JP2013236064A - ノイズ吸収積層体 - Google Patents

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Abstract

【課題】高周波ノイズに加えて低周波ノイズの吸収特性の高いノイズ吸収積層体を提供する。
【解決手段】少なくとも1つの導電性ポリマー層及び少なくとも1つの軟磁性材料含有層を有するノイズ吸収積層体。前記導電性ポリマー層が、置換又は無置換のポリアニリンがドーパントによってドープされているポリアニリン複合体、置換又は無置換のポリピロールがドーパントによってドープされているポリピロール複合体、及び置換又は無置換のポリチオフェンがドーパントによってドープされているポリチオフェン複合体から選択される1以上を含み、前記軟磁性材料含有層が、軟磁性材料及びバインダー材料を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、ノイズ吸収積層体に関する。
ノイズ吸収シートとして、軟磁性材料含有層のみ有するノイズ吸収シートが知られている。しかし、軟磁性材料含有層のみ有するノイズ吸収シートは、高周波ノイズの吸収特性は良好だが、低周波ノイズ、特に数百メガヘルツ帯の吸収特性が低い。
低周波ノイズの吸収特性を改善しようとした従来技術として、導電性繊維層と磁性材料含有層とが積層されているノイズ吸収積層体があるが、導電性繊維層の効果が明確ではない(特開文献1)。
特開2008−186997号公報
本発明の目的は、高周波ノイズに加えて低周波ノイズの吸収特性の高いノイズ吸収積層体を提供することである。
本発明者らは、鋭意検討した結果、導電性ポリマー(例えばポリアニリン)単独、又は磁性シート単独では全くノイズ抑制効果が見られない低周波領域(例えば、600MHz〜800MHz帯)において、導電性ポリマー層と軟磁性材料を含む層を積層させることにより、MHzからGHzまで幅広い領域のノイズ抑制効果を有する電磁波吸収体とできることを見出した。
本発明によれば、以下のノイズ吸収積層体が提供される。
1.少なくとも1つの導電性ポリマー層及び少なくとも1つの軟磁性材料含有層を有するノイズ吸収積層体。
2.前記導電性ポリマー層が、置換又は無置換のポリアニリンがドーパントによってドープされているポリアニリン複合体、置換又は無置換のポリピロールがドーパントによってドープされているポリピロール複合体、及び置換又は無置換のポリチオフェンがドーパントによってドープされているポリチオフェン複合体から選択される1以上を含む1に記載のノイズ吸収積層体。
3.前記導電性ポリマー層が前記ポリアニリン複合体を含み、
前記ポリアニリン複合体が、無置換のポリアニリンがジイソオクチルスルホコハク酸イオンによってドープされているポリアニリン複合体である、
2に記載のノイズ吸収積層体。
4.前記軟磁性材料含有層が、軟磁性材料及びバインダー材料を含む1〜3のいずれかに記載のノイズ吸収積層体。
5.前記軟磁性材料がセンダスト(Fe−Si−Al合金)、パーマロイ(Fe−Ni)、Fe−Cu−Si合金、Fe−Si合金、Fe−Si−B合金、Fe−Si−B−Cu−Nb合金、Fe−Ni−Cr−Si合金、Fe−Si−Cr合金及びFe−Si−Al−Ni−Cr合金から選択される1以上である4に記載のノイズ吸収積層体。
6.前記バインダー材料がゴム材料である4又は5に記載のノイズ吸収積層体。
7.前記ゴム材料が、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴムから選択される1以上である6に記載のノイズ吸収積層体。
8.前記導電性ポリマー層と前記軟磁性材料含有層が、導電性ポリマー層、軟磁性材料含有層、導電性ポリマー層の順に積層されている1〜7のいずれかに記載のノイズ吸収積層体。
9.前記導電性ポリマー層が、前記軟磁性材料含有層と接して積層されている1〜8のいずれかに記載のノイズ吸収積層体。
10.さらに金属層を含む1〜9のいずれかに記載のノイズ吸収積層体。
11.絶縁層上に導電性ポリマーを含む塗工液を塗布して導電性ポリマー層を形成することを含む、少なくとも1つの導電性ポリマー層及び少なくとも1つの軟磁性材料含有層を有するノイズ吸収積層体の製造方法。
本発明によれば、高周波ノイズに加えて低周波ノイズの吸収特性の高いノイズ吸収積層体が提供できる。
本発明のノイズ吸収積層体の積層構造の例を示す図である。 本発明のノイズ吸収積層体の積層構造の他の例を示す図である。 実施例2〜4、比較例1〜4の積層体のノイズ吸収特性を示す図である。
本発明のノイズ吸収積層体は、少なくとも1つの導電性ポリマー層及び少なくとも1つの軟磁性材料含有層を有する。導電性ポリマー層の厚さは、0.5〜5μmが好ましい。また、導電性ポリマー層の厚さは、均一であることがより好ましい。
[導電性ポリマー層]
導電性ポリマー層が含む導電性ポリマーとしては、π共役ポリマーがドーパントによってドープされているπ共役ポリマー複合体、具体的には、置換又は無置換のポリアニリンがドーパントによってドープされているポリアニリン複合体、置換又は無置換のポリピロールがドーパントによってドープされているポリピロール複合体、並びに置換又は無置換のポリチオフェンがドーパントによってドープされているポリチオフェン複合体が挙げられ、置換又は無置換のポリアニリンがドーパントによってドープされているポリアニリン複合体が好ましい。
ポリアニリンの重量平均分子量(以下、分子量という)は好ましくは20,000以上である。分子量が20,000未満であると、組成物から得られる導電性物品の強度や延伸性が低下する恐れがある。分子量は、好ましくは20,000〜500,000であり、より好ましくは20,000〜300,000であり、さらに好ましくは20,000〜200,000である。分子量は、例えば50,000〜200,000、53,000〜200,000である。ここで、上記の重量平均分子量はポリアニリン複合体の分子量ではなく、ポリアニリンの分子量である。
分子量分布は好ましくは1.5以上10.0以下である。導電率の観点からは分子量分布は小さい方が好ましいが、溶剤への溶解性や成形性の観点では、分子量分布が広い方が好ましい場合もある。
分子量と分子量分布は、ゲルパーミェションクロマトグラフィ(GPC)によりポリスチレン換算で測定する。
置換ポリアニリンの置換基としては、例えばメチル基、エチル基、ヘキシル基、オクチル基等の直鎖又は分岐の炭化水素基;メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基等のアリールオキシ基;トリフルオロメチル基(−CF基)等のハロゲン化炭化水素が挙げられる。
ポリアニリンは、汎用性及び経済性の観点から無置換のポリアニリンが好ましい。
置換もしくは無置換のポリアニリンは、好ましくは塩素原子を含まない酸の存在下で重合して得られるポリアニリンである。塩素原子を含まない酸とは、例えば1族〜16族及び18族に属する原子からなる酸である。具体的には、リン酸が挙げられる。塩素原子を含まない酸の存在下で重合して得られるポリアニリンとして、リン酸の存在下で重合して得られるポリアニリンが挙げられる。
塩素原子を含まない酸の存在下で得られたポリアニリンは、ポリアニリン複合体の塩素含有量をより低くすることができる。
ポリアニリン複合体の塩素含有量は、0.6重量%以下が好ましい。より好ましくは0.1重量%以下であり、さらに好ましくは0.04重量%以下であり、最も好ましくは0.0001重量%以下である。
ポリアニリン複合体の塩素含有量が0.6重量%超の場合、ポリアニリン複合体と接触する金属部分が腐食するおそれがある。
上記塩素含有量は、燃焼−イオンクロマト法によって測定する。
ポリアニリン複合体のドーパントとしては、例えばブレンステッド酸又はブレンステッド酸の塩から生じるブレンステッド酸イオンが挙げられ、好ましくは有機酸又は有機酸の塩から生じる有機酸イオンであり、さらに好ましくは下記式(I)で示される化合物(プロトン供与体)から生じる有機酸イオンである。
尚、本発明において、ドーパントが特定の酸であると表現する場合、及びドーパントが特定の塩であると表現する場合も有るが、いずれも特定の酸又は特定の塩から生じる特定の酸イオンが、上述したπ共役ポリマーにドープするものとする。
M(XARn)m (I)
式(I)のMは、水素原子、有機遊離基又は無機遊離基である。
上記有機遊離基としては、例えば、ピリジニウム基、イミダゾリウム基、アニリニウム基が挙げられる。また、上記無機遊離基としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄が挙げられる。
式(I)のXは、アニオン基であり、例えば−SO 基、−PO 2−基、−PO(OH)基、−OPO 2−基、−OPO(OH)基、−COO基が挙げられ、好ましくは−SO 基である。
式(I)のAは(M(XARn)mのAの定義は)、置換又は無置換の炭化水素基である。
上記炭化水素基は、鎖状若しくは環状の飽和脂肪族炭化水素基、鎖状若しくは環状の不飽和脂肪族炭化水素基、又は芳香族炭化水素基である。
鎖状の飽和脂肪族炭化水素基としては、直鎖若しくは分岐状のアルキル基が挙げられる。
環状の飽和脂肪族炭化水素基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等のシクロアルキル基が挙げられる。環状の飽和脂肪族炭化水素基は、複数の環状の飽和脂肪族炭化水素基が縮合していてもよい。例えば、ノルボルニル基、アダマンチル基、縮合したアダマンチル基が挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基が挙げられる。鎖状の不飽和脂肪族炭化水素としては、直鎖若しくは分岐状のアルケニル基が挙げられる。
ここで、Aが置換の炭化水素基である場合の置換基は、アルキル基、シクロアルキル基、ビニル基、アリル基、アリール基、アルコキシ基、ハロゲン基、ヒドロキシ基、アミノ基、イミノ基、ニトロ基、シリル基又はエステル基である。
式(I)のRは、Aと結合しており、それぞれ独立して、−H、−R、−OR、−COR、−COOR、−(C=O)−(COR)、又は−(C=O)−(COOR)で表わされる置換基あり、Rは、置換基を含んでもよい炭化水素基、シリル基、アルキルシリル基、−(RO)x−R基、又は−(OSiR )x−OR(Rはそれぞれ独立にアルキレン基、Rはそれぞれ独立に炭化水素基であり、xは1以上の整数である)である。
の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、直鎖若しくは分岐のブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、ペンタデシル基、エイコサニル基等が挙げられる。また、上記炭化水素基の置換基は、アルキル基、シクロアルキル基、ビニル基、アリル基、アリール基、アルコキシ基、ハロゲン基、ヒドロキシ基、アミノ基、イミノ基、ニトロ基又はエステル基である。Rの炭化水素基もRと同様である。
のアルキレン基としては、例えばメチレン基、エチレン基、プロピレン基等が挙げられる。
式(I)のnは1以上の整数であり、式(I)のmは、Mの価数/Xの価数である。
式(I)で示される化合物としては、ジアルキルベンゼンスルフォン酸、ジアルキルナフタレンスルフォン酸、又はエステル結合を2以上含有する化合物が好ましい。
上記エステル結合を2以上含有する化合物は、スルホフタール酸エステル、又は下記式(II)で表される化合物がより好ましい。
(式中、M及びXは、式(I)と同様である。Xは、−SO 基が好ましい。)
式(II)のR、R及びRは、それぞれ独立して水素原子、炭化水素基又はR Si−基(ここで、Rは炭化水素基であり、3つのRは同一又は異なっていてもよい)である。
、R及びRが炭化水素基である場合の炭化水素基としては、炭素数1〜24の直鎖若しくは分岐状のアルキル基、芳香環を含むアリール基、アルキルアリール基等が挙げられる。
の炭化水素基としては、R、R及びRの場合と同様である。
式(II)のR及びRは、それぞれ独立に、炭化水素基又は−(R10O)−R11基[ここで、R10は炭化水素基又はシリレン基であり、R11は水素原子、炭化水素基又はR12 Si−(R12は、炭化水素基であり、3つのR12は同一又は異なっていてもよい)であり、qは1以上の整数である]である。
及びRが炭化水素基である場合の炭化水素基としては、炭素数1〜24、好ましくは炭素数4以上の直鎖若しくは分岐状のアルキル基、芳香環を含むアリール基、アルキルアリール基等が挙げられ、R及びRが炭化水素基である場合の炭化水素基の具体例としては、例えば、直鎖又は分岐状のブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基等が挙げられる。
及びRにおける、R10が炭化水素基である場合の炭化水素基としては、例えば炭素数1〜24の直鎖若しくは分岐状のアルキレン基、芳香環を含むアリーレン基、アルキルアリーレン基、アリールアルキレン基である。また、R及びRにおける、R11及びR12が炭化水素基である場合の炭化水素基としては、R、R及びRの場合と同様であり、qは、1〜10であることが好ましい。
及びRが−(R10O)−R11基である場合の式(II)で表わされる化合物の具体例としては、下記式で表わされる2つの化合物である。
(式中、Xは式(I)と同様である。)
上記式(II)で表わされる化合物は、下記式(III)で示されるスルホコハク酸誘導体であることがさらに好ましい。
(式中、Mは、式(I)と同様である。m’は、Mの価数である。)
式(III)のR13及びR14は、それぞれ独立に、炭化水素基又は−(R15O)−R16基[ここで、R15はそれぞれ独立に炭化水素基又はシリレン基であり、R16は水素原子、炭化水素基又はR17 Si−基(ここで、R17はそれぞれ独立に炭化水素基である)であり、rは1以上の整数である]である。
13及びR14が炭化水素基である場合の炭化水素基としては、R及びRと同様である。
13及びR14において、R15が炭化水素基である場合の炭化水素基としては、上記R10と同様である。また、R13及びR14において、R16及びR17が炭化水素基である場合の炭化水素基としては、上記R、R及びRと同様である。
rは、1〜10であることが好ましい。
13及びR14が−(R15O)−R16基である場合の具体例としては、R及びRにおける−(R10O)−R11と同様である。
13及びR14の炭化水素基としては、R及びRと同様であり、ブチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、デシル基が好ましい。
上記ドーパントはその構造を変えることにより、ポリアニリン複合体の導電性や、溶剤への溶解性をコントロールできることが知られている(特許第3384566号)。本発明においては、用途毎の要求特性によって最適なドーパントを選択できる。本発明において、式(I)で示される化合物としては、ジイソオクチルスルホコハク酸、ジイソオクチルスルホコハク酸ナトリウムが好ましい。本発明のドーパントとしては、ジイソオクチルスルホコハク酸イオンが好ましい。
ポリアニリン複合体のドーパントが、置換又は無置換のポリアニリンにドープしていることは、紫外・可視・近赤外分光法やX線光電子分光法によって確認することができ、当該ドーパントは、ポリアニリンにキャリアを発生させるに十分な酸性を有していれば、特に化学構造上の制限なく使用できる。
ポリアニリンに対するドーパントのドープ率は、好ましくは0.35以上0.65以下であり、より好ましくは0.42以上0.60以下であり、さらに好ましくは0.43以上0.57以下であり、特に好ましくは0.44以上0.55以下である。ドープ率が0.35未満である場合、ポリアニリン複合体の有機溶剤への溶解性が高くならないおそれがある。
尚、ドープ率は(ポリアニリンにドープしているドーパントのモル数)/(ポリアニリンのモノマーユニットのモル数)で定義される。例えば無置換ポリアニリンとドーパントを含むポリアニリン複合体のドープ率が0.5であることは、ポリアニリンのモノマーユニット分子2個に対し、ドーパントが1個ドープしていることを意味する。
尚、ドープ率は、ポリアニリン複合体中のドーパントとポリアニリンのモノマーユニットのモル数が測定できれば算出可能である。例えば、ドーパントが有機スルホン酸の場合、ドーパント由来の硫黄原子のモル数と、ポリアニリンのモノマーユニット由来の窒素原子のモル数を、有機元素分析法により定量し、これらの値の比を取ることでドープ率を算出できる。但し、ドープ率の算出方法は、当該手段に限定されない。
ポリアニリン複合体は、無置換ポリアニリンとドーパントであるスルホン酸イオンとを含み、下記式(5)を満たすことが好ましい。
0.42≦S/N≦0.60 (5)
(式中、Sはポリアニリン複合体に含まれる硫黄原子のモル数の合計であり、Nはポリアニリン複合体に含まれる窒素原子のモル数の合計である。
尚、上記窒素原子及び硫黄原子のモル数は、例えば有機元素分析法により測定した値である。)
ポリアニリン複合体は、さらにリンを含んでも含まなくてもよい。
ポリアニリン複合体がリンを含む場合、リンの含有量は例えば10重量ppm以上5000重量ppm以下である。またリンの含有量は、例えば2000重量ppm以下、500重量ppm以下、250重量ppm以下である。
上記リンの含有量は、ICP発光分光分析法で測定することができる。
また、ポリアニリン複合体は、不純物として第12族元素(例えば亜鉛)を含まないことが好ましい。
ポリアニリン複合体は、公知の方法(例えば塩酸存在下でのアニリンの重合)で製造することができるが、好ましくはプロトン供与体、リン酸を含み、2つの液相を有する溶液中で、置換又は無置換のアニリンを化学酸化重合することにより製造する。
ここで「2つの液相を有する溶液」とは、溶液中に相溶しない2つの液相が存在する状態を意味する。例えば、溶液中に「高極性溶媒の相」と「低極性溶媒の相」が存在する状態、を意味する。
また、「2つの液相を有する溶液」は、片方の液相が連続相であり、他方の液相が分散相である状態も含む。例えば「高極性溶媒の相」が連続相であり「低極性溶媒の相」が分散相である状態、及び「低極性溶媒の相」が連続相であり「高極性溶媒の相」が分散相である状態が含まれる。
上記ポリアニリン複合体の製造方法に用いる高極性溶媒としては、水が好ましく、低極性溶媒としては、例えばトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素が好ましい。
上記プロトン供与体は、好ましくは上記式(I)で表わされる化合物である。
プロトン供与体の使用量は、アニリン単量体1molに対して好ましくは0.1〜0.5molであり、より好ましくは0.3〜0.45molであり、さらに好ましくは0.35〜0.4molである。
プロトン供与体の使用量が当該範囲より多い場合、重合終了後に例えば「高極性溶剤の相」と「低極性溶剤の相」を分離することができないおそれがある。
リン酸の使用濃度は、高極性溶媒に対して0.3〜6mol/Lであり、より好ましくは1〜4mol/Lであり、さらに好ましくは1〜2mol/Lである。
化学酸化重合に用いる酸化剤としては、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素のような過酸化物;二クロム酸アンモニウム、過塩素酸アンモニウム、硫酸カリウム鉄(III)、三塩化鉄(III)、二酸化マンガン、ヨウ素酸、過マンガン酸カリウム、あるいはパラトルエンスルホン酸鉄等が使用でき、好ましくは過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩である。
これら酸化剤は単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
酸化剤の使用量は、アニリン単量体1molに対して好ましくは0.05〜1.8molであり、より好ましくは0.8〜1.6molであり、さらに好ましくは1.2〜1.4molである。酸化剤の使用量を当該範囲とすることで、十分な重合度が得られる。また、アニリンが十分に重合しているので、分液回収が容易であり、また重合体の溶解性が低下するおそれもない。
重合温度は通常−5〜60℃で、好ましくは−5〜40℃である。また、重合温度は重合反応の途中に変えてもよい。重合温度が当該範囲であることで、副反応を回避することができる。
ポリアニリン複合体は、具体的には以下の方法で製造することができる。
プロトン供与体及び乳化剤をトルエンに溶解した溶液を、窒素等の不活性雰囲気の気流下においたセパラブルフラスコに入れ、さらにこの溶液に、置換又は無置換のアニリンを加える。その後、不純物として塩素を含まないリン酸を溶液に添加し、溶液温度を冷却する。
溶液内温を冷却した後、撹拌を行う。過硫酸アンモニウムをリン酸に溶解した溶液を、滴下ロートを用いて滴下し、反応させる。その後、溶液温度を上昇させ、反応を継続する。反応終了後、静置することで二相に分離した水相側を分液する。有機相側にトルエンを追加し、リン酸及びイオン交換水で洗浄を行うことでポリアニリン複合体(プロトネーションされたポリアニリン)トルエン溶液が得られる。
得られた複合体溶液に含まれる若干の不溶物を除去し、ポリアニリン複合体のトルエン溶液を回収する。この溶液をエバポレーターに移し、加温及び減圧することにより、揮発分を蒸発留去し、ポリアニリン複合体が得られる。
導電性ポリマー層が上記ポリアニリン複合体を含む場合、導電性ポリマー層は、ポリアニリン複合体を含む後述する塗工液を用いて製造することができる。塗工液はフェノール性化合物を含むと好ましい。
フェノール性化合物は、フェノール性水酸基を有する化合物であれば特に限定されない。フェノール性水酸基を有する化合物とは、フェノール性水酸基を1つ有する化合物、フェノール性水酸基を複数有する化合物、及びフェノール性水酸基を1つ又は複数有する繰り返し単位から構成される高分子化合物である。
フェノール性水酸基を1つ有する化合物は、好ましくは下記式(A)、(B)及び(C)で表わされる化合物である。
(式中、nは1〜5の整数であり、好ましくは1〜3であり、より好ましくは1である。
Rは、炭素数1〜20のアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、アルキルアリール基又はアリールアルキル基である。)
式(A)で表されるフェノール性化合物において、−ORの置換位置はフェノール性水酸基に対し、メタ位、又はパラ位であることが好ましい。−ORの置換位置をメタ位又はパラ位とすることにより、フェノール性水酸基の立体障害が低減され、組成物の導電性をより高めることができる。
式(A)で表わされるフェノール性化合物の具体例としては、メトキシフェノール(例えば4−メトキシフェノール)、エトキシフェノール、プロポキシフェノール、イソプロポキシフェノール、ブチルオキシフェノール、イソブチルオキシフェノール、ターシャルブチルオキシフェノールが挙げられる。
(式中、nは0〜7の整数であり、好ましくは0〜3であり、より好ましくは1である。
Rは、それぞれ炭素数1〜20のアルキル基、アルケニル基、アルキルチオ基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、アルキルアリール基又はアリールアルキル基である。)
式(B)で表わされるフェノール性化合物の具体例としては、ヒドロキシナフタレンが挙げられる。
(式中、nは1〜5の整数であり、好ましくは1〜3であり、より好ましくは1である。
Rは、それぞれ炭素数1〜20のアルキル基、アルケニル基、アルキルチオ基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、アルキルアリール基又はアリールアルキル基である。)
式(C)で表わされる化合物の具体例としては、o−,m−若しくはp−クレゾール、o−,m−若しくはp−エチルフェノール、o−,m−若しくはp−プロピルフェノール(例えば4−イソプロピルフェノール)、o−,m−若しくはp−ブチルフェノール、o−,m−若しくはp−ペンチルフェノール(例えば、4−tert−ペンチルフェノール)が挙げられる。
式(A)、(B)及び(C)のRについて、炭素数1〜20のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ターシャルブチル等が挙げられる。
アルケニル基としては、上述したアルキル基の分子内に不飽和結合を有する基が挙げられる。
シクロアルキル基としては、シクロペンタン、シクロヘキサン等が挙げられる。
アリール基としては、フェニル、ナフチル等が挙げられる。
アルキルアリール基、及びアリールアルキル基としては、上述したアルキル基とアリール基を組み合わせて得られる基等が挙げられる。
上記フェノール性水酸基を1つ有する化合物の例を示したが、置換フェノール類の具体例としてはフェノール、o−,m−若しくはp−クロロフェノール、サリチル酸、ヒドロキシ安息香酸が挙げられる。フェノール性水酸基を複数有する化合物の具体例としてはカテコール、レゾルシノール、下記式(D)で表される化合物が挙げられる。
(式中、Rは炭化水素基、ヘテロ原子含有炭化水素基、ハロゲン原子、カルボン酸基、アミノ基、SH基、スルホン酸基、又は水酸基であり、複数のRはそれぞれ互いに同一であっても異なっていてもよい。nは0〜6の整数である。)
式(D)で表わされるフェノール性化合物は、互いに隣接しない2以上の水酸基を有することが好ましい。
また、式(D)で表されるフェノール性化合物の具体例としては、1,6ナフタレンジオール、2,6ナフタレンジオール、2,7ナフタレンジオールが挙げられる。
フェノール性水酸基を1つ又は複数有する繰り返し単位から構成される高分子化合物の具体例としては、フェノール樹脂、ポリフェノール、ポリ(ヒドロキシスチレン)が挙げられる。
ポリアニリン複合体及びフェノール性化合物を含む、後述する塗工液中のフェノール性化合物の含有量は、好ましくはポリアニリン複合体1gに対してフェノール性化合物のモル濃度が0.01[mmol/g]以上100[mol/g]以下、より好ましくは0.05[mmol/g]以上1[mol/g]以下、さらに好ましくは0.1[mmol/g]以上500[mmol/g]以下、特に好ましくは0.2[mmol/g]以上80[mmol/g]以下の範囲である。
フェノール性化合物の含有量が少なすぎる場合、電気伝導率の改善効果が得られないおそれがある。一方、フェノール性化合物の含有量が多すぎる場合、膜質が悪くなるおそれがある。また、揮発除去する際に多大な熱や時間等の労力を必要としコスト増となる。
ポリピロールの分子量、分子量分布、置換ポリピロールの置換基は上記ポリアニリンと同様である。
ポリピロール複合体のドーパントとしては、特に制限はなく、一般的にピロール及び/又はピロール誘導体の重合体を含んでなる導電性ポリマーに好適に用いられるアクセプター性ドーパントを適宜使用できる。
代表的なものとしては、例えば、ポリスチレンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、アントラキノンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、スルホサリチル酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、アリルスルホン酸等のスルホン酸類、過塩素酸、塩素、臭素等のハロゲン類、ルイス酸、プロトン酸等がある。これらは、酸形態であってよいし、塩形態にあることもできる。モノマーに対する溶解性の観点から好ましいものは、過塩素酸テトラブチルアンモニウム、過塩素酸テトラエチルアンモニウム、テトラフルオロホウ酸テトラブチルアンモニウム、トリフルオロメタンスルホン酸テトラブチルアンモニウム、トリフルオロスルホンイミドテトラブチルアンモニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸等である。
ドーパントを使用する場合のドーパントの使用量は、ピロール重合体単位ユニット当たりドーパント0.01〜0.3分子となる量が好ましい。0.01分子以下では、十分な導電性パスを形成するに必要なドーパント量としては不十分であり、高い導電性を得ることが難しい。一方、0.3分子以上加えてもドープ率は向上しないから、0.3分子以上のドーパントの添加は経済上好ましくない。ここでピロール重合体単位ユニットとは、ピロールモノマーが重合して得られるピロール重合体のモノマー1分子に対応する繰返し部分のことを指す。
ポリチオフェンの分子量、分子量分布、置換ポリチオフェンの置換基は上記ポリアニリンと同様である。置換ポリチオフェンとしては、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)が好ましい。
ポリチオフェン複合体のドーパントとしては、アニオン系界面活性剤の有機酸イオン、無機酸イオンが挙げられる。アニオン系界面活性剤の有機酸イオンとしては、スルホン酸系イオン、エステル化された硫酸イオン等が挙げられる。無機酸イオンとしては、硫酸イオン、ハロゲンイオン、硝酸イオン、過塩素酸イオン、ヘキサシアノ鉄酸イオン、リン酸イオン、リンモリブデン酸イオン等が挙げられる。
後述する塗工液を調製する際に用いる溶剤は、有機溶剤でも水等の無機溶剤でもよく、また1種単独でも2種以上の混合溶媒でもよい。好ましくは有機溶剤である。
また、有機溶剤は、水溶性有機溶剤でも、実質的に水に混和しない有機溶剤(水不混和性有機溶剤)でもよい。
上記水溶性有機溶剤は、プロトン性極性溶媒でも非プロトン性極性溶媒でもよく、例えばイソプロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−ペンタノール、ベンジルアルコール等のアルコール類;アセトン等のケトン類、;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;Nメチルピロリドン等の非プロトン性極性溶剤等が挙げられる。
上記水不混和性有機溶剤としては、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、テトラリン等の炭化水素系溶剤;塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、テトラクロロエタン等の含ハロゲン系溶剤;酢酸エチル、酢酸イソブチル、酢酸n−ブチル等のエステル系溶剤、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等のケトン類溶剤、シクロペンチルメチルエーテル等のエーテル類溶剤等が挙げられる。これらの中では、ドープされたポリアニリンの溶解性に優れる点でトルエン、キシレン、メチルイソブチルケトン(MIBK)、クロロホルム、トリクロロエタン及び酢酸エチルが好ましい。
溶剤として有機溶剤を用いる場合、水不混和性有機溶剤と水溶性有機溶剤を99〜50:1〜50(質量比)で混合した混合有機溶剤を用いることにより、保存時のゲル等の発生を防止でき、長期保存できることから好ましい。
上記混合有機溶剤の水不混和性有機溶剤としては、低極性有機溶剤が使用でき、当該低極性有機溶剤は、トルエンやクロロホルムが好ましい。また、混合有機溶剤の水溶性有機溶剤としては、高極性有機溶剤が使用でき、例えば、メタノール,エタノール,イソプロピルアルコール,2−メトキシエタノール,2−エトキシエタノール,アセトン,メチルエチルケトン,メチルイソブチルケトン,テトラヒドロフラン又はジエチルエーテルが好ましい。
溶剤中のポリアニリン複合体の割合は、溶剤の種類によるが、通常、900g/kg以下であり、好ましくは0.01g/kg以上300g/kg以下であり、より好ましくは10g/kg以上300g/kg以下であり、さらに好ましくは30g/kg以上300g/kg以下の範囲である。
ポリアニリン複合体の含有量が多すぎると、溶液状態が保持できなくなり、成形体を成形する際の取り扱いが困難になり、成形体の均一性が損なわれ、ひいては成形体の電気特性や機械的強度、透明性の低下を生じるおそれがある。一方、ポリアニリン複合体の含有量が少なすぎると、後述する方法により成膜したとき、非常に薄い膜しか製造できず、均一な導電性膜の製造が難しくなるおそれがある。
また、ポリアニリン複合体を含む、後述の塗工液は、好ましくは耐熱安定化剤を含む。
上記耐熱安定化剤とは、酸性物質又は酸性物質の塩であり、酸性物質は有機酸(有機化合物の酸)、無機酸(無機化合物の酸)のいずれでもよい。また、導電性ポリマー層は、複数の耐熱安定化剤を含んでいてもよい。
塗工液が耐熱安定化剤として酸性物質のみを含む場合には、好ましくは当該酸性物質は、ポリアニリン複合体のプロトン供与体と異なる化合物であり、導電性ポリマー層が酸性物質の塩のみを含む場合には、好ましくは当該酸性物質の塩は、ポリアニリン複合体のプロトン供与体と異なり化合物である。また、導電性ポリマー層が耐熱安定化剤として酸性物質及び酸性物質の塩の両方を含む場合には、好ましくは当該酸性物質及び酸性物質の塩のうち、少なくとも1つはプロトン供与体と異なる化合物である。
塗工液が、耐熱安定化剤として酸性物質のみを含む場合には、好ましくは当該酸性物質は、フェノール性化合物とは異なる。導電性ポリマー層が、耐熱安定化剤として酸性物質の塩のみを含む場合には、好ましくは当該酸性物質の塩は、フェノール性化合物とは異なる。また、導電性ポリマー層が、耐熱安定化剤として酸性物質及び酸性物質の塩の両方を含む場合には、好ましくは当該酸性物質及び酸性物質の塩のうち少なくとも1つは、フェノール性化合物と異なる。
耐熱安定化剤である酸性物質は、好ましくは有機酸であり、より好ましくはスルホン酸基、カルボキシ基、リン酸基、又はホスホン酸基を1以上有する有機酸であり、さらに好ましくは、スルホン酸基を1以上有する有機酸である。
上記スルホン酸基を1以上有する有機酸は、好ましくはスルホン酸基を1以上有する、環状、鎖状若しくは分岐のアルキルスルホン酸、置換若しくは無置換の芳香族スルホン酸、又はポリスルホン酸である。
上記アルキルスルホン酸としては、例えば、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ジ2−エチルヘキシルスルホコハク酸が挙げられる。ここでのアルキル基は、好ましくは炭素数が1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基である。
上記芳香族スルホン酸としては、例えば、ベンゼン環を有するスルホン酸、ナフタレン骨格を有するスルホン酸、アントラセン骨格を有するスルホン酸、置換又は無置換のベンゼンスルホン酸、置換又は無置換のナフタレンスルホン酸及び置換又は無置換のアントラセンスルホン酸が挙げられ、好ましくはナフタレンスルホン酸である。具体例としては、ナフタレンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、アントラキノンスルホン酸が挙げられる。
ここで置換基は、例えば、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、カルボキシ基、アシル基からなる群から選択される置換基であり、1以上置換していてもよい。
上記ポリスルホン酸は、高分子鎖の主鎖又は側鎖に複数のスルホン酸基が置換したスルホン酸である。例えば、ポリスチレンスルホン酸が挙げられる。
上記カルボキシ基を1以上有する有機酸は、好ましくはカルボキシ基を1以上有する、環状、鎖状若しくは分岐のアルキルカルボン酸、置換若しくは無置換の芳香族カルボン酸、又はポリカルボン酸である。
上記アルキルカルボン酸としては、例えばウンデシレン酸、シクロヘキサンカルボン酸、2−エチルヘキサン酸が挙げられる。ここでアルキル基は好ましくは炭素数が1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基である。
上記置換若しくは無置換の芳香族カルボン酸としては、例えば、置換又は無置換のベンゼンカルボン酸及びナフタレンカルボン酸が挙げられる。ここで置換基は、例えば、スルホン酸基、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、アシル基からなる群から選択される置換基であり、1以上置換していてもよい。具体例としては、サリチル酸、安息香酸、ナフトエ酸、トリメシン酸が挙げられる。
上記リン酸基又はホスホン酸基を1以上有する有機酸は、好ましくはリン酸基又はホスホン酸基を1以上有する環状、鎖状若しくは分岐のアルキルリン酸若しくはアルキルホスホン酸;置換若しくは無置換の芳香族リン酸若しくは芳香族ホスホン酸;ポリリン酸若しくはポリホスホン酸である。
上記アルキルリン酸又はアルキルホスホン酸としては、例え、ドデシルリン酸、リン酸水素ビス(2−エチルヘキシル)が挙げられる。ここでアルキル基は好ましくは炭素数が1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基である。
上記芳香族リン酸及び芳香族ホスホン酸としては、置換又は無置換のベンゼンスルホン酸又はホスホン酸、及びナフタレンスルホン酸又はホスホン酸等が挙げられる。ここで置換基は、例えば、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、カルボキシ基、アシル基からなる群から選択される置換基であり、1以上置換していてもよい。例えば、フェニルホスホン酸が挙げられる。
塗工液が含む酸性物質の塩としては、上記酸性物質の塩が挙げられる。
塗工液は、耐熱安定化剤である酸性物質及び/又は酸性物質の塩を2つ以上含んでもよい。具体的には、塗工液は、異なる複数の酸性物質及び/又は異なる複数の酸性物質の塩を含んでいてもよい。
ポリアニリン複合体のプロトン供与体がスルホン酸であり、塗工液が耐熱安定化剤として酸性物質のみを含む場合には、当該酸性物質がプロトン供与体と同一又は異なるスルホン酸であることが好ましい。また、塗工液が耐熱安定化剤として酸性物質の塩のみを含む場合には、その酸性物質の塩が、ポリアニリン複合体のプロトン供与体と同一又は異なるスルホン酸の塩であることが好ましい。
塗工液が耐熱安定化剤として酸性物質及び前記酸性物質の塩を含む場合には、酸性物質及び酸性物質の塩のうち少なくとも1つがプロトン供与体と同一又は異なるスルホン酸又はスルホン酸の塩であることが好ましい。
塗工液が耐熱安定化剤としてスルホン酸のみを含む場合には、好ましくは式(12)を満たすとよく、塗工液が耐熱安定化剤としてスルホン酸の塩のみを含む場合には、好ましくは式(13)を満たすとよく、塗工液が耐熱安定化剤としてスルホン酸及びスルホン酸の塩を含む場合には、好ましくは式(14)を満たすとよい。
0.01≦S/N≦0.5 (12)
0.01≦S/N≦0.5 (13)
0.01≦S/N≦0.5 (14)
(ここで、Sは塗工液に含まれている全ての酸性物質の硫黄原子のモル数の合計であり、Nは塗工液に含まれている全てのポリアニリン複合体の窒素原子のモル数の合計を意味し、Sは塗工液に含まれている全ての酸性物質の塩の硫黄原子のモル数の合計であり、Nは塗工液に含まれている全てのポリアニリン複合体の窒素原子のモル数の合計を意味し、Sは塗工液に含まれている全ての酸性物質及び酸性物質の塩の硫黄原子のモル数の合計であり、Nは塗工液に含まれている全てのポリアニリン複合体の窒素原子のモル数の合計を意味する。)
本発明の塗工液が上記式(12)、(13)又は(14)のいずれかを満たす場合、当該塗工液は、好ましくはさらに下記式(11)を満たす。
0.36≦S/N≦1.15 (11)
(ここで、Sは塗工液に含まれる硫黄原子のモル数であり、Nは塗工液に含まれる窒素原子のモル数を意味する。)
塗工液が酸性物質のみを含む場合、当該酸性物質の酸性度(pKa)が5.0以下であることが好ましい。尚、酸性度の下限は特に制限されないが、例えば、酸性度が−4.0以下の酸性物質を含む場合では、ポリアニリン複合体が劣化するおそれがある。
塗工液が酸性物質の塩のみを含む場合、当該酸性物質の塩の酸性度が5.0以下であることが好ましい。酸性度の下限については、上記酸性物質と同様である。
塗工液が酸性物質及び酸性物質の塩の両方を含む場合、当該酸性物質の酸性度が5.0以下及び酸性度が5.0以下の酸性物質の塩のうち、少なくとも1つを満たすことが好ましい。酸性度の下限については、上記と同様である。
酸性度(pKa)は、計算化学法によって定義される。即ちA.Klamtらが開発した量子化学計算により分子表面の電荷密度を計算し、異種分子間の相互作用を活量係数として算出するJournal of Physical Chemistryの1995年、第99巻、p.2224に記載された方法を用いる。
具体的には、「TURBOMOLE Version 6.1」(COSMO logic社製)を用いて、基底関数にTZVPを用いて構造を最適化し、この構造を用いてCOSMO−RS法計算を「COSMO therm Version C2.1 Release 01.10」(COSMO logic社製)により行う。
ここで、「COSMO therm Version C2.1 Release 01.10」に25℃の水溶媒中との条件と、分子の化学式と、脱プロトンした分子の化学式と、を入力することで、pKaを算出することができる。
塗工液において、耐熱安定化剤の含有量は、好ましくはポリアニリン複合体100質量部に対して1〜1000質量部であり、より好ましくは10〜100質量部である。
塗工液は、さらに他の樹脂、無機材料、硬化剤、可塑剤、有機導電材料等の添加剤を含んでもよい。
他の樹脂は、例えば、バインダー基材、可塑剤、マトリックス基材として添加される。
他の樹脂の具体例としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン、塩素化ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリアセタール、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリビニルアルコールが挙げられる。
また上記樹脂の代わりに、また樹脂と共に、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂、もしくはこれら熱硬化性樹脂を形成し得る前駆体を含んでもよい。
無機材料は、例えば、強度、表面硬度、寸法安定性その他の機械的物性の向上、あるいは導電性等の電気特性を向上する目的で添加される。
無機材料の具体例としては、例えば、シリカ(二酸化ケイ素)、チタニア(二酸化チタン)、アルミナ(酸化アルミニウム)、Sn含有In(ITO)、Zn含有In、Inの共置換化合物(4価元素及び2価元素が3価のInに置換した酸化物)、Sb含有SnO(ATO)、ZnO、Al含有ZnO(AZO)、Ga含有ZnO(GZO)等が挙げられる。
硬化剤は、例えば、強度、表面硬度、寸法安定性その他の機械的物性の向上等の目的で添加される。硬化剤の具体例としては、例えば、フェノール樹脂等の熱硬化剤、アクリレート系モノマーと光重合性開始剤による光硬化剤が挙げられる。
可塑剤は、例えば、引張強度や曲げ強度等の機械的特性の向上等の目的で添加される。
可塑剤の具体例としては、例えば、フタル酸エステル類やリン酸エステル類が挙げられる。有機導電材料としては、カーボンブラック、カーボンナノチューブのような炭素材料、あるいは、本発明で得られるポリアニリン以外の、導電性ポリマー等が挙げられる。
塗工液は、例えば、90%重量以上、95重量%以上、98重量%以上、100重量%が、上記導電性ポリマー、任意にフェノール性化合物、溶剤、耐熱安定化剤、他の樹脂、無機材料、硬化剤、可塑剤、有機導電材料等の添加剤であってもよい。
[軟磁性材料含有層]
軟磁性材料含有層は、軟磁性材料及びバインダー材料を含むことが好ましい。
軟磁性材料としては、センダスト(Fe−Si−Al合金)、パーマロイ(Fe−Ni)、Fe−Cu−Si合金、Fe−Si合金、Fe−Si−B合金、Fe−Si−B−Cu−Nb合金、Fe−Ni−Cr−Si合金、Fe−Si−Cr合金、Fe−Si−Al−Ni−Cr合金等が挙げられる。形状は問わないが、粉末状が好ましい。軟磁性材料は、市販のものを入手してもよいし、公知の方法で合成してもよい。
尚、「軟磁性」とは、磁性体の中でも比較的簡単に磁極が消えたり反転したりするもののことである。磁力が飽和するまでは外部磁場に比例して磁気分極が増減し、増加する場合と減少する場合の磁気分極の割合が非常に近いという性質、つまりヒステリシス特性が小さいという性質がある。
軟磁性材料の含有率は、軟磁性材料含有層を基準として、例えば60〜85質量%、65〜80質量%である。含有率が低くなると、十分に優れた電磁波吸収特性が得られ難くなる傾向にある。磁性粉末の含有率が高くなると、他の成分、例えばバインダー成分の含有率が低くなって、柔軟性が損なわれる傾向にある。
バインダー材料としては、ゴム材料及び樹脂材料等が挙げられ、ゴム材料が好ましい。
ゴム材料としては、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム等のジエン系ゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム等の非ジエン系ゴムが挙げられる。
バインダー材料の含有率は、軟磁性材料含有層を基準として、例えば45〜85質量%である。
樹脂材料としては、ポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリシロキサン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、フッ素樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂及びポリフェニレンサルファイド樹脂等が挙げられる。
上記の他、軟磁性材料含有層は難燃剤を含んでもよい。難燃剤としては、非ハロゲンの難燃剤を使用することが好ましい。また、酸化チタン、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウム等の無機粉体も好ましい。
軟磁性材料含有層は、例えば、90%重量以上、95重量%以上、98重量%以上、100重量%が、上記軟磁性材料とバインダー材料、任意に難燃剤であってもよい。
軟磁性材料含有層の厚さは、0.05mm〜1.0mmが好ましい。
軟磁性材料含有層(磁性シート)は、バインダーに混合している軟磁性材料の透磁率特性により、電磁波ノイズ(磁界成分)を引き寄せる効果を有している。軟磁性体が有する透磁率(u’)が高いほど、電磁波ノイズ(磁界成分)をより多く磁気シートに取り込み、磁気損失や抵抗成分での損失により電磁波ノイズを減衰させる。
導電性ポリマー(例えば、ポリアニリン)層は透磁率特性を有さず、自由空間のインピーダンス整合をはかり、電磁波の反射を導電性ポリマー層表面で抑え、電磁波ノイズを減衰させる。
この両者を組み合わせることで、磁性シートが有する透磁率特性で、より多くの電磁波ノイズ(磁界成分)を導電ポリマー層に取り込むことができ、電磁波ノイズを減衰能力が向上する。
導電性ポリマー層で減衰しきれず透過した電磁波ノイズは、磁性シートに注入され上記の減衰効果により電磁波ノイズを減衰するが、磁性シートでも減衰できない周波数帯の電磁波ノイズは磁性シートを透過する。
しかし、磁性シート内の軟磁性材料に乱反射しながら透過する電磁波ノイズは、導電性ポリマー層表面のインピーダンスと整合性が取れず、反射し再び磁性シート内に注入されることにより、磁気シートの電磁波ノイズ減衰能力も向上する。
これら相乗効果により、磁性シート単体、又は導電性ポリマー層単体が有する本来の性能以上の電磁波ノイズ減衰能力を引き出すことができ、MHzからGHzまで幅広い領域のノイズ抑制効果が得られる。
[積層体]
本発明のノイズ吸収積層体は、1以上の導電性ポリマー層と1以上の軟磁性材料含有層を含む。好ましくは、導電性ポリマー層は1層又は2層であり、軟磁性材料含有層は1層である。導電性ポリマー層は軟磁性材料含有層の片面のみに設けられていてもよいし、両面に設けられていてもよい。両面の場合、導電性ポリマー層と軟磁性材料含有層が、導電性ポリマー層、軟磁性材料含有層、導電性ポリマー層の順に積層されていることとなる。
また、上記いずれの場合においても、導電性ポリマー層は軟磁性材料含有層と接して積層されていてもよいし、下地層等の他の層を介して積層されていてもよい。導電性ポリマー層又は軟磁性材料含有層が複数あるときは、その一部又は全部が接して積層されていてもよいし、他の層を介して積層されていてもよい。
本発明の積層体は、導電性ポリマー層及び軟磁性材料含有層の他、絶縁層、下地層、金属層、粘着層、各層の接着層等を含むことができる。
下地層は、導電性ポリマー層と軟磁性材料含有層との間に設けられる。下地層の材料としては、アクリル樹脂、ウレタン樹脂等からなるプラスチック層が挙げられる。
金属層は、減衰できなかった電磁波ノイズを反射させ、再び導電性ポリマー層及び軟磁性材料含有層へ入射させるために設ける。金属層としては、アルミニウム、銅、ニッケル、金、銀、錫、亜鉛、チタン、クロム等からなる金属層が挙げられ、アルミニウムが好ましい。
金属層としては、プラスチックシートや繊維等の基材に上記の金属を用いてメッキ、蒸着、スパッタリング等により表面を金属化した層を用いることもできる。また、上記の金属を用いてメッシュ等のパターン模様を形成した層を用いることもできる。本発明の積層体は、金属層を含むことが好ましい。
絶縁層は、使用用途により電気信号や電源ラインのショート等を避けるために設ける。絶縁層の材料としては、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリブニルアルコール、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアクリルニトリル、ポリエチレン酢酸ビニル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ナイロン、セロファン、アクリル系樹脂等のプラスチック樹脂が挙げられる。
導電性ポリマーを大気から遮断するために設けるオーバーコート層も、絶縁層となり得る。
尚、本発明の積層体は、ある層を基板として順次層を形成していく方法で製造されることもできるし、ある層を基板として順次層を形成していく方法で形成したものを2つ用意し、それらを、粘着層を介して組み合わせることによって製造することもできる。後者の場合には、最終的な積層体においては、軟磁性材料含有層と導電性ポリマー層の間にオーバーコート層や絶縁層が設けられることとなる形態も可能である。
表面がより平滑な層を基板として、その上に導電性ポリマー層を形成することにより、導電性ポリマー層の厚さをより均一にすることができる。例えば、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリブニルアルコール、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアクリルニトリル、ポリエチレン酢酸ビニル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ナイロン、セロファン、アクリル系樹脂等のプラスチック樹脂等からなる絶縁層は、表面をより平滑にすることが可能であるので、このような絶縁層上に導電性ポリマー層を形成することにより、導電性ポリマー層の厚さをより均一にすることができる。
粘着層(各層の接着層)としては、合成樹脂やゴムを溶剤に溶かし込んだ溶液系の粘着剤や、熱や水分に反応して固化する粘着剤、ポットメルト等が挙げられる。又、プラスチックフィルム、プラスチック発泡体、不織布等を基材として、上記粘着素材を使用した両面粘着テープも挙げられる。
本発明のノイズ吸収積層体の積層構造の例を以下に示す(図1参照)。
(1)軟磁性材料含有層(磁性シート)/導電性ポリマー層
(2)導電性ポリマー層/磁性シート/導電性ポリマー層
(3)導電性ポリマー層/磁性シート/導電性ポリマー層/絶縁層
(4)導電性ポリマー層/磁性シート/下地層/導電性ポリマー層/絶縁層
(5)導電性ポリマー層/磁性シート/導電性ポリマー層/絶縁層/金属層
(6)粘着層/導電性ポリマー層/磁性シート/導電性ポリマー層/絶縁層/金属層/絶縁層
また、本発明のノイズ吸収積層体の積層構造の他の例を図2に示す。
本発明のノイズ吸収積層体は、上述したように、導電性ポリマー層、軟磁性材料含有層、及び必要により上記の他の層を積層することにより製造することができる。積層方法は特に限定されないが、通常、塗布により積層する。
導電性ポリマー層は、通常、導電性ポリマー材料を溶媒に溶解した塗工液を用いて形成する。溶媒は、上述したものを用いることができる。
導電性ポリマー材料の塗工液として、例えば、イソプロピルアルコール/4−イソプロピルフェノール(50/50(重量比))の溶媒に5重量%のポリアニリン複合体を溶解させた溶液を用いる。
塗工は、通常バーコーターを用いて行う。バーコーターとしては、例えば番手#10、#40を用いる。
また、オーバーコート層も導電性ポリマー層と同様に塗工することができ、塗工に用いるオーバーコート液としては、例えば、アクリル系材料を溶解させたトルエン溶液(固形分20%)を用いることができる。
導電性ポリマー層は、通常、導電性ポリマー材料を塗工した後、乾燥して成膜する。#10のバーコーターの場合、例えば80℃で10分間乾燥を行う。この場合、導電性ポリマー層の膜厚は1μm程度とすることができる。また、#40のバーコーターの場合、例えば80℃で30分乾燥を行う。この場合、膜厚は2μm程度とすることができる。
製造例1
[ポリアニリン複合体の製造]
エーロゾルOT(ジイソオクチルスルホコハク酸ナトリウム)37.8gをトルエン600mLに溶解した溶液を、窒素気流下においた6Lのセパラブルフラスコに入れ、さらにこの溶液に、22.2gのアニリンを加えた。その後、1Mリン酸1800mLを溶液に添加し、トルエンと水の2つの液相を有する溶液の温度を5℃に冷却した。
溶液内温が5℃に到達した時点で、毎分390回転で攪拌を行った。65.7gの過硫酸アンモニウムを1Mリン酸600mLに溶解した溶液を、滴下ロートを用いて2時間かけて滴下した。滴下開始から18時間、溶液内温を5℃に保ったまま反応を実施した。その後、反応温度を40℃まで上昇させ、1時間反応を継続した。その後、静置することで二相に分離した水相側を分液した。有機相側にトルエン1500mLを追加し、1Mリン酸600mLで1回、イオン交換水600mLで3回洗浄を行うことでポリアニリン複合体(プロトネーションされたポリアニリン)トルエン溶液を得た。
得られた複合体溶液に含まれる若干の不溶物を#5Cの濾紙により除去し、ポリアニリン複合体のトルエン溶液を回収した。この溶液をエバポレーターに移し、60℃の湯浴で加温し、減圧することにより、揮発分を蒸発留去し、43.0gのポリアニリン複合体を得た。
ポリアニリン複合体のポリアニリンの分子量を、以下の条件でGPC法により測定した。
得られたポリアニリン複合体0.25gを、トルエン4.75g、イソプロピルアルコール0.25gに溶解し、その溶液に1M水酸化ナトリウム水溶液を10mL加えて15分間攪拌を行った。その後、全量をNo.4のろ紙にて吸引ろ過し、残渣をトルエン10mLで3回、イオン交換水10mLで3回、メタノール10mLで3回洗浄を行った。得られた固形分を減圧乾燥することで、分子量測定用ポリアニリンを作製した。
分子量測定用ポリアニリン2mgに0.01M LiBr含有NMPを10mL加え、シェイカーを用いて溶解させた。その後、ジーエルサイエンス社製クロマトディスク(水系/非水系、0.45μ)を用いてろ過した後、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)を用いて分子量の測定を行った。
GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)の測定は下記装置を用い、注入量を100μL、UV検出波長を270nmとした。また、ポリスチレン換算で行った。ポリアニリンの重量平均分子量は57000(PS換算分子量)であった。
検出器:センシュー科学 SSC 5410
カラム:Shodex KF−806M(2本)、KF−803(1本)
溶媒:N−メチル−2−ピロリドン/0.01M LiBr
カラム温度:60℃
流速:0.4ml/分
試料濃度:0.02質量/体積%
[塗液の製造]
イソプロピルアルコール47.5gに4−イソプロピルフェノール47.5gを溶解した溶液に、上記ポリアニリン複合体5gを溶解させ、塗液を得た。
実施例1
[積層体の製造(片面ポリアニリン塗工:アルミ層無し)]
製造例1で得た塗液を、バーコーター(テスター産業株式会社製PI−1210R)を用いて、ノイズ抑制シートSU03(磁性シート:竹内工業株式会社製、磁性材料:Fe−Si−Al、バインダー材料:CPE、厚さ0.3mm)に厚さ1μmでドライ塗工した。塗工後、80℃で5分間乾燥を行い、ポリアニリン塗工シートとした。乾燥後、導電性ポリマー層であるポリアニリン層の厚さが略均一であることを目視で確認した。続いて、上記の塗工方法と同様にアクリル系のオーバーコート層をポリアニリン塗工シート上に1μm設け、積層体とした。即ち、この積層体は、オーバーコート層、ポリアニリン層、磁性シートの順にこれら層を含む積層体である。
[ノイズ吸収特性の測定]
上記の積層体を、マイクロストリップライン(MSL)上に、磁性シートがMSL側となるように配置し、低周波数側から周波数を順次上げ、MSLから発生するノイズ量(55.98dB)が15dB(又は27dB)減衰する周波数を比較した(実施例1−1)。
同様に、オーバーコート層がMSL側となるように、即ち、磁性シートとポリアニリン塗工シートのうちポリアニリン塗工シートがMSL側となるように配置してノイズ吸収特性を測定した(実施例1−2)。
MSLへは、トラッキングジェネレーターから直接MSLに疑似ノイズを注入した。周波数の算出方法は、電磁波ノイズ可視化システムの磁界プローブでMSL上から発信する100MHz〜3GHzの信号(磁界強度)をスキャンニングし、スペクトラムアナライザーに読ませて表示させた。
実施例2
[積層体の製造(片面ポリアニリン塗工:アルミ層有り)]
アルミニウムシートとPET(ポリエチレンテレフタラート)シートの複合シートを、粘着層を介してオーバーコート層上に設けてアルミニウム層とした他は、実施例1と同様にして積層体を製造した。即ち、この積層体は、PETシート、アルミニウムシート、粘着層、オーバーコート層、ポリアニリン層、磁性シートの順にこれら層を含む積層体である。
[ノイズ吸収特性の測定]
実施例1と同様にして、磁性シートをMSL側とした場合(実施例2−1)、及びPETシートをMSL側とした場合、即ち磁性シートとポリアニリン塗工シートのうちポリアニリン塗工シートがMSL側とした場合(実施例2−2)についてノイズ吸収特性を測定した。
実施例3
[積層体の製造(両面ポリアニリン塗工:アルミ層無し)・評価]
実施例1と同様の手順でポリアニリン複合体塗液を片面塗工した後、裏面にも同様にポリアニリン複合体塗液を塗工し乾燥した。乾燥後、導電性ポリマー層であるポリアニリン層の厚さがいずれも略均一であることを目視で確認した。続いて、アクリル系のオーバーコート層を両面に設け、積層体を製造し、実施例1と同様にノイズ吸収特性を測定した。即ち、この積層体は、オーバーコート層、ポリアニリン層、磁性シート、ポリアニリン層、オーバーコート層の順にこれら層を含む積層体である。
実施例4
[積層体の製造(両面ポリアニリン塗工:アルミ層有り)・評価]
アルミニウムシートとPETシートの複合シートを、両面のオーバーコート層のうち一方の上に、粘着層を介して設けてアルミニウム層とした他は、実施例3と同様にして積層体を製造し、PETシートをMSL側とした場合についてノイズ吸収特性を測定した。即ち、この積層体は、PETシート、アルミニウムシート、粘着層、オーバーコート層、ポリアニリン層、磁性シート、ポリアニリン層、オーバーコート層の順にこれら層を含む積層体である。
比較例1
上記の磁性シートのみを用いて実施例1と同様にノイズ吸収特性を測定した。
比較例2
アルミニウムシートとPETシートの複合シートを、粘着層を介して磁性シート上に設け積層体とした。また、磁性シート面がMSL側となるように配置し、実施例1と同様にノイズ吸収特性を測定した。即ち、この積層体は、PETシート、アルミニウムシート、粘着層、磁性シートの順に積層された積層体である。
比較例3
ポリアニリン複合体塗液を、磁性シート上ではなくPETシート上に塗工した他は実施例1と同様にして積層体を得た。また、オーバーコート層がMSL側となるように、即ち、PETシートとポリアニリン塗工シートのうちポリアニリン塗工シートがMSL側となるように配置し、実施例1と同様にノイズ吸収特性を測定した。即ち、この積層体は、オーバーコート層、ポリアニリン層、PET層の順にこれら層を含む積層体である。
比較例4
比較例3と同様の手順でポリアニリン複合体塗液を片面塗工した後、裏面にも同様にポリアニリン複合体塗液を塗工し乾燥した。続いて、アクリル系のオーバーコート層を設けて積層体とし、実施例1と同様にノイズ吸収特性を測定した。即ち、この積層体は、オーバーコート層、ポリアニリン層、PET層、ポリアニリン層、オーバーコート層の順にこれら層を含む積層体である。
実施例1−1よりも比較例3の方が、より低周波数でノイズを吸収しているが、これはポリアニリン層をMSL側(ノイズ発生側)に設置するか、磁性シートをMSL側に設置するかの条件が異なるためであり、実施例1−1が比較例3より吸収特性が劣ることを意味するものではない。現に、比較例3よりも実施例1−2の方がより低周波数でノイズを吸収している。
また、比較例4は、比較例3と同条件で、もう片方の面にもポリアニリン層を設けたものであるが、比較例3の方が低周波数のノイズ吸収効果が高いように見える。これは磁性シートを設けずに、両面にポリアニリンを塗工することで電磁波を吸収する効果より反射する効果が大きくなってしまい、結果として悪い結果となったと考えられる。
また、実施例2〜4及び比較例1〜4の積層体について、周波数を780MHz〜3GHzに統一して、実施例1と同様にしてノイズ吸収特性を測定した。MSLの左端から右端までの長さは165mmであり、左端から7mmの位置に50mm角の積層体を設置した。「初期」とは、積層体を設置していない状態である。スペクトラムアナライザーによるノイズ吸収特性の結果を図3に示す。
製造例2
イソプロピルアルコール47.5gに4−イソプロピルフェノール47.5gを溶解した溶液に、製造例1で得られたポリアニリン複合体5gを溶解させ、塗工液を得た。
実施例5
製造例2で製造した塗工液を、バーコーター#10を用いて厚み100μmのPETフィルム(東洋紡株式会社製、コスモシャインA4300)基材(絶縁層)上に塗布し、100℃の熱風乾燥機で2分乾燥させることにより、ポリアニリン層を形成した。乾燥後、導電性ポリマー層であるポリアニリン層の厚さが略均一であることを目視で確認した。続いて、ポリアニリン層の上にアクリル系のオーバーコート層を設けた。さらに、オーバーコート層の上に粘着層を設けた。このようにして得られた積層体と、ノイズ抑制シートSU03(磁性シート:竹内工業株式会社製、磁性材料:Fe−Si−Al、バインダー材料:CPE、厚さ0.3mm)を、粘着層を利用して張り合わせた。
即ち、この積層体は、PET層、ポリアニリン層、オーバーコート層、粘着層、磁性シートの順にこれら層を含む積層体である。
実施例6
製造例2で製造した塗工液を、バーコーター#10を用いて、アルミニウムシートと厚み100μmのPETフィルム(東洋紡株式会社製、コスモシャインA4300)の複合シートのPET(絶縁層)側に塗布し、100℃の熱風乾燥機で2分乾燥させることにより、ポリアニリン層を形成した。乾燥後、導電性ポリマー層であるポリアニリン層の厚さが略均一であることを目視で確認した。続いて、ポリアニリン層の上にアクリル系のオーバーコート層を設けた。さらに、オーバーコート層の上に粘着層を設けた。このようにして得られた積層体と、ノイズ抑制シートSU03(磁性シート:竹内工業株式会社製、磁性材料:Fe−Si−Al、バインダー材料:CPE、厚さ0.3mm)を、粘着層を利用して張り合わせた。
即ち、この積層体は、アルミニウムシート、PET層、ポリアニリン層、オーバーコート層、粘着層、磁性シートの順にこれら層を含む積層体である。
本発明のノイズ吸収積層体は、携帯電話やパソコン等の電子機器等に用いることができる。

Claims (11)

  1. 少なくとも1つの導電性ポリマー層及び少なくとも1つの軟磁性材料含有層を有するノイズ吸収積層体。
  2. 前記導電性ポリマー層が、置換又は無置換のポリアニリンがドーパントによってドープされているポリアニリン複合体、置換又は無置換のポリピロールがドーパントによってドープされているポリピロール複合体、及び置換又は無置換のポリチオフェンがドーパントによってドープされているポリチオフェン複合体から選択される1以上を含む請求項1に記載のノイズ吸収積層体。
  3. 前記導電性ポリマー層が前記ポリアニリン複合体を含み、
    前記ポリアニリン複合体が、無置換のポリアニリンがジイソオクチルスルホコハク酸イオンによってドープされているポリアニリン複合体である、
    請求項2に記載のノイズ吸収積層体。
  4. 前記軟磁性材料含有層が、軟磁性材料及びバインダー材料を含む請求項1〜3のいずれかに記載のノイズ吸収積層体。
  5. 前記軟磁性材料がセンダスト(Fe−Si−Al合金)、パーマロイ(Fe−Ni)、Fe−Cu−Si合金、Fe−Si合金、Fe−Si−B合金、Fe−Si−B−Cu−Nb合金、Fe−Ni−Cr−Si合金、Fe−Si−Cr合金及びFe−Si−Al−Ni−Cr合金から選択される1以上である請求項4に記載のノイズ吸収積層体。
  6. 前記バインダー材料がゴム材料である請求項4又は5に記載のノイズ吸収積層体。
  7. 前記ゴム材料が、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴムから選択される1以上である請求項6に記載のノイズ吸収積層体。
  8. 前記導電性ポリマー層と前記軟磁性材料含有層が、導電性ポリマー層、軟磁性材料含有層、導電性ポリマー層の順に積層されている請求項1〜7のいずれかに記載のノイズ吸収積層体。
  9. 前記導電性ポリマー層が、前記軟磁性材料含有層と接して積層されている請求項1〜8のいずれかに記載のノイズ吸収積層体。
  10. さらに金属層を含む請求項1〜9のいずれかに記載のノイズ吸収積層体。
  11. 絶縁層上に導電性ポリマーを含む塗工液を塗布して導電性ポリマー層を形成することを含む、少なくとも1つの導電性ポリマー層及び少なくとも1つの軟磁性材料含有層を有するノイズ吸収積層体の製造方法。
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