JP2014113757A - 反転装置 - Google Patents

反転装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2014113757A
JP2014113757A JP2012269626A JP2012269626A JP2014113757A JP 2014113757 A JP2014113757 A JP 2014113757A JP 2012269626 A JP2012269626 A JP 2012269626A JP 2012269626 A JP2012269626 A JP 2012269626A JP 2014113757 A JP2014113757 A JP 2014113757A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lining material
reversing
opening
reversing device
main body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012269626A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6022919B2 (ja
Inventor
Takashi Shimanuki
孝 島貫
Yukio Sasaki
幸男 佐々木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP2012269626A priority Critical patent/JP6022919B2/ja
Publication of JP2014113757A publication Critical patent/JP2014113757A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6022919B2 publication Critical patent/JP6022919B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】 ライニング材を長距離区間にわたって効率よく迅速に施工することのできる反転装置とする。
【解決手段】 反転装置1は、ライニング材10が引き込まれる本体部2と、ライニング材10に流体圧力を作用させる反転部4とを備える。本体部2には、ライニング材10の制御索31を収納した格納部3と、格納部3と反転部4との間を選択的に開閉する開閉弁22、24とが設けられる。格納部3は、制御索31の巻取リール32を回転可能に保持するとともに、気密的に閉止可能な開口部33を備えており、開閉弁24を閉止した状態で開口部33を開放することで、制御索31の末端に新たな制御索35の先端を結合可能とされている。
【選択図】 図4

Description

本発明は、老朽化した既設管の内面にライニングを施して管路を補修するのに用いる反転装置に関する。
地中に埋設された上水道管、農水管などの種々の既設管が老朽化した場合に、その管路を掘削することなく、管路の内面にライニングを施して管路を補修する既設管の更生工法が広く実用化されている。
その更生工法の一つとして、管状樹脂吸着基材に未硬化の液状硬化性樹脂を含浸させたチューブ状のライニング材を、流体圧によってその内面と外面とを反転させつつ管路内に挿入し、当該ライニング材に含浸されている硬化性樹脂を硬化させて一体化する、いわゆる反転工法がある。
反転工法には、例えば特許文献1に開示されるようなライニング材の反転装置が用いられる。この種の反転装置は、ライニング材がロール状に巻き取られたリールと、リールを内部に収容した収納容器と、ライニング材を反転させる反転ノズルとを備えて構成されている。収納容器には圧縮空気が供給されてライニング材が引き出され、反転ノズルによりライニング材が反転されて更生管路に挿入される。そして、ライニング材を管路の内面に押圧し、硬化したライニング材によって管路の内面がライニングされる。ライニング材は、リールに巻き取られて収納容器に収容されるに限らず、特許文献2に開示されるように、平坦状に折り畳んだ状態で収納容器に収容される場合もある。
しかしながら、前記従来の反転装置にあっては、ライニング材の巻き取り量がリールの大きさ又は収納容器の大きさ等により制限されるので、ライニング材の施工延長が制限され、一時に更生可能な管路の長さに限界があるという問題点があった。
このような問題点に対し、例えば特許文献3に開示されるように、折り畳まれたライニング材をチャンバー内に一定の長さ分だけ引き込み、圧縮空気を供給してライニング材を前方に移送して断続的に反転させ、これを繰り返す構成の反転装置も提案されている。この反転装置では、チャンバーの内部空間に、複数の支持ローラと複数の稼動ローラとを含む牽引機構が備えられており、ライニング材の上側に配置された稼動ローラを下降させることでライニング材を引き込み、稼動ローラを元の位置に上昇させることでライニング材を緩く繰り出し、圧縮空気を作用させる構成とされている。
特開2006−205722号公報 特開2003―165158号公報 特開2012−516251号公報
通常、ライニング材を反転させつつ更生管路に送り込む際、ライニング材の後端部には制御索が取り付けられる。制御索はリール等に巻き取られており、ライニング材が反転するにつれて該リールから繰り出される。かかる制御索によって、ライニング材の後端部を後方へ牽引して、ライニング材の反転速度や推進速度を減速させている。例えば、特許文献3に開示された反転装置では、支持バンドとよばれる制御索が巻取ロールに巻き取られて反転装置に内蔵された構成とされている。この場合、巻取ロールの大きさは一定であることから、巻き取られる支持バンドの長さも一定であり、ライニング材の施工延長は巻取ロールに巻かれた支持バンドの長さにより制限を受けることとなる。そのため、ライニング材の施工延長は、一定の範囲に制限されてしまうという問題点があった。
また、制御索は、ライニング材に流体圧力を作用させる過程で、ライニング材に引っ張られて順次繰り出される。このため、制御索は、反転装置内部のライニング材の搬送ルートの近傍に収納されている必要があり、反転装置に内蔵された構成であった。したがって、制御索が不足した場合に、内蔵された制御索を容易に継ぎ足したり交換したりすることはできず、ライニング材の施工延長が制限されていた。その結果、長距離区間にわたる管路更生を行う場合には、複数回に分けてライニング材を施工しなければならないという問題点があった。
そこで本発明は、上記のような問題点にかんがみてなされたものであり、その目的とするところは、ライニング材の後端部に取り付けられる制御索の長さに制限されることなく、ライニング材を長距離区間にわたって効率よく迅速に施工することのできる反転装置を提供することにある。
前記の目的を達成するための本発明の解決手段は、ライニング材が引き込まれる導入口及び該ライニング材が通過する排出口を備えた本体部と、前記排出口に接続されてライニング材の先端部を係止し該ライニング材に流体圧力を作用させる反転部とを有し、筒状のライニング材の内面と外面とを反転させつつ該ライニング材を送り出す反転装置を前提とする。この反転装置に対し、前記本体部には、ライニング材の後端部に取り付けられる長尺の制御索を収納した格納部と、該格納部と前記反転部との間を選択的に開閉する開閉弁とを備えさせ、前記格納部に、前記制御索の巻取リールを回転可能に保持させるとともに、気密的に閉止可能な開口部を設けて、前記開閉弁を閉止した状態で前記開口部を開放し、前記制御索の末端に新たな制御索の先端を結合可能な構成としている。
この特定事項により、ライニング材の反転過程でライニング材の後端部に取り付けた制御索が全て格納部から繰り出されたとしても、格納部の開口部を開放して制御索を追加することができ、ライニング材の反転作業を続行することが可能となる。反転途中にあるライニング材の内部圧力は、反転部と格納部との間に設けられた開閉弁を閉止することで一定に保持されることから、反転作業を一旦停止して、制御索を追加する作業等を行っても、ライニング材の反転に影響を及ぼすことなく迅速に反転作業を再開させることができる。その結果、制御索の長さに制限されることなく、長距離区間にわたって効率よくライニング材を施工することが可能となる。
前記反転装置のより具体的な構成として次のものが挙げられる。つまり、前記格納部には、前記開口部に気密的に密着される蓋部材を備えさせることが好ましい。
これにより、反転装置の格納部を気密的に閉止して本体部及び反転部の内部圧力を保持することが可能となり、また必要に応じて格納部の開口部を開放することが可能となる。
また、前記反転装置においては、前記格納部を、前記開口部を介して本体部に連結させ、本体部に対して着脱自在な構成とすることが好ましい。
この場合、本体部には制御索を収納した格納部が前記開口部を介して装着されている。これにより、制御索を追加等する必要が生じたとき、一旦、その格納部を取り外し、格納部に制御索を追加し又は制御索を収納した新たな格納部に交換することが可能となり、容易にライニング材の反転作業を続行することできる。
また、前記反転装置においては、前記格納部を、新たな制御索を収納した追加の格納部を、前記開口部を介して連結可能な構成とすることが好ましい。
これにより、制御索を追加等する必要が生じたとき、本体部に設けられた格納部に対し、別途、追加の格納部を連結して、必要長さの制御索を追加することが可能となり、容易にライニング材の反転作業を続行することができる。
また、前記反転装置において、前記格納部には、巻取リールを回転駆動させる電動機及び該電動機を制御する制御装置を備えさせることが好ましい。
これにより、電動機が駆動されると、巻取リールが一方向に回転し、制御策を一定の速度で繰り出すものとなる。したがって、制御策の繰り出し量が制御され、反転されるライニング材の推進に制動をかけることが可能となる。
本発明では、本体部に、ライニング材の後端部に取り付けられる長尺の制御索を収納した格納部と、該格納部と前記反転部との間を選択的に開閉する開閉弁とを備えさせ、前記格納部に気密的に閉止可能な開口部を備えさせて、前記開閉弁を閉止した状態で前記開口部を開放し、前記制御索の末端に新たな制御索の先端を結合可能な構成としている。このため、必要長さの制御索を追加することができ、反転装置の格納部に収納された制御索の長さに制限されることなく、ライニング材を長距離区間にわたって効率よく迅速に施工することが可能となる。
本発明の実施の形態に係る反転装置の説明図である。 前記反転装置を用いた既設管の更生方法を示す説明図である。 ライニング材の一例を示す断面図である。 前記反転装置によるライニング材の反転過程を示す説明図である。 前記反転装置における格納部から制御索が全て繰り出された状態を示す説明図である。 前記反転装置における格納部を開放して制御索を追加する様子を示す説明図である。 前記反転装置において制御索の追加が完了した状態を示す説明図である。 本発明の他の実施の形態に係る反転装置の説明図である。 本発明のさらに他の実施の形態に係る反転装置の説明図である。
以下、本発明の実施の形態に係る反転装置について、図面を参照しつつ説明する。
図1は実施形態に係る反転装置1の構成を示す説明図であり、図2は反転装置1を用いた既設管7の更生方法を示す説明図である。
本発明に係る反転装置1は、長尺筒状のライニング材10の内面と外面とを反転させ、反転させたライニング材10を送り出すのに用いられる。反転されるライニング材10は、例えば図3に示されるように構成されている。
例示のライニング材10は、更生対象の既設管7の内周面にライニング層を形成するものであり、予め既設管7の内径より小さい外径の筒状に形成されている。ライニング材10は外面側の被覆層11と、内面側の樹脂含浸層12とを備えた複層構造からなる。
最も外側の被覆層11は、加圧流体の不透過性を有する合成樹脂フィルム材により筒状に形成されている。例えば、被覆層11は、ポリエチレンフィルム、ポリウレタンフィルム、又は軟質塩化ビニル樹脂フィルム等によって形成されている。また、被覆層11には、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエステル、もしくはポリ塩化ビニル等の樹脂フィルム材、又はエラストマーや合成ゴム系材料からなるシート材を用いて形成することも可能である。
ライニング材10の被覆層11の内側には、単層又は複層構造の樹脂含浸層12が設けられている。図3では、樹脂含浸層12として、二層に重ねた樹脂不織布121と、これら樹脂不織布121の間に介装された強化繊維122とを備えている。
樹脂不織布121は、液状の熱硬化性樹脂を主剤とする母材樹脂を含浸する基材であり、可撓性を有し樹脂含浸性に優れた材料からなる。樹脂不織布121としては、例えば、ポリエステル、高性能ポリエチレン(HPPE)、又はポリプロピレン、その他高強度で高弾性材料からなる不織布を用いることができる。樹脂含浸層12に介装されている強化繊維122は、ガラス繊維、アラミド繊維、炭素繊維等の強化繊維材料とされ、母材樹脂との接着性を高めるため、シランカップリング剤で前処理されている。
かかる樹脂含浸層12は、既設管7の更生工程において、未硬化の母材樹脂が含浸され、外面側となるように反転され、既設管7内で硬化してライニング層を形成するものとなる。
このような筒状のライニング材10は、反転装置1によって、内面と外面とを反転させて既設管7へ送り込まれる。反転装置1は、図1に示されるように、ライニング材10の導入口21及び排出口23を備える本体部2と、排出口23に接続されてライニング材に流体圧力を作用させる反転部4とを有している。
反転装置1の本体部2は、圧縮空気その他の反転用媒体を受け入れて、流体圧力を保持する圧力容器とされている。本体部2の一方の端部には、ライニング材10を内部に引き込むための導入口21が設けられ、他方の端部には、ライニング材10を通過させる排出口23が設けられている。
本体部2に導入されるライニング材10は、平坦状に折り畳まれて搬送され、導入口21の前段(図1における左側)に配備される。導入口21及び排出口23には、本体部2の内部空間の圧力を保持するべく選択的に開閉される開閉弁22、24がそれぞれ備えられている。
本体部2の内部空間には、導入口21から排出口23へとライニング材10を案内する案内部材5が設けられている。案内部材5としては、例えば、複数の固定部材51と、複数の昇降部材52とを含んで構成されている。ライニング材10は、平坦状に折り畳まれた状態で導入口21から本体部2内に導入され、案内部材5に到達する。固定部材51と昇降部材52とは、ライニング材10の搬送ルートを挟んで上下に交互に並んだ状態に配設されている。また、固定部材51及び昇降部材52は、回転軸が、本体部2の導入口21と排出口23とを結ぶライニング材10の搬送ルートに対して交差するように配列されている。
固定部材51は、ライニング材10の搬送ルートに沿って、同一の平面上に配設されている。また、昇降部材52は、ライニング材10の外面下部に接触するよう、ライニング材10の搬送ルートの下方に配列されている。各昇降部材52は、図示しない上下駆動手段により、上下方向に往復移動可能とされている。これにより、ライニング材10の外面下部を支持した昇降部材52が上昇してライニング材10を本体部2内へ引き込むことが可能とされている。
本体部2の後段には反転部4が設けられている。反転部4は、本体部2の排出口23に連結され、開閉弁24を開放することで本体部2と一体の内部空間を構成する。反転部4の先端部には、図示しない係止金具が備えられている。係止金具には、ライニング材10の先端の開口端部が裏返されて取り付けられる。
図1に示すように、反転部4は、本体部2の排出口23との連結部から先端部にかけて漸次拡径された略円錐台形状の側壁を有する。反転部4の側壁には、反転用媒体としての圧縮空気等の供給源に接続された供給管41が取り付けられている。反転部4の側壁には、反転部4内の圧力を測定するための圧力センサ等も適宜設けられている。反転部4の側壁は、かかる形状であるに限らず、円形の開口端面を有する形状であれば略円筒状等のどのような形状であってもよい。
本実施の形態において、反転装置1の本体部2には、導入口21と案内部材5との間に、制御索31の格納部3が設けられている。格納部3は、ボックス状に形成されており、本体部2の内部空間に連通するとともに、制御索31の収納空間が本体部2の内部空間から区画されるように設けられている。また、格納部3は、本体部2を通過するライニング材10の搬送ルートに干渉しないよう、搬送ルートの上部に配設されている。この格納部3には、制御索31を巻き取ったリールやスプールなどの回転体(以下、リール32という。)が収納されている。
制御索31は、ライニング材10を反転させつつ既設管7に送り込む際に、ライニング材10の後端部に取り付けられて後方へ牽引し、ライニング材10の反転速度及び推進速度が高速化するのを抑制する。制御索31としては、帯状又は紐状の長尺物を使用することができる。帯状の長尺物としては、繊維性のベルト材が適当であり、紐状の長尺物としては、繊維性の組紐やロープ等が適当とされる。
格納部3には、リール32を回転自在に軸承するための図示しない軸受け部が設けられている。この軸受け部に回転自在に軸承されるリール32は、その軸部に、図示しない電動モータの出力軸が連結されている。電動モータの回転は制御装置により制御される。電動モータが駆動されると、リール32は一方向に回転し、制御索31を一定の速度で繰り出す。これにより、制御索31の繰り出し量が制御され、反転されたライニング材10の推進に制動をかけることになる。
格納部3は、上部にリール32を挿通可能な大きさの開口部33を有する。また、この開口部33には、開閉可能な蓋部材34が設けられている。蓋部材34は、閉止時に開口部33との間でシール部材等を介して気密的に密着される。また、蓋部材34は、本体部2の内部圧力に耐えうる十分な強度を有する。
蓋部材34を気密的に密着させる構成としては、例えば、開口部33の開口縁に形成されたフランジ部と、蓋部材34の周縁部とをシール部材を介して密着させる構成とすることが好ましい。また、蓋部材34は、格納部3の開口部33に、蝶番等の連結部材を介して片開き式で回動自在となるように取り付けられるとともに、開口部33の開口縁に係合しうるフック等の係止部材を備えて、これらを係合させて締め付けることで気密的に密着される構成とすることが好ましい。
これにより、反転装置1においては、格納部3の蓋部材34を外し、開口部33を開放することで、外部から格納部3内の確認を行ったり各種の作業を行ったりすることが可能とされている。特に、ライニング材10の反転過程で、格納部3に納められた制御索31が全て繰り出された場合には、格納部3の開口部33を使用して、リール32の交換作業を行ったり、制御索31を追加する作業を行ったりすることが可能となる。
次に、上述のように構成される反転装置1を用いた既設管7の更生工法について、図面を参照しつつ説明する。
例えば上水道管や農業用水管等の既設管7の更生作業にあっては、先ず、既設管7の流水を停止させ、又は既設管7内からいったん除去等することが好ましい。また、既設管7の更生対象範囲の上流側及び下流側の端部に、適宜の立坑71を掘削する。既設管7内に存在する堆積物や木片等の異物があればそれらを除去し、高圧水洗浄を行うことが好ましい。
図2に示すように、反転装置1は、作業トラック91の荷台に積載されて、立坑71近傍の地上に設置される。このとき、作業用トラック91の荷台を、ライニング材10の挿入方向に向けることで、反転装置1の反転部4を更生対象管路に向けて配置する。また、ライニング材10は平坦状に折り畳まれた状態で、材料運搬車92に保冷されて搬入され、立坑71近傍の地上に配置される。反転装置1の本体部2には、ライニング材10を挿通させて、ライニング材10の先端部を反転部4に係止する。
すなわち、図1に示したように、本体部2の導入口21の開閉弁22及び排出口23の開閉弁24をともに開放した状態で、ライニング材10を本体部2内に導入する。そして、本体部2の内部空間に一列に並んだ複数の固定部材51と、その下方の複数の昇降部材52との間にライニング材10を挿通させる。排出口23を挿通させたライニング材10は、先端部を外側に折り返して反転部4に係止させ、気密に取り付けておく。格納部3には、制御索31を巻き取ったリール32を収納する。
次に、ライニング材10を反転させつつ既設管7内へ送り込む。図4〜図7は、反転装置1によるライニング材10の反転過程を工程ごとに示す説明図である。なお、図4〜図7においては、本体部2の内部空間に設けられる案内部材5を省略して示している。
反転装置1においては、図1に示した状態から、本体部2の導入口21の開閉弁22を開放するとともに、排出口23の開閉弁24を閉止し、案内部材5を駆動させてライニング材10を本体部2内へさらに引き込む(引き込み工程)。
次いで、図4に示すように、本体部2の導入口21の開閉弁22を閉止し、排出口23の開閉弁24を開放する。また、図示しない圧縮空気供給源を駆動し、ライニング材10を反転させるための圧縮空気を、供給管41を介して反転部4に送り込む(圧縮空気供給工程)。
反転部4は、本体部2に連通した気密状態の密閉空間となっている。圧縮空気の流体圧力はライニング材10の外面側(図3における被覆層11側)に作用し、ライニング材10の先端部から順に反転部4の前方へライニング材10を押し出す。すなわち、ライニング材10は、流体圧力の作用を受けて本体部2から反転部4へ押し出され、大きな抵抗なく容易に内面と外面とが反転される(反転工程)。これにより、引き込み工程にて引き込んだ分のライニング材10を全て反転させつつ反転部4から送り出すことができる。
次いで、上記の引き込み工程、圧縮空気供給工程、及び反転工程を複数回繰り返し、ライニング材10を既設管7内へと反転させつつ送り込む。図2に示すように、反転装置1により反転されたライニング材10は、立坑71から既設管7内に送り込まれる。
ライニング材10の反転作業が進行し、図4に示すように、ライニング材10の後端部が本体部2に引き込まれると、制御索31をライニング材10の後端部に取り付ける。これにより、ライニング材10の後端部に追従して制御索31が格納部3から繰り出され、ライニング材10の推進速度を制御しながら既設管7内を進行させることができる。
また、既設管7内へライニング材10が送り込まれる過程で、図5に示すように、制御索31がリール32から全て繰り出されると、ライニング材10のそれ以上の反転が停止することとなる。そこで、繰り出された制御索31の末端に、新たな制御索35の先端を結合して、ライニング材10の反転を続行させる。
具体的には、本体部2の導入口21の開閉弁22を閉止した状態のまま、排出口23の開閉弁24を閉止する。これにより、反転途中のライニング材10の内部圧力を保持する。その後、本体部2の導入口21の開閉弁22を開放し、本体部2の圧縮空気を排出する。
次いで、図6に示すように、格納部3の開口部33の蓋部材34を開放して、制御索31が全て繰り出されたリール32を格納部3から取り出す。そして、このリール32に替えて、新たな制御索35を巻き取った新規のリール36を、開口部33から格納部3内へ挿入し、回転自在となるように取り付ける。かかるリール36は、制御索35が巻き付けられて相当の重量を有することから、クレーン等の揚重機械で吊り上げられて移動される。そのため、作業性を考慮し、格納部3の開口部33は、格納部3の上部に設けられていることが好ましい。
格納部3に収納された新たな制御索35の先端は、既に繰り出された制御索31の末端に結合される。制御索31、35は、ともに帯状又は紐状の長尺物であり、手作業でも容易に端部同士を結びつけて結合することができる。
次いで、図7に示すように、格納部3の開口部33を蓋部材34で気密に閉止する。また、本体部2の導入口21の開閉弁22を閉止して、排出口23の開閉弁24を開放する。これにより、新旧の制御索31、35が結合されて連続し、再び、ライニング材10を反転させつつ送り出す作業を進めることができる。
ライニング材10は被覆層11が内側となるように裏返されており、圧縮空気の作用によって拡径され、樹脂含浸層12が既設管7の内壁に密着する。ライニング材10は、樹脂含浸層12に含浸している母材樹脂が硬化することで、既設管7と一体化し、ライニング層を形成する。既設管7には被覆層11で覆われた平滑な内周面が形成される。
(他の実施形態)
本発明において、反転装置1は、上記形態により構成されるに限らず、次のように構成されてもよい。図8は、他の実施形態に係る反転装置1を示す説明図であり、図9はさらに他の形態に係る反転装置1を示す説明図である。
図8に示す反転装置1では、格納部3は、上部に設けられた開口部33を介して、新たなリール36を収納した追加の格納部30を連結可能に構成されている。格納部3の開口部33は、開口縁にフランジ部331を有する。また、追加の格納部30は、ボックス状に形成されて、制御索35を巻き取ったリール36が、その内部に回転可能に備えられている。追加の格納部30は、底部に開口部を有し、開口縁にフランジ部301を備えている。格納部3のフランジ部331及び追加の格納部30のフランジ部301は、相互に突き合わせた接続部分がシール部材を介して気密的に密着可能とされている。
このように構成されることにより、反転装置1において、既設管7内へライニング材10を送り込む過程で、制御索31がリール32から全て繰り出されたとき、格納部3の開口部33を開放し、その上方に追加の格納部30を連結して対応することができる。本体部2の格納部3の内部には、空になったリール32をそのまま残置することができる。新たな制御索35は、追加の格納部30から繰り出され、格納部3を通過して本体部2の内部空間に導かれる。これにより、新旧の制御索31、35が結合されて連続し、再び、ライニング材10の反転作業を進めることができる。
また、図9に示す反転装置1では、格納部3は、制御索31を巻き取ったリール32と、リール32を回転駆動させる図示しない電動モータと、電動モータを制御する図示しない制御装置とを備えたユニットとして構成されている。
格納部3は、ボックス状に形成されて、底部に開口部33が設けられている。開口部33の開口縁にはフランジ部331が形成され、本体部2に気密的に連結可能とされている。これにより、格納部3は、開口部33を介して本体部2の内部空間に連通するとともに、制御索31の収納空間が本体部2の内部空間から区画されるように構成されている。
格納部3のフランジ部331には、本体部2の外面にフランジ部331を密着させるシール部材と、例えばネジ機構を用いた係止部材等とが備えられている。格納部3は、本体部2に対してフランジ部331を締め付けて固定される。これにより、格納部3の開口部33が気密的に閉止される。
このように構成されることにより、反転装置1において、既設管7内へライニング材10を送り込む過程で、制御索31がリール32から全て繰り出されたとき、格納部3を本体部2から取り外し、ユニット化されている新規の格納部3を本体部2に装着することで、ライニング材10の反転を容易に続行させることができる。
以上のように構成される反転装置1によれば、ライニング材10の施工延長が制御索31の長さによって制限されるという従来の問題点を解消し、ライニング材10の反転に不具合を生じさせることなく、円滑に反転させつつ、長距離区間の更生管路であっても迅速に効率よくライニング材10を施工することが可能となる。また、反転装置1は、ライニング材10に対する十分な反転圧力と推進力とを備えているので、ライニング材の反転を阻害することがなく、長さの制限なくライニング材10を反転させることができ、長距離区間にわたって作業性よくライニング材10を施工することができる。
なお、本発明において開閉弁の配設箇所は、上記構成に加えて、本体部2の内部空間と格納部3とを区画するように、格納部3の後段部にも設けられてもよい。また、格納部3の開口部33を閉止する蓋部材34は、片開き式の回動自在な構成であるに限らず、開口部33から離脱可能な構成やスライド可能な構成であるなど、開口部33を気密的に閉止可能であればどのように構成されてもよい。また、ライニング材10の反転用媒体としては、圧縮空気に限らず、蒸気や加熱水などの流体圧力を作用させうるものであればどのような流体であってもよい。
本発明は、ライニング材を用いた既設管の更生に好適に利用可能である。
1 反転装置
2 本体部
21 導入口
22 開閉弁
23 排出口
24 開閉弁
3 格納部
30 追加の格納部
31、35 制御索
32、36 リール
33 開口部
331 フランジ部
34 蓋部材
4 反転部
41 供給管
5 案内部材
51 固定部材
52 昇降部材
7 既設管
71 立坑
91 作業トラック
10 ライニング材

Claims (5)

  1. ライニング材が引き込まれる導入口及び該ライニング材が通過する排出口を備えた本体部と、前記排出口に接続されてライニング材の先端部を係止し該ライニング材に流体圧力を作用させる反転部とを備え、筒状のライニング材の内面と外面とを反転させつつ該ライニング材を送り出す反転装置であって、
    前記本体部には、ライニング材の後端部に取り付けられる長尺の制御索を収納した格納部と、該格納部と前記反転部との間を選択的に開閉する開閉弁とが設けられ、
    前記格納部は、前記制御索の巻取リールを回転可能に保持するとともに、気密的に閉止可能な開口部を備え、前記開閉弁を閉止した状態で前記開口部を開放し、前記制御索の末端に新たな制御索の先端を結合可能とされたことを特徴とする反転装置。
  2. 請求項1に記載の反転装置において、
    前記格納部は、前記開口部に気密的に密着される蓋部材を備えることを特徴とする反転装置。
  3. 請求項1又は2に記載の反転装置において、
    前記格納部は、前記開口部を介して前記本体部に連結されており、該本体部に対して着脱自在とされたことを特徴とする反転装置。
  4. 請求項1又は2に記載の反転装置において、
    前記格納部は、前記開口部を介して、新たな制御索を収納した追加の格納部を連結可能とされたことを特徴とする反転装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一つの請求項に記載の反転装置において、
    前記格納部は、巻取リールを回転駆動させる電動機及び該電動機を制御する制御装置を備えることを特徴とする反転装置。
JP2012269626A 2012-12-10 2012-12-10 ライニング材の反転方法および反転装置 Expired - Fee Related JP6022919B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012269626A JP6022919B2 (ja) 2012-12-10 2012-12-10 ライニング材の反転方法および反転装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012269626A JP6022919B2 (ja) 2012-12-10 2012-12-10 ライニング材の反転方法および反転装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014113757A true JP2014113757A (ja) 2014-06-26
JP6022919B2 JP6022919B2 (ja) 2016-11-09

Family

ID=51170298

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012269626A Expired - Fee Related JP6022919B2 (ja) 2012-12-10 2012-12-10 ライニング材の反転方法および反転装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6022919B2 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60138737U (ja) * 1984-02-27 1985-09-13 東京瓦斯株式会社 管路の内張り装置
JPH0263722A (ja) * 1988-08-30 1990-03-05 Ashimori Ind Co Ltd 管路の内張り方法
JP2001030357A (ja) * 2000-10-10 2001-02-06 Hideyoshi Kimura 排水取付管の補修方法及びそれに用いる装置
JP2012516251A (ja) * 2009-11-19 2012-07-19 バンドー コンストラクション カンパニー リミテッド 管路補修用チューブ材の反転装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60138737U (ja) * 1984-02-27 1985-09-13 東京瓦斯株式会社 管路の内張り装置
JPH0263722A (ja) * 1988-08-30 1990-03-05 Ashimori Ind Co Ltd 管路の内張り方法
JP2001030357A (ja) * 2000-10-10 2001-02-06 Hideyoshi Kimura 排水取付管の補修方法及びそれに用いる装置
JP2012516251A (ja) * 2009-11-19 2012-07-19 バンドー コンストラクション カンパニー リミテッド 管路補修用チューブ材の反転装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP6022919B2 (ja) 2016-11-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9310014B2 (en) Systems and methods for making pipe, and method of installing the pipe in a pipeline
AU2010254208B2 (en) Apparatus and method for lining a pipe
KR20060076735A (ko) 라이닝재 반전장치
KR100951450B1 (ko) 관로보수용 튜브재 반전장치
KR20070047212A (ko) 라이닝재 반전장치
JP7317378B2 (ja) ライニング材を反転させる装置及び方法
JP2014223810A (ja) 管ライニング材反転方法
JP6022919B2 (ja) ライニング材の反転方法および反転装置
US20100295198A1 (en) Apparatus and method for lining a pipe
JP2014113756A (ja) 反転装置
KR101190799B1 (ko) 관라이닝재 반전장치 및 이를 이용한 관라이닝재의 반전방법
JP5205201B2 (ja) 管ライニング反転装置及び管ライニング反転方法
KR101190800B1 (ko) 관라이닝재 반전장치 및 이를 이용한 관라이닝재의 반전방법
KR20000006990A (ko) 노후된 관을 보수하기 위한 연질튜브 반전삽입 밀착방법및 장치
JP2003165158A (ja) 管ライニング工法
US8640318B2 (en) Method for forming elongated composite tubular
JPH01204726A (ja) 管路の内張り方法
KR101791011B1 (ko) 매설관로의 비굴착 보수용 튜브 반전 공급장치
JP6666801B2 (ja) 既設管の更生方法
JP4247394B2 (ja) 管ライニング材の密閉容器及びその管ライニング材の反転方法
KR20080006131A (ko) 라이닝재 반전장치
JP2021171956A (ja) ライニング材を反転させる装置及び方法
JP5102890B2 (ja) ライニング材反転装置
JP5837854B2 (ja) 配管の引取方法
JPS6118462A (ja) 既設管の管継手部補修装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150810

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160411

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160419

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160617

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160913

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161006

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6022919

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees