JP2014104595A - カラーレーザープリンターによる転写シートを用いた布地への印刷方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡便且つ安価に白色を印刷可能なカラーレーザープリンターによる転写シートを用いた布地への印刷方法を提供することである。
【解決手段】黒色トナーカートリッジを具備したカラーレーザープリンターを用いて第1の画像データを転写シートに印刷する工程S2と、第1の画像データの印刷範囲における全ての色を黒色に加工して第2の画像データを作製する工程S3と、黒色トナーカートリッジに代えて白色トナーカートリッジを具備したカラーレーザープリンターを用いて第1の画像データが印刷された転写シートに第2の画像データを印刷する工程S5と、印刷された転写シートの最上層に接着剤を塗布する工程S6と、接着剤が塗布された転写シートを布地に貼り合わせて加熱しながら押圧する工程S7と、転写シートの基材を剥離する工程S8とを有するものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、カラーレーザープリンターによる転写シートを用いた布地への印刷方法に係り、特に、汎用のカラーレーザープリンターを用いて着色された布地に白色印刷を可能としたカラーレーザープリンターによる転写シートを用いた布地への印刷方法に関する。
従来より、Tシャツ等の布地への印刷は、製版によるスクリーン印刷やインクジェット印刷やデジタル印刷等によって行われている。これらのいずれの方法においても高価な設備や消耗品が必要であり、特に、短時間で少量の印刷物を低価格で提供することは困難であった。
また、布地への印刷に、例えばインクジェットプリンターやカラーレーザープリンター等を用いることで低価格を実現することは可能と考えられるものの、これらの印刷装置では基本的には白色紙への印刷用であるため、白色の印刷ではインクやトナーを用いることなく被印刷物の白地の色を借りて表現されることが多い。従って、これらのプリンターを布地への印刷に転用しようとすると、色物へ印刷する場合には地の色が出てしまうため、特別な追加処理作業を必要としたりして煩雑となり、簡便な方法で白色を表現することが難しかった。
このような状況下においても、これまで短時間で少量の印刷物でも簡便且つ安価に製造する方法について様々な検討がなされている。
例えば、特許文献1には、「液体インク式電子画印刷装置によるプリント物製造方法並び、それに用いる熱転写シート」という名称で、少量でも安価で且つ簡単に作製可能で濃色布地にも印刷可能な液体インク式電子画印刷装置によるプリント物製造方法並び、それに用いる熱転写シートに関する発明が開示されている。
この特許文献1に開示された発明は、液体インクを熱転写シートの表層の転写面に吸収定置し、この転写層がポリアミド樹脂とポリウレタン樹脂とからなるものであり、また、シリコーン離型紙の一層目に接着用熱可塑性樹脂を備え、二層目に白色樹脂を塗工した白色隠蔽シートを熱転写シートに貼り合わせてプリント物を製造する方法である。
この発明において熱転写シートは、シリコーン溶液で離型処理を施した基材上に、粉体共重合ポリアミド樹脂と溶液状のポリウレタン樹脂中に低ケン化度のポリビニルアルコ−ルと塩基性界面活性剤を混合した混合樹脂を塗工乾燥して作製され、また、白色隠蔽シートは、シリコ−ン溶液で離型処理を施した基材上に熱可塑性のポリウレタン樹脂を塗工し、さらに、ウレタン系の白インキ樹脂を塗工して作製される。そして、一般的な液体インク式電子画印刷装置を用いて熱転写シートに対象画像を印刷し、この印刷面に白色隠蔽シートの白色層が重なるように貼り合わせてアイロン等で熱圧着し、白色隠蔽シートの基材を剥離する。このようにして得られる熱転写シートを布地等の被転写体に貼り合わせて熱圧着して、基材を剥離すると、被転写体にプリント物を印刷することができる。この印刷物は、下層に白色層を備えているので、被転写体が濃色であっても被転写体の地色を反映することなく、鮮明な印刷物を製造することができる。
また、特許文献2には、「インクジェット方式による抜染印刷方法」という名称で、抜染剤を用いて濃色布地に白色を表現することができるインクジェット方式による抜染印刷方法に関する発明が開示されている。
この特許文献2に開示された発明は、印刷対象の画像データをシアン、マゼンタ、イエロー及び黒の各色に変換する画像準備工程と、この画像データをグレースケールにして階調を反転させる工程と、反転した画像データを分解して黒色データを保存する画像分解工程と、シアン、マゼンタ、イエロー及び黒に変換した画像データと黒色データとを合成する画像合成工程と、合成した画像データを抜染剤を混合したインクを用いてインクジェットプリンターで布地に印刷する工程と、印刷を施した布地に高温の蒸気又は熱によって加熱処理を行う工程とを有するものである。
この発明では、印刷対象の画像データの色を分解したり反転したり合成したりして最終的に白色データを黒色データとして扱うように加工する。そして、印刷時には、プリンターの黒色用のインクタンクには、黒色インクではなく、抜染剤を充填して印刷を行うので、印刷時には布地の地色が抜染剤によって漂泊されて白色となり、その結果、白色を表現することを可能としている。また、他のカラー用インクタンクにもカラーインクに加えて抜染剤を混合するので、布地の地色を抜きながらカラーインクを印刷していくので、布地の地色を反映することなく鮮明な印刷色を表現することができる。
特開平11−11005号公報 特開2005−103762号公報
しかしながら、特許文献1に記載された従来の技術では、白色隠蔽シートを別の基材として作製して、熱転写シートに貼り合わせて用いるので、製造工程が多く、作業性が悪くなるという課題があった。また、熱転写シートの印刷面と白色隠蔽シートの白色面をうまく対応させることが難しいという課題もあった。
また、特許文献2に記載された従来の技術では、抜染剤による漂白ではムラが出る可能性があるので、印刷の仕上がりが必ずしも良好とは限らず、さらに、再現性に欠けるという課題があった。また、抜染剤によって印刷対象の布地が少なからず損傷するという課題もあった。
本発明はかかる従来の事情に対処してなされたものであり、簡便且つ安価に白色を印刷可能なカラーレーザープリンターによる転写シートを用いた布地への印刷方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明であるカラーレーザープリンターによる転写シートを用いた布地への印刷方法は、黒色トナーカートリッジを具備したカラーレーザープリンターを用いて第1の画像データを転写シートに印刷する工程と、前記第1の画像データの印刷範囲における全ての色を黒色に加工して第2の画像データを作製する工程と、前記黒色トナーカートリッジに代えて白色トナーカートリッジを具備したカラーレーザープリンターを用いて第1の画像データが印刷された転写シートに第2の画像データを印刷して第1の画像データの上層に白色トナーを付着させる工程と、第1の画像データ及び第2の画像データが印刷された転写シートの最上層に接着剤を塗布する工程と、この接着剤が塗布された転写シートを接着剤が布地に接するように布地に貼り合わせて加熱しながら押圧する工程と、転写シートの基材を剥離する工程とを有するものである。
上記構成のカラーレーザープリンターによる転写シートを用いた布地への印刷方法では、黒色トナーカートリッジを具備したカラーレーザープリンターではカラートナー及び黒色トナーを用いる通常の印刷によって第1の画像データは転写シートに印刷されるように作用する。そして、第2の画像データは、第1の画像データの印刷範囲における全ての色を黒色に加工することによってカラーレーザープリンターによる印刷時にカラートナーではなく黒色トナーのみの印刷になるように作用する。
ところが、黒色トナーカートリッジに代えて白色トナーカートリッジを具備したカラーレーザープリンターでは黒色トナーに代わって白色トナーが印刷されるように作用するため、第1の画像データが印刷された転写シートに第2の画像データを印刷すると、第1の画像データの上層全面に白色トナーが付着されるように作用する。そして、第1の画像データ及び第2の画像データが印刷された転写シートの最上層に塗布される接着剤は印刷層と布地との接着性を向上するように作用する。また、転写シートを布地に貼り合わせて加熱しながら押圧すると転写シートは布地に接着するように作用し、転写シートの基材を剥離すると転写シートによる布地への印刷が完了する。
この場合、第1の画像データで白色の部分は、カラーレーザープリンターでは表現されないため、カラーレーザープリンターの内部では何らのトナーをも印刷される制御がなされておらず、抜けが生じるように作用している。一方、第2の画像データで黒色を表現しておくことと、今度はカラーレーザープリンターは印刷範囲の全面に亘って黒色を印刷するように制御するため、黒色トナーに代えて白色トナーをセットしておくと、全面が白色として印刷されることになる。このことから、第1の画像データ上で抜けていた白色箇所を第2の画像データで印刷される白色トナーでカバーするように作用し、白色を含むフルカラーで印刷されるように作用するのである。
なお、加熱の際の温度は120℃から130℃程度であり、押圧の圧力は0.2kgf/cmから0.4kgf/cm程度である。
また、請求項2に記載の発明であるカラーレーザープリンターによる転写シートを用いた布地への印刷方法は、請求項1に記載のカラーレーザープリンターによる転写シートを用いた布地への印刷方法において、転写シートは、印刷面に接着層を備え、この接着層がポリウレタンで形成されるものである。
上記構成のカラーレーザープリンターによる転写シートを用いた布地への印刷方法では、請求項1に記載の発明の作用に加えて、転写シートの接着層は印刷層を布地に接着するように作用し、ポリウレタンは120℃程度の加熱によって溶融して接着するように作用する。
そして、請求項3に記載の発明であるカラーレーザープリンターによる転写シートを用いた布地への印刷方法は、請求項1又は請求項2に記載のカラーレーザープリンターによる転写シートを用いた布地への印刷方法において、布地は、綿又はポリエステル又はナイロンのうち少なくとも1種類を含む繊維又は不織布からなる布地であるものである。
上記構成のカラーレーザープリンターによる転写シートを用いた布地への印刷方法では、請求項1又は請求項2に記載の発明の作用に加えて、綿又はポリエステル又はナイロンのうち少なくとも1種類を含む繊維又は不織布からなる布地は、転写シートの接着層、トナー及び接着剤と接着するように作用する。
最後に、請求項4に記載の発明であるカラーレーザープリンターによる転写シートを用いた布地への印刷方法は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のカラーレーザープリンターによる転写シートを用いた布地への印刷方法において、布地は、白色以外に着色されているものである。
上記構成のカラーレーザープリンターによる転写シートを用いた布地への印刷方法では、白色以外に着色された布地は、布地のいずれの部分においても白色が存在せず、請求項1の発明の作用について説明したとおり、白色以外の他の色の布地に対して、白色は白色トナーによる印刷によってのみ表現されるものとなる。すなわち、色物の布地上に白色の印刷がなされるように作用するのである。
本発明の請求項1に記載のカラーレーザープリンターによる転写シートを用いた布地への印刷方法では、カラーレーザープリンターを用いて転写シートへ通常の印刷を行い、続いて、黒色のトナーカートリッジを白色のトナーカートリッジに交換して白色層を形成する印刷を行って、通常の印刷層と白色層を重ねて形成する。したがって、通常の印刷において空白(抜け部分)で表現される白色部分は、形成される白色層によって簡単に白色を表現することができる。特に、汎用のカラーレーザープリンターのトナーカートリッジを交換するだけで白色印刷が可能となるので一般的な布地への印刷装置に比べて極めて安価且つ簡便にそして短時間で印刷できる。
また、本発明の請求項2に記載のカラーレーザープリンターによる転写シートを用いた布地への印刷方法は、転写シートにポリウレタンの接着層を備えているので、布地への接着において120℃程度の低温で強固な接着が可能となる。
そして、本発明の請求項3に記載のカラーレーザープリンターによる転写シートを用いた布地への印刷方法では、綿又はポリエステル又はナイロンのうち少なくとも1種類を含む繊維又は不織布からなる布地を選定することによって、転写シートに印刷される印刷層や接着剤との接着性が良好となり、洗濯等によっても剥がれることがない耐性のある印刷物(布地や衣類)を形成することができる。
最後に、本発明の請求項4に記載のカラーレーザープリンターによる転写シートを用いた布地への印刷方法では、着色された布地を用いて短時間で簡便且つ安価に白色を表現する印刷が可能となる。
本発明の本実施の形態に係るカラーレーザープリンターによる転写シートを用いた布地への印刷方法の工程を示す概念図である。 (a)は本実施の形態に係るカラーレーザープリンターによる転写シートを用いた布地への印刷方法において印刷する画像データを示す概念図であり、(b)は同じく反転加工した画像データを示す概念図であり、(c)は同じく黒色に加工した画像データである。 (a)は本実施の形態に係るカラーレーザープリンターによる転写シートを用いた布地への印刷方法において転写シートに第1の画像データを印刷した場合の上面図及び断面図であり、(b)は同じく転写シートに第2の画像データを印刷した場合の上面図及び断面図であり、(c)は同じく印刷した転写シートに接着剤を塗布した場合の上面図及び断面図である。 (a)は本実施の形態に係るカラーレーザープリンターによる転写シートを用いた布地への印刷方法において布地へ圧着する場合の断面を示す概念図であり、(b)は同じく印刷されたTシャツを示す概念図である。
以下に、本発明に係るカラーレーザープリンターによる転写シートを用いた布地への印刷方法の実施の形態を図1に基づき説明する。(請求項1乃至請求項4に対応)
図1は、本発明の本実施の形態に係るカラーレーザープリンターによる転写シートを用いた布地への印刷方法の工程を示す概念図である。
図1において、本実施の形態に係るカラーレーザープリンターによる転写シートを用いた布地への印刷方法は、まず、ステップS1において第1の画像を作製する。例えば、デジタルカメラで撮影した画像データを用いる場合は、この画像データをパーソナルコンピュータ(以下、PCと省略する。)に取り込み、汎用の画像処理ソフトウェアを用いて反転加工することによって第1の画像を作製することができる。なお、使用できる画像データは特に限定されるものでなく、汎用の画像処理ソフトウェア等を用いて独自に描いたものや、スキャナ等を用いて画像をデータ化したもの等を用いることができる。
次に、ステップS2において、第1の画像データを印刷する。このステップS2では、ステップS1で作製した第1の画像をカラーレーザープリンターを用いて転写シートに印刷する。なお、カラーレーザープリンターには、例えば、株式会社リコー製の商品名IPSiOSPC710eを用いることができる。また、このカラーレーザープリンターにはシアン、マゼンタ、イエロー及び黒の4色のトナーが装備されており、第1の画像データにおいて、着色された部分はこれらのトナーによって転写シート上にトナーが付着し、白色の部分はトナーが付着しない空白部分となる。
また、転写シートは、基材上にポリウレタンで形成される接着層を備えたものである。例えば、パイオテック株式会社製のWoW7.5を用いることができる。
続いて、ステップS3では、第2の画像データを作製する。この第2の画像データは、第1の画像データの印刷範囲の全てを一面黒色となるように加工して得られる。したがって、カラーレーザープリンターを用いて第2の画像データを印刷すると、第1の画像データの印刷範囲が全て黒色で塗りつぶされたものとなる。
そして、ステップS4では、カラーレーザープリンターの黒色トナーを白色トナーに交換する工程である。この工程では、カラーレーザープリンターに通常装備されている黒色トナーカートリッジを取り外して、新たに白色トナーカートリッジを装着する。装着可能な白色トナーカートリッジは、特に限定するものでなく、酸化チタン等で構成された白色トナーが充填されたトナーカートリッジを用いることができる。
次に、ステップS5では、第2の画像データを印刷する。このステップS5では、ステップS4で黒色トナーカートリッジに代えて白色トナーカートリッジを装着したカラーレーザープリンターを用いて、ステップS2において第1の画像データを印刷した転写シートに第2の画像データを印刷する。ここで、第2の画像は一面が黒色に加工されたものであるが、白色トナーカートリッジを装着したカラーレーザープリンターを用いるので、転写シートの印刷範囲は白色で塗りつぶされる。したがって、転写シートには、第1の画像データの上層に第2の画像データが印刷された構成となり、第1の画像データにおいて空白の部分は、第2の画像データの白色が透ける構成となる。
続いて、ステップS6では、接着剤を塗布する。このステップS6では、ステップS5において第2の画像データが印刷された転写シートの最表層に布地に接着するための接着剤を塗布する。接着剤の塗布方法は特に限定されないが、市販されている接着シートを用いると簡便となる。この接着シートは基材(以下、転写シートの基材と区別するために接着シートの基材を便宜上接着シート基材という)に接着剤が塗布されているものであり、接着剤が塗布されている面を転写シートの印刷面に重なるように配置し、接着シート基材を剥離すると、印刷された部分のみに接着剤が付着するようになっている。なお、接着剤には、使用する布地の素材である綿、ポリエステル及びナイロンに接着可能な接着剤を用いるとよい。
そして、ステップS7では、転写シートの布地へ熱圧着を行う。このステップS7では、ステップS6で印刷面に接着剤が塗布された転写シートの接着剤が塗布された面を布地に当てて、専用の熱転写プレス機を用いて120℃の温度で加熱及び加圧する。これらの加熱及び加圧によって、転写シートの接着層のポリウレタンが溶融し、印刷層を布地へ接着させる。なお、ステップS6で塗布される接着剤は主に布地と印刷層を接着させ、ポリウレタンの接着層は、印刷層を上方から覆って接着させるとともに印刷層を保護する役割がある。
また、布地は、綿、ポリエステル及びナイロンを含む繊維又は不織布から形成される布地である。
最後に、ステップS8では、転写シートの基材を剥離する。このステップS8では、熱圧着後の転写シートの基材を剥離することによって、布地への印刷が完了となる。印刷物は、布地側からみると、接着剤、白色トナーによる第2の画像データ、黒色及びカラートナーによる第1の画像データ、接着層となり、第1の画像データの白色を表現する空白(抜け)の部分では、第2の画像データの白色トナーが露出するようになるので、第1の画像データに対して第2の画像データを重ね合わせることによって白色を表現することが可能になっている。
このように構成された本実施の形態では、汎用のカラーレーザープリンターと転写シートを用いることによって白色を含む布地へのフルカラー印刷を可能にしている。また、特殊な印刷装置や製版が不要であるので、少量の印刷においても安価で実行することができ、且つ、簡便な方法であるので、短時間での多種多様な印刷物の製造が可能である。
続いて、本実施に係るカラーレーザープリンターによる転写シートを用いた布地への印刷方法について図2乃至図4を参照しながら具体的に説明する。
図2(a)は、本実施の形態に係るカラーレーザープリンターによる転写シートを用いた布地への印刷方法において印刷する画像データを示す概念図であり、(b)は、同じく反転加工した画像データを示す概念図であり、(c)は、同じく黒色に加工した画像データである。
図2(a)において、画像データ1はデジタルカメラで撮影した犬2及び背景のカラー写真をPCに取り込んで表示したもので、Tシャツに印刷するための画像でもある。画像データ1において、犬2は大部分が白い毛3で覆われて、所々に黒色のぶち模様4があり、また、口元には、赤い舌5が覗いている。また、芝生6は主に緑みを帯びた草色である。
また、図2(b)において、第1の画像データ7は、図2(a)の画像データ1を反転加工したものである。反転加工により、犬2’は図1(a)における犬2と逆向きになるが、毛3’、ぶち模様4’、舌5’及び芝生6’の色調は図1(a)における色調と変わらないものである。
そして、図2(c)において、第2の画像データ8は、図2(b)に示す第1の画像データ7の印刷範囲の全てを黒色に加工したものであり、一面が黒色で塗りつぶされている。
次に、図3(a)は、本実施の形態に係るカラーレーザープリンターによる転写シートを用いた布地への印刷方法において転写シートに第1の画像データを印刷した場合の上面図及び断面図であり、(b)は、同じく転写シートに第2の画像データを印刷した場合の上面図及び断面図であり、(c)は、同じく印刷した転写シートに接着剤を塗布した場合の上面図及び断面図である。
図3(a)において、上面図には転写シート9の略中央に第1の画像データ7が印刷されている。この印刷では、カラーレーザープリンターには通常のカラートナー及び黒色トナーが具備されているので第1の画像データ7では犬2’のぶち模様4’は黒色で、舌5’は赤系の色調で、芝生6’は緑系の色調で表現され、一方、白色である毛3’の部分は空白(抜け部分)となる。また、断面図をみると、転写シート9は、基材10及び接着層11で構成され、接着層11の上にカラーレーザープリンターの黒色以外のカラー及び黒色のトナーが付着した印刷層12が形成されていることがわかる。接着層11はカラーレーザープリンター用のカラー及び黒色のトナーを接着、固定することができる層となっている。
また、図3(b)において、上面図には転写シート9に第2の画像データ8が印刷されている。ここで、印刷に使用するカラーレーザープリンターでは黒色トナーカートリッジが白色トナーカートリッジに交換されているので、本来黒色で印刷されるように加工されたデータによって白色で印刷されるようになっている。したがって、印刷された第2の画像データ8は全面が白色となり、第1の画像データ7は完全に隠蔽されて視認できなくなっている。
この状態の断面図においては、基材10及び接着層11を有する転写シート9には、印刷層12の上層に白色トナーで形成される白色層13が形成されている。
なお、第1の画像データ7と第2の画像データ8はカラーレーザープリンターで重ねて印刷されるように制御することは容易に可能である。
そして、図3(c)において、上面図では、転写シート9の印刷範囲には接着剤14が塗布されており、また、断面図では、接着剤14は最表層になっていることがわかる。この接着剤14は前述のとおり、接着シート基材に接着剤14が塗布されているような接着シートを用いて白色層13の上から貼り、その後に接着シート基材を剥がすようにして設けることができる。
次に、図4(a)は、本実施の形態に係るカラーレーザープリンターによる転写シートを用いた布地への印刷方法において布地へ圧着する場合の断面を示す概念図であり、(b)は同じく印刷されたTシャツを示す概念図である。
図4(a)において、転写シート9は綿製のTシャツの布地15に載置されており、布地15の表面側から、接着剤14、白色層13、印刷層12の順番となり、転写シート9の接着層11及び基材10が重なっている。ここで、熱転写プレス機等を用いて基材10の上方から加圧及び加熱すると、接着剤14が白色層13及び印刷層12を布地15に接着するように作用し、さらに、ポリウレタンで形成される接着層11が溶融して、印刷層12及び白色層13を覆うように布地15に接着する。そして、基材10を剥離すると、布地15への印刷が完成する。
図4(b)において、Tシャツ16には印刷17が施されており、印刷17の犬2’の毛3’は、図4(a)に示すように白色層13と印刷層12の重ね合わせによって印刷層12の空白(抜け部分)から覗く白色層13によって白色になっている。また、ぶち模様4’、舌5’及び芝生6’についても鮮明な印刷となり、図2(a)に示した画像データ1を忠実に再現した印刷になっている。
以上説明したように、本発明の請求項1乃至請求項4に記載された本発明は、簡便な方法でしかも安価に小ロットの印刷においても白色を含むフルカラー印刷を可能とし、カラーレーザープリンターと転写シートを用いた布地への印刷を短時間で実現する方法を提供でき、専門店舗や一般家庭、さらにはイベント会場等の仮設の施設においても広く利用することが可能である。
1…画像データ 2,2’…犬 3,3’…毛 4,4’…ぶち模様 5,5’…舌 6…芝生 7…第1の画像データ 8…第2の画像データ 9…転写シート 10…基材 11…接着層 12…印刷層 13…白色層 14…接着剤 15…布地 16…Tシャツ 17…印刷

Claims (4)

  1. 黒色トナーカートリッジを具備したカラーレーザープリンターを用いて第1の画像データを転写シートに印刷する工程と、第1の画像データの印刷範囲における全ての色を黒色に加工して第2の画像データを作製する工程と、黒色トナーカートリッジに代えて白色トナーカートリッジを具備したカラーレーザープリンターを用いて第1の画像データが印刷された転写シートに第2の画像データを印刷して第1の画像データの上層に白色トナーを付着させる工程と、第1の画像データ及び第2の画像データが印刷された転写シートの最上層に接着剤を塗布する工程と、この接着剤が塗布された転写シートを接着剤が布地に接するように布地に貼り合わせて加熱しながら押圧する工程と、転写シートの基材を剥離する工程とを有することを特徴とするカラーレーザープリンターによる転写シートを用いた布地への印刷方法。
  2. 転写シートは、印刷面に接着層を備え、この接着層がポリウレタンで形成されることを特徴とする請求項1に記載のカラーレーザープリンターによる転写シートを用いた布地への印刷方法。
  3. 布地は、綿又はポリエステル又はナイロンのうち少なくとも1種類を含む繊維又は不織布からなる布地であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のカラーレーザープリンターによる転写シートを用いた布地への印刷方法。
  4. 布地は、白色以外に着色されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のカラーレーザープリンターによる転写シートを用いた布地への印刷方法。
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