JP2014105592A - 燃料タンクの内部構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】燃料タンク1の上面側から内部へ向かって配置する燃料ポンプ6の下端には、燃料フィルタ7が設けられ、燃料フィルタ7と燃料タンク1のロアパネル12の底面12aとの間には、サポートプレート8が配設されているとともに、燃料フィルタ7の配設位置と異なる区域のロアパネル12の底面12aには、スペアタイヤ9との干渉を避けるための凹部10が設けられている燃料タンク1の内部構造において、燃料フィルタ7は、凹部10の縦壁10aに隣接して設けられ、サポートプレート8の一端の第1フランジ部8bは、凹部10の縦壁10aの平面部10a1に接合されている。
【選択図】図2
Description
このような燃料タンク51においては、当該タンクを構成するロアパネル54の内側底面54aと燃料ポンプ53の下端部とが車両走行時の上下振動などにより接触して擦れると、ロアパネル54の内側底面54aのめっきが剥がれてしまうことがある。その結果、ロアパネル54が腐食することによって、燃料タンク51の底面に穴が開いてしまうおそれがある。これを防止するため、一般的にはロアパネル54の内側底面54aと燃料ポンプ53との間に断面ハット型形状の鋼板製サポートプレート55が配置されている(例えば、特許文献1)。これに伴い、燃料タンク51のロアパネル54の内側底面54aには、図5に示すように、サポートプレート55を溶接して接合するための平面部Aを設ける必要がある。
例えば、従来の燃料タンク51において、図5に示すように、液体燃料が矢印B方向に偏り、液面が鎖線f1のような状態になった場合は、燃料フィルタ52が液体燃料に浸るためにエンジンへの燃料供給を行うことができるが、液体燃料が反対側の矢印C方向に偏り、液面が鎖線f2のような状態になった場合は、燃料フィルタ52が液体燃料に浸らないためにエンジンへの燃料供給を行うことができなくなる。液面が鎖線f2のような状態になった場合でもエンジンへの燃料供給を可能にするには、図6に示すように、燃料ポンプ53を矢印B方向へ移動させて配置しなければならないが、図6から明らかなように、サポートプレート55のロアパネル54への溶接接合平面部Aを確保できないため、燃料ポンプ53を矢印B方向へ移動させることは不可能であった。
しかし、燃料タンク51の内部に板金製のベゼル58を設けると、部品点数が増えるとともに、コスト高及び重量増大を招くという問題があった。
図1〜図3は本発明の実施形態に係る燃料タンクの内部構造を示すものである。
しかも、本実施形態のサポートプレート8は、第1フランジ部8bが縦壁10aの平面部10a1に接合され、第2フランジ部8cが燃料タンク1のロアパネル12の底面12aに接合されることによって、第1フランジ部8b及び第2フランジ部8cが下側曲面部10bを跨ぐように配置されている。これによって、サポートプレート8がロアパネル12の底面12a及び凹部10の縦壁10aに接合された状態では、剛性の高い閉断面部分がロアパネル12の底面12a及び凹部10の縦壁10aにおける下側曲面部10bに隣接して設けられることになり、燃料タンク1のロアパネル12の底面12a及び凹部10の縦壁10aの剛性向上が図られている。
しかも、上側曲面部10cから下方のロアパネル12の底面12aに向かって斜めに引いた傾斜角度θ(本実施形態では20度)の接線Xは、図2に示すように、燃料ポンプ6の中心線Oと燃料タンク1の内部空間Sで交差している。この配置関係によって、燃料タンク1の内部空間Sの液体燃料が一方向に偏って、鎖線f2で示すように、液面が傾くような状態になった場合であっても、少なくとも縦壁10aの設置範囲では、ベゼルを設定せずに、燃料フィルタ7に液体燃料の液面を確実に接触させて燃料を吸収することが可能となっている。
したがって、本実施形態の燃料タンク1の内部構造によれば、内部空間Sの液体燃料が矢印B方向あるいは矢印C方向のいずれかに偏り、液面が鎖線f1、f2のいずれの傾斜状態になった場合でも、燃料フィルタ7が常に液体燃料に浸ることになるため、燃料ポンプ6によるエンジンへの燃料供給が燃料フィルタ7を介して安定して行うことが可能となり、エンジンへの燃料供給性能の向上を図ることができる。
したがって、本実施形態の燃料タンク1の内部構造によれば、燃料フィルタ7と対応するサポートプレート8の水平面部8aが横方向に対して突っ張るような形状であり、かつ凹部10の縦壁10aの隣接部分に高い剛性の閉断面部分が設けられているため、凹部10内のスペアタイヤ9が横方向へ移動して縦壁10aに接触する場合の外部荷重による縦壁10aの変形を低減させることが可能となり、燃料タンク1の外形を維持することができる。
例えば、既述の実施形態では、凹部10の縦壁10aが燃料タンク1の横方向に設けられているが、スペアタイヤ9や排気管との干渉部分のレイアウトを成立させるために、凹部10の縦壁10aは、燃料タンク1の前後左右どの方向に設けられていても良い。
6 燃料ポンプ
7 燃料フィルタ
8 サポートプレート
8a 水平面部
8b 第1フランジ部
8c 第2フランジ部
8d 脚部
9 スペアタイヤ(周辺部品)
10 凹部
10a 縦壁
10a1 平面部
10b 下側曲面部
10c 上側曲面部
11 アッパパネル
12 ロアパネル
12a 底面
12a1 上段面
13 挿入孔
O 燃料ポンプの中心線
S 内部空間
X 接線
Claims (5)
- 燃料タンクの上面側から内部へ向かって配置する燃料ポンプの下端には、燃料フィルタが設けられ、前記燃料フィルタと前記燃料タンクの底面との間には、サポートプレートが配設されているとともに、前記燃料フィルタの配設位置と異なる区域の前記燃料タンクの底面には、前記燃料タンクの周辺の部品との干渉を避けるための凹部が設けられている燃料タンクの内部構造において、
前記燃料フィルタは、前記凹部の縦壁に隣接して設けられ、前記サポートプレートの一端は、前記凹部の縦壁に接合されていることを特徴とする燃料タンクの内部構造。 - 前記サポートプレートは、屈曲形成されており、前記燃料フィルタに対向して配置される水平面部と、前記凹部の縦壁に接合される第1フランジ部と、前記燃料タンクの底面に接合される第2フランジ部と、前記水平面部と前記第2フランジ部とを連結する脚部とから構成されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料タンクの内部構造。
- 前記凹部の縦壁には平面部が設けられ、前記凹部の縦壁と前記燃料タンクの底面との間は下側曲面部によって接続されており、
前記第1フランジ部が前記縦壁の平面部に接合され、前記第2フランジ部が前記燃料タンクの底面に接合されることによって、前記第1フランジ部及び前記第2フランジ部が前記下側曲面部を跨ぐように配置されていることを特徴とする請求項2に記載の燃料タンクの内部構造。 - 前記凹部が設けられた区域の前記燃料タンクの底面は、前記燃料フィルタの配設位置の区域の底面よりも一段高い上段面となっており、
前記凹部の縦壁と前記上段面との間は上側曲面部によって接続され、前記上側曲面部から引いた傾斜角度20度の接線は、前記燃料ポンプの中心線と前記燃料タンクの内部で交差していることを特徴とする請求項3に記載の燃料タンクの内部構造。 - 前記燃料タンクの側面と前記燃料ポンプの中心線との間の距離は、前記燃料ポンプの中心線における前記燃料タンクの深さとほぼ同じに設定されていることを特徴とする請求項3または4に記載の燃料タンクの内部構造。
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