JP2014097712A - 車両のインレットボックスアッセンブリ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車両のインレットボックスアッセンブリは、車両のアウタパネル2に取付けられるインレットボックス20と、インレットボックス20の開口22を開閉する蓋部27と、その蓋部27をインレットボックス20に対して開閉方向に回動可能に連結するヒンジ機構と、蓋部27の回動ストッパ機構40とを有する車両のインレットボックスアッセンブリであって、回動ストッパ機構40は、インレットボックス20に固定されたヒレ状の弾性体43と、蓋部27に設けられてヒレ状の弾性体の先端部に対して当接するように構成された当接部46とを有している。
【選択図】図5
Description
特許文献1のインレットボックスアッセンブリ100は、図7に示すように、車両のアウタパネル102に取付けられるインレットボックス104を備えている。インレットボックス104の底部には、燃料給油口104fが設けられており、その燃料給油口104fを閉じるキャップ105がインレットボックス104内に収納されるようになっている。また、インレットボックス104の開口104hは蓋部106により開閉される構成であり、その蓋部106がヒンジレバー107を介してインレットボックス104の端部(図示省略)に回動可能な状態で連結されている。また、インレットボックス104には、蓋部106の全開位置近傍でヒンジレバー107を幅方向両側から挟んで摩擦力を発生させる凸部104tが形成されている。
このため、蓋部106を強い力で開方向に回動させたとしても、前記摩擦力が制動力となって蓋部106が全開位置で緩やかに停止するようになる。この結果、蓋部106の振動によるビビリ音等を防止できるようになる。
また、逆に、ヒンジレバー107の幅方向両側、及びインレットボックス104の凸部104tの汚れや変形等により、摩擦力が大きくなり過ぎて蓋部106が開き難くなることもある。
請求項1の発明は、車両のアウタパネルに取付けられるインレットボックスと、前記インレットボックスの開口を開閉する蓋部と、その蓋部を前記インレットボックスに対して開閉方向に回動可能に連結するヒンジ機構と、前記蓋部の回動ストッパ機構とを有する車両のインレットボックスアッセンブリであって、前記回動ストッパ機構は、前記蓋部、あるいは前記インレットボックスのいずれか一方に固定されたヒレ状の弾性体と、前記蓋部、あるいは前記インレットボックスのいずれか他方に設けられて、前記ヒレ状の弾性体の先端部に対して当接するように構成された当接部とを有していることを特徴とする。
また、従来のように、摩擦力により蓋部の回動に対して制動力を加える構成ではないため、経時的に摩擦力が大きくなり過ぎて蓋部106が開閉し難くなるようなこともない。
このため、蓋部が回動限界位置で止まるまでの間に複数段階で制動力を加えられるようになる。したがって、回動限界位置での蓋部のビビリ音を確実に防止できるようになる。
このため、蓋部が回動限界位置まで移動する間に徐々に制動力を大きくできるようになる。
以下、図1から図6に基づいて本発明の実施形態1に係る車両のインレットボックスアッセンブリについて説明する。
ここで、図中の前後左右、及び上下は、前記インレットボックスアッセンブリを備える車両の前後左右、及び上下に対応している。
本実施形態に係る車両のインレットボックスアッセンブリ10は、内部に形成された燃料給油口(図示省略)を開閉するためのキャップ(図示省略)を収納する容器状に構成されており、図1に示すように、車両のアウタパネル2の側面所定位置に取付けられている。インレットボックスアッセンブリ10は、図2〜図4に示すように、略カップ状のインレットボックス20と、そのインレットボックス20の開口22を開閉する蓋部30と、前記インレットボックス20に対して蓋部30を回動可能な状態で連結するヒンジ機構24と、蓋部30の全開ストッパ機構40とから構成されている。
インレットボックス20は、図3、図4に示すように、燃料給油口(図示省略)が嵌め込まれる貫通孔21hを底部に備えるボックス本体部21と、そのボックス本体部21の側面前部から前方に張り出す前方張出し部23とから構成されている。ボックス本体部21は前記キャップ(図示省略)等を収納する部分であり、そのボックス本体部21の開口22の周縁に円形のフランジ部21fが形成されている。さらに、ボックス本体部21の後部上面(図3等において紙面左側)には、蓋部30を開く際に、その蓋部30の回動自由端側を押圧する押圧機構25が設けられている。
インレットボックス20の前方張出し部23は、ボックス本体部21側で開放した略角形の袋状に形成されている。そして、インレットボックス20の前方張出し部23内にヒンジレバー27が収納されている。
蓋部30は、図2、図3に示すように、インレットボックス20の開口22を塞ぐ円板状の表板部32と、その表板部32に対して裏側から連結される円板状の裏板部35とから構成されている。そして、前記裏板部35がヒンジレバー27のレバー本体部27mの基端部側に設けられて、そのレバー本体部27mと一体化されている。
上記構成により、ヒンジレバー27がヒンジ機構24のヒンジピン24pを中心に回動することで、図3、図4に示すように、そのヒンジレバー27に連結された蓋部30がインレットボックス20の開口22を開閉できるようになる。
インレットボックスアッセンブリ10が取付けられる車両のアウタパネル2には、図3、図4に示すように、蓋部30を収納可能な円形の窪み部2kが形成されている。そして、アウタパネル2の窪み部2kの底位置にインレットボックス20が挿入される底面開口2xが形成されている。インレットボックス20は、車両のアウタパネル2の底面開口2xに前方張出し部23とボックス本体部21とが収納された状態で、そのボックス本体部21のフランジ部21fが底面開口2xの周縁部に外側から重ねられる。そして、インレットボックス20のフランジ部21fがアウタパネル2の底面開口2xの周縁部に固定されることで、インレットボックスアッセンブリ10が車両のアウタパネル2に取付けられる。
全開ストッパ機構40は、インレットボックス20に対して蓋部30を全開位置で停止させるための機構であり、図5等に示すように、インレットボックス20側に設けられた受け部43とヒンジレバー27のレバー本体部27m側に設けられた当接部45とから構成されている。
全開ストッパ機構40の受け部43は、ゴム製の弾性体であり、図5に示すように、インレットボックス20のフランジ部21fに設けられたリング状シール部材41の円周方向における一部に形成されている。ここで、リング状シール部材41は、インレットボックス20のフランジ部21fと車両のアウタパネル2間をシールする部材であり、前記フランジ部21fを表裏から覆うように構成されている。
全開ストッパ機構40の受け部43は、図4に示すように、蓋部30を全開位置まで右回動させる際、ヒンジレバー27のレバー本体部27mが当接可能なインレットボックス20の開口22の内壁面を覆う位置に固定されている。
受け部43は、図5に示すように、インレットボックス20の開口22の内壁面を覆うベース部430と、そのベース部430から開口22の半径方向内側に突出する第1〜第3のヒレ部431,432,433と、前記ベース部430の端部に形成されたストッパ面435とから構成されている。
このため、第1のヒレ部431、第2のヒレ部432、第3のヒレ部433の順番で弾性係数が段階的に大きくなる。
第2の当接部47は、略台形状に形成された突起であり、第1の当接部46に対してヒンジレバー27の回動中心寄りの位置に設けられている。そして、蓋部30、ヒンジレバー27が全開位置まで回動したときに、インレットボックス20側の受け部43のストッパ面435に当接するように構成されている。
前記インレットボックスアッセンブリ10において蓋部30を開方向に操作すると、蓋部30とヒンジレバー27とが、図3、図4等に示すように、ヒンジ機構24のヒンジピン24pを中心に右回動する。そして、蓋部30とヒンジレバー27とが全開位置の近傍まで回動すると、ヒンジレバー27に設けられた全開ストッパ機構40の第1の当接部46が、図6に示すように、最初にインレットボックス20側に設けられた受け部43の第1のヒレ部431に当接し、そのヒレ部431の先端部を湾曲させる。さらに、蓋部30とヒンジレバー27とが右回動する過程で、第1の当接部46が第2のヒレ部432の先端部に当接し、そのヒレ部432の先端部を湾曲させる。そして、最後に第1の当接部46が第3のヒレ部433の先端部に当接し、そのヒレ部433の先端部を湾曲させる。これにより、蓋部30とヒンジレバー27とが全開位置の近傍から全開位置まで回動する際に、段階的に強くなる制動力がヒンジレバー27に対して順番に加えられるようになる。この結果、蓋部30とヒンジレバー27の回動速度が全開位置の近傍で効果的に減少するようになる。そして、蓋部30とヒンジレバー27とが全開位置まで到達した段階で、全開ストッパ機構40の第2の当接部47が受け部43のストッパ面435に当接し、蓋部30が全開位置に保持される。
即ち、第1〜第3のヒレ部431,432,433が本発明におけるヒレ状の弾性体に相当する。
本実施形態に係るインレットボックスアッセンブリ10によると、インレットボックス20に対して蓋部30が全開位置、及びその近傍まで回動すると、第1の当接部46が第1〜第3のヒレ部431,432,433の先端部に当接して、第1〜第3のヒレ部431,432,433の先端部を湾曲させる。即ち、第1〜第3のヒレ部431,432,433の弾性力が制動力となって、蓋部30が全開位置で緩やかに停止するようになる。このため、例えば、蓋部30を強く開け閉めしても、全開位置における蓋部30の振動によるビビリ音を効果的に低減でき、インレットボックスアッセンブリ10の質感が向上する。
また、従来のように、摩擦力により蓋部の回動に対して制動力を加える構成ではないため、経時的に摩擦力が大きくなり過ぎて蓋部30が開閉し難くなるようなこともない。
また、蓋部30が全開位置で止まるまでの間に三段階で制動力を加えられるようになるため、全開位置での蓋部30のビビリ音を確実に防止できるようになる。
また、第1のヒレ部431、第2のヒレ部432、第3のヒレ部433の順番で弾性係数が段階的に大きくなるため、蓋部30が全開位置まで移動する間に段階的に制動力を大きくできるようになる。
ここで、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えば、本実施形態では、全開ストッパ機構40の受け部43をインレットボックス20側に設け、当接部45をヒンジレバー27側に設ける例を示した。しかし、全開ストッパ機構40の受け部43をヒンジレバー27側に設け、当接部45をインレットボックス20側に設けることも可能である。
また、全開ストッパ機構40の当接部45を第1の当接部46と第2の当接部47とから構成し、蓋部30の全開位置で第2の当接部47を受け部43のストッパ面435に当接させる例を示した。しかし、全開ストッパ機構40の第2の当接部47と受け部43のストッパ面435とを省略することも可能である。
また、全開ストッパ機構40の受け部43に第1〜第3のヒレ部431,432,433を設ける例を示したが、ヒレ部の数は適宜変更可能である。
さらに、本実施形態では、全開ストッパ機構40に本発明を適用する例を示したが、全閉ストッパ機構に本発明を適用することも可能である。
また、本実施形態では、燃料給油口、キャップ等を備えるインレットボックスアッセンブリ10について例示したが、ハイブリッド車や電気自動車等の充電用コネクタが装着されるインレットボックスアッセンブリに本発明を適用することも可能である。
20・・・・インレットボックス
24・・・・ヒンジ機構
27・・・・ヒンジレバー
30・・・・蓋部
40・・・・全開ストッパ機構
43・・・・受け部
431・・・第1のヒレ部(ヒレ状の弾性体)
432・・・第2のヒレ部(ヒレ状の弾性体)
433・・・第3のヒレ部(ヒレ状の弾性体)
45・・・・当接部
46・・・・第1の当接部
47・・・・第2の当接部
Claims (4)
- 車両のアウタパネルに取付けられるインレットボックスと、前記インレットボックスの開口を開閉する蓋部と、その蓋部を前記インレットボックスに対して開閉方向に回動可能に連結するヒンジ機構と、前記蓋部の回動ストッパ機構とを有する車両のインレットボックスアッセンブリであって、
前記回動ストッパ機構は、前記蓋部、あるいは前記インレットボックスのいずれか一方に固定されたヒレ状の弾性体と、前記蓋部、あるいは前記インレットボックスのいずれか他方に設けられて、前記ヒレ状の弾性体の先端部に対して当接するように構成された当接部とを有していることを特徴とする車両のインレットボックスアッセンブリ。 - 請求項1に記載された車両のインレットボックスアッセンブリであって、
前記ヒレ状の弾性体は、前記蓋部の回動方向に並んだ状態で複数枚設けられており、前記蓋部が回動限界位置まで回動する際に前記当接部が複数枚の前記ヒレ状の弾性体に順番に当接するように構成されていることを特徴とする車両のインレットボックスアッセンブリ。 - 請求項2に記載された車両のインレットボックスアッセンブリであって、
前記当接部が初めに当接する前記ヒレ状の弾性体は、前記当接部が後に当接する前記ヒレ状の弾性体よりも厚み寸法が小さく、基端部から先端部までの長さ寸法が大きく設定されていることを特徴とする車両のインレットボックスアッセンブリ。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載された車両のインレットボックスアッセンブリであって、
前記ヒレ状の弾性体は、前記インレットボックスの開口周縁に設けられており、前記当接部は、前記蓋部と一体で回動するヒンジレバーの側面に突起状に形成されていることを特徴とする車両のインレットボックスアッセンブリ。
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