JP2014105511A - 継ぎ目ひび割れ防止用下地部材取付方法および継ぎ目ひび割れ防止用下地部材取付用の取付部材 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】建造物の壁面に取付けるボード部材5の長さ方向と平行な縦枠8を、複数取付けて壁側支持部材6とする。ボード部材5の長さ方向の両辺を縦枠8に所定間隔をおいて複数のビス30を打ち込んで固定する。先行ボード部材5の上側の合わせ面27に、断面が十字状の取付部材10の突出部16を載置し、取付部材10の突出部16上に次の後続ボード部材5の下側の合わせ面27を載置して、取付部材10の上側部11と下側部12を両者のボード部材5の裏面に当接させ、この状態で、ボード部材5と重なる取付部材10の上側部11と下側部12にボード部材5の表側からビス30を所定間隔をおいて複数打ち込んでボード部材5を取付ける。
【選択図】図5
Description
即ち、公知のボード部材は、取付部材以外の部分は支持されていないので、面内ずれ試験による強制変形角が所定角以上になると、ボード部材の継ぎ目が撓んで撓んだ部分に剪断抵抗が発生し、目地処理テープや壁紙を切断してひび割れが生じる。
本願は、ボード部材の継ぎ目部分の開きを防止することにより壁紙のひび割れを防止するように、ボード部材の取付を工夫したものである。
請求項2の発明は、前記取付部材10は、前記ボード部材5の裏面に当接する上側部11と下側部12と、前記ボード部材5の裏面より裏側に突出する裏側中間部13と、ボード部材5の表側に突出する突出部16とを有して形成すると共に、裏側中間部13の左右幅を前記縦枠8の設置間隔に略一致させて、裏側中間部13の左右両側に前記縦枠8の側面に当接する側面当接部25を形成し、前記突出部16の左右両側には前記縦枠8の取付面9に当接する表面当接部26を形成し、先行ボード部材5の上側の合わせ面27に取付部材10の突出部16を載置するとき、前記側面当接部25を左右の縦枠8の側面に当接させると共に、表側当接部26を縦枠8の取付面9に当接させた状態で、取付部材10の突出部16上に次の後続ボード部材5の下側の合わせ面27を載置し、ボード部材5と重なる取付部材10の上側部11と下側部12にビス30を打ち込んで、ボード部材5を取付ける継ぎ目ひび割れ防止用下地部材取付方法としたものである。
請求項3の発明は、建造物の天井に、下方に垂下する吊りボルト40を設け、吊りボルト40に前記天井側支持部材6の上側支持部材8を取付け、ボード部材5の一方側の合わせ面27に表側部材18の突出部16を当接させて取付部材10の一方側部12を載置し、前記側面当接部25を左右の上側支持部材8の側面に当接させると共に、取付部材10の左右の表側当接部26を天井側支持部材6の上側支持部材8に当接させ、この状態の取付部材10の突出部16に次のボード部材5の他方側の合わせ面27を当接させ、ボード部材5と重なる取付部材10の他方側部11と一方側部12にビス30を左右方向に所定間隔をおいて複数打ち込んでおこなう継ぎ目ひび割れ防止用下地部材取付方法としたものである。
請求項4の発明は、建造物の壁面または天井に所定間隔をおいて複数設けた固定側支持部材6の縦枠8に取付ける、ボード部材5の裏面に当接する上側部11と下側部12と、ボード部材5の裏面より裏側に突出する裏側中間部13と、ボード部材5の裏面より表側に突出する突出部16とを有して断面が十字状の取付部材10を形成し、裏側中間部13の左右両側に前記縦枠8の側面に当接する側面当接部25を形成し、前記突出部16の左右両側には前記縦枠8の取付面9に当接する表面当接部26を形成した継ぎ目ひび割れ防止用下地部材取付用の取付部材としたものである。
請求項5の発明は、前記取付部材10は、上側部11と下側部12の間に上下に重なる上側中間部19と下側中間部20により前記裏側中間部13を形成し、上側中間部19と下側中間部20の間に形成した挿入溝22に表側部材18の挿入部21を挿入した状態で、上側中間部19と下側中間部20を上下方向からカシメて裏側部材15と表側部材18とを固定して構成した継ぎ目ひび割れ防止用下地部材取付用の取付部材としたものである。
請求項2記載の発明では、取付部材10の表側当接部26によりボード部材5の表裏方向の取付部材10に掛かる荷重を支持でき、取付部材10の側面当接部25によりボード部材5の幅方向の取付部材10に掛かる荷重を支持でき、ボード部材5の取付支持強度を向上させ、ボード部材5の継ぎ目部分の開きを防止することができる。
請求項3記載の発明では、天井のボード部材5の取付を可能にし、天井のボード部材5の取付支持強度を向上させ、ボード部材5の継ぎ目部分の開きを防止するだけでなく、ボード部材5の落下を抑制できる。
請求項4記載の発明では、ボード部材5の裏面に当接する上側部11と下側部12と、ボード部材5の裏面より裏側に突出する裏側中間部13と、ボード部材5の裏面より表側に突出する突出部16とにより断面が十字状に取付部材10を形成しているので、ボード部材5と取付部材10は上側部11と下側部12と裏側中間部13と突出部16により支持することができ、ボード部材5の取付支持強度を向上させ、ボード部材5の継ぎ目部分の開きを防止することができる。
請求項5記載の発明では、ボード部材5の取付支持強度を向上させる取付部材10を容易に製造でき、ボード部材5の継ぎ目のひび割れ防止作業を低コストで実現できる。
壁面部1には、プラスターボード、軽量気泡コンクリート板、セメント押出し成形板、石綿スレート板、珪酸カルシウム板、プレキャストコンクリート板、その他で構成されるボード部材(板部材)5を取付ける壁側支持部材6を設ける。
壁側支持部材6の構成は任意であるが、ランナと称される上下枠7にスタッドと称される縦枠8を所定間隔をおいて並設して形成され、少なくとも、縦枠8が壁面部1側に固定状態に取付けられていればよい。
縦枠8は所謂チャンネル鋼により形成され、室内(表面)側に面して略平坦な取付面9を有している。
取付部材10は、縦枠8に取付けるボード部材5の裏面に当接する上側部11と下側部12と、ボード部材5の裏面より裏側に突出する裏側中間部13とにより形成される裏側部材15と、ボード部材5の表面より表側に突出する突出部16を有する表側部材18とにより構成する。
前記裏側部材15の裏側中間部13は、上下に重なる上側中間部19と下側中間部20との間に表側部材18の挿入部21を挿入する挿入溝22を形成する。
取付部材10は、0.2ミリメートル乃至1.2ミリメートルの薄金属板により形成する。
表側部材18は前記挿入部21を裏側部材15の左右幅と略同幅とする。裏側部材15の裏側中間部13と表側部材18の挿入部21の左右幅を前記縦枠8の間隔と一致させ、裏側部材15の左右両側部分が左右の縦枠8の側面に当接する側面当接部25に形成する。
取付部材10は、ボード部材5の上側の合わせ面27に、表側部材18の突出部16を載置し、表側部材18の左右の表側当接部26を壁側支持部材6の縦枠8に当接させ、この状態の取付部材10の突出部16上に次のボード部材5の下側の合わせ面27を載置する。
ボード部材5と重なる取付部材10の上側部11と下側部12にビス30を所定間隔をおいて打ち込んで、ボード部材5と取付部材10を壁側支持部材6に取付ける。
そのため、上下に設置されたボード部材5は、上下のボード部材5の各合わせ面27の部分を幅方向に、取付部材10により支持される。
また、取付部材10の裏側部材15の上側中間部19と下側中間部20の左右幅は、壁側支持部材6の縦枠8の間の左右幅に一致させると(図4)、一層強固にボード部材5を支持でき、好適である。
この実施形態では、ボード部材5の一方側(前側)の合わせ面27に表側部材18の突出部16が当接するように、取付部材10の裏側部材15の一方側部12を載置し、表側部材18の左右の表側当接部26を天井側支持部材6の上側支持部材8に当接させ、この状態の取付部材10の突出部16に次のボード部材5の他方側(後側)の合わせ面27を当接させ、ボード部材5と重なる取付部材10の他方側部11と一方部12にビス30を左右方向に所定間隔をおいて複数打ち込んで、ボード部材5と取付部材10を天井側支持部材6に取付ける。
この場合、取付部材10は、ボード部材5の一方側の合わせ面27に、裏側部材15の一方側部12を載置したとき、落下しない重量バランスを有して構成すると(図6)、ボード部材5の固定作業を容易にできて好適である。
次に本実施形態の作用を述べる。
建造物の床面部2と天井面部3とに、壁面部1に沿って上下枠7を夫々固定状態に取付ける。上下の上下枠7の壁面部1の横方向に所定間隔をおいて複数の縦枠8の上下両端を固定して、壁側支持部材6を組み上げる。
左右の縦枠8にボード部材5の左右縁を合わせて、ボード部材5の長さ方向の両辺を縦枠8に所定間隔をおいて複数のビス30を打ち込んで固定する。先行ボード部材5の上側の合わせ面27に、断面が十字状の取付部材10の突出部16を載置し、取付部材10の突出部16上に次の後続ボード部材5の下側の合わせ面27を載置して、取付部材10の上側部11と下側部12を両者のボード部材5の裏面に当接させ、この状態で、ボード部材5と重なる取付部材10の上側部11と下側部12にボード部材5の表側からビス30を所定間隔をおいて複数打ち込んでボード部材5を取付ける。
そのため、面内ずれ試験による強制変形角が所定角以上になると、ボード部材5の上下左右の合わせ面27が上下左右にずれてこの部分に剪断抵抗が発生し、目地処理テープや壁紙は切断され、ひび割れが生じる。
本願では、縦方向(長さ方向)は予め設置した壁側支持部材6の縦枠8にボード部材5をビス30により固定し、横方向(幅方向)は縦のボード部材5の継ぎ目の間に設けた断面が十字状の取付部材10にボード部材5をビス30により固定するので、ボード部材5の上下左右の合わせ面27に揺れの荷重が掛かっても、ボード部材5を強固に支持し、ボード部材5の合わせ面27の継ぎ目が開くのを防止し、しかも、取付部材10が継ぎ目部分の表裏方向のボード部材5の移動を防止し、壁紙にひび割れが発生するのを防止する。
そのため、ボード部材5の表面から裏面方向に取付部材10の上側部11と下側部12に掛かる荷重を、取付部材10の表側当接部26が壁側支持部材6の縦枠8の取付面9に当接して支持するので、ボード部材5の合わせ面27の継ぎ目が開くのを防止し、壁紙にひび割れが発生するのを防止する。
取付部材10は、ボード部材5の裏面に当接する上側部11と下側部下側部12と、ボード部材5の裏面より裏側に突出する裏側中間部裏側中間部13と、ボード部材5の表側に突出する突出部16とを有して断面が十字状になるように形成しているので、上側部11と下側部12がボード部材5の横方向および表裏方向の荷重を支持し、突出部16がボード部材5の縦方向の荷重を支持する。
取付部材10の裏側中間部13の左右両側に縦枠8の側面に当接する側面当接部25を形成し、突出部16の左右両側には縦枠8の取付面9に当接する表面当接部表側当接部26を形成しているので、側面当接部25が横方向の取付部材10の移動を阻止し、表側当接部26がボード部材5の表側からの荷重を支持する。
取付部材10の裏側中間部13は、上下に重なる上側中間部19と下側中間部20により、上側中間部19と下側中間部20の間に挿入溝22を形成するように構成しているので、裏側中間部13の挿入溝22に表側部材18の挿入部21を挿入した状態で、上側中間部19と下側中間部20を上下方向からカシメて裏側部材15と表側部材18とを固定すると、取付部材10の組立が完了する。
図6の天井面部3へのボード部材5の取付の実施形態では、天井面部3から下方に垂下する吊りボルト40に、野縁と称される天井側支持部材6の上側支持部材8を取付け、上側支持部材8に取付部材10を介してボード部材5を取付けるので、取付部材10の長さ方向は上側支持部材8により支持され、取付部材10の幅方向は取付部材10により支持されるので、天井面3へのボード部材5の取付を可能にし、天井面3のボード部材5の取付支持強度を向上させ、ボード部材5の継ぎ目部分の開きを防止するだけでなく、ボード部材5の落下を抑制できる。
そのため、長さ方向に設置されたボード部材5は、上側支持部材8により支持され、幅方向のボード部材5は取付部材10により支持される。
Claims (5)
- 建造物の壁面または天井に取付ける長方形のボード部材5の長さ方向と平行な縦枠8を、ボード部材5の幅方向に所定間隔おいて壁面または天井に複数取付けて壁側支持部材6とし、ボード部材5の長さ方向の両辺を縦枠8に所定間隔をおいて複数のビス30を打ち込んで固定し、先行ボード部材5の上側の合わせ面27に、断面が十字状の取付部材10の突出部16を載置し、取付部材10の突出部16上に次の後続ボード部材5の下側の合わせ面27を載置して、取付部材10の上側部11と下側部12を両者のボード部材5の裏面に当接させ、この状態で、ボード部材5と重なる取付部材10の上側部11と下側部12にボード部材5の表側からビス30を所定間隔をおいて複数打ち込んでボード部材5を取付ける継ぎ目ひび割れ防止用下地部材取付方法。
- 請求項1において、前記取付部材10は、前記ボード部材5の裏面に当接する上側部11と下側部12と、前記ボード部材5の裏面より裏側に突出する裏側中間部13と、ボード部材5の表側に突出する突出部16とを有して形成すると共に、裏側中間部13の左右幅を前記縦枠8の設置間隔に略一致させて、裏側中間部13の左右両側に前記縦枠8の側面に当接する側面当接部25を形成し、前記突出部16の左右両側には前記縦枠8の取付面9に当接する表面当接部26を形成し、先行ボード部材5の上側の合わせ面27に取付部材10の突出部16を載置するとき、前記側面当接部25を左右の縦枠8の側面に当接させると共に、表側当接部26を縦枠8の取付面9に当接させた状態で、取付部材10の突出部16上に次の後続ボード部材5の下側の合わせ面27を載置し、ボード部材5と重なる取付部材10の上側部11と下側部12にビス30を打ち込んで、ボード部材5を取付ける継ぎ目ひび割れ防止用下地部材取付方法。
- 請求項1または請求項2において、建造物の天井に、下方に垂下する吊りボルト40を設け、吊りボルト40に前記天井側支持部材6の上側支持部材8を取付け、ボード部材5の一方側の合わせ面27に表側部材18の突出部16を当接させて取付部材10の一方側部12を載置し、前記側面当接部25を左右の上側支持部材8の側面に当接させると共に、取付部材10の左右の表側当接部26を天井側支持部材6の上側支持部材8に当接させ、この状態の取付部材10の突出部16に次のボード部材5の他方側の合わせ面27を当接させ、ボード部材5と重なる取付部材10の他方側部11と一方側部12にビス30を左右方向に所定間隔をおいて複数打ち込んでおこなう継ぎ目ひび割れ防止用下地部材取付方法。
- 建造物の壁面または天井に所定間隔をおいて複数設けた固定側支持部材6の縦枠8に取付ける、ボード部材5の裏面に当接する上側部11と下側部12と、ボード部材5の裏面より裏側に突出する裏側中間部13と、ボード部材5の裏面より表側に突出する突出部16とを有して断面が十字状の取付部材10を形成し、裏側中間部13の左右両側に前記縦枠8の側面に当接する側面当接部25を形成し、前記突出部16の左右両側には前記縦枠8の取付面9に当接する表面当接部26を形成した継ぎ目ひび割れ防止用下地部材取付用の取付部材。
- 請求項4において、前記取付部材10は、上側部11と下側部12の間に上下に重なる上側中間部19と下側中間部20により前記裏側中間部13を形成し、上側中間部19と下側中間部20の間に形成した挿入溝22に表側部材18の挿入部21を挿入した状態で、上側中間部19と下側中間部20を上下方向からカシメて裏側部材15と表側部材18とを固定して構成した継ぎ目ひび割れ防止用下地部材取付用の取付部材。
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