JP2014101907A - チェックバルブ機構におけるスプリングの支持構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】板ばねの基端側の支持点の位置を正確に位置決めする。
【解決手段】ピストン40を軸方向に貫通する貫通孔44を開閉するボールBが、板ばね50から作用する付勢力F1で、貫通孔44を閉止する方向に付勢されたチェックバルブ機構における板ばね50の支持構造であって、板ばね50をピストン40に固定する固定部材60を、板ばね50の長手方向における基端50a側をピストン40との間で把持するヘッド部62と、ヘッド部62から軸方向に延びると共に、板ばね50を軸方向に貫通した先端側がピストン40にかしめ止めされる軸部61とから構成し、軸方向から見て、ヘッド部62における板ばねの先端50b側に位置する側縁部621を、長手方向に直交する直線Lm1方向に沿って直線状に形成すると共に、軸部61における板ばね50の最も先端50b側に位置する側縁S2と一致させた。
【選択図】図3

Description

本発明は、チェックバルブ機構におけるスプリングの支持構造に関する。
図5は、従来例にかかるチェックバルブ機構を説明する図である。
特許文献1には、車両用自動変速機の摩擦締結要素101を軸方向に押圧するピストン102に、チェックバルブ機構100を設けたものが開示されている。
特開平01−172636号公報
特許文献1のチェックバルブ機構100は、ピストン102を軸方向(厚み方向)に貫通する貫通孔103を有しており、この貫通孔103の油室107側には、ボールBの収容部104が設けられている。
収容部104の貫通孔103側は、摩擦締結要素101から離れるにつれて拡径する拡径部104a、油室107側は、ボールBよりも大径の大径部104bとなっており、収容部104内に収容されたボールBは、板状のスプリング(プリロードスプリング)105により、貫通孔103の開口を閉止する方向(図中左方向)に付勢されている。
このチェックバルブ機構100では、図5の(b)に示すように、遠心力F2によりボールBが拡径部104aの内周面に押しつけられると、このボールBには、当該ボールBを摩擦締結要素101から離れる方向(図中右方向)に移動させようとする力(押圧力F3)が、拡径部104aから作用する。
そのため、遠心力F2が大きくなって、ボールBに作用する押圧力F3がスプリング105の付勢力F1よりも大きくなると、ボールBが、拡径部104aの内周面を摺動しながら貫通孔103から離れる方向(図中右方向)に移動して、ピストン102の摩擦締結要素101側と油室107側とが貫通孔103を介して連通するようになっている(図5の(c)参照)
スプリング105は、リベット106(固定部材)でピストン102に固定されており、スプリング105は、ピストン102で片持ち支持されている。
この状態において、スプリング105の基端105a側は、ピストン102の油室107側の面102aとリベット106の円形のヘッド部106aとの間で把持されており、自由端となる先端105b側は、油室107側からボールBに当接して、ボールBに付勢力F1(荷重)を作用させている。
ここで、スプリング105からボールBに作用する付勢力F1は、スプリング105とボールBとの当接点S1(作用点)と、スプリング105の基端105a側のリベット106(ヘッド部106a)との当接点S2(支持点)との間の長さLに応じて決まる。
リベット106は、ヘッド部106aからスプリング105を厚み方向(軸線Y方向)に貫通して延びる軸部106bを有しており、この軸部106bの先端側をかしめてピストン102に固定することで、スプリング105の基端105a側が、ピストン102とヘッド部106aの間で把持されるようになっている。
しかし、かしめる時にリベット106のヘッド部106aが変形すると、スプリング105の基端105a側の支持点が、リベット106のヘッド部106aとの当接点ではなく、ピストン102との当接点になることがある。
例えば、図5の(d)に示すように、ヘッド部106aが軸部106bに対して傾いて、ヘッド部106aにおけるスプリング105との当接点S2側(図中上側)が、ピストン102から離れる方向に変位すると、スプリング105の基端105a側の支持点の位置が、ピストン102との当接点S2’になって、作用点(当接点S1)から支持点(当接点S2’)までの長さL’が長くなってしまう。
そうすると、ボールBに作用する付勢力F1’(荷重)が小さくなるので、チェックバルブ機構100では、予定されていた遠心力(荷重)よりも小さい遠心力のときにボールBが移動して、ピストン102の摩擦締結要素101側と油室107側とが連通してしまう。
そのため、従来のチェックバルブ機構100では、スプリング105の支持点の位置が、予め設定された位置から外れてしまうと、ピストン102の摩擦締結要素101側から油室107側への潤滑油の排出が、予定されていたタイミングで行えなくなってしまう。
よって、スプリングの基端側をリベット(固定部材)で固定するに当たり、スプリングの基端側の支持点の位置を、正確に位置決めできるようにすることが求められている。
本発明は、自動変速機の摩擦締結要素を軸方向に押圧するピストンに、当該ピストンを前記軸方向に貫通する貫通孔が設けられており、前記貫通孔を開閉するボールが、板状のスプリングから作用する付勢力で、前記貫通孔を閉止する方向に付勢されたチェックバルブ機構におけるスプリングの支持構造であって、
前記スプリングは、長手方向における基端側が固定部材で前記ピストンに固定されて、前記軸方向に変位可能とされた先端側を、前記軸方向から前記ボールに当接させて設けられており、
前記固定部材は、
前記軸方向から見て、前記スプリングの幅方向の全長に亘って当接する当接部と、
前記当接部から前記軸方向に延びると共に、前記スプリングを前記軸方向に貫通した先端側が、前記ピストンにかしめ止めされる軸部と、を有しており、
前記軸方向から見て、前記当接部における前記スプリングの前記先端側に位置する側縁を、前記長手方向に直交する方向に沿って直線状に形成すると共に、前記軸部における前記スプリングの前記先端側に位置する側縁と一致させた構成とした。
このように構成すると、当接部におけるスプリングの先端側に位置する側縁が、軸部におけるスプリングの先端側に位置する側縁よりも、スプリングの先端側に位置していないので、かしめるときに当接部が軸部に対して傾いても、当接部におけるスプリングの先端側に位置する側縁と、スプリングとの当接点の位置が軸方向に変位しない。
これにより、当接部におけるスプリングの先端側に位置する側縁とスプリングとの当接点が、そのままスプリングの基端側の支持点となり、スプリングの基端側の支持点の位置が変位して、スプリングの先端側のボールとの当接点(作用点)から、スプリングの基端側の支持点までの距離が変位することがない。よって、スプリングの基端側を固定部材で固定するに当たり、スプリングの基端側の支持点の位置を、正確に位置決めできる。
実施の形態にかかるチェックバルブ機構を説明する図である。 チェックバルブ機構が設けられるピストンを説明する図である。 実施の形態にかかるスプリングの支持構造を説明する図である。 スプリングの支持構造の変形例を説明する図である。 従来例にかかるチェックバルブ機構を説明する図である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、実施の形態にかかるチェックバルブ機構を説明する図であり、(a)は、変速機ケース内におけるチェックバルブ機構まわりの構成を説明する図であり、(b)は、チェックバルブ機構の部分の拡大図である。
図1に示すように、車両用自動変速機の変速機ケース(図示せず)の内部では、有底円筒形状のクラッチドラム10が、回転中心軸(軸線X)周りに回転可能に設けられている。このクラッチドラム10の周壁部11の内周には、軸線Xの軸方向(以下、「軸方向」とも標記する)に延びるスプライン12が、軸線X周りの周方向に所定間隔で複数設けられている。
スプライン12の内径側では、クラッチドラム10に対して相対回転可能に設けられた回転体20の筒状部21が、周壁部11に対向して設けられている。
筒状部21における、周壁部11のスプライン12に対向する部分には、軸方向に延びるスプライン22が設けられており、このスプライン22もまた、軸線X周りの周方向に所定間隔で複数設けられている。
クラッチドラム10の周壁部11の内径側では、スプライン12に係合した外側摩擦板31と、スプライン22に係合した内側摩擦板32とが、軸方向で交互に重ねられて複数配置されており、これら複数の外側摩擦板31と内側摩擦板32とにより、摩擦締結要素30を構成している。
摩擦締結要素30の図中右側には、この摩擦締結要素30を軸方向に押圧するためのピストン40が、クラッチドラム10の底壁部13に形成されたリング状のシリンダ14内で、軸方向に進退移動可能に設けられており、ピストン40と底壁部13との間には、油室15が形成されている。
ピストン40は、シリンダ14に対応してリング形状を有している。ピストン40の外周縁には、摩擦締結要素30側に突出して押圧部41が設けられており、ピストン40が摩擦締結要素30側に移動した際に、摩擦締結要素30が、押圧部41により軸方向に押圧されるようになっている。
ピストン40の内径側には、クラッチドラム10の内筒部16に外挿される筒状部42が、押圧部41と同方向に突出して形成されている。
筒状部42の径方向外側には、ピストン40を摩擦締結要素30から離れる方向(図中右方向)に付勢するスプリングSpの収容部43が設けられている。収容部43は、軸線X周りの周方向に所定間隔で複数設けられており、軸方向から見てこれら収容部43は、コイル状に巻かれたスプリングSpの外径に整合する円形を成している(図2の(a)参照)。
スプリングSpは、軸線X周りの周方向で、間隔を空けて複数設けられており、各スプリングSpの一端側は、それぞれ対応する収容部43内に挿入されて、スプリングSpの長手方向の一端側が位置決めされている。
スプリングSpの他端側は、クラッチドラム10の内筒部16の外周に設けられたスプリングリテーナ35で支持されている。
スプリングリテーナ35の内周縁35aは、軸線Xの軸方向におけるピストン40とは反対側の面が、内筒部16の外周の溝17に嵌め込んだスナップリング36に係止されており、スプリングリテーナ35は、スナップリング36により軸方向が位置決めされている。
図2は、ピストン40を説明する図であり、(a)は、摩擦締結要素30側から見た平面の一部を示す図、(b)は、油室15側から見た平面の一部を示す図、(c)は、(a)におけるA−A断面図、(d)は、(b)に示す収容溝48内に、板ばね50を固定部材60で取り付けた状態を説明する図である。
ピストン40は、軸方向から見てリング形状を有しており、押圧部41の内径側には、ピストン40を厚み方向(軸方向)に貫通して貫通孔44が形成されている。
この貫通孔44は、軸線X周りの周方向で一箇所に設けられており、前記したスプリングSpの収容部43の中心とピストン40の回転中心軸(軸線X)を通る直線Ln上に、貫通孔44の中心が位置している。
貫通孔44における摩擦締結要素30とは反対側(油室15側)には、ボール収容部47が設けられている。このボール収容部47は、摩擦締結要素30から離れる方向に拡径する拡径部45と、大径部46とから構成されており、拡径部45の内周面には、弁体を構成するボールBが、板ばね50から作用する付勢力で当接している。
貫通孔44の内径D1は、ボールBの外径Dよりも小径に形成されており、ボールBが板ばね50の付勢力で拡径部45の内周に当接すると、貫通孔44の一端側の開口がボールBにより封止されるようになっている。
また、大径部46の内径D2は、ボールBの外径Dよりも大径に形成されており、ボールBの径方向の移動を可能とするための隙間が、ボールBの外周との間に確保されている。
実施の形態では、クラッチドラム10が軸線X周りに回転可能となっており、クラッチドラム10が回転すると、回転による遠心力F2を受けたボールBが拡径部45の内周に押しつけられて、当該拡径部45の内周から、ボールBを図中右方向に移動させようとする力(押圧力F3)を受けるようになっている(図1の(b)参照)。
そのため、ボールBに作用する遠心力F2が大きくなると、ボールBに作用する押圧力F3が強くなって、ボールBが、板ばね50の付勢力F1に抗して、拡径部45を摺動しながら貫通孔44から離れる方向(図中右方向)に移動する。これにより、ピストン40の摩擦締結要素30側と油室15とが貫通孔44を介して連通して、ピストン40の摩擦締結要素30側から油室15側への潤滑油の排出が行われるようになっている。
図2に示すように、ピストン40における油室15側の面には、板ばね50を収容する収容溝48が設けられている。
軸方向から見て、この収容溝48は、ボール収容部47(大径部46)と整合する位置から、スプリングSpの収容部43の反対側の位置までの範囲に、前記した直線Lnに沿って直線状に形成されている。
この収容溝48は、長手方向の略全長に亘って、大径部46の内径D2と同じ幅Waを有しており、軸方向から見て、この収容溝48の内径側の端部48aと外径側の端部48bの形状は、収容溝48内に収容される板ばね50の基端50a側と先端50b側の外径に沿わせた円弧状となっている(図2の(b)、(d)参照)。
収容溝48の内径側(図2の(b)における下側)では、スプリングSpの収容部43と整合する位置に、当該収容部43と収容溝48とを連通させる連通孔49が形成されている。
連通孔49は、軸線Xに平行な軸線X1に沿って、ピストン40を厚み方向に貫通して形成されており(図2の(c)参照)、この連通孔49には、板ばね50をピストン40の収容溝48内に固定する際に、後記する固定部材60の軸部61が収容溝48側から挿入されるようになっている。
実施の形態では、この軸部61の先端側をかしめることで、固定部材60(軸部61)の連通孔49からの脱落を阻止するようになっており、連通孔49の収容部43側には、かしめられた軸部61の先端側を係止させる拡径部49aが設けられている。
図3は、収容溝48における板ばね50の支持構造を説明する図であり、(a)は、収容溝48における板ばね50の支持構造を模式的に示した図であり、(b)は、(a)におけるA−A断面図であり、(c)は、(a)におけるB−B断面図であり、(d)は、収容溝48が設けられていない場合に生ずる不具合を説明する図である。
固定部材60は、円柱形状の軸部61と、板状のヘッド部62と、を有している。
ヘッド部62は、軸線X1方向から見て長方形形状(矩形形状)を有しており、軸部61は、ヘッド部62の長手方向(図3の(a)における左右方向)における中央部から、当該ヘッド部62に対して直交する方向(軸線X1方向)に延びている。
軸線X1の軸方向から見て、ヘッド部62の長手側の側縁部621、622は、軸部61の中心を通る軸線X1を挟んで互いに平行となるように位置しており、これら側縁部621と側縁部622の離間距離(ヘッド部62の狭い方の幅Wb)は、軸部61の直径D3(図3の(c)参照)と同じとなっている。
そのため、ヘッド部62において板ばね50の先端50b側に位置している側縁部621は、軸部61において最も板ばね50の先端50b側に位置している部分(図3の(a):符号S2参照)から接線(直線Lm1)方向に延びている。
またヘッド部62において板ばね50の基端50a側に位置している側縁部622は、軸部61において最も板ばね50の基端50a側に位置している部分(図3の(a):符号Sx参照)から接線(直線Lm2)方向に延びている。
実施の形態では、軸線X1の軸方向から見て、これら側縁部621、622が、板ばね50の長手方向に延びる直線Lnに対して直交するように、固定部材60が設けられている。
ここで、側縁部621、622は、これら側縁部621、622に直交する側縁部623、624が、板ばね50の幅方向において板ばね50の側縁502よりも外側に位置する長さWa(長手方向の幅)を有している。
そのため、板ばね50を固定部材60でピストン40に固定すると、板ばね50の基端50a側が、幅方向(図3の(a)、(c)における左右方向)の全長に亘って固定部材60で押さえられるようになっている。
さらに、側縁部621、622の長さWa(ヘッド部62の長さ)は、板ばね50を収容する収容溝48の同方向における幅Wcよりも僅かに狭くなっている。
そのため、固定部材60の軸部61の先端をかしめる際に、固定部材60に軸線X1周りのモーメントが作用しても、ヘッド部62(側縁部623、624)が収容溝48の内周に接触するので、ヘッド部62が軸線X1周りに回動しないようにされている。
実施の形態では、板ばね50を固定部材60でピストン40に固定すると、固定部材60のヘッド部62が板ばね50に圧接するため、軸線X1の軸方向から見て、ヘッド部62の一方の側縁部621(板ばね50の先端50b側に位置する側縁部)と、板ばね50との当接点が、板ばね50の基端50a側の支持点となる。
そのため、板ばね50の基端50a側の支持点が、側縁部621に沿って位置することになる。
ここで、図3の(d)に示すように、側縁部621が、板ばね50の長手方向に対して直交する向きで配置されていないと、側縁部621の板ばね50との当接点(支持点:S2、S3、S4)の位置が、板ばね50の長手方向で異なった位置となる。
そうすると、板ばね50の先端50b側のボールBとの当接点S1(作用点)から、基端50a側の支持点(S2、S3、S4)までの距離(L2、L3、L4)が、板ばね50の幅方向で異なってしまい、板ばね50からボールBに作用する付勢力F1(図1参照)が、予め設定された付勢力と異なってしまう。
実施の形態では、板ばね50の収容溝48の深さh(図3の(c)参照)を、板ばね50と共にヘッド部62も収容可能な深さとし、収容溝48の側縁の近傍に位置する側縁部623、624をヘッド部62設けることで、ヘッド部62を軸線X1周りに回動させないようにしている。
これにより、板ばね50のボールBとの当接点(作用点)から、側縁部621の板ばね50との当接点(支持点)までの距離が、板ばね50の幅方向で異ならないので、板ばね50からボールBに作用する付勢力F1(図1参照)が、予め設定された付勢力となるようになっている。
さらに、軸線X1の軸方向から見て、側縁部621が、軸部61における最も板ばね50の先端50b側に位置している部分(図3の(a):符号S2)よりも、板ばね50の先端50b側に位置していないので、ヘッド部62が軸部61に対して傾いても、板ばね50の先端50b側に位置する側縁部621と板ばね50との当接点の位置が、軸線X1の軸方向に変化することがない。
そのため、側縁部621と板ばね50との当接点の位置が、そのまま板ばね50の基端側の支持点となるので、板ばね50の基端50a側の支持点の位置が軸部61側に変位して、作用点から支持点までの距離が変位することがない。
よって、板ばね50の基端50a側の支持点の位置を、正確に位置決めできる。
ここで、実施の形態におけるヘッド部62が、発明における当接部を構成し、ピストン40を貫通する貫通孔44と、ボールBと、ボール収容部47と、固定部材60により基端50a側が固定された板ばね50とで、発明におけるチェックバルブ機構を構成している。
以上の通り、実施の形態では、自動変速機の摩擦締結要素30を軸方向(軸線X1方向)に押圧するピストン40に、当該ピストン40を軸方向に貫通する貫通孔44が設けられており、貫通孔44を開閉するボールBが、板ばね50から作用する付勢力F1で、貫通孔44を閉止する方向に付勢されたチェックバルブ機構における板ばね50の支持構造であって、
板ばね50は、長手方向における基端50a側(一端側)が固定部材60でピストン40に固定されて、軸方向に変位可能とされた先端50b側(他端側)を、軸方向からボールBに当接させて設けられており、
固定部材60は、
板ばね50の幅方向の全長に亘って当接して、板ばね50の基端50a側をピストン40との間に把持するヘッド部62と、
ヘッド部62から軸方向に延びると共に、板ばね50の挿通孔501を軸方向に貫通した先端側をかしめてピストン40に固定される軸部61と、を有しており、
軸方向から見て、ヘッド部62における板ばね50の先端50b側に位置する側縁部621を、長手方向に直交する直線Lm1方向に沿って直線状に形成すると共に、軸部61における板ばね50の最も先端50b側に位置する側縁S2と一致させた構成とした。
このように構成すると、軸線X1の軸方向から見て、側縁部621が、軸部61における最も板ばね50の先端50b側に位置している部分(図3の(a):符号S2)よりも、板ばね50の先端50b側に位置していないので、ヘッド部62が軸部61に対して傾いても、板ばね50の先端50b側に位置する側縁部621と板ばね50との当接点の位置が、軸線X1の軸方向に変化することがない。
そのため、側縁部621と板ばね50との当接点の位置が、そのまま板ばね50の基端側の支持点となるので、板ばね50の基端50a側の支持点の位置が軸部61側に変位して、作用点から支持点までの距離が変位することがない。
よって、板ばね50の基端50a側の支持点の位置を、正確に位置決めできる。
特に、固定部材60では、かしめる際に軸部61の軸方向に変形する虞のある部位が、軸線X1の軸方向から見て、軸部61よりも板ばね50の先端50b側に位置しておらず、板ばね50の基端50a側の支持点の位置が正確に位置決めされる。
これにより、板ばね50からボールBに作用する付勢力F1が、予め設定された付勢力から大きくずれることがないので、ボールBによる貫通孔44の開閉精度を満足することでき、チェックバルブ機構の動作性能に、固定部材60をかしめ止めする際の影響が及ぶことがない。
また、かしめるときの荷重や、軸部61のつぶし量の精度を厳しく管理することなく、板ばね50(プリロードスプリング)の維持、管理が可能となる。
ピストン40には、板ばね50を収容する収容溝48が、板ばね50と共に固定部材60のヘッド部62を収容可能な深さhで形成されており、
ヘッド部62は、板ばね50の幅Wsよりも大きく、かつ収容溝48の幅Wcよりも僅かに狭い幅Waを有しており、
ヘッド部62(側縁部621)の幅方向における両側には、板ばね50の長手方向に沿って板ばね50の先端50b側から離れる方向に延びる側縁部623、624が設けられている構成とした。
このように構成すると、固定部材60の軸部61の先端側をかしめる際に、固定部材60に軸線X1周りのモーメントが作用しても、ヘッド部62(側縁部623、624)が収容溝48の内周に接触するので、固定部材60の軸線X1周りの回動を確実に阻止できる。これにより、ヘッド部62における板ばね50の先端50b側に位置する側縁部621を、板ばね50の長手方向に直交する方向に沿わせて確実に設けることができるので、側縁部621の板ばね50との当接点(支持点:S2、S3、S4)の位置を、板ばね50の長手方向で揃えることができる。
よって、板ばね50の先端50b側のボールBとの当接点(作用点S1)から、基端50a側の支持点(S2)までの距離Lを、板ばね50の幅方向で同じにできるので、板ばね50からボールBに作用する付勢力F1(図1参照)を、予め設定された付勢力にできる。これにより、ボールBが、予め設定された付勢力で貫通44孔を閉止する方向に付勢されるので、ピストン102の摩擦締結要素101側から油室107側への潤滑油の排出を、予定されていたタイミングで確実に行うことができる。
以下、固定部材60の変形例を説明する。
図4は、変形例にかかる固定部材60A、60B、60Cを説明する図である。
変形例にかかる固定部材60A、60B、60Cは、ヘッド部62A、62B、62Cの形状が、前記した固定部材60のヘッド部62の形状と異なっている。
図4の(a)、(b)に示すように、固定部材60Aのヘッド部62Aは、軸線X1の軸方向から見て、板ばね50の長手方向における幅が、軸部61の直径D3(図3参照)よりも大きい幅Wxであるという点において、前記した固定部材60のヘッド部62と異なっている。
この固定部材60Aでは、軸線X1の軸方向から見て、板ばね50の先端50b側に位置する側縁部621が、軸部61における最も板ばね50の先端50b側に位置する側縁(図中符号S2参照)と一致させて設けられており、側縁部621が、軸部61の外周から接線方向に延びている。
このような形状のヘッド部62Aとすることによっても、かしめるときにヘッド部62Aが軸部61に対して傾いても、ヘッド部62Aの側縁部621と板ばね50との当接点の位置が、軸部61の軸方向(軸線X1の軸方向)に変位しない。
よって、板ばね50の基端50a側のヘッド部62Aによる支持点の位置が軸線Xの軸方向に変化して、板ばね50からボールBに作用する付勢力F1が、予め予定されていた付勢力と異なる付勢力となることを、好適に防止できる。
さらに、側縁部623、624の長さが、前記したヘッド部62の場合よりも長くなるので、固定部材60Aの軸部61の先端をかしめる際に、固定部材60Aに軸線X1周りのモーメントが作用しても、ヘッド部62Aの側縁部623、624が収容溝48の内周に確実に接触するので、ヘッド部62Aの軸線X1周りの回動をより確実に阻止できることになる。
なお、固定部材の回転を阻止するためのヘッド部の形状は、図4の(a)、(b)に示す形状のみではなく、例えば、図4の(c)、(d)に示すように、側縁部622に矩形形状の切欠き625を設けたヘッド部62Bとすることや、図4の(e)、(f)に示すように、側縁部622に半円形状の切欠き626を設けたヘッド部62Cとしても良い。
このような切欠き625、626を有する固定部材60B、60Cの何れの場合においても、板ばね50の長手方向に延びる側縁部623、624を有することになるので、前記した固定部材60Aの場合と同様に、固定部材60B、60Cの軸線X1周りの回動をより確実に阻止できることになる。
このように、軸線X1の軸方向から見て、ヘッド部62Aは、板ばね50の長手方向における側縁部623、624の長さWxが軸部の直径D3よりも大きい矩形形状に形成されている構成としたので、固定部材60の軸部61の先端側をかしめる際に、かしめ力を受ける面積を広く取ることができると共に、固定部材60Aの軸線X1周りの回動をより確実に阻止できる。
さらに、軸線X1の軸方向から見て、ヘッド部62B、62Cにおける板ばね50の基端50a側に位置する側縁部622には、ヘッド部62の幅方向における両側に側縁部623、624を残す範囲に、切欠き625、626が設けられている構成としたので、固定部材60の回転を確実に阻止しつつ、ヘッド部の形状を最小限の大きさにすることができる。
10 クラッチドラム
11 周壁部
12 スプライン
13 底壁部
14 シリンダ
15 油室
16 内筒部
17 溝
20 回転体
21 筒状部
22 スプライン
30 摩擦締結要素
31 外側摩擦板
32 内側摩擦板
35 スプリングリテーナ
35a 内周縁
36 スナップリング
40 ピストン
41 押圧部
42 筒状部
43 収容部
44 貫通孔
45 拡径部
46 大径部
47 ボール収容部
48 収容溝
49 連通孔
49a 拡径部
50 スプリング
50a 基端
50b 先端
60、60A、60B 固定部材
61 軸部
62、62A、62B、62C ヘッド部
100 チェックバルブ機構
101 摩擦締結要素
102 ピストン
103 貫通孔
104 収容部
104a 拡径部
104b 大径部
105 スプリング
106 リベット
107 油室
621〜624 側縁部
B ボール
Sp スプリング
X 軸線
X1 軸線

Claims (4)

  1. 自動変速機の摩擦締結要素を軸方向に押圧するピストンに、当該ピストンを前記軸方向に貫通する貫通孔が設けられており、前記貫通孔を開閉するボールが、板状のスプリングから作用する付勢力で、前記貫通孔を閉止する方向に付勢されたチェックバルブ機構におけるスプリングの支持構造であって、
    前記スプリングは、長手方向における基端側が固定部材で前記ピストンに固定されて、前記軸方向に変位可能とされた先端側を、前記軸方向から前記ボールに当接させて設けられており、
    前記固定部材は、
    前記軸方向から見て、前記スプリングの幅方向の全長に亘って当接する当接部と、
    前記当接部から前記軸方向に延びると共に、前記スプリングを前記軸方向に貫通した先端側が、前記ピストンにかしめ止めされる軸部と、を有しており、
    前記軸方向から見て、前記当接部における前記スプリングの前記先端側に位置する側縁を、前記長手方向に直交する方向に沿って直線状に形成すると共に、前記軸部における前記スプリングの前記先端側に位置する側縁と一致させたことを特徴とするチェックバルブ機構におけるスプリングの支持構造。
  2. 前記ピストンには、前記スプリングを収容する溝が、前記スプリングと共に前記当接部を収容可能な深さで形成されており、
    前記当接部は、前記スプリングの幅よりも大きく、かつ前記溝の幅よりも僅かに狭い幅を有しており、
    前記当接部の前記幅方向における両側には、前記長手方向に沿って前記スプリングの前記先端側から離れる方向に延びる側縁部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のチェックバルブ機構におけるスプリングの支持構造。
  3. 前記軸方向から見て、前記当接部は、前記長手方向の長さが前記軸部の直径よりも大きい矩形形状を成していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のチェックバルブ機構におけるスプリングの支持構造。
  4. 前記軸方向から見て、前記当接部における前記スプリングの前記基端側に位置する側縁には、前記当接部の両側に前記側縁部を残す範囲に、切欠きが設けられていることを特徴とする請求項3に記載のチェックバルブ機構におけるスプリングの支持構造。
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