JP2014109304A - ボールねじ装置 - Google Patents

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Daisuke Kuroiwa
大輔 黒岩
Toshiyuki Iehisa
俊之 家久
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Abstract

【課題】ナットの肉厚に関わらず防塵部材の着脱を容易にすることができ、かつねじ溝切り上がり部が設けられたねじ軸をナットに組み付けた後であっても防塵部材をナットに装着することができるボールねじ装置を提供する。
【解決手段】ねじ軸10と、ボール30を介してねじ軸10に対して相対的に移動可能に螺合するナット20とを有し、ナット20の内周面20aには、軸方向の端部から所定の距離を有して係合溝22が周方向に形成されている。ナット20には、外周面40aに形成された係合片41が係合溝22に係合されてねじ軸10とナット20との間の隙間をシールする筒形状の防塵部材40が取り付けられている。この防塵部材40は分割体40A,40Bからなり、それぞれの一端で連結され、それぞれの他端で着脱可能とされている。
【選択図】図2

Description

本発明は、ボールねじ装置に関する。
回転運動を直線運動に変換する機械要素として用いられるボールねじ装置は、一般に、ねじ軸と、このねじ軸の外周に設けられた円筒状のナットとを有しており、ねじ軸の外周面に形成された螺旋状のボール転動溝とナットの内周面に形成された螺旋状のボール転動溝との間に複数のボールが組み込まれている。
このようなボールねじ装置は、ねじ軸の表面に付着した粉塵などの異物がナットの内部に入り込むとボールのスムーズな転がり運動が阻害されることから、ねじ軸の表面に接触させる防塵部材をナットの端面部に装着する場合が多い。
このような防塵部材を備えたボールねじ装置の例が、特許文献1に記載されている。このボールねじ装置は、図9に示すように、ねじ軸50にボール51を介して螺合したナット52の両端部に、シール取付用の大径段部53が形成されている。また、この大径段部53の内周面に開口する径方向のねじ孔54がナット52の両端部に穿設されている。すなわち、ナット52の外周面52a、及びフランジ周面(図示せず)からそれぞれの大径段部53に貫通する半径方向のねじ孔54が1個又は2個穿設されている。大径段部53にシール55を嵌合した後、ねじ孔54に止めねじ56を締結することによりシール55を円周方向、及び軸方向に固定する構造である。
しかしながら、特許文献1に記載されたボールねじ装置は、ナット52にねじ孔54を設けているため、その加工に要する手間が歩留まりを低下させることがあった。特に、ねじ孔54の形成には、ナット52の肉厚の寸法が大きい場合には、雌ねじ溝加工されたタップ穴だけでなく、キリ穴を加工する必要があるため、加工に要する手間や時間にばらつきが生じ、改善の余地があった。
また、特許文献1に記載されたボールねじ装置は、「ねじ溝切り上がり部」が設けられたねじ軸に対しては、当該ねじ軸を、ボールを介してナットに組み付ける前に防塵部材をナットに予め装着しておく必要があった。すなわち、図10(a)に示すような、一端110aに「ねじ溝切り上がり部150」が設けられているねじ軸110に対しては、ねじ軸110を、ボール130を介してナット120に組み付けた後であっても「ねじ溝切り上がり部150」が設けられていない他端110b側から防塵部材140をナット120に装着することができる。
しかし、図10(b)に示すような、両端110a,110bに「ねじ溝切り上がり部150」が設けられているねじ軸110に対しては、当該ねじ軸110を、ボール130を介してナット120に組み付ける前でなければ防塵部材140をナット120に装着することができない。
そこで、ねじ軸を、ボールを介してナットに組み付けた後であっても「ねじ溝切り上がり部」が設けられているか否かにかかわらず防塵部材をナットに装着することができるボールねじが、特許文献2に開示されている。特許文献2に開示された技術によれば、防塵部材を周方向に分割することによって、上記目的を達成している。
特開2003−130171号公報、図5 特開2003−232428号公報、図1(b)
しかしながら、特許文献2に記載されたボールねじは、ボールを介してねじ軸にナットに組み付けた後であっても防塵部材をナットに装着することができる点は解決しているが、防塵部材の着脱を容易にするという点は解決されていない。
また、特許文献2に記載されたボールねじのように防塵部材(シール)を分割した態様では、図11(a),(b)に示すように、ナット220に装着して稼働させた際、防塵部品240は徐々に変形し、図中の矢印の向き(内径方向)へ変形してしまう。このように、内径方向に防塵部品240が変形すると、ねじ軸(図示せず)の外周部との接触や防塵部品240自体が回転してしまうなどの問題が発生する。その結果、ボールねじ装置の回転トルクの上昇や、防塵部品が外れてしまうことがある。
そこで、本発明は上記の問題点に着目してなされたものであり、その目的は、ナットの肉厚に関わらず防塵部材の着脱を容易にすることができ、かつねじ溝切り上がり部が設けられたねじ軸にナットに組み付けた後であっても防塵部材をナットに装着することができるボールねじ装置を提供することにある。
上記目的を達成するためのある実施形態のボールねじ装置は、ねじ軸と、該ねじ軸の外周に設けられたナットと、上記ねじ軸の外周面に形成された螺旋状のボール転動溝と上記ナットの内周面に形成された螺旋状のボール転動溝との間に設けられた複数のボールとを具備し、
上記ナットの内周面には、軸方向の端部から所定の距離を有して係合溝が周方向に形成され、
筒形状をなし、その外周面に形成された係合片が弾性変形して上記係合溝に係合されて上記ねじ軸と上記ナットとの間の隙間をシールする防塵部材が上記ナットに取り付けられ、
上記防塵部材は、断面半円形状の2つの分割体と、これら分割体を連結する連結部と、上記分割体同士を連結及び離脱する着脱部とを有する。
また、上記ボールねじ装置においては、上記着脱部が、一方の分割体に設けられ、鉤状部が形成された帯状体と、他方の分割体に設けられ、内壁に上記鉤状部に係合可能な係合部が設けられた孔部とからなり、上記帯状体が上記孔部に挿入され、上記鉤状部と上記係合部とが係合することによって上記2つの分割体が上記防塵部材として一体化されてもよい。
また、上記ボールねじ装置においては、上記着脱部が、一方の分割体に設けられ、長手方向に複数のラチェット歯が刻まれた帯状体と、他方の分割体に設けられ、内壁に上記ラチェット歯に噛合可能な爪が設けられた孔部とからなり、上記帯状体が上記孔部に挿入され、上記ラチェット歯と上記爪とが係合することによって2つの上記分割体が上記防塵部材として一体化されてもよい。
また、上記ボールねじ装置においては、上記孔部が上記他方の分割体を貫通しており、上記孔部の一方の開口部に挿入された上記帯状体の端部が上記孔部の他方の開口部から突出可能とされてもよい。
本発明によれば、ナットの肉厚に関わらず防塵部材の着脱を容易にすることができ、かつねじ溝切り上がり部が設けられたねじ軸にナットに組み付けた後であっても防塵部材をナットに装着することができるボールねじ装置を提供することができる。
ボールねじ装置のある実施形態における構成を示す軸方向に沿う断面図である。 ボールねじ装置のある実施形態における防塵部材の構成を示す図であり、(a)は正面図、(b)は左側面図、(c)は右側面図、(d)は部分的に分割した際の正面図、(e)は分割体が一体となった際の連結部の正面図、(f)は分割体が部分的に分割した際の連結部の正面図、(g)は帯状体の構成を示す正面図、(h)は孔部の構成を示す正面図である。 ボールねじ装置のある実施形態における防塵部材の取付手順を示す図であり、(a)は防塵部材をねじ軸に装着する際の正面図、(b)はねじ軸の両側にねじ溝切り上がり部が設けられたボールねじ装置の側面図である。 ボールねじ装置のある実施形態における防塵部材の取付手順を示す図であり、(a)は防塵部材をナットに装着する前の軸方向に沿う断面図、(b)は防塵部材をナットに装着した後の軸方向に沿う断面図である。 ボールねじ装置のある実施形態における防塵部材の取り外しの際に用いられる治具を示す図であり、(a)は斜視図、(b),(c)は(a)の部分拡大図である。 ボールねじ装置のある実施形態における防塵部材の取り外し手順を示す図であり、(a)は防塵部材がナットに装着された状態の軸方向に沿う断面図、(b)は治具を挿入前の軸方向に沿う断面図、(c)は治具を挿入したときの軸方向に沿う断面図、(d)は防塵部材をナットから抜き取ったときの軸方向に沿う断面図である。 ボールねじ装置の他の実施形態における防塵部材の構成を示す正面図であり、(a)は全体図、(b)は部分拡大図である。 ボールねじ装置の他の実施形態における防塵部材の構成を示す図であり、(a)は部分的に分割した際の正面図、(g)は鉤状部材の構成を示す正面図、(h)は孔部の構成を示す正面図、(d)は鉤状部材と係合部とを係合させたときの概略図である。 従来のボールねじ装置の構成を示す図であり、(a)は軸方向に沿う断面図、(b)は肉厚が小さいナットの軸方向に沿う部分断面図であり、(c)は肉厚が大きいナットの軸方向に沿う部分断面図である。 従来のボールねじ装置の構成を示す図であり、(a)はねじ軸の片側にねじ溝切り上がり部が設けられたボールねじ装置の側面図、(b)はねじ軸の両側にねじ溝切り上がり部が設けられたボールねじ装置の側面図である。 分割された防塵部材を組み付けた従来のボールねじ装置の構成を示す正面図であり、(a)は設置時における応力分布、(b)は設置後、ボールねじ装置を駆動させた後の応力分布を示す。
以下、本発明に係るボールねじ装置の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、ボールねじ装置のある実施形態における構成を示す軸方向に沿う断面図である。また、図2は、ボールねじ装置のある実施形態における防塵部材の構成を示す図であり、(a)は正面図、(b)は左側面図、(c)は右側面図、(d)は部分的に分割した際の正面図、(e)は分割体が一体となった際の連結部の正面図、(f)は分割体が部分的に分割した際の連結部の正面図、(g)は帯状体の構成を示す正面図、(h)は孔部の構成を示す正面図である。
図1に示すように、本実施形態のボールねじ装置1は、ねじ軸10と、ナット20と、複数のボール30とを有する。
ねじ軸10は螺旋状のボール転動溝11を外周面に有しており、ねじ軸10の外周に設けられたナット20の内周面には、螺旋状のボール転動溝21がボール転動溝11と同じリードで形成されている。
ボール転動溝11,21は互いに対向しており、これらボール転動溝11,21の間に設けられた複数のボール30はねじ軸10がナット20に対して相対回転することによってボール転動溝11,21の間を転動するようになっている。そして、ボール転動溝11,21の間を転動したボール30は例えばナット20に組み付けられたボールリターンチューブ(図示せず)内を通過して元の位置に戻されるようになっている。これらボール転動溝11,21の間及びボールリターンチューブが転動路を形成している。
[係合溝]
また、ナット20の内周面には、軸方向の端部から所定の距離を有して円形状の係合溝22が周方向に設けられている。係合溝22は、ナット20の両端部からそれぞれ1つずつ設けられることが好ましく、必要に応じて複数設けられる。ここで、上記所定の距離は、後述する防塵部材40の軸方向の寸法に基づいて設定される。
<防塵部材>
図2(a)〜(c)に示すように、防塵部材40は筒形状をなす。防塵部材40の外周面40aには、複数の係合片41(本実施形態では6つ)が等間隔で設けられている。これらの係合片41は、弾性を有して係合溝22に係合可能とされる。なお、係合片41は、防塵部材40と共に弾性を有する材料で一体に成形されることが好ましい。また、防塵部材40の係合片41が設けられていない側の端面側の径方向の厚みは、係合片41の径方向の厚みよりも大きくされる。これは、係合片41が弾性変形する際に、防塵部材40の係合片41が設けられていない側の端面側の曲げモーメントが係合片41における曲げモーメントよりも大きいため、当該部分の断面二次モーメントを大きくしているからである。
また、防塵部材40には、係合片41が設けられた側の端面とは反対側の端面に、各係合片41に対応して軸方向に沿って外周面40aを切り欠いた溝部42が複数(本実施形態では6つ)設けられている。
さらに、防塵部材40の外周面40aには、図2(a)〜(g)に示すように、係合片41,41の間に、凸部40bが形成されていることが好ましい。この凸部40bは、ナット20の内周面と互いに押される状態(スキマ:ゼロ)となるように形成され、ボールねじ装置1が駆動中に、防塵部材40がナット20に対して回転しないようにするための部材である。
[分割体]
ここで、図2(c)に示すように、防塵部材40は、断面半円形状の2つの分割体40A,40Bと、これら分割体40A,40Bを連結する連結部43と、分割体40A,40B同士を連結及び離脱する着脱部44とを有する。
具体的には、図2(e),(f)に示すように、連結部43は、分割体40A,40Bのそれぞれ対向する端部を接触させたときの一方の端部同士を連結する部材である。この連結部43は、分割体40A,40Bを一体化させた際に、防塵部材40の外周面40aから突出しないように(防塵部材40をナット20に装着した際にナット20の内周面に干渉しないように)設けられる。
また、着脱部44は、図2(g),(h)に示すように、帯状体44Aと孔部44Bとを有する。帯状体44Aは、一方の分割体40Aに設けられ、長手方向に複数のラチェット歯44Aが刻まれている。一方、孔部44Bは、他方の分割体40Bに設けられ、内壁にラチェット歯44Aに噛合可能な複数の爪44Bが設けられている。
このように構成された防塵部材40は、一方の端部同士が連結部43によって連結された分割体40A,40Bの他方の端部同士を接合させる際、帯状体44Aが孔部44Bに挿入され、ラチェット歯44Aと爪44Bとが係合することによって2つの分割体40A,40Bが防塵部材40として一体化される。
ここで、孔部44Bは、図2(d),(g)に示すように、他方の分割体40Bを貫通しており、孔部44Bの一方の開口部44Bに挿入された帯状体44Aの端部が孔部44Bの他方の開口部44Bから突出可能とされることが好ましい。このような構成とすることによって、他方の開口部44Bから突出した帯状体44Aの端部を引っ張ることで分割体40A,40Bがより強固に一体化された防塵部材となる。
<防塵部材の取り付け>
上述したように構成される防塵部材40は、図2(d),(f)に示すように、一方の端部同士が連結部43によって連結された分割体40A,40Bの他方の端部同士を離間させて、帯状体44Aのラチェット歯44Aと、孔部44Bの爪44Bとの係合を解く。そして、分割体40A,40Bの他方の端部間からねじ軸10(図1参照)を同軸で入れ、分割体40A,40Bがねじ軸10を覆うように設置する。その後、再び2つの分割体40A,40Bが一体化させることによって、ナット20に防塵部材40を取り付ける前段階として、ねじ軸10に防塵部材40が設置されることになる。
次に、防塵部材40のナット20に対する取付手順について図3及び図4を参照して説明する。
図3は、本実施形態における防塵部材の取付手順を示す図であり、(a)は防塵部材をねじ軸に装着する際の正面図、(b)はねじ軸の両側にねじ溝切り上がり部が設けられたボールねじ装置の側面図である。また、図4は、本実施形態における防塵部材の取付手順を示す図であり、(a)は防塵部材をナットに装着する前の軸方向に沿う断面図、(b)は防塵部材をナットに装着した後の軸方向に沿う断面図である。
図3(a)に示すように、まず、防塵部材40の分割体40A,40Bを、連結部43を基点として拡げ、ねじ軸10の横方向(軸方向に直交する方向)から防塵部材40の内周面でねじ軸10を覆うようにして着脱部44を構成する帯状体44Aと孔部44Bとを連結(係合)させる。このようにして、ねじ軸10の外周面に防塵部材40の内周面が接するように防塵部材40がねじ軸10に設置される。
次に、図3(a)及び図4(a),(b)に示すように、ねじ溝11に沿って防塵部材40を回転させながら、防塵部材40をナット20に近付けていき、防塵部材40が、その外周面40aとナット20の内周面20aとを当接させながらナット20内に嵌合される。この際、複数の係合片41が弾性変形しながら係合溝22に係合されることによって、防塵部材40がナット20に固定される。その後、防塵部材40の内周面の山と、ねじ溝11との位相合わせを行う。このようにして、ナット20に装着された防塵部材40は、ねじ軸10とナット20との間の隙間をシールする。
<防塵部材の取り外し>
次に、防塵部材40のナット20からの取り外し手順について図5及び図6を参照して説明する。
図5は、本実施形態における防塵部材の取り外しの際に用いられる治具を示す図であり、(a)は斜視図、(b),(c)は(a)の部分拡大図である。また、図6は、本実施形態における防塵部材の取り外し手順を示す図であり、(a)は防塵部材がナットに装着された状態の軸方向に沿う断面図、(b)は治具を挿入前の軸方向に沿う断面図、(c)は治具を挿入したときの軸方向に沿う断面図、(d)は防塵部材をナットから抜き取ったときの軸方向に沿う断面図である。
図5(a)〜(c)に示すように、本実施形態において防塵部材を取り外す際には、筒形状の治具45が用いられる。この治具45は、外周面45aの径は防塵部材40の外径(外周面40aの径)と等しくされる。また、治具45の一方の端面には、防塵部材40の溝部42の形成位置に対応して、複数の突起46が軸方向に突出して設けられる。これらの突起46の先端部は、図5(b),(c)に示すように、内側の面(治具45の中心軸側の面)から外側の面にかけて曲面が形成されている。
このような治具を用いて防塵部材40をナット20から取り外す際には、まず、ナット20に装着された防塵部材40(図6(a)参照)に対して、複数の溝部42の位置と複数の突起46の位置とを合わせる(図6(b)参照)。
次に、複数の溝部42とナット20の内周面20aとの間に複数の突起46を挿入する。このとき、各突起46が各溝部42の内壁42aを治具45の中心軸の向きに押圧するのに伴って、各係合片41も弾性力によって防塵部材40の中心軸O(図2(a)参照)の向きに撓み、係合溝22から離脱し、係合状態が解除される(図6(c)参照)。ここで、前述したように、各突起46の先端部に曲面が形成されていることによって、当該突起46が溝部42の内壁42aを中心軸の向きに押圧した際に、係合溝22から係合片41の係合が解除されやすくなる。
ここで、防塵部材40は、ねじ軸10とナット20との間をシールするためにボール転動溝11に係合するようにナット20に設置されている。そのため、治具45によって防塵部材40を、例えば、反時計方向に回すと、ボール転動溝11に沿って防塵部材40が回転してナット20から取り外される(図6(d)参照)。
このようにして、ナット20から取り外された防塵部材40は、図2(d),(f)に示すように、一方の端部同士が連結部43によって連結された分割体40A,40Bの他方の端部同士を離間させて、帯状体44Aのラチェット歯44Aと、孔部44Bの爪44Bとの係合を解く。そして、分割体40A,40Bの他方の端部間からねじ軸10を外すことによって防塵部材40をねじ軸10から取り外すことができる。
(他の実施形態)
次に、ボールねじ装置の他の実施形態について図面を参照して説明する。なお、本実施形態は、着脱部44の構造が前述の実施形態と異なるだけであるので、上述の実施形態と同じ符号を付した同様の構成については説明を省略する。図7(a)〜(c)は、ボールねじ装置の他の実施形態における構成を示す正面図である。
図7(a)〜(c)に示すように、本実施形態のボールねじ装置は、着脱部44を構成する帯状体44Aを強靭な厚肉構造とした。これに応じて、孔部44Bもより径を大きくした構造となる。このような構成とすることによって、帯状体44Aのラチェット歯44Aと爪44Bとの接触面積が増えるので、分割体40A,40Bのより強固な接合を達成することができる。
また、図8(a)〜(d)に示すように、着脱部44が、一方の分割体40Aに設けられ、鉤状部44Aが形成された帯状体44Aと、他方の分割体に設けられ、内壁に鉤状部44Aに係合可能な係合部44Bが設けられた孔部44Bとから構成されてもよい。
ここで、鉤状部44Aは、帯状体44Aから外方(防塵部材40の径方向)に屈曲するように形成されていることが係合部44Bとの係合が強化される点で好ましい。
このような構成において、鉤状部44Aが孔部44Bに挿入され、鉤状部44Aと係合部44Bとが係合することによって2つの分割体40A,40Bが防塵部材40として一体化される。このような構成とすることによって、帯状体44Aの鉤状部44Aと係合部44Bとで強固な係合状態を形成するので、分割体40A,40Bのより強固な接合を達成することができる。
以上説明したように、本実施形態のボールねじ装置1は、係合片41の弾性変形によって防塵部材40をナット20に対して取り付け、取り外すことができるため、ナット20の肉厚に関わらず防塵部材の着脱を容易にすることができる。
また、防塵部材40が、一方の端部で連結され、他方の端部で着脱可能な2つの分割体40A,40Bから構成されることにより、ねじ溝切り上がり部が設けられたねじ軸10をナット20に組み付けた後であっても防塵部材40をナット20に装着することができる。
特に、防塵部材40は、単に分割体40A,40Bに分割しただけではなく、連結部材43及び着脱部材44によって分割体40A,40Bを一体化する構成としたため、防塵部材40の変形に起因するボールねじ装置1の回転トルクの上昇や、防塵部品40が外れてしまうような問題は生じない。
なお、本発明に係るボールねじ装置は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能である。例えば、前述の実施形態では、防塵部材に設けられた係止片の数を6つとしたが、防塵部材の係合を損なわなければ、その個数は問わない。
1 ボールねじ装置
10 ねじ軸
11 ボール転動溝
20 ナット
21 ボール転動溝
22 係合溝
30 ボール
40 防塵部材
40A 分割体(一方の分割体)
40B 分割体(他方の分割体)
41 係合片
42 溝部
43 連結部
44 着脱部
44A 帯状体
44A ラチェット歯
44A 鉤状部
44B 孔部
44B 一方の開口部
44B 他方の開口部
44B
44B 係合部
45 治具

Claims (4)

  1. ねじ軸と、該ねじ軸の外周に設けられたナットと、前記ねじ軸の外周面に形成された螺旋状のボール転動溝と前記ナットの内周面に形成された螺旋状のボール転動溝との間に設けられた複数のボールとを具備し、
    前記ナットの内周面には、軸方向の端部から所定の距離を有して係合溝が周方向に形成され、
    筒形状をなし、その外周面に形成された係合片が弾性変形して前記係合溝に係合されて前記ねじ軸と前記ナットとの間の隙間をシールする防塵部材が前記ナットに取り付けられ、
    前記防塵部材は、断面半円形状の2つの分割体と、これら分割体を連結する連結部と、前記分割体同士を連結及び離脱する着脱部とを有することを特徴とするボールねじ装置。
  2. 前記着脱部が、一方の分割体に設けられ、鉤状部が形成された帯状体と、他方の分割体に設けられ、内壁に前記鉤状部に係合可能な係合部が設けられた孔部とからなり、前記帯状体が前記孔部に挿入され、前記鉤状部と前記係合部とが係合することによって前記2つの分割体が前記防塵部材として一体化されることを特徴とする請求項1に記載のボールねじ装置。
  3. 前記着脱部が、一方の分割体に設けられ、長手方向に複数のラチェット歯が刻まれた帯状体と、他方の分割体に設けられ、内壁に前記ラチェット歯に噛合可能な爪が設けられた孔部とからなり、前記帯状体が前記孔部に挿入され、前記ラチェット歯と前記爪とが係合することによって前記2つの分割体が前記防塵部材として一体化されることを特徴とする請求項1に記載のボールねじ装置。
  4. 前記孔部が前記他方の分割体を貫通しており、前記孔部の一方の開口部に挿入された前記帯状体の端部が前記孔部の他方の開口部から突出可能とされることを特徴とする請求項3に記載のボールねじ装置。
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