JP2014102524A - ソルダーレジスト層及びプリント配線板 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 回路形成されたプリント配線板上に、白色感光性樹脂組成物を用いてレジストパターンの塗膜を形成する工程と、前記レジストパターンの塗膜上に重ねるように白色熱硬化性樹脂組成物の塗膜を少なくとも1層形成する工程と、を含むソルダーレジスト層の製造方法。
【選択図】 なし
Description
このソルダーレジストは、はんだ付けの際に、はんだが不必要な部分に付着するのを防止すると共に、回路導体が空気に直接曝されて、酸素や湿分による劣化を防止する。さらに、回路基板の永久保護膜としても機能する。そのため、密着性、電気絶縁性、はんだ耐熱性、耐溶剤性、耐薬品性などの諸特性が要求される。
ことを特徴とする。
本発明の一形態において、上記アルカリ現像型感光性樹脂組成物は、1分子内にエチレン性不飽和基とカルボキシル基を含む樹脂と、光重合開始剤と、酸化チタンとを含有し得るものであり、好ましい一形態として、上記光重合開始剤として、ビスアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤とモノアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤を併用してもよい。
本発明のソルダーレジスト層は、白色のアルカリ現像型感光性樹脂組成物からなる層(以下、「下層」などともいう。)と、この層に重ねるように設けた白色の熱硬化性樹脂組成物からなる層(以下、「上層」などともいう。)とを含む。アルカリ現像型感光性樹脂組成物からなる層を下層とすることは、ファインパターン化の観点から必須である。この2層の関係を満たす限り、白色の熱硬化性樹脂組成物からなる層は2層以上でもよく、また白色のアルカリ現像型感光性樹脂組成物からなる層と、白色の熱硬化性樹脂組成物からなる層の間に他の層を有していてもよい。白色の熱硬化性樹脂組成物からなる層を複数層
とすることにより、界面反射により反射率の向上がもたらされる。
(A)樹脂
本発明の一態様において、白色のアルカリ現像型感光性樹脂組成物には、分子内にカルボキシル基、フェノール性水酸基などが存在し、アルカリ性の現像液に中和して溶解する樹脂を用いる。中でもカルボキシル基が存在すると、炭酸ナトリウム水溶液などの弱アルカリ水が現像液として使用できるので、望ましい。また、感光性を付与するためには、アクリロイル基などのエチレン性不飽和基を用いるのが一般的であり、エチレン性不飽和基を持つ他の樹脂やモノマーをブレンドする方法と、カルボキシル基を含む樹脂を変性し、分子内にエチレン性不飽和基を導入する方法がある。
本発明の一態様において、下層用白色アルカリ現像型感光性樹脂組成物に用い得る、1分子内にエチレン性不飽和基とカルボキシル基を含む樹脂(以下、「樹脂(A)」という。)としては、1分子内に光硬化性のためのエチレン性不飽和基と弱アルカリ水溶液による現像を可能にするカルボキシル基を有する樹脂であれば使用可能であり、特定の樹脂に限定されるものではない。このような1分子内にエチレン性不飽和基とカルボキシル基を含む樹脂は、以下に列挙する樹脂(オリゴマーまたはポリマーのいずれでもよい)を好適に使用することができる。すなわち、
(1)カルボキシル基含有(メタ)アクリル系共重合樹脂に、1分子中にオキシラン環とエチレン性不飽和基を有する化合物との反応により得られる感光性のカルボキシル基含有樹脂、
(2)1分子中にそれぞれ1個のエポキシ基と不飽和二重結合を有する化合物と、不飽和二重結合を有する化合物の共重合体に、不飽和モノカルボン酸を反応させ、生成した第2級の水酸基に飽和または不飽和多塩基酸無水物を反応させて得られる感光性のカルボキシル基含有樹脂、
(3)水酸基含有ポリマーに、飽和または不飽和多塩基酸無水物を反応させた後、生成したカルボン酸に、1分子中にそれぞれ1個のエポキシ基と不飽和二重結合を有する化合物を反応させて得られる感光性の水酸基およびカルボキシル基含有樹脂である。
本発明の一態様において、下層用白色アルカリ現像型感光性樹脂組成物に用いられる光重合開始剤(B)としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾインとベンゾインアルキルエーテル類; アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1 ,1−ジクロロアセトフェノン、2−ヒドロキシ−1−{4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−2−メチル−プロパン−1−オン等のアセトフェノン類; 2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、N,N−ジメチルアミノアセトフェノン、2−(ジメチルアミノ)−2−{(4−メチルフェニル)メチル}−1−{4−(4-モルフォルニル)フェニル}−1−ブタノン等のアミノアセトフェノン類; 2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン等のアントラキノン類;2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン類; アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール等のケタール類;ベンゾフェノン、4,4 ’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン類又はキサントン類;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイドや、2−トリクロロメチル−5−スチリル−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(p−シアノスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール等のハロメチルオキサジアゾール系化合物;2,4−ビス( トリクロロメチル)−6−(p−メトキシ−フェニルビニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−p−メトキシスチリル−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(1−p−ジメチルアミノフェニル−1,3−ブタジエニル)−s−トリアジン等のハロメチル−s−トリアジン系化合物、1,2−オクタンジオン,1−[−4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)9H−カルバゾ−ル−3−イル]−1−(0−アセチルオキシム)等が挙げられるが、ビスアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤とモノアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤を併用することが望ましい。
ンゾイル)−2,5−ジメチルフェニルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド、(2,5,6−トリメチルベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド等が挙げられる。
中でもビス−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド(チバ・ジャパン社製、商品名;イルガキュア819)が入手しやすく実用的である。
ェニルフォスフィンオキサイド(チバ・ジャパン社製、商品名;ダロキュアTPO)が入手しやすく実用的である。
本発明の一態様において、下層用白色アルカリ現像型感光性樹脂組成物に用いられる酸化チタン(C)について以下に説明する。なお、下層用のアルカリ現像型感光性樹脂組成物に使用され得る酸化チタンと、後述する上層用の熱硬化性樹脂組成物に使用され得る酸化チタンとにおいては、特段の区別はなく、ここで説明する酸化チタン(C)は、上層用の白色熱硬化性樹脂組成物における酸化チタンとして好適に用いられる。
本発明の一態様において、下層用白色アルカリ現像型感光性樹脂組成物には、感光性の向上を目的として光重合性モノマーを添加してもよい。光重合性モノマーとしては、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレートなどのヒドロキシアルキルアクリレート類;エチレングリコール、メトキシテトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコールなどのグリコールのモノ又はジアクリレート類;N,N−ジメチルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミドなどのアクリルアミド類;N,N−ジメチルアミノエチルアクリレートなどのアミノアルキルアクリレート類;ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリス−ヒドロキシエチルイソシアヌレートなどの多価アルコール又はこれらのエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイド付加物の多価アクリレート類;フェノキシアクリレート、ビスフェノールAジアクリレート及び、これらのフェノール類のエチレンオキサイドあるいはプロピレンオキサイド付加物などのアクリレート類;グルセリンジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルなどのグリシジルエーテルのアクリレート類;メラミンアクリレート;及び/又は上記アクリレート類に対応するメタクリレート類等を挙げることができる。
本発明の一態様において、下層用白色アルカリ現像型感光性樹脂組成物には、組成物を分散させやすい状態にする、塗布しやすい状態にする、塗布後乾燥させて造膜させるといった目的で、有機溶剤を添加することができる。このような有機溶剤としては、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼンなどの芳香族炭化水素類;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロプレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテルなどのグリコールエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート及び上記グリコールエーテル類のエステル化物などのエステル類;エタノール、プ
ロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコールなどのアルコール類;オクタン、デカンなどの脂肪族炭化水素類;石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサなどの石油系溶剤等を挙げることができる。また、これらの有機溶剤は、単独又は2種以上の混合物として用いることができる。
本発明の一態様において、下層用白色アルカリ現像型感光性樹脂組成物には、耐熱性を向上させる目的でエポキシ化合物を配合することができる。エポキシ化合物としては、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ジグリシジルフタレート樹脂、トリグリシジルイソシアヌレート(例えば日産化学(株)製のTEPIC−H(S−トリアジン環骨格面に対し3個のエポキシ基が同一方向に結合した構造をもつβ体)や、TEPIC(β体と、S−トリアジン環骨格面に対し1個のエポキシ基が他の2個のエポキシ基と異なる方向に結合した構造をもつα体との混合物)等)などの複素環式エポキシ樹脂、ビキシレノール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、テトラグリシジルキシレノイルエタン樹脂などの希釈剤に難溶性のエポキシ樹脂や、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型樹脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型またはクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、ビスフェノールAのノボラック型エポキシ樹脂、キレート型エポキシ樹脂、グリオキザール型エポキシ樹脂、アミノ基含有エポキシ樹脂、ゴム変性エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエンフェノリック型エポキシ樹脂、シリコーン変性エポキシ樹脂、ε−カプロラクトン変性エポキシ樹脂などの希釈剤に可溶性のエポキシ樹脂などが挙げられる。これらのエポキシ樹脂は、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の一態様において、下層用白色アルカリ現像型感光性樹脂組成物には、塗膜にかかる熱が原因の劣化による変色を少なくする目的で、酸化防止剤を配合することができる。酸化防止剤としては、特に限定されるものではないが、好ましくはヒンダードフェノール系化合物である。ヒンダードフェノール系化合物としては、例えばノクラック200、ノクラックM−17、ノクラックSP、ノクラックSP−N、ノクラックNS−5、ノクラックNS−6、ノクラックNS−30、ノクラック300、ノクラックNS−7、ノクラックDAH(以上いずれも大内新興化学工業(株)製);MARK AO−30、MARK AO−40、MARK AO−50、MARK AO−60、MARK AO616、MARK AO−635、MARK AO−658、MARK AO−15、MARK AO−18、MARK 328、MARK AO−37(以上いずれもアデカアーガス化学(株)製);イルガノックス245、イルガノックス259、イルガノックス565、イルガノックス1010、イルガノックス1035、イルガノックス1076、イルガノックス1081、イルガノックス1098、イルガノックス1222、イルガノックス1330、イルガノックス1425WL(以上いずれもチバ・ジャパン社製)などが挙げられる。
さらに、本発明の一態様において、下層用白色アルカリ現像型感光性樹脂組成物には、ヒンダードアミン系光安定剤を含有させてもよく、これにより光劣化を減少させることができる。ヒンダードアミン系光安定剤としては、例えば、チヌビン622LD、チヌビン144;CHIMASSORB 944LD、CHIMASSORB 119FL(以上いずれもチバ・スペシャリティ・ケミカル社製);MARK LA−57、LA−62、LA−67、LA−63、LA−68(以上いずれもアデカア−ガス化学(株)製);サノールLS−770、LS−765、LS−292、LS−2626、LS−1114、LS−744(以上いずれも三共ライフテック(株)製)などが挙げられる。
本発明の一態様において、下層用白色アルカリ現像型感光性樹脂組成物には、分散剤を含有させてもよい。これにより酸化チタンの分散性、沈降性を改善することができる。例えば、ANTI−TERRA−U、ANTI−TERRA−U100、ANTI−TERRA−204、ANTI−TERRA−205、DISPERBYK−101、DISPERBYK−102、DISPERBYK−103、DISPERBYK−106、DISPERBYK−108、DISPERBYK−109、DISPERBYK−110、DISPERBYK−111、DISPERBYK−112、DISPERBYK−116、DISPERBYK−130、DISPERBYK−140、DISPERBYK−142、DISPERBYK−145、DISPERBYK−161、DISPERBYK−162、DISPERBYK−163、DISPERBYK−164、DISPERBYK−166、DISPERBYK−167、DISPERBYK−168、DISPERBYK−170、DISPERBYK−171、DISPERBYK−174、DISPERBYK−180、DISPERBYK−182、DISPERBYK−183、DISPERBYK−185、DISPERBYK−184、DISPERBYK−2000、DISPERBYK−2001、DISPERBYK−2009、DISPERBYK−2020、DISPERBYK−2025、DISPERBYK−2050、DISPERBYK−2070、DISPERBYK−2096、DISPERBYK−2150、BYK−P104、BYK−P104S、BYK−P105、BYK−9076、BYK−9077、BYK−220S(ビックケミー・ジャパン株式会社製)、ディスパロン2150、ディスパロン1210、ディスパロンKS−860、ディスパロンKS−873N、ディスパロン7004、ディスパロン1830、ディスパロン1860、ディスパロン1850、ディスパロンDA−400N、ディスパロンPW−36、ディスパロンDA−703−50(楠本化成株式会社製)、フローレンG−450、フローレンG−600、フローレンG−820、フローレンG−700、フローレンDOPA−44、フローレンDOPA−17(共栄社化学株式会社製)が挙げられる。
さらに、本発明の下層用白色アルカリ現像型感光性樹脂組成物には、必要に応じて、硬化促進剤、熱重合禁止剤、増粘剤、消泡剤、レベリング剤、カップリング剤、難燃助剤等が使用され得る。
(D)熱硬化性樹脂
本発明の一態様において、白色の熱硬化性樹脂組成物には、加熱により硬化して電気絶縁性を示す樹脂を用いる。このような樹脂としては、例えばエポキシ化合物、オキセタン化合物、メラミン樹脂、シリコーン樹脂などが挙げられる。特に、本発明においては、エポキシ化合物が好ましく用いられる。
これらのエポキシ化合物は、塗膜の特性向上の要求に合わせて、単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
本発明の一態様において、上層用白色熱硬化性樹脂組成物に用いられる硬化剤(E)としては、多官能フェノール化合物、ポリカルボン酸またはその酸無水物、脂肪族又は芳香族の一級又は二級アミン、ポリアミド樹脂、ポリメルカプト化合物などが挙げられる。これらの中で、ポリカルボン酸又はその酸無水物が、作業性、絶縁性、変色性の面から、好ましく用いられる。
本発明の一態様において、上層用の熱硬化性樹脂組成物に含有される酸化チタンとしては、上述したように、下層用のアルカリ現像型感光性樹脂組成物に含有される前記酸化チタン(C)と同様のものを使用することができる。その配合率は、組成物中の全固形分に対して、好ましくは30〜100質量部であり、より好ましくは40〜90質量%である。配合率が100質量部を超えると印刷特性が悪くなり、一方、30質量部未満であると、隠ぺい力が小さく、高反射率の硬化物を得にくい。
本発明の一態様において、上層用の熱硬化性樹脂組成物には、下層用の白色アルカリ現像型感光性樹脂組成物と同様の目的で、前記と同様の有機溶剤を用いることができる。
本発明の一態様において、上層用の熱硬化性樹脂組成物には、下層用の白色のアルカリ現像型感光性樹脂組成物と同様の目的で、前記と同様の酸化防止剤を配合することができる。酸化防止剤の配合率は、熱硬化性樹脂(D)100質量部に対して好ましくは30質量部以下、より好ましくは0.4〜25質量部である。0.4質量部以下では塗膜にかかる熱が原因の劣化による変色防止効果が少なく、30質量部以上でも効果の向上はみられない。
本発明の一態様において、上層用の熱硬化性樹脂組成物には、下層用の白色のアルカリ現像型感光性樹脂組成物と同様の目的で同様のヒンダードアミン系光安定剤を添加できる。前記光安定剤は、熱硬化性樹脂(D)100質量部に対して0.1〜30質量部の範囲で添加することが好ましい。
本発明の一態様において、上層用の熱硬化性樹脂組成物には、下層用の白色のアルカリ現像型感光性樹脂組成物と同様に分散剤を含有させてもよい。これにより酸化チタンの分散性、沈降性を改善することができる。好ましい含有率は、酸化チタン(C)100質量部に対して、0.1〜20質量部、より好ましくは1〜10質量部である。
本発明の一態様において、上層用の熱硬化性樹脂組成物には、下層用の白色のアルカリ現像型感光性樹脂組成物と同様に、必要に応じて硬化促進剤、熱重合禁止剤、増粘剤、消泡剤、レベリング剤、カップリング剤、難燃助剤等が使用され得る。
樹脂溶液1の合成
攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下ロートおよび窒素導入管を備えた2リットルセパラブルフラスコに、溶媒としてジエチレングリコールジメチルエーテル900g、および重合開始剤としてt−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート(日本油脂(株)製、商品名;パーブチルO)21.4gを加えて90℃に加熱した。加熱後、ここに、メタクリル酸309.9g、メタクリル酸メチル116.4g、およびラクトン変性2−ヒドロキシエチルメタクリレート(ダイセル化学工業(株)製、商品名;プラクセルFM1)109.8gを、重合開始剤であるビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート(日本油脂(株)製、商品名;パーロイルTCP、)21.4gと共に3時間かけて滴下して加え、さらに6時間熟成することにより、カルボキシル基含有共重合樹脂を得た。なお、反応は、窒素雰囲気下で行った。
下層用の白色アルカリ現像型感光性樹脂組成物を、100mm×150mmの大きさで1.6mmの厚さのFR−4銅張り積層板にスクリーン印刷法にて、膜厚30μmとなるように100メッシュポリエステル(バイアス製)の版を使用してベタ(基板全面)で印刷し、80℃で30分間、熱風循環式乾燥炉にて乾燥させた。これをプリント配線板用露光機HMW−680GW(オーク製作所製)を用いて、積算光量700mJ/cm2の紫外線でパターン露光した。その後、30℃で1%の炭酸ナトリウム水溶液を現像液として、プリント配線板用現像機にて60秒間現像し、続いて150℃で60分間、熱風循環式乾燥炉で熱硬化させて塗膜を作製した。作製した塗膜は、高密度実装に十分なファインパターンであることを確認することができた。
を表わす。a*は赤方向、−a*は緑方向、b*は黄方向、−b*は青方向を示し、ゼロ
に近いほど彩度がないことを示す。
XYZ表色系の反射率Yは90以上と極めて高い反射率を示すことがわかった。特に、実施例2においては、下層用の白色アルカリ現像型感光性樹脂組成物中の酸化チタン配合量が少ないにも関わらず、実施例1とほぼ同等の反射率を有していることがわかる。これは、上層に白色熱硬化性樹脂組成物層を設けたことによって、下層の白色アルカリ現像型感光性樹脂組成物層に大きく影響を受けることなく、極めて高い反射率を示していることがわかった。
(1)と同様に作製した各試験片に、ロジン系フラックスを塗布して260℃のはんだ槽で10秒間フローさせた。その後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで洗浄し、乾燥させた後に、セロハン粘着テープによるピールテストを行い、塗膜の剥がれについて評価した。結果を表5に示す。
(1)と同様に作製した各試験片を、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに30分間浸漬し、乾燥させた後に、セロハン粘着テープによるピールテストを行い、塗膜の剥がれと変色について評価した。結果を表5に示す。
(1)と同様に作製した各試験片に、芯の先が平らになるように研がれたBから9Hの鉛筆を、約45°の角度で押し付けて、塗膜の剥がれが生じない鉛筆の硬さを記録した。結果を表5に示す。
FR−4銅張り積層板の代わりにIPC B−25テストパターンのクシ型電極Bクーポンを用いること以外は(1)と同様の条件で試験片を作製した。この試験片に、DC500Vのバイアスを印加し、絶縁抵抗値を測定した。結果を表5に示す。
Claims (5)
- 回路形成されたプリント配線板上に、白色感光性樹脂組成物を用いてレジストパターンの塗膜を形成する工程と、前記レジストパターンの塗膜上に重ねるように白色熱硬化性樹脂組成物の塗膜を少なくとも1層形成する工程と、を含むソルダーレジスト層の製造方法。
- 前記白色感光性樹脂組成物が、1分子内にエチレン性不飽和基とカルボキシル基を含む樹脂と、光重合開始剤と、酸化チタンとを含む組成物である請求項1に記載のソルダーレジスト層の製造方法。
- 前記白色熱硬化性樹脂組成物が、エポキシ化合物と、ポリカルボン酸またはその酸無水物と、酸化チタンを含む組成物である請求項1又は2に記載のソルダーレジスト層の製造方法。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法により製造されたソルダーレジスト層。
- 請求項4に記載のソルダーレジスト層を有するプリント配線板。
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