JP2014103842A - 電源フィルタおよびそれを備えた電子回路 - Google Patents

電源フィルタおよびそれを備えた電子回路 Download PDF

Info

Publication number
JP2014103842A
JP2014103842A JP2013212807A JP2013212807A JP2014103842A JP 2014103842 A JP2014103842 A JP 2014103842A JP 2013212807 A JP2013212807 A JP 2013212807A JP 2013212807 A JP2013212807 A JP 2013212807A JP 2014103842 A JP2014103842 A JP 2014103842A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power supply
capacitor
filter circuit
filter
frequency
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2013212807A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiro Nishimura
俊郎 西村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2013212807A priority Critical patent/JP2014103842A/ja
Priority to US14/055,435 priority patent/US20140111176A1/en
Publication of JP2014103842A publication Critical patent/JP2014103842A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02MAPPARATUS FOR CONVERSION BETWEEN AC AND AC, BETWEEN AC AND DC, OR BETWEEN DC AND DC, AND FOR USE WITH MAINS OR SIMILAR POWER SUPPLY SYSTEMS; CONVERSION OF DC OR AC INPUT POWER INTO SURGE OUTPUT POWER; CONTROL OR REGULATION THEREOF
    • H02M1/00Details of apparatus for conversion
    • H02M1/14Arrangements for reducing ripples from dc input or output
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02MAPPARATUS FOR CONVERSION BETWEEN AC AND AC, BETWEEN AC AND DC, OR BETWEEN DC AND DC, AND FOR USE WITH MAINS OR SIMILAR POWER SUPPLY SYSTEMS; CONVERSION OF DC OR AC INPUT POWER INTO SURGE OUTPUT POWER; CONTROL OR REGULATION THEREOF
    • H02M1/00Details of apparatus for conversion
    • H02M1/12Arrangements for reducing harmonics from ac input or output
    • H02M1/126Arrangements for reducing harmonics from ac input or output using passive filters

Abstract

【課題】高周波ノイズを効率的に低減させる電源フィルタを提供する。
【解決手段】電源フィルタは、第1のフィルタ回路と第2のフィルタ回路とを電源電圧印加端子間に互いに並列に接続されるように備え、第1のフィルタ回路は、第2のフィルタ回路よりも通過利得の高い第1の帯域を低域側に含む低域通過特性を有し、第2のフィルタ回路は、直列に挿入された抵抗素子を備えて第1のフィルタ回路よりも通過利得の高い第2の帯域を高域側に含む高域通過特性を有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、電源フィルタに関する。
スイッチング方式のDC−DCコンバータは、主として寄生インダクタの影響により、高電源電圧側(以後、「ハイサイド」と称する)および低電源電圧側(以後、「ローサイド」と称する)のパワーMOSFETのターンオフ時に発生する高周波リンギングノイズが100MHz〜数百MHzの周波数帯域で発生し、不要輻射が問題になっている。
一般的に高周波ノイズを低減させる手法として、DC−DCコンバータのゲートドライブ回路に直列抵抗を入れることで立ち上がりのタイミングを鈍化させ、リンギングを軽減させる対策手法が用いられている。
一方、この高周波ノイズを低減するために、例えばDC−DCコンバータの入力段において、大容量のバルクコンデンサとノイズ対策用の小容量コンデンサとを並列接続する手法も提案されている。この技術は、小容量コンデンサを付加することで、電源の駆動パルスの安定化を図りつつ、高周波ノイズを低減させるものである(例えば特許文献1を参照)。
特開2006−262121号公報 特開2010−246075号公報 特開2007−28698号公報
しかしながら、前者の方法ではパワーMOSFETの発熱およびゲートドライブの電力ロス増加により、電源効率が低下するという問題がある。また後者の方法では、小容量コンデンサによりある程度の高周波ノイズが吸収されるものの、ノイズの影響が大きい機器に対しては所望のレベルにまで高周波ノイズを低減することが困難である。
例えば、ノートPCは各負荷に対してDC−DCコンバータを必要とするため、各電源から発生する高周波ノイズを抑える必要がある。さらに機器の小型化等に伴い、回路基盤の小型化も望まれている。回路基盤を小型化するためには、一般的に、電源電圧の駆動周波数を上げることが有効である。しかし、駆動周波数を上げると高周波ノイズが大きくなり、機器の安定動作が困難になるという弊害が生じる。そのため電源電圧の駆動周波数を上げても安定動作を行えるように、高周波ノイズのさらなる低減手段が望まれている。近年EMI工数の増加が課題となっており、その対策は急務となっている。
本発明は、高周波ノイズを効率的に低減させる電源フィルタおよびそれを備えた電子回路を提供するものである。
上記課題を解決するための第1の発明は、第1のフィルタ回路と第2のフィルタ回路とを電源電圧印加端子間に互いに並列に接続されるように備え、前記第1のフィルタ回路は、前記第2のフィルタ回路よりも通過利得の高い第1の帯域を低域側に含む低域通過特性を有し、前記第2のフィルタ回路は、直列に挿入された抵抗素子を備えて前記第1のフィルタ回路よりも通過利得の高い第2の帯域を高域側に含む高域通過特性を有していることを特徴とする電源フィルタである。
また、第2の発明は、第1の発明において、前記抵抗素子の抵抗値は0.1Ω以上であることを特徴とする。
また、第3の発明は、第2の発明において、前記抵抗素子の抵抗値は0.5Ω以上1Ω以下であることを特徴とする電源フィルタである。
また、第4の発明は、第1から第3までのいずれかの発明において、前記第1のフィルタ回路は第1のコンデンサからなり、前記第2のフィルタ回路は、直列に接続された、第2のコンデンサと前記抵抗素子とからなり、前記第1のコンデンサの容量値は前記第2のコンデンサの容量値よりも大きいことを特徴とする電源フィルタである。
また、第5の発明は、第4の発明において、前記第1のコンデンサの容量値は10μFから100μFまでの範囲内にあり、前記第2のコンデンサの容量値は0.01μFから0.1μFまでの範囲内にあることを特徴とする電源フィルタである。
また、第6の発明は、第4または第5の発明において、前記第2のフィルタ回路は、前記第2のコンデンサとしての容量素子と、前記抵抗素子としての等価直列抵抗とを有するESRコンデンサであることを特徴とする電源フィルタである。
また、第7の発明は、第1から第6までのいずれかの発明の電源フィルタを備え、前記電源フィルタを通して入力される電源電圧をスイッチングする回路を備えていることを特徴とする電子回路である。
本発明によれば、第2のフィルタ回路には抵抗素子が直列に挿入されていることから、第2のコンデンサによって吸収される高周波ノイズの電流は、抵抗素子により大きく減衰する。それゆえ、高周波ノイズの電流ループによって発生する不要輻射を十分に抑制することができる。以上により、高周波ノイズを効率的に低減することのできる電源フィルタを提供することができる。
本発明の実施形態を示すものであり、電源フィルタを備えた第1のDC−DCコンバータの構成を示す回路図 図1の電源フィルタに用いられるコンデンサのインピーダンス周波数特性を説明するグラフ 本発明の実施形態を示すものであり、(a)はDC−DCコンバータの理想のスイッチング出力波形を示す図、(b)は(a)のスイッチング波形から得られるコンバータ出力波形を示す図 本発明の実施形態を示すものであり、(a)は基板が有する回路寄生成分の影響を受ける場合のDC−DCコンバータのスイッチング出力波形を示す図、(b)は(a)のスイッチング波形から得られるコンバータ出力波形を示す図 本発明の実施形態の比較例を示すものであり、(a)は基板および部品が有する回路寄生成分の影響を受ける場合のDC−DCコンバータのスイッチング出力波形を示す図、(b)は(a)のスイッチング波形から得られるコンバータ出力波形を示す図 本発明の実施形態を示すものであり、DC−DCコンバータの出力波形に発生するリンギングの発生度合いと当該出力波形の周波数スペクトルとの関係を示す図 本発明の実施形態を示すものであり、電源フィルタを備えた第2のDC−DCコンバータの構成を示す回路図
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1に本実施形態に係る電源フィルタを備えたDC−DCコンバータ1の構成を示す。
DC−DCコンバータ1は降圧コンバータであり、電源フィルタ10と電圧変換部20とを備えている。
電源フィルタ10は、第1のフィルタ回路11と第2のフィルタ回路12とを備えている。第1のフィルタ回路11と第2のフィルタ回路12とは、直流電源Eから引き出された2本の電源ラインに、電源電圧印加端子間に互いに並列となるように接続されている。
第1のフィルタ回路11は第1のコンデンサ11aからなる。第1のコンデンサ11aは、例えば、アルミ電解コンデンサ、機能性高分子コンデンサ、セラミックコンデンサなどの、一般に大容量コンデンサに分類されるコンデンサからなる。
第2のフィルタ回路12は、第2のコンデンサ12aと抵抗素子12bとからなる。第2のコンデンサ12aと抵抗素子12bとは、電源電圧印加端子間に直列に接続されている。第2のコンデンサ12aは、例えば、等価直列抵抗(ESR:Equivalent Series Resistance)の小さな積層コンデンサなどの、第1のコンデンサ11aよりも小容量のコンデンサからなる。また、例えば、第2のコンデンサ12aは、値が制御されて付加されたESRを有するESRコンデンサが有する、第1のコンデンサ11aよりも小容量の容量素子からなる。抵抗素子12bは、例えばディスクリート抵抗素子や第2のコンデンサ12aと同一素子に集積されることで作り込まれた抵抗や、ESRコンデンサに作り込まれたESRからなる。ここでは、一例として、第2のフィルタ回路12を、第2のコンデンサ12aとしての容量素子と、抵抗素子12bとしてのESRとを有するESRコンデンサで構成する。当該ESRコンデンサは高ESRコンデンサとも呼称され、容量素子の電極や電極接続部の抵抗値が制御されて、容量素子に直列にESRが付加されたコンデンサである。
100MHz〜400MHzといった典型的な周波数のノイズに対して、例えば、第1のコンデンサ11aの容量値を10μFから100μFまでの範囲内とし、第2のコンデンサ12aの容量値を0.01μFから0.1μFまでの範囲内とする。また、ESRコンデンサのESRを含めた当該抵抗素子12bの抵抗値は、第1のコンデンサ11aのESRに対して無視できない大きさを有し、後述するように例えば0.1Ω以上の値である。
電圧変換部20は、スイッチング回路21とローパスフィルタ22とを備えている。
スイッチング回路21は、ハイサイドのスイッチングを行うMOSFET21aと、ローサイドのスイッチングを行うMOSFET21bとを備えている。MOSFET21aのドレインにはハイサイドの電源電圧が供給され、MOSFET21bのソースにはローサイドの電源電圧(例えばGND電位)が供給される。MOSFET21aのソースとMOSFET21bのドレインとは、端子Pで示すように互いに接続されている。MOSFET21a、21bのゲートは例えばパルス幅変調制御され、MOSFET21aとMOSFET21bとは互いに相補的にON/OFF動作を行う。
ローパスフィルタ22は、コイル22aとコンデンサ22bとからなるLCフィルタで構成されている。コイル22aは、端子Pとハイサイドの出力端子Oとの間に接続されている。コンデンサ22bは、出力端子Oとローサイドの出力端子との間に接続されている。ローパスフィルタ22は、端子Pに出力されたパルス電圧から直流成分をコンデンサ22bの端子間電圧として取り出す。当該電圧は、降圧後の直流電圧として負荷Wに出力される。
次に、図2に、第1のフィルタ回路11および第2のフィルタ回路12に用いられるコンデンサのインピーダンス周波数特性を示す。
従来、大容量のバルクコンデンサと並列接続されるノイズ対策用の小容量コンデンサには、積層セラミックコンデンサなどのESRが小さなコンデンサが用いられる。バルクコンデンサのインピーダンス周波数特性は、例えば一点鎖線で示す特性γのように、kHz帯の周波数成分に対しては低インピーダンス特性を示す。ESRが小さいコンデンサは、例えば破線で示す特性βのように、MHz帯の周波数成分に対しては低インピーダンス特性を示す。小容量コンデンサにESRが小さなコンデンサを用いると、100MHz〜400MHzといった典型的な周波数のノイズに対してもESRが0.1Ω未満程度の低い値を示すため、当該小容量コンデンサに流れる高域ノイズによる電流は比較的大きい。従って、小容量コンデンサを介した電流ループに起因する不要輻射が機器に悪影響を及ぼしてしまう。
そこで、第2のフィルタ回路12にESRの高いESRコンデンサを用いると、ESRコンデンサのインピーダンス周波数特性は、例えば実線で示す特性αのように、広い周波数範囲で0.1Ω以上の高い値を維持する平坦に近い特性となる。従って、第1のフィルタ回路11として特性γを有する第1のコンデンサ11aを用い、第2のフィルタ回路12として特性αを有するESRコンデンサを用いることにより、電源フィルタ10として次のような特性が得られる。すなわち、特性αと特性γとの交点の周波数をfxとすると、kHz帯以下を中心とする周波数fxよりも小さい周波数帯である第1の帯域G1において特性γの通過利得が特性αの通過利得よりも大きく、MHz帯を中心とする周波数fxよりも大きい周波数帯である第2の帯域G2において、特性αの通過利得が特性γの通過利得よりも大きい。
このように、第1のフィルタ回路11は、第2のフィルタ回路12よりも通過利得の高い第1の帯域G1を低域側に含む低域通過特性を有し、第2のフィルタ回路12は、第1のフィルタ回路11よりも通過利得の高い第2の帯域G2を高域側に含む高域通過特性を有する。そして、第2のフィルタ回路12には抵抗素子12bが直列に挿入されていることから、第2のコンデンサ12aによって吸収された高周波ノイズの電流は、抵抗素子12bにより大きく減衰する。それゆえ、高周波ノイズの電流ループによって発生する不要輻射を十分に抑制することができる。電源フィルタ10を備えたことで、電源ラインの高周波ノイズのみを重点的に低減することができる。以上により、高周波ノイズを効率的に低減することのできる電源フィルタを提供することができる。
なお、第1の帯域G1は周波数fxよりも小さい周波数範囲の一部であってもよいし、第2の帯域G2は周波数fxよりも大きい周波数範囲の一部であってもよい。従って、また、使用する第1の帯域G1と第2の帯域G2とを周波数fxで隣接する帯域どうしとしなくてもよく、周波数fxから離れたところに使用する第1の帯域G1や第2の帯域G2が生成されるようにしてもよい。すなわち、第1のフィルタ回路11の通過利得が第2のフィルタ回路12よりも高くなるような低域側の帯域と、第2のフィルタ回路12の通過利得が第1のフィルタ回路11よりも高くなるような高域側の帯域とは、それぞれ1つまたは複数生成することが可能であり、使用する第1の帯域G1と第2の帯域G2とがそれぞれ1つ以上含まれていればよい。このような通過利得の周波数特性は、吸収したいノイズ周波数に合わせて第1のフィルタ回路11および第2のフィルタ回路12のフィルタ定数を任意素子の組合せによって設定することにより、実現することができる。
また、第2のフィルタ回路12に抵抗素子12bをESRとするESRコンデンサを用いると、抵抗素子12bを第2のコンデンサ12aと同時に作り込むことができ、抵抗素子12bを第2のコンデンサ12aの後段に別途実装する必要がない。従って、部品点数を減らすことができる。
なお、特性α〜γのそれぞれは、(1)容量値や印加電圧などの回路条件、(2)回路のRLC寄生成分の大きさおよび分布、(3)周囲温度などの使用環境、などによって変化する。しかし、特性αのESRは製造時の設計に応じて任意に制御可能であるため、電源フィルタ10を使用する所望の条件に合わせて第1の帯域G1および第2の帯域G2を設計することが可能である。また、前記低域側と前記高域側とを、およそ1MHzを境にして区分すると、第1のフィルタ回路11および第2のフィルタ回路12を汎用の素子で構成しやすく、かつ、第2のフィルタ回路12によって通常のスイッチングノイズ周波数をほぼ全て高域側で処理するとともに、その他のノイズ周波数をほぼ全て低域側で処理することができる。
次に、図3〜図6を用いて、電源フィルタ10のリンギング発生に与える効果を説明する。
図3は、電源電圧にノイズが混入しない場合の理想の電圧波形を示す。図3(a)は電圧変換部20の端子Pにおけるスイッチング出力波形であり、図3(b)は電圧変換部20の出力端子Oにおける電圧波形である。縦軸および横軸の値は任意に設計可能であるので表記を省略してある。
図4は、電源フィルタ10を備えていないDC−DCコンバータにおいて、基板が有する回路寄生成分の影響を受ける場合の電圧波形を示す。図4(a)は端子Pにおけるスイッチング出力波形である。パルス立ち上がり時にスパイク41が発生しているとともに、サグ42が発生している。図4(b)は出力端子Oにおける電圧波形である。出力電圧の立ち上がり時にリンギング43が発生している。
図5は、電源フィルタ10を備えていないDC−DCコンバータにおいて、基板および部品が有する回路寄生成分の影響を受ける場合の電圧波形を示す。図5(a)は端子Pにおけるスイッチング出力波形である。パルス立ち上がり時に図4(a)よりも大きなスパイク51が発生しているとともに、図4(a)よりも急勾配のサグ52が発生している。図5(b)は出力端子Oにおける電圧波形である。出力電圧の立ち上がり時に図4(b)よりも振幅が大きく持続時間の長いリンギング53が発生している。
図6は、DC−DCコンバータの出力波形に発生するリンギングの発生度合いと当該出力波形の周波数スペクトルとの関係を示す。
A1は図3(b)の理想の出力電圧波形を、B1はA1の出力電圧波形の周波数スペクトルをそれぞれ示す。
A2は、電源フィルタ10において第2のフィルタ回路12の代わりに0.001Ω付近という0.1Ωよりも十分に小さいESRを有する小容量コンデンサを用いた場合のDC−DCコンバータの出力電圧波形、B2はA2の出力電圧波形の周波数スペクトルをそれぞれ示す。
A3は、電源フィルタ10において0.5ΩのESRを有するESRコンデンサを第2のフィルタ回路12として用いた場合のDC−DCコンバータ1の出力電圧波形、B3はA3の出力電圧波形の周波数スペクトルをそれぞれ示す。
A4は、電源フィルタ10において1.0ΩのESRを有するESRコンデンサを第2のフィルタ回路12として用いた場合のDC−DCコンバータ1の出力電圧波形、B4はA4の出力電圧波形の周波数スペクトルをそれぞれ示す。
B2において、特定の周波数fpにおいて並列共振ピークが見られる。この周波数fpは典型的には100MHz〜300MHzの範囲内に存在する。これに対して、A3およびA4ではリンギングの大きさおよび持続時間が十分に抑制されており、B3およびB4では、周波数fpのピークは十分に減衰している。A3とA4とではリンギングの程度に差は見られず、これらのESR値の間のESR値を有する電源フィルタ1についても同様であった。
このように、本実施形態の電源フィルタ10によれば、入力側のコンデンサによってDC−DCコンバータ1のリンギングノイズを低周波と高周波とのノイズに分離し、電流ループにより不要輻射を発生させる高周波ノイズのみをESRコンデンサで吸収するので、効率を低下させることなく、リンギングノイズを低減させることが可能となる。また、DC−DCコンバータにスイッチングトランジスタとして用いられるパワーMOSFETの発熱、及びゲートドライブの電力ロスによる電源効率を低下させることなく、高周波リンギングノイズを低減させることが可能となり、開発早期での機器のノイズ対策が可能となる。
ESRコンデンサのESRを始めとする抵抗素子12bの抵抗値は、0.1Ω〜1Ωの範囲内に設定すると高域ノイズを良好に減衰することができ、特に0.5Ω〜1Ωの範囲内に設定すると高域ノイズを特に良好に除去することができる。
また、100MHz〜400MHzといった典型的な周波数のノイズに対しては、前述したように、第1のコンデンサ11aおよび第2のコンデンサ12aの容量値を例示したが、スイッチングノイズ周波数が400MHzを超えるような回路構成について、これらの容量値を変更したとしても、図2に示されているようにESRコンデンサのインピーダンス周波数特性が少なくとも1000MHz付近までは平坦に近いことから、高周波ノイズ減衰効果を維持するための必要な設計変更は少なくて済む。このように、電源フィルタ10の構成は広帯域のスイッチング周波数に対して汎用的な効果を得ることのできる構成である。スイッチングノイズ周波数が400MHzを超えるような回路構成においては、スイッチングで生じるパルス間隔が非常に狭いためにパルス立ち上がりをより急峻にする必要の生じる場合が有り得るが、パルスの急峻な立ち上がりは回路中のL・di/dt効果などでリンギングを増大させる要因となるため、電源フィルタ10の基本構成を変更しないで済むことは設計および製造を容易にする。
次に、図7に、本実施形態に係る電源フィルタを備えた他のDC−DCコンバータ2の構成を示す。図1のDC−DCコンバータ1と同等の機能を有する部材には同じ符号を付し、その説明を省略する。
DC−DCコンバータ2は、昇圧コンバータであり、電源フィルタ10と電圧変換部30とを備えている。
電圧変換部30は、MOSFET31、コイル32、ダイオード33、およびコンデンサ34を備えている。コイル32の一端は電源ラインのハイサイドに接続されており、他端はダイオード33のアノードに接続されている。MOSFET31のドレインはコイル32とダイオード33との接続点に接続されており、ソースは電源ラインのローサイド(例えばGND)に接続されている。コンデンサ34の一方の端子はダイオード33のカソードに接続されており、電圧変換部30の出力端子Oを構成している。コンデンサ34の他方の端子は電源ラインのローサイドに接続されている。
直流電源Eから供給されて電源フィルタ10によりノイズ除去された電圧が電圧変換部30に入力される。MOSFET31がOFFの状態でコイル32からダイオード33を通してコンデンサ34に初期充電が行われる。次いでMOSFET31がON期間となりコイル32を流れる電流はMOSFET31側に流れ、続くMOSFET31のOFFの期間にコイル32の逆起電力が電源電圧に加算されてダイオード33を介してコンデンサ34に流れ込み昇圧が行われる。以後、コンデンサ34の端子間電圧がダイオード33のアノード側よりも大きい限りダイオード33はOFF状態となる。コンデンサ34の端子間電圧が低下すると、MOSFET31の通電率が制御されてダイオード33の順方向に不足電荷が供給されることにより調整された昇圧電圧が、出力端子Oから負荷Wに出力される。
DC−DCコンバータ2においても、電源フィルタ10によって、DC−DCコンバータ1について説明したのと同様の効果が得られる。
また、電源フィルタ10は、直流電源の入力をスイッチングする回路を備える電子回路であれば、同様の効果を得ることができるものである。このような電子回路として、DC−DCコンバータ以外に例えば、インバータや、整流後の電源電圧を使用する構成を備えるAC−DCコンバータなどが挙げられる。
本発明は、例えば、電圧コンバータやインバータなどの直流電圧を入力としてスイッチングを行う回路に適用可能である。
1、2 DC−DCコンバータ
10 電源フィルタ
11 第1のフィルタ回路
11a 第1のコンデンサ
12 第2のフィルタ回路
12a 第2のコンデンサ
12b 抵抗素子
21 スイッチング回路
20 電圧変換部
30 電圧変換部
E 直流電源
G1 第1の帯域
G2 第2の帯域
W 負荷

Claims (7)

  1. 第1のフィルタ回路と第2のフィルタ回路とを電源電圧印加端子間に互いに並列に接続されるように備え、
    前記第1のフィルタ回路は、前記第2のフィルタ回路よりも通過利得の高い第1の帯域を低域側に含む低域通過特性を有し、
    前記第2のフィルタ回路は、直列に挿入された抵抗素子を備えて前記第1のフィルタ回路よりも通過利得の高い第2の帯域を高域側に含む高域通過特性を有していることを特徴とする電源フィルタ。
  2. 前記抵抗素子の抵抗値は0.1Ω以上であることを特徴とする請求項1に記載の電源フィルタ。
  3. 前記抵抗素子の抵抗値は0.5Ω以上1Ω以下であることを特徴とする請求項2に記載の電源フィルタ。
  4. 前記第1のフィルタ回路は第1のコンデンサからなり、
    前記第2のフィルタ回路は、直列に接続された、第2のコンデンサと前記抵抗素子とからなり、
    前記第1のコンデンサの容量値は前記第2のコンデンサの容量値よりも大きいことを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の電源フィルタ。
  5. 前記第1のコンデンサの容量値は10μFから100μFまでの範囲内にあり、前記第2のコンデンサの容量値は0.01μFから0.1μFまでの範囲内にあることを特徴とする請求項4に記載の電源フィルタ。
  6. 前記第2のフィルタ回路は、前記第2のコンデンサとしての容量素子と、前記抵抗素子としての等価直列抵抗とを有するESRコンデンサであることを特徴とする請求項4または5に記載の電源フィルタ。
  7. 請求項1から6までのいずれか1項に記載の電源フィルタを備え、前記電源フィルタを通して入力される電源電圧をスイッチングする回路を備えていることを特徴とする電子回路。
JP2013212807A 2012-10-23 2013-10-10 電源フィルタおよびそれを備えた電子回路 Withdrawn JP2014103842A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013212807A JP2014103842A (ja) 2012-10-23 2013-10-10 電源フィルタおよびそれを備えた電子回路
US14/055,435 US20140111176A1 (en) 2012-10-23 2013-10-16 Power supply filter and electronic circuitry including the same

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012233871 2012-10-23
JP2012233871 2012-10-23
JP2013212807A JP2014103842A (ja) 2012-10-23 2013-10-10 電源フィルタおよびそれを備えた電子回路

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014103842A true JP2014103842A (ja) 2014-06-05

Family

ID=50484774

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013212807A Withdrawn JP2014103842A (ja) 2012-10-23 2013-10-10 電源フィルタおよびそれを備えた電子回路

Country Status (2)

Country Link
US (1) US20140111176A1 (ja)
JP (1) JP2014103842A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017522853A (ja) * 2014-08-04 2017-08-10 クゥアルコム・インコーポレイテッドQualcomm Incorporated プログラム可能なスナバ回路
JP2018093674A (ja) * 2016-12-06 2018-06-14 キヤノン株式会社 電源装置および画像形成装置
RU2698110C2 (ru) * 2015-04-09 2019-08-22 ФОРД ГЛОУБАЛ ТЕКНОЛОДЖИЗ, ЭлЭлСи Силовой преобразователь постоянного тока в постоянный ток, индуктивно-емкостный фильтр и способ ослабления магнитного поля в силовом преобразователе
WO2020017091A1 (ja) 2018-07-19 2020-01-23 オムロン株式会社 電力変換装置
WO2020017090A1 (ja) 2018-07-19 2020-01-23 オムロン株式会社 電力変換装置
WO2021005819A1 (ja) * 2019-07-09 2021-01-14 株式会社村田製作所 スイッチング電源装置

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106300948A (zh) * 2015-06-03 2017-01-04 广州汽车集团股份有限公司 一种车载三相电机逆变器及其母线电容电路
JP6437959B2 (ja) * 2016-06-30 2018-12-12 トヨタ自動車株式会社 電力変換装置
DE102016224472A1 (de) 2016-12-08 2018-06-14 Audi Ag Stromrichtereinrichtung für ein Kraftfahrzeug und Kraftfahrzeug
JP2022163794A (ja) * 2021-04-15 2022-10-27 オムロン株式会社 処理装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100508062B1 (ko) * 2002-10-10 2005-08-17 주식회사 디엠비테크놀로지 자기 발진 주파수를 높이기 위한 위상 진상-지상 보상기를구비하는 디지털 오디오 증폭기
US6995605B2 (en) * 2004-03-31 2006-02-07 Intel Corporation Resonance suppression circuit
CN100561846C (zh) * 2006-12-22 2009-11-18 群康科技(深圳)有限公司 换流电路
JP2009044081A (ja) * 2007-08-10 2009-02-26 Rohm Co Ltd 駆動装置
CN101777831B (zh) * 2008-12-09 2013-03-06 辉达公司 直流-直流变换器及其制造方法

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017522853A (ja) * 2014-08-04 2017-08-10 クゥアルコム・インコーポレイテッドQualcomm Incorporated プログラム可能なスナバ回路
RU2698110C2 (ru) * 2015-04-09 2019-08-22 ФОРД ГЛОУБАЛ ТЕКНОЛОДЖИЗ, ЭлЭлСи Силовой преобразователь постоянного тока в постоянный ток, индуктивно-емкостный фильтр и способ ослабления магнитного поля в силовом преобразователе
JP2018093674A (ja) * 2016-12-06 2018-06-14 キヤノン株式会社 電源装置および画像形成装置
WO2020017091A1 (ja) 2018-07-19 2020-01-23 オムロン株式会社 電力変換装置
WO2020017090A1 (ja) 2018-07-19 2020-01-23 オムロン株式会社 電力変換装置
US11329546B2 (en) 2018-07-19 2022-05-10 Omron Corporation Power converter apparatus provided with low-pass filter circuit for reducing switching frequency components
US11606021B2 (en) 2018-07-19 2023-03-14 Omron Corporation Power converter apparatus provided with low-pass filter circuit for reducing switching frequency components
WO2021005819A1 (ja) * 2019-07-09 2021-01-14 株式会社村田製作所 スイッチング電源装置
JPWO2021005819A1 (ja) * 2019-07-09 2021-01-14
JP7424377B2 (ja) 2019-07-09 2024-01-30 株式会社村田製作所 スイッチング電源装置
US11923774B2 (en) 2019-07-09 2024-03-05 Murata Manufacturing Co., Ltd. Switching power supply apparatus

Also Published As

Publication number Publication date
US20140111176A1 (en) 2014-04-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2014103842A (ja) 電源フィルタおよびそれを備えた電子回路
US10224808B2 (en) Electric power conversion device with snubber circuit
US20220113352A1 (en) Time And Frequency Domain Signal Conditioning Device For Switching Noise Jitter (SNJ) Reduction, And Methods Of Making The Same
JP2015047017A (ja) Dc−dcコンバータ及びdc−dcコンバータの制御方法
KR102439713B1 (ko) 스위칭 레귤레이터 동기 노드 스너버 회로
JP2016201918A (ja) オン時間設定回路、電源制御ic、スイッチング電源装置
WO2013121830A1 (ja) 車載用降圧スイッチング電源、車載用電子制御装置、およびアイドルストップシステム
JP6132280B2 (ja) Dc/dcコンバータ及びそれを搭載した表示装置
JP2011229233A (ja) 力率改善回路およびその起動動作制御方法
WO2020017091A1 (ja) 電力変換装置
JP4792847B2 (ja) Dc−dcコンバータ
JP6954240B2 (ja) 電力変換装置
TWI730691B (zh) 直流到直流轉換器中的快速瞬態響應
EP3258582A1 (en) Ripple compensation circuit of power supply and compensating method thereof
JP2015180139A (ja) スイッチング電源装置
JP7327016B2 (ja) スナバ回路、及び、電力変換回路
JP2009296216A (ja) スイッチング駆動回路とスイッチング回路
JP2014045564A (ja) スイッチング電源装置
Kam et al. Method to suppress the parasitic resonance using parallel resistor and inductor combination to reduce broadband noise from DC/DC converter
JP2012060818A (ja) 車両用負荷制御装置
JP2021044859A (ja) 半導体集積回路装置
WO2020095748A1 (ja) スイッチング電源
JP6362499B2 (ja) 電源装置およびその制御方法
Vasin et al. Selection and Optimization of Main Components and Parameters of Secondary Power Supplies for Intelligent Vehicles
CN116015058A (zh) 一种dcdc电源纹波降低方法及装置

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20141001

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20141008

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150723

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20151204

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160112