JP2017216173A - スパークプラグ - Google Patents

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Abstract

【課題】 絶縁体の強度を確保しつつ奥飛火を抑制したスパークプラグを提供すること。【解決手段】 外周に段付部を有する絶縁体と、絶縁体の外周に設けられ内周に段付部を係止する主体金具とを備え、絶縁体は段付部の先端側に隣接し、外周面の算術平均粗さRaが0.5μm以下である脚長部を有し、脚長部は段付部の先端側に隣接し先端方向に縮径する第1部と、第1部の先端側に隣接し、先端方向に縮径し、第1部の基端と先端とを通る第1直線よりも内側に自身の外周面が位置すると共に、自身の基端と先端とを通る第2直線と第1直線とのなす角θがθ≧15°となる第2部と、第2部の先端側に隣接し、自身の全体に亘る外径が第2部の先端外径Ds以下であると共に、少なくとも第2部の先端に連結する後端部の外周面を示す線が第2直線よりも外側に位置する第3部とを備え、第2部の先端外径Dsと基端外径Dkとが5μm≦(Dk-Ds)/2≦200μmを満たすスパークプラグ。【選択図】 図2

Description

本発明は、スパークプラグに関する。より詳しくは、絶縁体の強度を確保しつつ奥飛火を抑制したスパークプラグに関する。
自動車エンジン等の内燃機関の点火用に使用されるスパークプラグは、一般に、筒状の主体金具と、この主体金具の内孔に配置される筒状の絶縁体と、この絶縁体の先端側内孔に配置される中心電極と、主体金具の先端側に接合された一端及び中心電極との間に火花放電間隙を有して配置される他端を有する接地電極とを備える。そして、スパークプラグは、内燃機関の燃焼室内で、中心電極の先端部と接地電極の先端部との間に形成される火花放電間隙に火花放電され、燃焼室内に充填された燃料を燃焼させる。
ところで、近年のエンジンの高出力化及び低燃費化等の要求に伴ってエンジンの圧縮比が高くなり、スパークプラグの放電電圧が上昇する傾向にある。そのため、絶縁体と主体金具との間等、正規の火花放電間隙以外の箇所で放電する、所謂フラッシュオーバーと称される現象が生じることがある。フラッシュオーバーが発生すると、正規の火花放電間隙で放電する頻度が減少して、混合気への着火性が低下する。フラッシュオーバーには、絶縁破壊により発生し、しかも絶縁体の先端から横方向にある主体金具に向かって放電するいわゆる横飛火と、絶縁体の先端から主体金具の基端部に向かって、絶縁体の外表面に沿って放電する奥飛火とがある。フラッシュオーバーのうちでも特に奥飛火は、絶縁体の外表面の凹凸が少なくなるにつれて、発生し易くなる。
また、エンジンの圧縮比が高くなるにつれて燃焼室内の圧力変動により生じる振動等により絶縁体に加わる衝撃がより大きくなる傾向にある。その一方で、スパークプラグの小径化の要請から絶縁体の薄肉化が要求されている。すなわち、絶縁体に加わる衝撃等により応力集中を起こしやすい傾向にあるにもかかわらず、絶縁体を厚肉として応力に耐え得る強度を確保するという手法が採用し難い現状となっている。
このように、近年のエンジンの性能向上に伴って、フラッシュオーバーの抑制と絶縁体の強度の確保とを両立したスパークプラグが求められている。
例えば、特許文献1には、「前記絶縁体のうち、前記パッキンと接する位置よりも先端側の部分の外表面の算術平均粗さRaは、3μm以上、かつ、15μm以下であることを特徴とする。・・・算術平均粗さRaが3μm以上となるので、絶縁体の表面の凹凸により、フラッシュオーバーが抑制される。・・・算術平均粗さRaが15μ以下となるので、絶縁体の表面に形成される凹凸の凹部に作用する応力を小さくでき、絶縁体の折れやひび割れといった絶縁体の損傷を抑制でき、スパークプラグの耐久性を向上できる。」(特許文献1の0007欄)と記載されている。
また、特許文献2の図2には、外周面に段差部が設けられた絶縁体が示されている。段差部を有することにより、「この段差部での電界強度が強まり、他の部分より火花が横飛びしやすく、主体金具5基端側での飛火が少なくなり、主体金具5先端側で着火可能となる。また、飛火による自己清浄作用が一層高められ、くすぶり汚損が発生しにくくなっている」(特許文献2の0026欄)と記載されている。
特開2014−107084号公報 特開2001−143847号公報
特許文献1に記載の発明によると、外表面の算術平均粗さRaが3μm以上15μm以下である絶縁体を有するので、絶縁体の耐久性を維持しつつ、フラッシュオーバーを抑制できることが開示されている。特許文献1には、絶縁体の外周面に段差部を有すること、及び外表面の算術平均粗さRaが0.5μm以下である絶縁体について開示がない。
特許文献2に記載の発明によると、絶縁体の外周面に段差部を有することによりくすぶり汚染が発生し難くなることが開示されている。特許文献2には、段差部の大きさ及び絶縁体の外表面の算術平均粗さRaについて開示がない。
本発明は、絶縁体の強度を確保しつつフラッシュオーバーのうち奥飛火を抑制したスパークプラグを提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段は、
(1) 軸線方向に延びる軸孔を有し、先端に向かって外径が小さくなる段付部を自身の外周側面に有する筒状の絶縁体と、
前記軸孔の先端側に設けられた中心電極と、
前記絶縁体の外周に設けられると共に筒状を有し、自身の内周面で前記段付部を係止する主体金具と、
を備えるスパークプラグであって、
前記絶縁体は、前記段付部の先端側に隣接し、自身の外周面の算術平均粗さRaが0.5μm以下である脚長部を有し、
前記脚長部は、
前記段付部の先端側に隣接し、自身の基端から先端に向かって縮径する第1部と、
前記第1部の先端側に隣接し、自身の基端から先端に向かって縮径する第2部であって、前記脚長部を切断したときに現れる前記軸線を含む切断面において、前記第1部の基端と先端とを通る第1直線よりも内側に自身の外周面を示す線が位置するとともに、当該第2部の基端と先端とを通る第2直線と前記第1直線とがなす先端側角度θがθ≧15°となる第2部と、
前記第2部の先端側に隣接する第3部であって、自身の全体に亘る外径が前記第2部の先端外径Ds以下であるとともに、前記切断面において少なくとも前記第2部の先端に連結する後端部の外周面を示す線が、前記第2直線よりも外側に位置する第3部と、
を備えており、
前記第2部の前記先端外径Dsと基端外径Dkとの関係が、5μm≦(Dk−Ds)/2≦200μmを満たすことを特徴とするスパークプラグである。
前記(1)のスパークプラグの好ましい態様は、以下の通りである。
(2) 前記(1)のスパークプラグにおいて、
前記中心電極は、自身の後端側に、外側に張り出した張り出し部を有し、
前記絶縁体は、その前記軸孔が、前記中心電極の前記張り出し部を係止する内側段部を有し、それ自身の内周面のうち前記中心電極に対向する部位の算術平均粗さRaが0.5μm以下であり、
前記絶縁体を切断したときに現れる前記軸線を含む切断面において、
前記軸孔のうち前記内側段部の先端側に隣接し、自身の基端から先端に向かって直線状に延びる部位を示す線分Tを先端方向に延長した仮想線Lと前記絶縁体の先端面を示す線分Tを径方向内側に延長した仮想線Lとの交点をaとすると、
前記線分Tの先端から前記交点aまでの距離dと、前記線分Tの前記軸線側の端から前記交点aまでの距離dとが、いずれも200μm以下である。
(3) 前記(1)又は前記(2)のスパークプラグにおいて、前記外周面の算術平均粗さRaは0.1μm以下である。
(4) 前記(1)〜前記(3)のいずれか一項に記載の少なくとも一つのスパークプラグにおいて、前記第2部の基端は、前記段付部のうち前記主体金具に係止される部位の先端から先端方向に3mm以上離れた位置にある。
(5) 前記(1)〜前記(4)のいずれか一項に記載の少なくとも一つのスパークプラグにおいて、前記第2部の前記先端外径Dsと基端外径Dkとの関係が、5μm≦(Dk−Ds)/2≦50μmを満たす。
この発明における絶縁体は、脚長部の外周面の算術平均粗さRaが0.5μm以下であるので、脚長部の外周面に応力が集中するのを抑制することができ、所望の強度を確保することができる。また、この発明における脚長部は、前記第1部と前記第2部と前記第3部とを有し、前記第2部の先端外径Dsと基端外径Dkとの関係が、5μm≦(Dk−Ds)/2≦200μmを満たすので、奥飛火を抑制することができる。よって、この発明によると、絶縁体の所望の強度の確保と耐奥飛火性とを両立したスパークプラグを提供することができる。
図1は、本発明に係るスパークプラグの一実施例であるスパークプラグの一部断面全体説明図である。 図2は、図1に示すスパークプラグの絶縁体を切断したときに現れる軸線を含む切断面の要部断面説明図である。 図3は、図1に示すスパークプラグの絶縁体を切断したときに現れる軸線を含む切断面の先端部を示す要部断面説明図である。 図4は、本発明における絶縁体について、別の実施形態を示す要部断面説明図である。 図5は、本発明における絶縁体について、さらに別の実施形態を示す要部断面説明図である。 図6は、本発明における絶縁体について、さらに別の実施形態を示す要部断面説明図である。
(第1の実施形態)
図1はこの発明に係るスパークプラグの一実施例であるスパークプラグ1の一部断面全体説明図である。なお、図1では紙面下方すなわち後述する接地電極7が配置されている側を軸線Oの先端方向、紙面上方すなわち端子金具5が配置されている側を軸線Oの後端方向として説明する。
スパークプラグ1は、図1に示されるように、軸線O方向に延びる軸孔2を有する略筒状の絶縁体3と、前記軸孔2内の先端側に設けられた略棒状の中心電極4と、前記軸孔2内の後端側に設けられた端子金具5と、前記軸孔2内の前記中心電極4と前記端子金具5との間に配置された接続部12と、前記絶縁体3の外周に設けられた略筒状の主体金具6と、前記主体金具6の先端に固定された基端部及び中心電極4に間隙Gを介して対向するように配置された先端部を有する接地電極7とを備える。
絶縁体3は、後端側胴部14と、鍔部13と、先端側胴部15と、段付部8と、脚長部16とを有する筒状体であり、筒状体の内側空間には中心電極4を内装し、筒状体の内表面には中心電極4を係止する内側段部8aを備える。後端側胴部14は、端子金具5を収容し、端子金具5と主体金具6とを絶縁する。鍔部13は、絶縁体3の略中央部に位置し、径方向外側に突出している。先端側胴部15は、鍔部13の先端側に位置し、鍔部13より小さい外径を有し、接続部12を収容する。段付部8は、先端側胴部15の先端側に隣接乃至位置し、先端側胴部15より小さい外径を有し、先端側胴部15及び脚長部16に比べて先端に向かう縮径率が大きくなるように構成される。段付部8は、後述する受け部9と接触している。脚長部16は、段付部8の先端側に位置し、段付部8より小さい外径を有し、中心電極4を収容する。絶縁体3は、絶縁体3における先端方向の端部が主体金具6の先端から突出した状態で、主体金具6に固定されている。絶縁体3の外表面に形成された段付部8にほぼ対応する内周面の位置には、大径内表面と小径内表面とを連絡するようにテーパー状に形成された内側段部8aが、形成されている。絶縁体3は、機械的強度、熱的強度、電気的強度を有する材料で形成されることが望ましく、このような材料として、例えば、アルミナを主体とするセラミック焼結体が挙げられる。この発明の特徴部分である絶縁体3の詳細については、後述する。
接続部12は、軸孔2内の中心電極4と端子金具5との間に配置され、中心電極4及び端子金具5を軸孔2内に固定すると共にこれらを電気的に接続する。
主体金具6は、略筒状を有しており、絶縁体3を内装することにより絶縁体3を保持するように形成されている。主体金具6における先端方向の外周面にはネジ部17が設けられている。このネジ部17を利用して図示しない内燃機関のシリンダヘッドにスパークプラグ1が装着される。主体金具6は、ネジ部17の後端側にフランジ状のガスシール部18を有し、ガスシール部18の後端側にスパナやレンチ等の工具を係合させるための工具係合部20、工具係合部20の後端側に加締め部21を有する。加締め部21及び工具係合部20の内周面と絶縁体3の外周面との間に形成される環状の空間には環状のリング部材22,23及び滑石24が配置され、絶縁体3が主体金具6に対して固定されている。主体金具6は、ガスシール部18より先端側の内周に径方向内側に円環状に突出する受け部9を有する。受け部9が段付部8を係止して、絶縁体3が主体金具6に対して固定されている。なお、受け部9と段付部8との間に環状のパッキン(図示せず。)が配置され、絶縁体がパッキンを介して主体金具に係止されていてもよい。主体金具6の受け部9より先端側に位置することになる内周面は、脚長部16に対して空間を有するように、また、脚長部16の外周面に対して離隔するように構成されている。主体金具6は、導電性の鉄鋼材料、例えば、低炭素鋼により形成されることができる。
端子金具5は、中心電極4と接地電極7との間で火花放電を行うための電圧を外部から中心電極4に印加するための端子である。端子金具5は、絶縁体3の後端側からその一部が露出した状態で軸孔2内に挿入されて接続部12により固定されている。端子金具5は、低炭素鋼等の金属材料により形成されることができる。
中心電極4は、その先端が絶縁体3の先端から突出した状態で絶縁体3の軸孔2内に固定され、主体金具6に対して絶縁保持されている。さらに言うと、中心電極4は、その後端側に、外側に張り出した張り出し部4aを有する。この張り出し部4aは、脚長部16の内側段部8aに係合することのできる係合面、例えばテーパー状に形成されたテーパー面を備え、かつ中心電極4の外側面に円環状に突出して形成される。この実施形態の中心電極4は、Ni合金等からなる外層27と、Ni合金よりも熱伝導率の高い材料からなり、該外層27の内部の軸心部に同心に埋め込まれるように形成されてなる芯部28とにより形成されている。芯部28を形成する材料としては、例えば、Cu、Cu合金、Ag、Ag合金、純Ni等を挙げることができる。なお、この実施形態の中心電極4は芯部28を有するが、芯部がなく、単一の材料により形成されていてもよい。
接地電極7は、例えば、略角柱状であり、基端部が主体金具6の先端に接合され、途中で略L字状に屈曲され、先端部が中心電極4との間に間隙Gを介して対向するように配置されている。この実施形態における間隙Gは、中心電極4の先端と接地電極7の先端部側面との最短距離である。この間隙Gは、通常、0.3〜1.5mmに設定される。接地電極7は、Ni合金等の接地電極に使用される公知の材料で形成されることができる。また、接地電極7は、中心電極4と同様にNi合金等により形成される外層27と、Ni合金よりも熱伝導率の高い材料により形成され、該外層27の内部の軸心部に同心に埋め込まれるように形成されてなる芯部28とにより形成されてもよい。
次に、この発明の特徴部分である絶縁体について、以下に説明する。
図1及び図2に示されるように、絶縁体3は、絶縁体3の全表面のうち、少なくとも脚長部16の外周面の算術平均粗さRaが0.5μm以下であり、0.1μm以下であることが好ましい。脚長部16の外周面の算術平均粗さRaが0.5μm以下、特に0.1μm以下であると、脚長部16に衝撃が加わった場合にその外周面に応力が集中し易い凹凸がないので、外周面に応力が集中することを抑制することができ、所望の強度を確保することができる。絶縁体3は、脚長部16の外周面だけでなく、絶縁体3の内周面のうち、中心電極4に接する部位の算術平均粗さRaも前記範囲内にあることが好ましく、絶縁体3の全表面の算術平均粗さRaが前記範囲内にあることがより好ましい。
算術平均粗さRaは、表面粗さ測定器を用いて、JIS B 0601に準じて測定することができる。
脚長部16の外周面の算術平均粗さRaが前記範囲内にあると、絶縁体3の強度が向上する一方で前記外周面に添った放電(以下において、沿面放電と称することがある。)して奥飛火が発生し易くなる。奥飛火を発生し難くする方法として、絶縁体3の先端外周縁の角を面取りするか、或いは曲面に形成することが考えられる。しかしながら、この方法では奥飛火を抑制することができる一方で横飛火が発生し易くなる。また、絶縁体3の先端外周縁が面取りされていないか、或いは曲面にされていないと、絶縁体3を製造する過程で、絶縁体3同士の衝突等により欠けるおそれがある。したがって、絶縁体3の先端外周縁は、面取りされているか、或いは曲面になっているのが好ましい。本発明の発明者らは、脚長部16の外周面の算術平均粗さが前記範囲内にあることで耐奥飛火性が劣化しても、脚長部16の外周面に後述する特定の大きさを有する段差すなわち後述する第2部を設けることで、脚長部16の外周面に沿う放電路(「沿面放電」する放電路)がこの段差で遮られ、奥飛火の発生を抑制することができることを見出した。
以下に、図2を参照しつつ段差すなわち第2部42を有する脚長部16について説明する。図2には、便宜のため絶縁体3と中心電極4のみを示す。この実施形態の脚長部16は、基端から先端に向かって縮径するテーパ部を有し、脚長部16の先端外周縁は先端に向かって縮径率が大きくなって緩やかな曲面を形成しており、先端は軸線Oに直交する平坦面である。この実施形態の絶縁体3の脚長部16は、基端から先端に向かって順に、第1部41と第2部42と第3部43とを有する。第2部42は、絶縁体3の先端外周縁にある曲面を切欠くことにより得られる形状と同じ形状を有する。第1部41は、段付部8の先端側に位置し、第1部41の基端から先端に向かって縮径する。第1部41は基端側がテーパ部であり、先端側の外周面は先端に向かって縮径率が大きくなり、緩やかな曲面になっている。第2部42は、第1部41の先端側に隣接し、第2部42の基端から先端に向かってテーパ状に縮径する。図2に示すように、脚長部16を切断したときに現れる軸線Oを含む切断面Sにおいて、第2部42は、第1部41の基端と先端とを通る第1直線L41よりも内側に第2部42の外周面を示す線T42が位置するとともに、当該第2部42の基端と先端とを通る第2直線L42と第1直線L41とがなす先端側角度θがθ≧15°であり、θ<90°であるのが好ましい。第3部43は基端側がテーパ状に縮径し、先端側の外周面は先端に向かって縮径率が大きくなって緩やかな曲面を形成し、絶縁体3の平坦な先端面に連結している。第3部43は、第2部42の先端側に位置し、第3部43の全体に亘る外径が第2部42の先端外径Ds以下であるとともに、前記切断面Sにおいて少なくとも第2部42の先端に連結する第3部43の後端部の外周面を示す線T43が、第2直線L42よりも外側に位置する。なお、第1部41の基端は、段付部8と第1部41との境界であり、縮径率が大きく変化する点である。第1部41の先端すなわち第2部42の基端、及び第2部42の先端もまた、縮径率が大きく変化する点である。
脚長部16は、第2部42の先端外径Dsと第2部42の基端外径Dkとの関係が以下の式(1)を満たす。
5μm≦(Dk−Ds)/2≦200μm・・・(1)
脚長部16が(1)を満たす第2部42すなわち段差を有するので、脚長部16の外周面の算術平均粗さRaが所定の値より小さくても、奥飛火の発生を抑制することができる。第2部42における先端外径Dsと基端外径Dkとの関係は、以下の式(2)を満たすのが好ましい。
5μm≦(Dk−Ds)/2≦50μm・・・(2)
脚長部16が(2)を満たす第2部42を有すると、絶縁体3の強度の確保と奥飛火の発生の抑制とをより一層両立することができる。第2部42における先端外径Dsと基端外径Dkとの関係(Dk−Ds)/2が5μm未満であると、奥飛火を抑制することができない。第2部42における先端外径Dsと基端外径Dkとの関係(Dk−Ds)/2が200μmを超えると、第2部42に応力が集中し易くなり、所望の強度を確保することができない。また、先端側角度θが15°未満であると、脚長部16の外周面に沿う放電路を遮る効果が小さく、奥飛火の発生を抑制することができない。第2部42が軸線Oに直交する面より後端に向かって傾斜すると、第2部42に応力が集中し易くなり、所望の強度を確保することができない。
この実施形態の絶縁体3は、1つの段差すなわち1つの第2部42を有するが、絶縁体3は、第3部43に第2部42と同様の段差を1つ以上有してもよい。また、第2部42は、脚長部16のいずれにあってもよいが、第2部42の基端は、段付部8のうち主体金具6に係止される部位の先端から先端方向に3mm以上離れた位置にあるのが好ましい。第2部42が前記位置にあると、奥飛火をより一層抑制し、着火性をより向上させることができる。
絶縁体3は、軸孔2を形成する内周面のうち中心電極4に対向する部位の算術平均粗さRaが0.5μm以下であるのが好ましい。また、絶縁体3の先端内周縁は、面取りされたり、曲面になっていたりせず、絶縁体3の先端面と内周面とが直角に配置されているのが好ましい。すなわち、絶縁体3の先端内周縁は、図3に示すように、絶縁体3を切断したときに現れる軸線Oを含む切断面Sにおいて、軸孔2を示す線分Tを先端方向に延長した仮想線Lと絶縁体3の先端面を示す線分Tを径方向内側に延長した仮想線Lとの交点をaとすると、線分Tの先端から交点aまでの距離dと、前記線分Tの軸線O側の端から交点aまでの距離dとがいずれも200μm以下であることが好ましい。
このように、絶縁体3の先端内周縁において、距離dと距離dとがいずれも200μm以下であり、かつ絶縁体3の内周面のうち中心電極4に対向する部位の算術平均粗さRaが0.5μm以下であると、プレイグニッションの発生を抑制しつつ絶縁体3の先端部の強度を向上させることができる。絶縁体の先端内周縁が面取りされていなかったり、曲面になっておらず、絶縁体の内周面がその先端まで中心電極に接近していると、絶縁体3の先端が中心電極4から受熱し易くなり、絶縁体の先端が過熱されることによって発生するプレイグニッションが発生し易くなる。そのため、従来の絶縁体の先端内周縁には、面取りがされたり、曲面が形成されたりしていた。一方、この実施形態の絶縁体3は、その内周面の算術平均粗さRaが従来に比べて小さく、0.5μm以下であるので、絶縁体3の内周面の比表面積が小さくなり、絶縁体3の内周面がその先端まで中心電極4に接近した場合であっても、絶縁体3の先端が中心電極4から受熱し難くい。したがって、この実施形態の絶縁体3は、絶縁体3の先端内周縁において、距離dと距離dとをいずれも200μm以下として絶縁体3の先端部の肉厚を確保し、絶縁体3の先端部の強度を向上させても、絶縁体3の内周面のうち中心電極4に接触する部位の算術平均粗さRaが0.5μm以下であるからプレイグニッションの発生を抑制することができる。
(第2の実施形態)
この実施形態の絶縁体203は、段差すなわち第2部52が脚長部216のテーパ部の途中にあること以外は、第1の実施形態の絶縁体3と同様の構成を有する。図4に示すように、この実施形態の脚長部216は、基端から先端に向かって順に第1部51と第2部52と第3部53とを有する。第2部52は、テーパ部を切欠くように設けられている。第1部51は、段付部208の先端側に隣合うように位置し、第1部51の基端から先端に向かってテーパ状に縮径する。第2部52は、第1部51の先端側に隣り合うように位置し、第2部52の基端から先端に向かってテーパ状に縮径する。第3部53は、第2部52の先端側に隣り合うように位置し、第3部53の基端から先端に向かってテーパ状に縮径し、先端側の外周面は先端に向かって縮径率が大きくなって緩やかな曲面を形成し、絶縁体203の平坦な先端面に連結している。
(第3の実施形態)
この実施形態の絶縁体303は、段差すなわち第2部62が脚長部316のテーパ部と先端外周縁に形成された曲面との境界にあること、及び第2部62の形状が凹状であること以外は、第1の実施形態の絶縁体3と同様の構成を有する。図5に示すように、この実施形態の脚長部316は、基端から先端に向かって順に第1部61と第2部62と第3部63とを有する。第1部61は、段付部308の先端側に隣り合うように位置し、第1部61の基端から先端に向かってテーパ状に縮径する。第2部62は、第1部61の先端側に隣り合うように位置し、先端に向かって凹状に縮径する。図5に示す切断面Sにおいて、第2部62を示す線T62は軸線Oに向かって凹む曲線である。第3部63は、第2部62の先端側に隣り合うようにし、その外周面は先端に向かって縮径率が大きくなって緩やかな曲面を形成し、絶縁体303の平坦な先端面に連結している。
(第4の実施形態)
この実施形態の絶縁体403は、段差すなわち第2部72の形状が凸状であること以外は、第2の実施形態の絶縁体203と同様の構成を有する。図6に示すように、この実施形態の脚長部416は、後端から先端に向かって順に第1部71と第2部72と第3部73とを有する。第1部71は、段付部408の先端側に隣り合うように位置し、第1部71の基端から先端に向かってテーパ状に縮径する。第2部72は、第1部71の先端側に隣り合うように位置し、先端に向かって凸状に縮径する。図6に示す切断面Sにおいて、第2部72を示す線T72は外側に向かって凸状に膨らむ曲線である。第3部73は、第2部72の先端側に隣り合うように位置し、第3部73の基端から先端に向かってテーパ状に縮径し、先端側の外周面は先端に向かって縮径率が大きくなって緩やかな曲面を形成し、絶縁体403の平坦な先端面に連結している。
内燃機関の稼働中の燃焼室内の圧力変動による振動等によりスパークプラグ1の先端部に衝撃が加わった場合、及びスパークプラグ1を内燃機関に取り付ける際等にスパークプラグ1の先端部に衝撃が加わった場合等には、絶縁体3、203、303及び403における燃焼ガスに曝される部分すなわち脚長部16、216、316及び416の外周面に応力が集中し易い。さらに絶縁体3、203、303及び403が薄肉化するほど前記外周面に応力が集中して破損し易くなる。一方、これらの実施形態のスパークプラグ1における絶縁体3、203、303及び403は、脚長部16、216、316及び416の外周面の算術平均粗さRaが0.5μm以下であるので、前記外周面に応力が集中するのを抑制することができ、所望の強度を確保することができる。また、前記外周面は、第1部41、51、61及び71と第2部42、52、62及び72と第3部43〜73とを有し、第2部42、52、62及び72の先端外径Dsと基端外径Dkとの関係が、5μm≦(Dk−Ds)/2≦200μmを満たすので、前記外周面の算術平均粗さRaが0.5μm以下であっても奥飛火を抑制することができる。
この発明に係るスパークプラグの一実施例であるスパークプラグ1は、例えば次のようにして製造することができる。
絶縁体3は、原料粉末から成形された成形体を焼成することにより作製することができる。具体的には、主成分であるアルミナと焼結助剤として機能する、Si、Mg、Ca、Ba等の元素の化合物とを配合して原料粉末を準備する。原料粉末に、ポリカルボン酸ナトリウム(分散剤)や水及びアルコール等の溶媒とを添加及び混合して成形用スラリーを調製する。次いで、成形用スラリーをスプレードライ法等により噴霧乾燥し、その後樹脂と加圧加熱混合することにより、成形用造粒物を調製する。得られた成形用造粒物を、射出成形することにより成形体を得る。
射出成形では、前述した形状を有する絶縁体3が得られる金型を使用する。この金型の内周面には、第1部41、第2部42、及び第3部43を形成することのできるパターンが予め設けられている。射出成形によると、金型の内周面に所望のパターンを設けるだけで第1部41、第2部42、及び第3部43を容易に形成することができると共に、絶縁体3の外周面等の表面における算術平均粗さRaを容易に0.5μm以下、さらに0.1μm以下にすることができる。
次いで、所望の形状に形成された成形体を大気雰囲気で仮焼し、脱脂を行う。次いで、脱脂した成形体を1350℃〜1600°で1〜24時間焼成する。所望により焼成後に釉薬をかけて仕上げ焼成を行うことにより絶縁体3が得られる。
この絶縁体3を備えたスパークプラグ1は、例えば次のようにして製造される。すなわち、得られた絶縁体3の軸孔2に所定の形状に形成された中心電極4を挿設し、さらに接続部12を形成する組成物を軸孔2内に予備圧縮しつつ充填する。次いで、軸孔2内の端部から端子金具5を圧入しつつ組成物を圧縮加熱する。こうして組成物が焼結して接続部12が形成される。次いで、中心電極4及び端子金具5が挿設された絶縁体3を、所定の形状に形成された主体金具6に挿入して、受け部9に段付部8を係止させることによって、主体金具6に絶縁体3を取り付ける。接地電極7は、主体金具6に絶縁体3を取り付ける前又は後に、主体金具6の先端部近傍に電気抵抗溶接等によって接合される。最後に接地電極7の先端部を中心電極4側に折り曲げて、接地電極7の先端部が中心電極4の先端と対向するようにして、スパークプラグ1が製造される。
本発明に係るスパークプラグは、自動車用の内燃機関例えばガソリンエンジン等の点火栓として使用され、内燃機関の燃焼室を区画形成するヘッド(図示せず)に設けられたネジ穴に前記ネジ部が螺合されて、所定の位置に固定される。この発明に係るスパークプラグは、如何なる内燃機関にも使用することができる。この発明に係るスパークプラグにおける絶縁体は、所望の強度を有すると共に奥飛火が発生し難いので、燃焼室内の圧縮比が高く、振動等の生じやすい内燃機関に好適に使用されることができる。
この発明に係るスパークプラグは、前述した実施形態に限定されることはなく、本願発明の課題を達成することができる範囲において、種々の変更が可能である。
例えば、この発明における絶縁体の脚長部に形成される段差すなわち第2部の形状、数、及び配置等は、前述した実施形態に特に限定されず、スパークプラグに要求される性能等に応じて適宜設定される。
[試験例1]
(スパークプラグの製造)
図1に示す構成を有するスパークプラグであって、絶縁体の脚長部の外周面の算術平均粗さRa、前記外周面における段差(第2部)の先端外径Dsと基端外径Dkとの関係(Dk−Ds)/2、段付部のうち主体金具に係止される部位の先端から段差(第2部)の基端までの距離Hを、表1に示すように互いに異ならせたスパークプラグを、前述のように製造した。なお、絶縁体に段差が設けられている場合には、表1に示すスパークプラグのいずれも、段差は図4に示すように、テーパ部の途中にあり、第1部の基端と先端とを通る第1直線と第2部の基端と先端とを通る第2直線とがなす先端側角度θが15°≦θ<90°の範囲にあった。また、脚長部の外周面の算術平均粗さは、非接触三次元測定装置NH−3(三鷹光機株式会社製)を用いて、JIS B 0601に準拠して測定した。
表1に示すスパークプラグの寸法は以下の通りである。
主体金具のねじの呼び:M12
絶縁体の先端から段付部のうち主体金具に係止される部位の先端までの距離:18mm
絶縁体の先端における外径:4.0mm
絶縁体の先端における厚み:0.5mm
絶縁体の脚長部の基端における外径:9.5mm
絶縁体の脚長部の基端における厚み:3.4mm
(着火性試験)
表1に示す各サンプルについて、火花放電間隙Gが1.00mm、1.05mm、1.10mmであるスパークプラグを準備し、各スパークプラグをチャンバー内に配置し、中心電極に高電圧を印加して放電の様子をカメラで撮像した。なお、主体金具先端付近における主体金具と絶縁体との距離が横飛火が発生しない長さに調節されているので、この着火性試験においては奥飛火を観測している。各スパークプラグについて高電圧印加の回数を100回とし、各回に撮像して得られた画像を観察して、リーク回数をカウントした。リーク回数が30%以下の場合を「○」、30%より大きい場合を「×」と判定し、以下のように着火性を点数で評価した。結果を表1に示す。
1点:火花放電間隙Gが1.00mmで「×」
2点:火花放電間隙Gが1.00mmで「○」、又は
火花放電間隙Gが1.05mmで「×」
3点:火花放電間隙Gが1.05mmで「○」、又は
火花放電間隙Gが1.10mmで「×」
4点:火花放電間隙Gが1.10mmで「○」
(絶縁体の強度試験)
表1に示す各サンプルについてベンディング試験を行った。具体的には、オートグラフを用いて、周方向における異なる三方向から絶縁体の先端部に対して軸線に直交する向きの荷重を加え、絶縁体に破壊が生じたときの荷重(破壊荷重)を各サンプルにつき5回測定した。サンプル5を従来品のスパークプラグの代表例として、この従来品のベンディング試験の評価を1点とし、各スパークプラグの平均破壊荷重と従来品の平均破壊荷重との差により、絶縁体の強度を点数で評価した。結果を表1に示す。
1点:平均破壊荷重の差が0.1kN未満
5点:平均破壊荷重の差が0.1kN以上0.2kN未満
10点:平均破壊荷重の差が0.2kN以上
Figure 2017216173
表1に示すように、本発明の範囲内にあるサンプル1〜4、8〜11、13〜15は、着火性及び絶縁体の強度の評価結果がいずれも良好であるのに対し、本発明の範囲外にあるサンプル5〜7、12は、着火性及び絶縁体の強度の評価結果の少なくとも一方が劣っていた。具体的には、絶縁体の脚長部の外周面の算術平均粗さRaが0.5μm以下であり、段差のないサンプル6及び7は、着火性に劣っていた。絶縁体の脚長部の外周面の算術平均粗さRaが1μmであるサンプル5は、絶縁体の強度の評価結果が劣っていた。また、段差の先端外径Dsと基端外径Dkとの関係(Dk−Ds)/2が300μmであるサンプル12は、段差部分が破壊し、絶縁体の強度の評価結果が劣っていた。
[試験例2]
絶縁体の内周面のうち中心電極に接触する部位の算術平均粗さRaと、図3に示す絶縁体の先端内周縁付近における距離d及び距離dを、表2に示すように互いに異ならせたスパークプラグを試験例1と同様にして製造した。スパークプラグの寸法は、表2に示す寸法以外は試験例1と同じである。
各サンプルについて、試験例1と同様にして、着火性試験と絶縁体の強度試験を行った。結果を表2に示す。
Figure 2017216173
表2に示すように、絶縁体の内周面のうち中心電極に接触する部位の算術平均粗さRaが0.5μm以下であり、かつ距離d及び距離dがいずれも200μm以下であるサンプル17〜20は、距離d及び距離dのうちの大きい方の値が300μmであるサンプル16に比べて、絶縁体の強度の評価結果が良好であった。これらの結果から、距離d及び距離dがいずれも200μm以下である絶縁体は、良好な強度を有することが分かる。
[試験例3]
第1直線と第2直線とがなす先端側角度θを表3に示す値にした外は、サンプル1と同じスパークプラグを試験例1と同様にして製造した。スパークプラグの寸法は、表3に示す寸法以外は試験例1と同じである。
各サンプルについて、試験例1と同様にして、着火性試験と絶縁体の強度試験を行った。結果を表3に示す。
Figure 2017216173
表3に示されるように、第1直線と第2直線とがなす先端側角度が15度以上であるスパークプラグは、先端側角度が15度未満であるスパークプラグに比べて、着火性に優れている。
1 スパークプラグ
2 軸孔
3、203、303、403 絶縁体
4、204、304、404 中心電極
4a 張り出し部
5 端子金具
6 主体金具
7 接地電極
8 段付部
8a 内側段部
9 受け部
12 接続部
13 鍔部
14 後端側胴部
15 先端側胴部
16 脚長部
17 ネジ部
18 ガスシール部
20 工具係合部
21 加締め部
22、23 リング部材
24 滑石
27 外層
28 芯部
41、51、61、71 第1部
42、52、62、72 第2部、段差
43、53、63、73 第3部
G 間隙
Dk 第2部の基端外径
Ds 第2部の先端外径

Claims (5)

  1. 軸線方向に延びる軸孔を有し、先端に向かって外径が小さくなる段付部を自身の外周側に有する筒状の絶縁体と、
    前記軸孔の先端側に設けられた中心電極と、
    前記絶縁体の外周に設けられると共に筒状を有し、自身の内周に前記段付部を係止する主体金具と、
    を備えるスパークプラグであって、
    前記絶縁体は、前記段付部の先端側に隣接し、自身の外周面の算術平均粗さRaが0.5μm以下である脚長部を有し、
    前記脚長部は、
    前記段付部の先端側に隣接し、自身の基端から先端に向かって縮径する第1部と、
    前記第1部の先端側に隣接し、自身の基端から先端に向かって縮径する第2部であって、前記脚長部を切断したときに現れる前記軸線を含む切断面において、前記第1部の基端と先端とを通る第1直線よりも内側に自身の外周面を示す線が位置するとともに、当該第2部の基端と先端とを通る第2直線と前記第1直線とがなす先端側角度θがθ≧15°となる第2部と、
    前記第2部の先端側に隣接する第3部であって、自身の全体に亘る外径が前記第2部の先端外径Ds以下であるとともに、前記切断面において少なくとも前記第2部の先端に連結する後端部の外周面を示す線が、前記第2直線よりも外側に位置する第3部と、
    を備えており、
    前記第2部の前記先端外径Dsと基端外径Dkとの関係が、5μm≦(Dk−Ds)/2≦200μmを満たすことを特徴とするスパークプラグ。
  2. 前記中心電極は、自身の後端側に、外側に張り出した張り出し部を有し、
    前記絶縁体の前記軸孔は、前記中心電極の前記張り出し部を係止する内側段部を有し、自身の内周面のうち前記中心電極に対向する部位の算術平均粗さRaが0.5μm以下であり、 前記絶縁体を切断したときに現れる前記軸線を含む切断面において、
    前記軸孔のうち前記内側段部の先端側に隣接し、自身の基端から先端に向かって直線状に延びる部位を示す線分Tを先端方向に延長した仮想線Lと前記絶縁体の先端面を示す線分Tを径方向内側に延長した仮想線Lとの交点をaとすると、
    前記線分Tの先端から前記交点aまでの距離dと、前記線分Tの前記軸線側の端から前記交点aまでの距離dとが、いずれも200μm以下であることを特徴とする請求項1に記載のスパークプラグ。
  3. 前記外周面の算術平均粗さRaは0.1μm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のスパークプラグ。
  4. 前記第2部の基端は、前記段付部のうち前記主体金具に係止される部位の先端から先端方向に3mm以上離れた位置にあることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のスパークプラグ。
  5. 前記第2部の前記先端外径Dsと基端外径Dkとの関係が、5μm≦(Dk−Ds)/2≦50μmを満たすことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のスパークプラグ。
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