JP2014098790A - 光ピンセット装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】平行光線を発生するレーザ光源8と、対物レンズ11と、可変焦点レンズ10とを備え、集光される1点に微小物体をトラップする効果を有する、光ピンセット装置において、可変焦点レンズ10が、2つの基本単位素子と、直線偏光を90度回転させる偏光回転素子とを備え、基本単位素子は、反転対称性を有する単結晶からなる電気光学材料と、電気光学材料の表面に形成された2組以上の陽極と陰極との組とを備え、印加電圧を変えることにより、透過する光の焦点を可変するシリンドリカル可変焦点レンズであり、2つの基本単位素子が、光軸を中心にして互いに90度の角度をなすように配置される。
【選択図】図2
Description
図3に、本発明の実施形態を構成する1部品である可変焦点レンズの基本単位素子の構成を示す。この構成では、1軸方向のみに光を集光または発散させる、いわゆるシリンドリカルレンズとして動作するレンズとなる。本発明の装置に組み込むためには、2軸で集光・発散をおこなう可変焦点レンズである必要があるが、この基本単位素子を2個組み合わせることにより、2軸で集光・発散を行わせることができる。その詳細は後述することとし、はじめに、基本単位素子の構成と動作原理を説明する。
電気光学効果には、いくつかの次数の異なる電気光学効果が含まれるが、一般的には、1次の電気光学効果(以下、ポッケルス効果という)が利用されている。ポッケルス効果は、屈折率変化が電界に比例する。図3、4に示した構成においては、陽極102と陰極103との間と、陰極104と陽極105との間では、電界の向きが逆になり、屈折率分布も逆になる。従って、 ポッケルス効果を利用すると、光がこれら2つの電極対の間を透過すると、屈折率分布による光の偏向が正負で相殺されてしまい、レンズとしての機能を奏さない。
ここでは、光路長変調について詳述する。図4の構成においてレンズの特性は、下記の式のように、屈折率変化分Δnを光の進行経路(長さL)にわたって積分した光路長変調Δsによって評価する。
以上で説明した基本単位のシリンドリカル可変焦点レンズを用いて、通常の球面レンズと同様な動作を実現するためには、この基本単位素子を2つ組み合わせればよい。すなわち、2つの基本単位素子を、光軸を中心に互いに90度の角度をなすように配置することにより、球面レンズと同様な2次元レンズ機能を実現することができる。ただし、電気光学材料の種類によって異なるが、前述のように、この基本単位素子では偏光によって光路長変調が異なることが多い。第1の基本単位素子で正常なレンズ動作をするように、適切な偏光状態の光を入射すると、第1の基本単位素子での光路長変調は正常であるが、そのままの偏光だと、90度回転して配置された第2の基本単位素子では、第1の基本単位素子とはまったく異なる光路長変調が発生し、最悪の場合、第1の基本単位素子は凸レンズとして集光する作用を持ち、第2の基本単位素子では凹レンズとして発散させる作用をする、ということがあり得る。
図6の構成では、半波長板が重要な役割を果たしているが、この半波長板は、もっと一般的には、偏光を90度回転させる、偏光回転素子である。偏光を90度回転させる素子であれば何でも良く、代表例である半波長板以外にも、ファラデー回転素子なども代わりに用いることができる。
次に、第3の実施形態にかかる偏光無依存可変焦点レンズについて述べる。反転対称性のある単結晶材料は、等方性であってレンズ効果も偏光に依存しないように思われがちであるが、以上述べてきたように、印加電圧によって生成される電界成分と、光の電界成分とが平行であるかどうかによって、レンズ効果は異なり、偏光に依存した可変焦点レンズとなる。多くのレーザは直線偏光であるため、偏光がレンズに合うように配置して光ピンセット装置を構成することは可能である。しかし、近年注目を浴びるファイバレーザなど、偏光を直線にすることが困難なレーザも存在する。このようなレーザを用いる場合も、ここまでで説明した基本単位素子を組み合わせて、偏光に依存しない可変焦点レンズを構成することにより、組み合わせて本発明の光ピンセット装置を構成することが可能である。
ここまでで説明した偏光無依存の可変焦点レンズの実施形態では、基本単位素子は、基板101の上面に陽極102と陰極104を配置し、下面に陰極103と陽極105とを配置した構成をとっている。しかし、この基本単位素子において、上面の電極を双方ともに陽極とし、下面の電極を双方ともに陰極にした構成でも、第1の実施形態ほどレンズの効果は大きくないが、機能は同様である(第4実施形態)。また、電極の配置に関しては図3と同様であるが、光の入射方向を変えもよい。図12に示すように、上方から発した光13を、陽極102と陰極104との間の空隙において、基板101の上面に入射させ、陰極103と陽極105との間の空隙において、基板101の下面から光を出射させる構造でも、同様な機能を実現できる(第5実施形態)。さらに、この、光を縦方向に進行させる構造においても、上面の電極を双方ともに陽極とし、下面の電極を双方ともに陰極にしてもよく、逆に上面を陰極・下面を陽極とする構造でも良い(第6実施形態)。また、第1の実施形態と第4の実施形態の基本単位素子は、さらに応用が可能である。図13に、本発明の第1または第4の実施形態の応用例としての、可変焦点レンズを示す(第7実施形態)。上述した基本単位素子を、光軸方向に沿って直列に配置した構成である。1つの基板125に複数の電極対126a,126b,127a,127b,128a,128bを配置した構成であり、第1の実施形態の応用であれば、互いに隣り合う電極対には反対の電圧を印加するし、第4の実施形態の応用であれば、全ての電極対に同じ電圧を印加する。もちろん、全ての電極対共通に電圧印加する方式でも、交互に電圧印加する方式でもなく、任意のパターンで電圧を印加してもよい。このように素子を構成すれば、より低い電圧でも、大きなレンズ効果を得ることができる。電極対の数は、偶数でも奇数でもよい。
電気光学材料に高い電圧を印加すると、電極から電荷が注入され、結晶内に空間電荷が発生しうる。この空間電荷により電圧の印加方向に電界の大きさの傾斜が生じるために、屈折率の変調にも傾斜が生じる。従って、電気光学材料をレンズとして機能させるための所望の屈折率分布を得るため、または、電気光学材料を透過する光が偏向しないようにするためには、基板101に電圧を印加した際に、基板101の内部に空間電荷が形成されない方がよい。
2,7 光線
3 入射点
4 出射点
5,6 光圧力
8 レーザ光源
9 平行光線
10 可変焦点レンズ
11 対物レンズ
12 集光位置
13 光
101,125 基板
102,105 陽極
103,104 陰極
106 電気力線
107 屈折率変調曲線
108,109,117,119,123,124 基本単位素子
110,120,122 半波長板
111 KTN半波長板
112 入射光
113、121 偏向ビームスプリッタ
114,115 分枝
116,118 鏡
126a,126b,127a,127b,128a,128b 電極対
Claims (8)
- 平行光線を発生するレーザ光源と、対物レンズと、可変焦点レンズとを備え、前記レーザ光源からの前記平行光線が前記可変焦点レンズを透過し、前記平行光線が前記可変焦点レンズを透過した後の光線が前記対物レンズに入射して、前記可変焦点レンズを透過した後の光線は前記対物レンズを透過した後に1点に集光される構造を有し、前記集光される1点に微小物体をトラップする効果を有する、光ピンセット装置において、
前記可変焦点レンズが、
2つの基本単位素子と、
直線偏光を90度回転させる偏光回転素子と
を備え、前記基本単位素子は、
反転対称性を有する単結晶からなる電気光学材料と、
前記電気光学材料の表面に形成された2組以上の陽極と陰極との組と
を備え、前記陽極と前記陰極との間の印加電圧を変えることにより、前記電気光学材料を透過する光の焦点を可変することを特徴とするシリンドリカル可変焦点レンズであり、
光が、前記2つの基本単位素子の一つを透過したのちに、前記偏光回転素子を透過し、しかるのちに、前記2つの基本単位素子のもう一つを透過するように光軸が設定され、
前記2つの基本単位素子が、光軸を中心にして互いに90度の角度をなすように配置されてなることを特徴とする光ピンセット装置。 - 前記電気光学材料は、ペロブスカイト型単結晶材料であることを特徴とする請求項1に記載の光ピンセット装置。
- 前記電気光学材料は、タンタル酸ニオブ酸カリウム(KTN:KTa1-xNbxO3、0<x<1)であることを特徴とする請求項2に記載の光ピンセット装置。
- 前記電気光学材料は、結晶の主成分が、周期律表Ia族とVa族から構成されており、Ia族はカリウムであり、Va族はニオブ、タンタルの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項2に記載の光ピンセット装置。
- 前記電気光学材料は、さらに、添加不純物としてカリウムを除く周期律表Ia族またはIIa族の1または複数種を含むことを特徴とする請求項4に記載の光ピンセット装置。
- 前記陽極と前記陰極とは、前記電気光学材料とショットキー接合が形成される材料からなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の光ピンセット装置。
- 前記陽極と前記陰極とは、帯状の形状を有し、その長手方向の辺は、すべて平行であることを特徴とする請求項6に記載の光ピンセット装置。
- 前記陽極と陰極との組の数はN組であり、前記陽極と前記陰極とは前記電気光学材料の第1または前記第1の面に対向する第2の面上に形成され、前記第1の面および前記第2の面と直交する第3の面から光を入射させるとし、
1≦k≦N−1かつkは奇数とし、前記第1の面上に形成され、光の入射側からk番目の電極をk番目の陽極とし、前記第2の面上に形成され、前記k番目の陽極と向かい合う位置に形成された電極をk番目の陰極とし、
前記第1の面上に形成され、前記k番目の陽極とは間隔をおいて配置された電極をk+1番目の陰極とし、前記第2の面上に形成され、前記k+1番目の陰極と向かい合う位置に形成され、前記k+1番目の陰極とは間隔をおいて配置された電極をk+1番目の陽極とし、
前記第3の面から光を入射させたとき、前記k番目の陽極および前記k番目の陰極からなる電極対の間と、N番目の陽極およびN番目の陰極からなる電極対の間を透過して、前記第3の面に対向する第4の面から光が出射するように光軸が設定され、前記k番目およびN番目の間の印加電圧を変えることにより、前記第4の面から出射された光の焦点を変えることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の光ピンセット装置。
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2012
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