JP2014096410A - 積層セラミック電子部品およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】特定の側面を確実に検出することができる積層セラミック電子部品を提供する。
【解決手段】積層セラミック電子部品10は、内部電極14を有する有効部16と、内部電極を有しない無効部18とを備えたセラミック誘電体12を含む。セラミック誘電体12の両端部に、内部電極14に接続された外部電極30が形成される。内部電極14の面方向の両端にあるセラミック誘電体12の側面に、斜面部20aと頂上部20bとを有する突状部20が設けられる。2つの外部電極30の間において、突状部20を有するセラミック誘電体12の側面を上から見たとき、セラミック誘電体の側面に対する斜面部20aの投影面積は、外部電極30の間の突状部20を含むセラミック誘電体12の側面の投影面積の8%以上となるように設定される。
【選択図】図2

Description

この発明は、積層セラミック電子部品およびその製造方法に関し、特に積層セラミックコンデンサまたは積層セラミックインダクタと、それを製造するための製造方法に関する。
積層セラミック電子部品は、直方体状のセラミック誘電体と、セラミック誘電体内で対向するように配置され、セラミック誘電体の両端部に引き出される内部電極と、セラミック誘電体の両端部において引き出された内部電極に接続される外部電極とで構成される。この積層セラミック電子部品を回路基板に実装する際に、積層セラミック電子部品の向きによって、回路基板の実装面と内部電極の主面とが対向して配置されたり、回路基板の実装面と内部電極の主面とが直交するように配置されることがある。積層セラミック電子部品の一つである積層セラミックコンデンサの場合、このような回路基板と内部電極との位置関係により、発生する浮遊容量の値が変動し、積層セラミックコンデンサの特性に影響を与える場合がある。これは、積層セラミックインダクタの場合も同様で、回路基板と内部電極との位置関係によって発生する浮遊容量の値が異なったり、磁束が遮蔽される度合いが異なるなど、積層セラミックインダクタの特性に影響を与える場合がある。
したがって、積層セラミック電子部品を回路基板に実装する際に、回路基板の実装面と内部電極の主面とが対向するように予め内部電極の面方向を揃えておけば、積層セラミック電子部品の特性ばらつきを小さくすることができる。ところが、積層セラミック電子部品の断面が正方形である場合、積層セラミック電子部品の外観から内部電極の面方向を見分けることは困難である。そこで、積層セラミック電子部品の製造時に、内部電極の面方向がわかる表示マークを積層セラミック電子部品の側面に形成しておけば、積層セラミック電子部品の内部電極の面方向を把握することができ、回路基板と内部電極との位置関係を一定に保った状態で、積層セラミック電子部品を回路基板に実装することができる。
積層セラミック電子部品の製造時に表示マークを形成する場合、例えば、焼成前の誘電体の表面上に、磁器ペーストで表示マークを形成し、誘電体と表示マークとを同時に焼成することによって、表示マークを有する積層セラミック電子部品が作製される(特許文献1参照)。
特開昭57−72313号公報
表示マークを認識する方法として、表示マークをカメラで認識する場合がある。具体的には、積層セラミック電子部品の上から光を照射し、カメラによって表示マークを撮像し、得られた画像を2値化し、濃淡差に応じて予め設定されたしきい値を基準に表示マークの有無を認識する。ところが、焼成前の誘電体に磁器ペーストを用いて表示マークを形成すると、表示マークの頂上部はセラミック誘電体の側面とほぼ平行な面となり、セラミック誘電体の側面に向かって照射された光の反射状態に大きな差がなく、頂上部とセラミック誘電体の側面との間で濃淡の差がないため、カメラで表示マークの有無を認識することが難しい。また、従来の方法では、磁器ペーストの印刷工程と乾燥工程が増えるので、製造コストがかかり生産性が悪くなる。
それゆえに、この発明の主たる目的は、カメラなどの画像処理を用いた場合でも、確実に積層セラミック電子部品の方向を識別することができる積層セラミック電子部品と、その製造方法を提供することである。
この発明は、直方体状のセラミック誘電体と、セラミック誘電体の内部において対向するように配置され、セラミック誘電体の両端面に引き出される複数の内部電極と、セラミック誘電体の両端部において内部電極に接続される外部電極とを備えた積層セラミック電子部品であって、セラミック誘電体の側面には、斜面部および頂上部を有する突状部が形成され、この斜面部の投影面積が、外部電極を除いた突状部を含むセラミック誘電体の側面の投影面積に対して8%以上であることを特徴とする、積層セラミック電子部品である。
積層セラミック電子部品の上方から光を照射したとき、突状部の斜面部における光の反射方向と、セラミック誘電体の側面における光の反射方向との差が大きくなるため、カメラで撮像した画像の濃淡の差が大きくなることで2値化しやすく、確実に突状部のあるセラミック誘電体の側面を認識することができる。このとき、突状部の斜面部の投影面積が外部電極を除いた突状部を含むセラミック誘電体の側面の投影面積に対して8%以上あれば、突状部の認識精度が高まる。
また、セラミック誘電体の両端部を結ぶ方向と内部電極の面方向に直交する方向をW方向としたとき、W方向に沿って直線状の突状部が設けられていることが好ましい。
突状部の形状を複雑な形状でなく直線状にすることにより、突状部を容易に形成することができる。
さらに、直線状の突状部が複数形成されていることが好ましい。また、セラミック誘電体の両端部を結ぶ方向に沿って突状部が設けられてもよい。
このような突状部にすると、外部電極間のセラミック誘電体領域にセンシングエリアを設定して画像処理を行う場合、センシングエリアが多少ずれたとしても、突状部の有無を認識することができる。
このような積層セラミック電子部品において、突状部の高さは、5μm以上であり、突状部のサイズは、セラミック誘電体の外部電極を除いた長さ方向および幅方向の寸法の10%以上であることが好ましい。
突状部をこのような大きさにすることで、画像処理を行っても突状部を認識しやすくなる。
また、この発明は、セラミックグリーンシートを準備するステップと、導電ペーストを用いてセラミックグリーンシート上に内部電極用パターンを形成するステップと、内部電極用パターンが形成された複数のセラミックグリーンシートの両側に内部電極用パターンのないセラミックグリーンシートを配置するように積層してマザー積層体を形成するステップと、表面に凹部を有する金型を準備するステップと、金型でマザー積層体を圧着するステップと、圧着したマザー積層体をカットしてグリーンチップを形成するステップと、グリーンチップを焼成して内部電極を有するセラミック誘電体を形成するステップと、セラミック誘電体の両端部に外部電極を形成するステップとを含む、積層セラミック電子部品の製造方法である。この積層セラミック電子部品の製造方法により、印刷工程や乾燥工程を増やすことなく、マザー積層体の表面に斜面部を有する突状部を形成することができるので、生産性が向上する。
この発明によれば、積層セラミック電子部品のセラミック誘電体の側面に突状部が形成され、その突状部は斜面部と頂上部とで構成されているため、確実に突状部を検出することができる。この突状部によって、内部電極の面方向を確実に識別することができる。したがって、積層セラミック電子部品を回路基板などに実装する際に、回路基板の実装面とセラミック誘電体中の内部電極の面方向との位置関係を考慮して、積層セラミック電子部品を回路基板に実装することができる。また、工程を増やすことなく、積層セラミック電子部品の表面に突状部を形成することができる。
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明を実施するための形態の説明から一層明らかとなろう。
この発明の積層セラミック電子部品の一例としての積層セラミックコンデンサを示す斜視図である。 図1に示す積層セラミックコンデンサの内部構造を示す断面図解図である。 図1に示す積層セラミックコンデンサの突状部の形状を示す図解図である。 図1に示す積層セラミックコンデンサの突状部の斜面部の投影面積を示す図解図である。 図1および図2に示す積層セラミックコンデンサを製造するための一工程を示す図解図である。 図3に示す工程を経て得られるマザー積層体を圧着する工程を示す図解図である。 図6に示す工程における金型に形成された凹部の様子を示す図解図である。 図6に示す工程を経て得られるセラミック誘電体に外部電極を形成する工程を示す図解図である。 図1に示す積層セラミックコンデンサを回路基板に実装した状態を示す図解図である。 図1に示す積層セラミックコンデンサの突状部近傍における光の反射を示す図解図である。 図1に示す積層セラミックコンデンサの他の例を示す側面図である。 図1に示す積層セラミックコンデンサのさらに他の例を示す側面図である。 図1に示す積層セラミックコンデンサの別の例を示す側面図である。
図1は、この発明の積層セラミック電子部品の一例としての積層セラミックコンデンサを示す斜視図である。図1に示す積層セラミックコンデンサ10の長さ方向、幅方向、高さ方向の寸法としては、表1に示すように種々の寸法の積層セラミックコンデンサがあるが、この発明はどのような寸法の積層セラミックコンデンサにも適用可能である。
Figure 2014096410
積層セラミックコンデンサ10は、たとえば直方体状のセラミック誘電体12を含み、幅方向と高さ方向とを含む断面形状は、正方形状であっても長方形状であってもよい。セラミック誘電体12の内部には、複数の内部電極14が対向するように配置され、これらの内部電極14が交互にセラミック誘電体12の対向する端面に引き出される。セラミック誘電体12内の隣接する内部電極14間の間隔は、取得する静電容量によって任意に決定される。
セラミック誘電体12は、図2に示すように、静電容量を発生する有効部16と静電容量を発生しない無効部18とを含む。有効部16内には、互いに対向するように配置された複数の内部電極14が形成される。隣接する内部電極14は、セラミック誘電体12内において互いに対向するように形成される。そして、複数の内部電極14は、セラミック誘電体12の対向する2つの異なる端面に交互に引き出される。内部電極14は、例えばNiもしくはCuを主成分とする導電ペーストなどで形成され、必用とする静電容量に応じて、枚数が決定される。有効部16は、セラミック誘電体12の一部であり、積み重ねられた内部電極14のうちの最も外側に配置された2つの内部電極14に挟まれた範囲のことである。
無効部18は、セラミック誘電体12のうちの有効部16の外側の部分であり、この部分には内部電極が形成されていない。無効部18の外側側面、すなわち内部電極14の面方向におけるセラミック誘電体12の対向する2つの側面には、直線状の突状部20が形成される。セラミック誘電体12の両端部を結ぶ長さ方向(L方向)および内部電極14の積み重ね方向であるセラミック誘電体12の高さ方向(H方向)と直交する方向を幅方向(W方向)とすると、突状部20はL方向の中央部においてW方向に沿って形成される。
突状部20は、図3に示すように、セラミック誘電体12のL方向に傾斜する2つの斜面部20aと、これらの斜面部20aの間を連結するように形成される頂上部20bとを含む。2つの斜面部20aは、セラミック誘電体12の側面から頂上部20bに向かうにしたがって徐々に幅が狭くなるように形成される。また、頂上部20bは、セラミック誘電体12の側面とほぼ平行に形成される。したがって、突状部20の断面形状は略台形となるが、セラミック誘電体12の側面から突状部20の斜面部20aへの移行部および斜面部20aから頂上部20bへの移行部は、それぞれ丸みを有する形状に形成される。突状部20は、画像処理により認識されるように、一定以上の面積を備える斜面部を有する必用がある。そのために、突状部20の高さは5μm以上となるように形成され、突状部20のサイズはセラミック誘電体12の外部電極を除いた長さ方向の寸法と幅方向の寸法の10%以上となるように選ばれる。例えば、図1において、積層セラミックコンデンサ10の長さ方向における突状部20の寸法xは122μmであり、積層セラミックコンデンサ10の幅方向における突状部20の寸法yは500μmである。突状部20は、必ずしもセラミック誘電体12のL方向の中央部に形成される必要はなく、L方向の一方側に偏って形成されてもよい。
セラミック誘電体12の長さ方向の両端部には、引き出された内部電極14に接続されるように、外部電極30が形成される。外部電極30は、セラミック誘電体12の端面に形成される端面外部電極部30aと、端面外部電極部30aから4つの側面に回り込むように形成される側面外部電極部30bとで構成される。外部電極30を形成するために、セラミック誘電体12の端部を電極ペーストに浸漬し、焼結することによって下地金属層が形成される。この下地金属層上にNiめっきおよびSnめっきを施すことにより、外部電極30が形成される。なお、セラミック誘電体12の側面に回り込んだ下地金属層の厚みは20μmであり、10〜30μmの中から適宜選択される。セラミック誘電体12の端面における下地金属層の厚みは、10〜20μm、Niめっき層の厚みは、1.5〜6.0μm、Snめっき層の厚みは、1.0〜8.0μmの範囲である。突状部20の高さは、側面外部電極部30bの厚み以下となるように形成される。
2つの外部電極30の間において、突状部20を有するセラミック誘電体12の側面を上から見たとき、突状部20の斜面部20aの投影面積は、外部電極30の間の突状部20を含むセラミック誘電体12の側面の投影面積の8%以上の比率を持つように設定される。外部電極30を除いた突状部20を含むセラミック誘電体12の側面の投影面積は、図4に示すように、まずカメラにより図4の点線で囲まれた部分Aを測定することで求められる。突状部20の斜面部20aの投影面積は、上からカメラにより撮像した画像をもとに、図4の点線で囲まれた部分Bとして求められる。比率は、外部電極30を除いた突状部20を含むセラミック誘電体12の側面(部分A)の投影面積と斜面部20aの投影面積(部分B)から算出される。
上述した積層セラミックコンデンサは、以下に述べる積層セラミックコンデンサの製造方法によって作製される。
この積層セラミックコンデンサ10を作製するために、セラミック誘電体材料で形成されたセラミックグリーンシートが準備される。そして、図5に示すように、セラミックグリーンシート40上に、導電ペーストで複数の矩形の内部電極パターン42が形成される。内部電極パターン42は、例えばスクリーン印刷やグラビア印刷などによって形成される。
次に、内部電極パターンが形成されていないセラミックグリーンシート40を複数枚積層して、無効部18に対応する部分が形成される。その上に、内部電極パターン42が形成されたセラミックグリーンシート40を複数枚積層して、有効部16に対応する部分が形成される。さらに、内部電極パターンが形成されていないセラミックグリーンシート40を複数枚積層して、無効部18に対応する部分が形成される。これらのセラミックグリーンシート40を積層することにより、マザー積層体44が形成される。なお、無効部18に対応する部分のセラミックグリーンシート40の合計厚みは、40μmであるが、20〜50μmの範囲から寸法ごとに選択される。有効部16に対応する部分のセラミックグリーンシート40の合計厚みは、420μmであるが、280〜1000μmの範囲から寸法ごとに選択される。
マザー積層体44を形成後、予めマザー積層体44は平板状の金型を用いて圧着される。その後、マザー積層体44は、図6に示すように、直線状の凹部46が形成された金型48を用いて圧着される。凹部46の深さは50μmで、幅は100μmである。凹部46は、予めマザー積層体44内に埋設されている内部電極パターン42の位置に対応して複数、列状に配置されている。このとき、金型48の凹部46が形成された面とマザー積層体44との間に、厚み50μmの樹脂フィルム50が挟み込まれる。この状態でマザー積層体44を圧着すると、凹部46の周囲のマザー積層体部分が強く圧着され、凹部46に対応する位置においてマザー積層体44の表面近傍が凹部46に向かって突出する。このとき、図7に示すように、圧着により樹脂フィルム50がマザー積層体44に押されて金型48の凹部46内に入り込むとともに厚み方向につぶれ、樹脂フィルム50は凹部46の端部から凹部46の中央部における最深部に向かって傾斜するように入り込み、マザー積層体44も樹脂フィルム50の形状に合わせて凹部46内に入り込む。このとき、凹部46に入り込んだ樹脂フィルム50の傾斜により、セラミック誘電体12の側面の突状部20の斜面部20aが形成されたマザー積層体44が得られる。凹部46の幅および深さは、必用とする突状部の斜面部の大きさによって適宜選択される。
ここで、このように屈曲する樹脂フィルム50があるために、急激に落ち込む凹部46によってマザー積層体マザー積層体44を傷付けることなく突状部を形成することができる。このとき、マザー積層体44の変形に対応して、凹部46の近傍の内部電極パターン42が外側に湾曲変形する。
なお、マザー積層体44は、予め平板状の金型で圧着されることにより硬化しているため、凹部46を有する金型48で圧着する圧力は、平板状の金型で圧着する圧力より高いほうがよい。さらに、予め平板状の金型でマザー積層体44を圧着せず、圧着とマークとなる突状部の形成を兼ねて、凹部46を有する金型48でマザー積層体44を圧着してもよい。
圧着されたマザー積層体44は、個々のセラミック誘電体12を得るためのグリーンチップにカットされる。マザー積層体44のカット方法は、ダイサーによるカットでもよいし、押し切り刃による押し切りであってもよい。
次に、グリーンチップを焼成することにより、内部電極14を有するセラミック誘電体12が得られる。得られたセラミック誘電体12は、内部電極14の面方向の両端にある側面に突状部20を有し、その近傍において内部電極14が外側に向かって湾曲変形したものである。なお、焼成の前後において、グリーンチップまたはセラミック誘電体12の角部を丸めるために、バレル研磨を行ってもよい。グリーンチップの焼成温度は、1200〜1300℃程度である。グリーンチップを焼成することにより、内部電極14を有するセラミック誘電体12が得られる。
さらに、図8に示すように、セラミック誘電体12の一方端部が保持具60で保持され、セラミック誘電体12の他方端部が、ベース62上の電極ペースト層64に浸漬され、他方端部に導電ペーストが付与される。電極ペーストの付与後、乾燥させ、セラミック誘電体12の一方端部にも同様に電極ペーストを付与し、セラミック誘電体12の両端部に付与した電極ペーストを焼結させることにより、下地電極が形成される。この下地電極上に、NiめっきおよびSnめっきを施すことにより、外部電極30が形成される。
このようにして得られた積層セラミックコンデンサ10は、図9に示すように、回路基板70に形成されたランド72に半田74で接続される。この場合、たとえば、半田ペーストを用いて、積層セラミックコンデンサ10の外部電極30がランド72に保持され、リフローによって外部電極30がランド72に半田付けされる。
この積層セラミックコンデンサ10においては、斜面部20aと頂上部20bとを有する突状部20が形成されている。突状部20が形成されたセラミック誘電体12の側面を識別するために、この側面に対して光を照射し、カメラでセラミック誘電体12の側面が撮像される。このとき、図10に示すように、セラミック誘電体12の側面と頂上部20bとはほぼ平行であるため、照射された光(実線の矢印)は同じように反射(点線の矢印)される。それに対して、斜面部20aでは、頂上部20bとは異なる向きに光が反射する。そのため、セラミック誘電体12の側面や頂上部30bと斜面部30aとの間で、光の反射率が異なり、カメラで撮像した画像は、2値化することが容易になり、突状部20の有無を確実に認識することができる。
凹部46の寸法を変化させた金型48を用いることで、突状部20の形状を変えた1005サイズの試料1〜6の積層セラミックコンデンサ10を作製し、回路基板70に実装した。試料1〜6の積層セラミックコンデンサ10の突状部20をカメラで撮像し、外部電極30を除いた突状部20を含むセラミック誘電体12の側面の投影面積(図4のA)および突状部20の斜面部20aの投影面積(図4のB)を測定し、突状部20を認識できるかどうかを評価した。セラミック誘電体12の側面に対する突状部20の斜面部20aの投影面積は、表2に示すように、試料1では33%、試料2では16%、試料3では9%、試料4では16%、試料5では20%であり、これらの試料1〜試料5では、斜面部20aを認識することができた。試料6については斜面部20aを認識することができず、カメラで撮像した画像から、セラミック誘電体12の側面に対する突状部20の斜面部20aの投影面積は7%であった。したがって、斜面部20aを認識するためには、セラミック誘電体12に対する斜面部20aの投影面積が8%以上必用となる。
Figure 2014096410
このように、内部電極14の面方向の両端にあるセラミック誘電体12の側面が、斜面部20aを含む突状部20を有することによって確実に認識されることができる。したがって、回路基板70の実装面と内部電極14の主面とが平行になるように積層セラミックコンデンサ10を実装する場合には、内部電極14の面方向にあるセラミック誘電体12の側面の認識可能に形成された突状部20が上面となる向きで、積層セラミックコンデンサ10を回路基板70に実装すればよい。また、回路基板70の実装面と内部電極14の面方向とが直交するように積層セラミックコンデンサ10を実装する場合には、内部電極14の面方向にあるセラミック誘電体12の側面の認識可能な突状部20が回路基板70の実装面と直交する向きで、積層セラミックコンデンサ10を実装すればよい。
この積層セラミックコンデンサ10において、外部電極30を除いた突状部20を含むセラミック誘電体12の側面を上から見たとき、突状部20の斜面部20aの投影面積を外部電極30を除いた突状部20を含むセラミック誘電体12の側面の投影面積の8%以上となるように設定することにより、上方から見える斜面部20aの範囲を大きくすることができ、突状部20の認識精度を上げることができる。このように、突状部20にはカメラで認識できる程度の斜面部が必用であり、そのためには突状部20の高さは5μm以上とし、突状部のサイズは、セラミック誘電体12の外部電極30を除いた長さ方向および幅方向の寸法の10%以上を有することが好ましい。さらに、突状部20の高さを外部電極30の側面外部電極部30bの厚みよりも低くすることにより、積層セラミックコンデンサ10を回路基板70に実装する際に、突状部20により積層セラミックコンデンサ10が傾いたりせず、安定した姿勢で回路基板70に実装することができる。
また、セラミック誘電体12のW方向に沿って直線状に突状部20を形成することにより、複雑な形状のマークに比べて容易に突状部20を形成することができる。さらに、直線状の突状部20を形成するために、直線状の凹部46を有する金型48が用いられるが、このような凹部46は金型48の端部まで形成されており、マザー積層体44を圧着するときに、凹部46内の空気を容易に抜くことができる。したがって、凹部46内に残った空気により、突状部20の形成が妨げられることを防止することができる。
なお、マザー積層体44を圧着するときに、マザー積層体44と金型48の間に樹脂フィルム50を挟むことにより、斜面部20aと頂上部20bとを有する突状部20を形成することができる。また、樹脂フィルム50を用いることにより、金型48の凹部46の角部によってマザー積層体44に与えられるダメージを軽減することができる。
また、図11に示すように、セラミック誘電体12の1つの側面の長さ方向に並べて複数の突状部20を形成してもよい。さらに、セラミック誘電体12の長さ方向に沿って突状部20を形成してもよい。このとき、図12に示すように、外部電極30間を最短距離で結ぶように突状部20を形成してもよいし、図13に示すように、外部電極30間で斜めになるように突状部20を形成してもよい。カメラで積層セラミックコンデンサ10を撮像する場合、センシングエリアを設定して撮像が行われるが、これらの積層セラミックコンデンサ10のように、セラミック誘電体12の長さ方向の中央部以外にも突状部20を形成しておくことにより、センシングエリアがずれても、突状部20を検出することができる。また、長さ方向に突状部20を形成することにより、幅方向に比べて斜面部20aの面積を大きくとることが可能となる。
また、この発明は積層セラミック電子部品に限らず、種々の電子部品に適用することができる。
10 積層セラミックコンデンサ
12 セラミック誘電体
14 内部電極
16 有効部
18 無効部
20 突状部
30 外部電極
44 マザー積層体
46 凹部
48 金型
50 樹脂フィルム

Claims (6)

  1. 直方体状のセラミック誘電体、
    前記セラミック誘電体の内部において対向するように配置され、前記セラミック誘電体の両端面に引き出される複数の内部電極、および
    前記セラミック誘電体の両端部において前記内部電極に接続される外部電極を備えた積層セラミック電子部品であって、
    前記セラミック誘電体の側面には、斜面部および頂上部を有する突状部が形成され、前記斜面部の投影面積は、前記外部電極の間の前記突状部を含む前記セラミック誘電体の側面の投影面積の8%以上であることを特徴とする、積層セラミック電子部品。
  2. 前記セラミック誘電体の両端部を結ぶ方向と前記内部電極の面方向とに直交する方向をW方向としたとき、
    前記W方向に沿って直線状の前記突状部が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の積層セラミック電子部品。
  3. 直線状の前記突状部が複数形成されていることを特徴とする、請求項2に記載の積層セラミック電子部品。
  4. 前記セラミック誘電体の両端部を結ぶ方向に沿って前記突状部が設けられていることを特徴とする、請求項12に記載の積層セラミック電子部品。
  5. 前記突状部の高さは、5μm以上であり、前記突状部のサイズは前記セラミック誘電体の外部電極を除いた長さ方向および幅方向の寸法の10%以上であることを特徴とする、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の積層セラミック電子部品。
  6. セラミックグリーンシートを準備するステップ、
    導電ペーストを用いて前記セラミックグリーンシート上に内部電極用パターンを形成するステップ、
    前記内部電極用パターンが形成された複数の前記セラミックグリーンシートの両側に内部電極用パターンのない前記セラミックグリーンシートを配置するようにそれぞれ積層してマザー積層体を形成するステップ、
    表面に凹部を有する金型を準備するステップ、
    前記凹部を有する金型で前記マザー積層体を圧着するステップ、
    圧着した前記マザー積層体をカットしてグリーンチップを形成するステップ、
    前記グリーンチップを焼成して内部電極を有するセラミック誘電体を形成するステップ、および
    前記セラミック誘電体の両端部に外部電極を形成するステップを含む、積層セラミック電子部品の製造方法。
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