JP2014101086A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】運転者の注意力が戻ったときに瞬時に、車両の状態を判断することができ、その後の対応を採ることができる技術を提供する。
【解決手段】車両に設けられたステアリングホイールに操舵補助力を与える電動モータ110と、電動モータ110の駆動を制御する制御装置10と、を備え、制御装置10は、規定方向に対する車両の進行方向の逸脱方向および逸脱量を把握するとともに、把握した逸脱量が予め定められた第1基準逸脱量よりも大きい場合には、把握した逸脱方向とは反対方向にステアリングホイールが振動するように電動モータ110の駆動を制御する。
【選択図】図2

Description

本発明は、電動パワーステアリング装置に関する。
従来、進路方向の道路形状を推定して自動車が車線から逸脱しそうな場合に警報を発して運転者に報知する技術が提案されている。
例えば、特許文献1には以下の技術が記載されている。走行位置検知手段により走行車線に対する車両の位置が検出又は推定される。次に、車線逸脱判定手段が、車両の走行車線からの逸脱の危険度に応じて設定された複数の車線逸脱判定基準に基づいて車線逸脱危険状態であるかを判定する。そして、制御手段が、車線逸脱危険状態になった場合に警報音及びそれ以外の車線逸脱抑制処理を開始する一方、第1車線逸脱判定基準に基づいて車線逸脱危険状態でなくなった場合に警報音を終了する。
特開2001−175999号公報
自動車が車線から逸脱しそうな場合に運転者に報知する場合、運転者の注意力が戻ったときに瞬時に車両の状態を判断でき、その後の対応を素早く行えるようにすることが望ましい。
本発明は、注意力が戻ったときに瞬時に、車両の状態を判断することができ、その後の対応を採ることができる電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
かかる目的のもと、本発明は、車両に設けられたステアリングホイールに操舵補助力を与える電動モータと、前記電動モータの駆動を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、規定方向に対する前記車両の進行方向の逸脱方向および逸脱量を把握するとともに、把握した当該逸脱量が予め定められた第1基準逸脱量よりも大きい場合には、把握した当該逸脱方向とは反対方向に前記ステアリングホイールが振動するように前記電動モータの駆動を制御することを特徴とする電動パワーステアリング装置である。
ここで、前記制御手段は、把握した前記逸脱量が前記第1基準逸脱量よりも大きい値である第2基準逸脱量よりも大きい場合には、当該第2基準逸脱量よりも小さい場合よりも前記ステアリングホイールの振動の周波数を高めるとよい。
また、前記制御手段は、把握した前記逸脱量が前記第1基準逸脱量よりも大きい値である第2基準逸脱量よりも大きい場合には、当該第2基準逸脱量よりも小さい場合よりも前記ステアリングホイールの振動の振幅を大きくするとよい。
また、前記制御手段は、前記ステアリングホイールの操舵トルクに基づいて前記電動モータに供給する仮の目標電流を設定する仮目標電流設定手段と、規定方向に対する車両の進行方向の逸脱方向および逸脱量を把握する把握手段と、前記把握手段が把握した逸脱方向および逸脱量に基づいて前記ステアリングホイールを振動させるために前記電動モータに供給することが必要となる付加電流を設定する付加電流設定手段と、前記仮目標電流設定手段が設定した仮の目標電流と前記付加電流設定手段が設定した付加電流とを加算することにより前記電動モータに供給する最終的な目標電流を設定する最終目標電流設定手段と、を備えるとよい。
また、前記制御手段は、車両に設けられた撮像手段が撮影した画像に基づいて逸脱方向および逸脱量を把握するとよい。
本発明によれば、注意力が戻ったときに瞬時に、車両の状態を判断することができ、その後の対応を採ることができる。
実施の形態に係る電動パワーステアリング装置の概略構成を示す図である。 制御装置の概略構成図である。 目標電流算出部の概略構成図である。 制御部の概略構成図である。 強制振動設定部の概略構成図である。 カメラが撮影した車両前方の画像を例示する図である。 種類設定部が設定する振動の種類を例示する図である。 種類設定部が行う種類設定処理の手順を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、実施の形態に係る電動パワーステアリング装置100の概略構成を示す図である。
電動パワーステアリング装置100(以下、単に「ステアリング装置100」と称する場合もある。)は、車両の進行方向を任意に変えるためのかじ取り装置であり、本実施の形態においては車両の一例としての自動車に適用した構成を例示している。
ステアリング装置100は、自動車の進行方向を変えるために運転者が操作する車輪(ホイール)状のステアリングホイール(ハンドル)101と、ステアリングホイール101に一体的に設けられたステアリングシャフト102とを備えている。また、ステアリング装置100は、ステアリングシャフト102と自在継手103aを介して連結された上部連結シャフト103と、この上部連結シャフト103と自在継手103bを介して連結された下部連結シャフト108とを備えている。下部連結シャフト108は、ステアリングホイール101の回転に連動して回転する。
また、ステアリング装置100は、転動輪としての左右の前輪150のそれぞれに連結されたタイロッド104と、タイロッド104に連結されたラック軸105とを備えている。また、ステアリング装置100は、ラック軸105に形成されたラック歯105aとともにラック・ピニオン機構を構成するピニオン106aを備えている。ピニオン106aは、ピニオンシャフト106の下端部に形成されている。
また、ステアリング装置100は、ピニオンシャフト106を収納するステアリングギアボックス107を有している。ピニオンシャフト106は、ステアリングギアボックス107にてトーションバー(不図示)を介して下部連結シャフト108と連結されている。ステアリングギアボックス107の内部には、下部連結シャフト108とピニオンシャフト106との相対角度に基づいてステアリングホイール101の操舵トルクTを検出するトルクセンサ109が設けられている。
また、ステアリング装置100は、ステアリングギアボックス107に支持された電動モータ110と、電動モータ110の駆動力を減速してピニオンシャフト106に伝達する減速機構111とを有している。本実施の形態に係る電動モータ110は、3相ブラシレスモータである。減速機構111は、例えば、ピニオンシャフト106に固定されたウォームホイール(不図示)と、電動モータ110の出力軸に固定されたウォームギヤ(不図示)などから構成される。
また、ステアリング装置100は、電動モータ110の作動を制御する制御装置10を備えている。制御装置10には、上述したトルクセンサ109からの出力信号、ステアリングホイール101の操舵角を検出する舵角センサ160からの出力信号が入力される。また、制御装置10には、自動車に搭載される各種の機器を制御するための信号を流す通信を行うネットワーク(CAN)を介して、自動車の移動速度である車速Vcを検出する車速センサ170、自動車に設けられて自動車の前方を撮影可能なカメラ180、などからの出力信号が入力される。カメラ180は、CCDやCMOSなどの固体撮像素子で構成されることを例示することができ、取付箇所は車室内のルームミラー付近であることを例示することができる。
以上のように構成されたステアリング装置100は、自動車が通常走行しているときには、ステアリングホイール101に加えられた操舵トルクTをトルクセンサ109にて検出し、その検出トルクに応じて電動モータ110を駆動し、電動モータ110の発生トルクをピニオンシャフト106に伝達する。これにより、電動モータ110の発生トルクが、ステアリングホイール101に加える運転者の操舵力をアシストする。
次に、制御装置10について説明する。
図2は、制御装置10の概略構成図である。
制御装置10は、CPU、ROM、RAM、バックアップRAM等からなる算術論理演算回路である。
制御装置10には、上述したトルクセンサ109にて検出された操舵トルクTが出力信号に変換されたトルク信号Td、車速センサ170にて検出された車速Vcが出力信号に変換された車速信号v、カメラ180にて撮影された自動車の前方が出力信号に変換された撮影信号fなどが入力される。
そして、制御装置10は、トルク信号Td、車速信号vなどに基づいて目標補助トルクを算出し、この目標補助トルクを電動モータ110が供給するのに必要となる補助トルク目標電流Itaを算出する目標電流算出部20と、撮影信号fなどに基づいてステアリングホイール101を強制的に振動させるために必要となる強制振動目標電流Itvを設定する強制振動設定部70とを有している。また、制御装置10は、目標電流算出部20にて算出された補助トルク目標電流Itaと、強制振動設定部70にて設定された強制振動目標電流Itvとを加算することにより得られた電流を最終目標電流It(=Ita+Itv)と決定する最終目標電流決定部80と、最終目標電流決定部80が決定した最終目標電流Itに基づいてフィードバック制御などを行う制御部30とを有している。
次に、目標電流算出部20について詳述する。
図3は、目標電流算出部20の概略構成図である。
目標電流算出部20は、目標電流を設定する上で基準となるベース電流を算出するベース電流算出部21と、電動モータ110の慣性モーメントを打ち消すための電流を算出するイナーシャ補償電流算出部22と、モータの回転を制限する電流を算出するダンパー補償電流算出部23とを備えている。また、目標電流算出部20は、ベース電流算出部21、イナーシャ補償電流算出部22、ダンパー補償電流算出部23にて算出された値に基づいて補助トルク目標電流Itaを決定する目標電流決定部25を備えている。
なお、目標電流算出部20には、トルク信号Td、車速信号v、電動モータ110の回転速度Nmが出力信号に変換された回転速度信号Nmsなどが入力される。回転速度信号Nmsは、例えば3相ブラシレスモータである電動モータ110の回転子(ロータ)の回転位置を検出するセンサ(例えば、回転子の回転位置を検出するレゾルバ、ロータリエンコーダ等で構成されるロータ位置検出回路)にて検出された電動モータ110の回転角度が微分されることにより得られた値が出力信号に変換されたものであることを例示することができる。
ベース電流算出部21は、位相補償部26にてトルク信号Tdが位相補償されたトルク信号Tsと、車速センサ170からの車速信号vなどに基づいてベース電流Ibを算出する。つまり、ベース電流算出部21は、位相補償された操舵トルクTと、車速Vcとに応じたベース電流Ibを算出する。なお、ベース電流算出部21は、例えば、予め経験則に基づいて作成しROMに記憶しておいた、位相補償された操舵トルクT(トルク信号Ts)および車速Vc(車速信号v)とベース電流Ibとの対応を示すマップに、操舵トルクT(トルク信号Ts)および車速Vc(車速信号v)を代入することによりベース電流Ibを算出する。
イナーシャ補償電流算出部22は、トルク信号Tdと車速信号vとに基づいて電動モータ110およびシステムの慣性モーメントを打ち消すためのイナーシャ補償電流Isを算出する。つまり、イナーシャ補償電流算出部22は、操舵トルクT(トルク信号Td)と、車速Vc(車速信号v)とに応じたイナーシャ補償電流Isを算出する。なお、イナーシャ補償電流算出部22は、例えば、予め経験則に基づいて作成しROMに記憶しておいた、操舵トルクT(トルク信号Td)および車速Vc(車速信号v)とイナーシャ補償電流Isとの対応を示すマップに、操舵トルクT(トルク信号Td)および車速Vc(車速信号v)を代入することによりイナーシャ補償電流Isを算出する。
ダンパー補償電流算出部23は、トルク信号Tdと、車速信号vと、電動モータ110の回転速度信号Nmsとに基づいて、電動モータ110の回転を制限するダンパー補償電流Idを算出する。つまり、ダンパー補償電流算出部23は、操舵トルクT(トルク信号Td)と、車速Vc(車速信号v)と、電動モータ110の回転速度Nm(回転速度信号Nms)に応じたダンパー補償電流Idを算出する。なお、ダンパー補償電流算出部23は、例えば、予め経験則に基づいて作成しROMに記憶しておいた、操舵トルクT(トルク信号Td)、車速Vc(車速信号v)および回転速度Nm(回転速度信号Nms)と、ダンパー補償電流Idとの対応を示すマップに、操舵トルクT(トルク信号Td)、車速Vc(車速信号v)および回転速度Nm(回転速度信号Nms)を代入することによりダンパー補償電流Idを算出する。
目標電流決定部25は、ベース電流算出部21にて算出されたベース電流Ib、イナーシャ補償電流算出部22にて算出されたイナーシャ補償電流Isおよびダンパー補償電流算出部23にて算出されたダンパー補償電流Idに基づいて補助トルク目標電流Itaを決定する。目標電流決定部25は、例えば、ベース電流Ibに、イナーシャ補償電流Isを加算するとともにダンパー補償電流Idを減算して得た補償電流Icを、予め経験則に基づいて作成しROMに記憶しておいた、補償電流Icと目標電流Itとの対応を示すマップに代入することにより補助トルク目標電流Itaを算出する。
強制振動設定部70および最終目標電流決定部80については後で詳述する。
次に、制御部30について詳述する。
図4は、制御部30の概略構成図である。
制御部30は、電動モータ110の作動を制御するモータ駆動制御部31と、電動モータ110を駆動させる駆動手段の一例としてのモータ駆動部32と、電動モータ110に実際に流れる実電流Imを検出するモータ電流検出部33と、を有している。
モータ駆動制御部31は、最終目標電流決定部80が決定した最終目標電流Itと、モータ電流検出部33にて検出された電動モータ110へ供給される実電流Imとの偏差に基づいてフィードバック制御を行うフィードバック(F/B)制御部40と、電動モータ110をPWM駆動するためのPWM(パルス幅変調)信号を生成するPWM信号生成部60とを有している。
フィードバック制御部40は、最終目標電流決定部80にて最終的に決定された最終目標電流Itとモータ電流検出部33にて検出された実電流Imとの偏差を求める偏差演算部41と、その偏差がゼロとなるようにフィードバック処理を行うフィードバック制御手段の一例としてのフィードバック(F/B)処理部42とを有している。
フィードバック(F/B)処理部42は、最終目標電流Itと実電流Imとが一致するようにフィードバック制御を行うものであり、例えば、最終目標電流Itと実電流Imとの偏差に対して、比例要素で比例処理し、積分要素で積分処理し、加算演算部でこれらの値を加算する。
PWM信号生成部60は、フィードバック制御部40からの出力値に基づいて電動モータ110をPWM(パルス幅変調)駆動するためのPWM信号を生成し、生成したPWM信号60aを出力する。
モータ駆動部32は、所謂インバータであり、例えば、スイッチング素子として6個の独立したトランジスタ(FET)を備え、6個の内の3個のトランジスタは電源の正極側ラインと各相の電気コイルとの間に接続され、他の3個のトランジスタは各相の電気コイルと電源の負極側(アース)ラインと接続されている。そして、6個の中から選択した2個のトランジスタのゲートを駆動してこれらのトランジスタをスイッチング動作させることにより、電動モータ110の駆動を制御する。
モータ電流検出部33は、モータ駆動部32に接続されたシャント抵抗の両端に生じる電圧から電動モータ110に流れる実電流Imの値を検出する。
次に、強制振動設定部70および最終目標電流決定部80について詳述する。
強制振動設定部70は、カメラ180からの撮影信号fに基づいて、自動車の実際の進行方向が本来進行すべき方向から逸脱しているか否かを判定するとともに、その逸脱量が運転者に注意を喚起する程度に大きいか否かを判定する。そして、逸脱量が運転者に注意を喚起する程度に大きい場合には、最終目標電流決定部80が最終的に決定する最終目標電流Itが、運転者に注意喚起するべくステアリングホイール101を強制的に振動させることが可能な電流となるように、強制振動設定部70が強制振動目標電流Itvを設定する。
図5は、強制振動設定部70の概略構成図である。
より具体的には、強制振動設定部70は、自動車の前方の画像を処理する画像処理部71と、画像処理部71が処理した画像を基に自動車の進行方向の、予想される進行方向に対する逸脱方向を判定する逸脱方向判定部72と、画像処理部71が処理した画像を基に予想される進行位置に対する逸脱量を判定する逸脱量判定部73と、を備えている。また、強制振動設定部70は、逸脱量判定部73が判定した逸脱量が予め定められた基準逸脱量よりも大きい場合に、その逸脱量に応じてステアリングホイール101の強制振動の種類を設定する種類設定部74と、逸脱方向判定部72が判定した逸脱方向に基づいてステアリングホイール101の強制振動の方向を設定する方向設定部75と、を備えている。また、強制振動設定部70は、種類設定部74が設定した振動の種類と方向設定部75が設定した方向とを乗算し、乗算することにより得た値を強制振動目標電流Itvとする乗算部76を備えている。
図6は、カメラ180が撮影した車両前方の画像を例示する図である。
画像処理部71は、カメラ180が撮影した車両前方の画像に基づいて路面上の白線を検出する。例えば、画像処理部71は、図6に例示した画像上に想定した水平線711の明度を微分し、微分値の最大値の間隔が路面上の白線の間隔として予めROMに記憶された間隔と同じとなる組み合わせを白線として検出することを例示することができる。画像処理部71は、図6に例示した画像上で複数の水平線711を等間隔になるように想定し、画像上の各上下位置において白線の探索を複数行なうことにより、自動車の前方の路面上の白線を遠方まで認識することができる。なお、白線は路面上の白線ではない部分と比較して輝度が高いので、水平線711の明度を微分すると、白線の境界点で微分値の絶対値が最大値となる。
逸脱方向判定部72は、先ず、画像処理部71による画像処理により検出された白線間の中心線と、自動車の進行方向とのなす角である相対角θを算出する。自動車の進行方向は、ステアリングホイール101の操舵角に基づいて把握することができ、操舵角は舵角センサ160からの出力信号に基づいて把握することができる。また、逸脱方向判定部72は、相対角θが、自動車の進行方向が白線間の中心線に対して右方向に回転した角度である右方向なのか、自動車の進行方向が白線間の中心線に対して左方向に回転した角度である左方向なのかを判定する。そして、逸脱方向判定部72は、算出した相対角θを逸脱量判定部73へ出力するとともに、相対角θが零ではない場合には右方向か左方向かを方向設定部75へ出力する。
逸脱量判定部73は、画像処理部71による画像処理により検出された白線間の略中心と、自動車の前部における幅方向の中心を通り進行方向に平行な線上であって自動車の前部から前方に予め定められた距離L0の地点(以下、「基準点P」という。)とのずれ量(以下、「逸脱量δ」という。)が、予め定められた第1基準逸脱量δ1よりも大きいか否かを判定する。また、逸脱量判定部73は、逸脱量が予め定められた第1基準逸脱量δ1よりも大きいと判定した場合には、その逸脱量が予め定められた第2基準逸脱量δ2(第2基準逸脱量δ2>第1基準逸脱量δ1)より大きいか否かを判定する。このようにして、逸脱量判定部73は、逸脱量δが、第1基準逸脱量δ1以下であるのか、第1基準逸脱量δ1よりも大きいが第2基準逸脱量δ2以下であるのか、第2基準逸脱量δ2よりも大きいのかを判定する。なお、逸脱量δは、相対角θの正弦値の絶対値に距離L0を乗算することにより算出することができる(δ=L0×|sinθ|)。
そして、逸脱量判定部73は、自動車の走行状態を種類設定部74に出力する。本実施の形態においては、逸脱量δが第1基準逸脱量δ1以下である状態を第1状態、第1基準逸脱量δ1よりも大きいが第2基準逸脱量δ2以下である状態を第2状態、第2基準逸脱量δ2よりも大きい状態を第3状態とし、逸脱量判定部73は、自動車の走行状態が第1状態〜第3状態のいずれの状態にあるかを種類設定部74に出力する。
種類設定部74は、逸脱量判定部73から出力された自動車の走行状態に応じて、ステアリングホイール101に与える強制振動の振幅および周波数を設定する。
図7は、種類設定部74が設定する振動の種類を例示する図である。
図7には、2種類の振動である、(a)の第1振動と、(b)の第2振動とを示している。第1振動は、第2振動と比べて振幅が小さく周波数が低い。つまり、第2振動は、第1振動よりも振幅が大きく周波数が高いため、第1振動よりも激しい振動となる。
そして、種類設定部74は、逸脱量判定部73から出力された自動車の走行状態が第3状態、つまり逸脱量δが大きい場合には、ステアリングホイール101に与える強制振動がより激しい振動の第2振動となるような波形の付加目標電流を設定する。他方、種類設定部74は、逸脱量判定部73から出力された自動車の走行状態が第2状態である場合には、ステアリングホイール101に与える強制振動が第1振動となるような波形の付加目標電流を設定する。また、種類設定部74は、逸脱量判定部73から出力された自動車の走行状態が第1状態である場合には、逸脱量δが注意を喚起するほどに大きくないので、ステアリングホイール101に与える強制振動を零とするような目標電流、つまり零を設定する。
方向設定部75は、逸脱方向判定部72から取得した相対角θの方向とは反対方向にステアリングホイール101に強制振動を与えるように強制振動の方向を設定する。例えば、ステアリングホイール101を右方向に回転させるための最終目標電流Itの符号がプラスに設定されている場合に、逸脱方向判定部72から取得した相対角θの方向が右方向である場合にはその反対方向である左方向に振動させるべく「−1」を設定し、逸脱方向判定部72から取得した相対角θの方向が左方向である場合にはその反対方向である右方向に振動させるべく「1」を設定する。
乗算部76は、種類設定部74が設定した付加目標電流と方向設定部75が設定した方向(1または−1)とを乗算し、乗算することにより得た値を強制振動目標電流Itvとする。
最終目標電流決定部80は、目標電流算出部20にて算出された補助トルク目標電流Itaと、強制振動設定部70の乗算部76にて設定された強制振動目標電流Itvとを加算することにより得られた電流を最終目標電流It(=Ita+Itv)と決定する。
以下、フローチャートを用いて、種類設定部74が行う種類設定処理について説明する。
図8は、種類設定部74が行う種類設定処理の手順を示すフローチャートである。種類設定部74は、定期的(例えば、1ms毎)に、種類設定処理を実行する。
種類設定部74は、先ず、現時点の自動車の走行状態(上述した第1状態〜第3状態のいずれか)を把握する(ステップ(以下、単に、「S」と記す。)801)。これは、逸脱量判定部73から出力され、RAMに記憶された走行状態を読み込むことにより把握する処理である。その後、自動車の走行状態が上述した第1状態であるか否かを判別する(S802)。そして、第1状態である場合(S802でYES)、逸脱量δが注意を喚起するほどに大きくないので、ステアリングホイール101に与える強制振動を零とするような付加目標電流を設定する(S803)。
他方、第1状態ではない場合(S802でNO)、自動車の走行状態が上述した第2状態であるか否かを判別する(S804)。そして、第2状態である場合(S804でYES)、ステアリングホイール101に与える強制振動が第1振動となるような波形の付加目標電流を設定する(S805)。他方、第2状態ではない場合(S804でNO)、自動車の走行状態が第3状態であると考えられるので、ステアリングホイール101に与える強制振動が第2振動となるような波形の付加目標電流を設定する(S806)。
付加目標電流を零と設定した(S803)後、第1振動の付加目標電流を設定した(S805)後および第2振動の付加目標電流を設定した(S806)後には、設定した付加目標電流を出力する(S807)。
なお、種類設定部74がこの種類設定処理を実行する周期以下の周期で、画像処理部71は路面上の白線を検出してその結果をRAMに記憶し、逸脱方向判定部72は相対角θを算出するとともに自動車の逸脱方向が右方向なのか左方向なのかを判定してその結果をRAMに記憶する。また、逸脱量判定部73は、種類設定部74がこの種類設定処理を実行する周期以下の周期で、逸脱量δを算出するとともに、逸脱量δが第1基準逸脱量以下である第1状態であるのか、第1基準逸脱量よりも大きいが第2基準逸脱量以下である第2状態であるのか、第2基準逸脱量よりも大きい第3状態であるのかを判定してその結果をRAMに記憶する。
また、方向設定部75は、種類設定部74がこの種類設定処理を実行する周期と同じ周期で、RAMに記憶された自動車の逸脱方向を読み込み、その逸脱方向が右方向である場合には「−1」を設定し、逸脱方向が左方向である場合には「1」を設定する。また、乗算部76は、種類設定部74がこの種類設定処理を実行する周期と同じ周期で、種類設定部74が設定した付加目標電流と方向設定部75が設定した方向(1または−1)とを乗算し、乗算することにより得た値を強制振動目標電流ItvとしてRAMに記憶する。
そして、最終目標電流決定部80は、種類設定部74がこの種類設定処理を実行する周期以下の周期で、目標電流算出部20にて算出された補助トルク目標電流Itaと、強制振動設定部70の乗算部76にて設定された強制振動目標電流Itvとを加算することにより得られた電流を最終目標電流Itと決定する。
このように構成された制御装置10においては、自動車の本来の進行方向である白線間の中心線方向(規定方向)に対する車両の進行方向の逸脱方向および逸脱量を把握するとともに、把握した逸脱量δが予め定められた第1基準逸脱量δ1よりも大きい場合には、把握した逸脱方向とは反対方向にステアリングホイール101が振動するように電動モータ110の駆動を制御する。また、把握した逸脱量δが第2基準逸脱量δ2よりも大きい場合には、第2基準逸脱量δ2よりも小さい場合よりもステアリングホイール101に与える振動の振幅を大きくするとともに周波数を高める。これにより、ステアリングホイール101の振動で進行方向が本来の進行方向に対して逸脱していることを運転者に注意喚起するとともに、運転者の注意力が戻ったときに瞬時に車両がどのように逸脱している状態なのかを判断させることができる。また、運転者に、振動の方向にステアリングホイール101を回転させればよいことを教えることができる。
したがって、本実施の形態に係るステアリング装置100によれば、運転者が、例えば長時間運転による疲労あるいは眠気から注意力が低下しても、ステアリングホイール101が強制振動されることで報知されるので、注意力をより早く戻すことができる。また、運転者は、注意力が戻ったときに瞬時にステアリングホイール101が振動している方向とは反対方向に自動車が車線を逸脱しそうになっている状態であることを把握できるとともに、振動している方向にステアリングホイール101を回転させることで車線から逸脱することを回避することができる。
10…制御装置、20…目標電流算出部、30制御部、70…強制振動設定部、71…画像処理部、72…逸脱方向判定部、73…逸脱量判定部、74…種類設定部、75…方向設定部、76…乗算部、80…最終目標電流決定部、100…電動パワーステアリング装置、110…電動モータ

Claims (5)

  1. 車両に設けられたステアリングホイールに操舵補助力を与える電動モータと、
    前記電動モータの駆動を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、規定方向に対する前記車両の進行方向の逸脱方向および逸脱量を把握するとともに、把握した当該逸脱量が予め定められた第1基準逸脱量よりも大きい場合には、把握した当該逸脱方向とは反対方向に前記ステアリングホイールが振動するように前記電動モータの駆動を制御することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 前記制御手段は、把握した前記逸脱量が前記第1基準逸脱量よりも大きい値である第2基準逸脱量よりも大きい場合には、当該第2基準逸脱量よりも小さい場合よりも前記ステアリングホイールの振動の周波数を高めることを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 前記制御手段は、把握した前記逸脱量が前記第1基準逸脱量よりも大きい値である第2基準逸脱量よりも大きい場合には、当該第2基準逸脱量よりも小さい場合よりも前記ステアリングホイールの振動の振幅を大きくすることを特徴とする請求項1または2に記載の電動パワーステアリング装置。
  4. 前記制御手段は、
    前記ステアリングホイールの操舵トルクに基づいて前記電動モータに供給する仮の目標電流を設定する仮目標電流設定手段と、
    規定方向に対する車両の進行方向の逸脱方向および逸脱量を把握する把握手段と、
    前記把握手段が把握した逸脱方向および逸脱量に基づいて前記ステアリングホイールを振動させるために前記電動モータに供給することが必要となる付加電流を設定する付加電流設定手段と、
    前記仮目標電流設定手段が設定した仮の目標電流と前記付加電流設定手段が設定した付加電流とを加算することにより前記電動モータに供給する最終的な目標電流を設定する最終目標電流設定手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の電動パワーステアリング装置。
  5. 前記制御手段は、車両に設けられた撮像手段が撮影した画像に基づいて逸脱方向および逸脱量を把握することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の電動パワーステアリング装置。
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