JP2009209241A - 導電性高分子構造体およびその製造方法 - Google Patents

導電性高分子構造体およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】低い駆動電圧により弾性率の変化を発現させうる材料を提供する。
【解決手段】第1の導電性高分子50〜95質量%と、スルホン酸基を有する第2の導電性高分子50〜5質量%と、を含み、前記第1の導電性高分子の導電率が前記第2の導電性高分子の導電率よりも大きい導電性高分子構造体およびその製造方法である。
【選択図】なし

Description

本発明は導電性高分子構造体およびその製造方法に関し、さらに詳細には、低駆動電圧で弾性率変化を発現しうる導電性高分子構造体およびその製造方法に関する。
自動車の分野では、小型でかつ軽量でアクチュエータ動作を可能にする材料、およびそれを用いたクッションやシート等の装置の必要性が高まっている。従来の技術としては、以下のものが挙げられる。
特許文献1では、電気絶縁性高分子材料中に電気分極する微粒子を分散させた材料であり、電場を印加すると微粒子が電気分極し、弾性率が変化する材料が開示されている。
特許文献2では、電場を印加することにより、組成物の貯蔵弾性率やその他の特性を調節する性能が得られる動的機械的特性を有するエレクトロレオロジー的ゲルが開示されている。
特公平6−41530号公報 特開平7−258412号公報
しかしながら、特許文献1および2に記載の材料では、材料の弾性率の変化を発現させるために、数kVの高い電圧を必要とするという問題があった。
そこで、本発明は、低い駆動電圧により弾性率の変化を発現させうる材料を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題に鑑み、鋭意研究を積み重ねた。その結果、第1の導電性高分子と、スルホン酸基を有する第2の導電性高分子とを含む導電性高分子構造体に対して、電圧等の刺激を与えることにより、前記導電性高分子構造体の弾性率が変化することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、第1の導電性高分子50〜95質量%と、スルホン酸基を有する第2の導電性高分子50〜5質量%と、を含み、前記第1の導電性高分子の導電率が前記第2の導電性高分子の導電率よりも大きい、導電性高分子構造体である。
また、本発明は、第1の導電性高分子とスルホン酸基を有する第2の導電性高分子とを溶媒に加え、攪拌および混合し混合物を得る第1の工程と、
前記第1の工程で得られた混合物中の溶媒を乾燥させ、導電性高分子構造体を得る第2の工程と、を含む、導電性高分子構造体の製造方法である。
本発明によれば、低い駆動電圧により弾性率が変化しうる導電性高分子構造体が提供されうる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の第1は、第1の導電性高分子50〜95質量%と、スルホン酸基を有する第2の導電性高分子50〜5質量%と、を含み、前記第1の導電性高分子の導電率が前記第2の導電性高分子の導電率よりも大きい、導電性高分子構造体である。
本発明の導電性高分子構造体は、スルホン酸基を有する導電性高分子を含む。前記のスルホン酸基を有する導電性高分子は、水とよく混じりあい、水分子を保持する機能を有する。
上記のような構成を有する本発明の導電性高分子構造体の弾性率が、外部刺激により変化するメカニズムは、H.Okuzaki et al.,Macromolecules,33,8307−8311(2000)に記載されている、以下のようなメカニズムであると推測される。
湿度の刺激を与え、かつ、電圧が印加されていない場合の本発明の導電性高分子構造体は、その内部に水分子が保持されている状態である。導電性高分子構造体中の水分子は可塑剤として働き、導電性高分子鎖の運動性を高めることで、導電性高分子構造体の弾性率を低下させていると考えられる。この導電性高分子構造体に電圧を加えると、導電性高分子構造体にジュール熱が発生する。発生したジュール熱により、構造体中の水分子は吐き出される。その結果、弾性率が大きくなると考えられる。
弾性率が大きくなる要因としては、上記メカニズムより、(1)水の吸着量の増加、(2)水の脱着量の増加、の2つが考えられる。ここで、ジュール熱、電圧、電流、およびシート抵抗の関係は、下記数式1および数式2により表すことができる。
Figure 2009209241
ジュール熱は、前記数式1より電流の2乗に比例する。このとき、電圧は一定であるため、電流を大きくするにはシート抵抗Rを小さくすることが必要となる。すなわち、フィルムの導電率を上げることがジュール熱の増大に繋がり、水の脱着量を増加させ、通電に伴って起こる弾性率の変化の幅を、より増大させることができると考えられる。
外部刺激による本発明の導電性高分子構造体の弾性率の変化を発現させるために、相対湿度が好ましくは30〜90%RH、より好ましくは70〜90%RHの環境下に前記導電性高分子構造体を、好ましくは10分〜1時間置き、水分子を吸着させる。前記外部刺激は、特に制限されず、光、磁場、電圧などが好ましく挙げられるが、本発明の導電性高分子構造体が弾性率の変化を起こすためには、前記導電性高分子構造体中の第1の導電性高分子がジュール熱を発生させて、水分子が脱離することが必要である。このジュール熱を発生させるために、前記外部刺激は電圧であることがより好ましい。
外部刺激が電圧である場合、水分子が吸着した本発明の導電性高分子構造体は、好ましくは1〜10V、より好ましくは1〜5Vの電圧を印加することにより、弾性率が変化しうる。
本発明の導電性高分子構造体は、水分子を保持する機能を有するスルホン酸基を有する第2の導電性高分子を50〜5質量%含む。この第2の導電性高分子の含有量を前記範囲に制御することにより、低い駆動電圧で、導電性高分子構造体のより大きな弾性率の変化を発現させうる。
以下、本発明の導電性高分子構造体を構成する材料について説明する。
[第1の導電性高分子]
本発明で用いられる第1の導電性高分子は、導電性を示す高分子であれば特に制限されない。具体的な例としては、ポリアセチレン、ポリメチルアセチレン、ポリフェニルアセチレン、ポリフルオロアセチレン、ポリブチルアセチレン、ポリメチルフェニルアセチレンなどのポリアセチレン系高分子;ポリパラフェニレンなどのポリフェニレン系高分子;ポリピロール、ポリ(3−メチルピロール)、ポリ(3−エチルピロール)、ポリ(3−ドデシルピロール)、ポリ(3,4−ジメチルピロール)、ポリ(3−メチル−4−ドデシルピロール)、ポリ(N−メチルピロール)、ポリ(N−ドデシルピロール)、ポリ(N−メチル−3−メチルピロール)、ポリ(N−エチル−3−ドデシルピロール)、ポリ(3−カルボキシピロール)などのポリピロール系高分子;ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)などのポリチオフェン系高分子;ポリフラン;ポリセレノフェン;ポリイソチアナフテン;ポリフェニレンスルフィド;ポリアニリン;ポリフェニレンビニレン;ポリチオフェンビニレン;ポリぺリナフタレン;ポリアントラセン;ポリナフタレン;ポリピレン;ポリアズレン;またはこれらの誘導体が好ましく挙げられ、これらは単独でもまたは2種以上組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、安定性、信頼性、または入手の容易さなどの観点から、ポリピロール、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)、ポリアニリンがより好ましい。
本発明における第1の導電性高分子の製造方法は、特に限定されず、従来公知の方法を採用することができる。製造方法の具体的な例としては、例えば、化学重合法、電解重合法、可溶性前駆体法、マトリックス(鋳型)重合法、またはCVDなどの蒸着法が挙げられる。また、水や有機溶媒に分散させた導電性高分子分散溶液を展延法(キャスト法)により製膜し、分散液を蒸発、乾燥させる方法なども挙げることができる。
本発明の導電性高分子構造体中の前記第1の導電性高分子の含有量は、50〜95質量%、好ましくは60〜90質量%、より好ましくは75〜85質量%である。前記第1の導電性高分子の含有量が50質量%未満の場合、前記第2の導電性高分子による水吸着量増加の影響よりも導電率悪化の影響が大きくなり、その結果、ジュール熱が小さくなり、導電性高分子構造体の弾性率変化幅が小さくなる。前記第1の導電性高分子の含有量が95質量%を超えると、前記第2の導電性高分子による水吸着量増加の効果が低下し、導電性高分子構造体の弾性率変化幅が小さくなる。
本発明で用いられる第1の導電性高分子は、さらにドーパントを含んでいてもよい。ドーパントを前記導電性高分子に添加することにより、より高い導電性を発現させることができる。
前記ドーパントの具体的な例としては、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオンなどのハロゲン化物イオン;過塩素酸イオン;テトラフルオロ硼酸イオン;六フッ化ヒ酸イオン;硫酸イオン;硝酸イオン;チオシアン酸イオン;六フッ化ケイ酸イオン;燐酸イオン、フェニル燐酸イオン、六フッ化燐酸イオンなどの燐酸系イオン;トリフルオロ酢酸イオン;トシレートイオン、エチルベンゼンスルホン酸イオン、ドデシルベンゼンスルホン酸イオンなどのアルキルベンゼンスルホン酸イオン;メチルスルホン酸イオン、エチルスルホン酸イオンなどのアルキルスルホン酸イオン;または、ポリアクリル酸イオン、ポリビニルスルホン酸イオン、ポリスチレンスルホン酸イオン、ポリ(2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸)イオンなどの高分子イオンなどが好ましく挙げられ、これらは単独でもまたは2種以上組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、高い導電性を容易に調整でき、かつ、水分子を保持するために有用な親水骨格を有することから、ポリスチレンスルホン酸イオンがより好ましい。
前記ドーパントの添加量は、前記第1の導電性高分子に対して好ましくは3〜50質量%、より好ましくは10〜30質量%である。
本発明に用いられる第1の導電性高分子の形態は、特に制限されず、固状、液状、粉末状、粒状、または溶液状など、いずれの形態であってもよい。
[第2の導電性高分子]
本発明で用いられる第2の導電性高分子は、スルホン酸基を有する。その具体的な例としては、例えば、ポリアニリンスルホン酸などが挙げられる。
本発明に用いられる第2の導電性高分子の形態は、特に制限されず、固状、液状、粉末状、粒状、または溶液状など、いずれの形態であってもよい。
本発明の導電性高分子構造体中の前記第2の導電性高分子の含有量は、5〜50質量%、好ましくは10〜40質量%、より好ましくは15〜25質量%である。前記第2の導電性高分子の含有量が5質量%未満の場合、前記第2の導電性高分子による水吸着量増加の効果が低下し、導電性高分子構造体の弾性率変化幅が小さくなる。前記第2の導電性高分子の含有量が50質量%を超えると、前記第2の導電性高分子による水吸着量増加の影響よりも導電率悪化の影響が大きくなり、その結果、ジュール熱が小さくなり、導電性高分子構造体の弾性率変化幅が小さくなる。
本発明の導電性高分子構造体において、前記第1の導電性高分子の導電率は、前記第2の導電性高分子の導電率よりも大きい。その値は、第1の導電性高分子の導電率と第2の導電性高分子の導電率との比が、3:1〜5000:1であることが好ましい。前記第2の導電性高分子はスルホン酸基を有するため、第1の導電性高分子の導電率と第2の導電性高分子の導電率との比は3:1未満にはなりにくい。第1の導電性高分子の導電率と第2の導電性高分子との導電率の比が5000:1を超える場合、第2の導電性高分子により本発明の導電性高分子構造体の水吸着量が増加したにもかかわらず、第2の導電性高分子のもともとの導電率が低すぎてしまう。したがって、第1の導電性高分子と第2の導電性高分子とを混合した際に、さらに導電性の悪化の影響が大きくなりすぎて、ジュール熱がさらに小さくなる。それにより、第1の導電性高分子単独の弾性率変化幅を上回れない場合がある。より好ましくは第1の導電性高分子の導電率と第2の導電性高分子の導電率との比が3:1〜1000:1である。さらに好ましくは、第1の導電性高分子の導電率と第2の導電性高分子の導電率との比が、3:1〜500:1である。なお、本発明において、前記導電率は、後述の実施例に記載の方法により測定した値を採用するものとする。
また、本発明の導電性高分子構造体中の第1の導電性高分子は、より大きな弾性率変化幅を得るために、有機化合物で処理されることが好ましい。ここで、前記の「有機化合物で処理される」とは、第1の導電性高分子が有機化合物と接触され、前記有機化合物の作用が前記第1の導電性高分子に及ぶことを意味する。前記第1の導電性高分子が前記有機化合物で処理され、その結果、本発明の導電性高分子構造体の弾性率変化幅がより大きくなるメカニズムは、下記のようであると考えられる。
すなわち、第1の導電性高分子と前記有機化合物との接触により、第1の導電性高分子の凝集が緩和され、導電パスが良好になり、本発明の導電性高分子構造体の導電性が向上する。一度凝集が緩和された前記第1の導電性高分子は、前記有機化合物が系中に残存していても残存していなくても、再び凝集することはなく、導電性が大きくなったままである。導電性が大きければ、換言すればシート抵抗の値が小さければ、前記数式1よりジュール熱が増大し、本発明の導電性高分子構造体の弾性率変化幅がより増大すると考えられる。
上述のような、第1の導電性高分子の凝集が緩和する現象は、X線回析の結果からも明らかである。図1は、第1の導電性高分子としてポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)/ポリスチレンスルホン酸(PSS)を用い、エチレングリコール(EG)での処理前後のX線回析を行ったチャートである。図1の矢印で示す楕円部分は(020)面のピークであるが、エチレングリコールで処理した後のピークが処理前のピークよりもシャープになっている。このことから、エチレングリコールで処理した後のPEDOT/PSSは結晶性が向上し、PEDOT/PSSの凝集が緩和されていることがわかる。
前記有機化合物を用いて、前記第1の導電性高分子を処理する方法としては、例えば、前記第1の導電性高分子と前記有機化合物とを、溶媒中で攪拌・混合する方法が挙げられる。この際、スルホン酸基を有する第2の導電性高分子は、前記溶媒中に存在していてもよいし、存在していなくてもよい。また、用いられた有機化合物は、攪拌・混合後の乾燥により除去されてもよいし、除去されなくてもよい。溶媒中で攪拌・混合する際の温度は、好ましくは10〜30℃であり、攪拌時間は好ましくは5〜15分である。
前記溶媒の具体的な例については、後述の本発明の導電性高分子構造体の製造方法の欄で述べる。以下では、本発明で用いられる有機化合物について具体的に説明する。
<有機化合物>
前記有機化合物は、アルコール化合物、フェノール化合物、アルデヒド化合物、ケトン化合物、カルボン酸化合物、カルボン酸エステル化合物、エーテル化合物、スルホン酸化合物、アミン化合物、およびアミド化合物からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
前記アルコール化合物の具体的な例としては、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、1−ブタノール、イソブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、1−ペンタノール、ヘキシルアルコール、オクチルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール、デシルアルコール、ドデシルアルコール、テトラデシルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オクタデシルアルコール、アリルアルコール、クロチルアルコール、ベンジルアルコール、シクロペンチルアルコール、シクロヘキシルアルコール、フルフリルアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、またはジエチレングリコールモノエチルエーテルなどの1価アルコール;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、ヒドロベンゾイン、ベンズピナコール、シクロペンタン−1,2−ジオール、シクロヘキサン−1,2−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジオール、シクロヘキサン−1,2−ジメタノール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、1,9−ノナンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、アダマンタンジオール、アダマンタントリオール、アダマンタンテトラオール、1,3−ジメチルアダマンタン−5,7−ジオール、キシリトール、ソルビトール、グルコース、スクロール、ポリエチレングリコール、またはポリビニルアルコールなどの多価アルコールが好ましく挙げられる。
前記フェノール化合物の具体的な例としては、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、ジメチルハイドロキノン、トリメチルハイドロキノン、ジ−tert−ブチルハイドロキノン、レゾルシノール、メチルレゾルシノール、カテコール、メチルカテコール、ジヒドロキシナフタレン、ジヒドロキシメチルナフタレン、またはジヒドロキシジメチルナフタレンなどが好ましく挙げられる。
前記アルデヒド化合物の具体的な例としては、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、カプロンアルデヒド、ピルビンアルデヒド、グリオキシル酸、ベンズアルデヒド、2−メトキシベンズアルデヒド、サリチルアルデヒド、4−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ジフェニルアルデヒド、またはクロトンアルデヒドなどが好ましく挙げられる。
前記ケトン化合物の具体的な例としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、ジエチルケトン、メチル−iso−ブチルケトン、メチル−n−ペンチルケトン、エチル−n−ブチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、ジ−iso−ブチルケトン、トリメチルノナノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、2,4−ペンタンジオン、アセトニルアセトン、またはジアセトンアルコールなどが好ましく挙げられる。
前記カルボン酸化合物の具体的な例としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、カプロン酸、ピバリン酸、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等の脂肪族モノカルボン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマル酸等の脂肪族ジカルボン酸、酒石酸等の脂肪族オキシカルボン酸、シクロヘキサンモノカルボン酸、シクロヘキセンモノカルボン酸、シス−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、シス−4−メチルシクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸などの脂環式カルボン酸、安息香酸、トルイル酸、アニス酸、p−(tert−ブチル)安息香酸、ナフトエ酸、ケイ皮酸などの芳香族モノカルボン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタル酸、トリメリット酸、ヘミメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、メリット酸などの芳香族多価カルボン酸などが挙げられる。また、カルボン酸無水物も好適に用いることができ、その具体的な例としては、上記のカルボン酸類の酸無水物が挙げられる。
前記カルボン酸エステル化合物としては、上記のカルボン酸化合物のモノまたは多価エステルを使用することができ、その具体例としては、ギ酸ブチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、イソ酪酸イソブチル、ピバリン酸プロピル、ピバリン酸イソブチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソブチル、マロン酸ジエチル、マロン酸ジイソブチル、コハク酸ジエチル、コハク酸ジブチル、コハク酸ジイソブチル、グルタル酸ジエチル、グルタル酸ジブチル、グルタル酸ジイソブチル、アジピン酸ジイソブチル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジイソブチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチル、マレイン酸ジイソブチル、フマル酸モノメチル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジイソブチル、酒石酸ジエチル、酒石酸ジブチル、酒石酸ジイソブチル、シクロヘキサンカルボン酸エチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、p−トルイル酸メチル、p−第三級ブチル安息香酸エチル、p−アニス酸エチル、α−ナフトエ酸エチル、α−ナフトエ酸イソブチル、ケイ皮酸エチル、フタル酸モノメチル、フタル酸モノブチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジイソブチル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジ2−エチルヘキシル、フタル酸ジアリル、フタル酸ジフェニル、イソフタル酸ジエチル、イソフタル酸ジイソブチル、テレフタル酸ジエチル、テレフタル酸ジブチル、ナフタル酸ジエチル、ナフタル酸ジブチル、トリメリット酸トリエチル、トリメリット酸トリブチル、ピロメリット酸テトラメチル、ピロメリット酸テトラエチル、またはピロメリット酸テトラブチルなどが好ましく挙げられる。
前記エーテル化合物の具体的な例としては、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジイソブチルエーテル、ジイソアミルエーテル、ジ−2−エチルヘキシルエーテル、ジアリルエーテル、エチルアリルエーテル、ブチルアリルエーテル、ジフェニルエーテル、アニソール、エチルフェニルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4−ジオキサン、1,3,5−トリオキサン、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジプロピルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、またはプロピレングリコールプロピルエーテルアセテートなどが好ましく挙げられる。
前記スルホン酸化合物の具体的な例としては、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、またはp−トルエンスルホン酸などが好ましく挙げられる。
前記アミン化合物の具体的な例としては、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ブチルアミン、アミルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ラウリルアミン、ペンタデシルアミン、セチルアミン、ステアリルアミン、シクロヘキシルアミンなどの脂肪族第一アミン類;ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジブチルアミン、ジアミルアミン、ジオクチルアミン、ジ(2−エチルヘキシル)アミン、ジデシルアミン、ジラウリルアミン、ジセチルアミン、ジステアリルアミン、メチルステアリルアミン、エチルステアリルアミン、ブチルステアリルアミン等の脂肪族第二アミン類;トリアミルアミン、トリヘキシルアミン、トリオクチルアミンなどの脂肪族第三アミン類;トリアリルアミン、オレイルアミンなどの脂肪族不飽和アミン類;ラウリルアニリン、ステアリルアニリン、トリフェニルアミンなどの芳香族アミン類;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、オレイルアミン、シクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、キシリレンジアミン、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、トリエチレンジアミン、グアニジン、ジフェニルグアニジン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、モルホリン、N−メチルモルホリン、2−エチル−4−メチルイミダゾール、または1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7(DBU)などが好ましく挙げられる。
前記アミド化合物の具体的な例としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジ−n−プロピルアセトアミド、N,N−ジメチルプロピオンアミド、N,N−ジエチルプロピオンアミド、N,N−ジ−n−プロピルプロピオンアミド、N,N−ジメチルブタナミド、N,N−ジエチルブタナミド、N,N−ジ−n−プロピルブタナミド、N−アセチルピロジリン、N−プロピオニルピロリジン、N−ブチリルピロリジン、N−アセチルピペリジン、N−プロピオニルピペリジン、N−ブチリルピロリジン、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、N−メチル−2−ピペリドン、N−エチル−2−ピペリドン、N−メチル−ε−カプロラクタム、N−エチル−ε−カプロラクタム、N,N,N’,N’−テトラメチル尿素、N,N’−ジメチルエチレン尿素、またはN,N’−ジメチルプロピレン尿素などが好ましく挙げられる。
これら有機化合物の中でも、より好ましくは、エチレングリコール、N,N−ジメチルホルムアミド、およびN−メチル−2−ピロリドンからなる群より選択される少なくとも1種であり、さらに好ましくはエチレングリコールである。
第1の導電性高分子を処理する際の前記有機化合物の使用量は、前記第1の導電性高分子100質量%に対して、好ましくは1〜10質量%、より好ましくは3〜5質量%である。前記有機化合物の使用量が1質量%未満であると、前記有機化合物による第1の導電性高分子の凝集を緩和させる効果が小さくなる場合がある。前記有機化合物の使用量が10質量%を超えると、前記有機化合物の可塑剤としての効果が大きくなってしまい、得られる導電性高分子構造体が軟らかくなったり、破断してしまう場合がある。
また、処理後の導電性高分子構造体中の前記有機化合物の含有量は、前記第1の導電性高分子と前記第2の導電性高分子との合計量に対して、好ましくは0〜10質量%である。該含有量は、より好ましくは0〜8質量%、さらに好ましくは0〜6質量%である。前記有機化合物の含有量が10質量%を超えると、前記有機化合物が本発明の導電性高分子構造体に対する可塑剤として働き、本発明の導電性高分子構造体が軟らかくなったり、破断してしまう場合がある。なお、本発明において、前記有機化合物の含有量は、熱重量分析によって確認される有機化合物の分解温度付近のピークが、導電性高分子全体の量に対してどれだけ減少しているかを計算することによって推測できる。
本発明の導電性高分子構造体の形状は、特に制限されず、例えば、球状、円柱状、円盤状、直方体状、立方体状、シート状、またはフィルム状など、いずれの形態であってもよい。しかしながら、試料の作製が容易であり、アクチュエータとして駆動させるという観点から、前記導電性高分子構造体はフィルム状であることが好ましい。この際、フィルムの厚さは、好ましくは1〜50μm、より好ましくは10〜40μmである。前記厚さが1μm未満の場合、フィルム強度が弱くなる場合がある。一方、50μmを超えると、フィルム深部の水分子が脱離するまでの時間が増えるため、フィルム状の導電性高分子構造体の応答速度が遅くなる場合がある。
また、本発明の導電性高分子構造体は、その特性を損なわない範囲内で、カーボンナノチューブなどの炭素材料、顔料、着色剤などの無機粒子などの添加成分を含むことができる。
本発明の第2は、導電性高分子構造体の製造方法である。
本発明による導電性高分子構造体の製造方法は、第1の導電性高分子および第2の導電性高分子を溶媒に加え、攪拌および混合し混合物を得る第1の工程と、前記第1の工程で得られた混合物を乾燥し、導電性高分子構造体を得る第2の工程を含む。
有機化合物により前記第1の導電性高分子を処理する場合は、第1の工程において、前記有機化合物を添加し、攪拌および混合することが好ましい。この際、前記第2の工程の後に、前記第2の工程で得られた結果物をさらに乾燥する第3の工程を行うことが好ましい。
以下、第1の工程、第2の工程、および第3の工程を説明する。
[第1の工程]
第1の工程は、第1の導電性高分子とスルホン酸基を有する第2の導電性高分子とを溶媒に加え、攪拌および混合し混合物を得る工程である。
前記第1の導電性高分子および前記第2の導電性高分子は、上述した通りであるため、ここでは説明を省略する。
前記溶媒は、前記第1の導電性高分子および前記第2の導電性高分子を溶解するものであれば特に制限はない。このような溶媒の例としては、水、n−ペンタン、iso−ペンタン、n−ヘキサン、iso−ヘキサン、n−ヘプタン、iso−ヘプタン、2,2,4−トリメチルペンタン、n−オクタン、iso−オクタンなどの脂肪族炭化水素系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、トリメチルベンゼン、メチルエチルベンゼン、n−プロピルベンセン、iso−プロピルベンセン、ジエチルベンゼン、iso−ブチルベンゼン、トリエチルベンゼン、ジ−iso−プロピルベンセン、n−アミルナフタレン、トリメチルベンゼンなどの芳香族炭化水素系溶媒;メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、iso−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、n−ペンタノール、iso−ペンタノール、2−メチルブタノール、sec−ペンタノール、tert−ペンタノール、3−メトキシブタノール、n−ヘキサノール、2−メチルペンタノール、sec−ヘキサノール、2−エチルブタノール、sec−ヘプタノール、ヘプタノール−3、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、sec−オクタノール、n−ノニルアルコール、2,6−ジメチルヘプタノール−4、n−デカノール、sec−ウンデシルアルコール、トリメチルノニルアルコール、sec−テトラデシルアルコール、sec−ヘプタデシルアルコール、フェノール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノール、ベンジルアルコール、フェニルメチルカルビノール、ジアセトンアルコール、クレゾールなどのモノアルコール系溶媒;エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ペンタンジオール−2,4、2−メチルペンタンジオール−2,4、ヘキサンジオール−2,5、ヘプタンジオール−2,4、2−エチルヘキサンジオール−1,3、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、グリセリンなどの多価アルコール系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、ジエチルケトン、メチル−iso−ブチルケトン、メチル−n−ペンチルケトン、エチル−n−ブチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、ジ−iso−ブチルケトン、トリメチルノナノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、2,4−ペンタンジオン、アセトニルアセトン、ジアセトンアルコール、アセトフェノン、フェンチョンなどのケトン系溶媒;エチルエーテル、iso−プロピルエーテル、n−ブチルエーテル、n−ヘキシルエーテル、2−エチルヘキシルエーテル、エチレンオキシド、1,2−プロピレンオキシド、ジオキソラン、4−メチルジオキソラン、ジオキサン、ジメチルジオキサン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルブチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ヘキシルエーテル、エトキシトリグリコール、テトラエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒;ジエチルカーボネート、酢酸メチル、酢酸エチル、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、酢酸n−プロピル、酢酸iso−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸iso−ブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸n−ペンチル、酢酸sec−ペンチル、酢酸3−メトキシブチル、酢酸メチルペンチル、酢酸2−エチルブチル、酢酸2−エチルヘキシル、酢酸ベンジル、酢酸シクロヘキシル、酢酸メチルシクロヘキシル、酢酸n−ノニル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、酢酸エチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸エチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノエチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノプロピルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノブチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジ酢酸グリコール、酢酸メトキシトリグリコール、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸iso−アミル、シュウ酸ジエチル、シュウ酸ジ−n−ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n−ブチル、乳酸n−アミル、マロン酸ジエチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチルなどのエステル系溶媒;N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルプロピオンアミド、N−メチルピロリドンなどの含窒素系溶媒;硫化ジメチル、硫化ジエチル、チオフェン、テトラヒドロチオフェン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、1,3−プロパンスルトンなどの含硫黄系溶媒などを挙げることができ、これらは単独でもまたは2種以上を混合しても用いることができる。
なお、有機化合物を用いて前記第1の導電性高分子を処理する場合、本工程において前記有機化合物を系中に添加することが好ましい。
また、前記第1の導電性高分子が溶液状である場合、第1の導電性高分子が溶解している溶液に、第2の導電性高分子を直接加えて攪拌および混合することにより混合物を得てもよい。さらに、有機化合物を用いて前記第1の導電性高分子を処理する場合、第1の導電性高分子が溶解している溶液に、前記第2の導電性高分子および有機化合物を直接加えて攪拌および混合することにより混合物を得てもよい。
攪拌する際の温度は、好ましくは10〜30℃であり、攪拌時間は、好ましくは5〜15分である。
弾性率変化幅を第1の導電性高分子単独の場合よりも増大させるという観点から、本工程で得られる混合物中の第1の導電性高分子の含有量は、好ましくは60〜90質量%、より好ましくは75〜85質量%である。また、弾性率変化幅を第1の導電性高分子単独の場合よりも増大させるという観点から、本工程で得られる混合物中の第2の導電性高分子の含有量は、好ましくは10〜40質量%、より好ましくは15〜25質量%である。
さらに、有機化合物を用いる場合、導電性高分子の凝集を緩和させるという観点から、本工程で得られる混合物中の有機化合物の含有量は、好ましくは1〜10質量%、より好ましくは3〜5質量%である。
[第2の工程]
第2の工程は、前記第1の工程で得られた混合物を乾燥させ、導電性高分子構造体を得る工程である。
混合物が乾燥される基材や容器は、特に制限されず、例えば、ガラス製やテフロン製のシャーレ、ガラス基板、シリコンウェハ、金属板などが挙げられる。
混合物中の溶媒を乾燥する際用いられる装置も、特に制限されず、例えば、オーブン、ホットプレート、ドライヤーなどが挙げられる。
溶媒を乾燥する温度は、導電性高分子の種類、溶媒の種類、添加剤の種類や残存させる添加剤の量によって適宜決定されうる。しかし、均一な構造体を製造するという観点から、前記第1の工程で用いた溶媒の沸点よりも低い温度で、乾燥させることが好ましい。例えば、導電性高分子としてポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリスチレンスルホン酸を用い、溶媒として水を用いた場合の乾燥温度は、好ましくは50〜100℃であり、さらに好ましくは60〜80℃である。
溶媒を乾燥する時間は、第1の導電性高分子の種類や溶媒の種類によって適宜決定されうる。例えば、導電性高分子としてPEDOT/PSSを用い、溶媒として水を用いた場合、溶媒を乾燥する時間は、好ましくは0.5〜15時間、より好ましくは3〜12時間である。
[第3の工程]
第1の導電性高分子が有機化合物で処理される場合、本発明の導電性高分子構造体の製造方法は、前記有機化合物を乾燥するために、前記第2の工程の後に、前記第2の工程で得られた結果物をさらに乾燥する第3の工程を含むことが好ましい。
本工程で用いられる乾燥装置は、特に制限されず、例えば、オーブン、減圧乾燥機、ホットプレート、ドライヤーなどが挙げられる。有機化合物を完全に除去する場合には、減圧乾燥機を用いることが好ましい。
有機化合物を乾燥する温度は、有機化合物の種類や残存させる有機化合物の量によって適宜決定されうるが、通常100〜200℃であることが好ましく、140〜180℃であることがより好ましい。また、乾燥時間も、有機化合物の種類や残存させる有機化合物の量によって適宜決定されうるが、通常1〜5時間であることが好ましく、1〜3時間であることがより好ましい。例えば、有機化合物としてエチレングリコールを用いた場合、本工程における乾燥温度の範囲は好ましくは140〜180℃であり、本工程における乾燥時間の範囲は好ましくは1〜3時間である。
有機化合物を完全に除去する場合、減圧乾燥により除去することが好ましいが、その際の減圧度は66.66〜101.32kPa(500〜760mmHg)であることが好ましい。例えば、有機化合物としてエチレングリコールを用いた場合、本工程における減圧度の範囲は好ましくは86.66〜101.32kPa(650〜760mmHg)である。
本発明の導電性高分子構造体は、様々な用途に用いることができるが、好ましくは車両用部品として用いられ、例えば、吸音材、アクチュエータなどとして適用することができる。
車両用部品以外の用途としては、コンデンサ、電池、各種センサ、発光素子などが挙げられる。
本発明を、以下の実施例および比較例を用いてさらに詳細に説明する。ただし、本発明の技術的範囲が以下の実施例のみに制限されるわけではない。
なお、得られたフィルムの膜厚は、DIGIMATIC MICROMETER(株式会社ミツトヨ製)を用いて測定した。
(実施例1)
導電性高分子であるポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(以下、PEDOTとも称する)/ポリスチレンスルホン酸(以下、PSSとも称する)(下記化学式(1)参照) 1.3質量%水溶液(Baytron社製、Baytron(登録商標)P AG)14.37gと、ポリアニリンスルホン酸(以下、PASとも称する) 7.5質量%水溶液(三菱レイヨン株式会社製、aquaPASS(登録商標)−01x)0.63gとを、テフロンシャーレに取り、25℃にてマグネティックスターラーで10分間攪拌した。その後、攪拌した混合物を、オーブン(Fisher Scientific社製、型番:Model280A)を用いて温度70℃で12時間乾燥させた。その結果、厚さ25μmのフィルム状の導電性高分子構造体0.233gを得た(固形分比率・・・PEDOT/PSS:PAS=80:20)。
Figure 2009209241
(実施例2)
下記化学式(2)で表される繰り返し単位を有する、導電性高分子であるポリピロール(以下、PPyとも称する)5質量%水溶液(シグマアルドリッチジャパン社製、製品番号:48255−2)11.14gと、PAS 7.5質量%水溶液(三菱レイヨン株式会社製、aquaPASS(登録商標)−01x)1.86gとを、テフロンシャーレに取り、25℃にてマグネティックスターラーで10分間攪拌した。その後、攪拌した混合物を、オーブン(Fisher Scientific社製、型番:Model280A)を用いて温度70℃で12時間乾燥させた。その結果、厚さ30μmのフィルム状の導電性高分子構造体0.285gを得た(固形分比率・・・PPy:PAS=80:20)。
Figure 2009209241
(実施例3)
PPy 5質量%水溶液を7.8gとし、PAS 7.5質量%水溶液を4.2gとしたこと以外は、実施例2と同様にして、厚さ65μmのフィルム状の導電性高分子構造体0.71gを得た(固形分比率・・・PPy:PAS=50:50)。
(実施例4)
下記化学式(3)で表される繰り返し単位を有する、導電性高分子であるポリアニリン(以下、PAnとも称する)10質量%水溶液(Panipol社製、Panipol(登録商標)W)を8.25gと、PAS 7.5質量%水溶液(三菱レイヨン株式会社製、aquaPASS(登録商標)−01x)2.75gとを、テフロンシャーレに取り、25℃にてマグネティックスターラーで10分間攪拌した。その後、攪拌した混合物を、オーブン(Fisher Scientific社製、型番:Model280A)を用いて温度100℃で6時間乾燥させた。その結果、厚さ90μmのフィルム状の導電性高分子構造体1.03gを得た(固形分比率・・・PAn:PAS=80:20)。
Figure 2009209241
(比較例1)
PEDOT/PSS 1.3質量%水溶液の使用量を15gとしたこと、およびPAS 7.5質量%水溶液を用いなかったこと以外は、実施例1と同様にして、厚さ20μmのフィルム状の導電性高分子構造体0.198gを得た。
(比較例2)
PEDOT/PSS 1.3質量%水溶液の使用量を9.78gとしたこと、およびPAS 7.5質量%水溶液を5.22gとしたこと以外は、実施例1と同様にして、厚さ75μmのフィルム状の導電性高分子構造体0.888gを得た(固形分比率・・・PEDOT/PSS:PAS=20:80)。
(比較例3)
PAS 7.5質量%水溶液の使用量を15gとしたこと、およびPEDOT/PSS 1.3質量%水溶液を用いなかったこと以外は、実施例1と同様にして、厚さ90μmのフィルム状の導電性高分子構造体1.13gを得た。
(比較例4)
PPy 5質量%水溶液の使用量を15gとしたこと、およびPAS 7.5質量%水溶液を用いなかったこと以外は、実施例2と同様にして、厚さ75μmのフィルム状の導電性高分子構造体0.888gを得た。
(比較例5)
PAn 10質量%水溶液の使用量を15gとしたこと、およびPAS 7.5質量%水溶液を用いなかったこと以外は、実施例4と同様にして、厚さ120μmのフィルム状の導電性高分子構造体1.45gを得た。
(比較例6)
導電性高分子であるPEDOT/PSS(下記化学式(1)参照) 1.3質量%水溶液(Baytron社製、Baytron(登録商標)P AG)14.08gと、PPy 5質量%水溶液(シグマアルドリッチジャパン社製、製品番号:48255−2)0.92gとを、テフロンシャーレに取り、25℃にてマグネティックスターラーで10分間攪拌した。その後、攪拌した混合物を、オーブン(Fisher Scientific社製、型番:Model280A)を用いて温度70℃で12時間乾燥させた。その結果、厚さ25μmのフィルム状の導電性高分子構造体0.229gを得た(固形分比率・・・PEDOT/PSS:PPy=80:20)。
(比較例7)
PEDOT/PSS 1.3質量%水溶液を10.31gとしたこと、およびPPy 5質量%水溶液を2.87gとしたこと以外は、比較例6と同様にして、厚さ30μmのフィルム状の導電性高分子構造体0.281gを得た(固形分比率・・・PEDOT/PSS:PPy=50:50)。
(比較例8)
導電性高分子であるPEDOT/PSS(下記化学式(1)参照) 1.3質量%水溶液(Baytron社製、Baytron(登録商標)P AG)12.59gと、PAn 10質量%水溶液(Panipol社製、Panipol(登録商標)W)0.41gとを、テフロンシャーレに取り、25℃にてマグネティックスターラーで10分間攪拌した。その後、攪拌した混合物を、オーブン(Fisher Scientific社製、型番:Model280A)を用いて温度70℃で12時間乾燥させた。その結果、厚さ20μmのフィルム状の導電性高分子構造体0.205gを得た(固形分比率・・・PEDOT/PSS:PAn=80:20)。
(比較例9)
PEDOT/PSS 1.3質量%水溶液を9.73gとしたこと、およびPAn 10質量%水溶液を1.27gとしたこと以外は、比較例8と同様にして、厚さ30μmのフィルム状の導電性高分子構造体0.255gを得た(固形分比率・・・PEDOT/PSS:PAn=50:50)。
(比較例10)
導電性高分子であるPAn 10質量%水溶液(Panipol社製、Panipol(登録商標)W)6.67と、PPy 5質量%水溶液(シグマアルドリッチジャパン社製、製品番号:48255−2)3.33gとを、テフロンシャーレに取り、25℃にてマグネティックスターラーで10分間攪拌した。その後、攪拌した混合物を、オーブン(Fisher Scientific社製、型番:Model280A)を用いて温度70℃で12時間乾燥させた。その結果、厚さ70μmのフィルム状の導電性高分子構造体0.829gを得た(固形分比率・・・PEDOT/PSS:PAn=80:20)。
(実施例5)
導電性高分子であるPEDOT/PSS 1.3質量%水溶液(Baytron社製、Baytron(登録商標)P AG)18.05gに、エチレングリコール(以下、EGとも称する)0.95g、およびPAS 7.5質量%水溶液(三菱レイヨン株式会社製、aquaPASS(登録商標)−01x)0.78gを、テフロンシャーレに取り、25℃にてマグネティックスターラーで10分間攪拌した。その後、攪拌した混合物を、オーブン(Fisher Scientific社製、型番:Model280A)を用いて温度70℃で12時間乾燥させた。さらに、160℃で1時間減圧乾燥(減圧度:100kPa)することにより、厚さ30μmのフィルム状の導電性高分子構造体0.303gを得た(固形分比率・・・PEDOT/PSS:PAS=80:20)。
得られた導電性高分子構造体中にエチレングリコールが残存しているかどうかの確認は、図2に示す導電性高分子構造体の熱重量分析チャートで行った。図2の矢印で示す楕円部分は、エチレングリコールの沸点である160℃付近の重量減少を示す。このチャートより、160℃付近の重量減少が見られなかったことから、エチレングリコールが導電性高分子構造体中に残存していないことを確認した。
(実施例6)
PEDOT/PSS 1.3質量%水溶液を15.2gとしたこと、EGを0.8gとしたこと、およびPAS 7.5質量%水溶液を2.63gとしたこと以外は、実施例5と同様にした。その結果、厚さ40μmのフィルム状の導電性高分子構造体0.397gを得た(固形分比率・・・PEDOT/PSS:PAS=50:50)。
得られた導電性高分子構造体中にエチレングリコールが残存しているかどうかの確認は、実施例5と同様に導電性高分子構造体の熱重量分析チャートで行った。すなわち、エチレングリコールの沸点である160℃付近の重量減少が見られなかったことから、エチレングリコールが導電性高分子構造体中に残存していないことを確認した。
上記の各実施例および各比較例で得られた導電性高分子構造体の特性評価を、下記の方法により行った。
<評価1:フィルムの弾性率変化の測定>
フィルムの弾性率変化は、図3に示すような装置10を用いて測定した。
各実施例および各比較例で得られたフィルム状の導電性高分子構造体14を、3mm×60mmの短冊状にカットし、両端から10mmの部分にそれぞれ導電性ペースト(藤倉化成株式会社製、ドータイト(登録商標) D−550)を塗布した。次いで、恒温恒湿槽11一体型の応力評価装置12の固定治具13(導線15が直接接続されている)に、導電性ペーストを塗布した短冊状の構造体の両端から10mmの部分をそれぞれ固定させた。固定させたフィルムは、25℃、相対湿度70%RHの条件下で1.5時間放置し、水分を飽和吸着させた。その後、固定させたフィルムに対し、電圧印加装置16により4Vの電圧をかけた場合の応力−ひずみ曲線、および電圧をかけなかった場合の応力−ひずみ曲線をそれぞれ測定した。得られた応力−ひずみ曲線の傾きから弾性率を算出し、4Vの電圧をかけた場合の弾性率と電圧をかけなかった場合の弾性率との差を「弾性率変化幅」とした。
<評価2:フィルムの導電率の測定>
(導電率の測定方法)
導電率(σ)は体積抵抗率(ρv)の逆数を算出することにより求めた。前記体積抵抗率は、フィルム抵抗(ρs)と膜厚(t)との積として表される(すなわち、ρv=ρs×t)ため、導電率(σ)は、下記数式3で表される。
Figure 2009209241
膜厚および下記の方法で測定したフィルム抵抗を、上記数式3に代入して、導電率を算出した。
(フィルム抵抗の測定方法)
フィルム抵抗(ρs)は、抵抗率計(ダイヤインスツルメンツ社製、ロレスターGP、MC P−T600型)に、4端子4探針PSP型プローブを装備して測定した。
得られた結果を下記表1に示す。
Figure 2009209241
上記表1からわかるように、第1の導電性高分子とスルホン酸基を有する第2の導電性高分子とを含む本発明の導電性高分子構造体は、湿度および電圧の刺激により弾性率の変化を発現することがわかった。本発明の導電性高分子構造体である実施例1〜4の弾性率変化幅は、第1の導電性高分子単独で形成される導電性高分子構造体である比較例1、および比較例4〜5の弾性率変化幅よりも大きいことがわかった。さらに、本発明の導電性高分子構造体である実施例1〜4の弾性率変化幅は、第2の導電性高分子単独で形成される導電性高分子構造体である比較例3の弾性率変化幅よりも大きいことがわかった。また、第1の導電性高分子およびスルホン酸基を有する第2の導電性高分子の含有量が、本発明の範囲外である比較例2も、弾性率変化幅が小さいことがわかった。さらに、第2の導電性高分子としてスルホン酸基を有さない導電性高分子を用いた比較例6〜10は、第2の導電性高分子としてPASを用いた場合よりも弾性率変化幅が小さいことがわかった。
加えて、EGを用いて第1の導電性高分子を処理した実施例5および6の本発明の導電性高分子構造体は、より大きな弾性率変化幅を示すことがわかった。
PEDOT/PSSについて、エチレングリコール(EG)で処理する前および処理した後の、X線回析の結果を示すチャートである。 実施例5で得られた導電性高分子構造体の熱重量分析結果を示すチャートである。 弾性率を測定する際に用いた装置の概略図である。
符号の説明
10 弾性率変化測定装置、
11 恒温恒湿槽、
12 応力評価装置、
13 固定治具、
14 導電性高分子構造体、
15 導線、
16 電圧印加装置。

Claims (7)

  1. 第1の導電性高分子50〜95質量%と、
    スルホン酸基を有する第2の導電性高分子50〜5質量%と、
    を含み、前記第1の導電性高分子の導電率が前記第2の導電性高分子の導電率よりも大きい、導電性高分子構造体。
  2. 前記第1の導電性高分子が有機化合物で処理されたものである、請求項1に記載の導電性高分子構造体。
  3. 前記有機化合物が、アルコール化合物、フェノール化合物、アルデヒド化合物、ケトン化合物、カルボン酸化合物、カルボン酸エステル化合物、エーテル化合物、スルホン酸化合物、アミン化合物、およびアミド化合物からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項2に記載の導電性高分子構造体。
  4. 前記第1の導電性高分子の導電率と前記第2の導電性高分子の導電率との比が、3:1〜5000:1である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の導電性高分子構造体。
  5. 形状がフィルム状である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の導電性高分子構造体。
  6. 第1の導電性高分子とスルホン酸基を有する第2の導電性高分子とを溶媒に加え、攪拌および混合し混合物を得る第1の工程と、
    前記第1の工程で得られた混合物中の溶媒を乾燥させ、導電性高分子構造体を得る第2の工程と、
    を含む、導電性高分子構造体の製造方法。
  7. 第1の導電性高分子、スルホン酸基を有する第2の導電性高分子、および有機化合物を溶媒に加え、攪拌および混合し混合物を得る第1の工程と、
    前記第1の工程で得られた混合物中の溶媒を乾燥させる第2の工程と、
    前記第2の工程で得られた結果物をさらに乾燥し、導電性高分子構造体を得る第3の工程と、
    を含む、導電性高分子構造体の製造方法。
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