JP2014109425A - 減圧装置及び真空乾燥装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】減圧中に密閉槽から排出される気体が液化するおそれがある減圧装置において、この液化を防止することにより、真空ポンプの性能低下を防ぐと共に、真空ポンプの故障を防止することができる装置を提供する。
【解決手段】気密な密閉槽12内に常圧よりも減圧された環境を形成する装置であって、密閉槽12に気体排出路を介して接続された真空ポンプ13と、前記気体排出路に設けられた、真空ポンプ13の吸引流量よりも少ない流量の外部気体を流入させる外部気体流入部14とを備える。気体排出路内に外部気体が流入することにより、排出気体の液化が防止される。
【選択図】図1

Description

本発明は、真空ポンプを用いて密閉容器内を減圧する装置に関し、特に、密閉容器から排出される気体の一部が真空ポンプに到達する前に液化するおそれがある場合に使用する減圧装置に関する。このような減圧装置は、液体が付着した被乾燥物を乾燥させるための真空乾燥装置や、液体中に溶解した気体を除去する脱気装置等に用いることができる。
従来、洗浄液を用いて洗浄を行ったワークを乾燥させるための装置として、真空乾燥装置が用いられている。例えば、特許文献1には、ワークの洗浄と真空乾燥の双方を同一の処理槽(洗浄槽)内で行う装置が記載されている。この装置には、洗浄液を貯留し、その洗浄液を加熱するヒータが設けられた貯留槽(蒸気発生槽)と、貯留槽と連通し、内部にワークが配置される処理槽(洗浄槽)と、処理槽に接続された真空ポンプが設けられている。この装置では、まず、貯留槽内の洗浄液をヒータで加熱することによって洗浄液の蒸気を生成させ、この蒸気が処理槽内に送り込まれる。処理槽内において、ワークの表面がこの蒸気に晒される。このとき、ワークの表面では洗浄液の蒸気の一部が液化して液体となり、その液体によりワークが洗浄される(蒸気洗浄)。洗浄が終了した後、蒸気の送り込みを止め、真空ポンプを用いて処理槽内を減圧する。これにより、ワークの表面に付着した液体の洗浄液を気化させ、ワークを乾燥させる。
また、特許文献2には、食品廃棄物を肥料や飼料に加工するための真空乾燥装置が記載されている。この装置では、食品廃棄物が貯留された処理槽に真空ポンプが接続されており、真空ポンプを用いて処理槽内を減圧することにより、食品廃棄物を乾燥させる。
これらの真空乾燥装置では、被乾燥物から気化して離脱した成分が、真空ポンプに到達するまでに液化することを防ぐことが重要となる。もし、真空ポンプに到達するまでに液化が生じると、真空ポンプ内の可動部(ロータ、ダイヤフラム等)等に液体が付着し、それによって、真空ポンプの能力が低下してしまううえに、可動部に過度の負荷が付与され、さらには真空ポンプのシール部やベアリングが破損する原因になる。
そこで、特許文献1の真空乾燥装置では、処理槽と真空ポンプを接続する管にヒータを設け、処理槽から吸引される気体をこのヒータで加熱することにより、その気体が液化することを防止している。
また、特許文献2の真空乾燥装置では、処理槽と真空ポンプを接続する排気管路に、バルブを介して外気を該排気管路内に導入する外気導入口が設けられている。この外部導入口では、通常はバルブが閉鎖されており、真空乾燥装置を連続的に運転している途中において、所定時間毎に、短時間だけバルブを開放することにより排気管路に外気を導入する。この真空乾燥装置では、処理槽から排出される気体に含まれる水が排気管内で液化しても、外気を排気管路内に導入することにより水が再度気化し、液体のまま真空ポンプに至ることが防止される。一例として、バルブの開放は「20分に1回、10秒程度行う」と記載されている。
特開2000-343052号公報(図2) 特開2001-259566号公報(特に、段落[0049])
特許文献1の真空乾燥装置では、起動直後など、短時間で多量の気体を吸引した場合に、気体の液化を完全には阻止することができずに、真空ポンプに液体が到達するおそれがある。また、特許文献2に記載の真空乾燥装置では、排気管路内で気体の液化が生じた後にも、バルブを開放するまでの間、真空ポンプによる吸引が継続される可能性がある。そのため、排気管路内の液体が真空ポンプに到達することを阻止することができない。
このように真空ポンプに液体が到達する問題は、真空乾燥の時に限らず、例えば蒸気洗浄の際に、処理槽に対して蒸気の供給と真空ポンプを用いた蒸気の排出を繰り返し行う場合にも生じる。さらには、脱気装置等のように、減圧中に密閉容器から排出される気体が液化するおそれがある減圧装置において共通に生じるといえる。
本発明が解決しようとする課題は、減圧中に密閉容器から排出される気体が液化するおそれがある減圧装置において、この液化を防止することにより、真空ポンプの性能低下を防ぐと共に、真空ポンプの故障を防止することができる減圧装置を提供することである。
上記課題を解決するために成された本発明に係る減圧装置は、気密な密閉槽内に常圧よりも減圧された環境を形成する装置であって、
a) 前記密閉槽に気体排出路を介して接続された真空ポンプと、
b) 前記気体排出路に設けられた、前記真空ポンプの吸引流量よりも少ない流量の外部気体を該気体排出路内に流入させる外部気体流入部と
を備えることを特徴とする。
本発明では、密閉槽内を気体排出路を介して真空ポンプで減圧する際に、外部気体流入部から気体排出路内に外部気体を流入させることにより、気体排出路内において、密閉槽から排出される気体が液化することが防止され、その液体が真空ポンプに到達することが防止される。そして、本発明では、密閉槽内の減圧が開始されるのと同時に外部気体を流入させるため、排出される気体が液化してから液体を除去するのではなく、最初から液化自体を防止することができる。
外部気体には、典型的には大気、すなわち減圧装置の周囲に存在する空気をそのまま用いることができる。この場合には当然、外部気体を消費することによるコストは発生しない。また、例えば水蒸気の液化を防止する場合には乾燥ガスをガスボンベ等から供給するなど、大気以外の外部気体を用いてもよい。
上記気体排出路には、(i)密閉槽と真空ポンプを接続する管だけではなく、(ii)真空ポンプ内における吸引口と可動部(真空を形成するためのロータ、ダイヤフラム等)の間の気体流路も含まれる。
本発明に係る減圧装置は、前記真空ポンプにより前記密閉槽内の減圧を開始してから、所定時間が経過するまでの間、又は該密閉槽内が所定圧力に減圧されるまでの間(以下、この期間を「外部気体流入期間という」)、前記外部気体流入部から前記気体排出路内に外部気体を流入させるよう、前記外部気体流入部を制御する制御部を備えていてもよい。
上記の排気処理では、減圧を開始した後、外部気体流入期間内は、真空ポンプの排気能力が低下し、密閉槽内を目標圧力(目標真空度)に到達させるまでの時間は長くなる。しかしながら、減圧を開始した当初は、真空ポンプが多量の排出気体を吸引する必要があるため、そもそも密閉槽内の真空度をあまり高めることはできない。そのため、この期間においては、気体排出路内に外部気体を流入させてもほとんど問題にはならない。むしろ、真空ポンプへの液体の到達を防止することにより、真空ポンプの性能低下を防ぐと共に、真空ポンプの故障を防止することができる。その後、密閉槽内の気体の排出が進んで真空度がある程度高まると、排出気体中における液化のおそれがある成分の排出量が大幅に減少するため、外部気体の流入を停止しても、液化がほとんど生じなくなる。そこで、外部気体流入期間が経過したときには、上記制御部によって外部気体の流入を停止することにより、液化の問題を生じさせることなく、目標圧力まで低下させることができ、あるいは目標圧力への到達時間をより短くことができる。
前記所定時間又は前記所定圧力は予備実験により適宜定めることができる。例えば、外部気体の流入を停止させるタイミングを変化させつつ、実用的な時間内に目標の圧力に到達するか否かを測定することにより行うことができる。
本発明に係る減圧装置は、真空乾燥装置に用いることができる。すなわち、本発明に係る真空乾燥装置は、液体が付着した被乾燥物を乾燥させるための装置であって、
上記減圧装置を有し、
前記密閉槽に前記被乾燥物が収容される
ことを特徴とする。
この真空乾燥装置では、上述の減圧装置における密閉槽内の減圧操作を行うことにより、密閉槽内に収容された被乾燥物を真空乾燥させる。なお、ここで用いる減圧装置は、上記制御部を有しないものであってもよいが、より低い圧力に到達させるために、該制御部を有するものであることが望ましい。
本発明に係る真空乾燥装置において、
前記被乾燥物を洗浄するための洗浄液を貯留する貯留槽と、
前記貯留槽内の前記洗浄液を加熱することにより該貯留槽内に該洗浄液の蒸気を生成する洗浄液加熱部と、
前記密閉槽と前記貯留槽を接続する、該貯留槽内の前記蒸気を該密閉槽に供給する蒸気供給管と
を備えるようにしてもよい。この装置では、以下に述べるように、ワークを洗浄したうえで、その洗浄後のワークを真空乾燥させることができる。そのため、以下ではこの装置を「洗浄・真空乾燥装置」と呼ぶ。
この洗浄・真空乾燥装置ではまず、蒸気供給管開閉弁を開放した状態で、洗浄液気化部を用いて洗浄液を加熱する。これにより、洗浄液が気化し、得られた洗浄液の蒸気が蒸気供給管を通して密閉槽に流入し、密閉槽内の被乾燥物(被洗浄物)の表面に洗浄液の蒸気の一部が液化した液体が付着し、その液体により被乾燥物が洗浄される。それにより被乾燥物が洗浄される。その後、蒸気供給管開閉弁を閉鎖し、上述の真空乾燥装置における操作を行うことにより、被乾燥物に付着した洗浄液を真空乾燥させる。
上記洗浄・真空乾燥装置において、密閉槽への蒸気の供給と密閉槽からの蒸気の排出を交互に複数回行うよう、減圧装置及び洗浄液加熱部を制御するようにしてもよい。このように蒸気の供給と排出を交互に行うことにより、被乾燥物が繰り返し洗浄される。
本発明に係る減圧装置は、上記真空乾燥装置及び洗浄・真空乾燥装置の他に、脱気装置等においても用いることができる。
本発明に係る減圧装置によれば、外部気体流入部から気体流路に外部気体を流入させることにより、真空ポンプに液体が到達することを防ぐことができる。それにより、真空ポンプの性能の向上及び故障の防止をはかることができる。
本発明に係る減圧装置を用いた、本発明に係る洗浄・真空乾燥装置の一実施例を示す概略構成図。 本実施例の洗浄・真空乾燥装置におけるバルブの開閉のタイミングを示すタイムチャート。 本実施例の洗浄・真空乾燥装置における密閉槽内の圧力の変化を測定した結果を示すグラフ。 本実施例の洗浄・真空乾燥装置の変形例を示す概略構成図。 本実施例の洗浄・真空乾燥装置を変形した真空乾燥装置の例を示す概略構成図。 本発明に係る減圧装置を用いた脱気装置の一実施例を示す概略構成図。
以下、図1〜図6を用いて、本発明の実施例を説明する。なお、以下に述べるのはあくまでも例であって、本発明は以下の実施例には限定されない。
第1実施例として、ワークWを洗浄した後に真空乾燥させる洗浄・真空乾燥装置の一例を図1〜図3を用いて説明する。
(1) 第1実施例の洗浄・真空乾燥装置の構成
本実施例の洗浄・真空乾燥装置10は、図1に示すように、貯留槽11、密閉槽12、真空ポンプ13、外部気体流入口14等を有する。
貯留槽11は、ワークWを洗浄するための洗浄液Lを貯留する槽である。貯留槽11内には洗浄液加熱ヒータ111が設けられている。洗浄液加熱ヒータ111は、貯留槽11に貯留された洗浄液Lが気化する温度以上に、洗浄液Lを加熱するものである。
密閉槽12はワークWを収容する槽であり、その容量は100Lである。密閉槽12には、ワークWの収容及び取り出しの際に開放される蓋121が設けられている。密閉槽12は、蓋121を閉鎖した状態において内部を気密に保つことができるよう、シール材(図示せず)が施されている。また、密閉槽12には、内部の圧力(真空度)を測定するための真空計122が設けられている。
真空ポンプ13には、本実施例では株式会社アンレット製のドライルーツ式真空ポンプ(型式番号CT4-200)を用いた。この真空ポンプでは、三つ葉形状のロータ131が2個、ケーシング132内で互いに逆方向に回転し、吸気口133側の気体がロータ131の「三葉」によって排気口134側に押し出される。そして、真空ポンプ13には、これら2個のロータ131及びケーシング132を1組としたものが直列に4組設けられ、それらが一体化された構造を有している(図1では簡単のために、1組のみ示した)。各組はそれぞれ、1つのメカニカルブースターポンプに相当する。
真空ポンプ13の吸気口133には外気流入管141が接続されている。この外気流入管141の吸気口133とは反対側の管口が、上述の外部気体流入口14である。外気流入管141には、外部気体流入口14を開閉するバルブであるブローバルブV1が設けられている。
密閉槽12と真空ポンプ13は気体排出管15で接続されており、貯留槽11と密閉槽12は蒸気供給管16で接続されている。真空ポンプ13においては、外部気体流入口14の接続管と、気体排出管15がそれぞれ真空ポンプ13の吸気口133に取付られている。気体排出管15と、真空ポンプ13の吸気口133とロータ131の間における気体の流路を合わせたものが、本発明における気体排出路に該当する。
気体排出管15の外表面には、気体排出管15内を加熱するための気体排出管ヒータ151が設けられている。
気体排出管15には開閉バルブから成る排出バルブV2が、蒸気供給管16には開閉バルブから成る蒸気供給バルブV3が、それぞれ設けられている。さらに、密閉槽12には、密閉槽12内の真空を破壊するための真空破壊バルブV4が設けられている。
また、洗浄・真空乾燥装置10は、ブローバルブV1、排出バルブV2、蒸気供給バルブV3及び真空破壊バルブV4の開閉を制御する制御部17が設けられている。
真空ポンプ13の排気口134には排気回収槽18が接続されている。排気回収槽18には、洗浄液と同じ成分の液体、又は洗浄液を溶解させることが可能な液体が貯留されている。真空ポンプ13の排出口から排出される気体は、この液体により洗気され、当該気体に含有されている洗浄液の成分が除去されたうえで、排気回収槽18から外部に排出される。排気回収槽18には、洗気後の気体を排出する排気管181が接続されており、この排気管181の経路中にはファン182が設けられている。
密閉槽12の底には、密閉槽12内に溜まる液を外部に排出するための液抜き管19が設けられており、液抜き管19中には液抜きバルブV5が設けられている。
(2) 第1実施例の洗浄・真空乾燥装置の動作
本実施例の洗浄・真空乾燥装置10の動作を、図2を用いて説明する。この洗浄・真空乾燥装置10では、(2-1)蒸気洗浄工程(図2の蒸気洗浄期間31)、(2-2)液抜き工程(液抜き期間32)、(2-3)真空乾燥工程(真空乾燥期間33)の順で処理を行う。以下、これらの工程を詳細に説明する。なお、以下の説明中では、真空破壊バルブV4は、特記した場合を除き、閉鎖されている。
(2-1) 蒸気洗浄工程
まず、密閉槽12内にワークWを収容すると共に、貯留槽11内に洗浄液を貯留させる。本実施例では、洗浄液には炭化水素系の洗浄液を用いた。この洗浄液では、それを蒸発させた蒸気が気体排出路中で冷却された際に、炭化水素成分が液化するおそれがある。
次に、真空ポンプ13を運転した状態で、ブローバルブV1及び排出バルブV2を開放(蒸気供給バルブV3は閉鎖)する(図2の動作21)。これにより、密閉槽12内の空気を排出する。本実施例では、この空気の排出は10秒間行った。それと共に、洗浄液加熱ヒータ111で貯留槽11内の洗浄液を加熱することにより、貯留槽11内に洗浄液の蒸気を生成する。この蒸気の生成は、蒸気洗浄期間31が終了するまで継続させた。
続いて、ブローバルブV1を開放したままの状態で、排出バルブV2を閉鎖すると共に、蒸気供給バルブV3を開放する(動作22)。これにより、密閉槽12内の真空引きが停止されると共に、貯留槽11から蒸気供給管16を通して密閉槽12内に洗浄液の蒸気が供給され、ワークの表面Wがこの蒸気に晒される。このとき、ワークWの表面では洗浄液の蒸気の一部が液化した液体が付着し、その液体によりワークWが洗浄される。
この蒸気の供給を所定の時間(本実施例では10秒間)行った後、ブローバルブV1を開放したままの状態で、蒸気供給バルブV3を閉鎖すると共に、排出バルブV2を開放する(動作23)ことにより、密閉槽12内への洗浄液の蒸気の供給が停止されると共に、密閉槽12内の蒸気が排出される。この蒸気の排出は所定の短時間(本実施例では10秒間)のみ行うものであり、密閉槽12から排出された蒸気は気体排出管15を通って真空ポンプ13内に導入されるため、ワークWを乾燥させるときと同様に、気体排出管15内において洗浄液の蒸気の液化が生じるおそれがある。しかしながら、本実施例では排出の際にブローバルブV1を開放していることにより外気が真空ポンプ内に流入するため、排出気体内の炭化水素の分圧が低下し、炭化水素が液化してロータ131に付着することを防ぐことができる。なお、本実施例の蒸気洗浄工程では、密閉槽12内の蒸気を排出する時間が短く、且つ、後述の乾燥工程よりも到達すべき圧力が高いため、この排出の期間中は常時、ブローバルブV1を開放して外気を流入させる。
ここで述べた密閉槽12への蒸気の供給と、密閉槽12からの蒸気の排出は、数回(本実施例では5回)繰り返す(図2の蒸気洗浄期間31)。但し、本実施例では、最後(5回目)の排気の時間は、それまでよりも短い5秒間とした。
(2-2) 液抜き工程
次に、ブローバルブV1を開放したままの状態で、排出バルブV2を閉鎖する。そして、真空破壊バルブV4を開放することにより、密閉槽12内の真空を破壊する(図2の動作24)。これにより、密閉槽12内に残留した洗浄液の蒸気が液化し、密閉槽12の底部に溜まる。続いて液抜きバルブV5を開放することにより、密閉槽12の底部に溜まった洗浄液が液抜き管19を通して密閉槽12から排出される。その後、真空破壊バルブV4及び液抜きバルブV5を閉鎖する(動作25)。本実施例では、真空破壊バルブV4の開放時間は7秒間とした。
(2-3) 真空乾燥工程
この真空破壊バルブV4の閉鎖と同時に、ブローバルブV1を開放したままの状態で、排出バルブV2を開放する(動作25。真空乾燥期間33の開始。)。これにより、密閉槽12内の気体の圧力が低下し、ワークWに付着していた洗浄液が蒸発するため、ワークWが乾燥する。そして、密閉槽12内の空気、及びワークWから蒸発した洗浄液の気体は、両者が混合した状態で密閉槽12から排出される。そして、この混合気体が気体排出管15を通って真空ポンプ13内に吸引されると共に、外部気体導入口14から外気も流入する。これにより、前記混合気体に、外部気体流入口14からの外気がさらに混入されるため、洗浄液の成分の分圧が低下し、当該成分が液化すること、さらには液化した液体がロータ131に付着することが防止される。
排出バルブV2を開放してから所定時間(本実施例では38秒間)経過した後、排出バルブV2を開放したままの状態で、ブローバルブV1を閉鎖する(動作26)。この「所定時間」を決定する方法は後述する。このブローバルブV1の閉鎖により、密閉槽12内の気体の圧力が一層低下し、ワークWにわずかに残留した洗浄液をより確実に除去することができる。本実施例では、ブローバルブV1を閉鎖した後、40秒間、密閉槽12内の真空引きを継続した。
最後に、排気バルブV2を閉鎖したうえで、ブローバルブV1及び真空破壊バルブV4を開放する(動作27。真空乾燥期間33の終了。)ことにより、密閉槽12から真空ポンプ13にかけての空間の真空を破壊し、一連の操作を終了する。
なお、本実施例では、蒸気洗浄期間31の開始時から真空乾燥期間33の終了時までの間、気体排出管ヒータ151により気体排出管15内を加熱する。この気体排出管15は本発明における必須の構成要素ではないが、これを用いることにより、気体排出管15内を通過する排出気体の温度を上昇させ、それにより洗浄液の成分の液化をより確実に防止することができる。また、ブローバルブV1を閉鎖した後に真空ポンプ13に吸引される排出気体中に洗浄液の成分が残っていると、この成分が液化する可能性があるが、この段階では洗浄液の成分の残留量がわずかであるため、気体排出管15の加熱によって液化を確実に防止することができる。
本実施例においては、以下に述べる理由により、外部気体流入口14から真空ポンプ13に至るコンダクタンスを定めた。これを定めることは、真空ポンプ13に流入する外部気体の流量を定めることに相当する。本実施例で用いた真空ポンプ13は常圧において2000L/分強の吸引流量で気体を吸引し、この吸引流量よりも少ない流量、例えば1〜10%程度の外気を外部気体流入口14から流入させれば、真空ポンプ13の過負荷とならず、洗浄液の成分の液化を防止することができると考えられる。そこで、上記の量の外気を通過させることができると見込まれる市販の真空排気管及びブローバルブV1を、外部気体流入口14から真空ポンプ13に至るラインに用いて予備実験を行ったところ、洗浄液の成分の液化を防止することができることが確認された。このときのコンダクタンスを測定したところ、57.6L/分であった。すなわち、この外部気体流入口14からは、ブローバルブV1が開放されている期間中、常時57.6L/分(常圧換算)の流量で外気が真空ポンプ13内に流入する。
次に、図3を用いて、「所定時間」及び「所定圧力」を定めるために行った予備実験について説明する。ここは、開放していたブローバルブV1を閉鎖するタイミングを、(i)乾燥工程で圧力が1250Paまで低下した時、(ii)乾燥工程で圧力が2000Paまで低下した時、及び(iii)洗浄工程が終了した時(すなわち、乾燥工程ではブローバルブV1を開放しない)という3種類の条件とし、各条件において密閉槽12内の圧力の時間変化を測定した。また、(iv)ブローバルブV1を常時閉鎖(外部気体流入口14から外気を流入させない)実験も併せて行った。その結果を図3のグラフに示す。なお、このグラフにおける横軸の「圧力測定開始からの時間」の原点は、乾燥工程の開始時や洗浄工程の開始時ではなく、真空計122としてこの実験で用いたピラニ真空計(測定可能範囲:約0.1Pa〜約2000Pa)によって密閉槽12内の圧力の測定が開始された時点である。例えば、(i)の実験では、乾燥工程の開始から5秒後に圧力の測定が開始されたたため、乾燥工程の開始時は「-5秒」となる。
この実験の結果、(ii)〜(iv)の条件ではいずれも、密閉槽12内の圧力を、乾燥工程に必要な圧力の上限である1Pa程度までしか低下させることができなかったのに対して、(i)の条件では密閉槽12内の圧力を1Paよりも十分に小さい0.5Pa程度まで低下させることができた。これは、(ii)〜(iv)では真空ポンプ13に液体が到達してしまい、それによって真空ポンプ13の能力が低下してしまったのに対して、(i)では外気の流入によって真空ポンプ13に液体が到達しなかったことによる。(i)においてブローバルブV1を開放する時間は、圧力の測定を開始してから33秒後であって、乾燥工程を開始してから38秒後であった。従って、この実験から、「所定時間」が38秒、あるいは「所定圧力」が1250Paの場合には本発明の目的を達することができることが確認できたため、本実施例ではこれらの値を採用した。
(ii)の場合には、(i)の場合よりも短い時間(圧力が高い段階まで)ではあるものの、乾燥工程を開始後も外気の流入を継続したにも関わらず、最終的な到達圧力は、外気の流入を行わなかった(iv)の場合とほとんど変わらなかった。このことは、たとえ外気を流入させたとしても、それが不十分であると、真空ポンプ13に液体が到達してしまい、それにより真空ポンプ13の性能を向上させることがほとんどできなくなることを意味している。
ここでは、第1実施例の洗浄・真空乾燥装置の変形例を説明する。
第1実施例では、外気流入管141を真空ポンプ13の吸気口133に直接接続したが、図4に示すように、外気流入管141を気体排出管15に接続(気体排出管15から分岐)するように設けてもよい。
また、第1実施例では密閉槽12内でワークWの洗浄と真空乾燥の双方を行う洗浄・真空乾燥装置の実施例を説明したが、この実施例を変形して、密閉槽12内でワークWの真空乾燥のみを行う真空乾燥装置10Aを構成することもできる(図5)。真空乾燥装置10Aは、洗浄・真空乾燥装置から貯留槽11、洗浄液加熱ヒータ111、蒸気供給管16及び蒸気供給バルブV3を省いたものである。この真空乾燥装置10Aでは、別に設けられた洗浄装置11Aにおいて、洗浄液Lを用いてワークWが洗浄され、その後、ワークWが真空乾燥装置10Aの密閉槽12に収容されたうえで乾燥される。乾燥時の動作は、洗浄・真空乾燥装置10における動作25以降のものと同じである。なお、洗浄装置11Aにおける洗浄方法は、洗浄液Lの蒸気を用いたものであってもよいし、洗浄液Lに浸漬する方法であってもよい。
あるいは、装置の構成を第1実施例と同じものとし、蒸気洗浄のみを行うようにしてもよい。
また、本発明に係る減圧装置は、液体中に溶解した気体を除去する脱気装置にも用いることができる。そのような脱気装置の一実施例を、図6を用いて説明する。この脱気装置10Bは、構成上は上述の真空乾燥装置10Aと同じであり、使用上において、ワークWの代わりに脱気の対象となる被脱気液L’を密閉槽12に注入する点で真空乾燥装置10Aと相違する。また、脱気装置10Bの動作も、真空乾燥装置10Aの動作と同様である。
10…洗浄・真空乾燥装置
10A…真空乾燥装置
10B…脱気装置
11…貯留槽
111…洗浄液加熱ヒータ
11A…洗浄装置
12…密閉槽
121…密閉槽の蓋
122…真空計
13…真空ポンプ
131…ロータ
132…ケーシング
133…吸気口
134…排気口
14…外部気体流入口
15…気体排出管
151…気体排出管ヒータ
16…蒸気供給管
17…制御部
18…排気回収槽
181…排気管
182…ファン
19…液抜き管
31…蒸気洗浄期間
32…液抜き期間
33…乾燥期間
V1…ブローバルブ
V2…排出バルブ
V3…蒸気供給バルブ
V4…真空破壊バルブ
V5…液抜きバルブ
W…ワーク
L…洗浄液
L’…被脱気液

Claims (6)

  1. 気密な密閉槽内に常圧よりも減圧された環境を形成する装置であって、
    a) 前記密閉槽に気体排出路を介して接続された真空ポンプと、
    b) 前記気体排出路に設けられた、前記真空ポンプの吸引流量よりも少ない流量の外部気体を該気体排出路内に流入させる外部気体流入部と
    を備えることを特徴とする減圧装置。
  2. 前記真空ポンプにより前記密閉槽内の減圧を開始してから、所定時間が経過するまでの間、又は該密閉槽内が所定圧力に減圧されるまでの間、前記外部気体流入部から前記気体排出路内に外部気体を流入させるよう、前記外部気体流入部を制御する制御部を備えことを特徴とする請求項1に記載の減圧装置。
  3. 前記所定時間の経過後、又は前記密閉槽内が前記所定圧力に減圧された後にも、前記真空ポンプによる前記密閉槽内の減圧を継続することを特徴とする請求項2に記載の減圧装置。
  4. 前記外部気体が大気であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の減圧装置。
  5. 液体が付着した被乾燥物を乾燥させるための装置であって、
    請求項1〜4のいずれかに記載の減圧装置を有し、
    前記密閉槽に前記被乾燥物が収容される
    ことを特徴とする真空乾燥装置。
  6. 請求項5に記載の真空乾燥装置と、
    前記被乾燥物を洗浄するための洗浄液を貯留する貯留槽と、
    前記貯留槽内の前記洗浄液を加熱することにより該貯留槽内に該洗浄液の蒸気を生成する洗浄液加熱部と、
    前記密閉槽と前記貯留槽を接続する、該貯留槽内の前記蒸気を該密閉槽に供給する蒸気供給管と
    を備えることを特徴とする洗浄・真空乾燥装置。
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