JP5013741B2 - 光電変換装置及び光発電装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光電変換効率に優れた太陽電池や受光素子等の色素増感型の光電変換装置及び光発電装置に関する。
従来、光電変換装置の一種である色素増感型太陽電池は、その製造に際して蒸着装置やスパッタリング装置等の真空装置を必要としないことから、低コストで低環境負荷型の太陽電池であると考えられ、活発に研究開発が行われている。
この色素増感型太陽電池は、通常、導電性ガラス基板上に平均粒径20nm程度の酸化チタンの微粒子を450℃程度で焼結して得られる厚み10μm程度の多孔質酸化チタン層を設け、この多孔質酸化チタン層の酸化チタン粒子の表面に色素を単分子吸着させた光作用極層を形成した光作用極基板と、導電性ガラス基板上に白金やカーボンの対向電極を形成した対極基板とを、多孔質酸化チタン層と対向電極とを互いに対向させ、スペーサ兼封止材として枠状の熱可塑性樹脂シートを用い、ホットプレスにより両基板を貼り合わせ、両基板間にヨウ素/ヨウ化物レドックス対を含む電解質溶液を注入して得られる。このようにして得られた色素増感型太陽電池において、多孔質酸化物半導体層としての多孔質酸化チタン層に吸着した色素が照射された光エネルギーを吸収し、生成した電子は多孔質酸化物半導体層へ移動し、さらに導電性ガラス基板の透明導電層へ移動し、外部の負荷回路を経由して、対極電極よりイオンとして電解質を移動し、色素に戻ることにより、電気エネルギーとして取り出される仕組みである(下記の非特許文献1参照)。
しかし、この色素増感型太陽電池は、光作用極基板とともに対極基板を上記の構造のままで面積を大きくすると、導電性ガラス基板上の透明導電層のシート抵抗が10Ω/□(スクエア)程度と大きいため、光電変換効率が著しく低下してしまう問題があった。そこで、対極基板としては、通常光出射側に配置されるので、導電性ガラス基板の代わりにチタンやステンレススチール等からなる耐食性の金属薄板等を用いることが可能であり、これにより対極基板の電気抵抗を小さくして光電変換効率(以下、変換効率ともいう)の著しい低下をある程度は抑制することが可能である。
しかし、光作用極基板としては、通常光入射側に配置されるので、透明導電層を有するガラス等からなる透明基板を用いることが不可欠であった。これでは、透明導電層のシート抵抗が10Ω/□程度と大きいため、変換効率が大きく低下してしまう問題があった。
そこで、透明導電層の表面に金属薄膜や金属細線から成る櫛型のグリッド電極を設けて、透明導電層に集電機能を持たせた配線を行い、光作用極基板が大きくなっても変換効率の低下ができるだけ生じない工夫がなされてきた。しかしながら、色素増感型太陽電池では、沃素化合物や臭素化合物から成る腐食性の電解質を液体状態やゲル体状態等で使用することから、グリッド電極の腐食防止のために、グリッド電極の周囲を保護体で確実に保護する構造が不可欠であった(下記の非特許文献2参照)。
このような従来の光電変換装置の例を、図9及び図10に基づき以下に説明する。なお、各図において、同一部材には同一符号を付している。
従来の光電変換装置1Gの断面図を図9に示す。図9の従来の光電変換装置1Gは、透光性基板2上に透明導電層3、グリッド電極15、保護体16及び色素(図示せず)を担
持した多孔質酸化物半導体層4を形成し、導電性基板7上に対極層8を形成し、多孔質酸化物半導体層4と対極層8とを対向させるとともにそれらの間に電解質層6を配置して成る。そして、透明導電層3上にグリッド電極15を形成し、このグリッド電極15を保護体16で被覆して、電解質6がグリッド電極15に触れてグリッド電極15が腐食することがないようにした構造である。
この従来の光電変換装置1Gの図9のAG−AG´線断面図を図10に示す。図10において、色素を担持した多孔質酸化物半導体層4の領域に対し、グリッド電極15及び保護体16の領域が透光性基板2の面積に対してかなりの割合を占めており、特にグリッド電極15の腐食を防止するための保護体16の幅が広く、その面積が、透光性基板2の光作用極の面積の30%程度の割合を占めている。このように、光入射側の光作用極においては、多孔質酸化物半導体層4から成る光電変換領域だけでなく、グリッド電極15と保護体16から成る非光電変換領域を有する構造であった。
また、図9において、光電変換装置1G内で発生した電力を外部に引き出すために、光電変換装置1G内部に設けられた金属配線17(図では透明導電層3で代用)を設けるための部分が必要となる。このため、さらに非発電領域が増えてしまう。なお、図9において封止体9は電解質6を封止するためのものである。
また、特許文献1には、作用極と、対極と、これらの間に形成された電解質層とを備え、作用極が透明基板とこの透明基板上に形成された透明導電膜とを備え、対極が基板とこの基板上に形成された導電膜とを備えた光電変換素子であって、作用極をなす透明基板または対極をなす基板に、透明導電膜または導電膜に導通し、かつ、透明基板または基板を貫くように電流が流れる導電体を設けた光電変換素子が開示されている。これにより、この光電変換素子は、導電体が、作用極を構成する透明導電膜から透明基板の外側の面に渡って設けられているか、あるいは、対極を構成する導電膜から基板の外側の面に渡って設けられているので、二極間距離を狭くすることができ、よりエネルギー変換効率の高いものとなる。
特許文献2には、一定間隔毎に貫通孔を設けた金属基板を第1の電極とし、金属基板の一方の主面上に非晶質または多結晶質の半導体薄膜、及び第2の電極である透明導電膜が順次畳重された構造の薄膜太陽電池において、金属基板の他方の主面上に少なくとも絶縁膜及び金属膜が順次畳重してなり、且つ金属膜が少なくとも貫通孔において透明導電膜と電気的に接続した構造の薄膜太陽電池が開示されている。これにより、透明電極側に発生した電荷を金属基板に設けられた貫通孔を通して金属基板裏面の金属膜に集電する構造とすることにより、第2の電極である透明導電膜による電力損失を低減させることができる。また、金属基板に、予め一定間隔毎に多数の貫通孔を設けておけば、半導体薄膜、透明導電膜、金属基板裏面の絶縁膜及び金属膜のそれぞれの膜を、位置合わせ不要で単に成膜するだけで製造することができるため、低コスト、高歩留り、低損失、且つ大面積化が容易な薄膜太陽電池を提供することが可能である。
特開2005−339882号公報 特開平8−64850号公報 (株)情報機構発行「色素増感太陽電池及び太陽電池の最前線と将来展望」P26−P27 (株)情報機構発行「オプトニューズ2005 No.6 「色素増感太陽電池モジュールの動向」及び太陽電池の最前線と将来展望」P23−P25
従来の色素増感型太陽電池のように、作用極が透明導電層を有するガラス等の透明基板
からなる場合には、透明導電層のシート抵抗が10Ω/□程度と大きいため、作用極の面積が1cm2程度以上に大きくなると、変換効率が大きく低下してしまう問題があった。
また、作用極である透明基板の表面あるいは透明導電層の表面に、金属薄膜や金属細線から成る櫛型のグリッド電極を設けて、透明導電層に集電機能を持たせた配線を行い、透明基板が大きくなっても変換効率の低下ができるだけ生じないような工夫がなされてきた。しかしながら、この場合、特許文献1に記載されているように、多孔質酸化物半導体層を形成する過程で金属製のグリッド電極が高温に曝されるので、加熱で変性しない材料を使わなければならず、また腐食性の電解質が透明導電層を透過してグリッド電極を腐食するおそれがあった。また、作用極と対極との距離が拡がって、変換効率が著しく低下する問題があった。
さらに、色素増感太陽電池においては、沃素化合物や臭素化合物から成る腐食性の電解質を液体状態やゲル体状態等で使用することから、グリッド電極の腐食防止のために、グリッド電極の周囲を保護体で確実に保護しなければならなかった。この保護体の形成により、作用極と対極との距離がさらに拡がって、変換効率がさらに低下する問題があった。そして、このような構成の作用極においては、多孔質酸化物半導体層から成る光電変換領域だけでなく、グリッド電極と保護体から成る非光電変換領域を有する構造であったことにより、平面視において作用極の全面積に対してグリッド電極及び保護体の形成領域の面積(非光電変換領域の面積)がかなりの割合を占めてしまい、色素を担持した多孔質酸化物半導体層の面積(光電変換領域の面積)が著しく小さくなるという問題があった。
また、グリッド電極は面積の大きい線状電極であり、周囲の光電変換領域である多孔質酸化物半導体層を一次元的に狭く(微分して)カバーし、この狭い面積からの光電流を透明導電層を経由して集電しているため、余裕のある設計として電極部材の材料の使用量が多くなるという問題があった。
また、光電変換装置内で発生した電力を外部に引き出すための部分が必要であるため、さらに非発電領域が増えてしまい、多孔質酸化物半導体層の面積(光電変換領域の面積)がさらに小さくなるという問題があった。
また、特許文献1の光電変換装置は以下のような問題点があった。即ち、作用極をなす透明基板または対極をなす基板を貫くように貫通孔を形成しなければならないが、通常、透明基板にはガラスを用いているので貫通孔を形成することは困難であるにもかかわらず、1cm間隔程度で貫通孔を形成することが必要であり、太陽電池のように数十cmから数mのサイズを有する素子では多数の貫通孔が必要であり、ガラス製の透明基板に多数の貫通孔を信頼性よく形成することは生産性の問題とガラスの強度低下の問題があった。また、作用極をなす透明基板の光入射側の表面に集電極(グリッド電極)の配線を設けると集電極が光を遮蔽するが、平面視における作用極の全面積に対する集電極が占める面積(非光電変換領域の面積)がかなりの割合を占めてしまい、多孔質酸化物半導体層の有効面積(有効な光電変換領域の面積)を小さくしてしまうという問題があった。
また、特許文献2の光電変換装置は、アモルファスシリコンやCIS(CuInS)等の化合物半導体から成る薄膜太陽電池に関するものであり、貫通孔を通じて電気的に接続される透明導電膜は透光性基板と接しておらず、しかも色素増感型太陽電池に関する記述が無く、電解質に関する配慮も必要ない。また、貫通孔は一定間隔毎に形成されている一例が開示されているに過ぎない。
また、これらの非特許文献1,2及び特許文献1の構成のように、光作用極基板と対極基板との2つの基板を貼り合せたセル構造では、色素を担持した多孔質酸化チタン層の表
面と対極表面との間の電解質を満たしたギャップを狭くかつ一定に保って製造することは困難であり、変換効率が高くかつ安定であり、信頼性が高いものを製造することは困難であった。また、基板サイズが大きくなると、このギャップを狭くかつ一定に保つことは特に困難であった。なぜなら、太陽電池では低コスト化が求められており、低コストのガラス基板等は平面度が悪く、平面度をよくするには高コストの研磨加工が必要となり、平面度の悪い2枚の基板を貼り合せると益々ギャップが大きく且つ不均一になるという問題があった。他材料の基板であっても同様である。このギャップに相当する電解質層の厚みは、多孔質酸化チタン層と対極層とが接触せず、かつできるだけ狭い方が、電気抵抗を小さくできて発電効率がよく、また基板全面においてギャップが均一であった方が、そのバラツキによる電流ロスや電圧ロスが小さくて済み発電効率が高い。従って、多孔質酸化チタン層(半導体電極)と対極(対向電極)との間隔を一定に保つ、もしくは電解質の幅を狭く且つ一定にする手段があれば、変換効率及び信頼性が高くなる。
従って、本発明は上記従来の技術における問題点に鑑みて完成されたものであり、その目的は以下のものである。
(1)光電変換装置の光入射側の作用極において、色素を担持した多孔質酸化物半導体層の有効な光電変換領域の面積を大幅に増やし、グリッド電極及びその保護体から成る非光電変換領域の面積を大幅に減らすこと。
(2)多孔質酸化物半導体層から成る有効な光電変換領域の面積を大幅に増やしグリッド電極及び保護体から成る非光電変換領域の面積を大幅に低減しても、透明導電層から集電極への通電抵抗が大きくならないようにすること。
(3)光電変換装置の面積を大きくしても変換効率が殆ど低下しないようにすること。
(4)多孔質酸化物半導体層を高温処理しても、集電極や透明導電層の電気抵抗が上がらないようにすること。
(5)作用極と対極との2極間距離を小さくして変換効率を高くすること。
(6)基板2枚を貼り合せることなく、基板1枚の上に各層を一体的に積層することにより、基板枚数の低減化及び低コスト化を成すこと。
(7)従来2枚の基板間の隙間で決定されていた電解質層の厚みが、その隙間に依存せずに電解質を保持した多孔質スペーサ層の厚みで決まるようにすることによって、電解質層を薄くかつ均一化して、変換効率及び信頼性を高めること。
(8)1枚の透光性基板上に複数個の光電変換装置を容易に形成できるので集積化に優れ、また光電変換装置を複数個積層できるので積層化に優れる光電変換装置を提供すること。
本発明の光電変換装置は、透光性基板の一主面に透明導電層、色素を担持した多孔質酸化物半導体層、多孔質スペーサ層及び対極層がこの順で一体的に積層されて形成され、前記多孔質酸化物半導体層と前記多孔質スペーサ層に電解質が含まれている光電変換装置において、前記対極層の前記多孔質スペーサ層と反対側の面の側に形成された集電と、前記対極層、前記多孔質スペーサ層及び前記多孔質酸化物半導体層を貫通して前記透明導電層に達する、複数個形成された貫通孔と、前記貫通孔の内部に形成されて前記透明導電層と前記集電極とを接続した導電体とを具備していることを特徴とする。
本発明の光電変換装置は好ましくは、前記貫通孔の内面及び前記導電体の外周面の少なくとも一方に絶縁性保護層が形成されていることを特徴とする。
また、本発明の光電変換装置は好ましくは、前記複数個の貫通孔は、平面視において縦方向及び横方向に一定間隔で形成されていることを特徴とする。
また、本発明の光電変換装置は好ましくは、前記複数個の貫通孔は、平面視において最密配置された複数の正六角形の中心に位置するように形成されていることを特徴とする。
また、本発明の光電変換装置は好ましくは、前記透光性基板の外周部から前記対極層の外周部にかけて封止部材が形成されていることを特徴とする。
本発明の集積型の光電変換装置は、上記本発明の光電変換装置であって、前記透明導電層、前記多孔質酸化物半導体層、前記電解質層及び前記対極層が互いに分離された複数の独立した光電変換領域を成して形成されているとともに、それらの光電変換領域同士の間に前記電解質が連続するのを防ぐ隔壁部が形成されており、前記複数の光電変換領域が直列接続、並列接続または直並列接続されていることを特徴とする。
本発明の光発電装置は、上記本発明の光電変換装置を発電手段として用い、前記発電手段の発電電力を負荷へ供給するように成したことを特徴とする。
本発明の光電変換装置は、透光性基板の一主面に透明導電層、色素を担持した多孔質酸化物半導体層、多孔質スペーサ層及び対極層がこの順で一体的に積層されて形成され、多孔質酸化物半導体層と多孔質スペーサ層に電解質が含まれている光電変換装置において、対極層の多孔質スペーサ層と反対側の面の側に形成された集電と、対極層、多孔質スペーサ層及び多孔質酸化物半導体層を貫通して透明導電層に達する、複数個形成された貫通孔と、貫通孔の内部に形成されて透明導電層と集電極とを接続した導電体とを具備していることにより、平面視において非光電変換領域の面積は複数個の貫通孔の面積であり非常に小さく、光電変換領域の面積は複数個の貫通孔の面積を除く作用極(多孔質酸化物半導体層)の全面積であり非常に大きくなるため、光電変換装置のサイズが大きくなっても高い変換効率が得られる。即ち、本発明の貫通孔の導電体による通電は、面積が小さいポイント電極でもって周囲の光電変換領域である多孔質酸化物半導体層を二次元的に広くカバーして、広い面積からの光電流を透明導電層を経由しての通電であり、効果的な通電である。
また、一定間隔で複数個の導電体を透明導電層と集電極とを接続するように形成すれば、透明導電層から集電極への通電抵抗が大きくならず、光電変換装置のサイズが大きくなっても高い変換効率が得られる。
また、多孔質酸化物半導体層を高温焼結した後に貫通孔の導電体等を形成することができるので、多孔質酸化物半導体層の形成のための熱処理によって集電極や透明導電層の電気抵抗が上がって変換効率を低下させることもない。
また、多孔質酸化物半導体層等から成る光作用極側基板(透光性基板)と対極層との間には障害となるものがないため、2極間の距離を小さく形成できるので変換効率が高まる。
さらに、本発明の光電変換装置は、光作用極側基板(透光性基板及び多孔質酸化物半導
体層)上に多孔質スペーサ層を設け、多孔質スペーサ層を支持層としてこの上に対極側の積層部(対極層、即ち触媒層と導電層)を積層したことにより、従来使用していた対極側基板を無くすことができ、低コスト化とともに構造の簡易化ができる。
また、従来2枚の基板間の隙間で決定されていた電解質層の厚みが、多孔質スペーサ層の厚みで決まるので、電解質層を薄くでき且つ均一化できて、変換効率及び信頼性を高めることができる。
また、電解質がゲル電解質等の多孔質スペーサ層及び多孔質酸化物半導体層を浸透可能な固体電解質である場合、従来の液状電解質よりも電気抵抗が大きいため、変換効率が30%程度低くなるが、本発明のように上記のような積層体を形成した場合には電解質層の厚みを非常に薄くすることができるため、電解質が固体電解質であっても高い変換効率が得られるという効果がある。
また、基板が透光性基板の1枚でよいことから、光電変換装置の集積化や積層化等が容易である。即ち、1枚の透光性基板上に光電変換装置を複数個並べて形成し、直列接続や並列接続を自由に選択でき、所望の電圧と電流を出力できる。また、光電変換装置の積層化が容易である。即ち、1枚の透光性基板上に光電変換装置を複数個積層して成る積層型の光電変換装置を容易に形成でき、電圧が上がってもロスが小さい光電変換装置が得られる。
電解質を保持した電解質層としての多孔質スペーサ層の幅(厚み)を非常に薄く且つ均一にでき、その結果電気抵抗が小さくなる等の効果があり、変換効率及び信頼性が高まる。この電解質層の幅は、透光性基板の平面度に依ることなく、多孔質スペーサ層の厚みによるので、従来からの均一な塗布技術で形成できる。こうして、光電変換装置を大面積化、集積化、積層化しても、電解質層の厚みバラツキによる電流ロスや電圧ロスが小さくてすむので、大面積化等しても優れた特性の光電変換装置となる。
また、多孔質スペーサ層は好ましくは、酸化アルミニウム粒子及び酸化チタン粒子の少なくとも一方を焼成した焼成体から成ることにより、多孔質スペーサ層と多孔質酸化物半導体層との密着性を高めることができ、変換効率及び信頼性を高めることができる。多孔質スペーサ層が絶縁体粒子である酸化アルミニウム粒子からなる場合には、多孔質酸化物半導体層と対極層との短絡を防ぐことができ、変換効率を高めることができる。多孔質スペーサ層が酸化物半導体粒子である酸化チタン粒子からなる場合には、電子エネルギーバンドギャップが可視光よりも大きい2〜5eVの範囲にあり、色素が吸収する波長領域の光を吸収しないという効果がある。
本発明の光電変換装置は好ましくは、貫通孔の内面及び導電体の外周面の少なくとも一方に絶縁性保護層が形成されていることにより、電解質の侵入を絶縁性保護層で防止して導電体の腐食を防止し、しかも作用極と対極の短絡を絶縁性保護層によって防止し、変換効率を高く維持し信頼性を高めることができる。
また、本発明の光電変換装置は好ましくは、複数個の貫通孔は、平面視において縦方向及び横方向に一定間隔で形成されていることにより、非光電変換領域となる貫通孔の総数を減らすことができるので、光電変換領域の面積を増やすことができ、変換効率を高めることができる。即ち、二次元的に均一な連続した透明導電層から二次元的に均一な光電流を複数個の導電体で取り出す場合、平面視において縦方向及び横方向に一定間隔で電流を取り出した方が、各導電体の通電電流が均一となって、導電体の設計、配置が容易となり、数の点でもむだがなくなるからである。例えば、導電体が不均一に配置されると、隣接するものと間隔の開いた導電体に電流が集中し、導電体が加熱して焼損したり劣化したりする、あるいは逆に、隣接するものと間隔の狭い導電体には小さい電流しか流れないため、導電体の数が過剰となって電極部材に無駄が生じてしまう。
また、本発明の光電変換装置は好ましくは、複数個の貫通孔は、平面視において最密配置された複数の正六角形の中心に位置するように形成されていることにより、非光電変換領域となる貫通孔の総数を最小にすることができるので、光電変換領域の面積を増やすことができ、変換効率を高めることができる。
また、本発明の光電変換装置は好ましくは、前記透光性基板の外周部から前記対極層の外周部にかけて封止部材が形成されていることにより、色素や電解質の外気からの汚染による劣化を抑制して信頼性を確保することができる。
本発明の集積型の光電変換装置は、上記本発明の光電変換装置であって、透明導電層、多孔質酸化物半導体層、電解質層及び対極層が互いに分離された複数の独立した光電変換領域を成して形成されているとともに、それらの光電変換領域同士の間に電解質が連続するのを防ぐ隔壁部が形成されており、複数の光電変換領域が直列接続、並列接続または直並列接続されていることにより、各光電変換領域において上記本発明の特有の作用効果を奏する集積型の光電変換装置となる。
本発明の光発電装置は、上記本発明の光電変換装置を発電手段として用い、発電手段の発電電力を負荷へ供給するように成したことにより、上記本発明の光電変換装置の作用効果を利用した、サイズが大きくなっても変換効率が高く高信頼性の光発電装置となる。
本発明の光電変換装置及び光発電装置についての実施の形態を、図1から図8に基づき以下に詳細に説明する。なお、各図において、同一部材には同一符号を付している。
本発明の光電変換装置の断面図を図1及び図2に示す。図1及び図2のA−A´線断面図を図3に示す。また、図3のB−B´線断面図が図1であり、C−C´線断面図が図2である。
図1及び図2の光電変換装置1は、透光性基板2の一主面に透明導電層3、色素を担持した多孔質酸化物半導体層4、多孔質スペーサ層6及び対極層8がこの順で一体的に積層形成され、多孔質酸化物半導体層4と多孔質スペーサ層6に電解質が含まれており、対極層8の多孔質スペーサ層6と反対側の面の側に集電13を設け、対極層8、多孔質スペーサ層6及び多孔質酸化物半導体層4を貫通して透明導電層3に達する、複数個形成された貫通孔10と、貫通孔10の内部(中心軸部分等)に形成されて透明導電層3と集電極13とを接続した導電体12とを具備している構成である。
また好ましくは、貫通孔10の内面及び導電体12の外周面の少なくとも一方に絶縁性保護層11が形成されている。図1では、貫通孔10の内面及び導電体12の外周面のいずれにも絶縁性保護層11を形成して貫通孔10内が絶縁性保護層11で埋まった場合の状態を図示している。このような場合、絶縁膜14を貫通孔10上には形成せず、絶縁性保護層11が絶縁膜14の役割(電気的な絶縁)を兼ねることができるので図示していないが、図2のように絶縁膜14を絶縁性保護層11上に形成しても構わない。
また、本発明の光電変換装置について実施の形態の他例の断面図を図4に示す。図1及び図2の光電変換装置1と図4の光電変換装置1Aとの相違は、集電13が、貫通孔の上端部に形成されているか、貫通孔に隣接した対極層8上の部位に絶縁膜14を介して形成されているかの違いにある。図4の構成の場合、導電体12の形成前に集電極13の全
てを予め形成しておくことができるので、集電極13の形成法に自由度があり且つ集電極13の導電性が高められるという利点がある。
また、本発明の光電変換装置において好ましくは、図3に示すように、複数個の貫通孔10は、平面視において縦方向及び横方向に一定間隔で形成されている。この場合、二次元的に均一な連続した多孔質酸化物半導体層4からの光電流を二次元的に均一な透明導電層3を経由して複数個の導電体12で等しい電流値で取り出すことができ、導電体12の通電負担を均等にできて、導電体12の配置の点で無駄の無い均一な設計ができる。その結果、導電体12の配置が不均一な場合に起こる抵抗ロス等による熱損失がなく、設計に無駄が無くなるため、非光電変換領域となる貫通孔10の総数を減らすことができる。
また、本発明の光電変換装置において好ましくは、図5に示すように、複数個の貫通孔10は、平面視において最密配置された複数の正六角形の中心に位置するように形成されている。この場合、透明導電層3から導電体12への電気抵抗は、透明導電層3の面積当りの導電体12の個数が同じであれば、図3のような導電体12の配置よりも図5のような導電体12の配置のほうが小さくなり、図5の構成の方が変換効率をより高めることができる。即ち、図5のような導電体12の配置の場合、1つの導電体12に対していずれの方向でも隣接する導電体12との距離が同じになるからである。
また図6は、図1の光電変換装置1を上方から見た平面図であり、集電極13が複数の導電体12を接続して成る好適な構成を示すものである。この場合、集電極13の幅を大きくできるので、電気抵抗を小さくできて変換効率を高められるという効果がある。
図1の光電変換装置1の製造方法は、以下のようになる。まず、透光性基板2上に透明導電層3及び多孔質酸化物半導体層4及び多孔質スペーサ層6を積層するとともに、多孔質酸化物半導体層4及び多孔質スペーサ層6にマスクブラシ切削法やマスクブラスト処理法やスクリーン印刷法等によって貫通孔10を形成し、次に、この光作用極側基板を色素溶液に浸漬して多孔質酸化物半導体層4に色素を吸着(担持)させる。次に、多孔質スペーサ層6上に真空蒸着法等で対極層8を形成する。ここで、貫通孔10内の透明導電層3上にも対極層8が形成されるが、支障はなく、むしろ接触導電性がよくなる。また、貫通孔10の内壁は、蒸着面に対して垂直な面となっているため、対極層8は形成されず短絡等が生じることは無い。
あるいは、透光性基板2上に透明導電層3、多孔質酸化物半導体層4、多孔質スペーサ層6及び対極層8を積層するとともに、多孔質酸化物半導体層4、多孔質スペーサ層6及び対極層8にマスクブラシ切削法やマスクブラスト処理法によって貫通孔10を形成し、次に、この光作用極側基板を色素溶液に浸漬して多孔質スペーサ層6より浸透させて多孔質酸化物半導体層4に色素を吸着(担持)させる。
次に、貫通孔10の内壁を絶縁性樹脂の滴下法などによって絶縁性保護層11で被覆する。次に、貫通孔10の絶縁性保護層11の内部に導電体12を形成する。さらに、対極層8上の導電体12上端部の周囲に絶縁膜14を形成する。次に、対極層8の絶縁膜14上と導電体12上端と導電体12上端周囲の絶縁性保護層11上とに、集電極13を形成する。次に、透光性基板2の外周部から対極層8の外周部にかけて封止部材9を形成し、封止部材9に形成した注入口(図示せず)より電解質液を注入し注入口を封止する構成である。
また、図4の光電変換装置1Aの製造方法は以下のようになる。まず、透光性基板2上に透明導電層3、多孔質酸化物半導体層4及び多孔質スペーサ層6を積層するとともに、多孔質酸化物半導体層4及び多孔質スペーサ層6にマスクブラシ切削法やマスクブラスト
処理法やスクリーン印刷法等によって貫通孔10を形成し、次に、この光作用極側基板を色素溶液に浸漬して多孔質酸化物半導体層4に色素を吸着(担持)させる。次に、多孔質スペーサ層6上に真空蒸着法等で対極層8を形成する。ここで、貫通孔10内の透明導電層3上にも対極層8が形成されるが、支障はなくむしろ接触導電性がよくなる。貫通孔10の内壁は、蒸着面に対して垂直な面となっているため、対極層8は形成されず短絡する等が生じることは無い。
あるいは、透光性基板2上に透明導電層3、多孔質酸化物半導体層4、多孔質スペーサ層6及び対極層8を積層するとともに、多孔質酸化物半導体層4、多孔質スペーサ層6及び対極層8にマスクブラシ切削法やマスクブラスト処理法によって貫通孔10を形成し、次に、この光作用極側基板を色素溶液に浸漬して多孔質スペーサ層6より浸透させて多孔質酸化物半導体層4に色素を吸着(担持)させる。
次に、対極層8上の貫通孔10に隣接した部位に絶縁膜14を形成し、絶縁膜14上に集電極13を形成する。
次に、貫通孔10内の透明導電層3表面から集電極13までに金属ワイヤーボンダ法等によって導電体12を形成する。
対極層8上に絶縁膜14を形成する際や集電極13を形成する際に高温の熱処理を行って色素が劣化するおそれがある場合には、色素の担持をこの段階、即ち導電体12の形成後に行ってもよい。
次に、貫通孔10の内壁を絶縁性樹脂の滴下法などによって絶縁性保護層11で被覆する。次に、透光性基板2の外周部から対極層8の外周部にかけて封止部材9を形成し、封止部材9に形成した注入口(図示せず)より電解質液を注入し注入口を封止する構成である。
次に、上述した光電変換装置1を構成する各要素について詳細に説明する。
<透光性基板>
透光性基板2としては、白板ガラス,ソーダガラス,硼珪酸ガラス等のガラス、セラミックス等の透光性の無機材料から成る基板、あるいはポリカーボネート(PC),アクリル,ポリエチレンテレフタレート(PET),ポリエチレンナフタレート(PEN),ポリイミド等の樹脂材料から成る基板等がよい。この中では、白板ガラス,ソーダガラス,硼珪酸ガラス等のガラス製のものが、安価であり、多孔質酸化物半導体層4の焼成温度に耐えることができ、その結果変換効率が高くなるため、特によい。
この透光性基板2の厚みは、機械的強度及び透光性の点で0.01〜8mm、好ましくは0.1〜4mmがよい。
<透明導電層>
透明導電層3としては、弗素や金属をドープした金属酸化物からなるものが利用できる。例えば、不純物(F,Sb等)ドープの酸化スズ膜(SnO膜)、不純物(Ga,Al等)ドープの酸化亜鉛膜(ZnO膜)、スズドープ酸化インジウム膜(ITO膜)、不純物ドープの酸化インジウム膜(In膜)、ニオブドープの酸化チタン膜等でもよい。
この中では、熱CVD法やスプレー熱分解法で形成したフッ素ドープの二酸化スズ膜(SnO:F膜)が耐熱性を有し安価な材料コストを有しているため、最もよい。透明導電層3の形成方法としては、熱CVD法、スプレー熱分解法、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、ディップコート法、溶液成長法、ゾルゲル法等がある。
また、透明導電層3として、スズドープ酸化インジウム膜(ITO膜)膜と不純物(F,Sb等)ドープの酸化スズ膜(SnO膜)とを積層した膜は、シート抵抗が低く且つ化学的耐性が高く、好ましい。
また、透明導電層3としては、真空蒸着法やスパッタリング法等で形成したAu,Pd,Al等の極薄い金属膜でもよい。また、これらの金属膜を種々の組合せで積層して用いてもよい。例えば、透明導電層3としてTi層,ITO層,Ti層を順次積層したものでもよく、密着性と耐食性を高めた積層膜となる。
透明導電層3の厚みは0.001〜10μm、好ましくは0.05〜2μmがよい。0.001μm未満では、透明導電層3の抵抗が増大し、10μmを超えると、成膜コストが増大する。
<多孔質酸化物半導体層>
多孔質酸化物半導体層4としては、二酸化チタン等からなる多孔質のn型酸化物半導体層等がよい。この多孔質酸化物半導体層4は透光性基板2及び透明導電層3上に形成される。
多孔質酸化物半導体層4の材料や組成としては、酸化チタン(TiO)が最適であり、他の材料としては、チタン(Ti),亜鉛(Zn),スズ(Sn),ニオブ(Nb),インジウム(In),イットリウム(Y),ランタン(La),ジルコニウム(Zr),タンタル(Ta),ハフニウム(Hf),ストロンチウム(Sr),バリウム(Ba),カルシウム(Ca),バナジウム(V),タングステン(W)等の金属元素の少なくとも1種以上の金属酸化物半導体がよく、また窒素(N),炭素(C),弗素(F),硫黄(S),塩素(Cl),リン(P)等の非金属元素の1種以上を含有してもよい。酸化チタン等はいずれも電子エネルギーバンドギャップが可視光のエネルギーより大きい2〜5eVの範囲にあり、好ましい。また、多孔質酸化物半導体層4は、電子エネルギー準位においてその伝導帯が色素の伝導帯よりも低いn型半導体がよい。
多孔質酸化物半導体層4は、焼結前の一次粒子の平均粒径は1〜40nmであるのがよく、より好適には5〜30nmがよい。ここで、平均粒径における下限値(1nm)は、これ未満になると材料の微細化ができず、上限値(40nm)は、これを超えると透明導電層3に対する接合面積が小さくなり、光電流が著しく小さくなることによる。
多孔質酸化物半導体層4は、このように微細な一次粒子である酸化物半導体微粒子を分散相とし、水系あるいは非水系の溶液を分散媒としてペーストを調製し、このペーストを透明導電層3上に塗布し焼成等して形成する。ペーストの塗布法としては、バーコーター塗布法、スピンコーター法、スクリーン印刷法、スプレー法等の種々の方法が利用できる。
このように、一次粒子の焼成によって形成された多孔質酸化物半導体層4を構成する二次粒子の平均粒径は10〜500nmがよく、より好適には20〜200nmであるのがよい。これにより、太陽光等の波長の広い光をよく閉じ込めて光吸収し光電変換することができる。二次粒子の平均粒径が10nm未満の場合、短波長光に対する光閉じ込め効果が無くなり、500nmを超えると、長波長光に対する光閉じ込め効果が無くなる。
また、上記の二次粒子の平均粒径の範囲内において、二次粒子の平均粒径が小さい場合
には、光作用極層としての多孔質酸化物半導体層4の表面積を大きくすることができるので吸着色素量が増え、しかも短波長光をよく閉じ込めて短波長光の光吸収をよく行うので、変換効率を高め電子伝導を効率よく行うことができる。また、二次粒子の平均粒径が大きい場合、長波長光をよく閉じ込めて長波長光の光吸収をよく行うので、変換効率を高め電子伝導を効率よく行うことができる。また、二次粒子の平均粒径がこれらの中間サイズだと、中間波長光をよく閉じ込めて中間波長光の光吸収をよく行うので、変換効率を高め電子伝導を効率よく行うことができる。
よって、多孔質酸化物半導体層4を複数層の積層体とし、光入射側に二次粒子の平均粒径が小さい(10〜60nm程度)多孔質酸化物半導体層4を形成し、光出射側に二次粒子が大きい(30〜200nm程度)多孔質酸化物半導体層4を形成するとよく、より効果的に広い波長光を吸収し変換効率を著しく高めることができる。
多孔質酸化物半導体層4の二次粒子を大きくするには、例えば一次粒子により大きな一次粒子を、重量比で1%〜50%の範囲で混合してペーストを作製し、このペーストを塗布し焼成するとよい。また、他の方法としては、一次粒子から成るペーストをシェーカー等でかき混ぜて気泡を含ませて塗布形成したり、スプレー塗布法のように塗布形成時に気泡を含ませて形成する方法がよい。さらに、他の方法としては、一次粒子に対する添加物として、PEG(ポリエチレングリコール)のフレークやアクリル樹脂(メタクリル酸エステル共重合物)の球状微粒子等を用いる方法がよく、焼成時に添加物が気化して気孔サイズが大きく成り、結果として二次粒子が大きくなる。
多孔質酸化物半導体層4の光閉じ込め効果の評価は、FTOガラス等の透明導電層3付き透光性基板2に酸化チタン等からなる多孔質酸化物半導体層4を形成し、300〜1100nm程度の波長の光を波長スキャンして光透過率を測定することにより行うことができる。また、多孔質酸化物半導体層4の表面や破断面等を走査型電子顕微鏡(SEM;Scanning Electron Microscope)で観察し、サーフテスト装置(触針式表面粗さ測定装置)、原子間力顕微鏡(AFM;Atomic Force Microscope)、レーザ顕微鏡等で算術平均粗さRaを計測すると、そのRaの値が二次粒子の大きさにほぼ相当するため、二次粒子の大きさを特定することができる。
この多孔質酸化物半導体層4の厚みは1〜100μmがよく、より好適には5〜30μmがよい。1μm未満では、色素の吸着量が減って高い変換効率が得られず、100μmを超えると、多孔質酸化物半導体層4にクラックが入ったり剥がれたりして、多孔質酸化物半導体層4の形成がよくできない。
また、多孔質酸化物半導体層4の多孔質の表面に、TiCl処理、即ちTiCl溶液に10時間程度浸漬し、水洗し、450℃で30分間焼成する処理を施すと、電子電導性がさらによくなって変換効率が高まる。
また、多孔質酸化物半導体層4と導電性基板2との間に、n型酸化物半導体からなる極薄(厚み数十〜数百nm程度)の緻密層を挿入するとよく、逆電流が抑制できるので変換効率が高まる。
多孔質酸化物半導体層4に、貫通孔10を形成するには、上記のペーストをスクリーン印刷法により貫通孔10のパターンに塗布することにより、形成することができる。また、透明導電層3の全面に多孔質酸化物半導体層4を形成した後、機械的に切削して貫通孔10を形成してもよい。また、貫通孔10を開けた金属基板等をマスクとして用い、多孔質酸化物半導体層4に、機械的な切削、ブラスト処理による除去法により貫通孔10を形成してもよい。このとき、多孔質酸化物半導体層4を全面に塗布し仮焼(100〜200℃)してから焼成する前に貫通孔10を形成すると容易に形成できる。
<多孔質スペーサ層>
多孔質スペーサ層6としては、アルミナ微粒子等を焼結させた多孔質体からなる薄膜がよい。図1に示すように、多孔質酸化物半導体層4上に多孔質スペーサ層6を形成する。
この多孔質スペーサ層6の材料や組成としては、酸化アルミニウム(アルミナ:Al)が最適であり、他の材料としては、酸化珪素(SiO)等の絶縁性(電子エネルギーバンドギャップが3.5eV以上)の金属酸化物がよい。これらの粒状体、針状体、柱状体等が集合してなるものであって多孔質体であることにより、電解質を含有することができ、変換効率を高めることができる。
多孔質スペーサ層6は、空孔率が20〜80%、より好適には40〜60%の多孔質体であるのがよい。また、多孔質スペーサ層6を成す粒状体、針状体、柱状体等の平均粒径もしくは平均線径は、5〜800nmであるのがよく、より好適には10〜400nmがよい。ここで、平均粒径もしくは平均線径の5〜800nmにおける下限値については、これ未満になると材料の微細化ができず、上限値については、これを超えると焼結温度が高くなる。
また、多孔質スペーサ層6の空孔率を大きくすると、電解質の抵抗が小さくなり、変換効率をより高めることができる。具体例の一つとして、例えば、酸化アルミニウム(Al)の微粒子(平均粒径30nm)の70wt(重量)%に、酸化チタンの平均粒径がより大きな微粒子(平均粒径180nm)の30wt%を混合して使用すればよい。これらの重量比、平均粒径、材料を変えることで、より大きな空孔率が得られる。
また、多孔質スペーサ層6を多孔質体とすることにより、多孔質スペーサ層6や多孔質酸化物半導体層4の表面、及びこれらの界面が凹凸状となり、光閉じ込め効果をもたらして、変換効率をより高めることができる。
アルミナからなる多孔質スペーサ層6は以下のようにして製造される。まず、Alの微粉末にアセチルアセトンを添加した後、脱イオン水とともに混練し、界面活性剤で安定化させた酸化アルミニウムのペーストを作製する。このペーストをドクターブレード法やバーコート法やスピンコート法等で多孔質酸化物半導体層4上に一定速度で塗布し、大気中で300〜600℃、好適には400〜500℃で、10〜60分、好適には20〜40分加熱処理することにより、多孔質スペーサ層6を形成する。
多孔質スペーサ層6が無機のp型金属酸化物半導体からなる場合、その材料としては、CoO,NiO,FeO,Bi,MoO,MoS,Cr,SrCu,CaO−Al等がよい。
また、多孔質スペーサ層6が無機のp型化合物半導体からなる場合、その材料としては、一価の銅を含むCuI,CuInSe,CuO,CuSCN,CuS,CuInS,CuAlO,CuAlO,CuAlSe,CuGaO,CuGaS,CuGaSe等、また、GaP,GaAs,Si,Ge,SiC等がよい。
多孔質スペーサ層6の低温成長法としては、電析法、泳動電着法、水熱合成法等がよい。
多孔質スペーサ層6の厚さは、0.01〜300μmであり、好適には0.05〜50μmがよい。
多孔質スペーサ層6が酸化ニッケル等のp型半導体から成る電荷輸送層である場合、その形成方法は、以下のようになる。まず、p型半導体の粉末にエチルアルコール等を添加した後、脱イオン水とともに混練し、界面活性剤で安定化させたp型半導体のペーストを作製する。作製したペーストをドクターブレード法やバーコート法等で多孔質酸化物半導体層4上に一定速度で塗布し、大気中で300〜600℃、好適には400〜500℃で、10〜60分、好適には20〜40分加熱処理することにより、多孔質体のp型半導体の電荷輸送層を作製する。この手法は簡便であり、耐熱性の支持体上に予め形成できる場合に有効である。p型半導体から成る電荷輸送層を平面視においてパターンを成して形成するには、ドクターブレード法やバーコート法よりもスクリーン印刷法を用いるのがよい。
多孔質のp型半導体からなる電荷輸送層の低温成長法としては、電析法、泳動電着法、水熱合成法等がよく、正孔の輸送特性を高めるための後処理としてマイクロ波処理、プラズマ処理、UV照射処理等を施すのがよい。p型半導体が酸化ニッケルから成る場合、その原料液に加える添加剤の種類と量を調節し、さらに焼成条件を工夫することで、ナノ粒子が繊維状に配列した分子構造の酸化ニッケルから成るものがよい。
多孔質スペーサ層6は、それを構成する微粒子の焼結温度を多孔質酸化物半導体層4の焼結温度より高く、またその微粒子の平均粒径が多孔質酸化物半導体層4の平均粒径より大きいことがよく、その場合電解質の電気抵抗が小さくなり、変換効率を高めることができる。
多孔質スペーサ層6は、電気的絶縁のために設けるものであり、多孔質スペーサ層6の厚みは均一で、できるだけ薄く、電解質を含有できるよう多孔質であるのがよい。多孔質スペーサ層6の厚みが薄くなるほど、即ち酸化還元反応距離もしくは正孔輸送距離が短くなるほど、変換効率が高くなり、また多孔質スペーサ層6の厚みが均一であるほど、信頼性が高く、大面積の光電変換装置を実現できる。
<対極層>
対極層8としては、多孔質スペーサ層6側より、触媒層8aと導電層8bの順で積層する構成がよい。
この触媒層8aとしては、触媒機能を有する白金,カーボン等からなる極薄膜(厚み10〜100nm程度)がよい。他に、金(Au),パラジウム(Pd)等の極薄膜を電析したものが挙げられる。また、PEDOT(ポリエチレンジオキシチオフェン)等の導電性有機材料からなる薄膜が挙げられる。また、これらの材料の微粒子等から成る多孔質膜、例えばカーボン微粒子の多孔質膜等が、対極層8の表面積が増え、気孔部に電解質を含有させることができ、変換効率を高めることができる。触媒層8aは薄くて済むので、透光性とすることもできる。
導電層8bは、触媒層8aの導電性を補完するものである。この導電層8bとしては、非透光性、透光性のいずれの層も用途に応じて利用できる。非透光性の導電層8bの材料としては、チタン,ステンレススチール,アルミニウム,銀,銅,金,ニッケル,モリブデン等がよい。また、カーボンや金属の微粒子や微細線を含浸させた樹脂、導電性樹脂等でもよい。光反射性の非透光性の導電層8bの材料としては、アルミニウム,銀,銅,ニッケル,チタン,ステンレススチール等の光沢のある金属薄膜を単独で形成したもの、あるいは電解質による腐食防止のために透明導電層3と同じ材料から成る不純物ドープの金属酸化物から成る膜を光沢のある金属薄膜上に被覆したものがよい。また他の導電層8bとして、Ti層,Al層,Ti層を順次積層し、密着性や耐食性や光反射性を高めた多層積層体等からなるのがよい。これらの導電層8bは、真空蒸着法,イオンプレーティング法,スパッタリング法,電解析出法等で形成できる。
透光性の導電層8bとしては、低温膜成長法のスパッタリング法や低温スプレー熱分解法で形成した、スズドープ酸化インジウム膜(ITO膜),不純物ドープの酸化インジウム膜(In膜),不純物ドープの酸化スズ膜(SnO膜),不純物ドープの酸化亜鉛膜(ZnO膜)等がよい。また、熱CVD法で形成したフッ素ドープの二酸化スズ膜(SnO:F膜)等は低コストでよい。また、Ti層,ITO層,Ti層を順次積層した密着性を高めた積層体でもよい。他には、簡便な溶液成長法で形成した不純物ドープの酸化亜鉛膜(ZnO膜)等でもよい。
これらの膜の他の成膜法として、真空蒸着法,イオンプレーティング法,ディップコート法,ゾルゲル法等がある。これらの成膜法によって入射光の波長オーダーの表面凹凸を導電層8bに形成すると光閉じ込め効果があってなおよい。また、真空蒸着法やスパッタリング法等で形成した透光性を有するAu,Pd,Al等の薄い金属膜でもよい。透光性の導電層8bの厚みは、高い導電性と高い光透過性の点で0.001〜10μm、好ましくは0.05〜2.0μmがよい。
ここで、対極層8が透光性を有する場合、光電変換装置1の主面のどちらの面からでも光を入射させることができるので、両主面側から光を入射させて変換効率を高めることができる。
<色素>
増感色素である色素としては、例えば、ルテニウム−トリス,ルテニウム−ビス,オスミウム−トリス,オスミウム−ビス型の遷移金属錯体、多核錯体、またはルテニウム−シス−ジアクア−ビピリジル錯体、またはフタロシアニンやポルフィリン、多環芳香族化合物、ローダミンB等のキサンテン系色素であることが好ましい。
多孔質酸化物半導体層4に色素を吸着させるためには、色素に少なくとも1個以上のカルボキシル基,スルホニル基,ヒドロキサム酸基,アルコキシ基,アリール基,ホスホリル基を置換基として有することが有効である。ここで、置換基は色素自身を多孔質酸化物半導体層4に強固に化学吸着させることができ、励起状態の色素から多孔質酸化物半導体層4へ容易に電荷移動できるものであればよい。
多孔質酸化物半導体層4に色素を吸着させる方法としては、例えば透明導電層3付き透光性基板2上に形成された多孔質酸化物半導体層4を、色素を溶解した溶液に浸漬する方法が挙げられる。
色素を溶解させる溶液の溶媒は、エタノール等のアルコール類、アセトン等のケトン類、ジエチルエーテル等のエーテル類、アセトニトリル等の窒素化合物等を、1種または2種以上混合したものが挙げられる。溶液中の色素濃度は5×10−5〜2×10−3mol/l(l:リットル(1000cm))程度が好ましい。
多孔質酸化物半導体層4を形成した透明導電層3付き透光性基板2を色素を溶解した溶液に浸漬する際、溶液及び雰囲気の温度の条件は特に限定するものではないが、その条件としては、例えば、大気圧下もしくは真空中、室温もしくは透光性基板3の加熱の条件等が挙げられる。浸漬時間は、色素及び溶液の種類、溶液の濃度等により適宜調整することができる。これにより、色素を多孔質酸化物半導体層4に吸着させることができる。
<導電体>
図1の導電体12は、貫通孔10内の透明導電層3の表面にはんだ((株)黒田テクノ販売、製品名「セラソルザ」等)を超音波はんだ付け法によりポイント電極として形成するのがよい。
また、図1の導電体12は、導電性ペーストを貫通孔10内の透明導電層3の表面に滴下してポイント電極として形成してもよい。このポイント電極は、銀,アルミニウム,ニッケル,チタニウム,銅,錫,カーボン等の導電性粒子と、有機マトリックスであるエポキシ樹脂等と、硬化剤等とから成る導電性ペーストを、塗布焼成して成る。この導電性ペーストとしては、銀ペースト,アルミニウムペースト,チタンペーストが特によく、また、低温ペースト、高温ペーストのいずれも利用できる。
また、図4の導電体12は、超音波ワイヤーボンド法により金やアルミニウム等からなるワイヤー状の導電体12を、透明導電層3から集電極13にわたって形成し、それらを接続することができる。この場合、導電体12の微細化ができるため、導電体12の形成数の密度を上げることができる。
図3,図5に示す貫通孔10及び導電体12の形成パターンのピッチは、1〜40mmがよく、好ましくは5〜30mmがよい。1mm未満では、非光電変換領域が増えて光電変換領域が狭くなり高い光電変換効率が得られず、30mmを超えると、透明導電層3の抵抗が大きくなって高い光電変換効率が得られない。
<絶縁性保護層>
絶縁性保護層11は、貫通孔10内に導電体12を形成する前あるいは形成した後のいずれでも形成可能であり、形成の順序を入れ替え可能である。貫通孔10内に導電体12を形成した後に絶縁性保護層11を形成する場合、貫通孔10の内部の導電体12の周囲等に有機樹脂等の絶縁材料を充填等すればよい。貫通孔10内に導電体12を形成する前に絶縁性保護層11を形成する場合、導電体12の形状に相当する鋳型等を用いて中空部を形成する処理を行う。
絶縁性保護層11の材料としては、シリコーン樹脂,エポキシ樹脂,UV硬化樹脂,ウレタン樹脂,エチレン酢酸ビニル共重合樹脂(EVA),ポリビニルブチラール(PVB),エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA),フッ素樹脂,アクリル樹脂,飽和ポリエステル樹脂,アミノ樹脂,フェノール樹脂,ポリアミドイミド樹脂,シリコンポリエステル樹脂,高耐候性ポリエステル樹脂,ポリカーボネート樹脂,PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂,飽和ポリエステル樹脂等の、半導体素子等の封止に用いられるポッティング樹脂等がよい。
<集電極>
集電極13は、対極層8の上に絶縁膜14を介して金属膜からなる集電極13を形成するのがよい。また、図1のように、絶縁膜14を介さずに、導電体12に直接接するように集電極13を形成することもできる。
この金属膜としては、銀,銅,アルミニウム,錫,チタニウム,ステンレススチール,ニッケル等から成る薄膜(厚み0.1〜10μm程度)を、真空蒸着法やスパッタリング法等でマスク形成したものがよい。また、この金属膜としては、金,銀,アルミニウム,チタニウム,ニッケル,銅,錫,カーボン等の導電性粒子と、有機マトリックスであるエポキシ樹脂等と、硬化剤等とから成る導電性ペーストを、スクリーン印刷法等で塗布し焼成してもよい。この導電性ペーストとしては、銀ペーストやアルミニウムペーストが特に安価で低抵抗でよく、また、低温焼成ペースト、高温焼成ペーストのいずれにも利用できる。
<封止部材>
封止部材9は、電解質が外部に漏れるのを防ぎ、光電変換装置1の機械的強度を補強するとともに、電解質が外部環境と直接接して光電変換機能が劣化するのを防ぐために設けられる。
封止部材9の材料としては、吸湿防止機能を有し充分な接着強度を有するものがよく、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂(EVA),ポリビニルブチラール(PVB),エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA),フッ素樹脂,エポキシ樹脂,アクリル樹脂,飽和ポリエステル樹脂,アミノ樹脂,フェノール樹脂,ポリアミドイミド樹脂,UV硬化樹脂,シリコーン樹脂,フッ素樹脂,ウレタン樹脂,シリコンポリエステル樹脂,高耐候性ポリエステル樹脂,ポリカーボネート樹脂,PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂,飽和ポリエステル樹脂,金属屋根に利用される塗布樹脂等がよい。また、無機系ではガラスフリットなどが耐熱性や耐候性があって特によい。
また、遮光性,断熱性,耐熱性,抗菌性,防かび性,防眩性,耐摩耗性,帯電防止性,滑雪性,低汚染性,意匠性,高加工性,遠赤外線放射性,耐食性,耐酸性,環境対応性等を封止部材9に付与することにより、信頼性や商品性をより高めることができる。
<電解質>
多孔質スペーサ層6及び多孔質酸化物半導体層4に含浸する電解質の材料としては、電解質溶液、ゲル電解質、固体電解質等のイオン伝導性の電解質、有機正孔輸送剤等が挙げられる。
電解質溶液としては、第4級アンモニウム塩やLi塩等を用いる。電解質溶液の組成としては、例えば炭酸エチレン,アセトニトリルまたはメトキシプロピオニトリル等に、ヨウ化テトラプロピルアンモニウム,ヨウ化リチウム,ヨウ素等を混合し調製したものを用いることができる。
ゲル電解質は、大別して化学ゲルと物理ゲルに分けられる。化学ゲルは、架橋反応等により化学結合でゲルを形成しているものであり、物理ゲルは、物理的な相互作用により室温付近でゲル化しているものである。ゲル電解質としては、アセトニトリル,エチレンカーボネート,プロピレンカーボネートまたはそれらの混合物に対し、ポリエチレンオキサイド,ポリアクリロニトリル,ポリフッ化ビニリデン,ポリビニルアルコール,ポリアクリル酸,ポリアクリルアミド等のホストポリマーを混入して重合させたゲル電解質が好ましい。なお、ゲル電解質や固体電解質を使用する場合、低粘度の前駆体を多孔質酸化物半導体層4に含有させ、加熱、紫外線照射、電子線照射等の手段で二次元、三次元の架橋反応を起こさせることによってゲル化または固体化できる。
イオン伝導性の固体電解質としては、ポリエチレンオキサイド,ポリエチレンオキサイドもしくはポリエチレン等の高分子鎖に、スルホンイミダゾリウム塩,テトラシアノキノジメタン塩,ジシアノキノジイミン塩等の塩をもつ固体電解質が好ましい。ヨウ化物の溶融塩としては、イミダゾリウム塩,第4級アンモニウム塩,イソオキサゾリジニウム塩,イソチアゾリジニウム塩,ピラゾリジウム塩,ピロリジニウム塩,ピリジニウム塩等のヨウ化物を用いることができる。
上述のヨウ化物の溶融塩としては、例えば、1,1−ジメチルイミダゾリウムアイオダイド、1,メチル−3−エチルイミダゾリウムアイオダイド、1−メチル−3−ペンチルイミダゾリウムアイオダイド、1−メチル−3−イソペンチルイミダゾリウムアイオダイド、1−メチル−3−ヘキシルイミダゾリウムアイオダイド、1−メチル−3−エチルイ
ミダゾリウムアイオダイド、1,2−ジメチル−3−プロピルイミダゾールアイオダイド、1−エチル−3−イソプロピルイミダゾリウムアイオダイド、ピロリジニウムアイオダイド等を挙げることができる。
図7の集積型の光電変換装置1Bは、透明導電層3、多孔質酸化物半導体層4、多孔質スペーサ層6に含浸する電解質及び対極層8が互いに分離された複数の独立した光電変換領域を成して形成されているとともに、それらの光電変換領域同士の間に多孔質スペーサ層6に含浸する電解質が連続するのを防ぐ隔壁部18が形成されており、複数の光電変換領域が直列接続、並列接続または直並列接続されている構成である。即ち、透光性基板2上の透明導電層3が電気的に分離された複数の透明導電層31,32から成り、同様に導電性基板7の一主面に形成された対極層8も電気的に分離された複数の対極層81,82から成り、これらの分離部同士の間に多孔質スペーサ層6に含浸する電解質を分離する隔壁部18を設けて、作用極と対極との対からなる光電変換素子191,192を複数形成し、これらの光電変換素子191,192を直列接続、並列接続または直並列接続して成る。
隔壁部18は、封止部材9と同じ材料等からなり、樹脂をディスペンサーにより線状に滴下して固化するという方法等によって形成できる。
図8のモジュール構造の光電変換装置1Cは、平面内に複数個の光電変換装置11,12を配置し、これらの光電変換装置11,12を直列接続、並列接続または直並列接続して成る。この場合、それぞれの光電変換装置11,12が上記本発明の作用効果を奏するとともに、光電変換装置全体のサイズが大きくなっても、これらを光電変換装置11,12の外部にて低抵抗の高導電性の結線が可能であるため、変換効率が高く高信頼性のモジュール構造の光電変換装置となる。
上記光電変換装置1を発電手段として用い、この発電手段からの発電電力を負荷へ供給するように成した光発電装置とすることができる。即ち、上記光電変換装置1を1つ用いるか、または複数用いる場合には直列、並列または直並列に接続したものを発電手段として用い、この発電手段から直接直流負荷へ発電電力を供給するようにしてもよい。また、上記光発電手段をインバータ等の電力変換手段を介して発電電力を適当な交流電力に変換した後で、この発電電力を商用電源系統や各種の電気機器等の交流負荷に供給することが可能な発電装置としてもよい。さらに、このような発電装置を日当たりのよい建物に設置する等して、各種態様の太陽光発電システム等の光発電装置として利用することも可能であり、これにより高変換効率で耐久性のある光発電装置を提供することができる。
また、本発明の光発電装置は、上記本発明の光電変換装置1を発電手段として用い、発電手段の発電電力を負荷に供給するように成したことから、上記種々の効果により、変換効率が高まる、信頼性が高まる、用途が拡がる、製造が容易となり低コスト化が実現できる、という効果を有する。また、本発明の光電変換装置1は、その用途として太陽電池に限定されるものではなく、光電変換機能を有するものであれば適用でき、各種受光素子や光センサ等にも適用可能である。
本発明の光電変換装置の実施例1について以下に説明する。図1の構成の光電変換装置1を以下のようにして作製した。
まず、マスクとして、その主面に縦方向及び横方向に20mm間隔で、5mmφ(直径)の貫通孔10を縦に4個、横に4個、計16個を、碁盤目状に穿孔器(孔パンチ)で孔開けしたステンレスシート(縦10cm×横10cm×厚み50μm)を作製した。
そして、透光性基板2及び透明導電層3として、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)から成る透明導電層3付きのガラス基板(縦10cm×横10cm×厚み4mm)を用い、このガラス基板上に二酸化チタン(TiO)から成る多孔質酸化物半導体層4を形成した。この多孔質酸化物半導体層4は以下のようにして形成した。まず、TiOのアナターゼ粉末にアセチルアセトンを添加した後、脱イオン水とともに混練し、界面活性剤で安定化させた二酸化チタンの液体ペーストを作製した。この液体ペーストを上記ガラス基板のFTO膜上に静かに滴下し、スピンナーコート法(900rpm.、25秒)で塗布し、大気中、480℃で30分間焼成し、約10μmの厚みの多孔質酸化物半導体層4を形成した。
次に、この透光性基板2上にアルミナから成る多孔質スペーサ層6を形成した。この多孔質スペーサ層6は以下のようにして形成した。まず、Alの粉末(平均粒径31nm)にアセチルアセトンを添加した後、脱イオン水とともに混練し、界面活性剤で安定化させたアルミナのペーストを作製した。作製したペーストをドクターブレード法で透光性基板上に一定速度で塗布し、大気中で450℃で30分間焼成した。
この多孔質スペーサ層6上に、スパッタリング装置を用いて、対極層8を成す触媒層8aとしての白金膜を厚み約100nm堆積させた。さらに、この白金膜上に、Auターゲットを用いて、対極層8を成す導電層8bとしてのAu膜をシート抵抗で2Ω/□(スクエア)となる膜厚だけ堆積した。ここで、対極層8を形成する前に、多孔質スペーサ層6上に注入孔のパターン形状を有するマスクを設けてスパッタリング法で成膜し、注入孔(図示せず)を形成した。
次に、このFTO膜付きガラス基板の対極層8上に上記の孔開けしたステンレスシートを重ね、これをマスクにして金属ブラシにて対極層8及び多孔質スペーサ層6及び多孔質酸化物半導体層4を擦り取り、対極層8及び多孔質スペーサ層6及び多孔質酸化物半導体層4に貫通孔10を形成し、ステンレスシートを取り去った。
次に、この対極層8、多孔質スペーサ層6及び多孔質酸化物半導体層4に貫通孔10を形成したFTO膜付きガラス基板を、色素溶液に12時間程浸漬して、多孔質酸化物半導体層4に色素を吸着させた。色素溶液は、ルテニウム錯体色素N719(ソラロニクス・エスエー社製、製品名「Ruthenium 535-bisTBA」)を溶媒のアセトニトリルとt−ブタノール(容積比で1:1)に溶解させた色素溶液(色素含有量0.3mモル/l)を用いた。
次に、接着剤付きカプトンテープを絶縁膜14として、それを対極層8上に、貫通孔10、注入孔(図示せず)及び対極層8からの通電部を除く領域のほぼ全領域(全部もしくは一部でも構わない)に貼付け、さらに貫通孔10の内壁面にシリコーン樹脂を滴下して被膜し絶縁性保護層11を形成した。さらに、この貫通孔10の内部に導電性ペースト(Agペースト)を滴下して導電体12を形成するとともに、絶縁膜14上に導電性ペースト(Agペースト)を図6の集電極パターンのように滴下することにより、導電体12に接続された集電極13を形成した。
次に、透光性基板2の外周部から対極層8の外周部にかけて、オレフィン系樹脂(三井・デュポン ポリケミカル(株)製、商品名「ハイミラン」)から成る封止部材9を押し付けて加熱し封止部材9を硬化させて封止した。
次に、対極層8に形成しておいた注入孔より電解質を注入した。本実施例1では、電解質は液体電解質であり、沃素(I)と沃化リチウム(LiI)とアセトニトリル溶液と
を用いて作製した。この後、注入孔を紫外硬化樹脂を用いて封止した。
こうして得られた光電変換装置1の光電変換特性を評価したところ、AM1.5、100mW/cmで変換効率3.0%を示した。
以上のように、本実施例1においては、光電変換装置1を簡便に作製でき、しかも比較的大きな面積で高い変換効率を実現することができた。
図4の構成の光電変換装置1Aを以下のようにして作製した。
まず、マスクとして、その主面に縦方向及び横方向に20mm間隔で、3mmφ(直径)の貫通孔10を縦に4個、横に4個、計16個を、碁盤目状に化学エッチング法により孔開けしたステンレススチールシート(縦10cm×横10cm×厚み50μm)を作製した。
そして、透光性基板2及び透明導電層3として、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)から成る透明導電層3付きのガラス基板(縦10cm×横10cm×厚み4mm)を用い、このガラス基板上に二酸化チタン(TiO)から成る多孔質酸化物半導体層4を形成した。この多孔質酸化物半導体層4は以下のようにして形成した。まず、TiOのアナターゼ粉末にアセチルアセトンを添加した後、脱イオン水とともに混練し、界面活性剤で安定化させた二酸化チタンの液体ペーストを作製した。この液体ペーストを上記ガラス基板のFTO膜上に静かに滴下し、スピンナーコート法(900rpm.、25秒)で塗布し、大気中、480℃で30分間焼成し、約10μmの厚みの多孔質酸化物半導体層4を形成した。
次に、この透光性基板2上にアルミナから成る多孔質スペーサ層6を形成した。この多孔質スペーサ層6は以下のようにして形成した。まず、Alの粉末(平均粒径31nm)にアセチルアセトンを添加した後、脱イオン水とともに混練し、界面活性剤で安定化させたアルミナのペーストを作製した。作製したペーストをドクターブレード法で透光性基板2上に一定速度で塗布し、大気中で480℃で30分間焼成した。
この多孔質スペーサ層6上に、スパッタリング装置を用いて、対極層8を成す触媒層8aとしての白金膜を厚み約100nm堆積させた。さらに、この白金膜上に、スパッタリング装置を用いて対極層8を成す導電層8bとしてのTi膜をシート抵抗で約2Ω/□(スクエア)となる膜厚だけ堆積した。
次に、このFTO膜付きガラス基板の対極層8上に上記の孔開けしたステンレスシートを重ね、これをマスクにして金属ブラシにて対極層8及び多孔質スペーサ層6及び多孔質酸化物半導体層4を擦り取り、多孔質スペーサ層6及び多孔質酸化物半導体層4に貫通孔10を形成した。
次に、集電極13を形成するための絶縁膜14としてのTiO膜を、対極層8の外側の面の貫通孔10に隣接する部位に、スパッタリング法でマスク形成し、さらに絶縁膜14上にAu膜から成る集電極13をスパッタリング法で図6に示す集電極パターンのように貫通孔10の横に約8mm幅でマスク蒸着した。このとき、同時に、貫通孔10内の透明導電層3上にもAu膜を蒸着した。ここで、対極層8を形成する前に、多孔質スペーサ層6上に注入孔のパターン形状をしたマスクを設けてスパッタリングし、注入孔(図示せず)を形成した。
次に、ワイヤボンディング法により、透明導電層3と集電極13とをAuワイヤー(25μmφ)で接続し、導電体12を形成した。
次に、貫通孔10より色素溶液を注入して多孔質酸化物半導体層4に色素を吸着させた。色素溶液は、ルテニウム錯体色素N719(ソラロニクス・エスエー社製、製品名「Ruthenium 535-bisTBA」)を溶媒のアセトニトリルとt−ブタノール(容積比で1:1)に溶解させた色素溶液(色素含有量0.3mモル/l)を用いた。
さらに、透光性基板2の外周部から対極層8の外周部にかけて、オレフィン系樹脂(三井・デュポン ポリケミカル(株)製、商品名「ハイミラン」)から成る封止部材9を押し付けて加熱し封止部材9を硬化させて封止した。
また、この貫通孔10の内壁面にシリコーン樹脂を滴下して被膜し、絶縁性保護層11を形成した。
次に、対極層8に形成しておいた注入孔より電解質を注入した。本実施例2では、電解質は液体電解質であり、沃素(I)と沃化リチウム(LiI)とアセトニトリル溶液とを用いて作製した。この後、注入孔を紫外硬化樹脂を用いて封止した。
こうして得られた光電変換装置1Aの光電変換特性を評価したところ、AM1.5、100mW/cmで変換効率3.4%を示した。
以上のように、本実施例2においては、光電変換装置1Aが簡便に作製でき、しかも比較的大きな面積で高い変換効率を実現することができた。
また、本実施例2では、導電体12として細線で電気抵抗が小さいワイヤーボンディング線を用いたので、実施例1の導電ペーストから成る太い導電体12を使用した場合よりも貫通孔10の径を小さくできるので、非光電変換領域が狭くなり、より変換効率を高めることができた。
本発明の光電変換装置について実施の形態の一例を示し、図3のB−B´線における断面図である。 本発明の光電変換装置について実施の形態の一例を示し、図3のC−C´線における断面図である。 本発明の光電変換装置について実施の形態の一例を示し、図1のA−A´線の断面における多孔質酸化物半導体層の部分の平面図である。 本発明の光電変換装置について実施の形態の他例を示す断面図である。 本発明の光電変換装置について実施の形態の他例を示し、図4のA−A´線の断面における多孔質酸化物半導体層の部分の平面図である。 本発明の図1の光電変換装置の平面図である。 本発明の集積型の光電変換装置について実施の形態の一例を示す断面図である。 本発明のモジュール型の光電変換装置について実施の形態の一例を示す断面図である。 従来の光電変換装置の一例を示し、図10のBG−BG´線における断面図である。 従来の光電変換装置の一例を示し、図9のAG−AG´線における断面の平面図である。
1:光電変換装置
2:透光性基板
3:透明導電層
4:多孔質酸化物半導体層
6:多孔質スペーサ層
8:対極層
8a:触媒層
8b:導電層
9:封止部材
10:貫通孔
11:絶縁性保護層
12:導電体
13:集電

Claims (7)

  1. 透光性基板の一主面に透明導電層、色素を担持した多孔質酸化物半導体層、多孔質スペーサ層及び対極層がこの順で一体的に積層されて形成され、前記多孔質酸化物半導体層と前記多孔質スペーサ層に電解質が含まれている光電変換装置において、前記対極層の前記多孔質スペーサ層と反対側の面の側に形成された集電と、前記対極層、前記多孔質スペーサ層及び前記多孔質酸化物半導体層を貫通して前記透明導電層に達する、複数個形成された貫通孔と、前記貫通孔の内部に形成されて前記透明導電層と前記集電極とを接続した導電体とを具備していることを特徴とする光電変換装置。
  2. 前記貫通孔の内面及び前記導電体の外周面の少なくとも一方に絶縁性保護層が形成されていることを特徴とする請求項1記載の光電変換装置。
  3. 前記複数個の貫通孔は、平面視において縦方向及び横方向に一定間隔で形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の光電変換装置。
  4. 前記複数個の貫通孔は、平面視において最密配置された複数の正六角形の中心に位置するように形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の光電変換装置。
  5. 前記透光性基板の外周部から前記対極層の外周部にかけて封止部材が形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか記載の光電変換装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれかの光電変換装置であって、前記透明導電層、前記多孔質酸化物半導体層、前記多孔質スペーサ層及び前記対極層が互いに分離された複数の独立した光電変換領域を成して形成されているとともに、それらの光電変換領域同士の間に前記電解質が連続するのを防ぐ隔壁部が形成されており、前記複数の光電変換領域が直列接続、並列接続または直並列接続されていることを特徴とする集積型の光電変換装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか記載の光電変換装置を発電手段として用い、前記発電手段の発電電力を負荷へ供給するように成したことを特徴とする光発電装置。
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