JP2014112492A - 蓄電装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】部品点数の増加を抑制しつつ、電極端子との溶接によってタブに生じる負荷を軽減すること。
【解決手段】正極電極12、負極電極16、及びセパレータ20を層状に積層してなる電極組立体11が、ケースの本体部材22内に収納されている。本体部材22と電極組立体11との間に、負極導電板33,38が配置されている。本体部材22と負極導電板33,38との間に、正極導電板31,36が配置されている。正極導電板31,36と負極導電板33,38との間には、セパレータ35,40が配置されている。正極端子と、正極導電板タブ32,37と、正極タブ15とが接合され、負極端子と、負極導電板タブと、負極タブとが接合される。正極導電板タブ32,37、及び負極導電板タブの厚さは、正極電極12や負極電極16の金属箔の厚さの5倍以上である。
【選択図】図7
【解決手段】正極電極12、負極電極16、及びセパレータ20を層状に積層してなる電極組立体11が、ケースの本体部材22内に収納されている。本体部材22と電極組立体11との間に、負極導電板33,38が配置されている。本体部材22と負極導電板33,38との間に、正極導電板31,36が配置されている。正極導電板31,36と負極導電板33,38との間には、セパレータ35,40が配置されている。正極端子と、正極導電板タブ32,37と、正極タブ15とが接合され、負極端子と、負極導電板タブと、負極タブとが接合される。正極導電板タブ32,37、及び負極導電板タブの厚さは、正極電極12や負極電極16の金属箔の厚さの5倍以上である。
【選択図】図7
Description
この発明は、電極組立体を備える蓄電装置に関する。
EV(Electric Vehicle)やPHV(Plug in Hybrid Vehicle)などの車両には、原動機となる電動機への供給電力を蓄える蓄電装置としてリチウムイオン電池などの二次電池が搭載されている。この種の二次電池は、例えば、特許文献1に開示されている。特許文献1の二次電池は、図10に示すように、ケース91内に電極組立体92を収容するとともに、その電極組立体92に電極端子93を接続することによって構成される。電極組立体92は、金属箔94aに活物質を塗工した負極活物質層94bを備える負極電極94と、金属箔95aに活物質を塗工した正極活物質層95bを備える正極電極95とを備える。そして、電極組立体92は、負極電極94と正極電極95の間にセパレータ96を介在させて層状に形成されている。こうした特許文献1のような二次電池90では、例えば負極電極94の金属箔94aと正極電極95の金属箔95aのそれぞれに、活物質が塗工されていない領域であるタブが形成されている。そして、このタブが複数集められて電極端子93と接合されている。
また、ケースと電極組立体との間に、活物質が塗工されていない金属からなる正極導電板及び負極導電板が設けられた二次電池が知られている(例えば特許文献2参照)。
ところで、タブと電極端子との接合は、これらが一対の溶接電極で挟み込まれて溶接されることによって行われる。こうしたタブと電極端子との溶接に際しては、タブに面するように保護板を設け、この保護板を介して溶接電極をタブに接触させることにより、溶接電極からタブに加わる負荷を軽減するようにしている。しかしながら、保護板の分だけ部品点数が増加することになるため、この点で改善の余地があった。
本発明は、上記従来技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、部品点数の増加を抑制しつつ、電極端子との溶接によってタブに生じる負荷を軽減することのできる蓄電装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決する蓄電装置は、金属箔に活物質層を有する正極及び負極との間を絶縁した層状の構造をなす電極組立体と、電極組立体を収納するケースと、電極組立体との間で電気を授受する第1端子、及び第2端子と、ケースと前記電極組立体との間に配置された第1導電板と、ケースと第1導電板との間に配置された第2導電板と、第1導電板と第2導電板との間に配置された絶縁部材と、を備え、正極及び負極は、夫々の縁部から延びるとともに金属箔からなる正極タブ及び負極タブを有し、第1導電板及び第2導電板は、夫々の縁部から延びる第1導電板タブ及び第2導電板タブを有し、第1端子と、第1導電板タブと、正極タブもしくは負極タブの一方とが接合され、第2端子と、第2導電板タブと、正極タブもしくは負極タブの他方とが接合され、第1導電板タブ、及び第2導電板タブの厚さは、金属箔の厚さの5倍以上である。
上記課題を解決する蓄電装置は、金属箔に活物質層を有する正極及び負極との間を絶縁した層状の構造をなす電極組立体と、電極組立体を収納するケースと、電極組立体との間で電気を授受する第1端子、及び第2端子と、ケースと前記電極組立体との間に配置された第1導電板と、ケースと第1導電板との間に配置された第2導電板と、第1導電板と第2導電板との間に配置された絶縁部材と、を備え、正極及び負極は、夫々の縁部から延びるとともに金属箔からなる正極タブ及び負極タブを有し、第1導電板及び第2導電板は、夫々の縁部から延びる第1導電板タブ及び第2導電板タブを有し、第1端子と、第1導電板タブと、正極タブもしくは負極タブの一方とが接合され、第2端子と、第2導電板タブと、正極タブもしくは負極タブの他方とが接合され、第1導電板タブ、及び第2導電板タブの厚さは、金属箔の厚さの5倍以上である。
上記構成では、第1導電板タブや第2導電板タブの厚さを金属箔の厚さの5倍以上に形成している。このため、こうした導電板タブを介して溶接電極をタブに接触させることにより、タブと電極端子との溶接に際して溶接電極からタブに加わる負荷を軽減することができる。また、導電板タブは、ケースと電極組立体との間に設けられる第1導電板及び第2導電板に形成されたものであるため、蓄電装置の部品を利用してタブに加わる負荷の軽減を行うことができる。したがって、部品点数の増加を抑制しつつ、電極端子との溶接によってタブに生じる負荷を軽減することができる。
ここで、例えば、正極タブを電極組立体の積層方向の一方から他方までの範囲内で集めた正極タブ群及び負極タブを電極組立体の積層方向の一方から他方までの範囲内で集めた負極タブ群を湾曲もしくは屈曲させて、曲げ部を形成することができる。また、正極タブ群及び負極タブ群のいずれか一方を、その重なり方向の両側から第1端子と第1導電板タブとで挟むとともに、正極タブ群及び負極タブ群のいずれか他方を、その重なり方向の両側から第2端子と第2導電板タブとで挟む形態とすることができる。
上記構成によれば、正極タブ群や負極タブ群が、その重なり方向の両側から電極端子と導電板タブとで挟まれているため、これら電極端子と導電板タブとを近づけることによって複数のタブを容易に集めることができる。また、電極端子と導電板タブとで挟んだ状態で、タブ群を湾曲もしくは屈曲させて曲げ部を形成することができるため、曲げ部を容易に形成することができる。
また、例えば、電極組立体の積層方向の両側に第1導電板及び第2導電板を設けることができる。そして、正極タブを電極組立体の積層方向の一方から他方までの範囲内で集めた正極タブ群及び負極タブを電極組立体の積層方向の一方から他方までの範囲内で集めた負極タブ群のいずれか一方を、その重なり方向の両側から第1導電板タブで挟むとともに、正極タブ群及び負極タブ群のいずれか他方を、その重なり方向の両側から第2導電板タブで挟む形態とすることができる。こうした構成によれば、タブ群の重なり方向の両側に導電板タブが設けられるため、電極端子との溶接に際してタブに加わる負荷をより軽減することができる。
正極タブ群及び負極タブ群を湾曲もしくは屈曲させて、曲げ部を形成することができる。また、第1導電板タブとしては、曲げ部の内周側に接合される第1導電板タブが、曲げ部の外周側に接合される第1導電板タブよりも、第1導電板の縁部からの長さが長いものを採用できる。第2導電板タブとしては、曲げ部の内周側に接合される第2導電板タブが、曲げ部の外周側に接合される第2導電板タブよりも、第2導電板の縁部からの長さが長いものを採用できる。
仮に、曲げ部の外周側と内周側とで接合される導電板タブが同じ長さである場合には、曲げ部の内周側に接合される導電板タブの方が、外周側に接合される導電板タブよりも、曲げ部から延出方向における先端部までの長さが短くなる。このため、タブ群における曲げ部の内周側では、導電板タブによって保護される範囲が小さくなる。
上記構成によれば、曲げ部での内周側に接合される導電板タブをその外周側に接合される導電板タブよりも長く形成することにより、タブ群における曲げ部の内周側も導電板タブによって十分な範囲で保護することができる。したがって、電極端子との溶接に際してタブに加わる負荷をより軽減することができる。
正極タブ群及び負極タブ群には、上記曲げ部を第1の曲げ部として、その延出方向の先端部を湾曲もしくは屈曲させて第2の曲げ部を形成することができる。
タブ群とケースとの短絡を防止するため、タブ群の先端部を湾曲もしくは屈曲させて第2の曲げ部を形成することがある。上記構成によれば、導電板タブの先端部に沿ってタブ群を湾曲もしくは屈曲させることにより、第2の曲げ部を容易に形成することができる。
タブ群とケースとの短絡を防止するため、タブ群の先端部を湾曲もしくは屈曲させて第2の曲げ部を形成することがある。上記構成によれば、導電板タブの先端部に沿ってタブ群を湾曲もしくは屈曲させることにより、第2の曲げ部を容易に形成することができる。
蓄電装置としては、具体的には二次電池が挙げられる。
本発明によれば、部品点数の増加を抑制しつつ、電極端子との溶接によってタブに生じる負荷を軽減することができる。
以下、図1〜図7にしたがって、蓄電装置の一実施形態について説明する。
図1及び図2に示すように、蓄電装置としての二次電池10では、ケース21に電極組立体11が収容されている。また、ケース21の内部には電解液が注入されている。ケース21は、四角箱状の本体部材22と、本体部材22の開口部22aを閉塞する矩形平板状の蓋部材23とからなる。本体部材22は、底壁22fと、底壁22fに立設した4つの側壁22b,22c,22d,22eとからなる。この4つの側壁22b,22c,22d,22eのうち、側壁22bと側壁22dとが対向して位置しているとともに、側壁22cと側壁22eとが対向して位置している。本体部材22と蓋部材23は、いずれも金属製(例えば、ステンレスやアルミニウム)である。また、本実施形態の二次電池10は、その外郭が角型をなす角型電池である。そして、本実施形態の二次電池10は、リチウムイオン電池である。
図1及び図2に示すように、蓄電装置としての二次電池10では、ケース21に電極組立体11が収容されている。また、ケース21の内部には電解液が注入されている。ケース21は、四角箱状の本体部材22と、本体部材22の開口部22aを閉塞する矩形平板状の蓋部材23とからなる。本体部材22は、底壁22fと、底壁22fに立設した4つの側壁22b,22c,22d,22eとからなる。この4つの側壁22b,22c,22d,22eのうち、側壁22bと側壁22dとが対向して位置しているとともに、側壁22cと側壁22eとが対向して位置している。本体部材22と蓋部材23は、いずれも金属製(例えば、ステンレスやアルミニウム)である。また、本実施形態の二次電池10は、その外郭が角型をなす角型電池である。そして、本実施形態の二次電池10は、リチウムイオン電池である。
電極組立体11には、電極組立体11との間で電気を授受する第1端子としての負極端子27及び第2端子としての正極端子26が電気的に接続されている。そして、これら正極端子26及び負極端子27は、蓋部材23に所定の間隔をあけて並設された一対の開口孔23a,23bからケース21の外部に露出されている。また、正極端子26及び負極端子27には、ケース21から絶縁するためのリング状の絶縁部材26a,27aが取り付けられている。
ケース21を構成する本体部材22の内面には、本体部材22と内部に収容された電極組立体11とを絶縁するための絶縁シート44(図6及び図7に図示)が取着されている。また、ケース21を構成する蓋部材23の内面にも、蓋部材23と内部に収容された電極組立体11とを絶縁するための絶縁シートが取着されている。
図3に示すように、電極組立体11は、シート状の正極電極12とシート状の負極電極16とを備える。正極電極12は、正極金属箔(本実施形態ではアルミニウム箔)13と、その両面に正極活物質を塗工してなる正極活物質層14とを有する。負極電極16は、負極金属箔(本実施形態では銅箔)17と、その両面に負極活物質を塗工してなる負極活物質層18とを有する。そして、電極組立体11は、正極電極12と負極電極16の間にこれらを絶縁するセパレータ20を介在させて層状をなす積層構造とされている。電極組立体11は、例えば図6に示すように、複数の正極電極12と複数の負極電極16とを積層して構成される。すなわち、電極組立体11には、正極電極12と、負極電極16と、セパレータ20とからなる組が複数組、設けられている。尚、電極組立体11がケース21内に収容されたときに、本体部材22の内面において、絶縁シート44が正極活物質層14や負極活物質層18が位置する範囲に設けられている。
図3に示すように、正極電極12は、縁部12aの一部から延び、正極金属箔13からなる矩形状の正極タブ15を有する。正極タブ15の厚さTaは、正極電極12の正極金属箔13と同じ厚さである。また、電極組立体11として積層される全ての正極電極12は、同じ厚さTaの正極金属箔13及び正極タブ15を備えている。負極電極16は、縁部16aの一部から延び、負極金属箔17からなる矩形状の負極タブ19を有する。負極タブ19の厚さTbは、負極電極16の負極金属箔17と同じ厚さである。また、電極組立体11として積層される全ての負極電極16は、同じ厚さTbの負極金属箔17及び負極タブ19を備えている。正極電極12及び負極電極16が積層された状態で、正極タブ15と負極タブ19とは重ならない。
電極組立体11の積層方向の一方には、第1導電板としての負極導電板33と、第2導電板としての正極導電板31とが配置されている。正極導電板31は、正極電極12の正極金属箔13と同じ金属(本実施形態ではアルミニウム)からなり、その金属が表面全体で露出している。負極導電板33は、負極電極16の負極金属箔17と同じ金属(本実施形態では銅)からなり、その金属が表面全体で露出している。そして、正極導電板31と負極導電板33との間には、これらを絶縁する絶縁部材としてのセパレータ35が配置されている。負極導電板33は、電極組立体11の積層方向の一方における最外層をなす負極電極16と面している。そして、負極導電板33における負極電極16と面する側とは反対側に、セパレータ35及び正極導電板31が配置されている。
正極導電板31は、縁部31aの一部から延び、正極導電板31と同じ金属からなる矩形状の正極導電板タブ32を有する。この正極導電板タブ32が、第2導電板タブとして機能する。正極導電板タブ32の厚さTcは、正極導電板31と同じ厚さである。また、正極導電板タブ32の厚さTcは、正極電極12の正極金属箔13の厚さ、すなわち正極タブ15の厚さTaの5倍の厚さである。負極導電板33は、縁部33aの一部から延び、負極導電板33と同じ金属からなる矩形状の負極導電板タブ34を有する。この負極導電板タブ34が、第1導電板タブとして機能する。負極導電板タブ34の厚さTdは、負極導電板33と同じ厚さである。また、負極導電板タブ34の厚さTdは、負極電極16の負極金属箔17の厚さ、すなわち負極タブ19の厚さTbの5倍の厚さである。ここで、正極金属箔13と負極金属箔17とは、同じ厚さであってもよいし、異なる厚さであってもよい。すなわち、正極金属箔13と負極金属箔17とが異なる厚さである場合において、正極導電板タブ32の厚さTcが正極金属箔13の厚さの5倍の厚さであるといった条件が満たされてさえいれば、正極導電板タブ32の厚さTcは、負極金属箔17の厚さの5倍であってもよいし、5倍より厚い厚さか5倍未満の厚さであってもよい。同様に、正極金属箔13と負極金属箔17とが異なる厚さである場合において、負極導電板タブ34の厚さTdが負極金属箔17の厚さの5倍の厚さであるといった条件が満たされてさえいれば、負極導電板タブ34の厚さTdは、正極金属箔13の厚さの5倍であってもよいし、5倍より厚い厚さか5倍未満の厚さであってもよい。
図1に示すように、電極組立体11の積層方向の他方にも、すなわち正極導電板31及び負極導電板33が配置される側とは反対側にも、第1導電板としての負極導電板38と、第2導電板としての正極導電板36とが配置されている。正極導電板36も、正極導電板31と同様に、正極電極12の正極金属箔13と同じ金属(本実施形態ではアルミニウム)からなり、その縁部36aの一部から延びる第2導電板タブとしての正極導電板タブ37を有する。正極導電板タブ37の厚さは、正極導電板タブ32の厚さTcと同じ厚さである。また、負極導電板38も、負極導電板33と同様に、負極電極16の負極金属箔17と同じ金属(本実施形態では銅)からなり、その縁部38aの一部から延びる第1導電板タブとしての負極導電板タブ39を有する。負極導電板タブ39の厚さは、負極導電板タブ34の厚さTdと同じ厚さである。そして、正極導電板36と負極導電板38との間には、これらを絶縁する絶縁部材としてのセパレータ40が配置されている。負極導電板38は、電極組立体11の積層方向の他方における最外層をなす負極電極16と面している。そして、負極導電板38における負極電極16と面する側とは反対側に、セパレータ40及び正極導電板36が配置されている。
こうして正極導電板31及び負極導電板33と、正極導電板36及び負極導電板38とが配置されることにより、負極導電板33は、ケース21の本体部材22の側壁22cと電極組立体11との間に配置されるとともに、負極導電板38は、ケース21の本体部材22の側壁22eと電極組立体11との間に配置される。また、正極導電板31は、ケース21の本体部材22の側壁22cと負極導電板33との間に配置されるとともに、正極導電板36は、ケース21の本体部材22の側壁22eと負極導電板38との間に配置される。
図4(a)に示すように、正極導電板36の正極導電板タブ37は、正極導電板36の縁部36aから正極導電板タブ37の突出方向の先端部37aまでの長さが長さLeである。また、図4(b)に示すように、正極導電板31の正極導電板タブ32は、正極導電板31の縁部31aから正極導電板タブ32の突出方向の先端部32aまでの長さが長さLcである。そして、各正極導電板タブ32,37は、正極導電板タブ37の長さLeが、正極導電板タブ32の長さLcよりも長い。
図5(a)に示すように、負極導電板38の負極導電板タブ39は、負極導電板38の縁部38aから負極導電板タブ39の突出方向の先端部39aまでの長さが長さLfである。また、図5(b)に示すように、負極導電板33の負極導電板タブ34は、負極導電板33の縁部33aから負極導電板タブ34の突出方向の先端部34aまでの長さが長さLdである。そして、各負極導電板タブ34,39は、負極導電板タブ39の長さLfが、負極導電板タブ34の長さLdよりも長い。
図1に示すように、電極組立体11を構成する各正極電極12は、それぞれの正極タブ15が電極組立体11の積層方向に沿って列状に配置されるように積層される。同様に、電極組立体11を構成する各負極電極16は、それぞれの負極タブ19が電極組立体11の積層方向に沿って列状に配置されるように積層される。そして、電極組立体11の縁部11aには、各正極タブ15が、電極組立体11における積層方向の一方から他方までの範囲内で集められて正極タブ群15bが設けられている。正極タブ群15bは、その重なり方向の両側から正極導電板タブ32,37で挟まれている。また、電極組立体11の縁部11aには、各負極タブ19も同様に、電極組立体11における積層方向の一方から他方までの範囲内で集められて負極タブ群19bが設けられている。負極タブ群19bは、その重なり方向の両側から負極導電板タブ34,39で挟まれている。
図1に示すように、正極タブ群15bには、正極端子26の一部として機能する正極導電部材24が接合されている。この正極導電部材24には、正極タブ群15bと併せて、正極導電板31,36の正極導電板タブ32,37が接合されている。すなわち、正極タブ群15b及び正極導電板タブ32,37は、正極導電部材24と接合されることにより、正極端子26と接合されている。
また、正極タブ群15b及び正極導電板タブ32,37は、正極タブ群15bの重なり方向の一方側から他方側に湾曲させた第1の曲げ部41を有している。正極導電部材24及び正極導電板タブ32は、正極タブ群15bにおける第1の曲げ部41の外周側に位置するとともに、正極導電板タブ37は、正極タブ群15bにおける第1の曲げ部41の内周側に位置している。そして、正極導電板タブ32は正極導電部材24に直接接合され、正極タブ群15bは正極導電板タブ32を介して正極導電部材24に接合され、正極導電板タブ37は正極導電板タブ32及び正極タブ群15bを介して正極導電部材24に接合されている。すなわち、正極タブ群15bは、その重なり方向の両側から正極導電部材24と正極導電板タブ37とで挟まれている。
図1に示すように、負極タブ群19bには、負極端子27の一部として機能する負極導電部材25が接合されている。この負極導電部材25には、負極タブ群19bと併せて、負極導電板33,38の負極導電板タブ34,39が接合されている。すなわち、負極タブ群19b及び負極導電板タブ34,39は、負極導電部材25と接合されることにより、負極端子27と接合されている。
また、負極タブ群19b及び負極導電板タブ34,39は、負極タブ群19bの重なり方向の一方側から他方側に湾曲させた第1の曲げ部41を有している。負極導電部材25及び負極導電板タブ34は、負極タブ群19bにおける第1の曲げ部41の外周側に位置するとともに、負極導電板タブ39は、負極タブ群19bにおける第1の曲げ部41の内周側に位置している。そして、負極導電板タブ34は負極導電部材25に直接接合され、負極タブ群19bは負極導電板タブ34を介して負極導電部材25に接合され、負極導電板タブ39は負極導電板タブ34及び負極タブ群19bを介して負極導電部材25に接合されている。すなわち、負極タブ群19bは、その重なり方向の両側から負極導電部材25と負極導電板タブ39とで挟まれている。
図1及び図7に示すように、正極タブ群15b及び負極タブ群19bは、第1の曲げ部41から電極組立体11の積層方向に延出する延出部42と、延出部42の延出方向の先端である先端部15a,19aで屈曲してなる第2の曲げ部43とを有している。また、本実施形態では、正極タブ群15b及び負極タブ群19bのうち、第1の曲げ部41での曲げ方向の外周側に位置する3つの正極タブ15及び負極タブ19の延出部42が屈曲されることにより、第2の曲げ部43が形成されている。
次に、本実施形態の二次電池10の作用について説明する。
正極タブ群15b、正極導電部材24、及び正極導電板タブ32,37の接合工程と、負極タブ群19b、負極導電部材25、及び負極導電板タブ34,39の接合工程とについて、図6及び図7にしたがって詳しく説明する。尚、図6及び図7には、正極タブ群15b、正極導電部材24、及び正極導電板タブ32,37の接合構造を図示しているが、この接合構造は負極タブ群19b、負極導電部材25、及び負極導電板タブ34,39の接合構造と同一構造である。このため、以下では正極タブ群15b、正極導電部材24、及び正極導電板タブ32,37の接合工程について説明する。以下の説明では、正極タブ15を負極タブ19、正極タブ15の先端部15aを負極タブ19の先端部19a、正極タブ群15bを負極タブ群19b、正極導電部材24を負極導電部材25、正極導電板タブ32を負極導電板タブ34、正極導電板タブ37を負極導電板タブ39と読みかえれば、負極タブ群19b、負極導電部材25、及び負極導電板タブ34,39の接合工程の説明となる。
正極タブ群15b、正極導電部材24、及び正極導電板タブ32,37の接合工程と、負極タブ群19b、負極導電部材25、及び負極導電板タブ34,39の接合工程とについて、図6及び図7にしたがって詳しく説明する。尚、図6及び図7には、正極タブ群15b、正極導電部材24、及び正極導電板タブ32,37の接合構造を図示しているが、この接合構造は負極タブ群19b、負極導電部材25、及び負極導電板タブ34,39の接合構造と同一構造である。このため、以下では正極タブ群15b、正極導電部材24、及び正極導電板タブ32,37の接合工程について説明する。以下の説明では、正極タブ15を負極タブ19、正極タブ15の先端部15aを負極タブ19の先端部19a、正極タブ群15bを負極タブ群19b、正極導電部材24を負極導電部材25、正極導電板タブ32を負極導電板タブ34、正極導電板タブ37を負極導電板タブ39と読みかえれば、負極タブ群19b、負極導電部材25、及び負極導電板タブ34,39の接合工程の説明となる。
図6に示すように、正極タブ群15bは、電極組立体11の積層方向において、一方の最も外側の正極タブ15(図6に符号「H1」を付す)に、他方の最も外側の正極タブ(図6に符号「H2」を付す)が接近するように集められている。このとき、本実施形態では、正極タブ15(H1)に正極導電板タブ32が当接した状態とされているとともに、正極タブ15(H2)に正極導電板タブ37が当接した状態とされている。また、正極導電板タブ32に正極導電部材24が当接した状態とされている。このため、正極導電板タブ32と正極導電板タブ37とを近づけることにより、すなわち正極導電部材24と正極導電板タブ37と近づけることにより、複数の正極タブ15を容易に集めることができる。そして、積層段階で独立していた各正極タブ15は、正極タブ15(H1)側に集約されて正極タブ群15bとなる。
正極導電部材24と、正極導電板タブ32,37と、正極タブ群15bとは、抵抗溶接によって接合されることにより電気的に接続される。抵抗溶接は、接合対象(図6では正極導電部材24と、正極導電板タブ32,37と、正極タブ群15b)を、一対の溶接電極45,46で挟み込んで溶着する方式である。この抵抗溶接に際しては、正極導電部材24及び正極導電板タブ32を介して、溶接電極45を正極タブ15(H1)に接触させる。また、正極導電板タブ37を介して、溶接電極46を正極タブ15(H2)に接触させる。このように、正極タブ群15bの重なり方向の両側において、正極導電板タブ32,37を介して溶接電極45,46を正極タブ15に接触させることができる。そして、これら正極導電板タブ32,37の厚さTcが正極タブ15の厚さTaの5倍の厚さであるため、正極タブ15と正極導電部材24との溶接に際して、正極導電板タブ32,37によって正極タブ15を溶接電極45,46からの負荷から十分に保護することができる。
本実施形態において、各正極タブ15は同じ大きさに形成されている。このため、電極組立体11の積層方向において、正極タブ15(H1)からの離間距離が長い正極タブ15ほど、正極タブ群15bとして集約される正極タブ15の長さが短い。そして、全ての正極タブ15での溶接部位Wは、正極タブ15(H2)における他の正極タブ15との重合領域に合わせて設けられている。この溶接部位Wによって、正極導電部材24と、正極導電板タブ32,37と、正極タブ群15bとが接合されて、これらが電気的に接続される。
図7に示すように、正極導電部材24と、正極導電板タブ32,37と、正極タブ群15bとが、電極組立体11の積層方向の他方側に向けて倒されることにより、正極タブ群15bに第1の曲げ部41が形成される。こうした第1の曲げ部41は、正極導電部材24及び正極導電板タブ32と、正極導電板タブ37とで挟んだ状態で形成することができる。
また、延出部42の長さによっては、延出部42の延出方向における正極導電部材24の端部から先端部15aがはみ出ることがある。そして、はみ出した先端部15aは、電極組立体11をケース21内に収納したときに、ケース21の内面と接触するおそれがある。本実施形態では、正極タブ群15bのうち、正極タブ15(H1)を含む、第1の曲げ部41での曲げ方向の外周側に位置する3つの正極タブ15の延出部42が、ケース21の内面に接触する程度の長さに設定されている場合を例示している。そして、これら3つの正極タブ15の延出部42を屈曲させて第2の曲げ部43を形成することにより、正極タブ群15bとケース21との短絡を防止するようにしている。こうした第2の曲げ部43は、正極導電板タブ37の先端部37aに沿って正極タブ群15bを屈曲させることにより形成することができる。
ここで、仮に、第1の曲げ部41の外周側に接合される正極導電板タブ32と、内周側に接合される正極導電板タブ37とが同じ長さに形成されている場合には、正極導電板タブ37の方が、正極導電板タブ32よりも、第1の曲げ部41から延出方向における先端部32a,37aまでの長さが短くなる。このため、正極タブ群15bにおける第1の曲げ部41の内周側では、正極導電板タブ37によって保護される範囲が小さくなる。
本実施形態では、正極タブ群15bに第1の曲げ部41が形成された状態において、正極導電板タブ32,37の各先端部32a,37aが正極導電板タブ32,37の突出方向における同位置に位置するように、正極導電板タブ32,37の各長さLc,Le(図5(a)、図5(b)に図示)が設定されている。このため、正極タブ群15bにおいて、正極タブ15(H2)側で正極導電板タブ37によって保護される範囲が、正極タブ15(H1)側で正極導電板タブ32によって保護される範囲と同じ範囲となっている。そして、正極タブ群15bの重なり方向の両側において、正極導電板タブ32,37によって十分な範囲で保護された状態で、溶接電極45,46による正極タブ群15bの溶接や、正極タブ群15bにおける第1の曲げ部41の形成を行うことができる。
以上説明したように、本実施形態によれば以下に示す効果を得ることができる。
(1)正極導電板タブ32,37の厚さTcは、正極電極12の正極金属箔13の厚さ、すなわち正極タブ15の厚さTaの5倍の厚さに形成されている。また、負極導電板タブ34,39の厚さTdは、負極電極16の負極金属箔17の厚さ、すなわち負極タブ19の厚さTbの5倍の厚さに形成されている。このため、こうした正極導電板タブ32,37や負極導電板タブ34,39を介して溶接電極を正極タブ15や負極タブ19に接触させることにより、正極タブ15と正極導電部材24との溶接や負極タブ19と負極導電部材25との溶接に際して溶接電極45,46から正極タブ15や負極タブ19に加わる負荷を軽減することができる。また、正極導電板タブ32,37や負極導電板タブ34,39は、ケース21と電極組立体11との間に設けられる正極導電板31,36及び負極導電板33,38に形成されたものであるため、二次電池10の部品を利用して正極タブ15や負極タブ19に加わる負荷の軽減を行うことができる。したがって、部品点数の増加を抑制しつつ、正極導電部材24や負極導電部材25との溶接によって正極タブ15や負極タブ19に生じる負荷を軽減することができる。
(1)正極導電板タブ32,37の厚さTcは、正極電極12の正極金属箔13の厚さ、すなわち正極タブ15の厚さTaの5倍の厚さに形成されている。また、負極導電板タブ34,39の厚さTdは、負極電極16の負極金属箔17の厚さ、すなわち負極タブ19の厚さTbの5倍の厚さに形成されている。このため、こうした正極導電板タブ32,37や負極導電板タブ34,39を介して溶接電極を正極タブ15や負極タブ19に接触させることにより、正極タブ15と正極導電部材24との溶接や負極タブ19と負極導電部材25との溶接に際して溶接電極45,46から正極タブ15や負極タブ19に加わる負荷を軽減することができる。また、正極導電板タブ32,37や負極導電板タブ34,39は、ケース21と電極組立体11との間に設けられる正極導電板31,36及び負極導電板33,38に形成されたものであるため、二次電池10の部品を利用して正極タブ15や負極タブ19に加わる負荷の軽減を行うことができる。したがって、部品点数の増加を抑制しつつ、正極導電部材24や負極導電部材25との溶接によって正極タブ15や負極タブ19に生じる負荷を軽減することができる。
(2)正極タブ群15bが、その重なり方向の両側から正極導電部材24と正極導電板タブ37とで挟まれている。また、負極タブ群19bが、その重なり方向の両側から負極導電部材25と負極導電板タブ39とで挟まれている。このため、正極タブ群15bや負極タブ群19bにおいて、複数の正極タブ15や負極タブ19の集約や、第1の曲げ部41の形成を容易に行うことができる。
(3)正極タブ群15bの重なり方向の両側に、正極導電板タブ32,37が設けられる。また、負極タブ群19bの重なり方向の両側に、負極導電板タブ34,39が設けられる。このため、正極導電部材24や負極導電部材25との溶接に際して正極タブ15や負極タブ19に加わる負荷をより軽減することができる。
(4)第1の曲げ部41の内周側に接合される正極導電板タブ37や負極導電板タブ39を、その外周側に接合される正極導電板タブ32や負極導電板タブ34よりも長く形成することにより、正極タブ群15bや負極タブ群19bにおける第1の曲げ部41の内周側と外周側との両側において、溶接に際して正極タブ15や負極タブ19に加わる負荷をより軽減することができる。
(5)正極導電板タブ37の先端部37aに沿って正極タブ群15bを屈曲させて第2の曲げ部43を形成している。また、負極導電板タブ39の先端部39aに沿って負極タブ群19bを屈曲させて第2の曲げ部43を形成している。このため、正極タブ群15bや負極タブ群19bにおいて、第2の曲げ部43を容易に形成することができる。
尚、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
○ 第2の曲げ部43は、延出部42を湾曲させるものであってもよい。
○ 第1の曲げ部41は、タブ群15b,19bを屈曲させるものであってもよい。
○ 第2の曲げ部43は、延出部42を湾曲させるものであってもよい。
○ 第1の曲げ部41は、タブ群15b,19bを屈曲させるものであってもよい。
○ 正極タブ15や負極タブ19の長さによっては、正極タブ群15bや負極タブ群19bにおいて、第2の曲げ部43を省略することが可能である。こうした形態によれば、上記実施形態での効果(1)〜(4)と同様の効果を得ることができる。
○ 第1の曲げ部41の内周側に接合される正極導電板タブ37や負極導電板タブ39の長さを、その外周側に接合される正極導電板タブ32や負極導電板タブ34の長さと同じ長さに形成してもよい。また、正極導電板タブ32や負極導電板タブ34の長さよりも短い長さに形成してもよい。こうした形態によれば、上記実施形態での効果(1)〜(3)及び(5)と同様の効果を得ることができる。
○ 正極導電部材24や負極導電部材25を、正極タブ群15bや負極タブ群19bにおいて、第1の曲げ部41の内周側に設けるようにしてもよい。
○ 正極タブ15や負極タブ19の長さによっては、正極タブ群15bや負極タブ群19bにおいて、第1の曲げ部41を省略することが可能である。こうした形態によれば、上記実施形態での効果(1)〜(4)と同様の効果を得ることができる。
○ 正極タブ15や負極タブ19の長さによっては、正極タブ群15bや負極タブ群19bにおいて、第1の曲げ部41を省略することが可能である。こうした形態によれば、上記実施形態での効果(1)〜(4)と同様の効果を得ることができる。
○ 正極導電板31,36を第1導電板として、ケース21の本体部材22の側壁22c,22eと電極組立体11との間に配置するとともに、負極導電板33,38を第2導電板として、ケース21の本体部材22の側壁22c,22eと正極導電板31,36との間に配置するようにしてもよい。尚、こうした形態では、電極組立体11の積層方向において、一方の最外層である負極電極16と正極導電板31との間にセパレータを介在させるとともに、他方の最外層である負極電極16と正極導電板36との間にセパレータを介在させるようにする。また、第1導電板タブとしての正極導電板タブ32,37は、正極タブ15と、第1端子としての正極端子26と接合される。第2導電板タブとしての負極導電板タブ34,39は、負極タブ19と、第2端子としての負極端子27と接合される。
○ 図8及び図9に示すように、電極組立体として、正極電極、負極電極、及びセパレータといった各層を捲回してなる捲回体を採用してもよい。具体的には、図8に示すように、電極組立体51は、帯状の正極電極52と帯状の負極電極56との間に帯状のセパレータ60を介在させて、これらを渦捲き状に捲回して構成されている。正極電極52及び負極電極56には、金属箔53,57における活物質が塗工された領域である活物質層54,58と、活物質が塗工されていない領域である未塗工部55,59とが形成されている。この未塗工部55が正極タブとして機能するとともに、未塗工部59が負極タブとして機能する。また、正極電極52及び負極電極56は、セパレータ60を介して幅方向にずらして積層されるとともに、正極電極52及び負極電極56の未塗工部55,59を、それぞれ外側へ突出させた状態で渦捲き状に捲回される。そして、未塗工部55,59に、第1端子としての負極端子と、第2端子としての正極端子とがそれぞれ電気的に接続されるようになっている。そして、各電極52,56と各端子が接続された電極組立体51は、ケースの本体部材に収容することで二次電池が構成される。図9に示すように、電極組立体51の長径方向に沿って延出する主面を有する第1導電板としての負極導電板73,78と、負極導電板73,78と平行して延出する主面を有する第2導電板としての正極導電板71,76とが設けられている。正極導電板71,76と負極導電板73,78との間には、絶縁部材としてのセパレータ75,80が配置されている。また、正極導電板71,76は、これらの縁部71a,76aから延びる第2導電板タブとしての正極導電板タブ72,77を有している。尚、図示はされていないが、負極導電板73,78も同様に、これらの縁部から延びる第1導電板タブとしての負極導電板タブを有している。正極導電板タブ72,77の厚さは、正極電極52の正極金属箔53の厚さの5倍に形成されている。負極導電板タブの厚さは、負極電極56の負極金属箔57の厚さの5倍に形成されている。また、電極組立体51には、金属板を屈曲することにより形成された正極導電部材81が接合される。正極導電部材81は、その一端に形成されるとともに正極電極52の未塗工部55に接続される接続部82と、他端に形成されるとともに正極端子に接続される端子接続部83と、接続部82と端子接続部83とを繋ぐ連繋部84とから構成されている。接続部82及び連繋部84は、電極組立体51の長径方向に沿って延びるとともに、接続部82と連繋部84との間には、電極組立体51の捲回軸方向に沿って延びる段差部85が形成されている。接続部82の両側縁には、一対の接続代82aが立設されている。そして、接続部82が電極組立体51における最も内側に位置する正極電極52よりも内側に埋没される。この接続代82aの外面と正極電極52の未塗工部55の内周面とを接触させた状態で、正極電極52の未塗工部55を、その両側から正極導電板タブ72,77を介して溶接電極により挟むことにより溶接される。これにより、正極電極52及び正極導電板タブ72,77が正極導電部材81と接合される。また、負極電極56も同様に、負極導電板タブ及び負極導電部材と接合される。こうした形態においても、上記実施形態によって得られる効果(1)と同様の効果を得ることができる。
○ 正極導電板31,71及び負極導電板33,73と、正極導電板36,76及び負極導電板38,78とのいずれか一方のみを、電極組立体11,51に設けるようにしてもよい。この形態によっても、電極組立体11の積層方向の一方に配置された正極導電板、及び負極導電板や、電極組立体51の長径方向に沿って延出するように配置された正極導電板、及び負極導電板によって、溶接電極からタブ15,19や未塗工部55,59に加わる負荷を軽減することができる。
○ 正極導電板タブ32,37,72,77の厚さを、正極電極12,52の正極金属箔13,53の厚さの5倍より大きい厚さに形成してもよい。また、負極導電板タブ34,39の厚さを、負極電極16,56の負極金属箔17,57の厚さの5倍より大きい厚さに形成してもよい。尚、電極組立体11,51の両側に正極導電板31,36,71,76及び負極導電板33,38を設ける場合には、その両側で正極導電板タブ32,37,72,77や負極導電板タブ34,39の厚さを異なる厚さに形成してもよい。この形態では、電極組立体11,51の両側において、双方の正極導電板タブ32,37,72,77や負極導電板タブ34,39を5倍以上の厚さとしてもよいし、いずれか一方のみ5倍以上としてもよい。
○ 正極導電板31,36,71,76は、銅等、正極電極12,52の正極金属箔13,53と異なる金属からなるものであってもよい。また、負極導電板33,38,73,78は、アルミニウム等、負極電極16,56の負極金属箔17,57と異なる金属からなるものであってもよい。
○ 導電部材24,25,81を省略し、正極端子26や負極端子27と、タブ群15b,19bや未塗工部55,59とを接続させるようにしてもよい。尚、この形態においては、上記実施形態及び上記変形例において、導電部材を電極端子と読み替えれば、各実施形態及び上記変形例と同様の効果を得ることができる。
○ 正極電極12は、その片面のみに正極活物質を塗工してなる正極活物質層14を有するものであってもよい。このとき、正極活物質層14が負極活物質層18と対向するように、正極電極12を積層する必要がある。
○ 負極電極16は、その片面のみに負極活物質を塗工してなる負極活物質層18を有するものであってもよい。このとき、負極活物質層18が正極活物質層14と対向するように、負極電極16を積層する必要がある。
○ 二次電池10は、リチウムイオン二次電池であったが、これに限らず、他の二次電池であってもよい。要するに、正極活物質層と負極活物質層との間をイオンが移動するとともに電荷の授受を行うものであればよい。
○ 二次電池10は、電極組立体11において正極タブ群15bと負極タブ群19bを異なる縁部に設けた二次電池でもよい。例えば、電極組立体11において、その縁部11aに正極タブ群15bを設けた場合に、その縁部11aと反対側の縁部(上記実施形態では本体部材22の底壁22fに面する縁部)に負極タブ群19bを設けてもよい。
○ 本発明を、電気二重層キャパシタ等の蓄電装置に具体化してもよい。
10…二次電池、11…電極組立体、11a,16a,31a,33a,36a,38a…縁部、12…正極電極、13…正極金属箔、14…正極活物質層、15…正極タブ、15a,19a,32a,34a,37a,39a…先端部、15b…正極タブ群、16…負極電極、17…負極金属箔、18…負極活物質層、19…負極タブ、19b…負極タブ群、20,35,40…セパレータ、21…ケース、22…本体部材、23…蓋部材、24…正極導電部材、25…負極導電部材、26…正極端子、27…負極端子、31,36…正極導電板、32,37…正極導電板タブ、33,38…負極導電板、34,39…負極導電板タブ、41…第1の曲げ部、42…延出部、43…第2の曲げ部。
Claims (6)
- 金属箔に活物質層を有する正極及び負極との間を絶縁した層状の構造をなす電極組立体と、
前記電極組立体を収納するケースと、
前記電極組立体との間で電気を授受する第1端子、及び第2端子と、
前記ケースと前記電極組立体との間に配置された第1導電板と、
前記ケースと前記第1導電板との間に配置された第2導電板と、
前記第1導電板と前記第2導電板との間に配置された絶縁部材と、を備え、
前記正極及び前記負極は、夫々の縁部から延びるとともに前記金属箔からなる正極タブ及び負極タブを有し、
前記第1導電板及び前記第2導電板は、夫々の縁部から延びる第1導電板タブ及び第2導電板タブを有し、
前記第1端子と、前記第1導電板タブと、前記正極タブもしくは前記負極タブの一方とが接合され、
前記第2端子と、前記第2導電板タブと、前記正極タブもしくは前記負極タブの他方とが接合され、
前記第1導電板タブ、及び前記第2導電板タブの厚さは、前記金属箔の厚さの5倍以上であることを特徴とする蓄電装置。 - 前記正極タブを前記電極組立体の積層方向の一方から他方までの範囲内で集めた正極タブ群及び前記負極タブを前記電極組立体の積層方向の一方から他方までの範囲内で集めた負極タブ群は、湾曲もしくは屈曲させた曲げ部を有し、
前記正極タブ群及び前記負極タブ群のいずれか一方は、その重なり方向の両側から前記第1端子と前記第1導電板タブとで挟まれており、
前記正極タブ群及び前記負極タブ群のいずれか他方は、その重なり方向の両側から前記第2端子と前記第2導電板タブとで挟まれている請求項1に記載の蓄電装置。 - 前記第1導電板及び前記第2導電板は、前記電極組立体の積層方向の両側に設けられ、
前記正極タブを前記電極組立体の積層方向の一方から他方までの範囲内で集めた正極タブ群及び前記負極タブを前記電極組立体の積層方向の一方から他方までの範囲内で集めた負極タブ群のいずれか一方は、その重なり方向の両側から前記第1導電板タブで挟まれており、
前記正極タブ群及び前記負極タブ群のいずれか他方は、その重なり方向の両側から前記第2導電板タブで挟まれている請求項1に記載の蓄電装置。 - 前記正極タブ群及び前記負極タブ群は、湾曲もしくは屈曲させた曲げ部を有し、
前記曲げ部の内周側に接合される前記第1導電板タブは、前記曲げ部の外周側に接合される前記第1導電板タブよりも、前記第1導電板の縁部からの長さが長く、
前記曲げ部の内周側に接合される前記第2導電板タブは、前記曲げ部の外周側に接合される前記第2導電板タブよりも、前記第2導電板の縁部からの長さが長い請求項3に記載の蓄電装置。 - 前記正極タブ群及び前記負極タブ群は、前記曲げ部を第1の曲げ部として有するとともに、その延出方向の先端部が湾曲もしくは屈曲させた第2の曲げ部を有する請求項4に記載の蓄電装置。
- 前記蓄電装置は二次電池である請求項1〜5のいずれか1項に記載の蓄電装置。
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