JP2014110169A - 電極および色素増感太陽電池 - Google Patents

電極および色素増感太陽電池 Download PDF

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Abstract

【課題】高い発電効率を維持可能な電極を提供する。
【解決手段】電極40は、基板と、基板上に配置され、所定のパターン形状を有する金属配線層43と、絶縁性樹脂を含む材料により形成され、金属配線層43を被覆する保護層44と、を備え、保護層44がレベリング剤を0.001質量%以上10.0質量%以下含有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、電極および色素増感太陽電池に関する。
色素増感太陽電池は、スイスのグレッツェルらにより開発され、光電変換効率が高く、製造コストが安い等の利点を有し、新しいタイプの太陽電池として注目を集めている(例えば、特許文献1など参照)。
特許文献1に記載された色素増感太陽電池は、電極基板上に光電変換層、電解質層、および対極を順次積層させて構成されている。また、電極基板は、透明な樹脂により形成された基材と、基材上に形成された透明導電層と、配線が所定のパターン状に形成されて透明導電層上に配置された金属配線層と、絶縁性を有する樹脂により形成され配線を被覆する保護層とを有している。
金属配線層は透明導電層などの電気抵抗を下げるために設けられたものである。金属配線層は、電解質による腐食やリークを避けるために、絶縁性を有する樹脂で形成された保護層で覆い、電解質層と接触することを避ける必要がある。
光電変換層には、Ru色素などの増感色素(増感剤)が担持されている。
このような構造の色素増感太陽電池では、電極基板側から可視光を照射すると、増感色素が励起され、基底状態から励起状態へと遷移する。励起された光電変換層に含まれる電子が対極に移動し、電気エネルギーが取り出される。上述の色素増感太陽電池の発電メカニズムは、pn接合型光電変換素子と異なり、光の捕捉と電子伝導とが別々の場所で行われるため、植物の光電変換プロセスに非常に似たメカニズムである。
特開2012−146420号公報
しかしながら、特許文献1に記載した色素増感太陽電池の電極では、保護層が増感色素を吸着してしまうという問題があることが分かった。この増感色素の吸着現象は、以下の工程により起きると考えられる。
第一に、色素増感太陽電池の製造工程において、光電変換層(酸化物半導体)に増感色素を担持させる際に、光電変換層だけでなく保護層にも同時に増感色素を吸着してしまうこと。第二に、増感色素は光電変換層の酸化物半導体に吸着させているが、色素増感太陽電池として稼働している間に、酸化物半導体から電解質中に乖離した増感色素が保護層に吸着されることである。いずれの場合においても、保護層に吸着された増感色素については、外部からの光により励起された増感色素の励起エネルギー(電子)を電気エネルギーとして取り出せず、増感色素の自己分解などが生じてしまう。この場合には、素増感太陽電池の発電効率が低下してしまう。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであって、高い発電効率を維持可能な電極、およびこの電極を備える色素増感太陽電池を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明の電極は、基板と、前記基板上に配置され、所定のパターン形状を有する金属配線層と、絶縁性樹脂を含む材料により形成され、前記金属配線層を被覆する保護層と、を備え、前記保護層がレベリング剤を0.001質量%以上10.0質量%以下含有していることを特徴としている。
また、上記の電極において、前記保護層が増感剤を吸着する吸着量は、前記保護層の1cm当たり10−10mol以下であることがより好ましい。
また、上記の電極において、前記保護層は、アクリル、エポキシ、ポリイミド、ポリアミド、およびガラスフリットの少なくとも1つで形成された、1つの単層型保護層で構成されていることがより好ましい。
また、上記の電極において、前記保護層は、前記金属配線層を被覆する内側保護層と、前記内側保護層を被覆する外側保護層と、を有し、前記外側保護層は、アクリル、エポキシ、ポリイミド、ポリアミド、およびガラスフリットの少なくとも1つで形成されていることがより好ましい。
また、上記の電極において、前記単層型保護層の表面の接触角は、70°以上130°未満であることがより好ましい。
また、上記の電極において、前記内側保護層の表面の接触角は、70°以上130°未満であることがより好ましい。
また、上記の電極において、前記単層型保護層は、無機微粒子を含むことがより好ましい。
また、上記の電極において、前記内側保護層および前記外側保護層の少なくとも一方は、無機微粒子を含むことがより好ましい。
また、本発明の色素増感太陽電池は、前記保護層上に発電層を形成した上記のいずれかに記載の電極を用いたことを特徴としている。
また、本発明の他の色素増感太陽電池は、前記保護層上に触媒層を形成した上記のいずれかに記載の電極を用いたことを特徴としている。
本発明の電極および色素増感太陽電池によれば、高い発電効率を維持することができる。
本発明の第1実施形態の色素増感太陽電池における側面の断面図である。 同色素増感太陽電池の一部を透過させた平面図である。 同色素増感太陽電池の製造方法を説明する図である。 同色素増感太陽電池の製造方法を説明する図である。 同色素増感太陽電池の製造方法を説明する図である。 本発明の第2実施形態の色素増感太陽電池における側面の断面図である。 本発明の変形例の実施形態における色素増感太陽電池の側面の断面図である。 本発明の変形例の実施形態における色素増感太陽電池の側面の断面図である。
(第1実施形態)
以下、本発明に係る色素増感太陽電池の第1実施形態を、図1から図5を参照しながら説明する。
図1に示すように、本実施形態の色素増感太陽電池1は、電極基板10と、電極基板10上に形成され、不図示の増感剤を担持する光電変換層20と、光電変換層20上に形成された電解質層30と、電解質層30上に形成された本発明の対向電極(電極)40とを備えている。
さらに、対向電極40は、透明基材41と、透明基材41上に形成された透明導電層42と、透明導電層42上に配置された金属配線層43と、絶縁性樹脂を含む材料により形成され、金属配線層43を被覆する保護層44と、透明導電層42および保護層44上に形成された触媒層45とを有している。
なお、透明基材41および透明導電層42で、基板を構成する。
〔電極基板〕
アルミニウム、チタン、銅、鉄、ニッケル、ステンレス鋼、亜鉛、およびモリブデンのいずれかを電極基板10として用いることが好ましい。これらの金属の代わりに、前記金属の特性を損なわない合金を用いてもよい。前記金属のうち、アルミニウム、チタン、銅、ニッケル、またはステンレス鋼を用いることがより好ましく、ニッケル、銅、またはチタンを用いることがさらに好ましく、チタンを用いることがもっとも好ましい。本発明に用いられる電極基板10の表面抵抗は、低いほどよい。好ましい表面抵抗の範囲としては10Ω/□以下であり、さらに好ましくは1Ω/□以下であり、特に好ましくは0.1Ω/□以下である。
本発明における電極基板10の厚さは10μm以上2000μm以下であることが好ましく、さらに好ましくは10μm以上1000μm以下であり、特に好ましくは50μm以上200μm以下である。
表面抵抗率は、三菱化学アナリテック社のLoresta−GPの型番MCP−T610で測定した。この機器はJIS K7194−1994に準拠している。表面抵抗率の単位はΩ/sq.またはΩ/□で示されるが、実質的には、Ωである(sq.、□は無次元)。
また、表面抵抗率は試験片の表面に沿って流れる電流と平行方向の電位傾度を、表面の単位幅当たりの電流で除した数値を意味する。この数値は、各辺1cmの正方形の相対する辺を電極とする二つの電極間の表面抵抗に等しいと、JIS K6911−1995に定義されている。
〔光電変換層〕
光電変換層20は、図示はしないが酸化物半導体多孔質膜に増感剤を担持させることで形成される。酸化物半導体多孔質膜は、平均粒子径の異なる少なくとも2種の半導体粒子を含有していることが好ましい。光電変換層20は、特定の半導体粒子群を含有するペーストの塗膜を形成し、この塗膜を焼結して形成される。上述のように、異なる平均粒子径を有する半導体粒子を焼結により形成することによって、酸化物半導体多孔質膜に多数のナノ細孔を形成することができる。従って、電極基板10の厚さ方向Dに見たときに、電極基板10の単位面積当たりの半導体粒子の表面積の割合を極めて大きくすることができる。これにより、酸化物半導体多孔質膜に十分な量の増感剤を担持させることができ、結果として、高い光吸収効率が得られる。
また、酸化物半導体多孔質膜が平均粒子径の異なる2種以上の半導体粒子を含有すること、たとえば、長波長の光を透過しやすい傾向にある平均粒子径20nm程度のナノサイズの半導体粒子と、平均粒子径100nm程度の大粒径の半導体粒子とが混在することにより光が散乱され、酸化物半導体多孔質膜中における光路長が増大され、いわゆる光閉じ込め効果を十分に得ることができる。その結果、増感剤について十分な光吸収効率が得られ、したがって、色素増感太陽電池1において、高い光電変換効率(発電効率)が達成される。
このとき、酸化物半導体多孔質膜の膜厚は2μm以上50μm以下であることが好ましい。より好ましくは、酸化物半導体多孔質膜の膜厚が5μm以上40μm以下である。5μm未満の膜厚では、増感剤の吸着量が少ないため、光電変換効率が低下する。また、50μmを超える膜厚では酸化物半導体多孔質膜と電極基板10との密着力が落ち、衝撃など外的要因に対して弱くなるため、耐久性が低下する問題がある。また、酸化物半導体多孔質膜が20μmを超えると、酸化物半導体多孔質膜の内部抵抗が上昇するため、電圧が低下してしまう。
〔半導体粒子〕
半導体粒子は、電子伝達作用を発揮する半導体で構成される。半導体粒子は、たとえば、TiO、SnO、ZnO、WO、Nb、In、ZrO、Ta、もしくはTiSrOなどの酸化物半導体;CdS、ZnS、InS、PbS、MoS、WS、Sb、Bi、ZnCdS、もしくはCuSなどの硫化物半導体;CdSe、InSe、WSe、PbSe、もしくはCdTeなどの金属カルコゲナイド;GaAs、Si、Se、もしくはInPなどの元素半導体などで構成することができる。また、たとえばSnOとZnOとの複合体、TiOとNbの複合体などの、これらの2種以上よりなる複合体を用いることもできる。また、半導体の種類はこれらに限定されず、2種類以上を混合して用いることもできる。
半導体粒子を構成する半導体としては、上記の中でTi、Zn、Sn、もしくはNbの酸化物が好ましく、特にTiOが好ましい。TiOで形成されるチタニア粒子としては、アナターゼ結晶型の粒子およびルチル結晶型の粒子が挙げられる。上記の粒子は、両方とも使用可能であるが、特にアナターゼ結晶型のチタニア粒子を用いると、色素増感太陽電池において、確実に所期の性能が得られる。
特定の半導体粒子群を構成する半導体粒子のうちの平均粒子径が小さい半導体粒子(以下、「半導体小粒子」ともいう。)の平均粒子径は、好ましくは3〜40nmであり、より好ましくは15〜25nmである。また、特定の半導体粒子群を構成する半導体粒子のうちの平均粒子径が大きい半導体粒子(以下、「半導体大粒子」ともいう。)は、光散乱能を有し、その平均粒子径は好ましくは50nm以上、より好ましくは80〜400nm、特に好ましくは90〜120nmである。
〔増感剤〕
光電変換層20において半導体粒子に担持される増感剤としては、増感作用を示す材料であれば特に限定されず、たとえば、N3錯体、N719錯体(N719色素)、Ruターピリジン錯体(ブラックダイ)、もしくはRuジケトナート錯体などのRu錯体;クマリン系色素、メロシアニン系色素、もしくはポリエン系色素などの有機系色素;金属ポルフィリン系色素;もしくはフタロシアニン色素、などを挙げることができる。これら中ではRu錯体を用いることが好ましく、特に、可視光域に広い吸収スペクトルを有するため、N719色素およびブラックダイを用いることが好ましい。N719色素は(RuL(NCS)・2TBA)で表される化合物であり、Blackdye色素は(RuL´(NCS)・2TBA)で表される化合物である。ただし、Lは、4,4´−ジカルボキシ−2,2´−ビピリジン、L´は、4,4´,4″−テトラ−カルボキシ−2,2´,2″−ターピリジンであり、TBAは、テトラブチルアンモニウムカオチンである。
これらの材料は、単独でもしくは2種類以上を混合して用いることができる。
光電変換層20における増感剤の担持量は、酸化物半導体多孔質膜の単位表面積当たりの量が1×10−8〜1×10−7mol/cmであること、好ましくは3×10−8〜7×10−8mol/cmであることが好ましい。増感剤の担持量がこの範囲内であることにより、半導体粒子の表面に増感剤が単分子層として担持される。そのため、増感剤において励起された電子が電解質部分の電解質を還元することなどによって生じるエネルギーロスが発生せずに、十分な光吸収効率が得られる。
〔電解質層〕
電解質層30は、液体状、固体状、凝固体状、もしくは常温溶融塩状態のいずれの状態であってもよい。電解質層30が、たとえば溶液状である場合は、この電解質層30は、電解質、溶媒、および添加物で構成されることが好ましい。
電解質としては、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、もしくはヨウ化セシウムなどの金属ヨウ化物とヨウ素の組み合わせ、テトラアルキルアンモニウムヨーダイド、ピリジニウムヨーダイド、もしくはイミダゾリウムヨーダイドなどの第4級アンモニウム化合物のヨウ素塩−ヨウ素の組み合わせ、あるいは前記ヨウ素、ヨウ素化合物のかわりに臭素化合物−臭素の組み合わせが用いられる。
電解質がイオン性液体の場合は、特に溶媒を用いなくてもよい。電解質は、ゲル電解質、高分子電解質、もしくは固体電解質でもよく、また、電解質の代わりに有機電荷輸送物質を用いてもよい。電解質層30が溶液状である場合の溶媒としては、アセトニトリル、メトキシアセトニトリル、またはプロピオニトリルのようなニトリル系溶媒、エチレンカーボネートのようなカーボネート系溶媒、エーテル系溶媒、あるいはアルコール系溶媒などが挙げられる。
電解質層30は、触媒層45を覆うように配置されている。
〔透明基材〕
透明基材41は、透明樹脂により形成されている。透明基材41は、全光線透過率の高い材料が好ましい。透明基材41の材料としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)以外にも、たとえば、以下に列挙される材料などで形成される透明なフィルムを用いることができる。
(1)ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、ポリエーテルスルホン(PES)、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ1−ブテン、ポリ4−メチル−1−ペンテン、あるいはエチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン等のα−オレフィン同士のランダム乃至ブロック共重合体等のポリオレフィン系樹脂。
(2)エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、あるいはエチレン−塩化ビニル共重合体等のエチレン−ビニル化合物共重合体樹脂。
(3)ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体、ABS、α−メチルスチレン−スチレン共重合体等のスチレン系樹脂。
(4)ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリル酸メチル、あるいはポリメタクリル酸メチル等のビニル系樹脂。
(5)ナイロン6、ナイロン6−6、ナイロン6−10、ナイロン11、あるいはナイロン12等のポリアミド樹脂。
(6)ポリフェニレンオキサイド。
(7)カルボキシメチルセルロース、あるいはヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース誘導体。
(8)酸化澱粉、エーテル化澱粉、あるいはデキストリンなどの澱粉。
(9)上記(1)〜(8)に記載された材料の混合物で形成される樹脂。
透明基材41としては、たとえば厚さが80〜200μmであり、全光線透過率が75%以上である基材が好適に用いられる。透明基材41を介して太陽光は色素増感太陽電池1に入射するので(後述する可視光Lを参照。)、透明基材41の全光線透過率は高ければ高いほど好ましい。
〔透明導電層〕
透明導電層42は、透明基材41上にスパッタ法、蒸着法、SPD法、CVD法などの手法で形成される。透明導電層42は、たとえば、スズ添加酸化インジウム(ITO)、酸化スズ(SnO)、もしくはフッ素添加酸化スズ(FTO)などの導電性金属酸化物により構成される。透明導電層42には、一定の光透過性と導電性が要求されるので、その膜厚は、通常5nm〜10μm程度であることが好ましい。さらに、膜厚が20nm〜300nmであることがより好ましい。また、このときの透明導電層42の表面抵抗値は1000Ω/□以下であることが好ましい。また、透明導電層42の表面抵抗値は0.1Ω/□以上であることが好ましい。さらに、透明導電層42の表面抵抗値は5Ω/□以上300Ω/□以下であることがより好ましい。
〔金属配線層〕
金属配線層43は、金、銀、銅、白金、アルミニウム、ニッケル、もしくはチタンなどの金属で形成される。また、金属配線層43は、格子状、縞状、櫛型などの所定のパターン形状を有する。この例では、図2に一部を示すように、金属配線層43は格子状に形成されている。
金属配線層43は、アルミニウム、銅、チタン、もしくは銀から形成されていることが、低抵抗である点で好ましい。さらには、金属配線層形成材料ペーストに含まれる金属粒子の安定性の点から、アルミニウム、銅、もしくは銀により金属配線層43を形成することが好ましい。
図1に示す金属配線層43の軸線C1に直交する断面において、金属配線層43の透明導電層42に接する面43aと、金属配線層43における面43aとは反対側(電極基板10側)の面43bとは、ほぼ平行に形成されている。さらに、この断面において、面43aの長さは面43bの長さより長くなるように形成されている。
より詳しく説明すると、この断面において、面43aの中心を通り面43aに直交する基準線Sを規定したときに、面43aの基準線Sに対する一方側の端部は、面43bの基準線Sに対する前述の一方側の端部より基準線Sから離れた位置に配置されている。同様に、面13aの基準線Sに対する他方側の端部は、面13bの基準線Sに対する前述の他方側の端部より基準線Sから離れた位置に配置されている。すなわち、この断面における金属配線層43の形状は、等脚台形に似た形状になる。
透明基材41および透明導電層42の光透過性を著しく損ねないために、各金属配線層43の幅(前述の軸線C1に直交する断面における面43aの長さ)を3000μm以下にすることが好ましい。また、金属配線層43の厚さ(高さ)は、特に制限されないが、0.1〜30μmとすることが好ましい。
金属配線層43は、導電性を有する粒子と樹脂の微粒子などの結合剤(バインダーマトリックス)とによって形成されている。金属配線層43を形成する導電性を有する粒子としては、たとえば、金、銀、銅、白金、アルミニウム、ニッケル、もしくはチタンなどの金属粒子を挙げることができる。また、樹脂としては、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂を含有する材料を挙げることができる。
これらの樹脂はベークすることにより、除去されても良い。また、これらの樹脂は金属配線層の抵抗に影響を与えない範囲で残存していても良い。金属配線層形成材料は、これらの材料をペースト状にし、これをスクリーン印刷法などにより、金属配線層43が所定のパターン形状を有するように塗膜し、透明基材41の硬化基準温度以下で熱硬化(キュア、ベーク)またはUV硬化させて形成される。
また、金属配線層形成材料は、樹脂を除去するため、また、導電性を有する粒子の接合点を多くするため、熱硬化材料であることがより好ましい。
なお、上述の硬化基準温度としては、透明基材41の融点より10℃高い温度よりも低い温度を用いることが好ましく、「プラスチック成形品の破壊・欠陥・トラブルその発生原因と防止対策総合技術資料集」、正鵠堂、昭和57年10月4日、p438−439に記載された有機材料(熱硬化性樹脂)の使用上限温度の表において、その2の欄に記載された値(その2の欄に値が記載されていない場合はその1の欄に記載された値)より低い温度を用いることがより好ましい。
透明基材41としてポリエチレンテレフタレートを用いた場合には、透明基材41の融点は約260℃であり、上記文献のその2に記載された値は125℃である。よって、この場合、透明基材41の硬化基準温度として、約270℃より低い温度を用いることが好ましく、125℃より低い温度を用いることがより好ましい。
透明基材41の融点より10℃高い温度以上で透明基材41を硬化させた場合には、熱劣化により透明基材41が変形したり、透明基材41と透明導電層42との密着性が低下したりする問題が生じる。硬化基準温度が60℃以下で熱硬化させた場合には、金属配線層43の材料中に含まれる金属微粒子同士の結合および融解が進みにくいため、導電性が著しく低下する問題が生じる。また、この場合、金属配線層43の材料中に含まれているバインダーマトリックスの除去も進まないため、金属配線層43の導電性を低下させる原因となる。
金属配線層43を形成する材料中には、必要に応じてレベリング剤を添加することで、金属配線層43の作成時にレベリング性を高めることができる。従って、レベリング剤を添加することで、金属配線層43の軸線C1に直交する断面において、金属配線層43の面43bを、両端部から中間部に向かって透明導電層42から離間する方向に突出するように形成しやすくする効果がある。
また、レベリング剤として再塗工を妨げない材料を選ぶことで、金属配線層43上に保護層44を積層した際に、金属配線層43と保護層44との間の密着性を向上させることができる。金属配線層43は、体積抵抗が5×10−3Ω・cm以下であればよい。さらに好ましくは体積抵抗が1×10−4Ω・cm以下であることが好ましい。
金属配線層43は、上記スクリーン印刷法によるほか、透明導電層42の一部をレジストで保護した上でメッキ法により形成してもよいし、転写型のスクリーン印刷法、もしくは直接描画であるインクジェット法などにより形成してもよい。インクジェット法により直接描画を行えば、レベリングを経なくても自然に、金属配線層43の軸線C1に直交する断面において、金属配線層43の面43bが、両端部から中間部に向かって透明導電層42から離間する方向に突出するように形成することができる。
その他の金属配線層43を形成する方法としては、透明基材41上にプリント配線を形成するエッチング法などの公知の方法によって金属配線層43を形成し、金属配線層43の上から透明基材41全体に透明導電層42を形成する方法を用いることができる。
〔保護層〕
図1および図2に示すように、保護層44は、金属配線層43側に形成されて金属配線層43を被覆する内側保護層46と、内側保護層46よりも電解質層30側に形成され、内側保護層46を被覆する外側保護層47とを有している。すなわち、本実施形態では、保護層44は2つの層により構成されている。
内側保護層46は、軸線C1に直交する断面において、金属配線層43の外形に沿ってほぼ均一な厚さに形成されている。
内側保護層46は、絶縁性を有する透明な樹脂により形成することができる。内側保護層46を形成する材料としては、たとえば、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン系樹脂、フォスファーゼ系樹脂、メラミン系樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、イソブチレン樹脂、もしくはフッ素樹脂などが挙げられる。内側保護層46は、絶縁性を有していれば、どのような樹脂により形成されてよく、色は透明でなくてもよい。内側保護層46は、上記の材料を、熱硬化させたり、UV硬化させたりすることなどで形成されている。
ただし、内側保護層46を形成する材料としては、透明基材41の融点より10℃以上低い温度で硬化可能であることが好ましく、電離線硬化材料であればより好ましい。内側保護層46が電離線硬化材料で形成されている場合、内側保護層46にレベリング剤を添加することができる。
本発明の内側保護層46の形成に用いることができる電離線硬化材料としては、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、もしくはエポキシ系樹脂等をあげることができる。電離線硬化材料としては、特にアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂であることが好ましい。このとき添加されるレベリング剤としては、フッ素系レベリング剤、シリコーン系レベリング剤、もしくはアクリル系レベリング剤を用いることができる。
アクリル系レベリング剤としては、具体的には、ビックケミージャパン社製のBYK−350、BYK−352、BYK−354、BYK−355、BYK−356、BYK−358N、BYK−361N、BYK−380、BYK−392、もしくはBYK−394等が挙げられる。
また、フッ素系レベリング剤としては、具体的には、フタージェント222F(ネオス社製)、F470(DIC社製)、F489(DIC社製)、もしくはRS−75(DIC社製)等が挙げられる。
さらに、シリコーン系レベリング剤としては、具体的には、ビックケミージャパン社製のBYK−300、BYK−306、BYK−307、BYK−310、BYK−315、BYK−322、BYK−323、BYK−325、BYK−330、BYK−331、BYK−333、BYK−337、BYK−341、BYK−344、BYK−345、BYK−347、BYK−348、BYK−349、BYK−370、BYK−375、BYK−377、BYK−378、BYK−UV3500、BYK−UV3510、BYKUV3570、BYK−Silclean3700、もしくはBYK−Silclean3720を用いることができる。
また、上記の他に、シリコーン系レベリング剤としては、モメンティブ社製のTSF410、TSF411、TSF4700、TSF4701、XF42−B0970、TSF4730、YF3965、TSF4421、XF42−334、XF42−B3629、XF42−A3161、TSF4440、TSF4441、TSF4445、TSF4450、TSF4446、TSF4452、もしくはTSF4460を用いることができる。また、上記の他に、シリコーン系レベリング剤としては、共栄社化学社製のポリフローKL400X、ポリフローKL400HL、ポリフローKL401、ポリフローKL402、ポリフローKL403、もしくはポリフローKL404等を挙げることができる。
さらに、レベリング剤は、レベリング剤の樹脂からの脱離を防止できるため、−OH基(ヒドロキシ基)もしくは二重結合をレベリング剤中に導入し、樹脂と反応することができる材料を選択することが望ましい。具体的には、−OH基を有するレベリング剤としてはBYK−394、BYK−370、BYK−375、BYK−377が挙げられる。また、二重結合を有するレベリング剤としては、BYK−UV3500、BYK−UV3570、RS−75が挙げられる。
上記のレベリング剤においては、内側保護層46が塗布された後に、内側保護層46の表面に撥水基が外に向けて自己組織的に配列される。そのため、内側保護層46を硬化した際に、内側保護層46の撥水性を高めることができる。また、レベリング剤は、電離線硬化型反応基を有することが好ましい。レベリング剤が電離線硬化型反応基を有することで、このレベリング剤が内側保護層46に組み込まれた場合に、内側保護層46の耐久性を高めることができる。内側保護層46の撥水性を高めることで、光電変換層20に含まれた電解質が内側保護層46を侵すのを防ぐことができる。また、光電変換層20から脱離した増感剤が吸着することを防ぐことができ、光電変換効率の低下を防ぐことができる。
本実施形態においては、外側保護層47はレベリング剤を0.001質量%以上10.0質量%以下含有していることが好ましい。レベリング剤の含有量が0.001質量%以上であることで、レベリング剤が表面に存在して外側保護層47の撥水性を高めるだけでなく、増感剤の吸着を防ぐことができるという効果がある。一方で、レベリング剤の含有量が10.0質量%より多い場合では、外側保護層形成材料47aを塗布した際に塗布膜が広がってしまうため、設計どおりの塗布膜とすることができない問題を生じる。
レベリング剤の含有量が0.001質量%より少ない場合では、表面に存在するレベリング剤の量が少ないため、外側保護層47の撥水性を高めることができない。また、増感剤の吸着を防ぐことできない問題を生じる。
内側保護層46についても、レベリング剤を0.001質量%以上10.0質量%以下含有していることが好ましい。このように構成することで、外側保護層47がレベリング剤を含有した場合と同様の効果を奏することができる。内側保護層46にレベリング剤を含有させることは、外側保護層47に、例えばピンホールのような孔が形成されている場合に特に有効である。
また、内側保護層46の表面の水に対する接触角としては、70°以上130°未満であることが好ましい。接触角が70°未満であると、内側保護層46と電解質との接触が起こりやすく、耐久性の低下が起こる。また、接触角が130°以上であると内側保護層46を塗布した際に下地である金属配線層43や透明導電層42との相性が悪いため、塗布ムラやピンホールが生じやすくなる問題が生じる。
なお、この接触角は、接触角計(協和界面科学社製、CA−X型)を用いて、乾燥状態(20℃−65%RH)で直径1.8mmの液滴を針先に作り、この液滴を内側保護層46の表面に接触させて測定した。接触角とは、水平面を有する固体と前記水平面上に滴下された液体(液滴)とが接触する点における液体表面に対する接線と固体表面とがなす角であり、液体を含む側の角度で定義した。なお、液体としては、蒸留水を使用した。
また、前記純水接触角の測定方法としては、JIS R3257−1999に準拠して測定した。
また、内側保護層46は無機微粒子を含んでいてもよい。無機微粒子は耐溶剤性及び耐薬品性が高いため、内側保護層46が樹脂であることに起因する耐溶剤性等の低下を補うことができる。
すなわち、内側保護層46が無機微粒子を含んでいることで、色素増感太陽電池1の製造工程において、電解質層30が内側保護層46を侵すのを抑えることができる。さらに、内側保護層46に光散乱性を与えることができ、光電変換効率を向上させることができる。
内側保護層46に添加することができる無機微粒子としては、シリカ、タルク、もしくは酸化チタンの微粒子を挙げることができる。また、無機微粒子の形状はとくに限定されない。無機微粒子の一次粒子径としては、光散乱法により測定した場合に1nm以上5μm以下であることが好ましく、10nm以上3μm以下であることがより好ましい。
上記の範囲より一次粒子径が小さい場合、現段階ではコスト的に実用が困難である。上記の範囲より一次粒子径が大きい場合、内側保護層46から脱落する恐れがあり、また、内側保護層46のパターニング精度が低下する可能性が高い。無機微粒子の添加量は、内側保護層46に占める質量%で、散乱性付与のためであれば0.5質量%以上であること好ましく、耐溶剤性付与のためであれば5質量%以上であることが好ましい。無機微粒子の添加量の上限は特にないが、内側保護層46が形成可能である限界は80質量%程度である。
なお、光散乱性の付与を目的とするだけであれば、添加する微粒子は樹脂の微粒子であってもよい。内側保護層46の光散乱性が高まることで、内側保護層46を通過する光を金属配線層43の方向ではなく、光電変換層20に向けて導くことができるため、より多くの光を利用して発電することができる。
外側保護層47は、軸線C1に直交する断面において、内側保護層46の外形に沿ってほぼ均一な厚さに形成されている。
外側保護層47は、アクリル、エポキシ、ポリイミド、ポリアミド、およびガラスフリットの少なくとも1つで形成することができる。すなわち、外側保護層47はポリイミド、ポリアミド、およびガラスフリットのうちの1つで形成してもよいし、ポリイミド、ポリアミド、およびガラスフリットのうちの2つ以上から構成してもよい。
また、本実施形態では外側保護層47は透明な材料で形成されている。
外側保護層47の表面の水に対する接触角としては、70°以上130°未満であることが好ましい。外側保護層47が無機微粒子を含むように構成してもよい。外側保護層47が含む無機微粒子としては、前述の内側保護層46が含む無機微粒子と同様のものを用いることができる。
外側保護層47をこれらのように構成した場合の効果は、前述の内側保護層46をこれらのように構成した場合の効果と同様である。
このように構成された保護層44は、図2に示す厚さ方向Dに見たときに、保護層44が増感剤を吸着する吸着量(以下、単に「保護層44による増感剤の吸着量」ともいう。)が、保護層44の1cm当たり10−10mol以下であるように設定されている。
すなわち、外側保護層47として前述の材料を用いることで、外側保護層47さらには内側保護層46に増感剤が吸着されるのを抑えている。保護層44が単位面積(この場合、1cm。)当たりに増感剤を吸着する吸着量を調節する方法としては、外側保護層47の厚さを調節する方法がある。
保護層44における増感剤の吸着量を測定する方法としては、公知の方法を適宜選択して用いることができる。例えば、図2に示す厚さ方向Dに見たときの透明基材41に対して保護層44が占める面積の割合Rを求める。色素増感太陽電池1を分解し、増感剤を脱離させる脱離剤を加えることで保護層44による増感剤の吸着量(mol)を測定する。そして、この測定値を前述の割合Rで除することで、1cm当たりの保護層44による増感剤の吸着量を求めることができる。
保護層44による増感剤の吸着量が10−9mol/cmを超えて大きくなると、増感剤が保護層44に多量に吸着するため、色素増感太陽電池1の発電効率が低下するという問題を生じる。一方で、保護層44による増感剤の吸着量が10−10mol/cm以下であれば、保護層44に吸着する増感剤が少ないため、色素増感太陽電池1の効率を低下させにくいという長所がある。
一般的に、ラフネスファクターが約1000である多孔質体の酸化チタンに増感剤を吸着させたときに、増感剤の吸着量が10−7mol/cmから10−8mol/cm程度となることが知られている。このように、増感剤を吸着させた酸化チタンを保護層44に用いても、色素増感太陽電池1の発電効率はほとんど低下しない。
本発明の保護層44は多孔質体ではないため、ラフネスファクターは1と見なすことができ、保護層44による増感剤の吸着量の10−7mol/cmを1000で除すると10−10mol/cmとなる。すなわち、保護層44による増感剤の吸着量が10−10mol/cm以下であれば、増感剤が保護層44にほぼ吸着しないと考えられるため、色素増感太陽電池1の製造直後および稼働時において発電効率はほとんど低下しないと考えられる。
本発明の色素増感太陽電池1においては、透明基材41において、対向電極40の透明導電層42を金属配線層43と保護層44とが覆っている面積の割合が2.5%以上30%以下の範囲内であることが好ましい。上記の面積の割合が2.5%に満たない場合には、対向電極40の抵抗が上昇し光電変換効率が低下する場合がある。また、上記の面積の割合が30%を超える場合には、太陽光をさえぎる割合が大きくなるため、光電変換効率が低下する場合がある。
〔触媒層〕
本発明の色素増感太陽電池1においては、透明導電層42と保護層44とを覆うように触媒層45が形成されている。触媒層45を形成する材料としては、白金、白金化合物、カーボン、もしくは導電性高分子を用いることができる。上述の材料として、特に、透明性に優れている点から、白金もしくは導電性高分子を用いることが好ましい。さらには、上述の材料として、触媒能力に優れている点から、白金を用いることが最も好ましい。白金で薄膜状に形成される触媒層45の厚さとしては、0.5nm以上100nm以下であることが好ましい。触媒層45の厚さが0.5nm以下であると、触媒機能が不十分であり、十分な電流を得ることができない。また、触媒層45の厚さが100nm以上であると、全光線透過率が低下するため、光電変換効率が低下する。また、導電性高分子を用いた場合、薄膜の厚さが5nm以上100nm以下であることが好ましい。また、導電性高分子としては、PEDOT・PSSやポリアニリンを好適に用いることができる。
次に、以上のように構成された本実施形態の色素増感太陽電池1の製造方法について説明する。
〔透明導電層形成工程〕
まず、図3に示されるように、たとえば、透明なポリエチレンナフタレートにより形成されたフィルム状の透明基材41上に、スパッタ法により、スズ添加酸化インジウムで構成される透明導電層42を形成する。また、この後で、透明導電層42に対する金属配線層43の密着性を向上させるために、UV−オゾン処理などの表面処理を行ってもよい。
〔金属配線層形成工程〕
次に、スクリーン印刷法により、金属配線層43を透明導電層42上に格子状に配置することで金属配線層43を形成する。このとき、透明導電層42上に金属配線層形成材料を塗布後、透明基材41の硬化基準温度以下で1時間以下ベークし金属配線層43を硬化させる。
この後で、透明導電層42と金属配線層43との密着性を向上させるために、UV−オゾン処理などの表面処理を行ってもよい。
〔内側保護層形成工程〕
続いて、スクリーン印刷法などにより、図4に示されるように、金属配線層43を被覆するようにエポキシ系樹脂である内側保護層形成材料46aを塗布する。内側保護層形成材料46aとしては、たとえば、エポキシ系樹脂を溶媒中で溶解させた材料であり、絶縁性を有する材料を用いる。
次に、透明基材41の硬化基準温度以下で内側保護層形成材料46aを1時間以下ベークし硬化させて、内側保護層46を形成する。
内側保護層形成材料46aが所定のパターン形状を有するように配置する方法としては、インクジェット法などを挙げることができる。
〔外側保護層形成工程〕
続いて、スクリーン印刷法などにより、図4に示されるように、内側保護層46を被覆するようにポリイミド系樹脂である外側保護層形成材料47aを塗布する。外側保護層形成材料47aとしては、たとえば、ポリイミド系樹脂を溶媒中で溶解させた材料であり、絶縁性を有する材料を用いる。
次に、透明基材41の硬化基準温度以下で外側保護層形成材料47aを1時間以下ベークし硬化させて、外側保護層47を形成する。
外側保護層形成材料47aが所定のパターン形状を有するように配置する方法としては、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、インクジェット法などを挙げることができる。
〔触媒層形成工程〕
触媒層45の形成方法として、触媒層45が白金である場合は、スパッタ法もしくはCVD法を最適に用いることができるが、ほかの方法であっても構わない。
白金層の形成は、スパッタ装置を用いて、マグネトロンスパッタリング法によって行うことができる。チャンバー内に上述の方法で保護層44まで形成した透明基材41をセットし、スパッタを行うことで、触媒層45として白金層を形成することができる。また、形成された白金層の厚みは、微細形状測定機を用いて測定することにより確認することができる。
また、触媒層45として導電性高分子もしくはカーボンを利用する際には、導電性高分子もしくはカーボンを含有した塗布液を用いて塗布することで、触媒層45を形成することができる。塗布方法は特に制限されず、ロールコーター、グラビアコーター、マイクログラビアコーター、ナイフコーター、バーコーター、ワイヤーバーコーター、ダイコーター、もしくはディップコーターなどを用いた均一塗布が可能な方法を用いることができる。また、その他の塗布方法として、インクジェット法もしくはスクリーン法を用いることもできる。上述のいずれかの方法で形成された導電性高分子もしくはカーボンを触媒層45として用いた。また、触媒層45の膜厚は、断面をSEM等で観察することで求めることができる。
この色素増感太陽電池1は、対向電極40において、光を、主に金属配線層43および保護層44がない部分、つまり、透明基材41および透明導電層42のみが積層され、保護層44がない部分(以下、「窓部分」という。)から光電変換層20へ取り込む。従って、窓部分の全光線透過率が光電変換効率に寄与する。
窓部分の全光線透過率は60%以上95%以下であることが好ましい。全光線透過率が向上すると光電変換効率が向上するため、窓部分の全光線透過率は70%以上95%以下であることがより好ましい。
〔光電変換層形成工程〕
図5に示すように、電極基板10上に平均粒子径の異なる少なくとも2つの半導体粒子を含有する水性ペーストを塗布して塗膜20aを形成する。本製造方法に用いられるペーストは、半導体粒子を含んでおり、バインダーもしくは溶剤を適時選択することができる。
光電変換層20を構成する特定の半導体粒子群を含有するペーストの調製方法は、特に限定されないが、たとえば、アルコキサイドを4級アンモニウム塩により加水分解する塩基性法が好ましく用いられる。この塩基性法においては、具体的には、半導体小粒子を得るためのアルコキサイドが、4級アンモニウム塩によって加水分解することにより得られ、同様にして半導体大粒子を得るためのアルコキサイドが、4級アンモニウム塩によって加水分解することにより得られ、これらを混合することにより、特定の半導体粒子群を含有するペーストを調製することができる。
得られる半導体粒子の平均粒子径は、加水分解に供される4級アンモニウム塩の添加量を調整することにより、制御することができ、4級アンモニウム塩の添加量を大きくするほど、平均粒子径の小さい半導体粒子を得ることができる。
4級アンモニウム塩としては、たとえば、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)を用いることができるが、メチル基については限定されず、炭素数が1〜4個のアルキル基を有する材料を例示することができる。また、半導体大粒子を得るためのアルコキサイドとしては、上述の半導体粒子を構成する金属のアルコキサイドを用いることができる。具体的には、たとえば半導体粒子がチタニア粒子である場合は、半導体粒子のアルコキサイドとしてTi(OCを用い、4級アンモニウム塩として、TMAHを用いることができる。
電極基板10上にペーストを塗布する方法は特に制限されず、たとえば、ドクターブレード法、スプレー法、もしくはスクリーンプリント法など、公知の種々の方法に従って行うことができる。電極基板10上におけるペーストが塗布された領域が作用極として機能し、用途によってこの作用極領域の面積を適宜に選択することができる。
半導体粒子を電極基板10上に塗布した後で半導体粒子同士を電子的に接触させるとともに塗膜強度を向上させるため、及び電極基板10との密着性を向上させるために、塗布されたペーストを加熱処理するのが好ましい。好ましい加熱温度の範囲は40℃以上700℃以下であり、より好ましくは100℃以上600℃以下である。また、加熱時間は10分〜10時間程度であることが好ましい。
増感剤を酸化物半導体多孔質膜に担持させて、光電変換層20を形成する方法は特に限定されず、たとえば、増感剤をアルコール類、ニトリル類、ニトロメタン、ハロゲン化炭化水素、エーテル類、ジメチルスルホキシド、アミド類、N−メチルピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、3−メチルオキサゾリジノン、エステル類、炭酸エステル類、ケトン類、炭化水素、もしくは水などの溶媒、あるいは上記溶媒が2種以上混合された混合溶媒に溶解させ、この溶解液に酸化物半導体多孔質膜を浸漬する浸漬法、スプレー塗布法、もしくは印刷塗布法などを用いて光電変換層を形成することが挙げられる。
続いて、図1に示されるように、光電変換層20上に電解質層30を形成し、さらに、電解質層30上に、光電変換層20と対向電極40との間に電解質層30を挟むように対向電極40を配置することで、色素増感太陽電池1が完成する。
このように構成された色素増感太陽電池1は、対向電極40側から可視光Lが照射すると、光電変換層20中の増感剤が励起され、光電変換層20に含まれる電子が、電極基板10から不図示の外部回路を通って対向電極40に移動する。これにより、色素増感太陽電池1から電気エネルギーが取り出される。
以上説明したように、本実施形態の対向電極40および色素増感太陽電池1によれば、透明導電層42上に金属配線層43が配置されている。このため、金属配線層43により透明導電層42の電気抵抗を下げることができる。また、金属配線層43を保護層44で被覆することにより金属配線層43と電解質層30とが分離している。
一般的に、電解質層30を形成する電解質は金属配線層43に浸透し、腐食の原因となるが、電解質層30と金属配線層43とを保護層44により分離することで、電解質層30による金属配線層43の腐食を防止して対向電極40および色素増感太陽電池1の耐久性を向上させることができる。
外側保護層47がレベリング剤を0.001質量%以上10.0質量%以下含有していることで、外側保護層47の撥水性を高め、保護層44への増感剤の吸着を防ぐとともに、外側保護層47を設計どおりに形成することができる。この効果は、内側保護層46についても同様である。
透明導電層42および保護層44上に触媒層45が形成されていることで、対向電極40が正極として機能し、電極基板10との間に十分な電流を得ることができる。
また、保護層44による増感剤の吸着量は10−10mol/cm以下である。このため、可視光を吸収した増感剤から取り出された電気エネルギーを、電極基板10を通して外部に確実に送ることができ、色素増感太陽電池1の発電効率を高い状態で維持することができる。保護層44が増感剤を吸着するのを抑えることで、金属配線層43が腐食するのを抑制することができる。
保護層44が内側保護層46および外側保護層47を有している。このため、例えば内側保護層46に耐電解質性の材料であるが増感剤を吸着しやすい材料を用いる場合であっても、外側保護層47を増感剤を吸着しにくい材料、例えばポリイミドなどで形成することで、保護層44が増感剤を吸着するのを抑えることができる。すなわち、保護層44において、金属配線層43が電解質層30と接触するのを避けるための部材と、保護層44が増感剤を吸着するのを抑える部材とを分離して構成することで、保護層44における電解質分離機能および吸着抑制機能をそれぞれ効果的に高めることができる。
内側保護層46の表面の水に対する接触角は、70°以上130°未満である。これにより、内側保護層46と電解質との接触を抑えて耐久性を向上させるとともに、内側保護層46を塗布した際に塗布ムラやピンホールが生じにくくすることができる。この効果は、外側保護層47についても同様である。
保護層44の内側保護層46や外側保護層47が無機微粒子を含むことで、保護層44の光散乱性が高くなる。透明基材41側から入射して保護層44を通る光が散乱されて、図1に示す光電変換層20と保護層44との間の範囲Rに配置された光電変換層20を通りやすくなる。これにより、保護層44を通った光を効果的に電流に変換することができる。
保護層44をこのように構成することで、色素増感太陽電池1の使用時だけでなく、色素増感太陽電池1を製造するときにも、保護層44に増感剤が吸着されるのを抑えることができる。
保護層44を構成する内側保護層46および外側保護層47のそれぞれが透明な材料で形成されている。対向電極40の窓部分を介して保護層44に入射した光についても、保護層44を通過して光電変換層20に入射できるので有効に発電に利用することができる。このため、入射する光の光電変換効率をさらに向上させることができる。
また、本実施形態の色素増感太陽電池1は、後述する第2実施形態のように保護層にレベリング剤を添加することで保護層を1つの層により構成した場合のレベリング剤による層に比べて、外側保護層47を厚く構成することができる。これにより、使用時や製造時に外側保護層47が損傷して増感剤が吸着されやすくなるのを抑えることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図6を参照しながら説明するが、前記実施形態と同一の部位には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
図6に示すように、本実施形態の色素増感太陽電池2は、前記第1実施形態の色素増感太陽電池1の内側保護層46および外側保護層47で構成された保護層44に代えて、1つの層で構成された単層型保護層(保護層)54を備えている。
単層型保護層54は、アクリル、エポキシ、ポリイミド、ポリアミド、およびガラスフリットの少なくとも1つで形成することができる。
単層型保護層54は、前述のレベリング剤を添加して形成されることになる。レベリング剤を添加した単層型保護層54を塗布すると、前述のように単層型保護層54の表面にレベリング剤の撥水基が外に向けて自己組織的に配列される。このため、単層型保護層54を硬化した際に単層型保護層54の外面にレベリング剤による層ができることになる。単層型保護層54は、レベリング剤を0.001質量%以上10.0質量%以下含有していることが好ましい。単層型保護層54による増感剤の吸着量が、単層型保護層54の1cm当たり10−10mol以下であることが好ましい。
単層型保護層54は前述の無機微粒子を含んでいてもよい。また、単層型保護層54の表面の水に対する接触角は、70°以上130°未満であることが好ましい。
このように構成された本実施形態の色素増感太陽電池2の製造方法は、前述の色素増感太陽電池1の製造方法に対して、内側保護層形成工程および外側保護層形成工程に代えて、単層型保護層54を形成する工程を行うことのみ異なる。単層型保護層54を形成する工程は、内側保護層形成工程および外側保護層形成工程と同様であるため、説明を省略する。
このように構成された本実施形態の色素増感太陽電池2によれば、保護層54に増感剤が吸着されるのを抑え、高い発電効率を維持することができる。
さらに、単層型保護層54がレベリング剤を0.001質量%以上10.0質量%以下含有している。これにより、単層型保護層54の撥水性を高め、単層型保護層54への増感剤の吸着を防ぐとともに、単層型保護層54を設計どおりに形成することができる。
単層型保護層54による増感剤の吸着量が10−10mol/cm以下であるため、色素増感太陽電池2の発電効率を高い状態で維持することができる。
単層型保護層54の表面の水に対する接触角は、70°以上130°未満である。これにより、単層型保護層54と電解質との接触を抑えて耐久性を向上させるとともに、単層型保護層54を塗布した際に塗布ムラやピンホールが生じにくくすることができる。
単層型保護層54が無機微粒子を含むことで、単層型保護層54を通った光を効果的に電流に変換することができる。
以上、本発明の第1実施形態および第2実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の構成の変更なども含まれる。さらに、各実施形態で示した構成のそれぞれを適宜組み合わせて利用できることは、言うまでもない。
例えば、前記実施形態では、負極側にも本発明の電極を備えてもよい。すなわち、図7に示す色素増感太陽電池3は、第1実施形態の色素増感太陽電池1の電極基板10および光電変換層20に代えて、電極60を備えている。
電極60は、透明基材61と、透明基材61上に形成された透明導電層62と、透明導電層62上に配置された金属配線層63と、絶縁性樹脂を含む材料により形成され、金属配線層63を被覆する保護層64と、透明導電層62および保護層64上に形成された光電変換層(発電層)65とを有している。これら透明基材61、透明導電層62、金属配線層63、保護層64、光電変換層65は、前述の透明基材41、透明導電層42、金属配線層43、単層型保護層54、光電変換層20と同様に形成されている。
このように構成された色素増感太陽電池3では、可視光Lは電極60、対向電極40のどちらの側からも色素増感太陽電池3内に照射することができ、これにより色素増感太陽電池3から電気エネルギーが取り出される。
図7の形状では、光電変換層65が金属配線層63、保護層64を完全に覆うようにしてもよいし、図7のように光電変換層65が金属配線層63、保護層64を完全には覆わないようにしてもよい。
また、図8に示す色素増感太陽電池4のように、負極側だけに本発明の前述の電極60を備えてもよい。すなわち、色素増感太陽電池4は、前述の変形例の色素増感太陽電池3の対向電極40に代えて、電極基板70および触媒層80を備えている。電極基板70、触媒層80は、前述の電極基板10、触媒層45と同様に形成されたものである。
このように構成された色素増感太陽電池4では、可視光Lは電極60側から照射し、これにより、色素増感太陽電池4から電気エネルギーが取り出される。
前記実施形態では、保護層44を構成する内側保護層46および外側保護層47は透明な材料で形成されているとした。しかし、これらのうち外側保護層47については、顔料を加えることなどにより不透明なものにしてもよい。
内側保護層46を1つの層により構成せずに、複数の層で構成してもよい。
本発明の保護層付きの電極は、単独(1つ)の色素増感太陽電池に使うことも、複数の色素増感太陽電池を接続することに使うこともできる。
1、2、3、4 色素増感太陽電池
10、70 電極基板
20 光電変換層
30 電解質層
40 対向電極(電極)
41、61 透明基材
42、62 透明導電層
43、63 金属配線層
44、64 保護層
45、80 触媒層
46 内側保護層
47 外側保護層
54 単層型保護層(保護層)
60 電極
65 光電変換層(発電層)

Claims (10)

  1. 基板と、
    前記基板上に配置され、所定のパターン形状を有する金属配線層と、
    絶縁性樹脂を含む材料により形成され、前記金属配線層を被覆する保護層と、
    を備え、
    前記保護層がレベリング剤を0.001質量%以上10.0質量%以下含有していることを特徴とする電極。
  2. 前記保護層が増感剤を吸着する吸着量は、前記保護層の1cm当たり10−10mol以下であることを特徴とする請求項1に記載の電極。
  3. 前記保護層は、
    アクリル、エポキシ、ポリイミド、ポリアミド、およびガラスフリットの少なくとも1つで形成された、1つの単層型保護層で構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の電極。
  4. 前記保護層は、
    前記金属配線層を被覆する内側保護層と、
    前記内側保護層を被覆する外側保護層と、
    を有し、
    前記外側保護層は、アクリル、エポキシ、ポリイミド、ポリアミド、およびガラスフリットの少なくとも1つで形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の電極。
  5. 前記単層型保護層の表面の接触角は、70°以上130°未満であることを特徴とする請求項3に記載の電極。
  6. 前記内側保護層の表面の接触角は、70°以上130°未満であることを特徴とする請求項4に記載の電極。
  7. 前記単層型保護層は、無機微粒子を含むことを特徴とする請求項3または5に記載の電極。
  8. 前記内側保護層および前記外側保護層の少なくとも一方は、無機微粒子を含むことを特徴とする請求項4または6に記載の電極。
  9. 前記保護層上に発電層を形成した請求項1から8のいずれか一項に記載の電極を用いたことを特徴とする色素増感太陽電池。
  10. 前記保護層上に触媒層を形成した請求項1から8のいずれか一項に記載の電極を用いたことを特徴とする色素増感太陽電池。
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