JP2014107096A - プラズマ点火プラグ及び内燃機関 - Google Patents

プラズマ点火プラグ及び内燃機関 Download PDF

Info

Publication number
JP2014107096A
JP2014107096A JP2012258662A JP2012258662A JP2014107096A JP 2014107096 A JP2014107096 A JP 2014107096A JP 2012258662 A JP2012258662 A JP 2012258662A JP 2012258662 A JP2012258662 A JP 2012258662A JP 2014107096 A JP2014107096 A JP 2014107096A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
groove
ground electrode
gap
axis
line
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012258662A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6190583B2 (ja
Inventor
Tomoyuki Igarashi
智行 五十嵐
Tomokatsu Kashima
智克 鹿島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Niterra Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Spark Plug Co Ltd filed Critical NGK Spark Plug Co Ltd
Priority to JP2012258662A priority Critical patent/JP6190583B2/ja
Publication of JP2014107096A publication Critical patent/JP2014107096A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6190583B2 publication Critical patent/JP6190583B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)
  • Spark Plugs (AREA)

Abstract

【課題】プラズマをより大きく成長させ、優れた着火性を実現する。
【解決手段】点火プラグ1は、軸線CL1方向に延びる軸孔4を有する絶縁碍子2と、軸孔4の先端側に挿設される中心電極5と、絶縁碍子2の外周に設けられた主体金具3と、主体金具3に固定され、中心電極5との間で間隙28を形成する接地電極27とを備え、間隙28に対する電力の供給により間隙28にてプラズマを発生させる。接地電極27の側面には、溝部29が設けられている。軸線CL1及び接地電極27の中心軸CL2と平行な平面VS1に対して、間隙28を含む両電極5,27に挟まれた間隙領域GAと溝部29とを投影したとき、溝部29の投影部分29Xは間隙領域GAの投影部分GAXに向けて延びており、溝部29の投影部分29Xを通る直線VL1と、軸線CL1に直交する直線VL2とのなす角のうち鋭角の角度αが20°以下とされる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、電力の投入によりプラズマを生成するプラズマ点火プラグ、及び、プラズマ点火プラグを備える内燃機関に関する。
内燃機関等に使用される点火プラグは、例えば、軸線方向に延びる中心電極と、中心電極の外周に設けられる絶縁体と、絶縁体の外周に設けられる筒状の主体金具と、基端部が主体金具の先端部に接合された接地電極とを備えている。そして、中心電極に高電圧を印加することにより、中心電極と接地電極との間に形成された間隙において火花放電を生じさせ、その結果、燃料ガスに対する着火がなされるようになっている。
さらに近年では、着火性の向上を図るべく、高電圧に代えて、高周波電力を前記間隙に投入し、プラズマを生成することで、燃料ガスに対する着火を行うプラズマ点火プラグが提案されている(例えば、特許文献1等参照)。また、高電圧を印加することで生じた火花放電に対して高周波電力を投入することにより、プラズマを生成する手法も提案されている。
特開2009−8100号公報
ところで、一般的な点火プラグにおいては、直線的に生じる火花放電により燃料ガスに対する着火がなされる。これに対して、プラズマ点火プラグにおいては、空間的な広がりを有する、体積の比較的大きなプラズマにより燃料ガスに対する着火がなされる。従って、プラズマ点火プラグにおいて着火性の向上を図るためには、プラズマをいかに大きな成長させるかが重要となる。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、プラズマをより大きく成長させることができ、優れた着火性を実現することができるプラズマ点火プラグ、及び、これを有する内燃機関を提供することにある。
以下、上記目的を解決するのに適した各構成につき、項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する構成に特有の作用効果を付記する。
構成1.本構成のプラズマ点火プラグは、軸線方向に延びる軸孔を有する筒状の絶縁体と、
前記軸孔の先端側に挿設される中心電極と、
前記絶縁体の外周に設けられた筒状の主体金具と、
自身の基端部が前記主体金具の先端部に固定され、自身の先端部と前記中心電極の先端部との間で間隙を形成する接地電極とを備え、
前記間隙に対する電力の供給により、前記間隙にてプラズマを発生させるプラズマ点火プラグであって、
前記接地電極の側面には、溝部が設けられており、
前記軸線及び前記接地電極の中心軸と平行な平面に対して、前記軸線と直交する方向に沿って前記間隙を含む前記両電極に挟まれた間隙領域と前記溝部とを投影したとき、前記溝部の投影部分は前記間隙領域の投影部分に向けて延びており、前記溝部の投影部分を通る直線と、前記軸線に直交する直線とのなす角のうち鋭角の角度αが20°以下であることを特徴とする。
尚、「間隙領域」は、中心電極のうち接地電極との間で最短距離を形成する部位と、接地電極のうち中心電極との間で最短距離を形成する部位とに挟まれた領域、及び、中心電極のうち接地電極との間の距離が前記最短距離よりも若干(例えば、最短距離に対し5%程度)大きくなる部位と、接地電極のうち中心電極との間の距離が前記最短距離よりも若干(例えば、最短距離に対し5%程度)大きくなる部位とに挟まれた領域からなる領域ということができる。
上記構成1によれば、接地電極が燃料ガスの上流方向側に配置されている場合には、接地電極の側面に設けられた溝部へと燃料ガス等の流れる気体が入り込むこととなり、溝部を通って前記気体を間隙へとより確実に案内することができる。従って、間隙における気体の流れを速くすることができ、この流れの速い気体によって間隙にて生成されたプラズマを大きく成長させることができる。
さらに、接地電極が燃料ガスの下流方向側に配置されている場合には、間隙に流入した燃料ガス等が溝部を通ってスムーズに排出されることとなり、ひいては間隙に対する燃料ガス等の流入速度を増大させることができる。従って、間隙における気体の流れを速くすることができ、この流れの速い気体によって生成されたプラズマを大きく成長させることができる。
以上のように、上記構成1によれば、接地電極の配置位置が異なる場合であっても、プラズマを大きく成長させることができ、優れた着火性を実現することができる。
尚、間隙における気体の流速を高めるという点では、例えば、接地電極に、間隙に向けて延びる貫通孔を設けることが考えられる。しかしながら、貫通孔を設けた場合には、接地電極の機械的強度が低下してしまう。そのため、応力が加わった際に、接地電極が折損してしまうおそれがある。
この点、上記構成1によれば、接地電極の側面に形成された溝部により、間隙における気体の流速増大が図られているため、接地電極において良好な機械的強度を確保することができる。従って、優れた着火性を実現しつつ、接地電極の折損をより確実に防止することができる。
構成2.本構成のプラズマ点火プラグは、上記構成1において、前記溝部の延伸方向と直交する断面において、前記接地電極の外形線のうち前記溝部を形成する溝部形成線と、当該溝部形成線の両端を結んだ直線とで囲まれた領域の面積が0.05mm2以上であることを特徴とする。
上記構成2によれば、溝部を通過する気体をより増大させることができ、間隙における気体の流れを一層速くすることができる。その結果、プラズマをより効果的に成長させることができ、一層優れた着火性を実現することができる。
構成3.本構成のプラズマ点火プラグは、上記構成1又は2において、前記溝部の延伸方向と直交する断面において、前記接地電極の外形線のうち前記溝部を形成する溝部形成線の端部には、テーパ状の面取り部、及び、外側に凸の湾曲状をなす湾曲部の少なくとも一方が設けられることを特徴とする。
上記構成3によれば、溝部の延びる方向と交差する方向に流れる気体を溝部内へと入り込みやすくすることができる。従って、間隙に案内される気体を一層増大させることができ、間隙を流れる気体の流速をさらに増大させることができる。その結果、プラズマを一層大きく成長させることができ、着火性をさらに高めることができる。
構成4.本構成のプラズマ点火プラグは、上記構成1乃至3のいずれかにおいて、前記溝部の延伸方向と直交する断面において、前記接地電極の外形線のうち前記溝部の底面を形成する線は、前記接地電極の中心軸側に向けて凸の湾曲状をなすことを特徴とする。
溝部の底面に角部が形成されている場合には、接地電極に対して応力が加わった際に、前記角部に対して応力が集中してしまうおそれがある。角部に応力が集中してしまうと、角部を起点とした接地電極の破損が生じてしまうおそれがある。
この点、上記構成4によれば、溝部の底面が湾曲状をなしており、溝部の底面に角部が形成されないように構成されている。従って、応力が加わった際における、接地電極の破損を一層確実に防止することができる。
構成5.本構成の内燃機関は、上記構成1乃至4のいずれかに記載のプラズマ点火プラグを備え、燃料ガスが流れる燃焼室内に前記間隙が配置された内燃機関であって、
前記軸線と直交する平面に対して、前記軸線を通り燃料ガスの流れ方向に延びる方向線と、前記接地電極の基端部とを前記軸線に沿って投影したとき、前記軸線及び前記基端部の投影部分の中心を通る直線と、前記方向線の投影線とが交差することを特徴とする。
尚、「前記軸線及び前記基端部の投影部分の中心を通る直線と、前記方向線の投影線とが交差する」とあるのは、換言すれば、前記直線と前記投影線とが同一線上に位置していないといえる。
上記構成5によれば、間隙に対する気体(燃料ガス)の流入が、接地電極によって阻害されてしまうことをより確実に防止できる。従って、間隙における気体の流速を十分に増大させることができ、プラズマをより一層大きく成長させることができる。その結果、一層優れた着火性を実現することができる。
さらに、上記構成5によれば、プラズマが成長していく方向(間隙における燃料ガスの流れ方向)に、接地電極が存在しないように構成されている。従って、プラズマの成長が、接地電極によって阻害されてしまうことをより確実に防止でき、ひいては着火性をより一層確実に向上させることができる。
構成6.本構成の内燃機関は、上記構成5において、前記軸線と直交する平面に対して、前記軸線を通り燃料ガスの流れ方向に延びる方向線と、前記接地電極の基端部とを前記軸線に沿って投影したとき、前記軸線及び前記基端部の投影部分の中心を通る直線と前記方向線の投影線とのなす角のうち、前記燃料ガスの上流方向側に位置する角の角度が90°未満であることを特徴とする。
上記構成5によれば、接地電極が、燃料ガスの上流方向側に配置されるように構成されている。従って、燃料ガスがより確実に溝部に入り込むこととなり、間隙へと案内される燃料ガスをより増大させることができる。その結果、間隙における気体の流速をより増大させることができ、着火性をより一層高めることができる。
点火システムの概略構成を示すブロック図である。 点火プラグの構成を示す一部破断正面図である。 (a)は、点火プラグの先端部の構成を示す拡大正面図であり、(b)は、点火プラグの先端部の構成を示す拡大背面図である。 角度αを説明するための投影図である。 溝部の別例を示す拡大正面図である。 溝部の別例を示す拡大正面図である。 溝部の別例を示す拡大正面図である。 溝部形成線や溝部形成線等により形成される領域を示す拡大端面図である。 溝部形成線等により形成される領域形状の別例を示す拡大端面図である。 溝部形成線等により形成される領域形状の別例を示す拡大端面図である。 点火プラグの取付けられた内燃機関を示す一部破断拡大正面図である。 角度θを説明するための投影図である。 試験方法を説明するためのチャンバー等の模式図である。 角度αと平均増加距離との関係を示すグラフである。 1本の溝部を設けたサンプルにおける、高周波電力の投入から1ms後の平均増加距離を示すグラフである。 1本の溝部を設けたサンプルにおける、高周波電力の投入から3ms後の平均増加距離を示すグラフである。 2本の溝部を設けたサンプルにおける、高周波電力の投入から1ms後の平均増加距離を示すグラフである。 2本の溝部を設けたサンプルにおける、高周波電力の投入から3ms後の平均増加距離を示すグラフである。 角度θと平均増加距離との関係を示すグラフである。 別の実施形態における、点火プラグの先端部の構成を示す拡大正面図である。 別の実施形態における、点火プラグの先端部の構成を示す拡大正面図である。 溝部形成線の端部に設けられたテーパ部等を示す拡大端面図である。 溝部形成線の端部に設けられた湾曲部等を示す拡大端面図である。
以下に、一実施形態について図面を参照して説明する。図1は、点火システム31の概略構成を示すブロック図である。図1に示すように、点火システム31は、内燃機関ENに取付けられたプラズマ点火プラグ(以下、単に「点火プラグ」と称す)1と、放電用電源41と、高周波電源51と、混合回路61と、制御部71とを備えている。尚、図1では、点火プラグ1を1つのみ示しているが、実際の内燃機関ENには複数の気筒が設けられ、各気筒に対応して点火プラグ1が設けられる。そして、放電用電源41や高周波電源51からの電力が、図示しないディストリビュータを介して各点火プラグ1に供給されるようになっている。尚、点火プラグ1ごとに、放電用電源41や高周波電源51を設けることとしてもよい。
点火プラグ1の説明に先立って、まず、放電用電源41等について説明する。
放電用電源41は、点火プラグ1に対して高電圧を印加し、後述する間隙28にて火花放電を生じさせるものである。本実施形態において、放電用電源41は、一次コイル42、二次コイル43、コア44、及び、イグナイタ45を備えている。
一次コイル42は、前記コア44を中心に巻回されており、その一端が電力供給用のバッテリVAに接続されるとともに、その他端がイグナイタ45に接続されている。また、二次コイル43は、前記コア44を中心に巻回されており、その一端が一次コイル42及びバッテリVA間に接続されるとともに、その他端が混合回路61を介して点火プラグ1に接続されている。
加えて、イグナイタ45は、所定のトランジスタにより形成されており、前記制御部71から入力される通電信号に応じて、バッテリVAから一次コイル42に対する電力の供給及び供給停止を切り替える。点火プラグ1に高電圧を印加する場合には、バッテリVAから一次コイル42に電流を流し、前記コア44の周囲に磁界を形成した上で、制御部71からの通電信号をオンからオフに切り替えることにより、バッテリVAから一次コイル42に対する通電を停止する。通電の停止により、前記コア44の磁界が変化し、二次コイル43に負極性の高電圧(例えば、5kV〜30kV)が発生する。この高電圧が点火プラグ1(間隙28)に印加されることで、間隙28において火花放電を発生させることができる。
高周波電源51は、点火プラグ1に対して比較的高周波数(例えば、1MHz以上20MHz以下)の電力(本実施形態では、交流電力)を供給するものである。また、高周波電源51と混合回路61との間にはインピーダンスマッチング回路(整合器)33が設けられている。当該インピーダンスマッチング回路33により、高周波電源51側の出力インピーダンスと、間隙28において火花放電が生じているときにおける混合回路61や点火プラグ1(すなわち、負荷)側の入力インピーダンスとが一致するように構成されており、点火プラグ1側へと供給される高周波電力の減衰防止が図られている。尚、高周波電源51から点火プラグ1までの高周波電力の伝送路は、内部導体と当該内部導体の外周に配置された外部導体とを有する同軸ケーブルによって構成されており、その結果、電力の反射防止が図られている。
混合回路61は、放電用電源41から出力される高電圧の伝送路32Aと、高周波電源51から出力される高周波電力の伝送路32Bとを、点火プラグ1に接続される1つの伝送路32Cにまとめるものであり、コイル62とコンデンサ63とを備えている。コイル62においては、放電用電源41から出力される比較的低周波数の電流が通過可能とされる一方で、高周波電源51から出力される比較的高周波数の電流が通過不能とされており、高周波電源51から出力される電流の放電用電源41側への流入が抑制されている。一方で、コンデンサ63においては、高周波電源51から出力される比較的高周波数の電流が通過可能とされる一方で、放電用電源41から出力される比較的低周波数の電流が通過不能とされており、放電用電源41から出力される電流の高周波電源51側への流入が抑制されている。尚、前記二次コイル43をコイル62の代わりとして用い、コイル62を省略することとしてもよい。
制御部71は、所定の電子制御装置(ECU)81により構成されており、放電用電源41や高周波電源51から点火プラグ1に対する電力の投入タイミングを制御する。本実施形態において、制御部71は、放電用電源41からの電圧により間隙28において火花放電を生じさせたときに、高周波電源51からの高周波電力を間隙28に投入することで、間隙28にてプラズマを発生できるように構成されている。
次いで、点火プラグ1の構成を説明する。
図2に示すように、点火プラグ1は、筒状をなす絶縁体としての絶縁碍子2、これを保持する筒状の主体金具3などから構成されるものである。尚、図2では、点火プラグ1の軸線CL1方向を図面における上下方向とし、下側を点火プラグ1の先端側、上側を後端側として説明する。
絶縁碍子2は、周知のようにアルミナ等を焼成して形成されており、その外形部において、後端側に形成された後端側胴部10と、当該後端側胴部10よりも先端側において径方向外側に膨出形成された大径部11と、当該大径部11よりも先端側においてこれよりも細径に形成された中胴部12と、当該中胴部12よりも先端側においてこれよりも細径に形成された脚長部13とを備えている。加えて、絶縁碍子2のうち、大径部11、中胴部12、及び、大部分の脚長部13は、主体金具3の内部に収容されている。また、中胴部12と脚長部13との連接部にはテーパ状の段部14が形成されており、当該段部14にて絶縁碍子2が主体金具3に係止されている。
さらに、絶縁碍子2には、軸線CL1に沿って軸孔4が貫通形成されており、当該軸孔4の先端側には、中心電極5が挿設されている。中心電極5は、棒状をなしており、ニッケル(Ni)を主成分とする合金により構成されている。また、中心電極5は、その先端が、絶縁碍子2の先端から軸線CL1方向先端側へと突出するとともに、その先端部に、耐消耗性に優れる金属〔例えば、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、ロジウム(Rh)、ルテニウム(Ru)、レニウム(Re)、タングステン(W)、パラジウム(Pd)、又は、これらの少なくとも一種を主成分とする合金など〕からなる円柱状の中心電極側チップ5Cを備えている。尚、中心電極5の内部に、熱伝導性に優れる金属(例えば、銅や銅合金、純Niなど)からなる内層を設けることとしてもよい。この場合には、中心電極5の熱引きが向上し、耐消耗性の更なる向上を図ることができる。
さらに、軸孔4の後端側には、炭素鋼等の金属により形成された棒状の端子電極6が挿設されている。端子電極6の後端部は、絶縁碍子2の後端から突出しており、混合回路61の出力(伝送路32C)と電気的に接続されている。
さらに、中心電極5と端子電極6との間には、円柱状のガラスシール部7が配設されている。当該ガラスシール部7により、中心電極5と端子電極6とがそれぞれ電気的に接続されるとともに、中心電極5及び端子電極6が絶縁碍子2に固定されている。
前記主体金具3は、低炭素鋼等の金属により筒状に形成されており、その外周面には点火プラグ1を内燃機関の取付孔に取付けるためのねじ部(雄ねじ部)15が形成されている。また、ねじ部15よりも後端側には鍔状の座部16が形成され、ねじ部15後端のねじ首17にはリング状のガスケット18が嵌め込まれている。さらに、主体金具3の後端側には、主体金具3を内燃機関に取付ける際にレンチ等の工具を係合させるための断面六角形状の工具係合部19が設けられるとともに、後端部において絶縁碍子2を保持するための加締め部20が設けられている。
また、主体金具3の内周面には、径方向内側に向けて突出形成された環状の段部21が設けられている。そして、絶縁碍子2は、主体金具3に対してその後端側から先端側に向けて挿入され、自身の段部14が主体金具3の段部21に係止された状態で、主体金具3の後端側開口部を径方向内側に加締めること、つまり上記加締め部20を形成することによって主体金具3に固定されている。尚、段部14,21間には、円環状の板パッキン22が介在されている。これにより、燃焼室内の気密性を保持し、燃焼室内に晒される絶縁碍子2の脚長部13と主体金具3の内周面との隙間に入り込む燃料ガスが外部に漏れないようになっている。
さらに、加締めによる密閉をより完全なものとするため、主体金具3の後端側においては、主体金具3と絶縁碍子2との間に環状のリング部材23,24が介在され、リング部材23,24間にはタルク(滑石)25の粉末が充填されている。すなわち、主体金具3は、板パッキン22、リング部材23,24及びタルク25を介して絶縁碍子2を保持している。
また、図3(a),(b)に示すように、主体金具3の先端部26には、Niを主成分とする合金により形成され、略中間部分にて曲げ返された棒状の接地電極27が設けられている。接地電極27は、その基端部27Kが主体金具3に接合されるとともに、その先端部に、耐消耗性に優れる金属(例えば、Ir、Pt、Rh、Ru、Re、W、Pd、又は、これらの少なくとも一種を主成分とする合金など)からなる直方体状の接地電極側チップ27Cを備えている。さらに、接地電極側チップ27Cの先端面は、中心電極5の先端部(中心電極側チップ5C)の外周面と対向しており、中心電極5の先端部(中心電極側チップ5C)と、接地電極27の先端部(接地電極側チップ27C)との間には、間隙28が形成されている。当該間隙28に高電圧が印加されることによって、間隙28において軸線CL1にほぼ直交する方向で火花放電が生じるようになっている。
加えて、接地電極27のうち中心電極5側の面に隣接する両側面27S1,27S2のそれぞれには、溝部29が設けられている。本実施形態では、図4に示すように、軸線CL1及び接地電極27の中心軸CL2(図3参照)と平行な平面VS1に対して、軸線CL1と直交する方向に沿って溝部29と間隙28を含む両電極5,27に挟まれた間隙領域GA(図3中、斜線を付した領域をいう)とを投影したとき、溝部29の投影部分29Xは、前記間隙領域GAの投影部分GAX(図4中、斜線を付した部位)に向けて延びるように構成されている。また、前記平面VS1において、溝部29の投影部分29Xを通る直線VL1と、軸線CL1に直交する直線VL2とのなす角のうち鋭角の角度αが20°以下とされている。尚、本実施形態において、間隙領域GAは、中心電極5のうち接地電極27との間で最短距離を形成する部位と、接地電極27のうち中心電極5との間で最短距離を形成する部位とに挟まれた領域をいう。但し、接地電極側チップ27の先端面(中心電極5の先端部外周面に対する対向面)が、中心電極5の先端部外周に対して傾斜している場合等において、間隙領域GAは、両電極5,27のうち前記最短距離を形成する部位同士に挟まれた前記領域、及び、中心電極5のうち接地電極27との間の距離が前記最短距離よりも若干(例えば、最短距離に対し5%程度)大きくなる部位と、接地電極27のうち中心電極5との間の距離が前記最短距離よりも若干(例えば、最短距離に対し5%程度)大きくなる部位とに挟まれた領域からなる領域をいう。
尚、溝部の構成は、溝部の投影部分が間隙領域GAの投影部分に向けて延びるとともに、角度αが20°以下となる限り適宜変更可能であり、例えば、図5に示すように、角度αが0°となる(直線VL1,VL2が平行となる)ように溝部91を構成してもよい。また、図6に示すように、溝部92が、接地電極27の基端部27K側から間隙28側へと延びるように構成してもよい。
さらに、接地電極27の両側面27S1,27S2のうち少なくとも一方の側面に、溝部を複数設けてもよい。従って、例えば、図7に示すように、接地電極27の側面27S2に、溝部93を3本設けてもよい。
また、本実施形態では、図8に示すように、溝部29の延伸方向と直交する断面において、接地電極27の外形線27LNのうち溝部29を形成する溝部形成線29LNと、当該溝部形成線29LNの両端を結んだ直線VL3とで囲まれた領域AR1(図8中、散点模様を付した部位であり、溝部29の断面形状ということができる)が、矩形状をなすように構成されている。そして、前記領域AR1の面積(すなわち、溝部29の断面積)は0.05mm2以上とされている。
尚、溝部形成線29LNと直線VL3とで囲まれた領域の形状(溝部の断面形状)は特に限定されるものではなく、例えば、図9に示すように、溝部形成線29LNと直線VL3とで囲まれた領域AR2(図9中、散点模様を付した部位)が三角形状であってもよい。また、図10に示すように、接地電極27の外形線27LNのうち溝部29の底面を形成する線29BLが、接地電極27の中心軸CL2側に向けて凸の湾曲状をなすように構成し(つまり、溝部29の底面に角部が形成されないように構成し)、溝部形成線29LNと直線VL3とで囲まれた領域AR3(図10中、散点模様を付した部位)が半円形状をなすように構成してもよい。
さらに、本実施形態では、図11(図11中において太線で示す矢印は、燃料ガスの流れ方向を示す)に示すように、点火プラグ1が取付けられた内燃機関ENにおいて、内燃機関ENの燃焼室ER内に、間隙28が位置するように構成されている。そして、主体金具3のうち接地電極27が固定された部位に対するねじ部15のねじ山の相対的な形成位置を、内燃機関ENの取付孔HOに形成された雌ねじ部FSの切り始めの位置等に対応した位置とすることで、点火プラグ1を内燃機関ENに組付けたときに、燃焼室ERに対して燃料ガスを供給する燃料供給装置FJと間隙28との間に接地電極27が配置されないように構成されている。すなわち、図12(図12中において太線で示す矢印は、燃料ガスの流れ方向を示す)に示すように、軸線CL1と直交する平面VS2に対して、軸線CL1を通り燃料ガスの流れ方向に延びる方向線FLと、接地電極27の基端部27Kとを軸線CL1に沿って投影したとき、軸線CL1及び基端部27Kの投影部分27KX(図12中、散点模様を付した部位)の中心27KPを通る直線VL4と、方向線FLの投影線FLXとが交差する(換言すれば、直線VL4と投影線FLXとが重ならない)ように構成されている。
加えて、本実施形態では、接地電極27の基端部27Kは、燃料ガスの上流方向側に配置されるように構成されている。つまり、前記直線VL4と方向線FLの投影線FLXとのなす角のうち、燃料ガスの上流方向側に位置する角の角度θが90°未満となるように構成されている。
以上詳述したように、本実施形態によれば、接地電極27の側面27S1,27S2に設けられた溝部29へと燃料ガス等の流れる気体が入り込むこととなり、溝部29を通って前記気体を間隙28へとより確実に案内することができる。従って、間隙28における気体の流れを速くすることができ、この流れの速い気体によって間隙28にて生成されたプラズマを大きく成長させることができる。その結果、優れた着火性を実現することができる。
尚、本実施形態では、接地電極27が燃料ガスの上流方向側に配置されているが、接地電極27が下流方向側に配置された場合には、間隙28に流入した燃料ガス等が溝部29を通ってスムーズに排出されることとなり、ひいては間隙29に対する燃料ガス等の流入速度を増大させることができる。従って、間隙29における気体の流れを速くすることができ、この流れの速い気体によって生成されたプラズマを大きく成長させることができる。その結果、良好な着火性を得ることができる。
さらに、前記領域AR1の面積(溝部29の断面積)が0.05mm2以上とされているため、溝部29を通過する気体をより増大させることができ、間隙28における気体の流れを一層速くすることができる。その結果、プラズマをより効果的に成長させることができ、一層優れた着火性を実現することができる。
加えて、本実施形態では、点火プラグ1の取付けられた内燃機関ENにおいて、直線VL4と投影線FLXとが交差するように構成されている。従って、間隙28に対する気体(燃料ガス)の流入が接地電極27によって阻害されてしまうこと、及び、プラズマの成長が接地電極によって阻害されてしまうことをより確実に防止できる。これにより、一層優れた着火性を実現することができる。
また、角度θが90°未満とされており、接地電極27が、燃料ガスの上流方向側に配置されるように構成されている。従って、燃料ガスがより確実に溝部29に入り込むこととなり、間隙28へと案内される燃料ガスをより増大させることができる。その結果、間隙28における気体の流速をより増大させることができ、着火性をより一層高めることができる。
加えて、接地電極27の外形線27LNのうち溝部29の底面を形成する線29BLを湾曲状とした場合には、接地電極27に応力が加わった際に、溝部29の一部に応力が集中してしまうことをより確実に防止できる。これにより、応力が加わった際における、接地電極27の破損をより確実に防止することができる。
次いで、上記実施形態によって奏される作用効果を確認すべく、接地電極の側面に溝部を設けることなく、平坦状とした点火プラグのサンプル(溝なしサンプル)と、接地電極の側面に1本の溝部を設けるとともに、前記角度α(°)を種々変更した点火プラグのサンプル(溝ありサンプル)とを5本ずつ作製し、各サンプルについてプラズマ成長確認試験を行った。
プラズマ成長確認試験の概要は次の通りである。すなわち、図13(図13中において太線で示す矢印は、エアの流れ方向を示す)に示すように、内部にエアの流れる所定のチャンバーCHに対してサンプルを取付けた上で、間隙に対して高電圧を印加するとともに、高周波電力を投入することにより、間隙にてプラズマを生成した。そして、高周波電力の投入から3ms後にプラズマを撮像するとともに、得られた撮像画像に基づいて、溝なしサンプルにおけるプラズマ移動距離(より詳しくは、プラズマのうち間隙の中心より最も離間する部位から、間隙の中心までの最短距離)と、溝ありサンプルにおけるプラズマ移動距離とを測定した。さらに、溝なしサンプルにおけるプラズマ移動距離の平均値(基準距離)を求めるとともに、溝ありサンプルのそれぞれにおいて、前記基準距離に対するプラズマ移動距離の増加距離を算出し、さらに、角度αを同一とした5本のサンプルにおける前記増加距離の平均値(平均増加距離)を求めた。ここで、平均増加距離が1.5mm以上となったサンプルは、プラズマの成長が極めて顕著であり、非常に優れた着火性を有するとして「☆」の評価を下すこととした。また、平均増加距離が0.9mm以上1.5mm未満となったサンプルは、プラズマの成長が顕著であり、優れた着火性を有するとして、「◎」の評価を下すこととし、平均増加距離が0.3mm以上0.9mm未満となったサンプルは、プラズマが十分に成長し、良好な着火性を有するとして「○」の評価を下すこととした。一方で、平均増加距離が0.3mm未満となったサンプルは、プラズマの成長が不十分であり、着火性に劣るとして「×」の評価を下すこととした。
表1及び図14に、当該試験の試験結果を示す。尚、各サンプルともに、接地電極の幅を2.7mmとするとともに、接地電極の厚さを1.3mmとした。また、サンプルの間隙とチャンバー内へのエアの供給口との間に接地電極が位置する状態とした(つまり、前記角度θを0°とした)。
Figure 2014107096
表1及び図14に示すように、角度αを20°以下としたサンプルは、良好な着火性を有することが明らかとなった。これは、溝部により、間隙に対してエアがより確実に案内され、間隙における気体の流れが速くなったことによると考えられる。
また特に、角度αを10°以下とすることで、着火性が一層向上し、角度αを5°以下とすることで、着火性がより一層向上することが確認された。
上記試験の結果より、プラズマの成長を促進し、良好な着火性を得るという観点から、接地電極の側面に角度αが20°以下となる溝部を設けることが好ましいといえる。
次に、接地電極の側面に、断面積(溝部外形線と当該溝部外形線の両端を結んだ直線とで囲まれた領域の面積)が種々異なる1本又は2本の溝部を設けてなる点火プラグのサンプルを作製し、各サンプルについて、上述のプラズマ成長確認試験を行った。尚、当該試験では、間隙に対する高周波電力の投入から3ms後における平均増加距離に加えて、間隙に対する高周波電力の投入から1ms後における平均増加距離も求めた。
図15に、1本の溝部を設けたサンプルにおける、高周波電力の投入から1ms後の平均増加距離を示し、図16に、1本の溝部を設けたサンプルにおける、高周波電力の投入から3ms後の平均増加距離を示す。また、図17に、2本の溝部を設けたサンプルにおける、高周波電力の投入から1ms後の平均増加距離を示し、図18に、2本の溝部を設けたサンプルにおける、高周波電力の投入から3秒後の平均増加距離を示す。尚、溝部は、その断面形状を半円形状、三角形状、又は、矩形状をなすように構成した。図15〜18においては、溝部の断面形状を半円形状としたサンプルの試験結果を丸印で示し、溝部の断面形状を三角形状としたサンプルの試験結果を三角印で示し、溝部の断面形状を矩形状としたサンプルの試験結果を四角印で示す。
尚、各サンプルともに、接地電極の幅を2.7mmとするとともに、接地電極の厚さを1.3mmとした。また、サンプルの間隙とチャンバー内へのエアの供給口との間に接地電極が位置する状態とした(つまり、前記角度θを0°とした)。さらに、溝部を1本設けたサンプルでは、角度αを0°とした。加えて、溝部を2本設けたサンプルでは、一方の溝部における角度αを0°とし、他方の溝部における角度αを20°とした。尚、角度αを20°とした溝部は、接地電極の基端部から間隙側に延びるように構成した。
図15〜18に示すように、溝部の断面積を0.05mm2以上とすることで、プラズマを効果的に成長できることが分かった(特に、高周波電力の投入から3ms後には、溝部の断面積を0.05mm2以上とすることによる効果が明確に確認された)。これは、間隙に案内されるエアがより増大し、間隙における気体の流れが一層速くなったためであると考えられる。
上記試験の結果より、着火性の更なる向上を図るべく、溝部の断面積(溝部外形線と当該溝部外形線の両端を結んだ直線とで囲まれた領域の面積)を0.05mm2以上とすることがより好ましいといえる。
次いで、エアの供給口側に接地電極を配置するとともに、前記角度θが種々異なるものとなるように点火プラグのサンプルをチャンバーに取付けた上で、上述のプラズマ成長確認試験を行い、高周波電力の投入から3ms後における平均増加距離を求めた。尚、当該試験では、平均増加距離が0.9mm以上1.5mm以下となったサンプルは、着火性に優れるとして「◎」の評価を下し、平均増加距離が0.3mm以上0.9mm未満となったサンプルは、良好な着火性を有するとして「○」の評価を下すこととした。表2及び図19に、当該試験の結果を示す。
さらに、各サンプルともに、接地電極の幅を2.7mmとするとともに、接地電極の厚さを1.3mmとした。また、溝部は、接地電極の基端部から間隙側に延びるように1本設けるとともに、角度αを20°とした。
Figure 2014107096
表2及び図19に示すように、角度θを0°又は90°とした以外の場合において、優れた着火性を実現できることが分かった。これは、角度θを0°以外としたことで、接地電極に阻害されることなく、エアが間隙に対して直接的に流入し、間隙における気体の流速が増大し、また、角度θを90°以外としたことで、エアが溝部を通って間隙へとより確実に案内されたためであると考えられる。
上記試験の結果より、着火性を一層向上させるという観点から、点火プラグが取付けられた内燃機関においては、軸線と直交する平面に対して、燃料ガスの流れ方向に延びる方向線と、接地電極の基端部とを軸線に沿って投影したとき、軸線及び前記基端部の投影部分の中心を通る直線と、前記方向線の投影線とが交差するように(つまり、角度θが0°とならないように)構成しつつ、角度θを90°未満とすることがより好ましいといえる。
尚、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
(a)上記実施形態では、間隙28において軸線CL1にほぼ直交する方向で火花放電が生じるように構成されているが、火花放電の生じる方向は特に限定されるものではない。従って、例えば、図20及び図21に示すように、接地電極27のうち中心電極5側の面が、中心電極5(中心電極側チップ5C)の先端面と対向するように構成し、間隙28において軸線CL1にほぼ沿った方向で火花放電が生じるように構成してもよい。尚、この場合においても、接地電極27の側面に設けられた溝部94,95の構成は、溝部94,95の投影部分が間隙領域GAの投影部分に向けて延びるとともに、角度αが20°以下となる限り適宜変更可能である。
(b)図22に示すように、溝部形成線29LNの端部に、溝部29の開口側に向けて拡幅するテーパ状の面取り部29Tを設けることとしてもよい。また、図23に示すように、溝部形成線29LNの端部に、外側に凸の湾曲状をなす湾曲部29Rを設けることとしてもよい。この場合には、溝部29の延びる方向と交差する方向に流れる気体が溝部29内に入り込みやすくなり、間隙28を流れる気体の流速をさらに増大させることができる。その結果、プラズマをより大きく成長させることができ、着火性を一層向上させることができる。
(c)上記実施形態では、間隙28に対して高電圧を印加した上で、間隙28に高周波電力を投入することによって、プラズマが生成されるように構成されているが、間隙28に対して高電圧を印加することなく、高周波電力のみを投入することで、プラズマを生成することとしてもよい。
(d)上記実施形態において、中心電極5は中心電極側チップ5Cを有するとともに、接地電極27は接地電極側チップ27Cを有しているが、両チップのうち少なくとも一方を省略してもよい。
(e)上記実施形態では、主体金具3の先端部26に、接地電極27が接合される場合について具体化しているが、主体金具の一部(又は、主体金具に予め溶接してある先端金具の一部)を削り出すようにして接地電極を形成する場合についても適用可能である(例えば、特開2006−236906号公報等)。
(f)上記実施形態では、工具係合部19は断面六角形状とされているが、工具係合部19の形状に関しては、このような形状に限定されるものではない。例えば、Bi−HEX(変形12角)形状〔ISO22977:2005(E)〕等とされていてもよい。
1…点火プラグ(プラズマ点火プラグ)、2…絶縁碍子(絶縁体)、3…主体金具、4…軸孔、5…中心電極、27…接地電極、27K…(接地電極の)基端部、27LN…(接地電極の)外形線、27S1,27S2…(接地電極の)側面、28…間隙、29…溝部、29LN…溝部外形線、29T…面取り部、29R…湾曲部、29X…溝部の投影部分、CL1…軸線、CL2…(接地電極の)中心軸、EN…内燃機関、ER…燃焼室、FL…方向線、GA…間隙領域、GAX…間隙領域の投影部分。

Claims (6)

  1. 軸線方向に延びる軸孔を有する筒状の絶縁体と、
    前記軸孔の先端側に挿設される中心電極と、
    前記絶縁体の外周に設けられた筒状の主体金具と、
    自身の基端部が前記主体金具の先端部に固定され、自身の先端部と前記中心電極の先端部との間で間隙を形成する接地電極とを備え、
    前記間隙に対する電力の供給により、前記間隙にてプラズマを発生させるプラズマ点火プラグであって、
    前記接地電極の側面には、溝部が設けられており、
    前記軸線及び前記接地電極の中心軸と平行な平面に対して、前記軸線と直交する方向に沿って前記間隙を含む前記両電極に挟まれた間隙領域と前記溝部とを投影したとき、前記溝部の投影部分は前記間隙領域の投影部分に向けて延びており、前記溝部の投影部分を通る直線と、前記軸線に直交する直線とのなす角のうち鋭角の角度αが20°以下であることを特徴とするプラズマ点火プラグ。
  2. 前記溝部の延伸方向と直交する断面において、前記接地電極の外形線のうち前記溝部を形成する溝部形成線と、当該溝部形成線の両端を結んだ直線とで囲まれた領域の面積が0.05mm2以上であることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ点火プラグ。
  3. 前記溝部の延伸方向と直交する断面において、前記接地電極の外形線のうち前記溝部を形成する溝部形成線の端部には、テーパ状の面取り部、及び、外側に凸の湾曲状をなす湾曲部の少なくとも一方が設けられることを特徴とする請求項1又は2に記載のプラズマ点火プラグ。
  4. 前記溝部の延伸方向と直交する断面において、前記接地電極の外形線のうち前記溝部の底面を形成する線は、前記接地電極の中心軸側に向けて凸の湾曲状をなすことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のプラズマ点火プラグ。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のプラズマ点火プラグを備え、燃料ガスが流れる燃焼室内に前記間隙が配置された内燃機関であって、
    前記軸線と直交する平面に対して、前記軸線を通り燃料ガスの流れ方向に延びる方向線と、前記接地電極の基端部とを前記軸線に沿って投影したとき、前記軸線及び前記基端部の投影部分の中心を通る直線と、前記方向線の投影線とが交差することを特徴とする内燃機関。
  6. 前記軸線と直交する平面に対して、前記軸線を通り燃料ガスの流れ方向に延びる方向線と、前記接地電極の基端部とを前記軸線に沿って投影したとき、前記軸線及び前記基端部の投影部分の中心を通る直線と前記方向線の投影線とのなす角のうち、前記燃料ガスの上流方向側に位置する角の角度が90°未満であることを特徴とする請求項5に記載の内燃機関。
JP2012258662A 2012-11-27 2012-11-27 プラズマ点火プラグ及び内燃機関 Expired - Fee Related JP6190583B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012258662A JP6190583B2 (ja) 2012-11-27 2012-11-27 プラズマ点火プラグ及び内燃機関

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012258662A JP6190583B2 (ja) 2012-11-27 2012-11-27 プラズマ点火プラグ及び内燃機関

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014107096A true JP2014107096A (ja) 2014-06-09
JP6190583B2 JP6190583B2 (ja) 2017-08-30

Family

ID=51028420

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012258662A Expired - Fee Related JP6190583B2 (ja) 2012-11-27 2012-11-27 プラズマ点火プラグ及び内燃機関

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6190583B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016021445A1 (ja) * 2014-08-05 2016-02-11 株式会社デンソー 内燃機関用のスパークプラグ
JP2016058196A (ja) * 2014-09-08 2016-04-21 株式会社日本自動車部品総合研究所 内燃機関用の点火プラグ
JP2016094859A (ja) * 2014-11-13 2016-05-26 三菱電機株式会社 内燃機関用点火装置
JP2017027764A (ja) * 2015-07-22 2017-02-02 日本特殊陶業株式会社 スパークプラグ
JP2017111960A (ja) * 2015-12-16 2017-06-22 日本特殊陶業株式会社 スパークプラグ

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS535629U (ja) * 1976-07-01 1978-01-19
JP2008112608A (ja) * 2006-10-30 2008-05-15 Nippon Soken Inc 内燃機関用スパークプラグ
JP2010003605A (ja) * 2008-06-23 2010-01-07 Nippon Soken Inc プラズマ点火装置
WO2012032846A1 (ja) * 2010-09-07 2012-03-15 日本特殊陶業株式会社 点火システム及び点火プラグ

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS535629U (ja) * 1976-07-01 1978-01-19
JP2008112608A (ja) * 2006-10-30 2008-05-15 Nippon Soken Inc 内燃機関用スパークプラグ
JP2010003605A (ja) * 2008-06-23 2010-01-07 Nippon Soken Inc プラズマ点火装置
WO2012032846A1 (ja) * 2010-09-07 2012-03-15 日本特殊陶業株式会社 点火システム及び点火プラグ

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016021445A1 (ja) * 2014-08-05 2016-02-11 株式会社デンソー 内燃機関用のスパークプラグ
JP2016038932A (ja) * 2014-08-05 2016-03-22 株式会社デンソー 内燃機関用のスパークプラグ
US9806499B2 (en) 2014-08-05 2017-10-31 Denso Corporation Spark plug for internal combustion engine
JP2016058196A (ja) * 2014-09-08 2016-04-21 株式会社日本自動車部品総合研究所 内燃機関用の点火プラグ
JP2016094859A (ja) * 2014-11-13 2016-05-26 三菱電機株式会社 内燃機関用点火装置
JP2017027764A (ja) * 2015-07-22 2017-02-02 日本特殊陶業株式会社 スパークプラグ
JP2017111960A (ja) * 2015-12-16 2017-06-22 日本特殊陶業株式会社 スパークプラグ

Also Published As

Publication number Publication date
JP6190583B2 (ja) 2017-08-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6190583B2 (ja) プラズマ点火プラグ及び内燃機関
JP5559929B2 (ja) 高周波プラズマ点火プラグ
JP5320474B2 (ja) 点火システム及び点火プラグ
JP2010257985A (ja) スパークプラグ
KR101738798B1 (ko) 스파크 플러그
EP2922158B1 (en) Spark plug and ignition system
JP5616946B2 (ja) スパークプラグ
US9263857B2 (en) Ignition system
EP2538506A1 (en) Spark plug
KR101348019B1 (ko) 플라즈마 젯 점화 플러그
JP2013186998A (ja) 点火プラグ及び点火システム
JP2017216173A (ja) スパークプラグ
EP2800216B1 (en) Spark plug
US9742157B2 (en) Spark plug
US9368942B2 (en) Ignition plug and ignition system
JP2018190615A (ja) スパークプラグ
JP2014137920A (ja) プラズマジェット点火プラグ
JP2009158343A (ja) スパークプラグ
US9059572B2 (en) Spark plug with center electrode for internal combustion engine
JP5438840B2 (ja) 接続装置及び点火装置並びに点火システム
JP2014164806A (ja) プラズマジェット点火プラグ及び点火システム
JP5971806B2 (ja) プラズマジェット点火プラグ及びその製造方法
JP2020119818A (ja) スパークプラグ
JP2005183189A (ja) スパークプラグ
US20170288372A1 (en) Spark plug

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150113

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20151030

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151110

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160517

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20161004

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170807

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6190583

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees