JP2014103271A - 不揮発性記憶装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】低電圧で安定した初期化が可能で、均一な特性の不揮発性記憶装置を提供する。
【解決手段】実施形態によれば、半導体層と、導電層と、抵抗変化層と、を含む不揮発性記憶装置が提供される。前記半導体層における不純物濃度は、1×1019cm−3未満である。前記抵抗変化層は、前記半導体層と前記導電層との間に設けられ、固定電荷を含む。前記抵抗変化層は、前記半導体層と前記導電層とを介して供給される電流及び印加される電圧の少なくともいずれかにより、第1状態と前記第1状態よりも抵抗が高い第2状態との間を可逆的に遷移可能である。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、不揮発性記憶装置に関する。
小型で大容量の不揮発性記憶装置の需要が急速に拡大してきている。従来の記憶密度の限界を超えることを目指した新規メモリが提案されている。例えば、低抵抗状態と高抵抗状態とを有する抵抗変化材料を用いたメモリが提案されている。抵抗変化型の不揮発性装置において、抵抗変化の動作を行うための初期化処理として、素子に比較的高い電圧を印加するフォーミング処理が行われる。フォーミングの電圧が高いと素子が破壊することがあり、また信頼性を劣化させる場合もある。低電圧で安定した初期化が可能で、特性が均一な新規な構成が求められている。
特開2012−33763号公報
本発明の実施形態は、低電圧で安定した初期化が可能で、均一な特性の不揮発性記憶装置を提供する。
本発明の実施形態によれば、半導体層と、導電層と、抵抗変化層と、を含む不揮発性記憶装置が提供される。前記半導体層における不純物濃度は、1×1019cm−3未満である。前記抵抗変化層は、前記半導体層と前記導電層との間に設けられ、固定電荷を含む。前記抵抗変化層は、前記半導体層と前記導電層とを介して供給される電流及び印加される電圧の少なくともいずれかにより、第1状態と前記第1状態よりも抵抗が高い第2状態との間を可逆的に遷移可能である。
第1の実施形態に係る不揮発性記憶装置を示す模式的断面図である。 第1の実施形態に係る不揮発性記憶装置を示す模式的斜視図である。 図3(a)〜図3(c)は、不揮発性記憶装置の特性を示すグラフ図である。 第1の実施形態に係る別の不揮発性記憶装置を示す模式的断面図である。 第2の実施形態に係る不揮発性記憶装置を示す模式的断面図である。 図6(a)及び図6(b)は、不揮発性記憶装置の特性を示すグラフ図である。 第2の実施形態に係る別の不揮発性記憶装置を示す模式的断面図である。 図8(a)及び図8(b)は、不揮発性記憶装置の特性を示すグラフ図である。 図9(a)及び図9(b)は、不揮発性記憶装置の特性を示すグラフ図である。 実施形態に係る不揮発性記憶装置の特性を示すグラフ図である。 実施形態に係る不揮発性記憶装置の特性を示すグラフ図である。 実施形態に係る不揮発性記憶装置の特性を示すグラフ図である。 実施形態に係る不揮発性記憶装置の特性を示すグラフ図である。 第5の実施形態に係る不揮発性記憶装置を示す模式的斜視図である。 第5の実施形態に係る不揮発性記憶装置を示す模式図である。 第5の実施形態に係る別の不揮発性記憶装置を示す模式的斜視図である。 第5の実施形態に係る別の不揮発性記憶装置を示す模式的斜視図である。
以下に、本発明の各実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る不揮発性記憶装置の構成を例示する模式的断面図である。
図1に表したように、本実施形態に係る不揮発性記憶装置110は、半導体層10と、導電層20と、抵抗変化層15と、を含む。抵抗変化層15は、半導体層10と導電層20との間に設けられる。半導体層10、導電層20及び抵抗変化層15は、記憶部25に含まれる。
半導体層10の電位を、第1電位V1とする。導電層20の電位を、第2電位V2とする。半導体層10と導電層20との間に印加される電圧(外部印加電圧Va)は、第2電位V2と第1電位V1との差である。以下では、第1電位V1を基準電位として説明する。
抵抗変化層15は、半導体層10と導電層20とを介して供給される電流及び印加される電圧(外部印加電圧Va)の少なくともいずれかにより、抵抗が低い第1状態と、第1状態よりも抵抗が高い第2状態と、の間を可逆的に遷移可能である。
本実施形態においては、抵抗変化層15は、固定電荷16を含む。固定電荷16については、後述する。
半導体層10には、例えば、ポリシリコンが用いられる。半導体層10の少なくとも抵抗変化層15に対向する部分には、空乏層が形成可能である。半導体層10における不純物濃度は、空乏層が形成可能な状態に設定される。半導体層10中における不純物濃度は、例えば、1×1019cm−3未満である。半導体層10中における不純物濃度は、例えば、1×1015cm−3以上である。半導体層10中における不純物濃度が過度に高いと、空乏層は形成されない。
導電層20には、例えば、金属または合金が用いられる。また、導電層20として、TiN、TaN、WN、NiSiなどの化合物を用いても良い。
抵抗変化層15には、例えば、Hf、Ni、Ta、Ti、W、Cu、Nb、Mn、Fe、Zr、Al及びCoよりなる群から選択された少なくとも1つを含む酸化物などを用いることができる。
抵抗変化層15の厚さは、例えば、1nm以上300nm以下である。抵抗変化層15の厚さが薄いと、微細化が容易になる。抵抗変化層15の厚さが薄すぎると、例えば、均質な膜を得ることが困難である。抵抗変化層15の厚さは、2nm以上50nm以下であることがより好ましい。
図2は、第1の実施形態に係る不揮発性記憶装置の構成を例示する模式的斜視図である。
図2に表したように、本実施形態に係る不揮発性記憶装置110は、第1の配線51と、第2の配線52と、整流部55と、をさらに含むことができる。第1の配線51は、第1方向に延在する。第2の配線52は、第2方向に延在する。第2方向は、第1方向に対して非平行である。第1の配線51と第2の配線52との間に、記憶部25と整流部55と、が配置される。
この例では、第1の配線51と整流部55との間に記憶部25が配置されている。ただし、第2の配線52と整流部55との間に記憶部25が配置されても良い。整流部55には、例えば、ダイオードを用いることができる。
第1の配線51及び第2の配線52には、例えば、タングステンなどの金属を用いることができる。
以下に説明する各実施形態において、図示されていない場合においても、第1の配線51、第2の配線52及び整流部55がさらに設けられても良い。
以下では、例として、半導体層10がn形である場合について説明する。半導体層10には、例えばnのポリシリコンが用いられる。半導体層10におけるn形不純物濃度が低い場合、半導体層10において空乏層が形成される。半導体層10に空乏層が形成される場合において、記憶部25(半導体層10、抵抗変化層15及び導電層20)におけるフラットバンド電圧Vfbを制御することで、抵抗変化層15に印加される電界を変調することができる。フラットバンド電圧Vfbの制御の例について、以下説明する。
図3(a)〜図3(c)は、不揮発性記憶装置の特性を例示するグラフ図である。
これらの図は、半導体層10と導電層20との間に外部印加電圧Vaを印加したときの、半導体層10と導電層20との間の静電容量C12の変化を例示している。横軸は、外部印加電圧Vaであり、縦軸は、静電容量C12である。図3(a)は、空乏層が形成されない素子における特性を例示している。図3(b)は、空乏層が形成され、フラットバンド電圧Vfbが適切に制御されていない素子の特性を例示している。図3(c)は、空乏層が形成され、フラットバンド電圧Vfbが適切に制御されている素子の特性を例示している。半導体層10における不純物濃度が高いと空乏層が形成されず、低いと空乏層が形成される。
図3(a)に表したように、空乏層が形成されない場合、C−V特性はフラットである。この場合、外部印加電圧Vaの値にかかわらず、外部印加電圧Vaのうちの一定の割合の電圧が、抵抗変化層15に印加される。この場合には、フラットバンド電圧Vfbに係わらず、抵抗変化層15に印加される電圧の、外部印加電圧Vaに対する比は一定である。
図3(b)及び図3(c)に表したように、空乏層が形成される場合、C−V特性は、フラットではない。この例では、外部印加電圧Vaが小さいときには、静電容量C12は小さく、外部印加電圧Vaがしきい値を超えると静電容量C12は増大する。さらに、外部印加電圧Vaが大きくなると、静電容量C12は、大きくなり、実質的に一定となる。このように、空乏層が形成される素子において、外部印加電圧Vaの値により静電容量C12が変化する。
図3(c)に表したように、フラットバンド電圧Vfbを適切に制御することで、フラットバンド電圧Vfbが適切に制御されていない場合(図3(b))に比べて、C−V特性を負側にシフトさせることができる。
C−V特性を負側にシフトさせることを、便宜的にフラットバンド電圧Vfbの負方向へのシフト、または、フラットバンド電圧Vfbの減少ということにする。また、C−V特性を正側にシフトさせることを、便宜的にフラットバンド電圧Vfbの正方向へのシフト、または、フラットバンド電圧Vfbの増大ということにする。
例えば、外部印加電圧Vaのうち、フラットバンド電圧Vfbが半導体層10の空乏層に印加される。不揮発性記憶装置110において、フォーミングのためのフォーミング電圧Vf0を、半導体層10と導電層20との間に印加する。このフォーミング電圧Vf0の一部(Vf0−Vfb)が、抵抗変化層15に印加される。
図3(b)に表したように、フラットバンド電圧Vfbが適切に制御されていない場合は、抵抗変化層15に印加される実効フォーミング電圧Vfは小さい。
これに対して、図3(c)に表したように、フラットバンド電圧Vfbが適切に制御されている場合(フラットバンド電圧Vfbが負方向へシフトしている場合)は、抵抗変化層15に印加される実効フォーミング電圧Vfは、図3(b)の場合に比べて大きくなる。
本実施形態においては、このような特性を利用する。すなわち、半導体層10において空乏層を形成し、さらに、フラットバンド電圧Vfbを適切に制御する。これにより、抵抗変化層15に印加される実効フォーミング電圧Vfが減少することを抑制する。これにより、フォーミング電圧のばらつきを抑えつつ、フォーミング電圧Vf0を低減できる。これにより、製造し易く、特性が均一で、高信頼性の不揮発性記憶装置を提供できる。
抵抗変化型の不揮発性記憶装置において、抵抗変化の動作を行うための初期化処理として、フォーミング処理が行われる。フォーミング処理においては、素子に比較的高い電圧を印加する。フォーミングの電圧が高いと素子が破壊することがあり、また信頼性を劣化させる場合もある。フォーミング電圧Vf0を下げることが求められている。
抵抗変化層15において、フォーミング処理により、面内方向及び厚さ方向にランダムに、電流経路が繋がると考えられる。例えば、抵抗変化層15中でランダムに生じた欠陥が、層厚方向に繋がり、電流経路が形成される。フォーミング処理による電流パスの形成においては、例えば、TDDB(Time Dependent Dielectric Breakdown)現象と同様の現象が生じていると考えられる。フォーミング処理により生じる現象には、例えば、パーコレーションモデルが適用可能であると考えられる。
抵抗変化層15の厚さを薄くすることで、フォーミング電圧Vf0が低減できる。しかしながら、パーコレーションモデルに従う場合、抵抗変化層15の厚さを薄くすると、フォーミング電圧のばらつきが大きくなる。
フォーミング後の特性のばらつきを増大させることなく、フォーミング電圧Vf0を低減させる構成が望まれる。
一方、抵抗変化層15に接続される導電層として、例えば、不純物をドープした半導体(例えば不純物をドープしたポリシリコン)を用いても良い。このとき、不純物をドープした半導体と、抵抗変化層と、の間に界面層が形成され、フォーミング後の特性が改善される。
本実施形態では、抵抗変化層15の一方に接続される導電層として、空乏層が形成されるような半導体層10を用いる。これにより、空乏層が直列抵抗として機能し、フォーミング電圧印加による過度な電流を制限し、素子の破壊を抑制することが可能である。
さらに、本実施形態においては、このような空乏層が形成されるような半導体層10を用いたときにおいて、フラットバンド電圧Vfbを適切に制御することで、フォーミング電圧Vf0を低減する。
すなわち、図3(b)及び図3(c)に関して説明したように、半導体層10がn形であり、導電層20に正の電圧を印加する(外部印加電圧Vaが正)。この時、図3(c)に例示した状態においては、図3(b)に例示した状態よりも、フォーミング電圧Vf0を低減できる。
本実施形態においては、抵抗変化層15の厚さを薄くすることがないため、半導体層10において空乏層が形成される構成においても、フォーミング電圧のばらつきを増大させることなく、フォーミング電圧Vf0の上昇を抑制できる。すなわち、ばらつきを小さく維持して、フォーミング電圧Vf0を低減することができる。
フラットバンド電圧Vfbを適切に制御するための構成の例について、説明する。
例えば、導電層20の仕事関数の減少及び半導体層10の仕事関数の増大の少なくともいずれかにより、フラットバンド電圧Vfbを小さくすることができる。
例えば、導電層20の仕事関数を小さくために、例えば、導電層20として、仕事関数の小さい金属(合金を含む)を用いる。このような金属の例として、Ti、Al及びTaなどがある。
例えば、導電層20として、化合物を用いる場合には、仕事関数が小さくなるような組成にする。仕事関数φは、その物質の電気陰性度χに依存する。電気陰性度χが大きいときに、仕事関数φが大きくなる。例えば、化合物M(Mは第1の元素、Xは第2の元素)において、第1の元素Mの電気陰性度をχとし、第2の元素Xの電気陰性度をχとする。化合物Mの電気陰性度χは、

χ=(χ χ (m+n)

で表される。例えば、化合物Mの電気陰性度χが小さくなるように、化合物Mの電気陰性度χ及びχ、並びに、組成比m及びnを設定する。
例えば、導電層20として、TiNを用いる場合、N(窒素)の比率を高めると、仕事関数φは大きくなる。Ti(チタン)の比率を高めると、仕事関数φは小さくなる。
例えば、半導体層10がn形である場合、不純物濃度を低くする。これにより、半導体層10の仕事関数を上昇させる。
このような方法により、導電層20の仕事関数の減少及び半導体層10の仕事関数の増大の少なくともいずれかを行う。これにより、フラットバンド電圧Vfbを小さくすることができる。
さらに、また、抵抗変化層15中に固定電荷16を配置することで、C−V特性をシフトさせることができる。
例えば、抵抗変化層15中に、正の固定電荷16を配置する。正の固定電荷16として、例えば、アルミニウム(Al)を用いることができる。これにより、C−V特性を負方向にシフトさせることができる。
図4は、第1の実施形態に係る別の不揮発性記憶装置の構成を例示する模式的断面図である。
図4に表したように、本実施形態に係る不揮発性記憶装置111においても、記憶部25(半導体層10、導電層20及び抵抗変化層15)が設けられる。半導体層10、導電層20及び抵抗変化層15には、不揮発性記憶装置110に関して説明した構成を適用できる。以下では、不揮発性記憶装置111について、不揮発性記憶装置110とは異なる部分について説明する。
図4に表したように、不揮発性記憶装置111は、半導体層10と抵抗変化層15との間に設けられダイポール17を含む界面部17fをさらに含む。界面部17fは、連続した膜状でも良く、不連続な島状でも良い。界面部17fは、半導体層10と抵抗変化層15との間に設けられるため、界面部17fのダイポール17は、半導体層10と抵抗変化層15との界面に配置される。ダイポール17は、半導体層10の一部とみなしても良く、抵抗変化層15の一部とみなしても良い。
このように、半導体層10と抵抗変化層15との間に、ダイポール17を含む界面部17fをさらに設けることで、C−V特性、すなわち、フラットバンド電圧Vfbを制御することができる。
例えば、界面部17fは、酸化ハフニウム(HfO)、酸化アルミニウム(AlO)及び酸化マグネシウム(MgO)の少なくともいずれかを含むことができる。これにより、C−V特性を負方向にシフトさせることができる。
このとき、半導体層10をn形として、空乏層が形成可能な状態にする。例えば、半導体層10として、nのポリシリコンを用いる。そして、導電層20に正の電圧を印加してフォーミングを行う。これにより、抵抗変化層15に印加される実効フォーミング電圧Vfが減少することを抑制する。
上記のダイポール17(すなわち界面部17f)は、例えば、上記の元素を含む材料を抵抗変化膜に接触させ、例えば、加熱による拡散により形成することができる。
本実施形態においては、半導体層10をn形として、空乏層を形成する。そして、導電層20に正の電圧を印加してフォーミングを行う。すなわち、このフォーミングのときには、半導体層10の電位よりも導電層20の電位が高くされる。フラットバンド電圧Vfbを負方向にシフトさせた上で、このようなフォーミングを行う。
負方向にシフトさせるために、例えば、正の固定電荷16(例えば、Al)を抵抗変化層15に配置する。
負方向にシフトさせるために、例えば、所定のダイポール17を含む界面部17fを設ける。具体的には、酸化ハフニウム(HfO)、酸化アルミニウム(AlO)及び酸化マグネシウム(MgO)の少なくともいずれかを含む界面部17fを設ける。
負方向にシフトさせるように、半導体層10の仕事関数と、導電層20の仕事関数と、を設定しても良い。
本実施形態によれば、低電圧で安定した初期化が可能で、均一な特性の不揮発性記憶装置を提供することができる。
(第2の実施形態)
図5は、第2の実施形態に係る不揮発性記憶装置の構成を例示する模式的断面図である。
図5に表したように、本実施形態に係る不揮発性記憶装置120においても、記憶部25(半導体層10、導電層20及び抵抗変化層15)が設けられる。半導体層10、導電層20及び抵抗変化層15には、不揮発性記憶装置110に関して説明した構成を適用できる。不揮発性記憶装置120においても、抵抗変化層15は、固定電荷16aを含む。以下、不揮発性記憶装置120について、不揮発性記憶装置110とは異なる部分について説明する。
不揮発性記憶装置120においては、抵抗変化層15に配置される固定電荷16aとして、負の固定電荷を用いる。例えば、固定電荷16aは、窒素(N)を含む。例えば、抵抗変化層15を窒化することで、抵抗変化層15に窒素を含む固定電荷16aが形成される。
固定電荷16aは、ランタノイドを含んでも良い。すなわち、固定電荷16aは、La(ランタン)、Ce(セリウム)、Pr(プラセオジム)、Nd(ネオジム)、Pm(プロメチウム)、Sm(サマリウム)、Eu(ユウロピウム)、Gd(ガドリニウム)、Tb(テルビウム)、Dy(ジスプロシウム)、Ho(ホルミウム)、Er(エルビウム)、Tm(ツリウム)、Yb(テルビウム)、及び、Lu(ルテチウム)よりなる群から選択された少なくとも1つを含むことができる。
例えば、抵抗変化層15に上記の元素を接触させ、例えば加熱して熱拡散により、上記の元素を抵抗変化層15中に拡散させる。これにより、上記の固定電荷16aを抵抗変化層15中に配置することができる。
このように、負の固定電荷16aを抵抗変化層15中に配置することで、C−V特性が正の方向にシフトする。すなわち、フラットバンド電圧Vfbが、正の方向にシフトする。
このとき、半導体層10をp形として、空乏層が形成可能にする。そして、導電層20に負の電圧を印加してフォーミングを行う。これにより、抵抗変化層15に印加される実効フォーミング電圧Vfが減少することを抑制する。
図6(a)及び図6(b)は、不揮発性記憶装置の特性を例示するグラフ図である。
これらの図は、半導体層10がp形である場合において、半導体層10と導電層20との間に外部印加電圧Vaを印加したときの、半導体層10と導電層20との間の静電容量C12の変化を例示している。図6(a)は、空乏層が形成され、フラットバンド電圧Vfbが適切に制御されていない素子の特性を例示している。図6(b)は、空乏層が形成され、フラットバンド電圧Vfbが適切に制御されている素子の特性を例示している。
図6(a)に表したように、フラットバンド電圧Vfbを適切に制御することで、フラットバンド電圧Vfbが適切に制御されていない場合(図6(b))に比べて、C−V特性を正側にシフトさせることができる。
例えば、外部印加電圧Vaのうち、フラットバンド電圧Vfbが半導体層10の空乏層に印加される。不揮発性記憶装置120において、フォーミングのためのフォーミング電圧Vf0を、半導体層10と導電層20との間に印加する。このフォーミング電圧Vf0の一部(Vf0−Vfb)が、抵抗変化層15に印加される。
図6(a)に表したように、フラットバンド電圧Vfbが適切に制御されていない場合は、抵抗変化層15に印加される実効フォーミング電圧Vfは小さい。
これに対して、図6(b)に表したように、フラットバンド電圧Vfbが適切に制御されている場合(フラットバンド電圧Vfbの正方向へシフトしている場合)は、抵抗変化層15に印加される実効フォーミング電圧Vfは、図6(a)の場合に比べて大きくなる。
本実施形態においては、このような特性を利用する。すなわち、半導体層10において空乏層を形成し、さらに、フラットバンド電圧Vfbを適切に制御する。これにより、抵抗変化層15に印加される実効フォーミング電圧Vfが減少することを抑制する。
このように、導電層20に負の電圧を印加してフォーミングを行う場合に、半導体層10をp形として、空乏層が形成可能にし、かつ、負の固定電荷16aを抵抗変化層15中に配置する。これにより、フラットバンド電圧Vfbを正の方向にシフトさせる。これにより、抵抗変化層15に印加される実効フォーミング電圧Vfが減少することを抑制する。これにより、フォーミング電圧のばらつきを抑えつつ、フォーミング電圧Vf0を低減できる。これにより、製造し易く、特性が均一で、高信頼性の不揮発性記憶装置を提供できる。
図7は、第2の実施形態に係る別の不揮発性記憶装置の構成を例示する模式的断面図である。
図7に表したように、本実施形態に係る不揮発性記憶装置121においても、記憶部25(半導体層10、導電層20及び抵抗変化層15)が設けられる。半導体層10、導電層20及び抵抗変化層15には、不揮発性記憶装置110に関して説明した構成を適用できる。この場合も、半導体層10をp形とする。以下では、不揮発性記憶装置121について、不揮発性記憶装置110とは異なる部分について説明する。
図7に表したように、不揮発性記憶装置111は、半導体層10と抵抗変化層15との間に設けられダイポール17aを含む界面部17fをさらに含む。
この例では、ダイポールとして、酸化ランタン(LaO)及び酸化イットリウム(YO)の少なくともいずれかを用いる。すなわち、界面部17fは、酸化ランタン及び酸化イットリウムの少なくともいずれかを含む。これによりC−V特性を正方向にシフトさせることができる。
このとき、半導体層10をp形とし空乏層が形成可能な状態にする。そして、導電層20に負の電圧を印加してフォーミングを行う。これにより、抵抗変化層15に印加される実効フォーミング電圧Vfが減少することを抑制する。これにより、フォーミング電圧のばらつきを抑えつつ、フォーミング電圧Vf0を低減できる。
上記のダイポール17a(すなわち界面部17f)は、例えば、上記の元素を含む材料を抵抗変化膜に接触させ、例えば、加熱による拡散により形成することができる。
本実施形態において、半導体層10の仕事関数と導電層20の仕事関数を適正化することで、フラットバンド電圧Vfbを正方向にシフトさせることもできる。
本実施形態においては、半導体層10をp形として、空乏層を形成する。そして、導電層20に負の電圧を印加してフォーミングを行う。このフォーミングのときには、半導体層10の電位よりも導電層20の電位は低くされる。フラットバンド電圧Vfbを正方向にシフトさせた上で、このようなフォーミングを行う。
正方向にシフトさせるために、例えば、負の固定電荷16(例えば、窒素、またはランタノイドなど)を抵抗変化層15に配置する。
正方向にシフトさせるために、例えば、所定のダイポール17aを含む界面部17fを設ける。具体的には、酸化ランタン(LaO)及び酸化イットリウム(YO)の少なくともいずれかを含む界面部17fを設ける。
正方向にシフトさせるように、半導体層10の仕事関数と、導電層20の仕事関数と、を設定しても良い。
本実施形態によれば、低電圧で安定した初期化が可能で、均一な特性の不揮発性記憶装置を提供することができる。
(第3の実施形態)
本実施形態に係る不揮発性記憶装置においても、記憶部25(半導体層10、導電層20及び抵抗変化層15)が設けられる。本実施形態においては、半導体層10は、n形とされる。本実施形態において、半導体層10、導電層20及び抵抗変化層15には、不揮発性記憶装置110に関して説明した構成を適用できる。
図8(a)及び図8(b)は、不揮発性記憶装置の特性を例示するグラフ図である。
図8(a)は、空乏層が形成され、フラットバンド電圧Vfbが適切に制御されていない素子の特性を例示している。図8(b)は、空乏層が形成され、フラットバンド電圧Vfbが適切に制御されている素子の特性を例示している。図8(b)は、本実施形態に係る不揮発性記憶装置130(構成は図示しない)に対応する。
図8(a)及び図8(b)に表したように、この例では、外部印加電圧Vaの変化に対して、静電容量C12が谷状に変化する。例えば、半導体層10にダメージなどがある場合に、キャリアが生成される。このような場合に、反転が起こり、C−V特性が谷状になる。
図8(a)に表した、フラットバンド電圧Vfbが適切に制御されていない場合に比べて、図8(b)に表した、フラットバンド電圧Vfbが適切に制御されている場合には、フラットバンド電圧Vfbが正方向へシフトする。
このとき、導電層20に負の電圧を印加してフォーミングを行う。図8(b)に表したように、フラットバンド電圧Vfbを適切に制御すると、抵抗変化層15に印加される実効フォーミング電圧Vfは、図8(a)に表した、フラットバンド電圧Vfbが適切に制御されていない場合に比べて大きくなる。
これにより、抵抗変化層15に印加される実効フォーミング電圧Vfが減少することを抑制する。これにより、フォーミング電圧のばらつきを抑えつつ、フォーミング電圧Vf0を低減できる。
このように、本実施形態においては、半導体層10をn形として、空乏層を形成する。そして、C−V特性が谷状となる構成を適用する。そして、導電層20に負の電圧を印加してフォーミングを行う。フラットバンド電圧Vfbを正方向にシフトさせた上で、このようなフォーミングを行う。
正方向にシフトさせるために、例えば、負の固定電荷16(例えば、窒素、またはランタノイドなど)を抵抗変化層15に配置する。
正方向にシフトさせるために、例えば、所定のダイポール17aを含む界面部17fを設ける。具体的には、酸化ランタン(LaO)及び酸化イットリウム(YO)の少なくともいずれかを含む界面部17fを設ける。
正方向にシフトさせるように、半導体層10の仕事関数と、導電層20の仕事関数と、を設定しても良い。
本実施形態によれば、低電圧で安定した初期化が可能で、均一な特性の不揮発性記憶装置を提供することができる。
(第4の実施形態)
本実施形態に係る不揮発性記憶装置においても、記憶部25(半導体層10、導電層20及び抵抗変化層15)が設けられる。本実施形態においては、半導体10は、p形とされる。本実施形態において、半導体層10、導電層20及び抵抗変化層15には、不揮発性記憶装置110に関して説明した構成を適用できる。
図9(a)及び図9(b)は、不揮発性記憶装置の特性を例示するグラフ図である。
図9(a)は、空乏層が形成され、フラットバンド電圧Vfbが適切に制御されていない素子の特性を例示している。図9(b)は、空乏層が形成され、フラットバンド電圧Vfbが適切に制御されている素子の特性を例示している。図9(b)は、本実施形態に係る不揮発性記憶装置140(構成は図示しない)に対応する。
図9(a)及び図9(b)に表したように、この例でも、外部印加電圧Vaの変化に対して、反転が起こり、静電容量C12が谷状に変化する。例えば、半導体層10にダメージなどがある場合に、キャリアが生成される。
図9(a)に表した、フラットバンド電圧Vfbが適切に制御されていない場合に比べて、図9(b)に表した、フラットバンド電圧Vfbが適切に制御されている場合には、フラットバンド電圧Vfbが負方向へシフトする。
このとき、導電層20に正の電圧を印加してフォーミングを行う。図9(b)に表したように、フラットバンド電圧Vfbを適切に制御すると、抵抗変化層15に印加される実効フォーミング電圧Vfは、図9(a)に表した、フラットバンド電圧Vfbが適切に制御されていない場合に比べて大きくなる。
これにより、抵抗変化層15に印加される実効フォーミング電圧Vfが減少することを抑制する。これにより、フォーミング電圧のばらつきを抑えつつ、フォーミング電圧Vf0を低減できる。
このように、本実施形態においては、半導体層10をp形として、空乏層を形成する。そして、C−V特性が谷状となる構成を適用する。そして、導電層20に正の電圧を印加してフォーミングを行う。フラットバンド電圧Vfbを負方向にシフトさせた上で、このようなフォーミングを行う。
負方向にシフトさせるために、例えば、正の固定電荷16(例えば、Al)を抵抗変化層15に配置する。
負方向にシフトさせるために、例えば、所定のダイポール17を含む界面部17fを設ける。具体的には、酸化ハフニウム(HfO)、酸化アルミニウム(AlO)及び酸化マグネシウム(MgO)の少なくともいずれかを含む界面部17fを設ける。
負方向にシフトさせるように、半導体層10の仕事関数と、導電層20の仕事関数と、を設定しても良い。
本実施形態によれば、低電圧で安定した初期化が可能で、均一な特性の不揮発性記憶装置を提供することができる。
以下、実施形態に係る不揮発性記憶装置の特性の例について、説明する。
以下の例では、半導体層10には、p形のポリシリコンが用いられている。また、抵抗変化層15には、HfOが用いられている。このときの抵抗変化層15の比誘電率は、約20である。抵抗変化層15の厚さは、3nmである。
図10は、実施形態に係る不揮発性記憶装置の特性を例示するグラフ図である。
図10は、不揮発性記憶装置における外部印加電圧Vaと、静電容量C12との関係を示している。この図では、半導体層10における不純物濃度C(p形不純物濃度)が1×1015cm−3の場合、1×1016cm−3の場合、1×1017cm−3の場合、及び、1×1018cm−3の場合の特性が例示されている。この例では、C−V特性が谷状である場合である。
図10に表したように、外部印加電圧Vaに対して、静電容量C12が変化している。このことから、この素子においては、空乏層が形成されることが分かる。
図10から分かるように、半導体層10における不純物濃度Cが低いと、C−V特性の変化が大きくなる。
実施形態においては、半導体層10における不純物濃度Cは、1×1019−3未満とされる。1×1018cm−3以下でも良い。1×1017cm−3以下であることが好ましい。1×1016cm−3以下であることがさらに好ましい。
図11は、実施形態に係る不揮発性記憶装置の特性を例示するグラフ図である。
図11は、フラットバンド電圧Vfbを変えたときの、C−V特性の変化を例示している。この例では、半導体層10における不純物濃度Cが、1×1017cm−3である。
図11に表したように、フラットバンド電圧Vfbを負電圧(この例では−2V)に制御すると、C−V特性は、負側にシフトする。フラットバンド電圧Vfbを正電圧(この例では2V)に制御すると、C−V特性は、正側にシフトする。
このような特性を利用して、フォーミング時に抵抗変化層15に印加される電圧の低下を抑制できる。
以下の例では、半導体層10には、n形のポリシリコンが用いられる。また、抵抗変化層15には、HfOが用いられている抵抗変化層15の厚さは、3nmである。
図12は、実施形態に係る不揮発性記憶装置の特性を例示するグラフ図である。
図12は、不揮発性記憶装置における外部印加電圧Vaと、静電容量C12との関係を示している。
図12に表したように、半導体層1が、n形である場合は、p形の場合(図11)の特性を0Vで反転した特性となる。
図13は、実施形態に係る不揮発性記憶装置の特性を例示するグラフ図である。
図13は、半導体層10がn形である場合において、フラットバンド電圧Vfbを変えたときの、C−V特性の変化を例示している。この例では、半導体層10における不純物濃度Cが、1×1017cm−3である。
図13に表したように、フラットバンド電圧Vfbを負電圧(この例では−2V)に制御すると、C−V特性は、負側にシフトする。フラットバンド電圧Vfbを正電圧(この例では2V)に制御すると、C−V特性は、正側にシフトする。
このような特性を利用して、フォーミング時に抵抗変化層15に印加される電圧の低下を抑制できる。
(第5の実施形態)
本実施形態に係る不揮発性記憶装置は、クロスポイント型の構成を有する。
図14は、第5の実施形態に係る不揮発性記憶装置の構成を例示する模式的斜視図である。
図15は、第5の実施形態に係る不揮発性記憶装置の構成を例示する模式図である。
図14及び図15に表したように、本実施形態に係る不揮発性記憶装置210においては、基板30が設けられる。基板30の主面に対して並行な平面をX−Y平面とする。X−Y平面内の1つの方向をX軸方向とする。X−Y平面内においてX軸方向に対して垂直な方向をY軸方向とする。X軸方向とY軸方向とに対して垂直な方向をZ軸方向とする。
不揮発性記憶装置210において、基板30の主面の上に、X軸方向に延在する帯状の第1の配線(ワード線WLi−1、WL、WLi+1)が設けられる。さらに、Y軸方向に延在する帯状の第2の配線(ビット線BLj−1、BL、BLj+1)が、設けられる。第2の配線(ビット線BLj−1、BL、BLj+1)は、第1の配線(ワード線WLi−1、WL、WLi+1)に対向する。
なお、上記では、第1の配線の延在方向が第2の配線の延在方向に対して直交するが、第1の配線の延在方向が第2の配線の延在方向と交差(非平行)すれば良い。
なお、上記において添え字i及び添え字jは任意である。すなわち、第1の配線の数及び第2の配線の数は、任意である。
本具体例では、第1の配線がワード線となり、第2の配線がビット線となる。ただし、第1の配線がビット線で、第2の配線がワード線でも良い。以下では、第1の配線がワード線であり、第2の配線がビット線であるとして説明する。
図14及び図15に表したように、第1の配線と第2の配線との間にメモリセル33が設けられる。メモリセル33は、記憶部25を含む。
図15に表したように、例えば、ワード線WLi−1、WL、WLi+1の一端は、選択スイッチであるMOSトランジスタRSWを介して、デコーダ機能を有するワード線ドライバ31に接続される。ビット線BLj−1、BL、BLj+1の一端は、選択スイッチであるMOSトランジスタCSWを介して、デコーダ及び読み出し機能を有するビット線ドライバ32に接続される。
MOSトランジスタRSWのゲートには、ワード線(ロウ)を選択するための選択信号Ri−1、R、Ri+1が入力され、MOSトランジスタCSWのゲートには、ビット線(カラム)を選択するための選択信号Ci−1、C、Ci+1が入力される。
メモリセル33は、ワード線WLi−1、WL、WLi+1と、ビット線BLj−1、BL、BLj+1と、が互いに対向する交差部に配置される。メモリセル33には、書き込み・読み出し時における回り込み電流(sneak current)を防止するための整流部34(整流素子)を付加することができる。
図16及び図17は、第5の実施形態に係る別の不揮発性記憶装置の構成を例示する模式的斜視図である。
図16及び図17に表したように、本実施形態に係る不揮発性記憶装置211及び212においては、ワード線、ビット線、及び、それらの間に設けられたメモリセル33を含む積層構造体が、複数積み重ねられる。これにより、3次元構造の不揮発性記憶装置が形成される。
本実施形態に係る不揮発性記憶装置210、211、212においては、駆動部となるワード線ドライバ31及びビット線ドライバ32は、ワード線WL及びビット線BLを介して、抵抗変化層15への電圧の印加、及び、抵抗変化層15への電流の通電、の少なくともいずれかを行う。これにより、抵抗変化層15に変化を発生させて情報を書き込む。例えば、駆動部は、抵抗変化層15に電圧を印加して抵抗変化層15に変化を発生させて情報を書き込む。また、書き込んだ情報を読み出すことができる。また、消去を行うことができる。
本実施形態に係る不揮発性記憶装置210、211、212においても、均一な特性の不揮発性記憶装置が提供できる。
実施形態によれば、低電圧で安定した初期化が可能で、均一な特性の不揮発性記憶装置を提供できる。
なお、本願明細書において、「垂直」及び「平行」は、厳密な垂直及び厳密な平行だけではなく、例えば製造工程におけるばらつきなどを含むものであり、実質的に垂直及び実質的に平行であれは良い。
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、不揮発性記憶装置に含まれる半導体層、導電層、抵抗変化層、固定電荷、ダイポール、界面部、第1の配線、第2の配線、基板及び駆動部などの各要素の具体的な構成に関しては、当業者が公知の範囲から適宜選択することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができる限り、本発明の範囲に包含される。
また、各具体例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。
その他、本発明の実施の形態として上述した不揮発性記憶装置を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての不揮発性記憶装置も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10…半導体層、 15…抵抗変化層、 16、16a…固定電荷、 17、17a…ダイポール、 17f…界面部、 20…導電層、 25…記憶部、 30…基板、 31…ワード線ドライバ、 32…ビット線ドライバ、 33…メモリセル、 34…整流部、 51…第1の配線、 52…第2の配線、 55…整流部、 110、111、120、121、130、140、210、211、212…不揮発性記憶装置、 BL…ビット線、 C…不純物濃度、 C12…静電容量、 CSW…MOSトランジスタ、 RSW…MOSトランジスタ、 V1…第1電位、 V2…第2電位、 Va…外部印加電圧、 Vf…実効フォーミング電圧、 Vf0…フォーミング電圧、 Vfb…フラットバンド電圧、 WL…ワード線

Claims (8)

  1. 不純物濃度が1×1019cm−3未満である半導体層と、
    導電層と、
    前記半導体層と前記導電層との間に設けられ、固定電荷を含み、前記半導体層と前記導電層とを介して供給される電流及び印加される電圧の少なくともいずれかにより、第1状態と前記第1状態よりも抵抗が高い第2状態との間を可逆的に遷移可能な抵抗変化層と、
    を備えた不揮発性記憶装置。
  2. 前記半導体層は、p形であり、
    前記固定電荷は、窒素を含む請求項1記載の不揮発性記憶装置。
  3. 前記半導体層は、p形であり、
    前記固定電荷は、La(ランタン)、Ce(セリウム)、Pr(プラセオジム)、Nd(ネオジム)、Pm(プロメチウム)、Sm(サマリウム)、Eu(ユウロピウム)、Gd(ガドリニウム)、Tb(テルビウム)、Dy(ジスプロシウム)、Ho(ホルミウム)、Er(エルビウム)、Tm(ツリウム)、Yb(テルビウム)、及び、Lu(ルテチウム)よりなる群から選択された少なくとも1つを含む請求項1記載の不揮発性記憶装置。
  4. 前記半導体層は、n形であり、
    前記固定電荷は、アルミニウムを含む請求項1記載の不揮発性記憶装置。
  5. 不純物濃度が1×1019cm−3未満である半導体層と、
    導電層と、
    前記半導体層と前記導電層との間に設けられ、前記半導体層と前記導電層とを介して供給される電流及び印加される電圧の少なくともいずれかにより、第1状態と前記第1状態よりも抵抗が高い第2状態との間を可逆的に遷移可能な抵抗変化層と、
    前記半導体層と前記抵抗変化層との間に設けられダイポールを含む界面部と、
    を備えた不揮発性記憶装置。
  6. 前記半導体層は、p形であり、
    前記界面部は、酸化ランタン及び酸化イットリウムの少なくともいずれかを含む請求項5記載の不揮発性記憶装置。
  7. 前記半導体層は、n形であり、
    前記界面部は、酸化ハフニウム、酸化アルミニウム及び酸化マグネシウムの少なくともいずれかを含む請求項5記載の不揮発性記憶装置。
  8. 不純物濃度が1×1019cm−3未満である半導体層と、
    導電層と、
    前記半導体層と前記導電層との間に設けられ、固定電荷を含み、前記半導体層と前記導電層とを介して供給される電流及び印加される電圧の少なくともいずれかにより、第1状態と前記第1状態よりも抵抗が高い第2状態との間を可逆的に遷移可能な抵抗変化層と、
    を備えた不揮発性記憶装置。
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