JP2014106112A - 電圧変動検出回路及び半導体集積回路 - Google Patents

電圧変動検出回路及び半導体集積回路 Download PDF

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Abstract

【課題】電圧変動検出時の電圧の変動を検出する感度を上げることができる。
【解決手段】動作電圧生成部12は検出対象の電圧(図1の例では配線vdd(電源配線)と配線vss(接地線)との間の電位差(電源電圧))を下げて、発振回路11の動作電圧を生成する。発振回路11は、その動作電圧を受けて発振動作を行う。変動検出部13は、発振回路11の発振周波数を測定することで検出対象の電圧の変動を検出する。これにより、発振回路11の発振周波数変動率が大きくなり、電圧変動検出時の電圧の変動を検出する感度を上げることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、電圧変動検出回路及び半導体集積回路に関する。
従来、半導体集積回路で発生するノイズの影響による電源電圧の変動を検出するために、発振回路(たとえば、リングオシレータ)を用いた手法があった。この手法では、電源電圧で駆動される発振回路の発振周波数を測定することで、電源電圧の変動の検出が行われる。
特開平8−18339号公報 特開2010−103971号公報 特開平8−68814号公報
発振回路を用いた従来の手法では、電源電圧の変動に対する発振周波数の変動が小さく、電圧センサとしての検出感度が小さいという問題があった。
発明の一観点によれば、動作電圧を受けて発振動作を行う発振回路と、検出対象の電圧を下げて前記動作電圧を生成する動作電圧生成部と、前記発振回路の発振周波数を測定することで前記電圧の変動を検出する変動検出部と、を有する電圧変動検出回路が提供される。
また、発明の一観点によれば、動作電圧を受けて発振動作を行う発振回路と、検出対象の電圧を下げて前記動作電圧を生成する動作電圧生成部と、前記発振回路の発振周波数を測定することで前記電圧の変動を検出する変動検出部と、を備えた電圧変動検出回路、を有する半導体集積回路が提供される。
開示の電圧変動検出回路及び半導体集積回路によれば、電圧の変動を検出する感度を上げることができる。
第1の実施の形態の半導体集積回路及び電圧変動検出回路の一例を示す図である。 第2の実施の形態の半導体集積回路及び電圧変動検出回路の一例を示す図である。 第2の実施の形態の電圧変動検出回路の1つ目の動作例を示すタイミングチャートである。 図3の一部を拡大した図である。 第2の実施の形態の電圧変動検出回路の2つ目の動作例を示すタイミングチャートである。 動作電圧生成部のPSRRの違いによる発振回路の動作電圧VDDVの電源電圧VDD依存性のシミュレーション結果例を示す図である。 動作電圧生成部の有無による発振回路の発振周波数fと発振周波数変動率λの電源電圧VDD依存性のシミュレーション結果を示す図である。 第3の実施の形態の半導体集積回路及び電圧変動検出回路の一例を示す図である。 第3の実施の形態の電圧変動検出回路の動作例を示すタイミングチャートである。 動作電圧生成部のPSRRの違いによる発振回路の動作電圧VCCVの電圧VCC依存性のシミュレーション結果例を示す図である。 動作電圧生成部の有無による発振回路の発振周波数fと発振周波数変動率λの電圧VCC依存性のシミュレーション結果を示す図である。 第4の実施の形態の半導体集積回路及び電圧変動検出回路の一例を示す図である。 第4の実施の形態の電圧変動検出回路の発振回路の動作電圧VCCVの電圧VCC依存性のシミュレーション結果例を示す図である。 動作電圧生成部の有無による発振回路の発振周波数fと発振周波数変動率λの電圧VCC依存性のシミュレーション結果を示す図である。 第5の実施の形態の半導体集積回路及び電圧変動検出回路の一例を示す図である。 動作電圧生成部と発振回路を抵抗成分と容量成分で表した回路である。 電圧VCCと発振回路の動作電圧VCCVの過渡応答の一例の様子を示す図である。 第6の実施の形態の半導体集積回路及び電圧変動検出回路の一例を示す図である。 発振回路に含まれるpMOSの一例を示す断面図である。 第6の実施の形態の電圧変動検出回路の発振回路の動作電圧VCCVの電圧VCC依存性のシミュレーション結果例を示す図である。 発振回路の発振周波数fと発振周波数変動率λの電圧VCC依存性のシミュレーション結果を示す図である。 第7の実施の形態の半導体集積回路及び電圧変動検出回路の一例を示す図である。 第7の実施の形態の電圧変動検出回路の動作例を示すタイミングチャートである。 第8の実施の形態の半導体集積回路及び電圧変動検出回路の一例を示す図である。 第9の実施の形態の半導体集積回路及び電圧変動検出回路の一例を示す図である。 発振回路に含まれるnMOSの一例を示す断面図である。 第10の実施の形態の半導体集積回路及び電圧変動検出回路の一例を示す図である。 第10の実施の形態の電圧変動検出回路の動作例を示すタイミングチャートである。
以下、発明を実施するための形態を、図面を参照しつつ説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態の半導体集積回路及び電圧変動検出回路の一例を示す図である。
半導体集積回路1は、配線(電源配線)vdd、配線(接地線)vssと、電圧変動検出回路10を有している。第1の実施の形態の半導体集積回路1の例では、配線vddは電源電位となっており、配線vssは基準電位(接地電位)となっているものとする。なお、波形w1は、配線vddに接続されたノイズ源nsによる、電源電位の変化を示している。
第1の実施の形態の電圧変動検出回路10は、配線vddと配線vss間の電圧(電源電圧)の変動を検出するものであり、発振回路11、動作電圧生成部12、変動検出部13、レベルシフタ14を有している。
発振回路11は、動作電圧生成部12で生成される動作電圧を受けて発振動作を行う。発振回路11の出力信号(発振信号)は、レベルシフタ14を介して変動検出部13に入力される。また、発振回路11は、配線vssに接続されている。発振回路11は、たとえば、リングオシレータなどである。
動作電圧生成部12は、検出対象の電圧を下げて発振回路11とレベルシフタ14の動作電圧を生成する。電圧変動検出回路10の例では、検出対象の電圧は電源電圧である。動作電圧生成部12は、配線vddに接続されており、配線vddの電位よりも低い電圧を生成し、その電圧を発振回路11の動作電圧として、発振回路11に供給する。このように動作電圧生成部12は、電源電圧を下げる降圧回路として機能する。
なお、動作電圧生成部12は、検出対象の電圧の変動に応じて変動する動作電圧を生成する。つまり、動作電圧生成部12は、電源電圧の変動を、生成する発振回路11の動作電圧に伝える。このため、動作電圧生成部12は、PSRR(Power Supply Rejection Ratio)が小さいことが望ましい。電源電圧の変動が、発振回路11の発振周波数に与える影響を大きくし、変動検出部13での検出精度を上げるためである。また、PSRRが小さいと、消費電力を小さくできる効果もある(詳細は後述の式(6)、(8)など参照)。本例の場合、PSRRは、配線vddの電位の変化/動作電圧の変化、で表される。PSRRの小さい動作電圧生成部12の例としては、自身のゲートとドレインが接続された(ダイオード接続された)MOSFET(Metal-Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)がある。
変動検出部13は、レベルシフタ14を介して送られてくる発振回路11の出力信号(一例が波形w2で示されている)を受け、発振回路11の発振周波数を測定することで、電圧の変動を検出する。検出結果は、電圧変動検出回路10の外に出力され、たとえば、半導体集積回路1の外部端子(図示せず)から出力される。変動検出部13は、たとえば、単位時間内の波形w2の立ち上がりエッジの個数をカウントし、その変化から、電圧の変動を検出する。たとえば、ノイズの影響により電圧が下がると、単位時間当たりのカウント数が小さくなる。
レベルシフタ14は、発振回路11の出力信号の振幅を、変動検出部13の動作電圧の振幅に応じて調整する。第1の実施の形態の電圧変動検出回路10の例では、変動検出部13は、配線vddの電位レベル(つまり電源電圧)で動作するものとしている。そのため、レベルシフタ14は、配線vddに接続されており、発振回路11の降圧された出力信号の振幅を、配線vddの電位レベルに変更する。これにより、変動検出部13では、発振周波数を精度よく検出できる。なお、たとえば、変動検出部13が、発振回路11の出力信号の信号レベルでも動作するものであり、発振回路11の出力信号を検出可能であれば、レベルシフタ14はなくてもよい。
このような、電圧変動検出回路10では、検出対象となる電圧を小さくした動作電圧で発振回路11を動作させるため、発振回路11の発振周波数変動率を大きくすることができる。発振周波数変動率は、電圧変動検出回路10において電圧変動を検出できる感度となるため、発振周波数変動率を大きくすることで感度を上げられる。また、発振周波数変動率を大きくすることで、発振回路11の消費電力が抑えられ、結果として、電圧変動検出回路10及び半導体集積回路1の消費電力が抑えられる。
以下その理由を、数式を用いて説明する。
なお、以下の式(1)〜(7)では、発振回路11の動作電圧が電源電圧VDDであるとし、電源電圧VDDの大きさと消費エネルギーEtotalの関係を説明する。
発振回路11として、たとえば、リングオシレータを仮定すると、発振回路11の発振周波数froscは、たとえば、以下の式(1)で表される。
Figure 2014106112
式(1)で、2N+1は、発振回路11に含まれるインバータ回路の段数、τは、インバータ回路の信号伝搬遅延である。一方、インバータ回路の信号伝搬遅延τは、以下の式(2)で表される。
Figure 2014106112
式(2)で、βは、β=μCox(W/L)(μは電子の移動度、Cox,W,Lは、発振回路11に用いられるトランジスタの単位面積当たりのゲート容量、ゲート幅、ゲート長)である。Kは比例係数、VDDは電源電圧、Vthはトランジスタの閾値電圧、αは短チャネル効果に依存し経験的に与えられる値であり、1〜2程度の値となる。Cinvはインバータ回路1個当たりを駆動する時にみえる平均的な負荷容量である。
式(2)を式(1)に代入すると、以下の式(3)が導かれる。
Figure 2014106112
式(3)を用いれば、電圧変動検出回路10の消費エネルギーEtotalを、たとえば、以下の式(4)で表すことができる。
Figure 2014106112
式(4)でErosc、Ecounterは、それぞれ発振回路11の消費エネルギーと変動検出部13の消費エネルギーを示している。また、αgateは変動検出部13の動作率、ngateは変動検出部13のゲート数、Cgateは、変動検出回路13に含まれる論理ゲート回路1個当たりを駆動する時にみえる平均的な負荷容量を示している。Tmeasは測定時間を示している。
式(4)のように、消費エネルギーEtotalは、測定時間Tmeasに比例している。
一方で、発振周波数froscと測定時間Tmeasと測定精度Sとの間には以下の式(5)で表される関係が成り立つ。
Figure 2014106112
測定精度Sは、式(5)のように発振周波数froscと測定時間Tmeasに比例する。変動検出部13でカウンタを用いた場合には、たとえば、波形w2の立ち上がりエッジのカウント値Countの電源電圧VDDによる変動率(微分値)として定義される。λ(VDD,Vth)は、感度(発振周波数変動率)である。式(4)と式(5)から、消費エネルギーEtotalと、測定精度S、発振周波数変動率λは、以下の式(6)のような関係が成り立つ。
Figure 2014106112
式(6)のように、測定精度Sが一定の条件では、消費エネルギーEtotalは、発振周波数変動率λが大きいほど小さくなる。
ここで、発振周波数変動率λに着目して式(5)を変形すると、ある電源電圧VDD、閾値電圧Vthのときの発振周波数変動率λ(VDD,Vth)は、以下の式(7)のように表せる。
Figure 2014106112
式(7)から、電源電圧VDDを小さくするか閾値電圧Vthを大きくすれば、発振周波数変動率λ(VDD,Vth)を大きくすることができる。
第1の実施の形態の電圧変動検出回路10では、動作電圧生成部12が、電源電圧VDD(配線vddと配線vssとの間の電位差)を小さくして、発振回路11の動作電圧とするため、発振回路11の発振周波数変動率λを大きくできる。
そのため、式(6)から明らかなように、測定精度Sが一定の条件でも、電圧変動検出回路10の消費エネルギーEtotalを小さくでき、消費電力の削減が可能となる。
なお、第1の実施の形態の電圧変動検出回路10において、発振周波数変動率λは、以下の式(8)のように表すこともできる。
Figure 2014106112
式(8)においてVDDVは、動作電圧生成部12において電源電圧VDDが降圧されることにより生成された動作電圧である。電源電圧VDDの変化分/動作電圧VDDVの変化分が前述したPSRRである。式(8)から明らかなように、PSRRを小さくすることでも、発振周波数変動率λを上げられ、電圧変動検出回路10の消費エネルギーEtotalを小さくでき、消費電力の削減が可能となる。
また、式(4)に示したように、リングオシレータを用いた発振回路11の消費電力は、インバータ回路の段数に比例するため(上記式(6)の測定時間Tmeasはインバータ回路の段数によって決まってくる)、消費電力を抑えたい場合は、インバータ回路の段数を減らせばよい。式(3)に示したように、インバータ回路の段数はインバータ回路の遅延時間に逆比例するから、消費電力を抑えるためには、インバータの遅延時間を大きくしてインバータ回路の段数を減らせばよい。インバータ回路の遅延時間は、発振回路の動作電圧を下げるか閾値電圧Vthを上昇させることで大きくすることができるため、上記の手法で、動作電圧を小さくできることで、消費電力を抑えることができる。
(第2の実施の形態)
図2は、第2の実施の形態の半導体集積回路及び電圧変動検出回路の一例を示す図である。
半導体集積回路1aは、配線(電源配線)vdd、配線(接地線)vssと、電圧変動検出回路10a、制御信号発生部20、基準クロック発生部21を有している。第2の実施の形態の半導体集積回路1aの例でも、配線vddは電源電位であり、配線vssは基準電位(接地電位)であるものとする。
電圧変動検出回路10aは、発振回路11a、動作電圧生成部12a、変動検出部13a、レベルシフタ14aを有している。
発振回路11aは、発振制御機能をもつリングオシレータとして機能し、NAND回路111と複数のインバータ回路112を有している。NAND回路111の一方の入力端子には、制御信号発生部20からの制御信号が入力され、制御信号の値に応じてリングオシレータでの発振が制御される。図2では、図示の煩雑化を避けるためNAND回路111と一部のインバータ回路112を動作電圧生成部12aに接続しているが、NAND回路111と各インバータ回路112には、動作電圧生成部12aで降圧された電源電圧が供給される。また、図示を省略しているが、NAND回路111と各インバータ回路112には、配線vssが接続されている。
このような発振回路11aは、制御信号が“1”のとき、動作電圧生成部12aで生成される動作電圧を受けて発振動作を行う。制御信号が“0”のときは、NAND回路111の出力は“1”に固定されるため、発振動作は行われない。発振回路11aの発振周波数は、たとえば、インバータ回路112の段数により調整される。
なお、発振回路11aは、特にリングオシレータに限定されることはなく、動作電圧を受けて発振動作を行うものであればよい。
動作電圧生成部12aは、第2の実施の形態の電圧変動検出回路10の例でも、配線vddに接続されており、電源電圧を下げて、発振回路11aとレベルシフタ14aの動作電圧を生成する。第2の実施の形態の電圧変動検出回路10aの例では、動作電圧生成部12aは、電源電圧を下げる降圧回路として機能する。図2に示されているように、動作電圧生成部12aは、ダイオード接続されたpチャネル型MOSFET(以下pMOSと略す)121を有している。pMOS121のソースは配線vddに接続されており、ドレインは発振回路11aとレベルシフタ14aに接続されている。さらにpMOS121のゲートは自身のドレインに接続されており、バックゲートは自身のソースに接続されている。
なお、動作電圧生成部12aは、ダイオード接続されたnチャネル型MOSFET(以下nMOSと略す)であってもよい。その場合、nMOSのドレインが配線vdd及び自身のゲートに接続され、ソースが発振回路11aに接続される。
変動検出部13aは、カウンタ131、記憶部(以下、記憶部の一例としてレジスタとして説明する)132を有している。
カウンタ131は、発振回路11aの発振回数をカウントする。図2に示されているように、カウンタ131は、レベルシフタ14aを介して送られてくる発振回路11aの出力信号を端子cclkで受ける。そして、カウンタ131は、たとえば、一定期間内の出力信号の立ち上がりエッジの個数をカウントすることで、発振回数をカウント値として出力する。カウンタ131は、端子resetで、基準クロック発生部21で発生された基準クロック(たとえば、システムクロック)を受ける。そして、カウンタ131は、たとえば、基準クロックの立ち上がりを検出すると、カウント値を“0”にリセットする。つまり、一定期間(基準クロックの周期)ごとに、カウント値がリセットされる。
レジスタ132は、基準クロックに同期して、カウンタ131のカウント値を取り込む。また、レジスタ132は、取り込んだカウント値を出力する。
なお、変動検出部13aは、図2のようなものに特に限定されるものではなく、発振周波数の変動を検出できるようなものであればよい。
レベルシフタ14aは、発振回路11aの出力信号の振幅を、変動検出部13aの動作電圧の振幅に応じて調整する。第2の実施の形態の電圧変動検出回路10aの例でも、変動検出部13aは、配線vddの電位レベルで動作するものとしている。そのため、レベルシフタ14aは、配線vddに接続されており、発振回路11aの出力信号の信号レベルを、配線vddの電位レベルに変更する。これにより、変動検出部13aでは、発振周波数を精度よく検出できる。なお、たとえば、変動検出部13aが、発振回路11aの出力信号の信号レベルでも動作するものであり、発振回路11aの出力信号を検出可能であれば、レベルシフタ14aはなくてもよい。
図3は、第2の実施の形態の電圧変動検出回路の1つ目の動作例を示すタイミングチャートである。
図3では、配線vddと配線vss間の電位差、動作電圧生成部12aと発振回路11a間を結ぶ配線vddvと配線vss間の電位差、制御信号発生部20で発生される制御信号rsenの様子が示されている。さらに、カウンタ131の端子cclkの電位(レベルシフタ14aの出力信号の電位)、カウンタ131のカウント値Count、カウンタ131の端子rclkの電位(基準クロックの電位)、レジスタ132の値が示されている。なお、カウント値Countの値の例については、細かくなりすぎるため、図3では図示を省略している。
制御信号rsenがL(Low)レベルのときは、発振回路11aは発振せず、端子cclkの電位はHレベルに固定されている。そのため、カウント値Countは“0”であり、端子rclkの電位が立ち上がると(タイミングt1)、レジスタ132は、“0”を取り込む。
制御信号rsenがHレベルに立ち上がると(タイミングt2)、発振回路11aは発振を開始する。これにより、カウンタ131は端子cclkの電位の立ち上がりをカウントしていく。そして、レジスタ132は、端子rclkの電位の立ち上がりタイミング(タイミングt3)に同期して、カウント値Count(図3の例では“80”)を取り込む。以下同様の動作が行われる。タイミングt4の部分を拡大した様子を以下に示す。
図4は、図3の一部を拡大した図である。
カウント値Countは、端子rclkの電位の立ち上がりタイミングt4でリセットされ“0”になり、リセット直前のカウント値Countである“105”は、レジスタ132に取り込まれる。
図3のように、たとえば、ノイズがなく、配線vddと配線vss間の電位差(電源電圧)がほとんど変動しない場合には、レジスタ132に格納されるカウント値Countは、ほぼ同じ値となる。
図5は、第2の実施の形態の電圧変動検出回路の2つ目の動作例を示すタイミングチャートである。図示されている信号の種類については、図3に示したものと同じである。
図5の例では、タイミングt10〜t12の間で、配線vddと配線vss間の電位差が、たとえば、電源ノイズなどの影響により小さくなっている(電圧降下が生じている)。
このとき、配線vddvと配線vss間の電位差も小さくなり、この変化を受けて、発振回路11aの発振周波数が小さくなる。これにより端子rclkの電位の立ち上がりから次の立ち上がりまでの間のカウント値Countが小さくなる。図5の例では、タイミングt11で、端子rclkの電位が立ち上がったときにレジスタ132に取り込まれるカウント値Countが“105”から“85”に減少している。タイミングt12において配線vddと配線vss間の電位差が元に戻ると、配線vddvと配線vss間の電位差、発振回路11aの発振周波数も元に戻る。これによりカウント値Countも“65”から、“90”、“105”とタイミングt10以前の値に戻っていく。
レジスタ132に取り込まれたカウント値Countは、基準クロックに同期して、複数ビットの情報として、たとえば、半導体集積回路1aの図示しない外部端子から出力される。たとえば、ユーザは、出力されたカウント値Countの変化を検出することで、電源電圧の変動を検出することができる。
以下、第2の実施の形態の電圧変動検出回路10aの効果を説明する。
図6は、動作電圧生成部のPSRRの違いによる発振回路の動作電圧VDDVの電源電圧VDD依存性のシミュレーション結果例を示す図である。縦軸は発振回路の動作電圧VDDV[V]を示し、横軸は電源電圧VDD[V]を示している。
なお、シミュレーション条件として、電源電圧VDDが1.2Vのときの発振周波数の定常値を256MHz程度としている。シミュレーション結果V1は、動作電圧生成部12aのPSRRが100であると仮定した場合の、動作電圧VDDVの電源電圧VDD依存性を示している。シミュレーション結果V2は、図2に示したようなpMOS121を適用した動作電圧生成部12a(PSRR≒1.3)を適用した場合の、動作電圧VDDVの電源電圧VDD依存性を示している。
シミュレーション結果V1に表されているように、PSRRが大きいと、電源電圧VDDが変化しても、動作電圧VDDVは、ほぼ変化しない。これに対して、PSRRが小さい動作電圧生成部12aを適用した場合のシミュレーション結果V2では、電源電圧VDDの変動が動作電圧VDDVに伝わっている。また、シミュレーション結果V2に表されているように、PSRRが小さい動作電圧生成部12aでも、電源電圧VDD=1.2[V]から、動作電圧VDDV=0.7V程度まで、降圧できている。
図7(A)は、動作電圧生成部の有無による発振回路の発振周波数fの電源電圧VDD依存性のシミュレーション結果を示す図である。また、図7(B)は、動作電圧生成部の有無による発振周波数変動率λの電源電圧VDD依存性のシミュレーション結果を示す図である。図7(A)において、横軸は電源電圧VDD[V]を示し、縦軸は発振周波数f[MHz]を示している。また、図7(B)において、横軸は電源電圧VDD[V]を示し、縦軸は発振周波数変動率λを示している。
なお、シミュレーション条件として、電源電圧VDDが1.2Vのときの発振周波数の定常値を256MHz程度としている。
図7(A)において、シミュレーション結果V3は、動作電圧生成部12aを設けずに電源電圧VDDを発振回路11aに印加した場合の、発振回路11aの発振周波数fの電源電圧VDD依存性を示している。シミュレーション結果V4は、動作電圧生成部12aを設け、電源電圧VDDを降圧した動作電圧VDDVを発振回路11aに印加した場合の、発振回路11aの発振周波数fの電源電圧VDD依存性を示している。
シミュレーション結果V3,V4に表されているように、動作電圧生成部12aを有した方が、電源電圧VDDの変化に対して発振周波数fが大きく変動する。
図7(B)において、シミュレーション結果V5は、動作電圧生成部12aを設けずに電源電圧VDDを発振回路11aに印加した場合の、発振回路11aの発振周波数変動率λの電源電圧VDD依存性を示している。シミュレーション結果V6は、動作電圧生成部12aを設け、電源電圧VDDを降圧した動作電圧VDDVを発振回路11aに印加した場合の、発振回路11aの発振周波数変動率λの電源電圧VDD依存性を示している。
シミュレーション結果V5,V6に表されているように、動作電圧生成部12aを有した方が、発振周波数変動率λが大きくなる。つまり、電圧変動を検出する感度を向上できる。電源電圧VDDが1.2Vのとき、動作電圧生成部12aを有さない場合の発振周波数変動率λは、約1.3であるのに対して、動作電圧生成部12aを有する場合の発振周波数変動率λは、約4.3であり、約3.3倍である。
また、式(6)の関係から、測定精度Sが一定の条件では、動作電圧生成部12aを設けることで、動作電圧生成部12aを設けない場合よりも、消費エネルギーEtotalを約3.3分の1にすることができる。
(第3の実施の形態)
図8は、第3の実施の形態の半導体集積回路及び電圧変動検出回路の一例を示す図である。
第3の実施の形態の半導体集積回路1bでは、電圧変動検出回路10bの動作電圧生成部12aは、電源電位となる配線vddではなく、任意の電位となる配線vccに接続されている。これにより動作電圧生成部12aは、配線vccの電位を下げ、配線vccと配線vss間の電位差を小さくしたものを動作電圧VCCVとして、配線vccvを介して発振回路11aに印加する。他は、第2の実施の形態の電圧変動検出回路10aと同様である。このような電圧変動検出回路10bでは、ノイズなどによる、配線vccの電位変動を検出することができる。
図9は、第3の実施の形態の電圧変動検出回路の動作例を示すタイミングチャートである。
図9では、配線vccと配線vss間の電位差、動作電圧生成部12aと発振回路11a間を結ぶ配線vccvと配線vss間の電位差、制御信号発生部20で発生される制御信号rsenの様子が示されている。さらに、カウンタ131の端子cclkの電位(レベルシフタ14aの出力信号の電位)、カウンタ131のカウント値Count、カウンタ131の端子rclkの電位(基準クロックの電位)、レジスタ132の値が示されている。なお、カウント値Countの値の例については、細かくなりすぎるため、図9では図示を省略している。
図9の例では、タイミングt20〜t22の間で、配線vccと配線vss間の電位差が、たとえば、電源ノイズなどの影響により小さくなっている(電圧降下が生じている)。
このとき、配線vccvと配線vss間の電位差も小さくなり、この変化を受けて、発振回路11aの発振周波数が短くなる。これにより端子rclkの電位の立ち上がりから次の立ち上がりまでの間のカウント値Countが小さくなる。図9の例では、タイミングt21で、端子rclkの電位が立ち上がったときにレジスタ132に取り込まれるカウント値Countが“105”から“85”に減少している。タイミングt22において配線vccと配線vss間の電位差が元に戻ると、配線vccvと配線vss間の電位差、発振回路11aの発振周波数も元に戻る。これによりカウント値Countも“65”から、“90”、“105”とタイミングt20以前の値に戻っていく。
レジスタ132に取り込まれたカウント値Countは、基準クロックに同期して、複数ビットの情報として、たとえば、半導体集積回路1bの図示しない外部端子から出力される。たとえば、ユーザは、出力されたカウント値Countの変化を検出することで、配線vccと配線vss間の電位差の変動を検出することができる。
以下、第3の実施の形態の電圧変動検出回路10bの効果を説明する。
図10は、動作電圧生成部のPSRRの違いによる発振回路の動作電圧VCCVの電圧VCC依存性のシミュレーション結果例を示す図である。縦軸は発振回路の動作電圧VCCV[V]を示し、横軸は配線vccと配線vssとの間の電圧VCC[V]を示している。
なお、シミュレーション条件として、電圧VCC、電源電圧VDDが1.2Vのときの発振周波数の定常値を256MHz程度としている。シミュレーション結果V10は、動作電圧生成部12aのPSRRが100であると仮定した場合の、発振回路11aの動作電圧VCCVの電圧VCC依存性を示している。シミュレーション結果V11は、図8に示したようなpMOS121を適用した動作電圧生成部12a(PSRR≒1.3)を適用した場合の、発振回路11aの動作電圧VCCVの電圧VCC依存性を示している。
シミュレーション結果V10に表されているように、PSRRが大きいと、電圧VCCが変化しても、動作電圧VCCVは、ほぼ変化しない。これに対して、PSRRが小さい動作電圧生成部12aを適用した場合のシミュレーション結果V11では、電圧VCCの変動が動作電圧VCCVに伝わっている。また、シミュレーション結果V11に表されているように、PSRRが小さい動作電圧生成部12aでも、電圧VCC=1.2[V]から、動作電圧VCCV=0.7V程度まで、降圧できる。
図11(A)は、動作電圧生成部の有無による発振回路の発振周波数fの電圧VCC依存性のシミュレーション結果を示す図である。また、図11(B)は、動作電圧生成部の有無による発振周波数変動率λの電圧VCC依存性のシミュレーション結果を示す図である。図11(A)において、横軸は電圧VCC[V]を示し、縦軸は発振周波数f[MHz]を示している。また、図11(B)において、横軸は電圧VCC[V]を示し、縦軸は発振周波数変動率λを示している。
なお、シミュレーション条件として、電圧VCC、電源電圧VDDが1.2Vのときの発振周波数の定常値を256MHz程度としている。
図11(A)において、シミュレーション結果V12は、動作電圧生成部12aを設けずに電圧VCCを発振回路11aに印加した場合の、発振回路11aの発振周波数fの電圧VCC依存性を示している。シミュレーション結果V13は、動作電圧生成部12aを設け、電圧VCCを降圧した動作電圧VCCVを発振回路11aに印加した場合の、発振回路11aの発振周波数fの電圧VCC依存性を示している。
シミュレーション結果V12,V13に表されているように、動作電圧生成部12aを有した方が、電圧VCCの変化に対して発振周波数fが大きく変動する。
図11(B)において、シミュレーション結果V14は、動作電圧生成部12aを設けずに電圧VCCを発振回路11aに印加した場合の、発振回路11aの発振周波数変動率λの電圧VCC依存性を示している。シミュレーション結果V15は、動作電圧生成部12aを設け、電圧VCCを降圧した動作電圧VCCVを発振回路11aに印加した場合の、発振回路11aの発振周波数変動率λの電圧VCC依存性を示している。
シミュレーション結果V14,V15に表されているように、動作電圧生成部12aを有した方が、発振周波数変動率λが大きくなる。つまり、電圧変動を検出する感度を向上できる。電圧VCCが1.2Vのとき、動作電圧生成部12aを有さない場合の発振周波数変動率λは、約1.3であるのに対して、動作電圧生成部12aを有する場合の発振周波数変動率λは、約4.3であり、約3.3倍である。
また、電源電圧VDDを電圧VCCに読み替えた式(6)の関係から、測定精度Sが一定の条件では、動作電圧生成部12aを設けることで、動作電圧生成部12aを設けない場合よりも、消費エネルギーEtotalを約3.3分の1にすることができる。
このように、電圧変動検出回路10bでは、電源電圧の変動を検出する場合と同様に、電圧変動を検出する感度を向上できるとともに、消費エネルギーEtotalを小さくでき、消費電力を削減できる。
(第4の実施の形態)
図12は、第4の実施の形態の半導体集積回路及び電圧変動検出回路の一例を示す図である。第3の実施の形態の電圧変動検出回路10bと同様の要素については同一符号を付している。
第4の実施の形態の半導体集積回路1cでは、電圧変動検出回路10cの動作電圧生成部12bは、ダイオード接続された2つのpMOS121−1,121−2を有しており、より大きく配線vccの電位を下げることができるようにしている。これにより発振回路11aの動作電圧VCCVをより小さくできるため、発振回路11aの発振周波数変動率λをより大きくすることができる。つまり、電圧変動を検出する感度をより向上できる。
また、2つのレベルシフタ14a−1,14a−2が設けられている。レベルシフタ14a−1は、発振回路11a、pMOS121−1,121−2のドレイン及び配線vssに接続されている。レベルシフタ14a−1は、発振回路11aの出力信号の電位レベル(振幅)を、動作電圧VCCVの電位レベルからpMOS121−1のドレインの電位レベルに引き上げる。レベルシフタ14a−2は、レベルシフタ14a−1の出力端子、pMOS121−1のドレイン及び配線vdd,vssに接続されている。レベルシフタ14a−2は、レベルシフタ14a−1からの出力信号の電位レベルを、pMOS121−1のドレインの電位レベルから、配線vddの電位レベル(電源電位)まで引き上げる。
1つのレベルシフタ14aを用いる場合、電源電位と、配線vccvの電位差が大きすぎるとレベルシフタ14aが動作しなくなる懸念があるが、複数段のレベルシフタ14a−1,14a−2を設けることでその問題を解決することができる。
電圧変動検出回路10cの動作については、第3の実施の形態の電圧変動検出回路10bの動作と同様であるので(図9など参照)、説明を省略する。
以下、第4の実施の形態の電圧変動検出回路10cの効果を説明する。
図13は、第4の実施の形態の電圧変動検出回路の発振回路の動作電圧VCCVの電圧VCC依存性のシミュレーション結果例を示す図である。縦軸は発振回路の動作電圧VCCV[V]を示し、横軸は配線vccと配線vssとの間の電圧VCC[V]を示している。
なお、シミュレーション条件として、電圧VCC、電源電圧VDDが1.2Vのときの発振周波数の定常値を70MHz程度としている。シミュレーション結果V21は、図12に示したようなpMOS121−1,121−2を適用した動作電圧生成部12b(PSRR≒2.5)を適用した場合の、発振回路11aの動作電圧VCCVの電圧VCC依存性を示している。
シミュレーション結果V21に表されているように、電圧VCCの変動が動作電圧VCCVに伝わっている。さらに、電圧VCC=1.2[V]のとき、動作電圧VCCV=0.42V程度であり、第2、第3の実施の形態の電圧変動検出回路10a,10bよりも大きく降圧できている。
図14(A)は、動作電圧生成部の有無による発振回路の発振周波数fの電圧VCC依存性のシミュレーション結果を示す図である。また、図14(B)は、動作電圧生成部の有無による発振周波数変動率λの電圧VCC依存性のシミュレーション結果を示す図である。図14(A)において、横軸は電圧VCC[V]を示し、縦軸は発振周波数f[MHz]を示している。また、図14(B)において、横軸は電圧VCC[V]を示し、縦軸は発振周波数変動率λを示している。
なお、シミュレーション条件として、電圧VCC、電源電圧VDDが1.2Vのときの発振周波数の定常値を70MHz程度としている。
図14(A)において、シミュレーション結果V22は、動作電圧生成部12bを設けずに電圧VCCを発振回路11aに印加した場合の、発振回路11aの発振周波数fの電圧VCC依存性を示している。シミュレーション結果V23は、動作電圧生成部12bを設け、電圧VCCを降圧して生成された動作電圧VCCVを発振回路11aに印加した場合の、発振回路11aの発振周波数fの電圧VCC依存性を示している。
シミュレーション結果V22,V23に表されているように、動作電圧生成部12bを有した方が、電圧VCCの変化に対して発振周波数fが大きく変動することについては、前述した第2、第3の実施の形態の電圧変動検出回路10a,10bと同じである。
図14(B)において、シミュレーション結果V24は、動作電圧生成部12bを設けずに電圧VCCを発振回路11aに印加した場合の、発振回路11aの発振周波数変動率λの電圧VCC依存性を示している。シミュレーション結果V25は、動作電圧生成部12bを設け、電圧VCCを降圧して生成された動作電圧VCCVを発振回路11aに印加した場合の、発振回路11aの発振周波数変動率λの電圧VCC依存性を示している。
シミュレーション結果V24,V25に表されているように、動作電圧生成部12bを有した方が、発振周波数変動率λが大きくなることについては、前述した第2、第3の実施の形態の電圧変動検出回路10a,10bと同じである。さらに、第4の実施の形態の電圧変動検出回路10cでは、電圧VCCが1.2Vのとき、動作電圧生成部12bを有する場合の発振周波数変動率λは、約7.8である。これは、動作電圧生成部12bを有さない場合の発振周波数変動率λ(約1.4)の、約5.6倍である。この値は、前述した第2、第3の実施の形態の電圧変動検出回路10a,10bよりも大きい。つまり、電圧変動を検出する感度をより向上できる。
電源電圧VDDを電圧VCCに読み替えた式(6)の関係から、測定精度Sが一定の条件では、動作電圧生成部12bを設けることで、動作電圧生成部12bを設けない場合よりも、消費エネルギーEtotalを約5.5分の1にすることができる。
このように、電圧変動検出回路10cではpMOS121−1,121−2により、配線vccの電位をより大きく下げ、発振回路11aの動作電圧を小さくしている。これにより、第2、第3の実施の形態の電圧変動検出回路10a,10bよりも、電圧変動を検出する感度を向上できるとともに、消費電力を多く削減できる。
なお、上記の電圧変動検出回路10cの例では、発振回路11aの動作電圧がより小さくなるため、発振周波数の上限値が下がる。そのため、発振周波数が小さくてもよい場合(たとえば、電圧変動が発生する時間が長い場合)に適用することが好ましい。
また、上記の電圧変動検出回路10cでは、2段のpMOS121−1,12−2を設けた場合について説明したが、3段以上としてもよく、それに対応してレベルシフタ14a−1,14a−2も3段以上としてもよい。また、pMOSの代わりにダイオード接続されたnMOSを複数段用いてもよい。
(第5の実施の形態)
図15は、第5の実施の形態の半導体集積回路及び電圧変動検出回路の一例を示す図である。第3の実施の形態の電圧変動検出回路10bと同様の要素については同一符号を付している。
第5の実施の形態の半導体集積回路1dにおいて、電圧変動検出回路10dは、動作電圧生成部12aと発振回路11aとの間の配線vccv(発振回路11aに動作電圧を印加する配線)と、配線vccとの間に容量素子C1が接続されている。この容量素子C1はカップリング容量として機能する。容量素子C1を設けることで、容量素子C1を設けない場合に比べて、過渡的なPSRRを小さくすることができる。式(8)から、PSRRを小さくできると、発振周波数変動率λを大きくできるため、電圧変動を検出する感度を向上できる。そのため、精度の高い電圧変動の検出が可能であるとともに、式(6)から測定精度Sを一定とした場合、消費エネルギーEtotalを削減できる。
電圧変動検出回路10dの動作については、第3の実施の形態の電圧変動検出回路10bの動作と同様であるので、説明を省略する。
以下、容量素子C1を設けることで容量素子C1を設けない場合よりもPSRRを小さくできる理由について説明する。
電圧の電圧降下に対する動作電圧の過渡的な応答を見るために、以下のように動作電圧生成部12aと発振回路11aを抵抗成分と容量成分で表す。
図16は、動作電圧生成部と発振回路を抵抗成分と容量成分で表した回路である。
配線vccと配線vssとの間に、抵抗r1と容量c1による並列回路と、抵抗r2と容量c2による並列回路が接続されている。
抵抗r1は、動作電圧生成部12aの抵抗成分を示し、容量c1は図15の容量素子C1に相当するものである。また、抵抗r2は発振回路11aの抵抗成分であり、容量c2は発振回路11aの容量成分を示している。
以下の説明では、抵抗r1の抵抗値をRPSW、容量c1(容量素子C1)の容量値をCVCCV、抵抗r2の抵抗値をReff、容量c2の容量値をCeffとする。
図17は、電圧VCCと発振回路の動作電圧VCCVの過渡応答の一例の様子を示す図である。VCC(t)は電圧VCCの時間変化を示しており、VCCV(t)は動作電圧VCCVの時間変化を示している。図17では、t=+0(図中の黒丸の時点)で、電圧VCCにΔVCCの電圧降下が発生したときの、動作電圧VCCVの過渡応答の様子が示されている。
この過渡応答は、以下のような式(9)で表される。
Figure 2014106112
式(9)において、VCC(−0)は、t=−0(図中の白丸の時点)での電圧VCCの値である。u(t)は、単位ステップ関数である。
式(9)のVCCV(t)を、ラプラス変換を用いて解くと以下のようになる。
Figure 2014106112
式(10)の結果から、t=+0における動作電圧VCCVの値、VCCV(+0)と、t=∞における動作電圧VCCVの値(収束値)、VCCV(∞)は、以下の式(11),(12)で表せる。
Figure 2014106112
Figure 2014106112
式(11)から、容量素子C1の容量値であるCVCCVが大きいほど、t=+0における動作電圧VCCVの値が小さくなることがわかる。
ここで、ΔVCCV(t)が以下の式(13)のようになるため、ΔVCCV(+0)とΔVCCV(∞)は式(14),(15)のように表せる。
Figure 2014106112
Figure 2014106112
Figure 2014106112
動作電圧VCCVが収束するまでの時間をTd(CVCCVが大きいほど長くなる)とすると、PSRRは以下の式(16)で表せる。
Figure 2014106112
式(14)〜(16)から、CVCCV=0のときのPSRRと、CVCCV>0のときのPSRRは、以下の式(17),(18)で表せる。
Figure 2014106112
Figure 2014106112
式(17),(18)から、PSRR(CVCCV>0)<PSRR(CVCCV=0)であることがわかり、CVCCVが大きいほど、過渡的に見た場合のPSRRが小さくなることがわかる。
このように、容量素子C1を設けることで、容量素子C1を設けない場合よりも、PSRRを小さくできる。PSRRを小さくできると、発振周波数変動率λを大きくできるため、電圧変動を検出する感度を向上できるとともに、消費エネルギーEtotalを削減でき、消費電力を抑制できる。
(第6の実施の形態)
図18は、第6の実施の形態の半導体集積回路及び電圧変動検出回路の一例を示す図である。第3の実施の形態の電圧変動検出回路10bと同様の要素については同一符号を付している。
第6の実施の形態の半導体集積回路1e及び電圧変動検出回路10eでは、発振回路11bに含まれるpMOSのnウェルには、動作電圧以上の電圧が印加されている。たとえば、電源電位となっている配線vddとnウェルが電気的に接続される。図18では、pMOSは図示されていないが、NAND回路111やインバータ回路112に含まれるものである。
図19は、発振回路に含まれるpMOSの一例を示す断面図である。
pMOS150は、基板151に形成されるnウェル152、p型のソース/ドレイン領域153,154、ソース/ドレイン領域153,154を跨ぐように形成されるゲート酸化膜155、ゲート酸化膜155上に形成されるゲート電極156を有する。nウェル152には、コンタクトのための高濃度のn型層157が形成されており、ビア158が接続されている。このビア158が配線vddに接続される。これにより、nウェル152と配線vddが電気的に接続され、nウェル152が逆バイアスされることにより、pMOS150の閾値電圧Vthが引き上がる。
式(7)に示したように閾値電圧Vthを上げることで、発振周波数変動率λを大きくすることができるので、式(6)からわかるように、測定精度Sが一定条件のもとでは、消費エネルギーEtotalを小さくでき、消費電力を削減することができる。
電圧変動検出回路10eの動作については、第3の実施の形態の電圧変動検出回路10bの動作と同様であるので、説明を省略する。
以下、第6の実施の形態の電圧変動検出回路10eの効果を説明する。
図20は、第6の実施の形態の電圧変動検出回路の発振回路の動作電圧VCCVの電圧VCC依存性のシミュレーション結果例を示す図である。縦軸は発振回路の動作電圧VCCV[V]を示し、横軸は配線vccと配線vssとの間の電圧VCC[V]を示している。
なお、シミュレーション条件として、電圧VCC、電源電圧VDDが1.2Vのときの発振周波数の定常値を256MHz程度としている。シミュレーション結果V31は、図18に示したような動作電圧生成部12a(PSRR≒1.4)を適用した場合の、発振回路11bの動作電圧VCCVの電圧VCC依存性を示している。
シミュレーション結果V31に表されているように、電圧VCCの変動が動作電圧VCCVに伝わっている。さらに、電圧VCC=1.2[V]のとき、動作電圧VCCV=0.7V程度であり、0.5V程度降圧できている。
図21(A)は、発振回路の発振周波数fの電圧VCC依存性のシミュレーション結果を示す図である。また、図21(B)は、発振周波数変動率λの電圧VCC依存性のシミュレーション結果を示す図である。図21(A)において、横軸は電圧VCC[V]を示し、縦軸は発振周波数f[MHz]を示している。また、図21(B)において、横軸は電圧VCC[V]を示し、縦軸は発振周波数変動率λを示している。
なお、シミュレーション条件として、電圧VCC、電源電圧VDDが1.2Vのときの発振周波数の定常値を256MHz程度としている。
図21(A)において、シミュレーション結果V32は、動作電圧生成部12aを設けずに電圧VCCを発振回路11bに印加した場合の、発振周波数fの電圧VCC依存性を示している。シミュレーション結果V33は、図8に示したように動作電圧生成部12aを設け、電圧VCCを降圧して生成された動作電圧VCCVを発振回路11aに印加した場合の、発振回路11aの発振周波数fの電圧VCC依存性を示している。また、シミュレーション結果V34は、図18に示したように動作電圧生成部12aを設けるとともに、配線vddを発振回路11bに含まれるpMOSのnウェルに電気的に接続した場合の、発振回路11bの発振周波数fの電圧VCC依存性を示している。
シミュレーション結果V32,V34で表されているように、動作電圧生成部12aを設けると、動作電圧生成部12aがないものより、電圧VCCの変化に対して発振周波数fが大きく変動する。また、シミュレーション結果V33,V34で表されているように、配線vddを発振回路11bに含まれるpMOSのnウェルに電気的に接続すると、図8に示した電圧変動検出回路10bよりも、電圧VCCの変化に対して発振周波数fが大きく変動する。
図21(B)において、シミュレーション結果V35は、動作電圧生成部12aを設けずに電圧VCCを発振回路11aに印加した場合の、発振回路11aの発振周波数変動率λの電圧VCC依存性を示している。シミュレーション結果V36は、図8に示したように動作電圧生成部12aを設け、電圧VCCを降圧して生成された動作電圧VCCVを発振回路11aに印加した場合の、発振回路11aの発振周波数変動率λの電圧VCC依存性を示している。また、シミュレーション結果V37は、図18に示したように動作電圧生成部12aを設けるとともに配線vddを発振回路11bに含まれるpMOSのnウェルに電気的に接続した場合の、発振回路11bの発振周波数変動率λの電圧VCC依存性を示している。
シミュレーション結果V35,V37に表されているように、電圧変動検出回路10eでは、動作電圧生成部12aを有さないものより、発振周波数変動率λが大きくなる。つまり、電圧変動を検出する感度を向上できる。たとえば、電圧VCCが1.2Vのとき、動作電圧生成部12aを有さない場合の発振周波数変動率λは、約1.3であるのに対して、電圧変動検出回路10eでは発振周波数変動率λは、約5.4であり、約4.2倍となる。さらに、シミュレーション結果V36,V37に表されているように、電圧変動検出回路10eでは、図8に示したような、電圧変動検出回路10bよりも発振周波数変動率λが大きくなる。
したがって、電圧変動検出回路10eは、電圧変動検出回路10bよりも、さらに電圧変動を検出する感度を向上できるとともに、消費エネルギーEtotalを小さくでき、消費電力を削減できる。
(第7の実施の形態)
図22は、第7の実施の形態の半導体集積回路及び電圧変動検出回路の一例を示す図である。図8に示した第3の実施の形態の電圧変動検出回路10bと同様の要素については同一符号を付している。
第7の実施の形態の半導体集積回路1f及び電圧変動検出回路10fでは、動作電圧生成部12cは、基準電位(接地電位)となっている配線vssに接続されている。動作電圧生成部12cは、配線vssの電位を上げることで、検出対象の配線vccと配線vss間の電圧を下げ、発振回路11cとレベルシフタ14aの動作電圧とする。つまり、動作電圧生成部12cは、接地電位を引き上げる昇圧回路として機能する。図22に示されているように、動作電圧生成部12cは、ダイオード接続されたnMOS122を有している。nMOS122のソースは配線vssに接続されており、ドレインは発振回路11cに接続されている。さらにnMOS122のゲートは自身のドレインに接続されている。
なお、動作電圧生成部12cは、ダイオード接続されたpMOSであってもよい。その場合、pMOSのドレインが配線vss及び自身のゲートに接続され、ソースが発振回路11cとレベルシフタ14aに接続される。
発振回路11cは、第3の実施の形態の電圧変動検出回路10bの発振回路11aと同様に、NAND回路111と複数のインバータ回路112を有している。しかし、発振回路11cは、発振回路11aと異なり、NAND回路111と各インバータ回路112には、動作電圧生成部12cで引き上げられた接地電位が配線vssvを介して供給される。なお、図22では、図示の煩雑化を避けるためNAND回路111と一部のインバータ回路112が動作電圧生成部12cに接続しているように図示されている。
また、NAND回路111と各インバータ回路112には、配線vccが接続されている。なお、図22では、図示の煩雑化を避けるためNAND回路111と一部のインバータ回路112が配線vccに接続しているように図示されている。
図23は、第7の実施の形態の電圧変動検出回路の動作例を示すタイミングチャートである。
図23では、配線vccと配線vss間の電位差、動作電圧生成部12cと発振回路11c間を結ぶ配線vssvと配線vcc間の電位差、制御信号発生部20で発生される制御信号rsenの様子が示されている。さらに、カウンタ131の端子cclkの電位(レベルシフタ14aの出力信号の電位)、カウンタ131のカウント値Count、カウンタ131の端子rclkの電位(基準クロックの電位)、レジスタ132の値が示されている。なお、カウント値Countの値の例については、細かくなりすぎるため、図示を省略している。
図23の例では、タイミングt30〜t32の間で、配線vccと配線vss間の電位差が、たとえば、電源ノイズなどの影響により小さくなっている。
このとき、配線vssvと配線vcc間の電位差も小さくなり、この変化を受けて、発振回路11cの発振周波数が短くなる。これにより端子rclkの電位の立ち上がりから次の立ち上がりまでの間のカウント値Countが小さくなる。図23の例では、タイミングt31で、端子rclkの電位が立ち上がったときにレジスタ132に取り込まれるカウント値Countが“105”から“85”に減少している。タイミングt32において配線vccと配線vss間の電位差が元に戻ると、配線vssvと配線vss間の電位差、発振回路11cの発振周波数も元に戻る。これによりカウント値Countも“65”から、“90”、“105”とタイミングt30以前の値に戻っていく。
このように、レジスタ132に取り込まれたカウント値Countの変化を検出することで、配線vccと配線vss間の電位差の変動を検出することができる。
また、電圧変動検出回路10fは、図8に示した第3の実施の形態の電圧変動検出回路10bと同様の効果を有する。すなわち、動作電圧生成部12cが、接地電位を引き上げ、配線vccと配線vss間の電位差を小さくして、発振回路11cの動作電圧を生成するため、動作電圧生成部12cがないものより、発振回路11cの発振周波数変動率λを大きくできる。これにより、電圧変動を検出する感度を向上できるとともに、前述した消費エネルギーEtotalを小さくでき、消費電力を削減できる。
(第8の実施の形態)
図24は、第8の実施の形態の半導体集積回路及び電圧変動検出回路の一例を示す図である。図22に示した第7の実施の形態の電圧変動検出回路10fと同様の要素については同一符号を付している。
第8の実施の形態の半導体集積回路1gにおいて、電圧変動検出回路10gは、動作電圧生成部12cと発振回路11cとの間の配線vssvと、配線vssとの間に容量素子C10が接続されている。この容量素子C10はカップリング容量として機能する。第5の実施の形態の電圧変動検出回路10dと同様に、容量素子C10を設けることで、容量素子C1を設けない場合に比べて、PSRRを小さくすることができる。式(8)から、PSRRを小さくできると、発振周波数変動率λを大きくできるため、電圧変動を検出する感度を向上できるとともに、式(6)に示されているように、消費エネルギーEtotalを削減できる。
電圧変動検出回路10gの動作については、第7の実施の形態の電圧変動検出回路10fの動作と同様であるので(図23など参照)、説明を省略する。
(第9の実施の形態)
図25は、第9の実施の形態の半導体集積回路及び電圧変動検出回路の一例を示す図である。図22に示した第7の実施の形態の電圧変動検出回路10fと同様の要素については同一符号を付している。
第9の実施の形態の半導体集積回路1h及び電圧変動検出回路10hでは、発振回路11dに含まれるnMOSのpウェルには、動作電圧以下の電圧が印加されている。たとえば、接地電位となっている配線vssとpウェルが電気的に接続される。図25ではnMOSは図示されていないが、NAND回路111やインバータ回路112に含まれるものである。
図26は、発振回路に含まれるnMOSの一例を示す断面図である。
nMOS160は、基板161に形成されるpウェル162、n型のソース/ドレイン領域163,164、ソース/ドレイン領域163,164を跨ぐように形成されるゲート酸化膜165、ゲート酸化膜165上に形成されるゲート電極166を有する。pウェル162には、コンタクトのための高濃度のp型層167が形成されており、ビア168が接続されている。このビア168が配線vssに接続される。これにより、pウェル162と配線vssが電気的に接続され、pウェル162が逆バイアスされることにより、nMOS160の閾値電圧Vthが引き上がる。
式(7)に示したように閾値電圧Vthを上げることで、発振周波数変動率λを大きくすることができるので、電圧変動を検出する感度を向上できる。また、式(6)に示されているように、消費エネルギーEtotalを小さくでき、消費電力を削減することができる。
電圧変動検出回路10hの動作については、第7の実施の形態の電圧変動検出回路10fの動作と同様であるので説明を省略する。
(第10の実施の形態)
図27は、第10の実施の形態の半導体集積回路及び電圧変動検出回路の一例を示す図である。第3の実施の形態の電圧変動検出回路10bと同様の要素については同一符号を付している。
第10の実施の形態の半導体集積回路1i及び電圧変動検出回路10iでは、変動検出部13が、周波数比較部133を有している。
周波数比較部133は、レジスタ132から出力されるカウント値(発振回路11aの発振周波数の大きさを示す)と、判定基準値とを比較し、比較結果を出力する。周波数比較部133は、記憶部134と比較部135を有している。
記憶部134は、ROM(Read Only Memory)などであり、判定基準値を記憶している。比較部135は、レジスタ132から出力されるカウント値と、記憶部134に記憶されている判定基準値とを比較し、比較結果を出力する。たとえば、カウント値が判定基準値以上であれば、Hレベルの信号を出力し、カウント値が判定基準値より小さい場合には、Lレベルの信号を出力する。
図28は、第10の実施の形態の電圧変動検出回路の動作例を示すタイミングチャートである。
図28では、配線vccと配線vss間の電位差、動作電圧生成部12aと発振回路11a間を結ぶ配線vccvと配線vss間の電位差、制御信号発生部20で発生される制御信号rsenの様子が示されている。さらに、カウンタ131の端子cclkの電位(レベルシフタ14aの出力信号の電位)、カウンタ131のカウント値Count、カウンタ131の端子rclkの電位(基準クロックの電位)、レジスタ132の値が示されている。さらに、比較部135の出力信号outが示されている。なお、カウント値Countの値の例については、細かくなりすぎるため、図示を省略している。
図28の例では、たとえば、記憶部134に記憶されている判定基準値を、70としている。
図28に示されているように、レジスタ132に取り込まれたカウント値が80となると(タイミングt40)、比較部135は、カウント値が判定基準値の70以上であるので、出力信号outをHレベルとする。
タイミングt41で、配線vccと配線vss間の電位差が、たとえば、電源ノイズなどの影響により小さくなり、その影響でタイミングt42からレジスタ132に取り込まれるカウント値も小さくなり始める。ただし、タイミングt42では、カウント値は判定基準値以上であるので、出力信号outはHレベルのままである。タイミングt43で、カウント値が判定基準値を下回ると、比較部135は、出力信号outをLレベルとする。図28の例では、タイミングt44で、配線vccと配線vss間の電位差が元に戻り、レジスタ132に取り込まれるカウント値が90となっている。このとき、比較部135は、カウント値が判定基準値以上であるため、出力信号outをHレベルとしている。
このように、レジスタ132に取り込まれたカウント値の変化を検出することで、配線vccと配線vss間の電位差の変動を検出することができる。また、判定基準値とカウント値とを比較して、その比較結果を出力することで、電位差の大きな変動が検出しやすくなる。
以上、複数の実施の形態に基づき、本発明の電圧変動検出回路及び半導体集積回路の一観点について説明してきた。
近年、スマートフォンやセンサーデバイスの普及に伴い、半導体集積回路の低消費電力化の要求が増してきている。一般的に、性能と電力(消費エネルギー)はトレードオフの関係にあり、低消費電力化の要求を満たすために、性能が下がってしまうことが問題視されている。
上述の各実施の形態の電圧変動検出回路は、検出対象の電圧を下げた動作電圧で発振回路を動作させる。これにより、発振回路の発振周波数変動率λが大きくなり、式(6)の関係から、性能(測定精度S)を落とさずに消費エネルギーEtotalを下げた電圧測定を行うことが可能である。また、製造テクノロジが変わっても、上記の電圧変動検出回路はデジタル回路で設計できるため、アナログ回路を用いた電圧センサよりも設計が楽であるという利点がある。このため、上記の電圧変動検出回路の適用可能性は広いと考えられる。
なお、上記では、本発明の電圧変動検出回路及び半導体集積回路の一観点について説明してきたが、これらは一例にすぎず、上記の記載に限定されるものではない。
たとえば、上記の各実施の形態同士を組み合わせてもよい。たとえば、第2の実施の形態の電圧変動検出回路10aにおいても、動作電圧生成部12aのpMOS121やレベルシフタ14aを、複数段設けてもよいし、配線vddと配線vddvの間に容量素子を接続してもよい。また、第2の実施の形態の電圧変動検出回路10aにおいても、動作電圧生成部12aを配線vddに接続する代わりに、配線vssに接続して、接地電位を上げてもよい。また、第10の実施の形態の電圧変動検出回路10iにおける周波数比較部133は、上記の例では、第3の実施の形態の電圧変動検出回路10bに組み合わせた場合を説明したが、他の実施の形態でも使用できる。
1 半導体集積回路
10 電圧変動検出回路
11 発振回路
12 動作電圧生成部(降圧回路)
13 変動検出部
14 レベルシフタ
ns ノイズ源
vdd,vss 配線
w1,w2 波形

Claims (11)

  1. 動作電圧を受けて発振動作を行う発振回路と、
    検出対象の電圧を下げて前記動作電圧を生成する動作電圧生成部と、
    前記発振回路の発振周波数を測定することで前記電圧の変動を検出する変動検出部と、
    を有することを特徴とする電圧変動検出回路。
  2. 前記動作電圧生成部は、前記電圧の変動に応じて変動する前記動作電圧を生成することを特徴とする請求項1に記載の電圧変動検出回路。
  3. 前記発振回路の出力信号の振幅を、前記変動検出部の動作電圧の振幅に揃えるレベルシフタを有することを特徴とする請求項1または2に記載の電圧変動検出回路。
  4. 前記電圧は、第1の電位の第1配線と前記第1の電位より低い第2の電位の第2配線との間の電位差であり、前記動作電圧生成部は、前記第1の電位を下げることで、前記電圧を下げることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の電圧変動検出回路。
  5. 前記発振回路に含まれるpチャネル型MOSFETのnウェルに前記動作電圧以上の電圧が印加されていることを特徴とする請求項4に記載の電圧変動検出回路。
  6. 前記電圧は、第1の電位の第1配線と前記第1の電位より低い第2の電位の第2配線との間の電位差であり、前記動作電圧生成部は、前記第2の電位を上げることで、前記電圧を下げることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の電圧変動検出回路。
  7. 前記発振回路に含まれるnチャネル型MOSFETのpウェルに前記動作電圧以下の電圧が印加されていることを特徴とする請求項6に記載の電圧変動検出回路。
  8. 前記動作電圧生成部と前記発振回路との間の配線と、前記第1配線または前記第2配線に接続された容量素子を更に有することを特徴とする請求項4乃至7の何れか一項に記載の電圧変動検出回路。
  9. 前記動作電圧生成部は、ダイオード接続された1または複数のMOSFETであることを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載の電圧変動検出回路。
  10. 前記変動検出部は、前記発振回路の発振回数をカウントするカウンタと、一定期間ごとのカウント数を保持する記憶部と、保持された前記カウント数と、所定の判定基準値とを比較して比較結果を出力する比較部と、
    を有することを特徴とする請求項1乃至9の何れか一項に記載の電圧変動検出回路。
  11. 動作電圧を受けて発振動作を行う発振回路と、
    検出対象の電圧を下げて前記動作電圧を生成する動作電圧生成部と、
    前記発振回路の発振周波数を測定することで前記電圧の変動を検出する変動検出部と、
    を備えた電圧変動検出回路、
    を有することを特徴とする半導体集積回路。
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