、フェノール性水酸基を有する化合物であれば特に限定されない。フェノール性水酸基を有する化合物とは、フェノール性水酸基を1つ有する化合物、フェノール性水酸基を複数有する化合物、及びフェノール性水酸基を1つ又は複数有する繰り返し単位から構成される高分子化合物である。
フェノール性水酸基を1つ有する化合物は、好ましくは下記式(A)、(B)及び(C)で表わされる化合物である。
Figure 2014113773
(式中、nは1〜5の整数であり、好ましくは1〜3であり、より好ましくは1である。
Rは、炭素数1〜20のアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、アルキルアリール基又はアリールアルキル基である。)
式(A)で表されるフェノール性化合物において、−ORの置換位置はフェノール性水酸基に対し、メタ位、又はパラ位であることが好ましい。−ORの置換位置をメタ位又はパラ位とすることにより、フェノール性水酸基の立体障害が低減され、組成物の導電性をより高めることができる。
式(A)で表わされるフェノール性化合物の具体例としては、メトキシフェノール(例えば4−メトキシフェノール)、エトキシフェノール、プロポキシフェノール、イソプロポキシフェノール、ブチルオキシフェノール、イソブチルオキシフェノール、ターシャルブチルオキシフェノールが挙げられる。
Figure 2014113773
(式中、nは0〜7の整数であり、好ましくは0〜3であり、より好ましくは1である。
Rは、それぞれ炭素数1〜20のアルキル基、アルケニル基、アルキルチオ基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、アルキルアリール基又はアリールアルキル基である。)
式(B)で表わされるフェノール性化合物の具体例としては、ヒドロキシナフタレンが挙げられる。
Figure 2014113773
(式中、nは1〜5の整数であり、好ましくは1〜3であり、より好ましくは1である。
Rは、それぞれ炭素数1〜20のアルキル基、アルケニル基、アルキルチオ基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、アルキルアリール基又はアリールアルキル基である。)
式(C)で表わされる化合物の具体例としては、o−,m−若しくはp−クレゾール、o−,m−若しくはp−エチルフェノール、o−,m−若しくはp−プロピルフェノール(例えば4−イソプロピルフェノール)、o−,m−若しくはp−ブチルフェノール、o−,m−若しくはp−ペンチルフェノール(例えば、4−tert−ペンチルフェノール)が挙げられる。
式(A)、(B)及び(C)のRについて、炭素数1〜20のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ターシャルブチル等が挙げられる。
アルケニル基としては、上述したアルキル基の分子内に不飽和結合を有する基が挙げられる。
シクロアルキル基としては、シクロペンタン、シクロヘキサン等が挙げられる。
アリール基としては、フェニル、ナフチル等が挙げられる。
アルキルアリール基、及びアリールアルキル基としては、上述したアルキル基とアリール基を組み合わせて得られる基等が挙げられる。
上記フェノール性水酸基を1つ有する化合物の例を示したが、置換フェノール類の具体例としてはフェノール、o−,m−若しくはp−クロロフェノール、サリチル酸、ヒドロキシ安息香酸が挙げられる。フェノール性水酸基を複数有する化合物の具体例としてはカテコール、レゾルシノール、下記式(D)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2014113773
(式中、Rは炭化水素基、ヘテロ原子含有炭化水素基、ハロゲン原子、カルボン酸基、アミノ基、SH基、スルホン酸基、又は水酸基であり、複数のRはそれぞれ互いに同一であっても異なっていてもよい。nは0〜6の整数である。)
式(D)で表わされるフェノール性化合物は、互いに隣接しない2以上の水酸基を有することが好ましい。
また、式(D)で表されるフェノール性化合物の具体例としては、1,6ナフタレンジオール、2,6ナフタレンジオール、2,7ナフタレンジオールが挙げられる。
フェノール性水酸基を1つ又は複数有する繰り返し単位から構成される高分子化合物の具体例としては、フェノール樹脂、ポリフェノール、ポリ(ヒドロキシスチレン)が挙げられる。
ポリアニリン複合体及びフェノール性化合物を含む、塗工液中のフェノール性化合物の含有量は、好ましくはポリアニリン複合体1gに対してフェノール性化合物のモル濃度が0.01[mmol/g]以上100[mol/g]以下、より好ましくは0.05[mmol/g]以上1[mol/g]以下、さらに好ましくは0.1[mmol/g]以上500[mmol/g]以下、特に好ましくは0.2[mmol/g]以上80[mmol/g]以下の範囲である。
フェノール性化合物の含有量が少なすぎる場合、電気伝導率の改善効果が得られないおそれがある。一方、フェノール性化合物の含有量が多すぎる場合、膜質が悪くなるおそれがある。また、揮発除去する際に多大な熱や時間等の労力を必要としコスト増となる。
導電性高分子がポリピロールの場合、ポリピロールの分子量、分子量分布、置換ポリピロールの置換基は上記ポリアニリンと同様である。
ポリピロール複合体のドーパントとしては、特に制限はなく、一般的にピロール及び/又はピロール誘導体の重合体を含んでなる導電性ポリマーに好適に用いられるアクセプター性ドーパントを適宜使用できる。
代表的なものとしては、例えば、ポリスチレンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、アントラキノンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、スルホサリチル酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、アリルスルホン酸等のスルホン酸類、過塩素酸、塩素、臭素等のハロゲン類、ルイス酸、プロトン酸等がある。これらは、酸形態であってよいし、塩形態にあることもできる。モノマーに対する溶解性の観点から好ましいものは、過塩素酸テトラブチルアンモニウム、過塩素酸テトラエチルアンモニウム、テトラフルオロホウ酸テトラブチルアンモニウム、トリフルオロメタンスルホン酸テトラブチルアンモニウム、トリフルオロスルホンイミドテトラブチルアンモニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸等である。
ドーパントを使用する場合のドーパントの使用量は、ピロール重合体単位ユニット当たりドーパント0.01〜0.3分子となる量が好ましい。0.01分子以下では、十分な導電性パスを形成するに必要なドーパント量としては不十分であり、高い導電性を得ることが難しい。一方、0.3分子以上加えてもドープ率は向上しないから、0.3分子以上のドーパントの添加は経済上好ましくない。ここでピロール重合体単位ユニットとは、ピロールモノマーが重合して得られるピロール重合体のモノマー1分子に対応する繰返し部分のことを指す。
導電性高分子がポリチオフェンの場合、ポリチオフェンの分子量、分子量分布、置換ポリチオフェンの置換基は上記ポリアニリンと同様である。置換ポリチオフェンとしては、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)が好ましい。
ポリチオフェン複合体のドーパントとしては、アニオン系界面活性剤の有機酸イオン、無機酸イオンが挙げられる。アニオン系界面活性剤の有機酸イオンとしては、スルホン酸系イオン、エステル化された硫酸イオン等が挙げられる。無機酸イオンとしては、硫酸イオン、ハロゲンイオン、硝酸イオン、過塩素酸イオン、ヘキサシアノ鉄酸イオン、リン酸イオン、リンモリブデン酸イオン等が挙げられる。
第一の層は、通常、導電性高分子を溶媒に溶解した塗工液を用いて形成する。塗工液を調製する際に用いる溶剤は、有機溶剤でも水等の無機溶剤でもよく、また1種単独でも2種以上の混合溶媒でもよい。好ましくは有機溶剤である。
また、有機溶剤は、水溶性有機溶剤でも、実質的に水に混和しない有機溶剤(水不混和性有機溶剤)でもよい。
上記水溶性有機溶剤は、プロトン性極性溶媒でも非プロトン性極性溶媒でもよく、例えばイソプロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−ペンタノール、ベンジルアルコール等のアルコール類;アセトン等のケトン類、;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;Nメチルピロリドン等の非プロトン性極性溶剤等が挙げられる。
上記水不混和性有機溶剤としては、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、テトラリン等の炭化水素系溶剤;塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、テトラクロロエタン等の含ハロゲン系溶剤;酢酸エチル、酢酸イソブチル、酢酸n−ブチル等のエステル系溶剤、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等のケトン類溶剤、シクロペンチルメチルエーテル等のエーテル類溶剤等が挙げられる。これらの中では、ドープされたポリアニリンの溶解性に優れる点でトルエン、キシレン、メチルイソブチルケトン(MIBK)、クロロホルム、トリクロロエタン及び酢酸エチルが好ましい。
溶剤として有機溶剤を用いる場合、水不混和性有機溶剤と水溶性有機溶剤を99〜50:1〜50(質量比)で混合した混合有機溶剤を用いることにより、保存時のゲル等の発生を防止でき、長期保存できることから好ましい。
上記混合有機溶剤の水不混和性有機溶剤としては、低極性有機溶剤が使用でき、当該低極性有機溶剤は、トルエンやクロロホルムが好ましい。また、混合有機溶剤の水溶性有機溶剤としては、高極性有機溶剤が使用でき、例えば、メタノール,エタノール,イソプロピルアルコール,2−メトキシエタノール,2−エトキシエタノール,アセトン,メチルエチルケトン,メチルイソブチルケトン,テトラヒドロフラン又はジエチルエーテルが好ましい。
溶剤中の導電性高分子の複合体の割合は、溶剤の種類によるが、通常、900g/kg以下であり、好ましくは0.01g/kg以上300g/kg以下であり、より好ましくは10g/kg以上300g/kg以下であり、さらに好ましくは30g/kg以上300g/kg以下の範囲である。
複合体の含有量が多すぎると、溶液状態が保持できなくなり、層を形成する際の取り扱いが困難になり、層の均一性が損なわれ、ひいては電気特性や機械的強度、透明性の低下を生じるおそれがある。一方、複合体の含有量が少なすぎると、後述する方法により成膜したとき、非常に薄い膜しか製造できず、均一な導電性膜の製造が難しくなるおそれがある。
また、ポリアニリン複合体を含む塗工液の場合は、好ましくは耐熱安定化剤を含む。
上記耐熱安定化剤とは、酸性物質又は酸性物質の塩であり、酸性物質は有機酸(有機化合物の酸)、無機酸(無機化合物の酸)のいずれでもよい。また、導電性ポリマー層は、複数の耐熱安定化剤を含んでいてもよい。
塗工液が耐熱安定化剤として酸性物質のみを含む場合には、好ましくは当該酸性物質は、ポリアニリン複合体のプロトン供与体と異なる化合物であり、導電性ポリマー層が酸性物質の塩のみを含む場合には、好ましくは当該酸性物質の塩は、ポリアニリン複合体のプロトン供与体と異なり化合物である。また、導電性ポリマー層が耐熱安定化剤として酸性物質及び酸性物質の塩の両方を含む場合には、好ましくは当該酸性物質及び酸性物質の塩のうち、少なくとも1つはプロトン供与体と異なる化合物である。
塗工液が、耐熱安定化剤として酸性物質のみを含む場合には、好ましくは当該酸性物質は、フェノール性化合物とは異なる。導電性ポリマー層が、耐熱安定化剤として酸性物質の塩のみを含む場合には、好ましくは当該酸性物質の塩は、フェノール性化合物とは異なる。また、導電性ポリマー層が、耐熱安定化剤として酸性物質及び酸性物質の塩の両方を含む場合には、好ましくは当該酸性物質及び酸性物質の塩のうち少なくとも1つは、フェノール性化合物と異なる。
耐熱安定化剤である酸性物質は、好ましくは有機酸であり、より好ましくはスルホン酸基、カルボキシ基、リン酸基、又はホスホン酸基を1以上有する有機酸であり、さらに好ましくは、スルホン酸基を1以上有する有機酸である。
上記スルホン酸基を1以上有する有機酸は、好ましくはスルホン酸基を1以上有する、環状、鎖状若しくは分岐のアルキルスルホン酸、置換若しくは無置換の芳香族スルホン酸、又はポリスルホン酸である。
上記アルキルスルホン酸としては、例えば、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸が挙げられる。ここでのアルキル基は、好ましくは炭素数が1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基である。
上記芳香族スルホン酸としては、例えば、ベンゼン環を有するスルホン酸、ナフタレン骨格を有するスルホン酸、アントラセン骨格を有するスルホン酸、置換又は無置換のベンゼンスルホン酸、置換又は無置換のナフタレンスルホン酸及び置換又は無置換のアントラセンスルホン酸が挙げられ、好ましくはナフタレンスルホン酸である。具体例としては、ナフタレンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、アントラキノンスルホン酸が挙げられる。
ここで置換基は、例えば、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、カルボキシ基、アシル基からなる群から選択される置換基であり、1以上置換していてもよい。
上記ポリスルホン酸は、高分子鎖の主鎖又は側鎖に複数のスルホン酸基が置換したスルホン酸である。例えば、ポリスチレンスルホン酸が挙げられる。
上記カルボキシ基を1以上有する有機酸は、好ましくはカルボキシ基を1以上有する、環状、鎖状若しくは分岐のアルキルカルボン酸、置換若しくは無置換の芳香族カルボン酸、又はポリカルボン酸である。
上記アルキルカルボン酸としては、例えばウンデシレン酸、シクロヘキサンカルボン酸、2−エチルヘキサン酸が挙げられる。ここでアルキル基は好ましくは炭素数が1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基である。
上記置換若しくは無置換の芳香族カルボン酸としては、例えば、置換又は無置換のベンゼンカルボン酸及びナフタレンカルボン酸が挙げられる。ここで置換基は、例えば、スルホン酸基、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、アシル基からなる群から選択される置換基であり、1以上置換していてもよい。具体例としては、サリチル酸、安息香酸、ナフトエ酸、トリメシン酸が挙げられる。
上記リン酸基又はホスホン酸基を1以上有する有機酸は、好ましくはリン酸基又はホスホン酸基を1以上有する環状、鎖状若しくは分岐のアルキルリン酸若しくはアルキルホスホン酸;置換若しくは無置換の芳香族リン酸若しくは芳香族ホスホン酸;ポリリン酸若しくはポリホスホン酸である。
上記アルキルリン酸又はアルキルホスホン酸としては、例え、ドデシルリン酸、リン酸水素ビス(2−エチルヘキシル)が挙げられる。ここでアルキル基は好ましくは炭素数が1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基である。
上記芳香族リン酸及び芳香族ホスホン酸としては、置換又は無置換のベンゼンスルホン酸又はホスホン酸、及びナフタレンスルホン酸又はホスホン酸等が挙げられる。ここで置換基は、例えば、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、カルボキシ基、アシル基からなる群から選択される置換基であり、1以上置換していてもよい。例えば、フェニルホスホン酸が挙げられる。
塗工液が含む酸性物質の塩としては、上記酸性物質の塩が挙げられる。
塗工液は、耐熱安定化剤である酸性物質及び/又は酸性物質の塩を2つ以上含んでもよい。具体的には、塗工液は、異なる複数の酸性物質及び/又は異なる複数の酸性物質の塩を含んでいてもよい。
ポリアニリン複合体のプロトン供与体がスルホン酸であり、塗工液が耐熱安定化剤として酸性物質のみを含む場合には、当該酸性物質がプロトン供与体と同一又は異なるスルホン酸であることが好ましい。また、塗工液が耐熱安定化剤として酸性物質の塩のみを含む場合には、その酸性物質の塩が、ポリアニリン複合体のプロトン供与体と同一又は異なるスルホン酸の塩であることが好ましい。
塗工液が耐熱安定化剤として酸性物質及び前記酸性物質の塩を含む場合には、酸性物質及び酸性物質の塩のうち少なくとも1つがプロトン供与体と同一又は異なるスルホン酸又はスルホン酸の塩であることが好ましい。
塗工液が耐熱安定化剤としてスルホン酸のみを含む場合には、好ましくは式(12)を満たすとよく、塗工液が耐熱安定化剤としてスルホン酸の塩のみを含む場合には、好ましくは式(13)を満たすとよく、塗工液が耐熱安定化剤としてスルホン酸及びスルホン酸の塩を含む場合には、好ましくは式(14)を満たすとよい。
0.01≦S/N≦0.5 (12)
0.01≦S/N≦0.5 (13)
0.01≦S/N≦0.5 (14)
(ここで、Sは塗工液に含まれている全ての酸性物質の硫黄原子のモル数の合計であり、Nは塗工液に含まれている全てのポリアニリン複合体の窒素原子のモル数の合計を意味し、Sは塗工液に含まれている全ての酸性物質の塩の硫黄原子のモル数の合計であり、Nは塗工液に含まれている全てのポリアニリン複合体の窒素原子のモル数の合計を意味し、Sは塗工液に含まれている全ての酸性物質及び酸性物質の塩の硫黄原子のモル数の合計であり、Nは塗工液に含まれている全てのポリアニリン複合体の窒素原子のモル数の合計を意味する。)
本発明の塗工液が上記式(12)、(13)又は(14)のいずれかを満たす場合、当該塗工液は、好ましくはさらに下記式(11)を満たす。
0.36≦S/N≦1.15 (11)
(ここで、Sは塗工液に含まれる硫黄原子のモル数であり、Nは塗工液に含まれる窒素原子のモル数を意味する。)
塗工液が酸性物質のみを含む場合、当該酸性物質の酸性度(pKa)が5.0以下であることが好ましい。尚、酸性度の下限は特に制限されないが、例えば、酸性度が−4.0以下の酸性物質を含む場合では、ポリアニリン複合体が劣化するおそれがある。
塗工液が酸性物質の塩のみを含む場合、当該酸性物質の塩の酸性度が5.0以下であることが好ましい。酸性度の下限については、上記酸性物質と同様である。
塗工液が酸性物質及び酸性物質の塩の両方を含む場合、当該酸性物質の酸性度が5.0以下及び酸性度が5.0以下の酸性物質の塩のうち、少なくとも1つを満たすことが好ましい。酸性度の下限については、上記と同様である。
酸性度(pKa)は、計算化学法によって定義される。即ちA.Klamtらが開発した量子化学計算により分子表面の電荷密度を計算し、異種分子間の相互作用を活量係数として算出するJournal of Physical Chemistryの1995年、第99巻、p.2224に記載された方法を用いる。
具体的には、「TURBOMOLE Version 6.1」(COSMO logic社製)を用いて、基底関数にTZVPを用いて構造を最適化し、この構造を用いてCOSMO−RS法計算を「COSMO therm Version C2.1 Release 01.10」(COSMO logic社製)により行う。
ここで、「COSMO therm Version C2.1 Release 01.10」に25℃の水溶媒中との条件と、分子の化学式と、脱プロトンした分子の化学式と、を入力することで、pKaを算出することができる。
塗工液において、耐熱安定化剤の含有量は、好ましくはポリアニリン複合体100質量部に対して1〜1000質量部であり、より好ましくは10〜100質量部である。
塗工液は、さらに他の樹脂、無機材料、硬化剤、可塑剤、有機導電材料等の添加剤を含んでもよい。
他の樹脂は、例えば、バインダー基材、可塑剤、マトリックス基材として添加される。
他の樹脂の具体例としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン、塩素化ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリアセタール、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリビニルアルコールが挙げられる。
また上記樹脂の代わりに、また樹脂と共に、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂、もしくはこれら熱硬化性樹脂を形成し得る前駆体を含んでもよい。
無機材料は、例えば、強度、表面硬度、寸法安定性その他の機械的物性の向上、あるいは導電性等の電気特性を向上する目的で添加される。
無機材料の具体例としては、例えば、シリカ(二酸化ケイ素)、チタニア(二酸化チタン)、アルミナ(酸化アルミニウム)、Sn含有In(ITO)、Zn含有In、Inの共置換化合物(4価元素及び2価元素が3価のInに置換した酸化物)、Sb含有SnO(ATO)、ZnO、Al含有ZnO(AZO)、Ga含有ZnO(GZO)等が挙げられる。
硬化剤は、例えば、強度、表面硬度、寸法安定性その他の機械的物性の向上等の目的で添加される。硬化剤の具体例としては、例えば、フェノール樹脂等の熱硬化剤、アクリレート系モノマーと光重合性開始剤による光硬化剤が挙げられる。
可塑剤は、例えば、引張強度や曲げ強度等の機械的特性の向上等の目的で添加される。
可塑剤の具体例としては、例えば、フタル酸エステル類やリン酸エステル類が挙げられる。有機導電材料としては、カーボンブラック、カーボンナノチューブのような炭素材料、あるいは、本発明で得られるポリアニリン以外の、導電性ポリマー等が挙げられる。
塗工液は、例えば、90%重量以上、95重量%以上、98重量%以上、100重量%が、上記導電性ポリマー、任意にフェノール性化合物、溶剤、耐熱安定化剤、他の樹脂、無機材料、硬化剤、可塑剤、有機導電材料等の添加剤であってもよい。
第一の層は、上述した塗工液を用いて、塗布、乾燥することにより形成できる。塗工は、スピンコート、バーコーター等、公知の方法により実施できる。
第一の層は、通常、塗工液を塗布した後、乾燥して成膜する。
第一の層の厚さは、0.3〜5μmが好ましい。
3.第二の層
第二の層は、アクリル酸エステル重合体、メタクリル酸エステル重合体、又は、主鎖にエステル結合とウレタン結合を繰り返し単位として有するポリエステルウレタン樹脂を含む。第二の層として、これらの樹脂層を形成することで、時間の経過に伴う導電性の低下を大幅に防ぐことができる。また、わずかに導電性を向上させることもできる。これは、第二の層に使用したアクリル樹脂又はポリエステルウレタン樹脂が第一の層の導電性高分子の結晶性を向上させる効果があるためと考えられる。
アクリル酸エステル重合体及びメタクリル酸エステル重合体としては、下記式(A1)で表される重合体が挙げられる。
Figure 2014113773
式中、Rは水素原子又はメチル基である。
R’は、置換もしくは無置換の直鎖状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の分岐状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の環状脂肪族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基である。
炭素数1〜3の脂肪族炭化水素基としては、メチル基が好ましい。
置換又は無置換の直鎖状脂肪族炭化水素基としては、炭素数1〜40のアルキル基が好ましく、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、ステアリル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、フェノキシエチル基が好ましい。
分岐状脂肪族炭化水素基としては、炭素数3〜40が好ましく、具体的には、イソプロピル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、2−エチルヘキシル基、3,7−ジメチルオクチル基が好ましい。
環状脂肪族炭化水素基としては、炭素数3〜40が好ましく、具体的には、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基が好ましい。
芳香族炭化水素基としては、炭素数6〜40が好ましく、具体的には、フェニル基、ナフチル基、ピレニル基、フェナントリル基、ビフェニル基が好ましい。
上記各基の置換基としては、特に制限はなく、本発明の効果を得られるものであればよい。例えば、メチル基等の炭素数1〜4のアルキル基、シクロヘキシル基、アルコキシ基等が挙げられる。
nは重合度であり、例えば100〜100000である。
アクリル酸エステル重合体の具体例としては、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチルが挙げられる。市販品としては、M2000(綜研化学株式会社製)、アルマテックスL1044(三井化学株式会社製)、アロンS−1017(東亜合成化学株式会社製)が好ましい。
主鎖にエステル結合とウレタン結合を繰り返し単位として有するポリエステルウレタン樹脂としては、多塩基酸と多価アルコールとをエステル化反応させることにより得られる、1分子中に2個以上の水酸基を有する樹脂が挙げられる。
製造出発物質である多塩基酸としては、1分子中に2個以上のカルボキシル基を有する多価カルボン酸が挙げられる。多価カルボン酸としては、例えば、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸等の脂肪族二塩基酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の芳香族多塩基酸、及び、ブタントリカルボン酸、トリカルバリル酸、クエン酸等の脂肪族多塩基酸が挙げられる。本発明においては、多塩基酸として脂肪族二塩基酸のみが用いられてもよいが、脂肪族二塩基酸を主成分とし、これに小割合の芳香族多塩基酸あるいは脂肪族多塩基酸を配合したものが用いられてもよい。またこれら二塩基酸あるいは多塩基酸は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
また、多価アルコールとしては、2価のアルコールあるいは3価以上の多価アルコールなど1分子中に2個以上の水酸基を有する化合物が用いられる。2価のアルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,5−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール等が、また3価以上の多価アルコールとしては、脂肪族グリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール等が挙げられる。本発明においては、多価アルコールとして2価のアルコールのみが用いられてもよいし、2価のアルコール、例えば脂肪族グリコールを主成分とし、これに小割合の多価アルコールを配合して用いてもよく、脂肪族グリコールを主成分とするものが好ましい。これら2価のアルコールあるいは多価アルコールは1種単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
さらに、ポリエステルポリオールとして、カプロラクトンの開環反応によって得られるポリエステルポリオール化合物が使用されてもよい。
他方、上記ポリエステルポリオールと反応せしめられるポリイソシアネート化合物は、1分子中に遊離のイソシアネート基を2個以上有する化合物であり、具体的には、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネートおよびトリメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート;イソホロンジイソシアネート、メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)およびシクロヘキサンジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネート;キシレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネートおよびビフェニレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート;等が挙げられる。これらは1種単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
上記ポリエステルポリオールとポリイソシアネート化合物との反応には、通常のウレタン化反応の反応条件を広く適用することができる。
例えば、主鎖にエステル結合とウレタン結合を繰り返し単位として有するポリエステルウレタン樹脂としては、下記式(B1)及び(B2)で表される構造単位を有する共重合体が挙げられる。
Figure 2014113773
式中、R〜Rはそれぞれ二価の基を表わす。具体的に、Rは重合体の原料となるジカルボン酸化合物等に起因する二価の基であり、Rは重合体の原料となるジオール化合物等に起因する二価の基であり、Rは重合体の原料となるイソシアネート化合物等に起因する二価の基である。
〜Rが示す二価の基としては、置換もしくは無置換の炭素数1〜40のアルキレン、置換もしくは無置換の炭素数3〜40のシクロアルキレン、置換もしくは無置換の炭素数5〜40の芳香環基が挙げられる。
アルキレンとしては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンテン基、ヘキシレン基、オクチレン基、デシレン基、ドデシレン基が好ましい。
シクロアルキレンとしては、シクロプロピレン基、シクロペンテン基、シクロヘキシレン基が好ましい。
芳香環基としては、ベンゼン環、ナフタレン環、ピレン環、フェナントレン環が好ましい。
上記二価の基の置換基としては、特に制限はなく、本発明の効果を得られるものであればよい。例えば、メチル基等の炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基等の芳香族基が挙げられる。
ポリエステルウレタン樹脂の具体例としては、芳香族ポリエステルウレタン樹脂が挙げられる。ここで芳香族ポリエステルウレタン樹脂とは、R及びRのうち少なくとも一方が置換もしくは無置換の炭素数5〜40の芳香環基である共重合体を意味する。
市販品の芳香族ポリエステルウレタン樹脂としては、バイロンUR1400、バイロンUR1700、バイロンUR4800、バイロンUR8200(いずれも、東洋紡績(株)社製)が好ましい。
第二の層は、第一の層と同様に、樹脂成分を溶解させた塗液を公知の方法により塗工し、乾燥させることにより形成できる。塗液として、例えば、M2000(綜研化学株式会社製)のトルエン溶液が好ましい。
第二の層の厚さは10μm以下であることが好ましく、5μm以下であることがより好ましく、2μm以下であることがさらに好ましい。例えば、1μm以下である。これにより、曲げが容易となる。下限は特に無いが、例えば0.01μm以上である。
本発明の積層体は、基材に、導電性高分子を溶媒に溶解した塗工液を塗布して導電性高分子を含む第一の層を形成する工程と、アクリル酸エステル重合体、メタクリル酸エステル重合体、又は、主鎖にエステル結合とウレタン結合を繰り返し単位として有するポリエステルウレタン樹脂を溶媒に溶解した塗工液を塗布して、アクリル酸エステル重合体、メタクリル酸エステル重合体、又は、主鎖にエステル結合とウレタン結合を繰り返し単位として有するポリエステルウレタン樹脂を含む第二の層を形成する工程と、を含む製造方法により得られる。
尚、本発明の積層体は、第二の層上に、必要に応じて、粘着層等の層を形成してもよい。
製造例1
[ポリアニリン複合体の製造]
エーロゾルOT(ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム)37.8gをトルエン600mLに溶解した溶液を、窒素気流下においた6Lのセパラブルフラスコに入れ、さらにこの溶液に、22.2gのアニリンを加えた。その後、1Mリン酸1800mLを溶液に添加し、トルエンと水の2つの液相を有する溶液の温度を5℃に冷却した。
溶液内温が5℃に到達した時点で、毎分390回転で攪拌を行った。65.7gの過硫酸アンモニウムを1Mリン酸600mLに溶解した溶液を、滴下ロートを用いて2時間かけて滴下した。滴下開始から18時間、溶液内温を5℃に保ったまま反応を実施した。その後、反応温度を40℃まで上昇させ、1時間反応を継続した。その後、静置することで二相に分離した水相側を分液した。有機相側にトルエン1500mLを追加し、1Mリン酸600mLで1回、イオン交換水600mLで3回洗浄を行うことでポリアニリン複合体(プロトネーションされたポリアニリン)トルエン溶液を得た。
得られた複合体溶液に含まれる若干の不溶物を#5Cの濾紙により除去し、ポリアニリン複合体のトルエン溶液を回収した。この溶液をエバポレーターに移し、60℃の湯浴で加温し、減圧することにより、揮発分を蒸発留去し、43.0gのポリアニリン複合体を得た。
ポリアニリン複合体のポリアニリンの分子量を、以下の条件でGPC法により測定した。
得られたポリアニリン複合体0.25gを、トルエン4.75g、イソプロピルアルコール0.25gに溶解し、その溶液に1M水酸化ナトリウム水溶液を10mL加えて15分間攪拌を行った。その後、全量をNo.4のろ紙にて吸引ろ過し、残渣をトルエン10mLで3回、イオン交換水10mLで3回、メタノール10mLで3回洗浄を行った。得られた固形分を減圧乾燥することで、分子量測定用ポリアニリンを作製した。
分子量測定用ポリアニリン2mgに0.01M LiBr含有NMPを10mL加え、シェイカーを用いて溶解させた。その後、ジーエルサイエンス社製クロマトディスク(水系/非水系、0.45μ)を用いてろ過した後、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)を用いて分子量の測定を行った。
GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)の測定は下記装置を用い、注入量を100μL、UV検出波長を270nmとした。また、ポリスチレン換算で行った。ポリアニリンの重量平均分子量は57000(PS換算分子量)であった。
検出器:センシュー科学 SSC 5410
カラム:Shodex KF−806M(2本)、KF−803(1本)
溶媒:N−メチル−2−ピロリドン/0.01M LiBr
カラム温度:60℃
流速:0.4ml/分
試料濃度:0.02質量/体積%
[塗液の製造]
製造例1で得られたポリアニリン複合体0.40gをトルエン6.57gとメチルイソブチルケトン(MIBK)1.39gの混合溶媒に溶解させた溶液を調整した。ここに4−メトキシフェノール1.60gとナフタレンスルホン酸0.04gを添加し、30℃で30分間、撹拌混合した。
実施例1
図1に示すように、並列する4本の帯状にパターニングされたITO電極2を有するガラス基板1上に、製造例1で作製した塗液を使用してスピンコート(2000rpm)した後、80℃のホットプレート上で5分間乾燥させることにより、第一の層である導電性高分子層を形成した。
次いで、アクリル樹脂(綜研化学社製、M2000)をトルエンに溶解させ、樹脂固形分を10wt%とした塗液を、上記第一の層上にスピンコート(300rpm)し、80℃のホットプレート上で5分間乾燥させることにより第二の層を形成し、積層体を作製した。
尚、第二の層の層厚は1μmであった。
作製した積層体について、抵抗値の経時変化を評価した。評価法は以下のとおりである。
積層体において、第一の層及び第二の層を窒素雰囲気下で削り取り、図2に示すようにITO電極2に直交する帯状(第一の層及び第二の層の積層体3)とした。積層体を室温空気中に保管し、表面に露出したITO電極の端子を用いて、ロレスターGP(三菱化学社製;四端子法による抵抗率計)を用いて4端子法で膜の抵抗を測定し、初期からの抵抗値の経時変化を評価した。
その結果、初期の抵抗値(R)は1718Ω、7日後の抵抗値(R)は1574Ω、14日後の抵抗値(R14)は1606Ωであった。
第二の層の使用樹脂、及び第一の層の抵抗値の7日変化率[(R)/(R)]及び14日変化率[(R14)/(R)]を表1に示す。
実施例2−8、比較例1−7
第二の層の樹脂として、表1に記載のものを使用した他は、実施例1と同様にして積層体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
Figure 2014113773
実施例及び比較例の第二の層で使用した樹脂を以下に示す。尚、分子量は販売元のカタログ値である
・アクリル系樹脂
M2000(Mw=45万〜70万)、綜研化学(株)社製
ACRIT 0404EA−P、大成ファインケミカル(株)社製
アルマテックスL1044、三井化学(株)社製
アロンS−1017、東亜合成化学(株)社製
・芳香族ポリエステルウレタン樹脂
バイロンUR1400(Mn=40000)、東洋紡績(株)社製
バイロンUR1700(Mn=16000)、東洋紡績(株)社製
バイロンUR4800(Mn=25000)、東洋紡績(株)社製
バイロンUR8200(Mn=25000)、東洋紡績(株)社製
・スチレン−アクリル共重合体
ACRIT 7QX−095、大成ファインケミカル(株)社製
・ポリウレタン
KL−422、荒川化学工業(株)社製
・ポリウレタンシリカハイブリット
ユリアーノU301、荒川化学工業(株)社製
・ポリビニルブチラール
BL−1(計算分子量=19000)、積水化学工業(株)社製
BL−S(計算分子量=27000)、積水化学工業(株)社製
・ポリビニルアセトアセタール
KS−10(計算分子量=17000)、積水化学工業(株)社製
実施例9
製造例1で作製した塗液をバーコーター#10を用いて厚み100μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東洋紡績株式会社製、コスモシャインA4300)基材上に塗布し、80℃のホットプレート上で10分間乾燥させることにより、第一層である導電性高分子層を形成した(膜厚は約1μmであった)。
次いで、アクリル樹脂(綜研化学社製、M2000)をトルエンに溶解させ、樹脂固形分10wt%とした塗液を、上記第一の層上にバーコーター#10を用いて塗布し、80℃のホットプレート上で10分間乾燥させることにより第二の層を形成し、積層体を作製した。第二の層の膜厚は約1μmであった。
得られた積層体は、容易に曲げることが可能であった。
実施例10
第二の層の樹脂として、実施例9のアクリル樹脂(綜研化学社製、M2000)に替えて、実施例2のものを使用した他は、実施例9と同様にして積層体を作製した。第二の層の膜厚は約1μmであった。得られた積層体は、容易に曲げることが可能であった。
実施例11
第二の層の樹脂として、実施例9のアクリル樹脂(綜研化学社製、M2000)に替えて、実施例3のものを使用した他は、実施例9と同様にして積層体を作製した。第二の層の膜厚は約1μmであった。得られた積層体は、容易に曲げることが可能であった。
実施例12
第二の層の樹脂として、実施例9のアクリル樹脂(綜研化学社製、M2000)に替えて、実施例4のものを使用した他は、実施例9と同様にして積層体を作製した。第二の層の膜厚は約1μmであった。得られた積層体は、容易に曲げることが可能であった。
実施例13
第二の層の樹脂として、実施例9のアクリル樹脂(綜研化学社製、M2000)に替えて、実施例5のものを使用した他は、実施例9と同様にして積層体を作製した。第二の層の膜厚は約1μmであった。得られた積層体は、容易に曲げることが可能であった。
実施例14
第二の層の樹脂として、実施例9のアクリル樹脂(綜研化学社製、M2000)に替えて、実施例6のものを使用した他は、実施例9と同様にして積層体を作製した。第二の層の膜厚は約1μmであった。得られた積層体は、容易に曲げることが可能であった。
実施例15
第二の層の樹脂として、実施例9のアクリル樹脂(綜研化学社製、M2000)に替えて、実施例7のものを使用した他は、実施例9と同様にして積層体を作製した。第二の層の膜厚は約1μmであった。得られた積層体は、容易に曲げることが可能であった。
実施例16
第二の層の樹脂として、実施例9のアクリル樹脂(綜研化学社製、M2000)に替えて、実施例8のものを使用した他は、実施例9と同様にして積層体を作製した。第二の層の膜厚は約1μmであった。得られた積層体は、容易に曲げることが可能であった。
本発明の積層体は、導電性高分子層が長期的に安定な抵抗値を維持することができる。また、外側が絶縁体である導電性高分子積層体であるため、電子部品への組み込みが可能となる。本発明の積層体は、例えば、電磁波遮蔽フィルム、電磁波吸収用途に使用できる。
1 ガラス基板
2 ITO電極
3 第一の層と第二の層の積層体

Claims (11)

  1. 基材と、
    導電性高分子を含む第一の層と、
    アクリル酸エステル重合体、メタクリル酸エステル重合体、又は、主鎖にエステル結合とウレタン結合を繰り返し単位として有するポリエステルウレタン樹脂を含む第二の層と、を、この順に積層して有する積層体。
  2. 前記第一の層の導電性高分子が、置換又は無置換のポリアニリン複合体である、請求項1に記載の積層体。
  3. 前記ポリアニリン複合体のポリアニリンが、無置換のポリアニリンである、請求項2に記載の積層体。
  4. 前記ポリアニリン複合体がドーパントとしてジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸イオンを含む、請求項2又は3に記載の積層体。
  5. 前記基材の厚さが2μm以上である、請求項1〜4のいずれかに記載の積層体。
  6. 前記基材がポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムである、請求項1〜5のいずれかに記載の積層体。
  7. 前記第二の層の厚さが10μm以下である、請求項1〜6のいずれかに記載の積層体。
  8. 前記アクリル酸エステル重合体、又はメタクリル酸エステル重合体が下記式(A1)で表される重合体である、請求項1〜7のいずれかに記載の積層体。
    Figure 2014113773
    (式中、Rは水素原子又はメチル基である。
    R’は、置換もしくは無置換の直鎖状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の分岐状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の環状脂肪族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基である。nは重合度である。)
  9. 前記ポリエステルウレタン樹脂が芳香族ポリエステルポリウレタン樹脂である、請求項1〜8のいずれかに記載の積層体。
  10. 前記第一の層が、前記導電性高分子を溶媒に溶解した塗工液から形成された層である、請求項1〜9のいずれかに記載の積層体。
  11. 基材に、導電性高分子を溶媒に溶解した塗工液を塗布して導電性高分子を含む第一の層を形成する工程と、
    アクリル酸エステル重合体、メタクリル酸エステル重合体、又は、主鎖にエステル結合とウレタン結合を繰り返し単位として有するポリエステルウレタン樹脂を溶媒に溶解した塗工液を塗布して、アクリル酸エステル重合体、メタクリル酸エステル重合体、又は、主鎖にエステル結合とウレタン結合を繰り返し単位として有するポリエステルウレタン樹脂を含む第二の層を形成する工程と、を含む積層体の製造方法。
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