JP2012062462A - ポリアニリン導電性組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】得られる成形品の耐熱性が高い導電性組成物を提供する。
【解決手段】(1)プロトネーションされた置換又は非置換ポリアニリン、(2)フェノール性化合物、(3)含酸素有機溶剤及び(4)酸性基又はその塩を有する高分子化合物を含む導電性組成物であって、プロトネーションされた置換又は非置換ポリアニリンの塩素含有量が、0.6重量%以下であり、プロトネーションされた置換又は非置換ポリアニリンが、有機スルホン酸又はその塩でプロトネーションされた置換又は非置換ポリアニリンである。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリアニリンを含む導電性重合体組成物に関する。
導電性高分子は、電解コンデンサや電子機器のバックアップ用電池、携帯電話やノート型パソコンに使用されているリチウムイオン電池の電極等に使用されている。
導電性高分子の一種であるポリアニリンは、その電気的な特性に加え、安価なアニリンから比較的簡便に合成でき、且つ導電性を示す状態で酸素等に対して優れた安定性を示すという利点及び特性を有する。また、特許文献1に記載の方法によって簡便に高い導電性のポリアニリンを得ることができる。
しかし、特許文献1に記載の導電性ポリアニリン組成物は、得られる成形品の耐熱性が必ずしも高いとは言えず、125℃の不活性ガス中に10日間放置すると、抵抗値は初期の40倍程度に上昇する。
国際公開第2005/052058号パンフレット
本発明は、得られる成形品の耐熱性が高い導電性組成物を提供することを目的とする。
本発明によれば、以下の導電性組成物等が提供される。
1.(1)プロトネーションされた置換又は非置換ポリアニリン
(2)フェノール性化合物
(3)含酸素有機溶剤
(4)酸性基又はその塩を有する高分子化合物
を含む導電性組成物。
2.前記プロトネーションされた置換又は非置換ポリアニリンの塩素含有量が、0.6重量%以下である1に記載の導電性組成物。
3.前記プロトネーションされた置換又は非置換ポリアニリンが、有機スルホン酸又はその塩でプロトネーションされた置換又は非置換ポリアニリンである1又は2に記載の導電性組成物。
4.前記有機スルホン酸又はその塩がスルホコハク酸誘導体である3に記載の導電性組成物。
5.前記有機スルホン酸又はその塩が、下記式(III)で表される3又は4に記載の導電性組成物。
Figure 2012062462
(式中、Mは水素原子、有機遊離基又は無機遊離基であり、m’はMの価数であり、R112及びR113は、それぞれ独立に、炭化水素基又は−(R114O)r−R115基[ここで、R114はそれぞれ独立に炭化水素基又はシリレン基であり、R115は水素原子、炭化水素基又はR116 Si−基(ここで、R116はそれぞれ独立に炭化水素基である)であり、rは1以上の整数である]である。)
6.前記(4)高分子化合物が、スルホン酸基、リン酸基、ホスホン酸基、カルボキシ基又は水酸基を有する高分子化合物である1〜5のいずれかに記載の導電性組成物。
7.前記(4)高分子化合物が、式(A)及び(B)から選択される少なくとも1種の繰り返し単位と、式(C)の繰り返し単位を含む高分子化合物である、1〜5のいずれかに記載の導電性組成物。
Figure 2012062462
(式中、R、R、Rは水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基であり、Rはアルキル基であり、A1 はナトリウムイオン、アンモニウムイオン、又は下記式で表されるイオンのいずれかである。
Figure 2012062462
(式中、R’はそれぞれ水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、ヒドロキシルアルキル基である。アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、ヒドロキシルアルキル基は直鎖でも、分岐していてもよく、R’は同一でも異なっていてもよい。))
8.前記(4)高分子化合物の酸価が1mg/g以上である1〜7のいずれかに記載の導電性組成物。
9.前記(4)高分子化合物の重量平均分子量が2000以上200000以下である1〜8のいずれかに記載の導電性高分子。
10.前記含酸素有機溶剤が、炭素数1〜12のアルコールである1〜9のいずれかに記載の導電性組成物。
11.さらに低分子酸性化合物又はその塩を含む1〜10のいずれかに記載の導電性組成物。
12.前記低分子酸性化合物が、スルホン酸基、リン酸基、ホスホン酸基又はカルボキシ基を有する化合物である11に記載の導電性組成物。
13.前記低分子酸性化合物が、ナフタレンスルホン酸又はアルキルナフタレンスルホン酸である11又は12に記載の導電性組成物。
14.1〜13のいずれかに記載の導電性組成物を用いて製造されるコンデンサ。
15.1〜13のいずれかに記載の導電性組成物を用いて製造される導電性成形体。
16.1〜13のいずれかに記載の導電性組成物を、基材に塗布してなる表面導電性物品。
17.16に記載の表面導電性物品を用いて製造される導電性物品。
本発明によれば、得られる成形品の耐熱性が高い導電性組成物が提供できる。
本発明の導電性組成物は以下の成分からなる。
(1)プロトネーションされた置換又は非置換ポリアニリン
(2)フェノール性化合物
(3)含酸素有機溶剤
(4)酸性基又はその塩を有する高分子化合物
本発明の組成物は成分(4)を含むことにより得られる成形品の耐熱性が高くなる。
以下、各成分について説明する。
1.プロトネーションされた置換又は非置換ポリアニリン(成分(1))
本発明の導電性組成物が含むプロトネーションされた置換又は非置換ポリアニリンは、置換又は非置換のポリアニリン分子にプロトン供与体がドープしてなる複合体(ポリアニリン複合体)である。
ポリアニリン分子の重量平均分子量(以下、分子量という)は好ましくは20,000以上である。分子量が20,000未満であると、組成物から得られる導電性物品の強度や延伸性が低下する恐れがある。好ましくは20,000〜500,000であり、より好ましくは50,000〜300,000である。分子量分布は1.5〜10.0以下である。導電率の観点からは分子量分布は小さい方が好ましいが、溶剤への溶解性や成形性の観点では、分子量分布が広い方が好ましい場合もある。
本明細書において、分子量と分子量分布はゲルパーミェションクロマトグラフィ(GPC)によりポリスチレン換算で測定する。
ポリアニリン複合体の置換又は非置換のポリアニリン分子は、汎用性及び経済性の観点から、好ましくは非置換のポリアニリンである。
上記置換ポリアニリン分子の置換基としては、例えばメチル基、エチル基、ヘキシル基、オクチル基等の直鎖又は分岐の炭化水素基;メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基等のアリールオキシ基;トリフルオロメチル基(−CF基)等のハロゲン化炭化水素が挙げられる。
置換もしくは非置換のポリアニリン分子は、好ましくは塩素原子を含まない酸の存在下で重合して得られるポリアニリン分子である。塩素原子を含まない酸とは、例えば1族〜16族及び18族に属する原子からなる酸であり、リン酸の存在下で重合して得られるポリアニリン分子が挙げられる。
塩素原子を含まない酸の存在下で得られたポリアニリン分子は、ポリアニリン複合体の塩素含有量をより低くすることができる。
ポリアニリン複合体の塩素含有量は、0.6重量%以下が好ましい。より好ましくは0.1重量%以下であり、さらに好ましくは0.04重量%以下であり、最も好ましくは0.0001重量%以下である。
ポリアニリン複合体の塩素含有量が0.6重量%超の場合、ポリアニリン複合体と接触する金属部分が腐食するおそれがある。
上記塩素含有量は、燃焼−イオンクロマト法によって測定することができる。
ポリアニリン複合体のプロトン供与体が、置換又は非置換のポリアニリン分子にドープしていることは、紫外・可視・近赤外分光法やX線光電子分光法によって確認することができ、当該プロトン供与体は、ポリアニリン分子にキャリアを発生させるに十分な酸性を有していれば、特に化学構造上の制限なく使用できる。
上記プロトン供与体としては、例えばブレンステッド酸、又はそれらの塩が挙げられ、好ましくは有機酸、又はそれらの塩である。有機酸としては、例えば有機スルホン酸がある。
上記プロトン供与体は、さらに好ましくは、下記式(I)で示されるプロトン供与体である。
M(XARn)m (I)
式(I)のMは、水素原子、有機遊離基又は無機遊離基である。
上記有機遊離基としては、例えば、ピリジニウム基、イミダゾリウム基、アニリニウム基が挙げられる。また、上記無機遊離基としては、例えば、ナトリウム、リチウム、カリウム、セシウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄が挙げられる。
式(I)のXは、アニオン基であり、例えば−SO 基、−PO 2−基、−PO(OH)基、−OPO 2−基、−OPO(OH)基、−COO基が挙げられ、好ましくは−SO 基である。
式(I)のAは(M(XARn)mのAの定義は)、置換又は非置換の炭化水素基である。
上記炭化水素基は、鎖状若しくは環状の飽和脂肪族炭化水素基、鎖状若しくは環状の不飽和脂肪族炭化水素基、又は芳香族炭化水素基である。
鎖状の飽和脂肪族炭化水素としては、直鎖若しくは分岐状のアルキル基が挙げられる。環状の飽和脂肪族炭化水素基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等のシクロアルキル基が挙げられる。ここで環状の飽和脂肪族炭化水素基は、複数の環状の飽和脂肪族炭化水素基が縮合していてもよい。例えば、ノルボルニル基、アダマンチル基、縮合したアダマンチル基が挙げられる。芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基が挙げられる。鎖状の不飽和脂肪族炭化水素としては、直鎖若しくは分岐状のアルケニル基が挙げられる。
ここで、Aが置換の炭化水素基である場合の置換基は、アルキル基、シクロアルキル基、ビニル基、アリル基、アリール基、アルコキシ基、ハロゲン基、ヒドロキシ基、アミノ基、イミノ基、ニトロ基、シリル基又はエステル基である。
Aは、これら置換基の対応するn+1価の残基である。
式(I)のRは、Aと結合しており、それぞれ独立して、−H、−R101、−OR101、−COR101、−COOR101、−(C=O)―(COR101)、又は―(C=O)―(COOR101)であり、R101は、置換基を含んでもよい炭化水素基、シリル基、アルキルシリル基、−(R102O)x−R103基、又は−(OSiR103 )x−OR103(R102はそれぞれ独立にアルキレン基、R103はそれぞれ独立に炭化水素基であり、xは1以上の整数である)である。
101の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、ペンタデシル基、エイコサニル基等が挙げられる。これらの基は直鎖であっても分岐していてもよい。分岐のオクチル基として、2−エチルヘキシル基等が挙げられる。また、当該炭化水素基の置換基は、例えばアルキル基、シクロアルキル基、ビニル基、アリル基、アリール基、アルコキシ基、ハロゲン基、ヒドロキシ基、アミノ基、イミノ基、ニトロ基又はエステル基である。R103の炭化水素基もR101と同様である。
式(I)のnは1以上の整数であり、式(I)のmは、Mの価数/Xの価数である。
式(I)で示される化合物としては、ジアルキルベンゼンスルフォン酸、ジアルキルナフタレンスルフォン酸、又はエステル結合を2以上含有する化合物が好ましい。
上記エステル結合を2以上含有する化合物は、スルホフタール酸エステル、又は下式(II)で表される化合物がより好ましい。
Figure 2012062462
(式中、M、m及びXは、式(I)と同様である。Xは、−SO 基が好ましい。)
式(II)のR104及び2つのR105は、それぞれ独立して水素原子、炭化水素基又はR108 Si−基(ここで、R108は炭化水素基であり、3つのR108は同一又は異なっていてもよい)である。
104及びR105が炭化水素基である場合の炭化水素基としては、炭素数1〜24の直鎖若しくは分岐状のアルキル基、芳香環を含むアリール基、アルキルアリール基等が挙げられる。
108の炭化水素基としては、R104及びR105の場合と同様である。
式(II)のR106及びR107は、それぞれ独立に、炭化水素基又は−(R109O)−R110基[ここで、R109は炭化水素基又はシリレン基であり、R110は水素原子、炭化水素基又はR111 Si−(R111は、炭化水素基であり、3つのR111は同一又は異なっていてもよい)であり、qは1以上の整数である]である。
106及びR107が炭化水素基である場合の炭化水素基としては、炭素数1〜24、好ましくは炭素数4以上の直鎖若しくは分岐状のアルキル基、芳香環を含むアリール基、アルキルアリール基等が挙げられ、R106及びR107が炭化水素基である場合の炭化水素基の具体例としては、例えば、直鎖又は分岐状のブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基等が挙げられる。分岐のオクチル基として、2−エチルヘキシル基等が挙げられる。
106及びR107における、R109が炭化水素基である場合の炭化水素基としては、炭素数1〜24の直鎖若しくは分岐状のアルキレン基、芳香環を含むアリーレン基、アルキルアリーレン基、アリールアルキレン基等である。また、R106及びR107における、R110及びR111が炭化水素基である場合の炭化水素基としては、R104及びR105の場合と同様であり、qは、1〜10であることが好ましい。
106及びR107が−(R109O)n−R110基である場合の式(II)で表わされる化合物の具体例としては、下記式で表わされる2つの化合物である。
Figure 2012062462
(式中、Xは式(I)と同様である。)
上記式(II)で表わされる化合物は、下記式(III)で示されるスルホコハク酸誘導体であることがさらに好ましい。
Figure 2012062462
(式中、Mは、式(I)と同様である。m’は、Mの価数である。)
式(III)のR112及びR113は、それぞれ独立に、炭化水素基又は−(R114O)r−R115基[ここで、R114はそれぞれ独立に炭化水素基又はシリレン基であり、R115は水素原子、炭化水素基又はR116 Si−基(ここで、R116はそれぞれ独立に炭化水素基である)であり、rは1以上の整数である]である。
112及びR113が炭化水素基である場合の炭化水素基としては、R106及びR107と同様である。
112及びR113において、R114が炭化水素基である場合の炭化水素基としては、上記R109と同様である。また、R112及びR113において、R115及びR116が炭化水素基である場合の炭化水素基としては、上記R104及びR105と同様である。
rは、1〜10であることが好ましい。
112及びR113が−(R114O)q−R115基である場合の具体例としては、R106及びR107における−(R109O)n−R110と同様である。
112及びR113の炭化水素基としては、R106及びR107と同様であり、ブチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、デシル基等が好ましい。
上記プロトン供与体はその構造を変えることにより、ポリアニリン複合体の導電性や、溶剤への溶解性をコントロールできることが知られている(特許第3384566号)。本発明においては、用途毎の要求特性によって最適なプロトン供与体を選択できる。
ポリアニリン分子に対するプロトン供与体のドープ率は、好ましくは0.35以上0.65以下であり、より好ましくは0.42以上0.60以下であり、さらに好ましくは0.43以上0.57以下であり、特に好ましくは0.44以上0.55以下である。ドープ率が0.35未満である場合、ポリアニリン複合体の有機溶剤への溶解性が高くならないおそれがある。
尚、ドープ率は(ポリアニリン分子にドープしているプロトン供与体のモル数)/(ポリアニリンのモノマーユニットのモル数)で定義される。例えば非置換ポリアニリンとプロトン供与体を含むポリアニリン複合体のドープ率が0.5であることは、ポリアニリンのモノマーユニット分子2個に対し、プロトン供与体が1個ドープしていることを意味する。
尚、ドープ率は、ポリアニリン複合体中のプロトン供与体とポリアニリン分子のモノマーユニットのモル数が測定できれば算出可能である。例えば、プロトン供与体が有機スルホン酸の場合、プロトン供与体由来の硫黄原子のモル数と、ポリアニリンのモノマーユニット由来の窒素原子のモル数を、有機元素分析法により定量し、これらの値の比を取ることでドープ率を算出できる。但し、ドープ率の算出方法は、当該手段に限定されない。
ポリアニリン複合体は、非置換ポリアニリン分子とプロトン供与体であるスルホン酸とを含み、下記式(5)を満たすことが好ましい。
0.42≦S/N≦0.60 (5)
(式中、Sはポリアニリン複合体に含まれる硫黄原子のモル数の合計であり、Nはポリアニリン複合体に含まれる窒素原子のモル数の合計である。
尚、上記窒素原子及び硫黄原子のモル数は、例えば有機元素分析法により測定した値である。)
ポリアニリン複合体は、好ましくは組成物中に溶解している。
ここで「溶解している」とは、ポリアニリン複合体が組成物中に分子単位で均一に溶けていることを意味し、例えばポリアニリン複合体を組成物中に溶解し、遠心分離機にて遠心力(1000G、30分)をかけても、組成物中にポリアニリン複合体の濃度勾配が生じないことから確認できる。
溶解しているポリアニリン複合体を含む組成物は、成膜した際に、粒界がない均一なポリアニリン複合体の膜を得ることができる。
ポリアニリン複合体は、さらにリンを含んでも含まなくてもよい。
ポリアニリン複合体がリンを含む場合、リンの含有量は例えば10重量ppm以上5000重量ppm以下である。またリンの含有量は、例えば2000重量ppm以下、500重量ppm以下、250重量ppm以下である。
上記リンの含有量は、ICP発光分光分析法で測定することができる。
また、ポリアニリン複合体は、不純物として第12族元素(例えば亜鉛)を含まないことが好ましい。
ポリアニリン複合体は、公知の方法(例えば塩酸存在下でのアニリンの重合)で製造することができるが、好ましくはプロトン供与体、リン酸、及びプロトン供与体とは異なる乳化剤を含み、2つの液相を有する溶液中で、置換又は非置換のアニリンを化学酸化重合することにより製造する。
ここで「2つの液相を有する溶液」とは、溶液中に相溶しない2つの液相が存在する状態を意味する。例えば、溶液中に「高極性溶媒の相」と「低極性溶媒の相」が存在する状態、を意味する。
また、「2つの液相を有する溶液」は、片方の液相が連続相であり、他方の液相が分散相である状態も含む。例えば「高極性溶媒の相」が連続相であり「低極性溶媒の相」が分散相である状態、及び「低極性溶媒の相」が連続相であり「高極性溶媒の相」が分散相である状態が含まれる。
上記ポリアニリン複合体の製造方法に用いる高極性溶媒としては、水が好ましく、低極性溶媒としては、例えばトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素が好ましい。
上記プロトン供与体は、好ましくは下記式(I)で表わされる化合物であり、より好ましくは下記式(II)で表わされる化合物であり、さらに好ましくは下記式(III)で表わされる化合物である。
Figure 2012062462
(式中、M、X、A、R、R104、R105、R106、R107、R112、R113、n、m及びm’は、ポリアニリン複合体のプロトン供与体で説明した通りである。)
上記乳化剤は、親水性部分がイオン性であるイオン性乳化剤、及び親水性部分が非イオン性である非イオン性乳化剤のどちらでも使用でき、また、1種又は2種以上の乳化剤を混合して使用してもよい。
イオン性乳化剤としては、カチオン性乳化剤、アニオン性乳化剤及び双性乳化剤が挙げられる。
アニオン性乳化剤(陰イオン乳化剤)の具体例としては、脂肪酸、不均化ロジン石けん、高級アルコールエステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸、アルケニルコハク酸、ザルコシネート、及びそれらの塩が挙げられる。
カチオン性乳化剤(陽イオン乳化剤)の具体例としては、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、アルキルトリメチルアンモニウム塩が挙げられる。
双性乳化剤(両イオン乳化剤)の具体例としては、アルキルベタイン型、アルキルアミドベタイン型、アミノ酸型、アミンオキサイド型が挙げられる。
非イオン乳化剤の具体例としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールポリエチレングリコールエーテル、ポリオキシエチレングリセロールボレート脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルが挙げられる。
上記乳化剤のうち、アニオン性乳化剤及び非イオン乳化剤が好ましい。
アニオン性乳化剤としては、リン酸エステル構造を有するアニオン性乳化剤がさらに好ましい。また、非イオン乳化剤としては、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル構造を有する非イオン乳化剤がさらに好ましい。
プロトン供与体の使用量は、アニリン単量体1molに対して好ましくは0.1〜0.5molであり、より好ましくは0.3〜0.45molであり、さらに好ましくは0.35〜0.4molである。
プロトン供与体の使用量が当該範囲より多い場合、重合終了後に例えば「高極性溶剤の相」と「低極性溶剤の相」を分離することができないおそれがある。
リン酸の使用濃度は、高極性溶媒に対して0.3〜6mol/Lであり、より好ましくは1〜4mol/Lであり、さらに好ましくは1〜2mol/Lである。
乳化剤の使用量は、アニリン単量体1molに対して好ましくは0.001〜0.1molであり、より好ましくは0.002〜0.02molであり、さらに好ましくは0.003〜0.01molである。
乳化剤の使用量が当該範囲より多い場合、重合終了後に「高極性溶剤の相」と「低極性溶剤の相」を分離することができないおそれがある。
化学酸化重合に用いる酸化剤としては、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素のような過酸化物;二クロム酸アンモニウム、過塩素酸アンモニウム、硫酸カリウム鉄(III)、三塩化鉄(III)、二酸化マンガン、ヨウ素酸、過マンガン酸カリウム、あるいはパラトルエンスルホン酸鉄等が使用でき、好ましくは過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩である。
これら酸化剤は単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
酸化剤の使用量は、アニリン単量体1molに対して好ましくは0.05〜1.8molであり、より好ましくは0.8〜1.6molであり、さらに好ましくは1.2〜1.4molである。酸化剤の使用量を当該範囲とすることで、十分な重合度が得られる。また、アニリンが十分に重合しているので、分液回収が容易であり、また重合体の溶解性が低下するおそれもない。
重合温度は通常−5〜60℃で、好ましくは−5〜40℃である。また、重合温度は重合反応の途中に変えてもよい。重合温度が当該範囲であることで、副反応を回避することができる。
ポリアニリン複合体は、具体的には以下の方法で製造することができる。
プロトン供与体及び乳化剤をトルエンに溶解した溶液を、窒素等の不活性雰囲気の気流下においたセパラブルフラスコに入れ、さらにこの溶液に、置換又は非置換のアニリンを加える。その後、不純物として塩素を含まないリン酸を溶液に添加し、溶液温度を冷却する。
溶液内温を冷却した後、攪拌を行う。過硫酸アンモニウムをリン酸に溶解した溶液を、滴下ロートを用いて滴下し、反応させる。その後、溶液温度を上昇させ、反応を継続する。反応終了後、静置することで二相に分離した水相側を分液する。有機相側にトルエンを追加し、リン酸及びイオン交換水で洗浄を行うことでポリアニリン複合体(プロトネーションされたポリアニリン)トルエン溶液が得られる。
得られた複合体溶液に含まれる若干の不溶物を除去し、ポリアニリン複合体のトルエン溶液を回収する。この溶液をエバポレーターに移し、加温及び減圧することにより、揮発分を蒸発留去し、ポリアニリン複合体が得られる。
2.フェノール性化合物(成分(2))
本発明の導電性組成物が含むフェノール性化合物は、フェノール性水酸基を有する化合物であれば特に限定されない。フェノール性水酸基を有する化合物とは、フェノール性水酸基を1つ有する化合物、フェノール性水酸基を複数有する化合物、及びフェノール性水酸基を1つ又は複数有する繰り返し単位から構成される高分子化合物である。
フェノール性水酸基を1つ有する化合物は、好ましくは下記式(A)、(B)及び(C)で表わされる化合物である。
Figure 2012062462
(式中、nは1〜5の整数であり、好ましくは1〜3であり、より好ましくは1である。
Rは、炭素数1〜20のアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、アルキルアリール基又はアリールアルキル基である。)
式(A)で表されるフェノール性化合物において、−ORの置換位置はフェノール性水酸基に対し、メタ位、又はパラ位であることが好ましい。−ORの置換位置をメタ位又はパラ位とすることにより、フェノール性水酸基の立体障害が低減され、組成物の導電性をより高めることができる。
式(A)で表わされるフェノール性化合物の具体例としては、メトキシフェノール、エトキシフェノール、プロポキシフェノール、イソプロポキシフェノール、ブチルオキシフェノール、イソブチルオキシフェノール、ターシャルブチルオキシフェノールが挙げられる。
Figure 2012062462
(式中、nは0〜7の整数であり、好ましくは0〜3であり、より好ましくは1である。
Rは、それぞれ炭素数1〜20のアルキル基、アルケニル基、アルキルチオ基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、アルキルアリール基又はアリールアルキル基である。)
式(B)で表わされるフェノール性化合物の具体例としては、ヒドロキシナフタレンが挙げられる。
Figure 2012062462
(式中、nは1〜5の整数であり、好ましくは1〜3であり、より好ましくは1である。
Rは、それぞれ炭素数1〜20のアルキル基、アルケニル基、アルキルチオ基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、アルキルアリール基又はアリールアルキル基である。)
式(C)で表わされる化合物の具体例としては、o−,m−若しくはp−クレゾール、o−,m−若しくはp−エチルフェノール、o−,m−若しくはp−プロピルフェノール、o−,m−若しくはp−ブチルフェノール、o−,m−若しくはp−アミルフェノールが挙げられる。
式(A)、(B)及び(C)のRについて、炭素数1〜20のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ターシャルブチル等が挙げられる。
アルケニル基としては、上述したアルキル基の分子内に不飽和結合を有する基が挙げられる。
シクロアルキル基としては、シクロペンタン、シクロヘキサン等が挙げられる。
アリール基としては、フェニル、ナフチル等が挙げられる。
アルキルアリール基、及びアリールアルキル基としては、上述したアルキル基とアリール基を組み合わせて得られる基等が挙げられる。
上記フェノール性水酸基を1つ有する化合物の例を示したが、置換フェノール類の具体例としてはフェノール、o−,m−若しくはp−クロロフェノール、サリチル酸、ヒドロキシ安息香酸が挙げられる。フェノール性水酸基を複数有する化合物の具体例としてはカテコール、レゾルシノール、下記式(D)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2012062462
(式中、Rは炭化水素基、ヘテロ原子含有炭化水素基、ハロゲン原子、カルボン酸基、アミノ基、SH基、スルホン酸基、又は水酸基であり、複数のRはそれぞれ互いに同一であっても異なっていてもよい。nは0〜6の整数である。)
式(D)で表わされるフェノール性化合物は、互いに隣接しない2以上の水酸基を有することが好ましい。
また、式(D)で表されるフェノール性化合物の具体例としては、1,6ナフタレンジオール、2,6ナフタレンジオール、2,7ナフタレンジオールが挙げられる。
フェノール性水酸基を1つ又は複数有する繰り返し単位から構成される高分子化合物の具体例としては、フェノール樹脂、ポリフェノール、ポリ(ヒドロキシスチレン)が挙げられる。
組成物中のフェノール性化合物の含有量は、好ましくはポリアニリン複合体1gに対してフェノール性化合物のモル濃度が0.01[mmol/g]以上100[mol/g]以下、より好ましくは0.05[mmol/g]以上1[mol/g]以下、さらに好ましくは0.1[mmol/g]以上500[mmol/g]以下、特に好ましくは0.2[mmol/g]以上80[mmol/g]以下の範囲である。
フェノール性化合物の含有量が少なすぎる場合、電気伝導率の改善効果が得られないおそれがある。一方、フェノール性化合物の含有量が多すぎる場合、膜質が悪くなるおそれがある。また、揮発除去する際に多大な熱や時間等の労力を必要としコスト増となる。
3.含酸素有機溶剤(成分(3))
含酸素有機溶剤としては、例えば、酢酸エチル、酢酸イソブチル、酢酸n−ブチル等のエステル系溶剤、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−ペンタノール、ベンジルアルコール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル等の極性エーテル類、Nメチルピロリドン等の非プロトン性極性溶剤等が挙げられる。
成分(1)及びフェノール性化合物は、イソプロピルアルコール、2−ブタノール、2−ペンタノール、ベンジルアルコール等のアルコールに溶解する。アルコールは、トルエン等と異なり環境負荷低減の観点から好ましい。
これらの中で、炭素数1〜12のアルコールが好ましく、炭素数1〜6のアルコールがより好ましい。
含酸素有機溶剤中の成分(1)の割合は、有機溶剤の種類によるが、通常、0.2g/g以下であり、好ましくは0.01〜0.1g/g以下の範囲である。成分(1)の含有量が多すぎると、溶液状態が保持できなくなり、成形体を成形する際の取り扱いが困難になり、成形体の均一性が損なわれ、ひいては成形体の電気特性や機械的強度、透明性の低下を生じる。一方、成分(1)の含有量が少なすぎると、後述する方法により成膜したとき、非常に薄い膜しか製造できず、均一な導電性膜の製造が難しくなるおそれがある。
4.酸性基又はその塩を有する高分子化合物(成分(4))
酸性基又はその塩を有する高分子化合物とは、1分子中に繰り返し構造を有する化合物であって、かつそれら繰り返し構造のうち少なくとも1つが酸性基(又は他のイオンと塩を構成している基)を有することにより、1分子中に複数の酸性基(又は他のイオンと塩を構成している基)を有している化合物である。
高分子化合物が含む酸性基は、特に制限されないが、例えば、スルホン酸基、リン酸基、ホスホン酸基、カルボキシ基、水酸基である。好ましくはカルボキシ基である。
また、高分子化合物の構造も特に制限されないが、例えば、ポリスチレン、ポリビニル、(メタ)アクリル系ポリマーである。成分(4)の重量平均分子量(上記ポリアニリンの重量平均分子量と同様、GPCによりポリスチレン換算で測定される)は、1000以上300000以下が好ましく、より好ましくは、2000以上200000以下である。
これらの高分子化合物は、本願の組成物を乾燥して薄膜等を形成した際に、ポリアニリンと共に固形成分を形成する。組成物中の高分子化合物の量を調整することにより、乾燥後の薄膜等の体積を調整することができる。
酸性基又はその塩を有する高分子化合物として、例えば、ポリスチレンスルホン酸、ポリビニルスルホン酸、ポリリン酸(商品名:ポリホスマー)、ポリアクリル酸、ポリスチレンアクリル酸共重合体(商品名:アルフォン)、これらの酸のナトリウム塩、アンモニウム塩、アミン塩が挙げられる。
酸性基又はその塩を有する高分子化合物は、1分子中に、異なる2種類以上の繰り返し構造を有する化合物であって、かつそれら繰り返し構造のうち少なくとも1つがカルボキシ基を有する化合物が好ましい。
酸性基又はその塩を有する高分子化合物は、酸性基又はその塩を有する繰り返し単位として、例えば下記式(A)の繰り返し単位、下記式(B)の繰り返し単位又はその両方を含むことができる。式(A)の繰り返し単位と式(B)の繰り返し単位をそれぞれ2種以上含むこともできる。
Figure 2012062462
(式(A),(B)中、R、Rは水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基であり、A1 はナトリウムイオン、アンモニウムイオン、又は下記の構造式で表されるイオンのいずれかである。
Figure 2012062462
式中、R’はそれぞれ水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、ヒドロキシルアルキル基である。アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、ヒドロキシルアルキル基は直鎖でも、分岐していてもよく、R’は同一でも異なっていてもよい。)
さらに、他の繰り返し単位として、例えば下記式(C)の繰り返し単位を含むことができる。式(C)の繰り返し単位も2種以上含むこともできる。
Figure 2012062462
(式(C)中、Rは水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基であり、Rはアルキル基である。)
高分子化合物として、式(A)及び(B)から選択される少なくとも1種の繰り返し単位と、式(C)の繰り返し単位を含む、又はからなる化合物を例示できる。
このような酸性基又はその塩を有する高分子化合物として、下記式(1)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2012062462
(式(1)中、Rはそれぞれ水素原子又はメチル基であり、Rはアルキル基であり、A は下記式のいずれかで表される構造のイオンであり、X,Y,Zは繰り返し数である。)
Figure 2012062462
式(A)〜(C),(1)におけるアルキル基は直鎖でも分岐でもよい。
成分(4)は、成分(1)100質量部に対して、1〜100質量部含まれることが好ましい。より好ましくは、成分(4)は、成分(1)100質量部に対して、1〜80質量部、さらに好ましくは1〜50質量部含まれる。
また、酸性基を有する高分子化合物の酸価は1mg/g以上が好ましい。より好ましくは1mg/g以上1000mg/g以下、さらに好ましくは1mg/g以上800mg/g以下、よりさらに好ましくは1mg/g以上600mg/g以下、最も好ましくは2mg/g以上600mg/g以下である。
ここで、酸価値とは、高分子化合物1g中に含まれる酸性成分を中和するのに要する水酸化カリウムのmg数で表される。
本発明の組成物は、上記成分(1)〜(4)の他、低分子酸性化合物又はその塩(成分(5))を含むことができる。成分(5)を含むことによりさらに組成物の耐熱性を高めることができる。尚、成分(5)の分子量は1500以下である。
低分子酸性化合物又はその塩(低分子耐熱安定化剤)とは、酸性物質又は酸性物質の塩であり、酸性物質は有機酸(有機化合物の酸)、無機酸(無機化合物の酸)のいずれでもよい。また、本発明の導電性組成物は、複数の低分子耐熱安定化剤を含んでいてもよい。
本発明の組成物が低分子耐熱安定化剤として酸性物質のみを含む場合には、好ましくは当該酸性物質は、ポリアニリン複合体のプロトン供与体と異なる化合物であり、本発明の組成物が酸性物質の塩のみを含む場合には、好ましくは当該酸性物質の塩は、ポリアニリン複合体のプロトン供与体と異なる化合物である。また、本発明の組成物が低分子耐熱安定化剤として酸性物質及び酸性物質の塩の両方を含む場合には、好ましくは当該酸性物質及び酸性物質の塩のうち、少なくとも1つはプロトン供与体と異なる化合物である。
本発明の組成物が、低分子耐熱安定化剤として酸性物質のみを含む場合には、好ましくは当該酸性物質は、フェノール性化合物とは異なる。本発明の組成物が、低分子耐熱安定化剤として酸性物質の塩のみを含む場合には、好ましくは当該酸性物質の塩は、フェノール性化合物とは異なる。また、本発明の組成物が、低分子耐熱安定化剤として酸性物質及び酸性物質の塩の両方を含む場合には、好ましくは当該酸性物質及び酸性物質の塩のうち少なくとも1つは、フェノール性化合物と異なる。
低分子耐熱安定化剤である酸性物質は、好ましくは有機酸であり、より好ましくはスルホン酸基、カルボキシ基、リン酸基、又はホスホン酸基を1以上有する有機酸であり、さらに好ましくは、スルホン酸基を1以上有する有機酸である。
上記スルホン酸基を1以上有する有機酸は、好ましくはスルホン酸基を1以上有する、環状、鎖状若しくは分岐のアルキルスルホン酸、置換若しくは非置換の芳香族スルホン酸である。
上記アルキルスルホン酸としては、例えば、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ジ2−エチルヘキシルスルホコハク酸が挙げられる。ここでのアルキル基は、好ましくは炭素数が1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基である。
上記芳香族スルホン酸としては、例えば、ベンゼン環を有するスルホン酸、ナフタレン骨格を有するスルホン酸、アントラセン骨格を有するスルホン酸、置換又は非置換のベンゼンスルホン酸、置換又は非置換のナフタレンスルホン酸及び置換又は非置換のアントラセンスルホン酸が挙げられ、好ましくはナフタレンスルホン酸である。具体例としては、ナフタレンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、アントラキノンスルホン酸が挙げられる。
ここで置換基は、例えば、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、カルボキシ基、アシル基からなる群から選択される置換基であり、1以上置換していてもよい。
上記カルボキシ基を1以上有する有機酸は、好ましくはカルボキシ基を1以上有する、環状、鎖状若しくは分岐のアルキルカルボン酸、置換若しくは非置換の芳香族カルボン酸である。
上記アルキルカルボン酸としては、例えばウンデシレン酸、シクロヘキサンカルボン酸、2−エチルヘキサン酸が挙げられる。ここでアルキル基は好ましくは炭素数が1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基である。
上記置換若しくは非置換の芳香族カルボン酸としては、例えば、置換又は非置換のベンゼンカルボン酸及びナフタレンカルボン酸が挙げられる。ここで置換基は、例えば、スルホン酸基、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、アシル基からなる群から選択される置換基であり、1以上置換していてもよい。具体例としては、サリチル酸、安息香酸、ナフトエ酸、トリメシン酸が挙げられる。
上記リン酸基又はホスホン酸基を1以上有する有機酸は、好ましくはリン酸基又はホスホン酸基を1以上有する環状、鎖状若しくは分岐のアルキルリン酸若しくはアルキルホスホン酸;置換若しくは非置換の芳香族リン酸若しくは芳香族ホスホン酸である。
上記アルキルリン酸又はアルキルホスホン酸としては、例えば、ドデシルリン酸、リン酸水素ビス(2−エチルヘキシル)が挙げられる。ここでアルキル基は好ましくは炭素数が1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基である。
上記芳香族リン酸及び芳香族ホスホン酸としては、置換又は非置換のベンゼンスルホン酸又はホスホン酸、及びナフタレンスルホン酸又はホスホン酸等が挙げられる。ここで置換基は、例えば、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、カルボキシ基、アシル基からなる群から選択される置換基であり、1以上置換していてもよい。例えば、フェニルホスホン酸が挙げられる。
本発明の組成物が含む酸性物質の塩としては、上記酸性物質の塩が挙げられる。
本発明の組成物は、低分子耐熱安定化剤である酸性物質及び/又は酸性物質の塩を2つ以上含んでもよい。具体的には、本発明の組成物は、異なる複数の酸性物質及び/又は異なる複数の酸性物質の塩を含んでいてもよい。
ポリアニリン複合体のプロトン供与体がスルホン酸であり、組成物が低分子耐熱安定化剤として酸性物質のみを含む場合には、当該酸性物質がプロトン供与体と同一又は異なるスルホン酸であることが好ましい。また、組成物が低分子耐熱安定化剤として酸性物質の塩のみを含む場合には、その酸性物質の塩が、ポリアニリン複合体のプロトン供与体と同一又は異なるスルホン酸の塩であることが好ましい。
組成物が低分子耐熱安定化剤として酸性物質及び前記酸性物質の塩を含む場合には、酸性物質及び酸性物質の塩のうち少なくとも1つがプロトン供与体と同一又は異なるスルホン酸又はスルホン酸の塩であることが好ましい。
本発明の組成物が低分子耐熱安定化剤としてスルホン酸のみを含む場合には、好ましくは式(12)を満たすとよく、組成物が低分子耐熱安定化剤としてスルホン酸の塩のみを含む場合には、好ましくは式(13)を満たすとよく、組成物が低分子耐熱安定化剤としてスルホン酸及びスルホン酸の塩を含む場合には、好ましくは式(14)を満たすとよい。
0.01≦S/N≦0.5 (12)
0.01≦S/N≦0.5 (13)
0.01≦S/N≦0.5 (14)
(ここで、Sは組成物に含まれている全ての酸性物質の硫黄原子のモル数の合計であり、Nは組成物に含まれている全てのポリアニリン複合体の窒素原子のモル数の合計を意味し、Sは組成物に含まれている全ての酸性物質の塩の硫黄原子のモル数の合計であり、Nは組成物に含まれている全てのポリアニリン複合体の窒素原子のモル数の合計を意味し、Sは組成物に含まれている全ての酸性物質及び酸性物質の塩の硫黄原子のモル数の合計であり、Nは組成物に含まれている全てのポリアニリン複合体の窒素原子のモル数の合計を意味する。)
本発明の組成物が上記式(12)、(13)又は(14)のいずれかを満たす場合、当該組成物は、好ましくはさらに下記式(11)を満たす。
0.36≦S/N≦1.15 (11)
(ここで、Sは組成物に含まれる硫黄原子のモル数であり、Nは組成物に含まれる窒素原子のモル数を意味する。)
本発明の組成物が酸性物質のみを含む場合、当該酸性物質の酸性度(pKa)が5.0以下であることが好ましい。尚、酸性度の下限は特に制限されないが、例えば、酸性度が−4.0以下の酸性物質を含む場合では、ポリアニリン複合体が劣化するおそれがある。
本発明の組成物が酸性物質の塩のみを含む場合、当該酸性物質の塩の酸性度が5.0以下であることが好ましい。酸性度の下限については、上記酸性物質と同様である。
本発明の組成物が酸性物質及び酸性物質の塩の両方を含む場合、当該酸性物質の酸性度が5.0以下及び酸性度が5.0以下の酸性物質の塩のうち、少なくとも1つを満たすことが好ましい。酸性度の下限については、上記と同様である。
酸性度(pKa)は、計算化学法によって定義される。即ちA.Klamtらが開発した量子化学計算により分子表面の電荷密度を計算し、異種分子間の相互作用を活量係数として算出するJournal of Physical Chemistryの1995年、第99巻、p.2224に記載された方法を用いる。
具体的には、「TURBOMOLE Version 6.1」(COSMO logic社製)を用いて、基底関数にTZVPを用いて構造を最適化し、この構造を用いてCOSMO−RS法計算を「COSMO therm Version C2.1 Release 01.10」(COSMO logic社製)により行う。
ここで、「COSMO therm Version C2.1 Release 01.10」に25℃の水溶媒中との条件と、分子の化学式と、脱プロトンした分子の化学式と、を入力することで、pKaを算出することができる。
本発明の組成物において、低分子酸性化合物又はその塩の含有量は、好ましくは成分(1)100質量部に対して1〜1000質量部であり、より好ましくは1〜100、さらに好ましくは1〜50質量部である。
本発明の組成物は、例えば15%重量以上、50重量%以上、70重量%以上、100重量%が成分(1)〜(4)又は成分(1)〜(5)からなってもよい。
これら成分の他に、本発明の組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、他の樹脂、無機材料、硬化剤、可塑剤等を含んでもよい。
他の樹脂は、例えば、バインダー基材、可塑剤、マトリックス基材として添加される。
他の樹脂の具体例としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン、塩素化ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリアセタール、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリビニルアルコールが挙げられる。
また上記樹脂の代わりに、また樹脂と共に、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂、もしくはこれら熱硬化性樹脂を形成し得る前駆体を含んでもよい。
無機材料は、例えば、強度、表面硬度、寸法安定性その他の機械的物性の向上、あるいは導電性等の電気特性を向上する目的で添加される。
無機材料の具体例としては、例えば、シリカ(二酸化ケイ素)、チタニア(二酸化チタン)、アルミナ(酸化アルミニウム)、Sn含有In(ITO)、Zn含有In、Inの共置換化合物(4価元素及び2価元素が3価のInに置換した酸化物)、Sb含有SnO(ATO)、ZnO、Al含有ZnO(AZO)、Ga含有ZnO(GZO)等が挙げられる。
硬化剤は、例えば、強度、表面硬度、寸法安定性その他の機械的物性の向上等の目的で添加される。硬化剤の具体例としては、例えば、フェノール樹脂等の熱硬化剤、アクリレート系モノマーと光重合性開始剤による光硬化剤が挙げられる。
可塑剤は、例えば、引張強度や曲げ強度等の機械的特性の向上等の目的で添加される。
可塑剤の具体例としては、例えば、フタル酸エステル類やリン酸エステル類が挙げられる。有機導電材料としては、カーボンブラック、カーボンナノチューブのような炭素材料、あるいは、本発明で得られるポリアニリン以外の、導電性高分子等が挙げられる。
本発明の組成物は、各成分を混合して調製することができ、特許文献1に開示の方法等を参照できる。
これら成分の混合方法には、均一な組成物が得られさえすれば何ら制約はないが、例えば成分(1)と成分(2)、成分(3)を混合し溶液を調製した後に、成分(4)を添加、溶解させて均一な導電性組成物を得る方法が挙げられる。
[成形体]
本発明のポリアニリン組成物から、成形体、導電性積層体(表面導電性物品)、導電性物品、導電性フィルムが得られる。
例えば本発明の組成物を乾燥し、溶剤を除去することによって成形体が得られる。当該成形体の形状は板状、棒状、フィルム状等どのような形状であってもよい。例えば、本発明の組成物を、所望の形状を有するガラスや樹脂フィルム、シート、不織布等の基材に塗布し、溶剤を除去することによって、導電性膜を有する導電性積層体を製造することができる。当該導電性積層体を真空成型や圧空成形等の公知の方法により所望の形状に加工することにより、導電性物品を製造することができる。成形の観点からは、基材は樹脂フィルム又はシート、不織布が好ましい。
本発明の導電性膜(導電性フィルム)の厚さは、通常1mm以下、好ましくは10nm以上50μm以下の範囲である。この範囲の厚みの膜は、成膜時にひび割れが生じにくく、電気特性が均一である等の利点を有する。
組成物の基材への塗布方法としては、キャスト法、スプレー法、ディップコート法、ドクターブレード法、バーコート法、スピンコート法、エレクトロスピニング法、スクリーン印刷、グラビア印刷法等、公知の方法を用いることができる。
本発明の組成物は、基材を有しない自己支持型成形体とすることもできる。
自己支持型成形体とする場合には、好ましくは、組成物が上述した他の樹脂を含むようにすると、所望の機械的強度を有する成形体を得ることができる。
[コンデンサ]
本発明の組成物からコンデンサが得られる。
当該コンデンサとしては、具体的には、電解コンデンサ、電気二重層コンデンサが挙げられる。ここで電解コンデンサには、固体電解コンデンサが含まれる。
また、本発明の組成物からめっき下地剤又は防錆剤が得られる。
製造例1
[プロネーションされたポリアニリン(ポリアニリン複合体)の製造]
エーロゾルOT(スルホコハク酸誘導体であるジイソオクチルスルホコハク酸ナトリウム、純度75%以上、和光純薬工業製)5.4g(12mmol)、フォスファノールFP120(東邦化学工業株式会社製)0.66g(0.8mmol)をトルエン100mLに攪拌溶解して調製した溶液を、窒素気流下に置いた30Lのガラス反応器(機械式攪拌器、ジャケット、温度計及び滴下ロート付)に入れた。この溶液に、3.7g(40mmol)の原料アニリンを加え、攪拌溶解した。冷媒によるフラスコの攪拌冷却を開始し、1Mリン酸300mLを溶液にさらに添加した。溶液温度を5℃に保持した状態で、7.3g(32mmol)の薬品過硫酸アンモニウムを1Mリン酸100mLに溶解した溶液を滴下ロートで滴下し、2時間で滴下を完了した。静置により二相に分離した水相(下相)を反応器下部から抜き出し、粗ポリアニリン複合体トルエン溶液を得た。
得られた複合体溶液にイオン交換水100mLを加え攪拌した後、静置して水相を分離し、この操作を再度行った。1Nリン酸水溶液100mLで同様に複合体溶液を洗浄し、静置後、酸性水溶液を分離して、ポリアニリン複合体のトルエン溶液を回収した。この複合体溶液に含まれる若干の不溶物を#5Cの濾紙により除去し、ポリアニリン複合体のトルエン溶液を回収した。この溶液をエバポレーターに移し、60℃の湯浴で加温し、減圧することにより、揮発分を蒸発留去し、7gのポリアニリン複合体を得た。
得られたポリアニリン複合体について、揮発分を実質的に取り除いた場合の元素分析結果を以下に示す。アニリン原料に基づく窒素重量%とスルホコハク酸エステルに基づく硫黄重量%の比率から、本複合体中のスルホコハク酸エステル/アニリンモノマーユニットのモル分率は、0.48である。
炭素60.2重量%、水素:7.8重量%、窒素:4.6重量%、硫黄:5.0重量%
このポリアニリン複合体中のポリアニリン骨格の重量平均分子量をGPCにより測定したところ、114,000g/molであった。
また、この方法で調製したポリアニリン複合体の塩素含有量を有機物塩素分−電量滴定法により結果、塩素含有量が10重量ppm定量下限以下であることを確認した。従って、ポリアニリン複合体中の塩素含有量は、10重量ppm以下である。
実施例1
[導電性ポリアニリン組成物の調製]
製造例1で得た導電性ポリアニリン複合体700mgをイソプロピルアルコール4.65g及びp−tert−アミルフェノール(東京化成工業)4.65gに再度溶解し、均一な導電性ポリアニリン複合体溶液を調製した。この複合体溶液にアルフォンUC3080(カルボキシ基を有するアクリル系ポリマー、東亞合成株式会社製、酸価230mg/g、Mw=14000)300mg添加し、均一な導電性ポリアニリン組成物を得た。
[導電性ポリアニリン薄膜の製造]
得られた導電性ポリアニリン組成物約1mlを、窒素雰囲気下でITOでパターニングされた30mm×30mm角のガラス基板上に展開し、1000rpmで15秒間スピンコートした。これを窒素雰囲気下150℃で5分間乾燥し、ガラス基板上に透明で均質な薄膜を形成した。ロレスターGP(三菱化学社製;四探針法による抵抗率計)を用いて薄膜の抵抗を測定し、その値を初期値(R)とした。
[導電性ポリアニリン薄膜の耐熱試験]
得られた導電性ポリアニリン組成物の薄膜をガラス基板のまま、窒素雰囲気、125℃の条件下で所定時間放置した。所定時間経過後に薄膜の温度を室温に戻してから初期値(R)と同様にして抵抗の測定を行った。所定時間経過後の抵抗値(R)と初期値との比(R/R)を算出し、薄膜の経時劣化(抵抗の上昇率)を評価した。結果を表1に示す。表内の値は所定時間経過後の抵抗値Rと初期値Rとの比R/Rを示す。
実施例2
アルフォンUC3080(カルボキシ基を有するアクリル系ポリマー、東亞合成株式会社製、酸価230mg/g、Mw=14000)の添加量を500mgに変更した以外は実施例1と同様にして均一な導電性ポリアニリン組成物を得た。
得られた導電性ポリアニリン組成物を用いて、実施例1と同様にして薄膜を形成し、得られた薄膜を評価した。結果を表1に示す。
実施例3
アルフォンUC3080の添加量を100mgに変更した以外は実施例1と同様にして均一な導電性ポリアニリン組成物を得た。
得られた導電性ポリアニリン組成物を用いて、実施例1と同様にして薄膜を形成し、得られた薄膜を評価した。結果を表1に示す。
実施例4
アルフォンUC3080の代わりにアルフォンUC3910(カルボキシ基を有するアクリル系ポリマー、東亞合成株式会社製、酸価200mg/g、Mw=8500)に変更した以外は実施例1と同様にして均一な導電性ポリアニリン組成物を得た。
得られた導電性ポリアニリン組成物を用いて、実施例1と同様にして薄膜を形成し、得られた薄膜を評価した。結果を表1に示す。
実施例5
アルフォンUC3080の代わりにアルフォンUC3920(カルボキシ基を有するアクリル系ポリマー、東亞合成株式会社製、酸価240mg/g、Mw=15500)に変更した以外は実施例1と同様にして均一な導電性ポリアニリン組成物を得た。
得られた導電性ポリアニリン組成物を用いて、実施例1と同様にして薄膜を形成し、得られた薄膜を評価した。結果を表1に示す。
実施例6
アルフォンUC3080を300mg添加する代わりに下記式のポリホスマーPE201の10%イソプロピルアルコール溶液(DAP株式会社製、酸価311mg/g、Mw=150000)を3g添加した以外は実施例1と同様にして均一な導電性ポリアニリン組成物を得た。
Figure 2012062462
得られた導電性ポリアニリン組成物を用いて、実施例1と同様にして薄膜を形成し、得られた薄膜を評価した。結果を表1に示す。
実施例7
実施例1にさらに2−ナフタレンスルホン酸一水和物(東京化成工業株式会社製)を47mg加えた以外は実施例1と同様にして均一な導電性ポリアニリン組成物を得た。
得られた導電性ポリアニリン組成物を用いて、実施例1と同様にして薄膜を形成し、得られた薄膜を評価した。結果を表1に示す。
実施例8
実施例2にさらに2−ナフタレンスルホン酸一水和物(東京化成工業株式会社製)を47mg加えた以外は実施例2と同様にして均一な導電性ポリアニリン組成物を得た。
得られた導電性ポリアニリン組成物を用いて、実施例1と同様にして薄膜を形成し、得られた薄膜を評価した。結果を表1に示す。
実施例9
実施例3にさらに2−ナフタレンスルホン酸一水和物(東京化成工業株式会社製)を47mg加えた以外は実施例3と同様にして均一な導電性ポリアニリン組成物を得た。
得られた導電性ポリアニリン組成物を用いて、実施例1と同様にして薄膜を形成し、得られた薄膜を評価した。結果を表1に示す。
実施例10
実施例4にさらに2−ナフタレンスルホン酸一水和物(東京化成工業株式会社製)を47mg加えた以外は実施例4と同様にして均一な導電性ポリアニリン組成物を得た。
得られた導電性ポリアニリン組成物を用いて、実施例1と同様にして薄膜を形成し、得られた薄膜を評価した。結果を表1に示す。
実施例11
実施例5にさらに2−ナフタレンスルホン酸一水和物(東京化成工業株式会社製)を47mg加えた以外は実施例5と同様にして均一な導電性ポリアニリン組成物を得た。
得られた導電性ポリアニリン組成物を用いて、実施例1と同様にして薄膜を形成し、得られた薄膜を評価した。結果を表1に示す。
実施例12
実施例6にさらに2−ナフタレンスルホン酸一水和物(東京化成工業株式会社製)を47mg加えた以外は実施例6と同様にして均一な導電性ポリアニリン組成物を得た。
得られた導電性ポリアニリン組成物を用いて、実施例1と同様にして薄膜を形成し、得られた薄膜を評価した。結果を表1に示す。
実施例13
アルフォンUC3080の代わりにLC6560(カルボキシ基を有するアクリル系ポリマー、35wt%溶液(溶媒:酢酸エチル)、東栄化成株式会社製、酸価2.2mg/g、Mw=80000)0.28gを用いた以外は実施例1と同様にして均一な導電性ポリアニリン組成物を得た。
得られた導電性ポリアニリン組成物を用いて、実施例1と同様にして薄膜を形成し、得られた薄膜を評価した。結果を表1に示す。
実施例14
アルフォンUC3080の代わりにYB7003(カルボキシ基を有するアクリル系ポリマー、38wt%溶液(溶媒:酢酸エチル)、東栄化成株式会社製、酸価2.4mg/g、Mw=50000)0.26gを用いた以外は実施例1と同様にして均一な導電性ポリアニリン組成物を得た。
得られた導電性ポリアニリン組成物を用いて、実施例1と同様にして薄膜を形成し、得られた薄膜を評価した。結果を表1に示す。
実施例15
アルフォンUC3080の代わりにPB7050(カルボキシ基を有するアクリル系ポリマー、38.5wt%溶液(溶媒:酢酸エチル(60%)IPA(40%))、東栄化成株式会社製、酸価2.5mg/g、Mw=80000)0.26gを用いた以外は実施例1と同様にして均一な導電性ポリアニリン組成物を得た。
得られた導電性ポリアニリン組成物を用いて、実施例1と同様にして薄膜を形成し、得られた薄膜を評価した。結果を表1に示す。
実施例16
アルフォンUC3080の代わりにカルボキシ基を有するアクリル系ポリマーであるアニセットL1000(39.9wt%溶液(溶媒:メタノール)、大阪有機化学工業株式会社製、酸価5mg/g、Mw=80000)0.25gを用いた以外は実施例1と同様にして均一な導電性ポリアニリン組成物を得た。
得られた導電性ポリアニリン組成物を用いて、実施例1と同様にして薄膜を形成し、得られた薄膜を評価した。結果を表1に示す。
実施例17
アルフォンUC3080の代わりにカルボキシ基を有するアクリル系ポリマーであるアニセットKB−100H(40.8wt%溶液(溶媒:メタノール)、大阪有機化学工業株式会社製、酸価8mg/g、Mw=60000)0.24gを用いた以外は実施例1と同様にして均一な導電性ポリアニリン組成物を得た。
得られた導電性ポリアニリン組成物を用いて、実施例1と同様にして薄膜を形成し、得られた薄膜を評価した。結果を表1に示す。
実施例18
アルフォンUC3080の代わりにカルボキシ基を有するアクリル系ポリマーであるアニセットKB―100H未中和(54.8wt%溶液(溶媒:メタノール)、大阪有機化学工業株式会社製、酸価53mg/g、Mw=60000)0.18gを用いた以外は実施例1と同様にして均一な導電性ポリアニリン組成物を得た。
得られた導電性ポリアニリン組成物を用いて、実施例1と同様にして薄膜を形成し、得られた薄膜を評価した。結果を表1に示す。
実施例19
アルフォンUC3080の代わりにカルボキシ基を有するアクリル系ポリマーであるアニセットNF―1000(40.0wt%溶液(溶媒:メタノール)、大阪有機化学工業株式会社製、酸価5mg/g、Mw=80000)0.25gを用いた以外は実施例1と同様にして均一な導電性ポリアニリン組成物を得た。
得られた導電性ポリアニリン組成物を用いて、実施例1と同様にして薄膜を形成し、得られた薄膜を評価した。結果を表1に示す。
実施例20
アルフォンUC3080の代わりにカルボキシ基を有するアクリル系ポリマーであるアニセットHS―3000(30.1wt%溶液(溶媒:メタノール)、大阪有機化学工業株式会社製、酸価3mg/g、Mw=60000)0.33gを用いた以外は実施例1と同様にして均一な導電性ポリアニリン組成物を得た。
得られた導電性ポリアニリン組成物を用いて、実施例1と同様にして薄膜を形成し、得られた薄膜を評価した。結果を表1に示す。
実施例21
アルフォンUC3080の代わりにNeocrylB−818(カルボキシ基を有するアクリル系ポリマー、楠本化成株式会社、酸価50mg/g、Mw=38000)1gを用いた以外は実施例1と同様にして均一な導電性ポリアニリン組成物を得た。
得られた導電性ポリアニリン組成物を用いて、実施例1と同様にして薄膜を形成し、得られた薄膜を評価した。結果を表1に示す。
実施例22
実施例16にさらに2−ナフタレンスルホン酸一水和物(東京化成工業株式会社製)を47mg加えた以外は実施例16と同様にして均一な導電性ポリアニリン組成物を得た。
実施例23
実施例17にさらに2−ナフタレンスルホン酸一水和物(東京化成工業株式会社製)を47mg加えた以外は実施例17と同様にして均一な導電性ポリアニリン組成物を得た。
実施例24
実施例18にさらに2−ナフタレンスルホン酸一水和物(東京化成工業株式会社製)を47mg加えた以外は実施例18と同様にして均一な導電性ポリアニリン組成物を得た。
実施例25
実施例19にさらに2−ナフタレンスルホン酸一水和物(東京化成工業株式会社製)を47mg加えた以外は実施例19と同様にして均一な導電性ポリアニリン組成物を得た。
実施例26
実施例20にさらに2−ナフタレンスルホン酸一水和物(東京化成工業株式会社製)を47mg加えた以外は実施例20と同様にして均一な導電性ポリアニリン組成物を得た。
比較例1
アルフォンUC3080を添加しなかった他は、実施例1と同様にして均一な導電性ポリアニリン組成物を調製した。
得られた導電性ポリアニリン組成物を用いて、実施例1と同様にして薄膜を形成し、得られた薄膜を評価した。結果を表1に示す。
Figure 2012062462
Figure 2012062462
本発明の組成物から得られる成形体は、パワーエレクトロニクス、オプトエレクトロニクス分野において、静電及び帯電防止材料、透明電極及び導電性フィルム材料、エレクトロルミネッセンス素子の材料、回路材料、電磁波遮蔽材料、コンデンサの誘電体及び電解質、太陽電池及び二次電池の極材料、燃料電池セパレータ材料等に、又はメッキ下地、防錆剤等に利用できる。

Claims (17)

  1. (1)プロトネーションされた置換又は非置換ポリアニリン
    (2)フェノール性化合物
    (3)含酸素有機溶剤
    (4)酸性基又はその塩を有する高分子化合物
    を含む導電性組成物。
  2. 前記プロトネーションされた置換又は非置換ポリアニリンの塩素含有量が、0.6重量%以下である請求項1に記載の導電性組成物。
  3. 前記プロトネーションされた置換又は非置換ポリアニリンが、有機スルホン酸又はその塩でプロトネーションされた置換又は非置換ポリアニリンである請求項1又は2に記載の導電性組成物。
  4. 前記有機スルホン酸又はその塩がスルホコハク酸誘導体である請求項3に記載の導電性組成物。
  5. 前記有機スルホン酸又はその塩が、下記式(III)で表される請求項3又は4に記載の導電性組成物。
    Figure 2012062462
    (式中、Mは水素原子、有機遊離基又は無機遊離基であり、m’はMの価数であり、R112及びR113は、それぞれ独立に、炭化水素基又は−(R114O)r−R115基[ここで、R114はそれぞれ独立に炭化水素基又はシリレン基であり、R115は水素原子、炭化水素基又はR116 Si−基(ここで、R116はそれぞれ独立に炭化水素基である)であり、rは1以上の整数である]である。)
  6. 前記(4)高分子化合物が、スルホン酸基、リン酸基、ホスホン酸基、カルボキシ基又は水酸基を有する高分子化合物である請求項1〜5のいずれかに記載の導電性組成物。
  7. 前記(4)高分子化合物が、式(A)及び(B)から選択される少なくとも1種の繰り返し単位と、式(C)の繰り返し単位を含む高分子化合物である、請求項1〜5のいずれかに記載の導電性組成物。
    Figure 2012062462
    (式中、R、R、Rは水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基であり、Rはアルキル基であり、A1 はナトリウムイオン、アンモニウムイオン、又は下記式で表されるイオンのいずれかである。
    Figure 2012062462
    (式中、R’はそれぞれ水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、ヒドロキシルアルキル基である。アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、ヒドロキシルアルキル基は直鎖でも、分岐していてもよく、R’は同一でも異なっていてもよい。))
  8. 前記(4)高分子化合物の酸価が1mg/g以上である請求項1〜7のいずれかに記載の導電性組成物。
  9. 前記(4)高分子化合物の重量平均分子量が2000以上200000以下である請求項1〜8のいずれかに記載の導電性高分子。
  10. 前記含酸素有機溶剤が、炭素数1〜12のアルコールである請求項1〜9のいずれかに記載の導電性組成物。
  11. さらに低分子酸性化合物又はその塩を含む請求項1〜10のいずれかに記載の導電性組成物。
  12. 前記低分子酸性化合物が、スルホン酸基、リン酸基、ホスホン酸基又はカルボキシ基を有する化合物である請求項11に記載の導電性組成物。
  13. 前記低分子酸性化合物が、ナフタレンスルホン酸又はアルキルナフタレンスルホン酸である請求項11又は12に記載の導電性組成物。
  14. 請求項1〜13のいずれかに記載の導電性組成物を用いて製造されるコンデンサ。
  15. 請求項1〜13のいずれかに記載の導電性組成物を用いて製造される導電性成形体。
  16. 請求項1〜13のいずれかに記載の導電性組成物を、基材に塗布してなる表面導電性物品。
  17. 請求項16に記載の表面導電性物品を用いて製造される導電性物品。
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