JP2014112582A - クラスタ状態監視装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】発電可能な状態のクラスタの異常を検出することが可能なクラスタ状態監視装置を提供する。
【解決手段】クラスタ状態監視装置30では、モジュールストリングが、所定複数の太陽電池セルからなる複数のクラスタ12の端末間の電圧をクラスタ電圧として検出する。そして、クラスタ電圧同士を比較し、他と比べて異常なクラスタ電圧が検出された場合に異常有りと判定し、発電可能な状態のクラスタの受光異常や劣化異常を検出する。
【選択図】図4

Description

本発明は、複数の太陽電池セルを直列接続してなる太陽電池セルストリングを複数のクラスタに等分し、それらクラスタの状態を監視するクラスタ状態監視装置に関する。
一般に、この種の電源システムでは、各クラスタの両端末間にバイパスダイオードが逆バイアス電圧を受けるように接続されている。そして、従来のクラスタ状態監視装置では、バイパスダイオードがオンしているか否かによって、何れのクラスタに異常が在るか否かを検出する構成になっていた(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−94751号公報(請求項1、図3、図13、段落[0030])
ところで、上記したバイパスダイオードは、クラスタが発電不能な状態になるまではオンしないので、従来のクラスタ状態監視装置では、発電可能な状態のクラスタの異常を検出することができなかった。即ち、クラスタが発電は行っているものの、例えば、太陽電池セルの一部に異物が付着したために発電量が低下するような異常や、劣化による内部抵抗の増加により発電量が低下するような異常を検出することができないという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、発電可能な状態のクラスタの異常を検出することが可能なクラスタ状態監視装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1の発明に係るクラスタ状態監視装置(100)は、複数の太陽電池セル(11)を直列接続してなり、負荷に電力を供給する太陽電池セルストリング(10S)を、1つ又は所定複数の太陽電池セル(11)からなる複数のクラスタ(12)に等分し、それらクラスタ(12)の状態を監視するクラスタ状態監視装置(100)において、各クラスタ(12)の端末間の電圧をクラスタ電圧として検出するクラスタ電圧検出手段(32,33,34,35)と、クラスタ電圧同士を比較し、予め設定された閾値を超えて他のクラスタ電圧より低いクラスタ電圧が検出された場合に異常有りと判定する異常判定手段(93,S41,S57,S58)とを備えたところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載のクラスタ状態監視装置(100)において、複数のクラスタ(12)を一纏めに固定してなる太陽電池モジュール(10)を複数直列接続して太陽電池セルストリング(10S)が構成され、各太陽電池モジュール(10)毎に、クラスタ電圧検出手段(32,33,34,35)を含みかつそのクラスタ電圧検出手段(32,33,34,35)が検出したクラスタ電圧の情報を無線送信するモジュール端末(30)が設けられると共に、異常判定手段(93,S41,S57,S58)を有しかつ複数のモジュール端末(30)からクラスタ電圧の情報を無線受信して、異常判定手段(93,S41,S57,S58)にてクラスタ電圧同士を比較して異常の有無を判定するデータ判定端末(90)を備えたところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項2に記載のクラスタ状態監視装置(100)において、各モジュール端末(30)は、太陽電池モジュール(10)又はクラスタ電圧の出力電圧が、予め設定された単位時間当りの基準低下量(ΔE10)を超えて低下したことを電圧急低下現象として検出する自己トリガ検出手段(34,S11)を備え、自己トリガ検出手段(34,S11)が電圧急低下現象を検出したことをトリガにして、そのトリガの前又は後に検出された最新のクラスタ電圧の情報を無線送信するところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項2又は3に記載のクラスタ状態監視装置(100)において、各モジュール端末(30)は、太陽電池モジュール(10)又はクラスタ(12)から受電して作動するアイソレート電源(31)を備えているところに特徴を有する。
請求項5の発明は、請求項2に記載のクラスタ状態監視装置(100)において、データ判定端末(90)から無線出力されたトリガ信号に応じて、各モジュール端末(30)が、そのトリガ信号の受信の前又は後に検出された最新のクラスタ電圧の情報を無線送信するところに特徴を有する。
請求項6の発明は、請求項1乃至5の何れか1の請求項に記載のクラスタ状態監視装置(100)において、クラスタ電圧検出手段(32,33,34,35)は、負荷の消費電力が極めて小さいか又は無負荷の小・無負荷状態におけるクラスタ電圧を小・無負荷時クラスタ電圧(E1(i,j))として検出し、異常判定手段(93,S57,S58)は、予め設定された第1閾値を超えて小・無負荷時クラスタ電圧(E1(i,j))がその平均値(E1a)より低いクラスタ(12)に第1種の異常があると判定するところに特徴を有する。
請求項7の発明は、請求項6に記載のクラスタ状態監視装置(100)において、クラスタ電圧検出手段(32,33,34,35)は、小・無負荷状態に比べて負荷の消費電力が極めて大きい大負荷状態におけるクラスタ電圧を大負荷時クラスタ電圧E2(i,j)として検出し、第1閾値内で小・無負荷時クラスタ電圧(E1(i,j))がその平均値(E1a)と同一でかつ、予め設定された第2閾値を超えて大負荷時クラスタ電圧E2(i,j)がその平均値(E2a)より低いクラスタ(12)に、第1種と異なる第2種の異常があると判定するところに特徴を有する。
[請求項1の発明]
請求項1のクラスタ状態監視装置(100)では、複数のクラスタ(12)のクラスタ電圧同士を比較して、他のクラスタ電圧より閾値を超えて低いクラスタ電圧が検出された場合に異常有りと判定するので、発電可能な状態のクラスタ(12)の異常を検出することができる。即ち、本発明のクラスタ状態監視装置(100)によれば、クラスタ(12)が発電は行っているが、そのクラスタ(12)に含まれる太陽電池セル(11)の一部に異物が付着したために発電量が低下するような異常や、劣化による内部抵抗の増加により発電量が低下するような異常も検出することができる。
[請求項2の発明]
請求項2の構成によれば、複数の太陽電池モジュール(10)のそれぞれにクラスタ電圧検出手段(32,33,34,35)を含むモジュール端末(30)を設けて、検出したクラスタ電圧の情報を無線出力するので、困難な信号配線の取り廻し作業を要せずに、全ての太陽電池モジュール(10)における各クラスタのクラスタ電圧の情報をデータ判定端末(90)に集めることができる。
[請求項3の発明]
太陽電池セルストリング(10S)から受電する負荷の大きさが急増すると、太陽電池セルストリング(10S)に含まれる全てのクラスタ(12)及び全ての太陽電池モジュール(10)の出力電圧が、同時に急低下するという電圧急低下現象が生じる。この現象を利用して、請求項3の構成では、太陽電池モジュール(10)又はクラスタ電圧の出力電圧が、単位時間当りの基準低下量(ΔE10)を超えて低下したことをトリガにして、そのトリガの前又は後に検出された最新のクラスタ電圧の情報が各太陽電池モジュール(10)のモジュール端末(30)から無線送信されるので、略同時刻に検出したクラスタ電圧同士を比較することができる。しかも、特別なトリガ信号を生成して出力するのではなく、電源システム(15)の使用中にしばしば起こり得る電圧急低下現象をトリガにしているので製造コストも抑えられる。
[請求項4の発明]
請求項4の構成では、各モジュール端末(30)は、太陽電池モジュール(10)又はクラスタ(12)から受電して作動するアイソレート電源(31)を備えているので、太陽電池モジュール(10)又は各クラスタ(12)の電圧に依存することなくクラスタ電圧を精度よく検出することができる。また、アイソレート電源の代わりとした電源である乾電池を電源とした場合のような電池切れの心配もなくなる。
[請求項5の発明]
請求項5の構成によれば、データ判定端末(90)から出力されたトリガ信号に応じて、各太陽電池モジュール(10)でクラスタ電圧が検出されるので、略同時刻に検出したクラスタ電圧同士の比較が可能になる。
[請求項6の発明]
小・無負荷状態では、クラスタ(12)には電流が流れないか、流れても極めて小さいので、クラスタ(12)の内部抵抗の大小がクラスタ電圧に反映され難い。そして、請求項6のクラスタ状態監視装置(100)では、小・無負荷状態のクラスタ電圧を小・無負荷時クラスタ電圧(E1(i,j))として検出し、小・無負荷時クラスタ電圧(E1(i,j))がその平均値(E1a)より第1閾値を超えて低いクラスタ(12)に第1種の異常があると判定するので、第1種の異常として発電能力が低下した異常を有するクラスタ(12)を特定することができる。そして、その第1種の異常は、太陽電池セル(11)への落ち葉や鳥の糞等の異物の付着、埃による汚れ等によって発生し易いので、そのような異物の付着が原因である場合には、異物を取り除くことで、第1種の異常を容易に解消することができる。
[請求項7の発明]
大負荷状態では、クラスタ(12)には、大きな電流が流れるので、クラスタ(12)の内部抵抗の大小がクラスタ電圧に反映され易い。しかしながら、クラスタ(12)の発電能力の高低もクラスタ電圧に反映される。これに対し、請求項7のクラスタ状態監視装置(100)では、大負荷状態のクラスタ電圧を大負荷時クラスタ電圧(E2(i,j))として検出し、第1閾値内で小・無負荷時クラスタ電圧(E1(i,j))がその平均値(E1a)と同一でかつ、予め設定された第2閾値を超えて大負荷時クラスタ電圧E2(i,j)がその平均値(E2a)より低いクラスタ(12)に、第1種と異なる第2種の異常があると判定する。これにより、第2種の異常として発電能力は低下していないが、内部抵抗が大きい異常を有するクラスタ(12)を特定することができる。そして、第2種の異常は、部品交換によって解消することができ、本発明によれば、第2種の異常を第1種の異常と区別して判定するので、異常に対して適切に対処することができる。
本発明の第1実施形態に係る太陽電池モジュール群を備えた住居の斜視図 (A)太陽電池モジュールの平面図,(B)太陽電池モジュールの電気的構成を示した概念図 電源システムの回路図 モジュール端末の回路図 データ判定端末の回路図 送信処理プログラムのフローチャート 監視プログラムのフローチャート 異常判定処理のフローチャート 第2実施形態の電源システムの回路図 第2実施形態の監視プログラムのフローチャート 他の実施形態(4)の概念図
[第1実施形態]
以下、本発明の一実施形態を図1〜図8に基づいて説明する。図1には、住居の屋根の上に設置された太陽電池モジュール10群が示されている。各太陽電池モジュール10は、図2(A)に示すように、例えば複数の太陽電池セル11を縦横に2m×n個(例えば、mは「3」、nは「8」)のマトリクス状に配置してセル支持部材14に固定した構造になっている。それら2m×n個の太陽電池セル11は、図2(B)に示すようにセル支持部材14に備えた正負のモジュール出力電極P1,P2の間に直列接続されている。
太陽電池モジュール10が有する2m×n個の太陽電池セル11は、2n個(本実施形態では、8個)ずつ太陽電池セル11が連続してなるクラスタ12にグループ分けされている。換言すれば、太陽電池モジュール10は、同一構造のm個(本実施形態では、例えば3個)のクラスタ12を直列接続した構造になっている。
各クラスタ12の両端末間には、バイパスダイオード13が各クラスタ12から逆バイアス電圧を受けるように接続され、クラスタ12が正常に発電を行っている間は、バイパスダイオード13がオフし、クラスタ12が発電不能になった場合に、バイパスダイオード13がオンするようになっている。
各太陽電池モジュール10のセル支持部材14には、各クラスタ12の両端末間の電圧を検出するための第1〜第4の検出電極A1〜A4が備えられている。具体的には、第1の検出電極A1は、太陽電池モジュール10のうち高電位側のクラスタ12の正極に接続され、第2の検出電極A2は、高電位側のクラスタ12の負極と中央のクラスタ12の正極とに共通接続され、第3の検出電極A3は、中央のクラスタ12の負極と低電位側のクラスタ12の正極とに共通接続され、さらに、第4の検出電極A4は、低電位側のクラスタ12の負極に接続されている。
図3に示すように、上記した複数の太陽電池モジュール10は、同じ複数個ずつ直列接続されて複数のモジュールストリング10Sを構成している。また、それら複数のモジュールストリング10Sがパワーコンディショナー21に備えた1対の統括電極P3,P4の間に複数並列接続されている。そして、これら太陽電池モジュール10群とパワーコンディショナー21とから電源システム15が構成されている。
なお、モジュールストリング10Sに含まれている全ての太陽電池セル11は、統括電極P3,P4を直列接続されて本発明の「太陽電池セルストリング」になっている。即ち、本実施形態では、モジュールストリング10Sに、本発明の「太陽電池セルストリング」が含まれた構成になっている。
パワーコンディショナー21は、太陽電池モジュール10群が取り付けられた屋根の近く(例えば、屋根上)に設置され(図1参照)、モジュールストリング10S群から直流電力を受電するインバータ及びDC/DCコンバータを含む電力変換回路22と、電力変換回路22のDC/DCコンバータ等から受電して作動する電力制御回路24とを備えている。そして、電力制御回路24が、電力変換回路22のインバータを制御してモジュールストリング10S群の直流出力を交流出力に変換する。また、電力変換回路22のインバータの出力は、出力先切替回路25を介して住居内の家電製品等の負荷(以下、「家電負荷」という)及び商用電源に接続されるか、それらの何れにも接続されない状態とに切り替えられる。なお、電力変換回路22のインバータが出力する電力のうち家電負荷に給電してもなお余った余剰電力は、商用電源の給電元である電力会社が買電するようになっている。
図1に示すように、各太陽電池モジュール10の裏面には、それぞれモジュール端末30が取り付けられている。図4に示すように、モジュール端末30は、入力切替回路32とマイクロコントローラ34(以下、「MCU34」という)と差動増幅回路33とA/Dコンバータ35とROM/RAM38と無線送信回路36及び無線受信回路37とアイソレート電源31とを有している。入力切替回路32は、第1と第2のマルチプレクサ32A,32Bからなり、それら第1と第2のマルチプレクサ32A,32Bは、それぞれ複数の入力端末と1つの出力端末とを備えていて、選択された任意の1つの入力端末が出力端末に接続されるようになっている。そして、各太陽電池モジュール10の第1〜第4の検出電極A1〜A4に接続されたラインがそれぞれ分岐し、それらの一方の分岐ライン群が第1マルチプレクサ32Aの入力端末群に接続される一方、他方の分岐ライン群が第2マルチプレクサ32Bの入力端末群に接続されている。また、第1及び第2のマルチプレクサ32A,32Bの出力端子は、差動増幅回路33の反転入力端子と非反転入力端子に接続されている。さらに、差動増幅回路33の出力が、A/Dコンバータ35にてA/D変換されてMCU34に取り込まれるようになっている。
第1と第2のマルチプレクサ32A,32Bの制御用端子には、MCU34が接続されている。また、MCU34の内蔵メモリには、複数のプログラムと各MCU34に固有の識別番号が記憶されている。そして、MCU34は、予め定められたサンプリング周期でデータ取得用のプログラムを割り込み実行して第1及び第2のマルチプレクサ32A,32Bを、順次、切り替え、例えば、太陽電池モジュール10全体の出力電圧(以下、「モジュール電圧」という)と、各クラスタ12の出力電圧(以下、「クラスタ電圧」という)とを、差動増幅回路33及びA/Dコンバータ35を通して順番に取り込み、全てのクラスタ12のクラスタ電圧を取り終えたら、再び、モジュール電圧、各クラスタ12のクラスタ電圧を順番に取り込む動作を繰り返す。これらのマルチプレクサ32、差動増幅回路33、MCU34及びA/Dコンバータ35が本発明の「クラスタ電圧検出手段」に相当する。そして、MCU34は、最新の一定時間分のモジュール電圧及びクラスタ電圧のデータ群をROM/RAM38にバッファリングする。また、MCU34は、内蔵メモリに記憶された後述の送信処理プログラムPG1を実行して、所定のタイミングで、最新のモジュール電圧と各クラスタ12のクラスタ電圧のデータに識別番号を付けた情報を無線送信回路36に無線出力させる。
アイソレート電源31は、トランス50や、同様の作用をする圧電トランスを備えていて、そのトランス50の一次コイル51の一方の端末に太陽電池モジュール10の第1,第2,第3の検出電極A1,A2,A3が並列接続されると共に、それら各並列ラインのそれぞれにダイオード56が備えられている。また、各ダイオード56は、それぞれカソード側が一次コイル51に接続されている。一次コイル51の他方の端末には、スイッチ素子としてのPNP型のトランジスタ57を介して太陽電池モジュール10の第4の検出電極A4が接続され、そのトランジスタ57のベースには、オシレータ41の出力が接続されている。また、オシレータ41の入力には、上記した第1,第2,第3の検出電極A1,A2,A3が、上記したダイオード56を介して共通接続されている。さらに、一次コイル51の両端末間には、コンデンサと抵抗とを直列接続してなるサージ電圧吸収回路58が接続されている。
一方、トランス50の二次コイル52側には、整流回路53と共にレギュレータ54が接続されている。そして、レギュレータ54が整流回路53の出力を昇圧又は降圧し、これにより、アイソレート電源31から一定の直流電圧Vccの電力が出力されるようになっている。そして、その電力がモジュール端末30内の差動増幅回路33、A/Dコンバータ35,MCU34等に給電される。このアイソレート電源31を備えたことで、太陽電池モジュール10と差動増幅回路33、A/Dコンバータ35,MCU34等との間がアイソレートされるので、モジュール端末30によるクラスタ電圧の検出において、差動増幅回路33への入力電圧を各クラスタ電圧の基準に合わせることができるため、クラスタ電圧の正確な検出が可能になるし、乾電池を使用した場合のような電池切れの心配もない。また、このアイソレート電源31によれば、その給電元の複数のクラスタ12のうち一部に異常が生じても一定電圧Vccの直流電力を出力することができる。
電源システム15の太陽電池モジュール10群全体の複数のモジュール端末30に対して1つのデータ判定端末90が設けられている。そして、これらモジュール端末30群とデータ判定端末90とから本発明に係るクラスタ状態監視装置100(図1参照)が構成されている。そのデータ判定端末90は、図5に示すように、無線送信回路91と無線受信回路92とCPU93とRAM94とROM95とモニタ96とLAN97とを備えている。そして、そのモニタ96には、例えば、全部の太陽電池モジュール10の配置(図1参照)を模式的に示したモジュール配置図が表示されていて、正常時にはモジュール配置図全体が例えば白色になっている。また、LAN97を介したネットワークにより接続されたPCや携帯端末において、モニタ96に表示されているモジュール配置図を表示したり、データ判定端末90にて得られたデータを保存、解析することも可能となっている。また、PCはインターネットを介し、スマートフォンなど無線端末によってもモジュールの状態を知ることができる。
図6には、各モジュール端末30のMCU34が所定周期で実行する送信処理プログラムPG1が示されている。なお、この送信処理プログラムPG1の実行周期は、上記したサンプリング周期より長い。MCU34は、送信処理プログラムPG1を実行すると、ROM/RAM38にバッファリングされているデータ群のうち最新のモジュール電圧E10のデータと、その前のモジュール電圧E11のデータとを取得する(S10)。そして、前のモジュール電圧E11から最新のモジュール電圧E10を減算し、その減算結果が予め設定された基準低下量ΔE10を超えていない場合、即ち、モジュール電圧が、単位時間(サンプリング周期の1周期)当りの基準低下量ΔE10を超えて減少していない場合には(S11のNO)、送信処理プログラムPG1を終了する。
一方、モジュール電圧が、単位時間当りの基準低下量ΔE10を超えて減少していた場合には(S11のYES)、ROM/RAM38にバッファリングされているデータ群のうち全クラスタ12の最新のクラスタ電圧のデータを取得し、それらデータに識別番号を加えた情報の送信データ列を作成する(S12)。なお、本実施形態では、S11を実行しているときのMCU34が本発明の「自己トリガ検出手段」に相当する。
そして、MCU34の内蔵メモリに記憶されている送信前待機時間の経過を待ってから(S13)、送信データ列を無線送信回路36に無線出力させる(S14)。ここで、送信前待機時間は、モジュール端末30毎に異なっていて、送信前待機時間を設けることで、複数のモジュール端末30の無線信号が重なり合って送信されることを防いでいる。
MCU34は、無線送信回路36が送信データ列の無線送信をしたら、一定の送信後待機時間の経過を待って(S15)、送信処理プログラムPG1を終了する。ここで、送信後待機時間を設けたことで、モジュール電圧が頻繁に変動した場合に、各モジュール端末30からの無線信号が頻繁に出力されて重なり合うことを防いでいる。
図7には、データ判定端末90のROM95に記憶されている監視プログラムPG2が示されている。データ判定端末90のCPU93は、無線受信回路92が無線信号を受信する度に監視プログラムPG2を実行する。その監視プログラムPG2が実行されると、無線受信回路92から受信データを取得し(S30)、その受信データが、何れかのモジュール端末30の識別番号の情報を含んだ正規の受信データであるか否かをチェックする(S31)。
ここで、正規の受信データでなかった場合には(S31のNO)、監視プログラムPG2を終了する。正規の受信データであった場合には(S31のYES)、その受信データに含まれている識別番号とクラスタ電圧のデータとをRAM94の受信データファイルに登録する(S32)。また、受信データファイルに識別番号の登録が無い状態で初めて識別番号が登録された場合に限り、監視タイマをスタートさせる(S33)。
次いで、全てのモジュール端末30の識別番号が受信データファイルに登録されている受信完了状態であるか否かをチェックし(S34)、受信完了状態でない場合には(S34のNO)、監視タイマによる計測時間が、予め設定された上限時間を超えたか否かをチェックし(S35)、上限時間を超えていない場合には(S35でNO)、監視プログラムPG2を終了する。
一方、受信完了状態であるか(S34のYES)、又は、監視タイマによる計測時間が上限時間を超えた場合(S35のYES)、以下の異常診断処理(S36)を行う。
即ち、図8に示すように、異常診断処理(S36)では、無線通信することができなかったモジュール端末30を有する太陽電池モジュール10が存在する場合には、そのような太陽電池モジュール10に相当するモジュール配置図の一部を、例えば、赤色に変えて表示する(S38)。
また、クラスタ電圧が0であるクラスタ12を含んだ太陽電池モジュール10が存在する場合には、そのような太陽電池モジュール10に相当するモジュール配置図の一部を、例えば、橙色に変えて表示する(S39)。
さらには、モジュール配置図において赤色及び橙色に表示された太陽電池モジュール10のクラスタ12群を除いた全ての太陽電池モジュール10におけるクラスタ12群のクラスタ電圧から、それらの平均値(以下、「平均クラスタ電圧」という)を演算する(S40)。そして、平均クラスタ電圧に比べて予め設定された閾値を超えて低いクラスタ電圧のクラスタ12を含む太陽電池モジュール10が存在する場合に、そのような太陽電池モジュール10に相当するモジュール配置図の一部を、例えば、黄色に変えて表示する(S41)。なお、本実施形態では、S41を実行しているときのCPU93が本発明の「異常判定手段」に相当する。
以上により異常診断処理(S36)を終了し、その後、図7に示すように、受信データファイルの全データを削除しかつ監視タイマをリセットして(S37)、監視プログラムPG2を終了する。
本実施形態のクラスタ状態監視装置100の構成に関する説明は以上である。次に、このクラスタ状態監視装置100の作用効果について説明する。
電源システム15(図3参照)の各太陽電池セル11が太陽光を受けて発電し、モジュールストリング10S群全体から直流電力が出力されると、その直流電力がパワーコンディショナー21にて交流電力に変換される。そして、住居内の商用電源ラインに接続されている住居内の照明、洗濯機、エアコン、電子レンジ等の家電負荷に、その商用電源ラインを通して電源システム15から電力が供給される。
ここで、電源システム15からの電力が、例えば、照明に使用されている状態で電子レンジのスイッチがオンされると、電源システム15にかかる負荷が急増する。その結果、モジュールストリング10Sに含まれる全てのクラスタ12及び全ての太陽電池モジュール10の出力電圧が、同時に急低下するという電圧急低下現象が生じる。
すると、各太陽電池モジュール10のモジュール端末30におけるMCU34が、太陽電池モジュール10の出力電圧が、単位時間当りの基準低下量ΔE10を超えて低下したと判断する(送信処理プログラムPG1のS11)。そして、その太陽電池モジュール10の出力電圧の急低下のタイミングをトリガにして、そのトリガの直前に検出された各クラスタ12の最新のクラスタ電圧のデータ群をデータ判定端末90に向けて無線送信する。
これにより、複数の太陽電池モジュール10で略同時刻に検出された各クラスタ12のクラスタ電圧のデータを、データ判定端末90に集めることができる。そして、略同時刻に検出されたクラスタ電圧同士を比較して、他のクラスタ電圧より閾値を超えて低いクラスタ電圧のクラスタ12(具体的には、平均クラスタ電圧に比べて閾値を超えて低いクラスタ電圧のクラスタ12)に、異常有りと判定するので、発電可能な状態のクラスタ12の異常も検出することができる。これにより、クラスタ12が発電は行っているが、そのクラスタ12に含まれる太陽電池セル11の一部に異物が付着したために発電量が低下するような異常や、劣化による内部抵抗の増加により発電量が低下するような異常も検出することができる。
また、本実施形態では、複数の太陽電池モジュール10で略同時刻に検出された各クラスタ12のクラスタ電圧をデータ判定端末90に集めるために、特別なトリガ信号を生成して出力するのではなく、電源システム15の使用中にしばしば起こり得る電圧急低下現象をトリガにしているので、製造コストも抑えられる。しかも、無線通信で複数の太陽電池モジュール10からデータ判定端末90にデータを集めるので、困難な信号配線の取り廻し作業も不要である。
[第2実施形態]
本実施形態は、図9及び図10に示されている。本実施形態では、図9に示すように、パワーコンディショナー21Vに無線送信回路27と無線受信回路28とが備えられ、データ判定端末90(図5参照)とパワーコンディショナー21Vとの間でも無線通信を行えるようになっている。また、出力先切替回路25は、電力変換回路22のインバータの出力を家電負荷から検査用負荷26に切り替えて接続することができるようになっている。
図10には、データ判定端末90のCPU93が所定周期で実行する監視プログラムPG3が示されている。この監視プログラムPG3では、複数のモジュールストリング10Sに、通し番号である列番号が付けられると共に、各モジュールストリング10Sにおいて直列接続された複数のクラスタ12に、通し番号である行番号が付けられて、任意のクラスタ12が、整数i,jによる行列番号(i,j)によって特定されるように設定されている。
さて、CPU93は、監視プログラムPG3を実行すると、無線送信回路91にてパワーコンディショナー21Vに無線信号を出力して電力変換回路22のインバータを停止させ、これにより本発明に係る小・無負荷状態にする(S50)。この小・無負荷状態で、CPU93は、全てのモジュール端末30に各クラスタ12のクラスタ電圧を検出させて、第1実施形態と同様に、順次、各モジュール端末30からクラスタ電圧の検出結果を無線送信させる。そして、各モジュール端末30から受信した受信データに基づいて、全てのクラスタ12のクラスタ電圧を、小・無負荷時クラスタ電圧E1(i,j)に格納する(S51)。このとき、無線送信が無かったモジュール端末30の太陽電池モジュール10に含まれる小・無負荷時クラスタ電圧E1(i,j)は0にする。
次いで、CPU93は、無線送信回路91にてパワーコンディショナー21Vに無線信号を出力して電力変換回路22のインバータを起動させると共に、出力先切替回路25を作動させて電力変換回路22のインバータを検査用負荷26に接続し、本発明に係る大負荷状態にする(S52)。この大負荷状態で、CPU93は、全てのモジュール端末30に各クラスタ12のクラスタ電圧を検出させて、第1実施形態と同様に、順次、各モジュール端末30からクラスタ電圧の検出結果を無線送信させる。そして、各モジュール端末30から受信した受信データに基づいて、全てのクラスタ12のクラスタ電圧を、大負荷時クラスタ電圧E2(i,j)に格納する(S53)。このとき、無線送信が無かったモジュール端末30の太陽電池モジュール10に含まれる大負荷時クラスタ電圧E2(i,j)は0にする。また、その後、無線送信回路91にてパワーコンディショナー21Vに無線信号を出力して、出力先切替回路25により電力変換回路22のインバータを家電負荷と商用電源とに接続した通常状態に戻す(S54)。
次いで、異常解析を行う。具体的には、小・無負荷時クラスタ電圧E1(i,j)が0である導通異常のクラスタ12が存在する場合には、それ又はそれらクラスタ12の行列番号(i,j)を導通異常ファイルに登録する(S55)。
次いで、導通異常ファイルに登録がないクラスタ12群における小・無負荷時クラスタ電圧E1(i,j)の平均値E1aと、大負荷時クラスタ電圧E2(i,j)の平均値E2aとを演算する(S56)。そして、平均値E1aに比べて小・無負荷時クラスタ電圧E1(i,j)が予め設定された第1閾値を超えて低いクラスタ12が存在する場合に、そのクラスタ12の行列番号(i,j)をRAM94の受光異常ファイルに登録する(S57)。これと同様に、平均値E2aに比べて大負荷時クラスタ電圧E2(i,j)が予め設定された第2閾値を超えて低いクラスタ12が存在する場合に、そのクラスタ12の行列番号(i,j)をRAM94の暫定ファイルに登録する(S58)。なお、本実施形態では、S57又はS58を実行しているときのCPU93が本発明の「異常判定手段」に相当する。
次いで、暫定ファイルには登録されているが受光異常ファイルには登録されていないクラスタ12が存在する場合には、それ又はそれらクラスタ12の行列番号(i,j)をRAM94の劣化異常ファイルに登録する(S59)。
そして、モニタ96に表示したモジュール配置図において、導通異常ファイルに登録されているクラスタ12に相当する部分を赤色で表示し、受光異常ファイルに登録されているクラスタ12に相当する部分を橙色で表示し、劣化異常ファイルに登録されているクラスタ12に相当する部分を黄色で表示し(S60)、この監視プログラムPG3を終了する。
ところで、上記した小・無負荷状態では、クラスタ12には電流が流れないか、流れても極めて小さいので、クラスタ12の内部抵抗の大小が小・無負荷時クラスタ電圧に反映され難い。そして、本実施形態では、上述の如く、小・無負荷時クラスタ電圧E1(i,j)の平均値E1aと比較して第1閾値を超えて小・無負荷時クラスタ電圧E1(i,j)が低いクラスタ12を受光異常ファイルに登録する。これにより、受光異常ファイルには、本発明に係る「第1種の異常」として、発電能力が低下した異常を有する受光異常のクラスタ12が登録されることになる。そして、その異常は、太陽電池セルへの落ち葉や鳥の糞等の異物の付着によって発生し易いので、受光異常ファイルの情報を利用して異物を取り除くことで容易に解消することができる。
また、大負荷状態では、クラスタ12に大きな電流が流れるので、クラスタ12の内部抵抗の大小が大負荷時クラスタ電圧E2(i,j)に反映され易い。しかしながら、クラスタ12の発電能力の高低も大負荷時クラスタ電圧E2(i,j)に反映される。これに対し、本実施形態では、上述の如く、大負荷時クラスタ電圧E2(i,j)の平均値E2aと比較して第2閾値を超えて大負荷時クラスタ電圧E2(i,j)が低いクラスタ12であって、受光異常ファイルには登録されていないクラスタ12、即ち、小・無負荷時クラスタ電圧E1(i,j)の平均値E1aと比較して第1閾値内で小・無負荷時クラスタ電圧E1(i,j)が同一のクラスタ12を劣化異常ファイルに登録する。これにより、劣化異常ファイルには、本発明に係る「第2種の異常」として、発電能力は低下していないが、内部抵抗が大い異常を有する劣化異常のクラスタ12が登録されることになる。そして、その異常は、部品交換によって解消することができ、そのような劣化異常を上記した受光異常と区別して報知するので、異常に対して適切かつ迅速に対処することが可能になる。
このように本実施形態のモジュール端末30では、クラスタ電圧同士を比較して、他と比べて異常なクラスタ電圧が検出された場合に異常有りと判定するので、発電可能な状態のクラスタの受光異常や劣化異常を検出することができる。なお、セルの発電量にひどく不均一な箇所があると、他のセルの発電電流によって内部インピーダンスに比例したホットスポットと呼ばれる局所的な発熱現象が生じるが、発電能力の低いセルを含んだクラスタを検出することで、ホットスポットの発生を監視することもできる。
[他の実施形態]
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)前記第1実施形態のモジュール端末30では、アイソレート電源31によってモジュールストリング10Sと差動増幅回路33等とをアイソレートしていたが、アイソレートアンプによって、モジュールストリング10Sと差動増幅回路33等とをアイソレートしてもよい。
(2)前記実施形態では、発電可能な状態のクラスタ12の異常を、受光異常と劣化異常を区別して報知する構成であったが、区別せずに報知する構成にしてもよい。
(3)前記第1実施形態では、モジュールストリング10Sに含まれる1つの太陽電池モジュール10からアイソレート電源31が受電していたが、モジュールストリング10Sの両端末からアイソレート電源31が受電するように構成してもよい。
(4)前記第1及び第2実施形態では、クラスタ状態監視装置100が複数のモジュール端末30と1つのデータ判定端末90とから構成されていたが、図11に示すように、複数の太陽電池モジュール10の第1〜第4の検出電極A1〜A4から信号線を延ばして1つのクラスタ状態監視装置100Wに接続した構成にしてもよい。なお、信号線ではなく、電源線に信号をのせる電力線通信であってもよい。
10 太陽電池モジュール
10S モジュールストリング
11 太陽電池セル
12 クラスタ
30 モジュール端末
31 アイソレート電源
33 差動増幅回路
34 MCU
90 データ判定端末
100,100V,100W クラスタ状態監視装置
PG1 送信処理プログラム
PG2 監視プログラム
PG3 監視プログラム

Claims (7)

  1. 複数の太陽電池セル(11)を直列接続してなり、負荷に電力を供給する太陽電池セルストリング(10S)を、1つ又は所定複数の前記太陽電池セル(11)からなる複数のクラスタ(12)に等分し、それらクラスタ(12)の状態を監視するクラスタ状態監視装置(100)において、
    各前記クラスタ(12)の端末間の電圧をクラスタ電圧として検出するクラスタ電圧検出手段(32,33,34,35)と、前記クラスタ電圧同士を比較し、予め設定された閾値を超えて他の前記クラスタ電圧より低い前記クラスタ電圧が検出された場合に異常有りと判定する異常判定手段(93,S41,S57,S58)とを備えたことを特徴とするクラスタ状態監視装置(100)。
  2. 複数の前記クラスタ(12)を一纏めに固定してなる太陽電池モジュール(10)を複数直列接続して前記太陽電池セルストリング(10S)が構成され、
    各前記太陽電池モジュール(10)毎に、前記クラスタ電圧検出手段(32,33,34,35)を含みかつそのクラスタ電圧検出手段(32,33,34,35)が検出した前記クラスタ電圧の情報を無線送信するモジュール端末(30)が設けられると共に、
    前記異常判定手段(93,S41,S57,S58)を有しかつ複数の前記モジュール端末(30)から前記クラスタ電圧の情報を無線受信して、前記異常判定手段(93,S41,S57,S58)にて前記クラスタ電圧同士を比較して異常の有無を判定するデータ判定端末(90)を備えたことを特徴とする請求項1に記載のクラスタ状態監視装置(100)。
  3. 各前記モジュール端末(30)は、前記太陽電池モジュール(10)又は前記クラスタ電圧の出力電圧が、予め設定された単位時間当りの基準低下量(ΔE10)を超えて低下したことを電圧急低下現象として検出する自己トリガ検出手段(34,S11)を備え、前記自己トリガ検出手段(34,S11)が前記電圧急低下現象を検出したことをトリガにして、そのトリガの前又は後に検出された最新の前記クラスタ電圧の情報を無線送信することを特徴とする請求項2に記載のクラスタ状態監視装置(100)。
  4. 各前記モジュール端末(30)は、前記太陽電池モジュール(10)又は前記クラスタ(12)から受電して作動するアイソレート電源(31)を備えていることを特徴とする請求項2又は3に記載のクラスタ状態監視装置(100)。
  5. 前記データ判定端末(90)から無線出力されたトリガ信号に応じて、各前記モジュール端末(30)が、そのトリガ信号の受信の前又は後に検出された最新の前記クラスタ電圧の情報を無線送信することを特徴とする請求項2に記載のクラスタ状態監視装置(100)。
  6. 前記クラスタ電圧検出手段(32,33,34,35)は、前記負荷の消費電力が極めて小さいか又は無負荷の小・無負荷状態における前記クラスタ電圧を小・無負荷時クラスタ電圧(E1(i,j))として検出し、
    前記異常判定手段(93,S57,S58)は、予め設定された第1閾値を超えて前記小・無負荷時クラスタ電圧(E1(i,j))がその平均値(E1a)より低いクラスタ(12)に第1種の異常があると判定することを特徴とする請求項1乃至5の何れか1の請求項に記載のクラスタ状態監視装置(100)。
  7. 前記クラスタ電圧検出手段(32,33,34,35)は、前記小・無負荷状態に比べて前記負荷の消費電力が極めて大きい大負荷状態における前記クラスタ電圧を大負荷時クラスタ電圧E2(i,j)として検出し、
    前記第1閾値内で前記小・無負荷時クラスタ電圧(E1(i,j))がその平均値(E1a)と同一でかつ、予め設定された第2閾値を超えて前記大負荷時クラスタ電圧E2(i,j)がその平均値(E2a)より低いクラスタ(12)に、前記第1種と異なる第2種の異常があると判定することを特徴とする請求項6に記載のクラスタ状態監視装置(100)。
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