JP2014096770A - 防災ラジオ - Google Patents

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平 眞 小
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村 直 人 木
Shinichi Muto
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Abstract

【課題】CATV放送経由の緊急放送を優先受信し、CATV放送の伝送経路に障害が発生したときにコミュニティFM放送経由の緊急放送に切替えて受信する防災ラジオを提供すること。
【解決手段】CATV放送およびCATV放送経由の緊急放送を受信する第1のチューナー11と、コミュニティFM放送およびコミュニティFM放送経由の緊急放送を受信する第2のチューナー12と、前記第1チューナーの出力信号の有無を検出する信号検出手段13と、前記信号検出手段の出力に応じて前記第1のチューナーの受信信号を第1順位とし前記第2のチューナーの受信信号を第2順位として選択的に取り出す切替回路15と、前記第1および第2のチューナーの受信信号に含まれる緊急放送信号を検出して制御信号を形成する制御信号形成回路14と、前記切替回路の出力が与えられて音声出力する増幅回路であって、前記制御信号が与えられると大出力で音声出力する制御機能付き音声出力手段16とをそなえた防災ラジオ。
【選択図】図2

Description

本発明は、防災放送を支障なく受信するラジオに係り、とくにCATV放送を介した有線緊急放送を優先受信し、予備としてコミュニティFM放送を介した無線緊急放送を受信する防災ラジオに関する。
自然災害をはじめとする緊急事態の発生時に、例えば自治体単位で、防災用の緊急放送を行う設備が備えられている。この緊急放送システムは、従来はアナログ方式であって十分に普及が進んだ状況にあるが、今後はデジタル化される方向にある。ただし、高価であるため普及が進まないという状況である。そこで、現況では、既に普及しているアナログ方式を前提に防災行政無線システムを展開している。
従来、この種の防災技術としては、例えば緊急警報を受信したとき、AM/FM放送の受信時であっても緊急放送に切替受信する受信機がある(特許文献1参照)。
また、一般のAM/FM放送と防災無線放送とを共用する形態のものがある(特許文献2)。これは、一般のAM/FM放送受信機に緊急放送受信機能を付加したものである。
特開2008-160789号公報 特開2010-263315号公報
一方、防災面から近年着目されている放送として、自治体の一部地域をコミュニティとして運営しているコミュニティFM放送がある。防災行政無線放送よりも大出力であって、より広い伝播範囲を持つことが理由である。
そこで、従来のAM/FM放送に流す緊急放送に加えて、コミュニティFM放送による緊急放送が検討されている。
さらに、地域に密着した放送媒体として、有線放送であるが、CATV放送がある。このCATV放送も、ケーブルが切断される等で伝送経路が遮断される可能性はあるが、サービス地域がより広く緊急放送媒体として有力なものである。
本発明は上述の点を考慮してなされたもので、CATV放送経由の緊急放送を優先受信し、CATV放送の伝送経路に障害が発生したときにコミュニティFM放送経由の緊急放送に切替えて受信する防災ラジオを提供することを目的とする。
上記目的達成のため、本発明では、
CATV放送およびCATV放送経由の緊急放送を受信する第1のチューナーと、
コミュニティFM放送およびコミュニティFM放送経由の緊急放送を受信する第2のチューナーと、
前記第1チューナーの出力信号の有無を検出する信号検出手段と、
前記信号検出手段の出力に応じて前記第1のチューナーの受信信号を第1順位とし前記第2のチューナーの受信信号を第2順位として選択的に取り出す切替回路と、
前記第1および第2のチューナーの受信信号に含まれる緊急放送信号を検出して制御信号を形成する制御信号形成回路と、
前記切替回路の出力が与えられて音声出力する増幅回路であって、前記制御信号が与えられると大出力で音声出力する制御機能付き音声出力手段と
をそなえた防災ラジオ、
を提供する。
本発明は上述のように、有線放送であるCATV信号を優先受信し、有線放送網が切断されたとき無線放送であるコミュニティFM放送によるバックアップ受信を自動的に行うようにしたため、緊急放送を広汎に漏れなく行き渡らせることができる。
本発明の放送システムを示す説明図。 本発明の一実施例を示すブロック図。 図2に示した実施例における緊急放送受信動作を示すタイミングチャート。 本発明の一実施例の外観形状を示す図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明に係る緊急放送システムの全体構成を示す概念図である。この図では、自治体たとえば市役所の防災無線放送装置1からの放送信号につき、その伝播経路を示している。
防災無線放送装置1の出力は、NTT回線等の(有線)公衆回線L1を介してコミュニティFM局2に与えられ、さらに公衆回線L1を介してCATV局3に送られる一方、送信アンテナからFM放送電波として送信される。
CATV局3は、放送信号を、ケーブル回線L2を介して住宅Aおよび屋外拡声子局4に送る。住宅Aでは、緊急放送を防災ラジオ受信機10aで受信し、屋外拡声子局4では収納ボックス100内に収納された防災ラジオ(図示せず)により受信する。
ここで、防災ラジオ受信機とは、通常のAM/FM放送に加えて緊急放送を受信することができるラジオ受信機をいい、電源オフ時でも緊急放送の開始により自動的に受信開始する機能を有するものもある。
一方、コミュニティFM局2から電波として送信された緊急放送は、本発明に係る防災ラジオであって屋外拡声子局4の収納ボックス100内に収納された防災ラジオにより受信されるとともに、住宅Bでは防災ラジオ受信機10bにより受信される。
ここで、防災ラジオ受信機10bは、有線放送でなく無線放送を受信するとしている点を除き、防災ラジオ受信機10aと同様の放送信号を受信する機能を有するものである。また、放送信号は、ケーブル回線L2経由のものと電波によるものとが同一周波数であることもあるし、異周波数であることもある。
図2は、図1に示した収納ボックス100(鎖線図示)内に収納されているとした、本発明に係る防災ラジオの内部構成を示したものである。
この防災ラジオは、2つのF型コネクタによる入力端子INを有する。入力端子INの一方は、ケーブル回線経由のCATV放送を受信するものであり、もう一方は、電波によるコミュニティFM放送を受信するものである。そして、ケーブル回線経由の放送信号は第1チューナー11に与えられ、コミュニティFM放送の信号は第2チューナー12に与えられる。
第1チューナー11の出力は、緊急放送受信信号を検出するRF信号検出回路13に与えられるRF信号と、DTMF(Dual Tone Multi-Frequency)信号を含む音声信号とがある。また、第2チューナー12の出力は、音声信号およびDTMF信号である。
このDTMF信号はDTMF信号検出回路14に与えられ、このDTMF信号検出回路14は、制御機能付き増幅回路16の増幅度を制御する制御信号を形成するとともに、必要に応じて他の機器に与えるべき緊急放送の有無を示す接点信号を形成して出力端子OUT2から出力する。
第1チューナー11がケーブル回線経由の放送信号を受信しているときは、RF信号検出回路13が、切替回路15を切り替えて第1チューナー11の出力を制御機能付き増幅回路16に与え、放送信号を受信していないときは第2チューナー12の出力が制御機能付き増幅回路16に与えられるように、切替回路15を切り替える。
切替回路15の出力は、制御機能付き増幅回路16により増幅されて出力端子OUT1から外付けのスピーカ17に与えられて拡声放送される。
図3は、図2に示した防災ラジオの動作に関する各部信号を示すタイミングチャートである。このタイミングチャートを用いて、緊急放送があった際の防災ラジオ各部の応動の様子を説明する。
ここでは自治体として市役所を想定すると、市役所からの緊急放送がなされた場合、まず防災無線放送装置1から図3(a)に示す緊急放送信号が発せられる。
この緊急放送信号は、緊急放送そのものの前後に開始信号および停止信号が付加された一連の音声信号として構成されている。そして、緊急放送信号は緊急事態およびその対応を伝えるメッセージの音声信号であるが、開始信号および停止信号は2桁(「ピ、ポ」音声として出力される)とか5桁(「ピ、ポ、パ、ピ、ポ」音声として出力される)のDTMF信号である。
この放送は、公衆回線L1を介してコミュニティFM局2に伝えられFM電波として放送されるとともに、さらに公衆回線L1を介してCATV局3に伝えられ、ケーブル回線L2により各住宅Aおよび各屋外拡声子局4等に伝送される。
これにより、屋外拡声子局4の収納ボックス100内に収納された防災ラジオにも有線で緊急放送信号が届き、防災ラジオは次のように作動する。
[CATV放送経由の緊急放送]
時点t1で緊急放送が開始されると(図3(a))、防災ラジオのCATV側およびFM側の両方の入力端子INに放送信号が与えられる。したがって、第1チューナー11および第2チューナー12が放送信号を受信する。
第1チューナー11の出力を得たRF信号検出回路13は、切替回路15を図示実線側のままに保持させる。また、第1チューナー11および第チューナー12の出力からDTMF信号を検出したDTMF信号検出回路14は、制御機能付き増幅回路16に制御信号を与えて増幅度を上げさせる。
このため、制御機能付き増幅回路16は、第1チューナー11から切替回路15を経て得た放送信号をスピーカに与えて大音量の音声出力を生じる(図3(d))。
この放送は、時点t2で停止信号が出るまで行われて終了する。停止信号が出ると、制御機能付き増幅回路16は、増幅度を元のレベルに下げる。
[ケーブル回線の遮断]
次に、時点t3でケーブル回線L2が切断事故等により遮断されたとする(図3(b),(c))。
図3(b)は、このケーブル回線L2が遮断された状況を示している。このとき、防災ラジオでは、第1チューナー11の出力に含まれるRF信号が消失したことをRF信号検出回路13が検出して、切替回路15を図示の実線側から破線側に切替わった状態(図3(c)の「CATV」から「CFM」に切り替った状態)に変える。この結果、切替回路15から制御機能付き増幅回路16に、第1チューナーの出力に替わって第2チューナー12の出力信号が与えられる。
制御機能付き増幅回路16の出力は、スピーカ17に与えられて音声として出力される。このとき、緊急放送は行われていないから、音声はコミュニティFM局2が流す通常放送である。
[コミュニティFM局経由の緊急放送]
次いで、時点t4に至ると再び緊急放送が始まる。このとき、ケーブル回線L2が切断されているから、防災ラジオは、CATV局3経由の緊急放送ではなくコミュニティFM局2経由の緊急放送を行うことになる(図3(e),図3(f))。
そして、第2チューナー12の出力を得たDTMF信号検出回路14は、検出したDTMF信号を制御機能付き増幅回路16に与えてその増幅度を上げさせる。この緊急放送は、時点t5まで行われて終了する。
さらに、時点t6に至り再び緊急放送が行われると、この時点でもケーブル回線L2は回復していない(図3(b),(c))から、コミュニティFM局2経由の緊急放送が開始される(図3(e),図3(f))。
[ケーブル回線の回復]
このコミュニティFM局2経由の緊急放送が行われている途中でケーブル回線L2が回復すると(図3(b),(c))、コミュニティFM局2からCATV局3に経由が切替えられる。
すなわち、時点t7でケーブル回線L2が復旧して接続状態を回復すると、第1チューナー11からRF信号検出回路13にRF信号が出力され、切替回路15を図示実線側に切替える。
したがって、第1チューナー11からの音声信号が制御機能付き増幅回路16に与えられる。そして、時点t8まで緊急放送が継続して停止信号が出ると緊急放送を終了する(図3(a),(c))。停止信号が出ると、制御機能付き増幅回路16は、増幅度を下げて元に戻す。
時点t9になると次の緊急放送が始まるが、このときもケーブル回線L2が接続されているから、時点t1におけると同様に、CATV局3経由の緊急放送が行われる(図3(b),(c))。
[緊急放送中のケーブル切断]
時点t10になると、時点t7における緊急放送中のケーブル回復とは逆に、緊急放送中にケーブル回線が切断される(図3(b),(c))。この結果、RF信号検出回路13は第1チューナー11からRF信号が与えられないから、切替回路15を図示実線位置から図示破線位置に切替える。これにより、切替回路15は、第2チューナー12の出力を制御機能付き増幅回路16に与える(図3(e),(f))。
そして、時点t11で緊急放送が終了するまで、コミュニティFM局2経由の緊急放送が行われる(図3(e),(f))。
以上のように、防災ラジオは、CATV放送(ケーブル回線)およびコミュニティFM放送がともに活きているときはCATVを優先し、CATV放送に障害が生じたときはコミュニティFM放送経由で緊急放送を行う。
このため、CATV放送による各戸毎のきめ細かな配信ができ、CATV放送用のケーブル回線等に障害が生じてもコミュニティFM放送により補完することができ、防災対策を向上することができる。
図4は、本発明に係る防災ラジオの一構成例を示す外観図である。この防災ラジオは、常時は収納ボックス100内に収納されており、必要時に操作される。そして、常時、非常時を問わず操作の都合を考慮し、図示のように、各接続端子および操作要素が全て前面パネル上に配置されている。
このパネル面に配された要素は、左上に「CATV」、「FM」の切替用スイッチがあり、「FM固定」と「自動切替」とを切り替える際に操作される。その下には、CATVおよびFMの2つの入力端子IN(F型接栓)が設けられている。
この入力端子INの右側には、CATVおよびFMの入力信号レベルが所定値以上であるとき点灯するランプが配されている。さらにその右側のパネル中央部には、手動で防災ラジオを作動させる際に操作する緊急起動スイッチがあり、その直ぐ右側には、スピーカを接続するためのモニター出力端子、および音声信号および接点信号の出力端子が並んでいる。
そして、パネルの右端には、上に「電源ON」と、電源をオフとする「リセット」との切替を行う電源スイッチが配され、下に、取付ねじで固定されたカバー付きのDC12V電源繋ぎ込み端子「+、−」が中央に設けられている。
1 防災無線放送装置、2 コミュニティFM局、3 CATV局、
4 屋外拡声子局
10 防災ラジオ受信機、11 第1チューナー、12 第2チューナー、
13 RF信号検出回路、14 DTMF信号検出回路、15 切替回路、
16 制御機能付き増幅回路、17 スピーカ
100 防災ラジオ収納ボックス、101 パネル、102 ボックス本体
A,B 住宅、CATV ケーブルテレビジョン放送、
CFM コミュニティFM放送、L1 公衆回線、L2 ケーブル回線

Claims (2)

  1. CATV放送およびCATV放送経由の緊急放送を受信する第1のチューナーと、
    コミュニティFM放送およびコミュニティFM放送経由の緊急放送を受信する第2のチューナーと、
    前記第1チューナーの出力信号の有無を検出する信号検出手段と、
    前記信号検出手段の出力に応じて前記第1のチューナーの受信信号を第1順位とし前記第2のチューナーの受信信号を第2順位として選択的に取り出す切替回路と、
    前記第1および第2のチューナーの受信信号に含まれる緊急放送信号を検出して制御信号を形成する制御信号形成回路と、
    前記切替回路の出力が与えられて音声出力する増幅回路であって、前記制御信号が与えられると大出力で音声出力する制御機能付き音声出力手段と
    をそなえた防災ラジオ。
  2. 請求項1記載の防災ラジオにおいて、
    前記制御信号形成回路は、前記緊急放送信号としてのDTMF信号に基づき前記制御信号を形成することを特徴とする防災ラジオ。
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