JP2014103385A - 検出装置、リソグラフィ装置、物品の製造方法及び検出方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】基板の上の異物を高精度に、且つ、短時間で検出するのに有利な技術を提供する。
【解決手段】基板の上の異物を検出する検出装置であって、第1パターンを第1面に有する板と、前記第1面とは異なる第2面に配置された第2パターンと、前記基板と前記板とを接触させる駆動機構と、前記基板と前記板とを接触させた状態において、前記第1パターンと前記第2パターンとの相対的な位置ずれを計測する計測部と、前記計測部で計測された位置ずれに基づいて、前記基板の上の異物を検出する処理を行う処理部と、を有することを特徴とする検出装置を提供する。
【選択図】図1
【解決手段】基板の上の異物を検出する検出装置であって、第1パターンを第1面に有する板と、前記第1面とは異なる第2面に配置された第2パターンと、前記基板と前記板とを接触させる駆動機構と、前記基板と前記板とを接触させた状態において、前記第1パターンと前記第2パターンとの相対的な位置ずれを計測する計測部と、前記計測部で計測された位置ずれに基づいて、前記基板の上の異物を検出する処理を行う処理部と、を有することを特徴とする検出装置を提供する。
【選択図】図1
Description
本発明は、基板の上の異物を検出する検出装置、リソグラフィ装置、物品の製造方法及び検出方法に関する。
インプリント技術は、磁気記憶媒体や半導体デバイスなどの量産用リソグラフィ技術の1つとして注目されている。インプリント技術とは、微細なパターンが形成されたモールド(型)を原版として、シリコンウエハやガラスプレートなどの基板の上にパターンを転写する技術である。
インプリント技術を用いたインプリント装置では、基板の上に供給された樹脂を介して基板にモールドを押し付け、その状態で樹脂を硬化させる。そして、硬化した樹脂からモールドを剥離することで、基板の上にモールドのパターンを転写する。ここで、樹脂の硬化法としては、光硬化法や熱硬化法などがある。光硬化法は、温度制御によるパターンの転写時間の増大や温度変化によるパターンの寸法精度の低下を抑えられることから、半導体デバイスや磁気記憶媒体の製造に適している。
インプリント装置に代表されるリソグラフィ装置では、基板の上などに存在する異物に対する対策が歩留まり(スループット)を向上させる上で重要となる。特に、インプリント装置は、他のリソグラフィ装置と異なり、モールドと基板(の上の樹脂)とを直接接触させるため、基板の上に大きな異物が存在すると、モールドと基板との間に異物が挟み込まれ、モールド(のパターン)が破損する懸念がある。また、パターン寸法程度の小さな異物であっても、モールドのパターンに異物が挟み込まれ、基板の上の各ショット領域に転写されるパターンに欠陥を引き起こす可能性がある。
基板の上の異物を検出する検出装置(異物検査装置)としては、例えば、走査型電子顕微鏡(SEM)、原子間力顕微鏡(AFM)、走査型トンネル顕微鏡(STM)などがある。これらの検出装置は、数nmレベルの異物を検出することが可能であるが、異物の検出に要する時間(検出時間)が長く、基板の全面を検査するのには適していない。
また、異物を光学的に(例えば、暗視野方式で)検出する検出装置として、Surfscan SP2(KLA社)、LS6800(日立ハイテク社)、WM−6000(トプコン社)などが製品化されている(特許文献1及び2参照)。これらの検出装置は、30nm程度の検出精度を有し、検出時間も長くはないが、デバイスパターンなどの下地パターンを有していない基板にしか対応(適用)することができないため、実際のプロセスには用いることができない。
下地パターンを有する基板に対応した検出装置としては、PUMA9500(KLA社)、IS3200(日立ハイテク社)、ComPlus4T(AMAT社)などがある(特許文献3及び4参照)。これらの検出装置は、下地パターンからの散乱光をフーリエフィルタで除去しながら異物を検出するが、その検出精度が下地パターンに大きく依存してしまうとともに、検出時間も十分に要求を満たしているとはいえない。
更に、欠陥検査装置として製品化されている2830(KLA社)は、下地パターンを有する基板に対しても50nm程度の異物を検出することが可能であるが、検出時間が長く、基板の全面を検査するのには適していない(特許文献5参照)。
従来の検出装置や欠陥検査装置のリソグラフィ装置への適用を考えると、下地パターンを有する基板の上に存在する異物の検出に要求される条件、具体的には、数十nm程度の検出精度、且つ、50枚/時間程度の検出時間を満たすことができていない。また、インプリント装置では、インプリント処理を行う直前に、且つ、インプリント装置の内部で、基板の上に存在する異物を検出する技術が要求されているため、フットプリントの低減も望まれる。
本発明は、このような従来技術の課題に鑑みてなされ、基板の上の異物を高精度に、且つ、短時間で検出するのに有利な技術を提供することを例示的目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての検出装置は、基板の上の異物を検出する検出装置であって、第1パターンを第1面に有する板と、前記第1面とは異なる第2面に配置された第2パターンと、前記基板と前記板とを接触させる駆動機構と、前記基板と前記板とを接触させた状態において、前記第1パターンと前記第2パターンとの相対的な位置ずれを計測する計測部と、前記計測部で計測された位置ずれに基づいて、前記基板の上の異物を検出する処理を行う処理部と、を有することを特徴とする。
本発明の更なる目的又はその他の側面は、以下、添付図面を参照して説明される好ましい実施形態によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、例えば、基板の上の異物を高精度に、且つ、短時間で検出するのに有利な技術を提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。なお、各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
図1(a)及び図1(b)を参照して、本発明の概要について説明する。図1(a)は、本発明の一側面としての検出装置を構成する平板102と基板SBの上の異物FPとが接触している状態を示している。図1(a)に示す状態から、基板SBと平板102とを相対的に移動させて、例えば、平板102に力を加えて、基板SBと平板102とを接触させると、図1(b)に示すように、平板102の異物FPの周辺の部分が凸形状に変形する(膨らむ)。従って、平板102の基板側の面(第1面)102aに配置されたパターン(第1パターン)104と、平板102の基板側の面の反対側の面(第2面)102bに配置されたパターン(第2パターン)106との相対的な位置がずれることになる。
図2を参照して、図1(b)に示すパターン104とパターン106との相対的な位置ずれについて詳細に説明する。ここでは、平板102の厚さをTとし、平板102の異物FPの周辺の部分の撓み量(曲率)をBとする。この場合、パターン104とパターン106とは、平板102の中央部の基準線に対して、それぞれ逆方向にずれ、且つ、パターン104とパターン106との相対的な位置ずれΔxは、平板102の厚さT及び撓み量Bに比例して大きくなる。
そこで、図3に示すように、基板SBの上の異物FPによる平板102の撓み量に基づいて、異物FPのサイズと、パターン104とパターン106との相対的な位置ずれ(位置ずれ量)との関係をシミュレーションで求める。かかるシミュレーションは、図4に示すような理想モデル、具体的には、平板102のエッジ部を2点拘束した状態において、平板102の全面に対して均等な圧力(加重)Pを与える理想モデルで行うものとする。平板102は、石英を材料とし、縦弾性係数をE=71500[N/mm2]、ポアソン比をv=0.335とする。ここで、圧力P[N/mm2]、平板102の厚さT[mm]、平板102の撓みの半径R[mm]を変数とし、平板102の撓み量Wを異物FPのサイズとして求めた結果を図5に示す。図5では、縦軸に異物のサイズ[nm]を採用し、横軸に平板102の半径R[mm]を採用している。
図5を参照するに、平板102の厚さT=1[mm]、圧力P=10[kPa]の条件(条件1)では、100nm程度のサイズ(微小なサイズ)の異物FPに対する平板102の撓みの半径Rは、5mm程度となる。平板102の厚さT=1[mm]、圧力P=100[kPa]の条件(条件2)や平板102の厚さT=0.5[mm]、圧力P=10[kPa]の条件(条件3)では、100nm程度のサイズの異物FPに対する平板102の撓みの半径Rは、3mm程度となる。
ここで、同一のサイズの異物FPに対して、平板102の撓みの半径Rが大きいということは、平板102の曲率が小さいことを意味するため、パターン104とパターン106との相対的な位置ずれ量が小さいということになる。従って、パターン104とパターン106との相対的な位置ずれに対する敏感度が低い(鈍感である)ともいえる。例えば、条件2や条件3は、条件1と比較して、同一のサイズの異物FPをより敏感に検出することができる条件である。
また、上述したように、数十nm程度の小さな異物FPに対して、平板102の撓みがmmオーダーで生じるため、検出対象物のサイズがmmオーダーであっても、パターン104とパターン106との相対的な位置ずれとして検出可能である。但し、これらの条件は、平板102の材料の物理特性に大きく依存する。従って、平板102に用いられる材料の物理特性に応じて、条件の最適化を行えばよい。
図6を参照して、基板SBの上の異物FPの検出限界サイズについて説明する。図6は、基板SBの上の異物FPのサイズと、平板102の上のパターン104とパターン106との相対的な位置ずれ量との関係を示す図である。図6では、縦軸にパターン104とパターン106との相対的な位置ずれ量[nm]を採用し、横軸に異物FPのサイズ[nm]を採用している。また、図6では、簡易的に、パターン104とパターン106との相対的な位置ずれ量Δx=(異物FPのサイズ/R)としている。
図6に示すように、パターン104とパターン106との相対的な位置ずれを数nm程度の計測精度(分解能)で計測可能な計測部を用いれば、10nm程度の異物FPも検出可能であることがわかる。但し、計測部の分解能だけでは、異物FPの検出精度は決められない。異物FPの検出精度においては、半導体デバイスの製造に用いられる基板(ウエハやガラスプレート)の平坦度や計測信号に含まれる下地パターンからの散乱光に起因するノイズを考慮する必要がある。
本発明では、平板102の上のパターン104とパターン106とを検出し、パターン104とパターン106との相対的な位置ずれの変化から基板SBの上の異物FPの検出を行うため、基板SBの平坦度(凹凸)の局所的な変化や高周波成分はノイズとなる。従って、化学機械研磨(CMP:Chemical Mechanical Polishing)などの平坦度プロセス性能からノイズを予測する必要がある。一般的に、CMPによる物理的研磨では、下地パターンの線幅やパターン密度によって、基板の平坦度が局所的に変化する。また、基板の全体にグローバルな平坦度が発生することが知られている。
このような場合、基板の局所的な平坦度に関しては、同一の下地パターンを有するショット領域内の平坦度成分を予め抽出し、かかる平坦度成分を計測結果から差し引くことでノイズを低減させることが可能である。一方、基板のグローバルな平坦度に関しては、統計処理などを用いて低い次数の湾曲成分をフィルタリングするなどして、ノイズの低減を図ることで異物の検出精度の劣化を抑制することが可能である。
また、基板の上の異物を検出するための処理では、基板の平坦度も同時に求めることが可能であるため、基板の平坦度の計測にも利用することができる。
更に、下地パターンからの散乱光による影響に関しても、平板102の構成を工夫したり、パターン104とパターン106との相対的な位置ずれを計測する計測部として斜入射光学系を用いたりすることで、ノイズを大幅に低減させることが可能となる。
このように、本発明では、数十nm程度の非常に高い分解能で、且つ、下地パターンからの影響を受けにくい異物検出が可能となる。換言すれば、本発明では、下地パターンを有する基板の上に存在する異物の検出に要求される条件、具体的には、数十nm程度の検出精度、且つ、50枚/時間程度の検出時間を満たすことが可能となる。
図7を参照して、本発明の一側面としての検出装置に用いられる平板102の具体的な構成の一例を説明する。平板102は、パターン104及び106を観察するための光に対して透過性を有する材料で構成される。例えば、パターン104及び106を観察するための光が可視光であれば、ガラスや石英を材料として平板102を構成するとよい。
平板102の面102a及び102bのそれぞれには、パターン104及び106が形成されており、パターン104とパターン106とを同時に観察することで、パターン104とパターン106との相対的な位置ずれを計測可能にしている。
パターン104及び106としては、代表的には、ライン・アンド・スペースの繰り返しパターン、縦横格子パターン、千鳥格子パターンなどがあるが、これらに限定されるものではない。パターン104及び106は、例えば、平板102(の面102a及び102b)をエッチングして段差で形成してもよい。また、計測信号のコントラストを向上させるために、平板102に金属膜などの遮光材を成膜し、かかる遮光材をエッチングすることでパターン104及び106を形成してもよい。更に、イオン注入(ion implantation)によって、平板102の内部(面102a及び102b)に物質(イオン)をドープすることでパターン104及び106を形成してもよい。
平板102の基板側の面102aには、即ち、パターン104の下面には、基板SBで反射された光を遮光する遮光膜112を形成するとよい。これにより、パターン104及び106の観察時において、基板SBの下地パターンからのノイズ光を抑制することができる。従って、パターン104とパターン106との相対的な位置ずれを計測する際の計測精度の低下を抑え、異物検出の分解能を向上させることができる。
パターン104を段差で形成した場合には、かかる段差に基板SBの上の異物FPが挟み込まれ、平板102の変形を阻害するため、異物検出の精度の低下を招いたり、異物検出を行うことができなくなったりする可能性がある。そこで、遮光膜112を、図7に示すように、パターン104を形成する段差を埋めて基板SBと接触する面を平面にするための部材としても機能させるとよい。また、遮光膜112とは別に、パターン104を形成する段差を埋めて基板SBと接触する面を平面にするための部材を設けてもよい。この場合、かかる部材は、平板102の屈折率とは異なる屈折率を有する。
遮光膜112は、パターン104及び106を観察するための光が透過しない材料であることが必要であるが、パターン104との屈折率差が大きくなければ、計測信号のコントラストが得られないため、その材料を適切に選択しなければならない。本実施形態では、パターン106を金属膜で形成し、パターン104を段差で形成し、遮光膜112を金属膜で形成することで平板102を構成している。
また、平板102の基板SBと接触する面には、基板SBと平板102との接触を考慮して、撥水膜114を形成するとよい。本実施形態では、基板SBに密着層(密着材)が塗布(供給)された状態において、基板SBと平板102とを接触させる。従って、基板SBに塗布された密着層と平板102とが接触する際に、両者の密着力が大きい、或いは、基板SB(密着層)と平板102との接触面積が大きいと、基板SBと平板102とを引き離すことができなくなる可能性がある。そこで、平板102の基板SBと接触する面に、密着層に対して撥水性を有する撥水膜114を予め形成(塗布)することで、基板SBと平板102とを引き離しやすくすることができる。本実施形態では、遮光膜112の基板側の面に撥水膜114を形成しているが、平板102に遮光膜112を形成していない場合には、平板102の基板側の面102aに形成すればよい。また、撥水膜114を、パターン104を形成する段差を埋めて基板SBと接触する面を平面にするための部材として機能させてもよい。なお、基板SBに塗布される密着層は、基板SBがリソグラフィ装置に搬入される前に塗布され、基板とレジスト(感光剤)又は樹脂とを強固に密着させるためのものである。特に、インプリント装置では、基板の上の樹脂(硬化樹脂)からモールドを剥離(離型)しなければならないため、レジストパターンに相当する硬化樹脂が基板から引き剥がされないようにするための密着層が必要となる。
図8を参照して、平板102の上のパターン104とパターン106との相対的な位置ずれを計測する計測部130の一例を説明する。ここでは、パターン104及び106は、互いに異なる格子ピッチを有する格子パターンであって、パターン104とパターン106との相対関係からモアレ像(モアレ縞)が形成される場合を例に説明する。但し、モアレ像を形成することができれば、パターン104及び106は、ライン・アンド・スペースのパターンであってもよい。
平板102の面102aに形成されたパターン104の格子ピッチをP1、平板102の面102bに形成されたパターン106の格子ピッチをP2(P1<P2)とすると、モアレ像のピッチP3は、以下の式(1)で表される。
1/P3=(1/P1)−(1/P2) ・・・(1)
ここで、平板102の上のパターン104とパターン106との相対的な位置ずれ量をΔxとすると、モアレ像のピッチP3のシフト量は、周期Pa(=(P1+P2)/2)の位相差に比例する。従って、モアレ像の相対シフト量Sは、以下の式(2)で表される。
ここで、平板102の上のパターン104とパターン106との相対的な位置ずれ量をΔxとすると、モアレ像のピッチP3のシフト量は、周期Pa(=(P1+P2)/2)の位相差に比例する。従って、モアレ像の相対シフト量Sは、以下の式(2)で表される。
S=(Δx/Pa)・P3 ・・・(2)
式(1)及び式(2)を参照するに、格子ピッチP1及びP2を適切に選択(設定)することで、実際の位置ずれ量Δxを拡大して(即ち、高精度に)計測することが可能となる。これは、計測部130を構成する光学系の光学倍率を大きくすることなく、モアレ像のピッチP3を大きくすることで、実質的に、光学開口(NA)を小さくすることができることを意味する。換言すれば、モアレ計測方式は、簡易な光学系で計測部130を構成しても、パターン104とパターン106との相対的な位置ずれの計測精度を向上させることができる点で有利である。
式(1)及び式(2)を参照するに、格子ピッチP1及びP2を適切に選択(設定)することで、実際の位置ずれ量Δxを拡大して(即ち、高精度に)計測することが可能となる。これは、計測部130を構成する光学系の光学倍率を大きくすることなく、モアレ像のピッチP3を大きくすることで、実質的に、光学開口(NA)を小さくすることができることを意味する。換言すれば、モアレ計測方式は、簡易な光学系で計測部130を構成しても、パターン104とパターン106との相対的な位置ずれの計測精度を向上させることができる点で有利である。
図9では、計測部130として、パターン104及び106に照射する光の光路とパターン104及び106からの光の光路とが同一光路となる斜入射光学系を示している。この場合、パターン104及び106は、検出方向とは直交する方向にも回折光を発生させる必要があるため、少なくとも一方を、縦横格子パターン又は千鳥格子パターンにしなければならない。本実施形態では、平板102の基板側の面102aに、パターン104として、千鳥格子パターンを配置し、平板102の基板側の面の反対側の面102bに、パターン106として、ライン・アンド・スペースのパターンを配置している。
パターン104及び106に対する照明を斜入射にする理由は、平板102の面102a及び102bや基板SBの表面(平面側の面)からの0次光を検出しないようにするためである。モアレ計測方式では、所定の次数同士で結像した光から位置ずれを計測するため、0次光がノイズとなる。
計測部130は、本実施形態では、照明系132と、スコープ134と、パターン104とパターン106を通過した光によって形成されるモアレ像を検出するセンサ136とを含む。照明系132からの光は、平板102の上のパターン106の全体を照明する。パターン106を通過する光のうち0次光に着目する。かかる0次光は、パターン106を通過して、パターン104で回折(反射)される。パターン104で回折された1次光は互いに異なる4つの方向に進むが、それらのうち2つの1次光が入射方向に戻るように、パターン104の照明方向(紙面に平行な方向)に直交する格子ピッチが設計されている。
更に、2つの1次光はパターン106で再び回折され、少なくとも2つ以上の回折光がスコープ134を通過する。この際、パターン104で反射された0次光や他の2つの1次光は、スコープ134には入射しない。但し、スコープ134に入射する少なくとも2つ以上の回折光のうち、純粋な1次光によるモアレ像のピッチ(P3)を得るためには、スコープ134の瞳面における開口数(NA)を十分に小さくする必要がある。最終的には、少なくとも2つ以上の回折光がスコープ134を通過し、センサ136の上にモアレ像を形成する。
同様に、照明系132から照射され、パターン106を通過した±1次回折光についても、パターン104で回折した回折光によって、少なくとも2つ以上の回折光がスコープ134を通過し、モアレ像を形成する。この際、平板102の面102bに配置されたパターン106は、平板102ではなく、平板102の面102aと光学的に共役な面に配置されていてもよい。例えば、平板102の上部近傍にパターン106が形成された基準プレートを配置してもよいし、スコープ134の内部やセンサ136の結像面にパターン106が形成された基準プレートを配置してもよい。但し、このような場合には、平板102にパターン104及び106が配置されている場合と比較して、パターン104とパターン106との相対的な位置ずれに対する敏感度が半分になることに注意する必要がある。
本実施形態では、照明系132からの光の中心波長を500nm、パターン104及び106を照明する光の入射角度をNAで0.1、パターン104及び106を照明する光のNAを0.025、スコープ134の瞳面における開口数を0.03としている。また、パターン106の格子ピッチを9.03μm、パターン104のパターン106と直交する方向の格子ピッチを2.5μm、パターン104のパターン106と平行な方向の格子ピッチを9μmとしている。従って、モアレ像の倍率は、式(1)及び式(2)から、300倍となり、モアレ像のピッチは、1355μmとなる。
また、センサ136は、CCDセンサやCMOSセンサとし、その画角をΦ30mm、分解能を10μm/画素としている。従って、スコープ134の光学倍率を0.1にすることで、Φ300mmの範囲を観察可能となる。また、モアレ像のピッチ(1355μm)に対して、約14個分の画素で位置計測を行うことになる。更に、位置ずれに対する敏感度は、画素/モアレ像の倍率=100nm/300から、333nm/画素となる。従って、サイン波解析から数十nm程度の位置ずれが検出可能であるため、100nm程度のサイズの異物の検査に対応することができる。また、異物の検出精度を更に向上させたい場合には、観察領域を狭めたり、モアレ像の倍率やセンサ136の分解能を向上させたりすることで対応可能である。但し、上述したように、モアレ像のピッチと位置ずれの計測精度との関係は重要であり、モアレ像のピッチは1mm程度であるとよい。
センサ136で検出されるモアレ像の情報は、平板102の上のパターン104とパターン106との相対的な位置ずれに関する情報と、基板SBの上に異物FPがない状態での基板SBの平坦度に関する情報とを含んでいる。従って、基板SBの上に異物FPがない状態での基準モアレ像(の画像)又はパターン104とパターン106との相対的な基準位置ずれを、例えば、平坦度が保証されたベア基板などを用いて、予め取得する。そして、基準モアレ像(又は基準位置ずれ)と、基板SBの上に異物FPがある状態で、即ち、異物検出時に取得したモアレ像(パターン104とパターン106との相対的な位置ずれ)とを比較することで、異物FPのサイズや位置を求める。
異物FPのサイズを求める際には、センサ136で検出されるモアレ像をピッチごとに、計測領域の全面にわたって位置計測を行う。同様に、基準モアレ像についてもピッチごとに位置計測を予め行い、両者のピッチ座標ごとに位置ずれ量を算出して位置ずれマップを取得する。そして、かかる位置ずれマップから、図6に示すような基板SBの上の異物FPのサイズと、平板102の上のパターン104とパターン106との相対的な位置ずれ量との関係を用いて、ピッチ座標ごとに異物FPのサイズを求める。また、位置ずれマップから、図9に示すように、パターン104とパターン106との相対的な位置ずれの変化の符号が逆転する変曲点を特定することで異物FPの位置を求めることができる。
本実施形態では、1方向の位置ずれマップから異物FPを検出する場合について説明したが、X方向及びY方向の2方向の位置ずれマップを取得することも可能である。この場合には、パターン106をライン・アンド・スペースのパターンから縦横の格子パターンに変更する、或いは、X方向とY方向のライン・アンド・スペースのパターンをモアレ像のピッチごとに千鳥状に配置するなどすればよい。
また、2方向の位置ずれマップから、周波数解析によって低次数の成分を基板SBのグローバルな平坦度として抽出し、ショット領域ごとの位置ずれマップを平均化してショット領域内の平坦度成分として抽出することも可能である。更に、これらの位置ずれ成分を除去して異物検査を行うことも可能である。従って、このような位置ずれ成分を平坦度に変換することで、基板SBの平坦度も計測することが可能である。また、2方向の位置ずれマップを平坦度マップに変換してから基板SBの平坦度を求めてもよい。
ここまでは、2つの異なるピッチによるモアレ像の位置ずれから異物を検出する場合について説明したが、モアレ像の光強度からも異物を検出することが可能である。この場合、重ねるパターンのピッチは、等しくてもよい。2つのパターンからの光強度を計測することで、基板上の異物を検出することができる。センサで計測されたモアレ光強度とレファレンスモアレ光強度マップとの差分から異物を検出することも可能である。
図10を参照して、本発明の一側面としての検出装置1を説明する。検出装置1は、基板SBの上の異物を検出する装置(異物検査装置)である。検出装置1は、パターン104及び106が形成された平板(異物検出部材)102と、基板SBを保持する基板保持部142と、基板保持部142を駆動(例えば、6軸駆動)する基板駆動部144とを有する。また、検出装置1は、平板102を保持する平板保持部146と、平板保持部146を駆動(例えば、6軸駆動)する平板駆動部148とを有する。更に、検出装置1は、計測部130と、処理部150と、記憶部152とを有する。
本実施形態において、平板保持部146は、平板102に対して、平板102の基板側の面102aとは反対側の面102bから圧力を与えることができるように構成されている。換言すれば、平板保持部146は、平板102を変形させる変形部としても機能する。また、基板駆動部144及び平板駆動部148は、基板SBと平板102とを相対的に移動させて基板SBと平板102とを接触させる移動機構(駆動機構)として機能する。
平板102は、上述した通りの構成及び機能を有する。本実施形態では、平板102のサイズは、基板SBのサイズよりも大きいものとし、具体的には、平板102のサイズをΦ450mm、基板SBのサイズをΦ300mmとする。これにより、基板SBの全面に対して異物検出を一括して行うことができるため、スループットの点で有利である。但し、平板102のサイズが基板SBのサイズよりも小さい、或いは、平板102のサイズが基板SBのサイズと同等である場合にも、異物の検出領域を分割することで、基板SBの全面に対して異物検出を行うことが可能である。
計測部130は、上述した通りの構成を有し、基板SBと平板102とを接触させた状態において、平板102の上のパターン104とパターン106との相対的な位置ずれを計測する。
処理部150は、検出装置1の各部を統括的に制御する。また、処理部150は、本実施形態では、計測部130で計測されたパターン104とパターン106との相対的な位置ずれに基づいて、基板SBの上の異物を検出する処理(異物検出処理)、即ち、上述した処理を行う。記憶部152には、処理部150で行われる異物検出処理に必要となる情報、例えば、基板SBの上に異物FPがない状態での基準モアレ像やパターン104とパターン106との相対的な基準位置ずれなどが記憶されている。
検出装置1による異物検出処理について説明する。基板駆動部144によって基板SBを保持する基板保持部142をZ軸方向に駆動して、基板SBと平板102(平板保持部146に保持された平板102)とを接触させる。この際、基板保持部142は、平板102の面102bに圧力を与えることで、平板102を基板側に凸形状とし、平板102の中央部(凸部)から基板SBに接触するようにする。そして、平板102の中央部が基板SBに接触したら、平板102の面102bに与える圧力を徐々に0に近づけることで、基板SBと平板102との間の気体(空気)を外周に追い出しながら基板SBと平板102とを接触(密着)させる。換言すれば、基板SBと平板102とを接触させる前に、平板102が基板SBに向かって凸面となるように平板102を変形させる。そして、基板SBと平板102とを接触させる際に、基板SBと平板102の凸面との接触面積が段階的に増加するように平板102の変形量を少なくしていく。これにより、基板SBと平板102との間に気体溜まりが発生することを抑制し、理想的な接触状態にすることができる。基板SBと平板102との間の気体溜まりを少なくすることで、基板SBの上の異物を正確に平板102の変形に反映させることができる。また、基板SBと平板102(の凸面)との接触面積を徐々に増加させることで、基板SBと平板102との間に大きな異物を挟み込んだ場合には、基板SBと平板102とを更に接触させること(異物検出処理)を中断することが可能となる。従って、基板SBの上の異物による基板SBや平板102の破損を低減することができる。なお、基板SBの上に密着層やレジストを塗布しておくことで、基板SBと平板102とが直接接触することに起因する破損も低減することができる。
基板SBと平板102とを接触させたら、計測部130によって、平板102の上のパターン104とパターン106との相対的な位置ずれを表すモアレ像を検出する。そして、上述したように、記憶部152に記憶された基準モアレ像と検出したモアレ像とを比較して、基板SBの上の異物を検出する。
図11を参照して、本発明の一側面としての検出装置1の別の構成を説明する。図11に示す検出装置1は、計測部130として、照明系132と、結像系162と、ラインセンサ164とを含む。結像系162は、例えば、屈折率分布型レンズ(Selfoc)を多数配列したSLA(セルフォックレンズアレイ)(日本板硝子株式会社)で構成され、全体で1つの連続した像(モアレ像)を形成する光学系である。ラインセンサ164で検出されたモアレ像は、記憶部152に記憶される。
図11に示す検出装置1による異物検出処理について説明する。基板駆動部144によって基板SBを保持する基板保持部142をZ軸方向に駆動して、基板SBと平板102(平板保持部146に保持された平板102)とを接触させる。基板SBと平板102とを接触させたら、平板102に対して、照明系132からライン状の光を斜入射で照射する。照明系132からの光の中心波長は500nm、パターン104及び106を照明する光の入射角度はNAで0.2、パターン104及び106を照明する光のNAは0.025とする。また、照明系132からの光のライン長を300mmよりも長くすることで、1回の走査(スキャン)で基板SBの全面を計測することが可能となる。
基板駆動部144は、照明系132からのライン状の光に対して、基板SBの全面が走査されるように、基板保持部142をY軸方向に駆動(走査)する。換言すれば、基板保持部142を、ラインセンサ164に対してモアレ像を走査する走査機構として機能させる。本実施形態において、平板102の基板側の面102aに配置されるパターン104は、ライン・アンド・スペースのパターンとし、そのピッチを9.03μmとする。一方、平板102の基板側の面の反対側の面102bに配置されるパターン106は、千鳥格子パターンとする。また、パターン106のパターン104と直交する方向の格子ピッチを5μm、パターン106のパターン104と平行な方向の格子ピッチを9μmとする。また、結像系162の瞳面における開口数を0.03とする。
ここで、平板102の上のパターン104及び106、及び、計測部130(照明系132、結像系162、ラインセンサ164)の配置を図12に示す。図12を参照するに、照明系132、結像系162及びラインセンサ164は、走査方向に直交して配置され、平板102のパターン104(ライン・アンド・スペースのパターン)は、走査方向に平行に配置される。
図11に示す検出装置1では、モアレ像がラインセンサ164の上に形成される。従って、基板駆動部144による走査と同期して、ラインセンサ164の上に形成されるモアレ像を記憶部152に記憶することで、基板SBの全面のモアレ像を得ることができる。結像系162が等倍である場合、ラインセンサ164のライン長も300nm以上必要となる。但し、分解能は0.1mm程度でよいため、ラインセンサ164は、3000画素(300mm/0.1mm)以上を有すればよい。そして、ラインセンサ164で検出されたモアレ像と、記憶部152に記憶された基準モアレ像と検出したモアレ像とを比較して、基板SBの上の異物を検出する。
このように、本実施形態の検出装置1によれば、基板SBの上の異物を、数十nm程度の検出精度で短時間に検出することができる。また、検出装置1は、上述したように、簡易な構成であるため、リソグラフィ装置などにも容易に組み込むことができる。
図13を参照して、本発明の一側面としてのリソグラフィ装置300について説明する。リソグラフィ装置300は、基板の上にパターンを転写する装置であって、本実施形態では、インプリント装置として具現化される。リソグラフィ装置300は、図13に示すように、検出装置1と、転写処理部310と、FOUP320と、基板搬送部330とを有する。転写処理部310は、本実施形態では、基板に供給された樹脂にモールドを押し付けた状態で樹脂を硬化させ、硬化した樹脂からモールドを剥離するインプリント処理を行う。FOUP320は、SEMI(Semiconductor Equipment and Materials Institute)規格に準拠した基板の搬送容器である。
FOUP320に収納された基板は、基板搬送部330によって、転写処理部310に搬送される。基板搬送部330は、基板のアライメントを行うアライメント機構なども含み、基板の回転やシフトを補正しながら基板を搬送する。転写処理部310の基板搬入位置には、上述した検出装置1が配置されている。従って、検出装置1の基板保持部142及び基板駆動部144は、リソグラフィ装置300の基板ステージや基板チャックで代用することも可能である。かかる基板搬入位置において、検出装置1によって、基板の上の異物検査を行う。
このように、本実施形態のリソグラフィ装置300によれば、基板にパターンを転写する転写処理を行う直前に、且つ、リソグラフィ装置300の内部で、基板の上の異物を検出することができる。換言すれば、リソグラフィ装置300は、基板の上の異物を検出し、かかる検出結果に基づいて転写処理を行うことができる。従って、リソグラフィ装置300は、例えば、異物によるモールドの破損やパターンの転写不良などを防止することが可能であり、半導体デバイスなどの物品を効率的に製造することができる。物品としてのデバイス(半導体デバイス、液晶表示素子等)の製造方法は、リソグラフィ装置300を用いて基板(ウエハ、ガラスプレート、フィルム状基板等)にパターンを転写(形成)するステップを含む。かかる製造方法は、パターンが転写された基板をエッチングするステップを更に含む。なお、かかる製造方法は、パターンドットメディア(記録媒体)や光学素子などの他の物品を製造する場合には、エッチングステップの代わりに、パターンが転写された基板を加工する他の加工ステップを含む。
また、リソグラフィ装置300は、インプリント装置の他にも、荷電粒子線描画装置、投影露光装置などが考えられる。荷電粒子線描画装置は、基板に荷電粒子線で描画を行うことで基板の上にパターンを転写するリソグラフィ装置である。投影露光装置は、基板にレチクルのパターンを投影光学系によって投影することで基板の上にレチクルのパターンを転写するリソグラフィ装置である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
Claims (17)
- 基板の上の異物を検出する検出装置であって、
第1パターンを第1面に有する板と、
前記第1面とは異なる第2面に配置された第2パターンと、
前記基板と前記板とを接触させる駆動機構と、
前記基板と前記板とを接触させた状態において、前記第1パターンと前記第2パターンとの相対的な位置ずれを計測する計測部と、
前記計測部で計測された位置ずれに基づいて、前記基板の上の異物を検出する処理を行う処理部と、
を有することを特徴とする検出装置。 - 前記第1面は、前記板の前記基板側の面であって、
前記第2面は、前記板の基板側の面の反対側の面であることを特徴とする請求項1に記載の検出装置。 - 前記第2面は、前記第1面と光学的に共役な面であることを特徴とする請求項1に記載の検出装置。
- 前記計測部は、前記第1パターン及び前記第2パターンを光学的に検出するスコープを含み、
前記第2面は、前記スコープの内部の面であることを特徴とする請求項3に記載の検出装置。 - 前記板を変形させる変形部を更に有し、
前記変形部は、
前記基板と前記板とを接触させる前に、前記板が前記基板に向かって凸面となるように前記板を変形させ、
前記基板と前記板とを接触させる際に、前記基板と前記凸面との接触面積が段階的に増加するように前記板の変形量を少なくしていくことを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか1項に記載の検出装置。 - 前記第1パターンと前記第2パターンとは、互いに異なる格子ピッチを有する格子パターンであり、
前記計測部は、前記第1パターンと前記第2パターンからの光によって形成されるモアレ像を検出するセンサを含み、前記センサで検出されたモアレ像に基づいて、前記第1パターンと前記第2パターンとの相対的な位置ずれを計測することを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか1項に記載の検出装置。 - 前記センサは、ラインセンサを含み、
前記ラインセンサに対して前記モアレ像を走査する走査機構を更に有することを特徴とする請求項6に記載の検出装置。 - 前記第1パターン及び前記第2パターンは、遮光材又は段差で形成されていることを特徴とする請求項2に記載の検出装置。
- 前記第1パターンは、段差で形成され、
前記板は、前記段差を埋めて前記基板と接触する面を平面にするための部材を含み、
前記部材は、前記板の屈折率とは異なる屈折率を有することを特徴とする請求項2に記載の検出装置。 - 前記板は、前記基板で反射された光を遮光する遮光膜を前記基板側の面に有することを特徴とする請求項1に記載の検出装置。
- 前記板は、前記基板に供給される密着材に対して撥水性を有する撥水膜を前記基板と接触する面に有することを特徴とする請求項1に記載の検出装置。
- 基板の上の異物を検出する検出装置であって、
第1パターンを第1面に有する板と、
前記第1面とは異なる第2面に配置された第2パターンと、
前記基板と前記板とを接触させる駆動機構と、
前記基板と前記板とを接触させた状態において、前記第1パターンと前記第2パターンとからの光強度を計測する計測部と、
前記計測部で計測された光強度に基づいて、前記基板の上の異物を検出する処理を行う処理部と、
を有することを特徴とする検出装置。 - 基板の上にパターンを転写するリソグラフィ装置であって、
前記基板の上の異物を検出する請求項1乃至12のうちいずれか1項に記載の検出装置を有することを特徴とするリソグラフィ装置。 - 前記リソグラフィ装置は、前記基板の上の樹脂とモールドとを接触させた状態で当該樹脂を硬化させることで前記基板の上に前記パターンを転写することを特徴とする請求項13に記載のリソグラフィ装置。
- 請求項13又は14に記載のリソグラフィ装置を用いて基板の上にパターンを転写するステップと、
前記パターンが転写された前記基板を加工するステップと、
を有することを特徴とする物品の製造方法。 - 基板の上の異物を検出する検出装置であって、
前記基板と、第1パターンを第1面に有する板とを接触させる工程と、
前記基板と前記板とを接触させた状態において、前記第1パターンと、前記第1面とは異なる第2面に配置された第2パターンとの相対的な位置ずれを計測する工程と、
前記計測された位置ずれに基づいて、前記基板の上の異物を検出する工程と、
を有することを特徴とする検出方法。 - 基板の上の異物を検出する検出方法であって、
前記基板と、第1パターンを第1面に有する板とを接触させる工程と、
前記基板と前記板とを接触させた状態において、前記第1パターンと、前記第1面とは異なる第2面に配置された第2パターンとからの光強度を計測する工程と、
前記計測された光強度に基づいて、前記基板の上の異物を検出する工程と、
を有することを特徴とする検出方法。
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