JP2014105236A - 防振ゴム用ゴム組成物および防振ゴム - Google Patents

防振ゴム用ゴム組成物および防振ゴム Download PDF

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Abstract

【課題】動倍率、耐熱性および耐久性をバランス良く向上した防振ゴム用ゴム組成物およびこれを用いて得られる防振ゴムを提供すること。
【解決手段】(A)ジエン系ゴムを主成分とするゴム成分を含有する防振ゴム用ゴム組成物であって、さらに(B)カーボンブラックおよびシリカ、(C)フェノール化合物、(D)ビスマレイミド化合物、ならびに(E)硫黄を含有し、(B)において、シリカの含有量がカーボンブラックの含有量の同量以下であり、(E)硫黄の含有量が(A)ゴム成分100重量部に対して0.6〜3.5重量部であることを特徴とする防振ゴム用ゴム組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ジエン系ゴムを主成分とするゴム成分を含有する防振ゴム用ゴム組成物および防振ゴムであって、動倍率、耐熱性および耐久性をバランス良く向上した防振ゴム用ゴム組成物およびこれを用いて得られる防振ゴムに関する。
一般に、自動車にはエンジンや車体の振動を吸収し、乗り心地を向上し、騒音を防止するための防振ゴムが用いられている。特に、自動車のエンジンルームや排気系などに使用されるエンジンマウントなどの防振ゴムでは、近年のエンジンの高出力化などに伴い、高い耐熱性を要求されるようになってきている。
従来、防振ゴムのゴム成分としては、天然ゴム、または天然ゴムとジエン系合成ゴムとのブレンドが一般に用いられており、これらのゴム成分を含むゴム組成物の加硫ゴムの耐熱性を向上する技術としては、ゴム組成物中の硫黄量を減らし加硫促進剤を多く配合して加硫する技術(EV方式(EV;EFFICIENT VULCANIZATION))が知られている。
しかし、上記のようにゴム組成物中の硫黄量や加硫促進剤の配合量を最適化し、例えばモノスルフィド結合による架橋形態を多くすることにより加硫ゴムの耐熱性の向上を図る場合、耐熱性はある程度改善するが、動倍率が上昇し、かつ耐久性が劣るという難点がある。
防振ゴムの動倍率、耐熱性および耐久性を改良する方法として、下記特許文献1では、ジエン系ゴムを主材とするゴム成分に対する硫黄の配合量を減らすと共に、加硫剤として特定の含硫黄化合物およびビスマレイミド化合物を併用して配合したゴム組成物を使用することで、加硫ゴムの動倍率、耐熱性および耐久性の向上を図る点が記載されている。また、下記特許文献2では、ジエン系ゴムをパーオキサイド架橋することで加硫ゴムの耐熱性を改良するとともに、ビスマレイミド化合物を用い、かつ所定範囲のヨウ素吸着量およびDBP吸油量を有するカーボンブラック、または所定範囲の窒素吸着比表面積(BET法)を有するシリカをゴム組成物に配合することにより、加硫ゴムの低動倍率化を図る点が記載されている。
特開2009−242582号公報 特開2010−106202号公報
しかしながら、特許文献1に記載のゴム組成物の加硫ゴムでは、低動倍率化が不十分であり、かつ耐久性が悪化する傾向がある。したがって、動倍率、耐熱性および耐久性の三者がバランス良く向上したとは言い難く、さらなる改良の余地があった。また、特許文献2に記載の加硫ゴムでも低動倍率化が不十分であり、やはり動倍率、耐熱性および耐久性の三者がバランス良く向上したとは言い難いのが実情であった。
本発明の目的は、動倍率、耐熱性および耐久性をバランス良く向上した防振ゴム用ゴム組成物およびこれを用いて得られる防振ゴムを提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、以下に示す防振ゴム用ゴム組成物により上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明に係る防振ゴム用ゴム組成物は、(A)ジエン系ゴムを主成分とするゴム成分、を含有する防振ゴム用ゴム組成物であって、さらに(B)カーボンブラックおよびシリカ、(C)フェノール化合物、(D)ビスマレイミド化合物、ならびに(E)硫黄を含有し、前記(B)において、前記シリカの含有量が前記カーボンブラックの含有量の同量以下であり、前記(E)硫黄の含有量が前記(A)ゴム成分100重量部に対して0.6〜3.5重量部であることを特徴とする。
本発明に係る防振ゴム用ゴム組成物では、(A)ジエン系ゴムを主成分とするゴム成分と共に、(B)カーボンブラックおよびシリカを含有する。特に、シリカを含有することで、加硫ゴムの耐久性を向上することができる。ただし、シリカの含有量がカーボンブラックの含有量を超える場合、加硫ゴムの動倍率が上昇する傾向がある。このため、(B)において、シリカの含有量がカーボンブラックの同量以下であることが肝要である。また、本発明に係る防振ゴム用ゴム組成物では、(B)カーボンブラックおよびシリカに加えて、(C)フェノール化合物、(D)ビスマレイミド化合物を併用することで、加硫ゴムの動倍率、耐熱性および耐久性をバランス良く向上することができる。
さらに、本発明に係る防振ゴム用ゴム組成物では、加硫剤として硫黄を使用し、その含有量を(A)ゴム成分100重量部に対して0.6〜3.5重量部とすることが肝要である。特に、硫黄を少なくとも0.6重量部使用し、かつ(B)カーボンブラックおよびシリカ、(C)フェノール化合物、および(D)ビスマレイミド化合物と併用することで、加硫ゴムの動倍率、耐熱性および耐久性をバランス良く向上することができる。後述する実験結果が示すとおり、硫黄の含有量が0.6重量部未満であると、加硫ゴムの動倍率が上昇し、かつ耐久性が悪化する傾向がある。
上記防振ゴム用ゴム組成物において、前記(A)ゴム成分として、天然ゴムを70〜90重量部およびスチレンブタジエンゴムを10〜30重量部含有することが好ましい。上述のとおり、本発明に係る防振ゴム用ゴム組成物においては、シリカを含有することが必要不可欠であるが、ゴム成分として天然ゴムを多く含有する場合、加硫ゴム中のシリカの分散が不十分となり、加硫ゴムの動倍率が上昇する傾向がある。しかしながら、ゴム成分として天然ゴムを70〜90重量部およびスチレンブタジエンゴムを10〜30重量部含有する場合、特にスチレンブタジエンゴムとして乳化重合のスチレンブタジエンゴムを含有する場合、シリカの分散性が向上し、加硫ゴムのさらなる低動倍率化が可能となるため好ましい。
上記防振ゴム用ゴム組成物において、前記(A)ゴム成分100重量部に対して、前記(B)カーボンブラックおよびシリカを合計含有量で10〜100重量部、前記(C)フェノール化合物を0.5〜5重量部、および前記(D)ビスマレイミド化合物を0.5〜5重量部含有することが好ましい。(B)〜(D)の各成分の含有量をかかる範囲内に設定することで、加硫ゴムの動倍率、耐熱性および耐久性を特にバランス良く向上することができる。
本発明に係る防振ゴムは、前記記載の防振ゴム用ゴム組成物を使用し、加硫、成形して得られる。かかる防振ゴムは、耐熱性および耐久性に優れるため、特にエンジンマウント、トーショナルダンパー、ボディマウント、キャップマウント、メンバーマウント、ストラットマウント、マフラーマウントなどの自動車用防振ゴムとして好適に用いることができる。
本発明に係る防振ゴム用ゴム組成物は、(A)ゴム成分としてジエン系ゴムを主成分として含有する。本発明において、「主成分として」とは、ゴム成分としてジエン系ゴムを50重量部以上含有することを意味し、ゴム成分としてジエン系ゴムを80重量部以上含有することが好ましく、ゴム成分としてジエン系ゴムを95重量部含有することがより好ましい。ジエン系ゴムとしては、例えば、天然ゴム(NR);イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブチルゴム(IIR)、およびアクリルニトリルブタジエンゴム(NBR)などのジエン系合成ゴム;臭素化ブチルゴム(BR−IIR)などのハロゲン化ブチルゴム;その他ポリウレタンゴム、アクリルゴム、フッ素ゴム、シリコンゴム、およびクロロスルホン化ポリエチレンなどを含めた合成ゴム類などが挙げられる。これらのジエン系ゴムの中でも、加硫ゴムの低動倍率化を図る観点から、天然ゴムおよびスチレンブタジエンゴムの併用が好ましく、天然ゴムおよび乳化重合スチレンブタジエンゴムの併用がより好ましい。さらに、加硫ゴムの低動倍率化を図る観点から、天然ゴムを70〜90重量部およびスチレンブタジエンゴムを10〜30重量部含有することが特に好ましい。
(B)カーボンブラックおよびシリカのうち、シリカとしては、通常のゴム補強に用いられる湿式シリカ、乾式シリカ、ゾル−ゲルシリカ、表面処理シリカなどが用いられる。なかでも、湿式シリカが好ましい。また、これらは単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。カーボンブラックとしては、例えばSAF、ISAF、HAF、FEF、GPF、SRFなどが用いられる。これらは単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。上述のとおり、(B)において、シリカの含有量がカーボンブラックの同量以下であることが肝要であり、低動倍率化と耐久性の向上とをよりバランス良く達成するためには、カーボンブラックの配合量の全量を100としたとき、シリカの配合量を5〜100とすることが好ましく、10〜100とすることがより好ましい。
本発明に係る防振ゴム用ゴム組成物においては、シリカと共に、任意のシランカップリング剤を配合することもできる。シランカップリング剤としては、ビス−(3−(トリエトキシシリル)プロピル)テトラスルフィドなどのスルフィド系、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどのメルカプト系、3−アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノ系、ビニルトリエトキシシランなどのビニル系などのシランカップリング剤が通常用いられる。これらは単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
(C)フェノール化合物としては、例えばモノフェノール化合物、ビスフェノール化合物およびポリフェノール化合物などが使用可能である。また、当業者に公知のフェノール系老化防止剤も好適に使用可能である。モノフェノール系老化防止剤としては、例えば2,6−ジ−TERT−ブチル−4−メチルフェノール、モノ(又はジ、又はトリ) (Α−メチルベンジル)フェノールなどが挙げられ、ビスフェノール系老化防止剤としては、例えば2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−TERT−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−TERT−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−TERT−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−TERT−ブチルフェノール)などが挙げられ、ポリフェノール系老化防止剤としては、例えば2,5−ジ−TERT−ブチルハイドロキノン、2,5−ジ−TERT−アミルハイドロキノンなどが挙げられる。
(D)ビスマレイミド化合物としては、特に下記一般式(1):

(式中、R〜Rは、水素原子、アルキル基、アミノ基、ニトロ基またはニトロソ基を示し、互いに同一であっても異なってもよい。Xは、2価の有機基を示す。)で表されるビスマレイミド化合物を好適に使用することができる。本発明において使用できるビスマレイミド化合物の具体例としては、例えば、N,N’−M−フェニレンビスマレイミド、N,N’−(4,4’−ジフェニルメタン)ビスマレイミド、ビス(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン、2,2’−ビス(4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル)プロパンなどが挙げられる。
(E)硫黄は通常のゴム用硫黄であればよく、例えば粉末硫黄、沈降硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄などを用いることができる。本発明に係る防振ゴム用ゴム組成物における硫黄の含有量は、(A)ゴム成分100重量部に対して0.6〜3.5重量部である。硫黄の含有量が0.6重量部未満であると、加硫ゴムの動倍率が上昇し、かつ耐久性が悪化する傾向がある。一方、硫黄の含有量が3.5重量部を超えると、耐熱性が悪化する傾向がある。加硫ゴムの動倍率、耐熱性および耐久性をさらにバランス良く向上するためには、(A)ゴム成分100重量部に対する硫黄の含有量を0.6〜3.5重量部とすることが好ましく、0.8〜3重量部とすることがより好ましい。
本発明に係る防振ゴム用ゴム組成物では、加硫ゴムの動倍率、耐熱性および耐久性をさらにバランス良く向上するために、(A)ゴム成分100重量部に対して、(B)カーボンブラックおよびシリカを合計含有量で10〜100重量部、(C)フェノール化合物を0.5〜5重量部、(D)ビスマレイミド化合物を0.5〜5重量部、ならびに(E)硫黄を0.6〜3.5重量部含有することが好ましく、(B)カーボンブラックおよびシリカを合計含有量で20〜90重量部、(C)フェノール化合物を0.6〜4重量部、(D)ビスマレイミド化合物を0.6〜4重量部、ならびに(E)硫黄を0.8〜3重量部含有することがより好ましく、(B)カーボンブラックおよびシリカを合計含有量で40〜85重量部、(C)フェノール化合物を0.8〜2重量部、(D)ビスマレイミド化合物を0.8〜2重量部、ならびに(E)硫黄を0.8〜3重量部含有することが特に好ましい。
本発明に係る防振ゴム用ゴム組成物は、上記(A)ジエン系ゴムを主成分とするゴム成分、(B)カーボンブラックおよびシリカ、(C)フェノール化合物、(D)ビスマレイミド化合物、ならびに(E)硫黄とともに、シランカップリング剤、酸化亜鉛、ステアリン酸、加硫促進剤、加硫促進助剤、加硫遅延剤、老化防止剤、加硫戻り抑制剤、ワックスやオイルなどの軟化剤、加工助剤などの通常ゴム工業で使用される配合剤を、本発明の効果を損なわない範囲において適宜配合し用いることができる。
加硫促進剤としては、ゴム加硫用として通常用いられる、スルフェンアミド系加硫促進剤、チウラム系加硫促進剤、チアゾール系加硫促進剤、チオウレア系加硫促進剤、グアニジン系加硫促進剤、ジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤などの加硫促進剤を単独、または適宜混合して使用しても良い。加硫後のゴム物性や耐久性などを考慮した場合、(A)ゴム成分100重量部に対する加硫促進剤の配合量は、1〜20重量部が好ましい。
老化防止剤としては、フェノール系老化防止剤以外にゴム用として通常用いられる、芳香族アミン系老化防止剤、アミン−ケトン系老化防止剤、ジチオカルバミン酸塩系老化防止剤、チオウレア系老化防止剤などを必要に応じて使用しても良い。ただし、フェノール系老化防止剤の効果を損なわないために、使用する老化防止剤の全量を100としたとき、フェノール系老化防止剤以外の老化防止剤の使用割合は80以下であることが好ましく、60以下であることがより好ましい。
本発明に係る防振ゴム用ゴム組成物は、上記(A)ジエン系ゴムを主成分とするゴム成分、(B)カーボンブラックおよびシリカ、(C)フェノール化合物、(D)ビスマレイミド化合物、ならびに(E)硫黄とともに、シランカップリング剤、酸化亜鉛、ステアリン酸、加硫促進剤、加硫促進助剤、加硫遅延剤、老化防止剤、加硫戻り抑制剤、ワックスやオイルなどの軟化剤、加工助剤などの通常ゴム工業で使用される配合剤を、バンバリーミキサー、ニーダー、ロールなどの通常のゴム工業において使用される混練機を用いて混練りすることにより得られる。
また、上記各成分の配合方法は特に限定されず、硫黄、および加硫促進剤などの加硫系成分以外の配合成分を予め混練してマスターバッチとし、残りの成分を添加してさらに混練する方法、各成分を任意の順序で添加し混練する方法、全成分を同時に添加して混練する方法などのいずれでもよい。
上記各成分を混練し、成形加工した後、加硫を行うことで、耐熱性と耐久性との両方をバランス良く向上した防振ゴムを得ることができる。かかる防振ゴムは、エンジンマウント、トーショナルダンパー、ボディマウント、キャップマウント、メンバーマウント、ストラットマウント、マフラーマウントなどの自動車用防振ゴムを始めとして、鉄道車両用防振ゴム、産業機械用防振ゴム、建築用免震ゴム、免震ゴム支承などの防振、免震ゴムに好適に用いることができ、特にエンジンマウントなどの耐熱性を必要とする自動車用防振ゴムの構成部材として有用である。
以下に、この発明の実施例を記載してより具体的に説明する。
(ゴム組成物の調製)
ゴム成分100重量部に対して、表1および表2の配合処方に従い、実施例1〜9および比較例1〜10のゴム組成物を配合し、通常のバンバリーミキサーを用いて混練し、ゴム組成物を調整した。表1および表2に記載の各配合剤を以下に示す。
A)ゴム成分
天然ゴム(NR) 「RSS#3」
スチレンブタジエンゴム(SBR) 「SBR1502」、JSR社製
B)カーボンブラック(FEF) 「シーストSO」、東海カーボン社製
C)アロマオイル 「プロセスX−140」、ジャパンエナジー社製
D)酸化亜鉛 「亜鉛華3号」、三井金属鉱業社製
E)ステアリン酸 「工業用ステアリン酸」、日油社製
F)老化防止剤(フェノール化合物以外の老化防止剤) N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−P−フェニレンジアミン 「ノクラック6C」、大内新興化学工業社製
G)シリカ
シリカA 「NIPSIL AQ」(BET比表面積190m/g)、東ソー・シリカ社製
シリカB 「ULTRASIL360」、エボニックデグサ社製
H)シランカップリング剤 ビス(3−トリエトキシシリルプロピル) テトラスルファン「SI69」、デグッサ社製
I)フェノール化合物
フェノール化合物A 2,6−ジ−TERT−ブチル−4−メチルフェノール 「ノクラック 200」、大内新興化学工業社製)
フェノール化合物B 2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−TERT−ブチルフェノール) 「ノクラック NS−6」、大内新興化学工業社製
フェノール化合物C 2,5−ジ−TERT−ブチルハイドロキノン 「ノクラック NS−7」、大内新興化学工業社製
J)ビスマレイミド化合物
ビスマレイミド化合物A 4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミド 「BMI−HS」、ケイ・アイ化成社製
ビスマレイミド化合物B N,N’−フェニレンビスマレイミド 「バルノックPM−P」、大内新興化学工業社製
K)硫黄 5%オイル処理硫黄
L)加硫促進剤 N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(「ノクセラー CZ」、大内新興化学工業社製)大内新興化学、ノクセラーCZ
各ゴム組成物については、それぞれの加硫ゴムを作製して下記の評価方法により特性評価を行った。
<耐熱性>
JIS3号ダンベルを使用して作製したサンプル(加硫温度150℃、加硫時間30分)を100℃のオーブン中に72時間放置して老化させ、取り出して室温に冷却後、JIS K 6251に基づき破断時伸び(EB(%))を測定し、熱老化前の破断伸びに対する保持率(%)を算出した。数値が大きいほど、耐熱性に優れていることを示す。なお、耐熱性の目標値として、熱老化前の破断伸びに対する保持率(%)を60%以上と設定し、60%以上であれば○、60%未満であると×とした。評価結果を表1および表2に示す。
<耐久性>
金具をブラスト処理した後、接着剤(ケムロック205/220,LORD FAR EAST,INC.製)を塗布して、2枚の金具で標準形状防振ゴム(長さ30mm,直径25mm)を挟んで接着・加硫して、サンプルとした。繰り返し歪みは正弦波、5HZ、±20%の一定圧縮歪みを与え、ゴムに亀裂が起こるまでの回数を測定した。なお、耐久性の目標値として、ゴムに亀裂が起こるまでの回数が100万回以上と設定し、100万回以上であれば○、100万回未満であると×とした。評価結果を表1および表2に示す。
<動倍率>
(静的バネ定数(KS))
各ゴム組成物を、180℃で10分間、あるいは180℃で15分間、加硫しつつプレス成形して、円柱形状(直径50mm、高さ25mm)の加硫ゴムサンプルを作製した後、かかる加硫ゴムサンプルの上下面に対し、円柱状金具(直径60mm、厚み6mm)の一対を、接着剤を使用して接着することによりテストピースを作製した。作製したテストピースを円柱軸方向に2回、7mm圧縮させた後、歪が復元する際の荷重たわみ曲線から、1.5mmおよび3.5mmのたわみ荷重を測定し、これらの値から静的バネ定数(KS)(N/mm)を算出した。
(動的バネ定数(KD))
静的バネ定数(KS)を測定する際に使用したテストピースを円柱軸方向に2.5mm圧縮し、この2.5mm圧縮した位置を中心として、下方から100HZの周波数で振幅0.05mmの定変位調和圧縮振動を与え、上方のロードセルにて動的荷重を検出し、JIS−K 6394に準拠して動的バネ定数(KD)(N/mm)を算出した。
(動倍率:KD/KS)
動倍率は、以下の式より算出した。
(動倍率)=(動的バネ定数(KD))/(静的バネ定数(KS))
なお、動倍率の目標値として、動倍率が2.0以下と設定し、2.0以下であれば○、2.0を超える場合を×とした。評価結果を表1および表2に示す。
表1の結果から、実施例1〜9に係るゴム組成物の加硫ゴムでは、動倍率、耐熱性および耐久性がバランス良く向上していることがわかる。
一方、比較例1〜10に係るゴム組成物の加硫ゴムでは、動倍率、耐熱性および耐久性のいずれかが悪化することがわかる。特に、硫黄含有量が少ない比較例9では、動倍率が上昇し、かつ耐久性が悪化することがわかる。

Claims (4)

  1. (A)ジエン系ゴムを主成分とするゴム成分、を含有する防振ゴム用ゴム組成物であって、
    さらに(B)カーボンブラックおよびシリカ、(C)フェノール化合物、(D)ビスマレイミド化合物、ならびに(E)硫黄を含有し、
    前記(B)において、前記シリカの含有量が前記カーボンブラックの含有量の同量以下であり、
    前記(E)硫黄の含有量が前記(A)ゴム成分100重量部に対して0.6〜3.5重量部であることを特徴とする防振ゴム用ゴム組成物。
  2. 前記(A)ゴム成分として、天然ゴムを70〜90重量部およびスチレンブタジエンゴムを10〜30重量部含有する請求項1に記載の防振ゴム用ゴム組成物。
  3. 前記(A)ゴム成分100重量部に対して、前記(B)カーボンブラックおよびシリカを合計含有量で10〜100重量部、前記(C)フェノール化合物を0.5〜5重量部、および前記(D)ビスマレイミド化合物を0.5〜5重量部含有する請求項1または2に記載の防振ゴム用ゴム組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の防振ゴム用ゴム組成物を使用し、加硫、成形して得られる防振ゴム。
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