JP6209903B2 - 検査方法、ナノインプリント用モールド製造方法、ナノインプリント方法、および、検査装置 - Google Patents

検査方法、ナノインプリント用モールド製造方法、ナノインプリント方法、および、検査装置 Download PDF

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本発明は、ナノインプリント用基板またはナノインプリント用モールドを検査する検査方法、ナノインプリント用モールド製造方法、ナノインプリント方法、および、検査装置に関する。
ナノインプリントと呼ばれるモールド転写による微細加工技術を用いて、半導体製品等を製造する技術がある。例えば、特許文献1には、凹凸パターンが形成された基板において、基板外縁部から基板中心部に向けて窪みが深くなるように形成された凹部を凹凸パターンとは逆側に備えたナノインプリント用モールドが開示されている。
特開2009−170773公報
しかしながら、上述のようなナノインプリント用モールドは、基板を保持する保持部があるために、特に窪みを対象に検査しようとした場合に検査装置等が近接できず、窪みが存在する領域にある細かな異物を発見しにくいという問題があった。
そこで、本発明は上記の問題点等に鑑みて為されたもので、その課題の一例は、窪みを有するナノインプリント用基板または窪みを有するナノインプリント用モールドにおいて、窪みの底面を検査できる検査方法等を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、対をなす第1面および第2面を有する基板部と、前記基板部の前記第1面側に形成された保持部とを備えたナノインプリント用構造体において、前記基板部に存在している異物を検査する検査方法であって、前記基板部と前記保持部とから形成される空間に、前記基板部を透過可能な検査光を照射する照射部を設定する照射部設定工程と、前記第2面側に設置され、レンズと、当該レンズを通して前記基板部を透過した検査光を受光する受光面とを有する受光部を設定する受光部設定工程と、前記基板部を透過した検査光によって前記受光部の受光面に投影される像が、前記第1面に合うように前記レンズの焦点を調整する第1焦点調整工程と、前記受光部の受光面に投影される像に基づき、前記第1面に異物があるか否かを判定して検査する検査工程と、を含むことを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の検査方法において、前記受光部が、感光性樹脂層であることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の検査方法において、前記基板部を透過した検査光によって前記受光部の受光面に投影される像が、前記第2面に合うように、前記レンズの焦点を調整する第2焦点調節工程を更に含み、前記第1焦点調整工程において、前記第2焦点調節工程の後に、前記第1面と第2面との距離の情報に基づき、前記第1面に合うように前記レンズの焦点を調整することを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の検査方法において、前記第1面と第2面との距離が0.1mmから5mmの範囲であることを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の検査方法において、前記基板部の第1面の垂直方向において、前記第1面からの前記保持部の長さが、5mm以上であることを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の検査方法において、前記第1焦点調整工程の前に、前記基板部の撓みを補正する補正工程を更に含むことを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の検査方法において、前記補正工程において、前記保持部を外側に広げる力を加えることにより前記基板部の撓みを補正することを特徴とする。
また、請求項8に記載の発明は、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の検査方法において、前記照射部が、前記第1面側に配置されたことを特徴とする。
また、請求項9に記載の発明は、対をなす第1面および第2面を有する基板部と、前記基板部を保持するために前記第1面側に形成された保持部とを備えたナノインプリント用基板からナノインプリント用モールドを製造するナノインプリント用モールド製造方法であって、前記基板部と前記保持部とから形成される空間に、前記ナノインプリント用基板の基板部を透過可能な検査光を照射する照射部を設定する照射部設定工程と、前記第2面側に設置され、レンズと、当該レンズを通して前記基板部を透過した検査光を受光する受光面とを有する受光部を設定する受光部設定工程と、前記基板部を透過した検査光によって前記受光部の受光面に投影される像が、前記第1面に合うように前記レンズの焦点を調整する第1焦点調整工程と、前記受光部の受光面に投影される像に基づき、前記第1面に異物が存在しているか否かを判定して検査する検査工程と、前記検査工程において、前記第1面に異物が存在していないと判定された場合に、前記基板部の第2面側にナノインプリント面を形成して、前記ナノインプリント用基板から前記ナノインプリント用モールドを製造する製造工程と、を含むことを特徴とする。
また、請求項10に記載の発明は、対をなす第1面および第2面を有する基板部と、前記基板部を保持するために前記第1面側に形成された保持部とを備え、前記第2面にナノインプリント面が形成されたナノインプリント用モールドを使用してインプリントを行うナノインプリント方法であって、前記基板部と前記保持部とから形成される空間に、前記ナノインプリント用モールドの基板部を透過可能な検査光を照射する照射部を設定する照射部設定工程と、前記基板部の第2面側に設置され、レンズと、当該レンズを通して前記基板部を透過した検査光を受光する受光面とを有する受光部を設定する受光部設定工程と、前記基板部を透過した検査光によって前記受光部の受光面に投影される像が、前記第1面に合うように前記レンズの焦点を調整する第1焦点調整工程と、前記受光部の受光面に投影される像に基づき、前記第1面に異物が存在しているか否かを判定して検査する検査工程と、前記検査工程において、前記第1面に異物が存在していないと判定された場合に、前記検査後のナノインプリント用モールドを使用して、ナノインプリントを行うインプリント工程と、を含むことを特徴とする。
また、請求項11に記載の発明は、対をなす第1面および第2面を有する基板部と、前記基板部を保持するために前記第1面側に形成された保持部とを備えたナノインプリント用構造体において、前記基板部に存在している異物を検査する検査装置であって、前記基板部と前記保持部とから形成される空間に、前記基板部を透過可能な検査光を照射する照射部と、前記第2面側に配置され、レンズと、当該レンズを通して前記基板部を透過した検査光を受光する受光面とを有する受光部と、前記基板部を透過した検査光によって前記受光部の受光面に投影される像が、前記第1面に合うように前記レンズの焦点を調整する第1焦点調整手段と、前記基板部の撓みを補正する補正手段と、前記受光部の受光面に投影される像に基づき、前記第1面に異物が存在しているか否かを判定して検査する検査手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、窪みを有するナノインプリント用基板または窪みを有するナノインプリント用モールドにおいて、窪みの底面を検査できる。
本発明の実施形態に係る検査装置の概要構成例を示す模式図である。 ナノインプリント用構造体の概要構成例を示す模式図である。 ナノインプリント用構造体の概要構成例を示す模式図である。 ナノインプリント用構造体の概要構成例を示す模式図である。 検査装置の制御部の概要構成例を示すブロック図である。 検査装置の動作例を示すフローチャートである。 モールドの製造における検査システムの概要構成例を示す模式図である。 モールドの製造の動作例を示すフローチャートである。 ナノインプリントにおける検査システムの概要構成例を示す模式図である。 ナノインプリントの動作例を示すフローチャートである。 検査装置の変形例を示す模式図である。 ナノインプリント用構造体を補正する補正機構の概要構成例を示す模式図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、検査装置および検査システムに対して本発明を適用した場合の実施形態である。
[1.検査装置の構成および機能の概要]
(第1実施形態)
まず、本発明の第1実施形態に係る検査装置の構成等について、図1から図5を用いて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る検査装置の概要構成例を示す模式図である。図2は、ナノインプリント用構造体の概要構成例を示す模式図である。図3は、ナノインプリント用構造体の概要構成例を示す模式図である。図4は、ナノインプリント用構造体の概要構成例を示す模式図である。図5は、制御部の概要構成例を示すブロック図である。
図1に示すように、検査装置1は、検査対象のナノインプリント用構造体5に検査光を照射する照射部10と、ナノインプリント用構造体5を透過した検査光を受光する受光部20と、照射部10および受光部20を制御する制御部30と、を備える。なお、図1におけるナノインプリント用構造体5の図は、断面の様子を示した模式図である。
検査対象のナノインプリント用構造体5は、ナノインプリント用基板またはナノインプリント用モールドである。ナノインプリント用基板(ブランク、ブランクスとも呼ばれる)は、転写用のパターン(凸状または凹状のパターン)が形成される前の基板である。ナノインプリント用モールドは、転写用のパターンが形成された基板である。また、ナノインプリント用モールドは、光硬化性や熱硬化性、あるいは熱可塑性を有する樹脂(以後、転写用樹脂と呼称)にパターンを転写する転写用のモールドや、転写用のモールドにパターンを転写する原盤のモールド等を含む。
図2に示すように、ナノインプリント用構造体5は、転写用のパターンが形成される、または、転写用のパターンが形成された基板部Pと、基板部Pを保持するために形成された保持部Rとを有する。なお、図2におけるナノインプリント用構造体5の図は、断面の様子を示した模式図である。
基板部Pは、所定の厚みを有する平板である。基板部Pの材質は、例えば、シリコンや石英等である。基板部Pの第2面P2側には金属、半導体等の薄膜を単層ないし複数層備えていてもよい。
ここで、焦点をずらす際に、第1面P1および第2面P2を明確にするためには、基板部Pは、ある程度以上の厚みを持つことが好ましく、かつ、焦点を結像するための焦点深度と分解能から、厚みの上限を持つことが好ましい。従って、0.1〜5.0mmの厚みを有することが好ましい。ただし、基板部Pの厚みの下限は、ナノインプリントにおける剥離時の応力への耐久性を考慮すると、0.5mm以上であることが好ましい。ここで、基板部Pの厚さは、第1面と第2面との距離の情報の一例である。
さらに、検査時における異物観察のしやすさから、基板部Pの厚みは2.0mm以下とすることが好ましい。特に、2.0mm以下とするのは、解像度と焦点深度との関係上好ましい。また、検査に用いるのが光である場合、解像度を得るには波長を小さくし、開口数を大きくすることが好ましい。なぜならば、第1面P1に焦点をあわせようとすると、開口数を小さくする必要があるからである。また観察時に基板部Pが自重撓み等を持ち、観察に影響を及ぼしにくいようにすべきことも加味すると、厚みは先に述べたように0.5mm以上であることが好ましい。また焦点を一定に保ち観察することができれば、焦点を調整する動作を省くことが可能となり、スループット向上の観点からも好ましい。よって厚みのばらつきは10%以下、好ましくは1%以下の平板となるようにすることが好ましい。
基板部Pは、保持部Rが固定された第1面P1側と、転写用のパターンが形成される、または、転写用のパターンが形成された第2面P2側とを有する。第1面P1および第2面P2とは、対をなしている。第1面P1と第2面P2とは通常、平行な関係にあるが、これに限るものではない。第1面P1と第2面P2が非平行であってもよい。第2面P2が、受光部20をz軸方向に移動させて、第1面P1に焦点を合わせるための基準面となる。
図3に示すように、保持部Rは、基板部Pの第1面P1側における縁の部分に固定されている。保持部Rは、ナノインプリント用構造体5を、移動させる際に、保持される部分である。保持部Rは、基板部Pを保持するために第1面P1側に形成されている。保持部Rの高さ、すなわち、保持部Rのz軸方向の長さは、5mm以上が好ましい。ここで、図3におけるナノインプリント用構造体5の図は、ナノインプリント用構造体5を、基板部Pの第1面P1側からz軸方向に平面視した模式図および側面から見た模式図である。
図2および図3に示すように、基板部Pの第1面P1側と、保持部Rに囲まれた穴部h(窪み)が形成される。穴部hの底面が、第1面P1である。
なお、保持部Rは、基板部Pと一体で構成されていてもよいし、基板部Pに直接、又は中間層(図示せず)を介して接合されたものであってもよい。また、基板部Pの形状は、図3に示すような基板部Pの形状が矩形形状以外でもよい。例えば、基板部Pが円板形状で、保持部Rが円柱形状でもよい。また、基板部Pと保持部Rとはいずれかが矩形等の辺と頂点を有する形状で、いずれかが曲線で構成される形状の組み合わせであってもよく、例えば基板部Pと保持部Rが共に矩形形状であってもよい。
なお、図4に示すように、ナノインプリント用構造体5mにおいて、基板部Pは、基板部Pの第2面P2側に突出した、転写用のパターンが形成される、または、転写用のパターンが形成されたメサ部Pmを有してもよい。ここで、図4に示すように、基板部Pの厚みと、メサ部Pmの厚みとを合わせた厚みに対して、上述したメサ部Pmが無い基板部Pの厚みにおける好ましい厚みとしてもよい。すなわち、第1面P1と第2面P2との距離は、図4に示すように、第1面P1と基板部Pの第2面P2との距離でもよいし、第1面P1とメサ部Pmの第2面P2との距離でもよい。
次に、照射部10は、赤外光、可視光、紫外光、X線などの電磁波を照射する照射源を有する。照射源は、基板部Pを透過可能な検査光を放射する。照射源は、例えば、LEDやUVランプといった光源である。照射源は、基板部Pの材質や厚みにより選択される。
照射部10は、第1面P1側の離れた位置に設置される。なお、照射部10は、受光部20と同じ側である第2面P2側に設置されてもよい。この場合、例えば、照射部10は、ハーフミラー等を用いて、基板部Pにおいて受光部20の光軸と一致させるように配置される。
次に、受光部20は、基板部Pを透過してきた検査光を受光する受光素子21と、基板部Pを透過してきた検査光を集光するレンズ22とを有する。受光部20は、例えば、共焦点レーザ顕微鏡等の顕微鏡である。
受光部20は、第2面P2側の離れた位置に設置される。
受光素子21は、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ等の撮像素子である。受光素子21は、2次元画像を取得する。
レンズ22は、例えば、光学レンズである。レンズ22からレンズ22の焦点距離に受光素子21が配置される。なお、電子線の場合、レンズ22は、電子レンズである。
なお、基板部Pと、レンズ22との間に、空気よりも屈折率の高い水やエマルジョン等の透明液体を満たして解像度を上げるようにしてもよい。
受光部20は、基板部Pを透過した検査光が、受光部20の受光面(受光素子21)に像が結ばれるように、駆動部(図示せず)により、レンズ22とナノインプリント用構造体5(基板部P)との距離が調節される。すなわち、z軸方向の距離が調節される。さらに、駆動部は、基板部Pの面をスキャンするように、受光部20を駆動させる。すなわち、x軸-y軸面がスキャンされる。例えば、受光部20はx-yステージに設置されている。なお、例えば、z軸方向が、鉛直方向であり、x軸-y軸面が水平面である。
なお、照射部10と、受光部20との位置は、ナノインプリント用構造体5の基板部Pを挟んで対称であることが好ましい。また、照射部10は、z軸方向に微調整ができる機構を有していてもよい。
また、受光部20を、z軸方向、x軸方向、y軸方向等に駆動させる場合、受光部20は、ナノインプリント用構造体5の下側が好ましい。この場合、駆動部等からの異物の落下を防止できる。
次に、コンピュータの一例の制御部30は、図5に示すように、データベース31と、ディスプレイ32と、入出力インターフェース33と、CPU(Central Processing Unit)34と、ROM(Read Only Memory)35と、RAM(Random Access Memory)36と、を有する。そして、CPU34等と、入出力インターフェース33とは、システムバス37を介して接続されている。
データベース31は、例えば、ハードディスクドライブ、シリコンディスクドライブ等により構成されており、異物を判定するためのデータベースが構築されている。例えば、受光部20から取得した画像データの特徴量と比較するための異物の特徴量等がデータベース化されている。
データベース31は、ナノインプリント用構造体5の基板部Pの厚さに関する情報を、ナノインプリント用構造体5bの製品番号等に関連付けて記憶している。
データベース31は、受光部20が取得した画像データを記憶する。
また、データベース31は、オペレーティングシステムおよび制御プログラム等の各種プログラム等を記憶する。なお、各種プログラムは、例えば、サーバ装置等からネットワークを介して取得されるようにしてもよいし、記録媒体に記録されてドライブ装置を介して読み込まれるようにしてもよい。
ディスプレイ32は、例えば、液晶表示素子またはEL(Electro Luminescence)素子等によって構成されている。
入出力インターフェース33は、データベース31と、ディスプレイ32とCPU34等との間のインターフェース処理を行うようになっている。また、入出力インターフェース33は、照射部10および受光部20と接続している。
制御部30は、照射部10が検査光を放射するように制御したり、受光部20を駆動部により移動させたり、受光部20からの画像データを取得したりして、検査装置1を制御する。
[2.検査装置1の動作]
次に、本発明の1実施形態に係る検査装置1の動作について図6を用いて説明する。
図6は、検査装置1の動作例を示すフローチャートである。
図6に示すように、検査装置1は、ナノインプリント用構造体を準備する(ステップS1)。具体的には、クリーンルームにおいて、検査装置1の検査位置に、搬送部(図示せず)により、ナノインプリント用構造体5が、搬入される。図1に示すように、例えば、ナノインプリント用構造体5は、照射部10と、受光部20との間に設置され、設定される。また、照射部10が、ナノインプリント用構造体5の基板部Pの第1面P1側に位置し、受光部20が、基板部Pの第2面P2側に位置するように、ナノインプリント用構造体5が設定される。
次に、検査装置1は、照射部10を設定する(ステップS2)。具体的には、検査装置1の制御部30が、照射部10の光源を点灯させて、ナノインプリント用構造体5の基板部Pの第1面P1側に検査光を照射可能な状態とする。このとき検査光はナノインプリント用構造体5に照射しても良いし、例えばシャッターなどを用いて遮光されていても良い。
なお、ナノインプリント用構造体5が、検査装置1の検査位置に搬入された後、照射部10用の駆動部(図示せず)により照射部10が、基板部Pの第1面P1側に検査光を照射できる位置まで移動して設置されるように、制御部30が、照射部10を設定してもよい。その後、照射部10が検査光を照射する。
このように、ステップS2は、前記基板部を透過可能な検査光を照射する照射部を設定する照射部設定工程の一例である。
次に、検査装置1は、受光部20を設定する(ステップS3)。具体的には、検査装置1の制御部30が、受光部20が画像を撮像できるように設定する。また、検査装置1の制御部30が、受光部20からの画像データを取得できるように設定する。
なお、ナノインプリント用構造体5が、検査装置1の検査位置に搬入された後、受光部20用の駆動部(図示せず)により受光部20が、基板部Pを撮像できる位置まで移動するように、制御部30が、受光部20を設定してもよい。例えば、受光部20が、基板部Pの第2面P2側に移動し、基板部Pの面の初期位置に移動して設置される。
このように、ステップS3は、前記第2面側に設置され、レンズと、当該レンズを通して前記基板部を透過した検査光を受光する受光面とを有する受光部を設定する受光部設定工程の一例である。
次に、検査装置1は、第2焦点調節を行う(ステップS4)。具体的には、制御部30が、駆動部により受光部20を、z軸方向に移動させて、受光部20のレンズ22と、基板部Pとの距離が調節される。制御部30が、基板部Pの第2面P2に合うように、レンズ22の焦点を調整する。すなわち、制御部30が、基板部Pを透過した検査光によって受光部20の受光面(受光素子21)に投影される像が、第2面P2に合うように、レンズ22の焦点を調整する。受光素子21とレンズ22とは一体になって移動する。
この第2焦点調節により、z軸方向における受光部20の基準位置が定まる。すなわち、第1面P1に焦点を合わせるための基準面が定まる。
なお、基板部Pの第2面P2に対する焦点の調節は、例えば、アクティブ方式またはパッシブ方式のオートフォーカス機能より調節される。また、レンズ22の焦点距離が分かるように受光部20の先端に設置された接触センサが等により、基板部Pの第2面P2が検出されるようにしてもよい。
図4に示すように、基板部Pがメサ部Pmを有する場合、焦点の位置は、メサ部Pmの第2面P2が好ましく、メサ部Pmの第2面P2が基準面となる。また、メサ部Pmがない部分の基板部Pの第2面P2を基準面としてもよい。
このように、ステップS4は、前記基板部を透過した検査光によって前記受光部の受光面に投影される像が、前記第2面に合うように、前記レンズの焦点を調整する第2焦点調節工程の一例である。
次に、検査装置1は、必要に応じてスキャンして画像を撮像する(ステップS5)。具体的には、制御部30が、駆動部により受光部20をx軸-y軸面にスキャンして、基板部Pの第2面P2の画像(受光部の受光面に投影される像の一例)を撮像する。そして、制御部30が、受光部20の受光素子21から画像データを取得し、データベース31等に記憶する。
なお、受光素子21の1画素に相当する距離をx軸方向に移動させて、画像を取得してもよいし、受光素子21の受光素子21の受光面の一辺の長さに相当する距離をx軸方向に移動させて、画像を取得してもよい。
また、図4に示すように、基板部Pがメサ部Pmを有する場合、メサ部Pmがない部分の基板部Pの第2面P2のスキャンに関して、検査装置1は、メサ部Pmの第2面P2との距離でスキャンを行ってもよいし、メサ部Pmの厚み分、メサ部Pmがない部分の基板部Pの第2面P2に近づけて、スキャンを行ってもよい。
次に、検査装置1は、第1焦点調節を行う(ステップS6)。具体的には、制御部30が、駆動部により受光部20を、基板部Pの厚さ分(第1面と第2面との距離の情報の一例)、z軸方向に移動させて、基板部Pに近づける。基板部Pに基板部Pの厚さ分近づいたことにより、受光部20の焦点が基板部Pの第1面P1に合わされる。すなわち、制御部30が、基板部Pを透過した検査光によって受光部20の受光面(受光素子21)に投影される像が、第1面P1に合うように、レンズ22の焦点を調整する。なお、基板部Pの厚さに関する情報に関して、制御部30が、データベース31から読み出す。
このように、ステップS6は、前記基板部を透過した検査光によって前記受光部の受光面に投影される像が、前記第1面に合うように前記受光部のレンズの焦点を調整する第1焦点調整工程の一例である。また、ステップS6は、前記第2焦点調節工程の後に、前記第1面と第2面との距離の情報に基づき、前記第1面に合うように前記レンズの焦点を調整する第1焦点調整工程の一例である。
次に、検査装置1は、スキャンして画像を撮像する(ステップS7)。具体的には、ステップS5のように、制御部30が、駆動部により受光部20をx軸-y軸面にスキャンして、基板部Pの第1面P1の画像(受光部の受光面に投影される像の一例)を撮像する。そして、制御部30が、受光部20の受光素子21から画像データを取得し、データベース31等に記憶する。
なお、受光部20の受光面が、基板部Pの第1面P1または第2面P2を一度に撮像できるぐらいの面積を有する場合、ステップS5およびステップS7のスキャンを行わなくてもよい。また、画像の解像度に関して、必ずしも正確な像を投影する必要は無い。例えば、異物が存在しなければ起こりえない干渉像等、異物によって生じうる画像の変化を検出できればよい。
次に、検査装置1は、異物の判定を行う(ステップS8)。制御部30は、データベース31に記憶された第1面P1の画像データと、第2面P2の画像データとを読み出し、それぞれ異物が存在するか否かの判定を行う。例えば、画像から、特徴量や特徴部分を抽出し、Xnm以上の異物が検出されないか否か、Xnm以上の異物がM個以下であるか否かといった基準により検査装置1は、異物の判定を行う。また、異物の判定にあたっては、保証すべきパターンの寸法精度、モールドや基板部の破壊リスクなどを加味して規定してよい。例えば保証すべきパターンの寸法精度が10umである場合、100nmの異物が検出されても、異物でないと判定することができる。
このように、ステップS8は、前記受光部の受光面に投影される像に基づき、前記第1面に異物があるか否かを判定して検査する検査工程の一例である。
なお、データベース31のテンプレートを参照して、画像に写った特徴部分が、異物であるか否かを判定してもよい。また、検査装置1は、画像処理の専用の素子により、画像処理を行い、判定を行ってもよい。
以上、本実施形態によれば、窪みを有するナノインプリント用構造体5(ナノインプリント用基板またはナノインプリント用モールド)において、穴部h(窪み)の底面(第1面P1)を検査できる。すなわち、ナノインプリント用構造体5におけるナノインプリント用基板またはナノインプリント用モールドにおいて、ナノインプリント用のパターンが形成される、または、形成された面(第2面P2)と逆側の面(第1面P1)を検査できる。保持部Rと第1面P1とにより穴部hが形成され、第1面P1に受光部20を第1面P1側から近づけることは困難だが、基板部Pを透過可能な検査光を用いて、第1面P1の画像に受光部20の焦点を合わせることにより、第1面P1を容易に検査できる。
また、検査装置1は、焦点を調節することにより、基板部Pの第1面P1および第2面の両側を検査できる。従って、ナノインプリント用構造体5を第1面P1および第2面が逆になるように、配置を換えなくても、表裏面を検出できる。
また、基板部Pを透過した検査光によって受光部20の受光面(受光素子21)に投影される像が、第2面P2に合うように、レンズ22の焦点を調整し、その後に、第1面P1と第2面P2との距離の情報(基板部Pの厚み情報)に基づき、第1面P1に合うようにレンズ22の焦点を調整する場合、まず基準面である第2面P2に焦点を合わせてから、基板部Pの厚み分、第1面P1に焦点を合わせるので、第1面P1に的確に焦点を合わせることができる。
また、第1面と第2面との距離が0.1mmから5mmの範囲にある場合、基板部Pの厚みが薄すぎないため、受光部20の焦点を合わせる際に、第1面P1と第2面P2とがはっきり区別できる。また、適度の厚さ(例えば、0.5mm以上)を有する場合、基板部Pの撓みがほとんどなく、基板部Pを補正する必要がない。また、基板部Pの厚みが厚すぎないため、検査光が透過しやすく、第1面P1を検査しやすくなる。
また、基板部Pの第1面P1の垂直方向(z軸方向)において、第1面P1からの保持部Rの長さが、5mm以上である場合、保持部Rの長さ、すなわち、穴部hの深さが、5mm以上あると、受光部20が十分、第1面P1に接眼できず、この検査装置1が必要となる。
また、ナノインプリント用構造体5が準備された後、照射部10が、第1面P1側に配置された場合、照射部10からの検査光が、基板部Pを透過して、受光部20において受光できるので、基板部Pの面に存在する異物の影により、異物を検出しやすくなる。
なお、受光部20は、イメージセンサでなく、受光部が、感光性樹脂層であってもよい。すなわち、受光素子として(基板)にスピンコート法等の塗布法により感光性樹脂を塗布して感光性樹脂層を形成し、この感光性樹脂層を受光部とする。
また、感光性樹脂は、ポジ型、ネガ型のいずれでもあってもよい。また、感光性樹脂は、化学増幅型であってもよい。感光性樹脂層が、カメラの写真乾板の役目をして、照射部10からの検査光が基板部Pを透過してレンズ22を介して感光性樹脂層に到達し、焦点が第1面P1に合わされた画像が感光性樹脂層に潜像として焼き付けられる。この場合、検査対象とする全ての領域を一度にすべて感光性樹脂層に焼き付けられるのであれば、ステップS5およびステップS7のスキャンを行わず、一基板部Pの第1面P1または第2面P2を一度に撮像できる。なお、感光性樹脂層に作成された潜像や、更にこれを現像したものが、受光部の受光面に投影される像の一例である。
そして、ステップS5およびステップS7において、検査装置1が、感光性樹脂層の画像をイメージセンサ等で取り込む。ステップS8において、検査装置1が取り込んだ画像に基づき、異物の判定を行う。
また、ステップS5を省略して、ステップS7における第1面P1のみの画像を取得して検査を行ってもよい。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る検査システムについて図を用いて説明する。なお、前記第1実施形態と同一または対応する部分には、同一の符号を用いて異なる構成および作用のみを説明する。その他の実施形態および変形例も同様とする。
[3.モールドの製造における検査システムの構成および機能]
まず、本発明の第2実施形態に係る検査システムの構成等について、図7を用いて説明する。
図7は、モールドの製造における検査システムの概要構成例を示す模式図である。
図7に示すように、モールドの製造における検査システムS1は、ナノインプリント用構造体5(ナノインプリント用基板)を検査する検査装置1と、ナノインプリント用基板を洗浄する洗浄装置2と、ナノインプリント用基板からナノインプリント用モールドを製造するモールド装置3と、を備える。
洗浄装置2は、検査装置1により異物が発見されたナノインプリント用構造体5(ナノインプリント用基板)を、洗浄する。洗浄装置2は、例えば、アルカリ、酸、有機溶媒等によりナノインプリント用構造体5を洗浄する。なお、洗浄装置2として、超音波洗浄装置やVUV(Vacuum Ultra Violet)照射装置等を用いてナノインプリント用構造体5を洗浄してもよい。
また、洗浄装置2は、制御部(図示せず)を有し、検査装置1と、モールド装置3との通信が可能になっている。
モールド装置3は、検査装置1により異物が発見されなかったナノインプリント用構造体5(ナノインプリント用基板)に対して、転写用のパターンを形成させる装置である。例えば、原盤(マスター)のモールドを製造する場合、電子線露光や自己組織化等のリソグラフィ技術を用いて、転写用のパターンが、第2面P2に形成される。マスターのモールドを用いてレプリカのモールドを製造する場合、マスターのモールドによるナノインプリントにより、マスターのパターンを反転した転写用のパターンが、第2面P2に形成される。
また、モールド装置3は、制御部(図示せず)を有し、検査装置1と、洗浄装置2との通信が可能になっている。
なお、ナノインプリント用構造体5が、検査装置1と、洗浄装置2と、モールド装置3との間を搬送システム等により搬送される。
また、検査装置1と、洗浄装置2と、モールド装置3とは、ローカルエリアネットワーク等により、互いに情報のやりとりができ、ナノインプリント用構造体5の製品番号等が共通に管理できるようになっている。検査装置1と、洗浄装置2と、モールド装置3とは、互いの通信により、検査システムS1の動作が制御されている。なお、上位の制御装置があり、検査システムS1の検査装置1と、洗浄装置2と、モールド装置3とが制御されるような構成でもよい。
[4.モールドの製造における検査システムの動作]
次に、本発明の1実施形態に係る検査装置システムS1の動作について図8を用いて説明する。
図8は、モールドの製造の動作例を示すフローチャートである。
図8に示すように、検査システムS1は、基板を準備する(ステップS10)。具体的には、ステップS1のように、ナノインプリント用構造体5(ナノインプリント用基板)が検査装置1の検査位置に搬入される。
次に、検査システムS1は、検査を行う(ステップS11)。具体的には、ステップS2からステップS7のように、検査装置1が、ナノインプリント用構造体5(ナノインプリント用基板)の画像を撮像する。
次に、検査システムS1は、異物が存在するか否かを判定する(ステップS12)。具体的には、ステップS8のように、検査装置1が、異物の判定を行う。
異物が存在すると判定された場合(ステップS12;YES)、検査システムS1は、洗浄回数が所定数以内か否かを判定する(ステップS13)。検査システムS1(例えば、検査装置1の制御部30)は、ナノインプリント用構造体5の製品番号等を管理して、ナノインプリント用構造体5毎に洗浄の実施実績をフラグとして持たせ、何度洗浄を実施したのかをデータベース31等に記憶する。検査システムS1は、洗浄回数が所定回数以上か否かを判定する。
洗浄回数が所定数以内と判定された場合(ステップS13;YES)、検査システムS1は、洗浄を行う(ステップS14)。具体的には、異物が存在すると判定されたナノインプリント用構造体5が、検査装置1から洗浄装置2に搬入される。洗浄装置2がナノインプリント用構造体5を洗浄する。そして、検査システムS1は、洗浄回数を1つ増加させる。洗浄後、ステップS10に戻り、洗浄されたナノインプリント用構造体5は、検査装置1に搬入されて再び検査される。
なお、洗浄回数に応じて、洗浄の仕方を変更してもよい。例えば、1回目は、アルカリによりナノインプリント用構造体5が洗浄され、2回目は、酸により洗浄されるようにする。付着しうる異物に対して洗浄効果が異なる方法を適用することにより、異物を除去する確率を高めるほか、洗浄順が低い方が、基板部Pにダメージの少ない洗浄を用いることにより、後に続くモールド製造工程への影響を低減することができる。
洗浄回数が所定数以内でないと判定された場合(ステップS13;NO)、検査システムS1は、動作を終了する。例えば、洗浄回数が所定回数に達したナノインプリント用構造体5は、廃棄されたり、再加工されたり、または、低グレードの製品として搬出される。
異物が存在しないと判定された場合(ステップS12;NO)、検査システムS1は、モールドを製造する(ステップS15)。モールド装置3は、検査装置1により異物が発見されなかったナノインプリント用構造体5(ナノインプリント用基板)に対して、転写用のパターンを形成させる。
以上、本実施形態によれば、第1面に異物が存在しないと判定されたナノインプリント用基板に対して、モールドを製造するため、製造ラインの汚染防止、および、歩留まりの向上を図れる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態に係る検査システムについて図を用いて説明する。
[5.ナノインプリントにおける検査システムの構成および機能]
まず、本発明の第3実施形態に係る検査システムの構成等について、図9を用いて説明する。
図9は、ナノインプリントにおける検査システムの概要構成例を示す模式図である。
図9に示すように、ナノインプリントにおける検査システムS2は、ナノインプリント用構造体5(ナノインプリント用モールド)を検査する検査装置1と、ナノインプリント用モールドを洗浄する洗浄装置2と、ナノインプリント用モールドを用いて、転写用樹脂にパターンを転写するナノインプリント装置4と、を備える。
ナノインプリント装置4は、レプリカのナノインプリント用モールドにより、転写用樹脂にパターンを転写する装置である。
また、ナノインプリント装置4は、制御部(図示せず)を有し、検査装置1と、洗浄装置2との通信が可能になっている。
なお、ナノインプリント用構造体5が、検査装置1と、洗浄装置2と、ナノインプリント装置4との間を搬送システム等により搬送される。
また、検査装置1と、洗浄装置2と、ナノインプリント装置4とは、ローカルエリアネットワーク等により、互いに情報のやりとりができ、ナノインプリント用構造体5の製品番号等が共通に管理できるようになっている。検査装置1と、洗浄装置2と、ナノインプリント装置4とは、互いの通信により、検査システムS2の動作が制御されている。なお、上位の制御装置があり、検査システムS2の検査装置1と、洗浄装置2と、ナノインプリント装置4とが制御されるような構成でもよい。
[6.ナノインプリントにおける検査システムの動作]
次に、本発明の1実施形態に係る検査装置システムS2の動作について図10を用いて説明する。
図10は、ナノインプリントの動作例を示すフローチャートである。
図10に示すように、検査システムS2は、ステップS10のように、モールドを準備する(ステップS20)。
次に、検査システムS2は、ステップS11のように、検査を行う(ステップS21)。
次に、検査システムS2は、ステップS12のように、異物が存在するか否かを判定する(ステップS22)。
異物が存在すると判定された場合(ステップS22;YES)、検査システムS2は、ステップS13のように、洗浄回数が所定数以内か否かを判定する(ステップS23)。
洗浄回数が所定数以内と判定された場合(ステップS23;YES)、検査システムS2は、ステップS14のように、洗浄を行う(ステップS24)。
洗浄回数が所定数以内でないと判定された場合(ステップS23;NO)、検査システムS2は、動作を終了する。例えば、洗浄回数が所定回数に達したナノインプリント用構造体5は、廃棄されたり、または、修正されたりする。
次に、検査システムS2は、ナノインプリントを行う(ステップS25)。ナノインプリント装置4は、検査装置1により異物が発見されなかったナノインプリント用構造体5(ナノインプリント用モールド)を用いて、ナノインプリントを行い、パターンを転写する。
以上、本実施形態によれば、第1面に異物が存在しないと判定されたナノインプリント用モールドを使用するため、製造ラインの汚染防止、および、歩留まりの向上を図れる。
[7.検査装置の変形例]
次に、検査装置の変形例について図11および図12を用いて説明する。
図11は、検査装置の変形例を示す模式図である。図12は、ナノインプリント用構造体を補正する補正機構の概要構成例を示す模式図である。
図11に示すように、z軸方向(鉛直方向)に対して、ナノインプリント用構造体5を縦置き、すなわち、基板部Pの面(P1、P2)が鉛直になるように配置される。ステップS1において、ナノインプリント用構造体5が縦置きに設置されて準備される。そして、水平方向に検査光を放射するように照射部10は設置され、横からの検査光を受光できるように受光部20は設置される。
この場合、ナノインプリント用構造体5を縦置きにすることにより、基板部Pの撓みを補正できる。すなわち、基板部Pの自重による撓みを防止でき、検査装置1は、高精度に基板部Pを検査できる。基板部Pの厚さが薄くて撓む場合でも、検査できる。
このように、ナノインプリント用構造体5を縦置きにする工程は、前記第1焦点調整工程の前に、前記基板部の撓みを補正する補正工程の一例である。
また、図12に示すように、基板部10の撓みを補正するために、保持部Rを外側に広げる力、例えば、基板部Pの第1面の水平方向の力を、保持部Rに加えることにより基板部Pの撓みを補正してもよい。この場合、基板部Pの自重による撓みを防止でき、検査装置1は、高精度に基板部Pを検査できる。基板部Pの厚さが薄くて撓む場合でも、検査できる。
具体的には、図12に示すように、チャック機構15により保持部Rを固定して、基板部Pの自重による撓みをキャンセルするように、外向きの力、すなわち、保持部Rを外側に広げる力が加えられる。なお、図12に示すように、基板部Pに検査光を照射できるように、照射部10は、チャック機構15の内側に設置されてもよい。また、照射部10は、チャック機構15に開口部がある場合、照射部10は、チャック機構15の外側に設置されてもよい。
このように、ステップS1において、ナノインプリント用構造体5をチャック機構15により固定する工程は、前記第1焦点調整工程の前に、前記基板部の撓みを補正する補正工程の一例である。
さらに、本発明は、上記各実施形態に限定されるものではない。上記各実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1:検査装置
5:ナノインプリント用構造体
10:照射部
20:受光部
21:受光素子(受光面、感光性樹脂層)
22:レンズ
30:制御部
S1、S2:検査システム
P:基板部
P1:第1面
P2:第2面
R:保持部

Claims (11)

  1. 対をなす第1面および第2面を有する基板部と、前記基板部の前記第1面側に形成された保持部とを備えたナノインプリント用構造体において、前記基板部に存在している異物を検査する検査方法であって、
    前記基板部と前記保持部とから形成される空間に、前記基板部を透過可能な検査光を照射する照射部を設定する照射部設定工程と、
    前記第2面側に設置され、レンズと、当該レンズを通して前記基板部を透過した検査光を受光する受光面とを有する受光部を設定する受光部設定工程と、
    前記基板部を透過した検査光によって前記受光部の受光面に投影される像が、前記第1面に合うように前記レンズの焦点を調整する第1焦点調整工程と、
    前記受光部の受光面に投影される像に基づき、前記第1面に異物があるか否かを判定して検査する検査工程と、
    を含むことを特徴とする検査方法。
  2. 請求項1に記載の検査方法において、
    前記受光部が、感光性樹脂層であることを特徴とする検査方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の検査方法において、
    前記基板部を透過した検査光によって前記受光部の受光面に投影される像が、前記第2面に合うように、前記レンズの焦点を調整する第2焦点調節工程を更に含み、
    前記第1焦点調整工程において、前記第2焦点調節工程の後に、前記第1面と第2面との距離の情報に基づき、前記第1面に合うように前記レンズの焦点を調整することを特徴とする検査方法。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の検査方法において、
    前記第1面と第2面との距離が0.1mmから5mmの範囲にあることを特徴とする検査方法。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の検査方法において、
    前記基板部の第1面の垂直方向において、前記第1面からの前記保持部の長さが、5mm以上であることを特徴とする検査方法。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の検査方法において、
    前記第1焦点調整工程の前に、前記基板部の撓みを補正する補正工程を更に含むことを特徴とする検査方法。
  7. 請求項6に記載の検査方法において、
    前記補正工程において、前記保持部を外側に広げる力を加えることにより前記基板部の撓みを補正することを特徴とする検査方法。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の検査方法において、
    前記照射部が、前記第1面側に配置されたことを特徴とする検査方法。
  9. 対をなす第1面および第2面を有する基板部と、前記基板部を保持するために前記第1面側に形成された保持部とを備えたナノインプリント用基板からナノインプリント用モールドを製造するナノインプリント用モールド製造方法であって、
    前記基板部と前記保持部とから形成される空間に、前記ナノインプリント用基板の基板部を透過可能な検査光を照射する照射部を設定する照射部設定工程と、
    前記第2面側に設置され、レンズと、当該レンズを通して前記基板部を透過した検査光を受光する受光面とを有する受光部を設定する受光部設定工程と、
    前記基板部を透過した検査光によって前記受光部の受光面に投影される像が、前記第1面に合うように前記レンズの焦点を調整する第1焦点調整工程と、
    前記受光部の受光面に投影される像に基づき、前記第1面に異物が存在しているか否かを判定して検査する検査工程と、
    前記検査工程において、前記第1面に異物が存在していないと判定された場合に、前記基板部の第2面側にナノインプリント面を形成して、前記ナノインプリント用基板から前記ナノインプリント用モールドを製造する製造工程と、
    を含むことを特徴とするナノインプリント用モールド製造方法。
  10. 対をなす第1面および第2面を有する基板部と、前記基板部を保持するために前記第1面側に形成された保持部とを備え、前記第2面にナノインプリント面が形成されたナノインプリント用モールドを使用してインプリントを行うナノインプリント方法であって、
    前記基板部と前記保持部とから形成される空間に、前記ナノインプリント用モールドの基板部を透過可能な検査光を照射する照射部を設定する照射部設定工程と、
    前記基板部の第2面側に設置され、レンズと、当該レンズを通して前記基板部を透過した検査光を受光する受光面とを有する受光部を設定する受光部設定工程と、
    前記基板部を透過した検査光によって前記受光部の受光面に投影される像が、前記第1面に合うように前記レンズの焦点を調整する第1焦点調整工程と、
    前記受光部の受光面に投影される像に基づき、前記第1面に異物が存在しているか否かを判定して検査する検査工程と、
    前記検査工程において、前記第1面に異物が存在していないと判定された場合に、前記検査後のナノインプリント用モールドを使用して、ナノインプリントを行うインプリント工程と、
    を含むことを特徴とするナノインプリント方法。
  11. 対をなす第1面および第2面を有する基板部と、前記基板部を保持するために前記第1面側に形成された保持部とを備えたナノインプリント用構造体において、前記基板部に存在している異物を検査する検査装置であって、
    前記基板部と前記保持部とから形成される空間に、前記基板部を透過可能な検査光を照射する照射部と、
    前記第2面側に配置され、レンズと、当該レンズを通して前記基板部を透過した検査光を受光する受光面とを有する受光部と、
    前記基板部を透過した検査光によって前記受光部の受光面に投影される像が、前記第1面に合うように前記レンズの焦点を調整する第1焦点調整手段と、
    前記基板部の撓みを補正する補正手段と、
    前記受光部の受光面に投影される像に基づき、前記第1面に異物が存在しているか否かを判定して検査する検査手段と、
    を備えたことを特徴とする検査装置。
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