JP2014094842A - 単結晶製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】CZ法によるサファイア単結晶引上げにおいて、引上げ中に単結晶の溶解を防止することができる装置を提供することを目的とする。
【解決手段】CZ法により、タングステン又はモリブデン、あるいはタングステンとモリブデンの両方を主成分とするルツボ内で原料を加熱溶融して得られた融液からサファイア単結晶を引上げる装置であって、前記ルツボを囲繞し、該ルツボ内の原料を加熱する抵抗加熱ヒータと、前記ルツボを配置するメインチャンバーとを備え、前記ルツボよりも上方から前記ルツボ内の融液に向かって延び、下端の外径が、前記ルツボの内径よりも小さく、前記下端の内径が、前記引上げるサファイア単結晶の目標直径よりも大きい筒状遮熱体を有するものである単結晶製造装置。
【選択図】図1
【解決手段】CZ法により、タングステン又はモリブデン、あるいはタングステンとモリブデンの両方を主成分とするルツボ内で原料を加熱溶融して得られた融液からサファイア単結晶を引上げる装置であって、前記ルツボを囲繞し、該ルツボ内の原料を加熱する抵抗加熱ヒータと、前記ルツボを配置するメインチャンバーとを備え、前記ルツボよりも上方から前記ルツボ内の融液に向かって延び、下端の外径が、前記ルツボの内径よりも小さく、前記下端の内径が、前記引上げるサファイア単結晶の目標直径よりも大きい筒状遮熱体を有するものである単結晶製造装置。
【選択図】図1
Description
本発明は、チョクラルスキー法(CZ法)によりサファイア単結晶を製造する装置に関する。
サファイア単結晶の製造方法には様々なものがある。Kyropoulos法は、タングステンもしくはモリブデンルツボに高純度アルミナを入れ、その外側に配置した抵抗加熱ヒータで溶融を行った後、融液の上方からサファイア単結晶種を下降させて着液し、以後、温度を徐々に低下させることで種から下方に単結晶を成長させる方法である。
この方法は原料全てを単結晶化させるため、非常に歩留まりの高い製法ではあるが、GaN基板に用いられるc軸結晶の製作が難しいため、一般にはa軸結晶を製作した後、a軸と垂直なc軸にインゴットを刳り抜く作業が必要となり、このため、LED用c軸結晶基板を製造する場合には、その歩留まりは低くなってしまう。
この方法は原料全てを単結晶化させるため、非常に歩留まりの高い製法ではあるが、GaN基板に用いられるc軸結晶の製作が難しいため、一般にはa軸結晶を製作した後、a軸と垂直なc軸にインゴットを刳り抜く作業が必要となり、このため、LED用c軸結晶基板を製造する場合には、その歩留まりは低くなってしまう。
一方、c軸結晶の製造が可能なCZ法においては、その加熱方式は専ら高周波加熱である。この方法では金属ルツボのみを発熱させるため、ジルコニアやアルミナといった酸化物系の断熱材が使用される。その場合、耐酸化性の高い高融点金属は非常に高価なイリジウムに限定されるため、c軸結晶の歩留まりは高いが、高コストになっていた。
c軸結晶の製造が可能なCZ法において、そのコストを下げるためタングステンやモリブデンルツボに変更する場合(特許文献1)、イリジウムに比べて耐酸化性が低いため、カーボン系断熱材を使用することになる。カーボンは良導体であるため、高周波加熱方式では熱効率が悪く、必然的に抵抗加熱ヒータを使用することになる。
このような単結晶製造装置において、高周波加熱では、イリジウムルツボのみを直接加熱するため、引上げ中の単結晶の温度勾配は大きくなるが、抵抗加熱ヒータを用いた場合には、炉内の温度が均熱化し、引上げ中の単結晶の温度勾配も小さくなる。このような状態で単結晶引上げを行った結果、単結晶の直胴部の引上げ途中から、成長した単結晶の側面が再溶解を起こして抉れることがあるという問題を、本発明者らは見出した。
このような再溶解が生じると、サファイア単結晶の歩留まりが低下してしまう。
このような再溶解が生じると、サファイア単結晶の歩留まりが低下してしまう。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、CZ法によるサファイア単結晶引上げにおいて、引上げ中に単結晶の溶解を防止することができる装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、CZ法により、タングステン又はモリブデン、あるいはタングステンとモリブデンの両方を主成分とするルツボ内で原料を加熱溶融して得られた融液からサファイア単結晶を引上げる装置であって、前記ルツボを囲繞し、該ルツボ内の原料を加熱する抵抗加熱ヒータと、前記ルツボを配置するメインチャンバーとを備え、前記ルツボよりも上方から前記ルツボ内の融液に向かって延び、下端の外径が、前記ルツボの内径よりも小さく、前記下端の内径が、前記引上げるサファイア単結晶の目標直径よりも大きい筒状遮熱体を有するものであることを特徴とする単結晶製造装置を提供する。
このような筒状遮熱体を有することで、抵抗加熱ヒータからの輻射熱を遮って、引上げ中の単結晶の側面が高温になり過ぎることを防止することができる。これにより、単結晶が溶解することを防止して、単結晶を歩留まり良く製造することができる装置となる。
このとき、前記筒状遮熱体は、前記抵抗加熱ヒータの上方に配置したリング状平板の内周端に固定されたものであることが好ましい。
このようなリング状平板により、抵抗加熱ヒータの上方への輻射熱が遮蔽されて、熱効率が良くなるとともに、引上げた単結晶の側面に輻射熱が直接あたることをより効果的に抑制することができる装置となる。
このようなリング状平板により、抵抗加熱ヒータの上方への輻射熱が遮蔽されて、熱効率が良くなるとともに、引上げた単結晶の側面に輻射熱が直接あたることをより効果的に抑制することができる装置となる。
このとき、前記筒状遮熱体の下端の外径は、前記ルツボの内径よりも10mm以上小さく、前記下端の内径は、前記引上げるサファイア単結晶の目標直径よりも10mm以上大きいものであることが好ましい。
このような筒状遮熱体であれば、確実にルツボや単結晶と接触することがなく、熱を遮蔽しながら安定して単結晶を製造できる装置となる。
このような筒状遮熱体であれば、確実にルツボや単結晶と接触することがなく、熱を遮蔽しながら安定して単結晶を製造できる装置となる。
このとき、前記筒状遮熱体の下端の高さ位置は、前記融液の種付け時の融液面位置から5mm−25mmの範囲内の高さ位置であることが好ましい。
筒状遮熱体の下端の高さ位置がこのような範囲内であれば、抵抗加熱ヒータからの輻射熱のみならず、単結晶へのルツボや融液面からの輻射熱も減じることができ、確実に単結晶の溶解を防止することができる装置となる。
筒状遮熱体の下端の高さ位置がこのような範囲内であれば、抵抗加熱ヒータからの輻射熱のみならず、単結晶へのルツボや融液面からの輻射熱も減じることができ、確実に単結晶の溶解を防止することができる装置となる。
このとき、前記筒状遮熱体の材質は、高純度処理された等方性黒鉛、又は、タングステン、モリブデン、タンタルの少なくとも1つを主成分とするものであることが好ましい。
このような材質であれば、高温下でも溶ける恐れがなく、また、汚染等の問題が生じる恐れがないため、安定して、より効率的に熱を遮蔽して、単結晶を成長させることができる装置となる。
このような材質であれば、高温下でも溶ける恐れがなく、また、汚染等の問題が生じる恐れがないため、安定して、より効率的に熱を遮蔽して、単結晶を成長させることができる装置となる。
以上のように、本発明によれば、引上げた単結晶が溶解することを防止して、単結晶を歩留まり良く製造することができる。
以下、本発明について、実施態様の一例として、図を参照しながら詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1に本発明の単結晶製造装置の概略図を示す。
図1に本発明の単結晶製造装置の概略図を示す。
図1の本発明の単結晶製造装置10は、CZ法により、ルツボ14内でアルミナ原料を加熱溶融して得られた融液15からサファイア単結晶17を引上げて製造する装置である。ルツボ14は、タングステン又はモリブデン、あるいはタングステンとモリブデンの両方を主成分とするものである。これらは、イリジウムより安価で、コスト低減に有利である。
単結晶製造装置10は、ルツボ14を囲繞し、ルツボ14内の原料を加熱する抵抗加熱ヒータ22と、ルツボ14を配置するメインチャンバー11とを備えたものである。さらに、メインチャンバー11上にゲートバルブ12で仕切り可能に接続されたプルチャンバー13を備えることもできる。このようなプルチャンバー13を有することで、ヒータ電源を落とすことなく原料のチャージを行うことができる。
単結晶製造装置10は、ルツボ14を囲繞し、ルツボ14内の原料を加熱する抵抗加熱ヒータ22と、ルツボ14を配置するメインチャンバー11とを備えたものである。さらに、メインチャンバー11上にゲートバルブ12で仕切り可能に接続されたプルチャンバー13を備えることもできる。このようなプルチャンバー13を有することで、ヒータ電源を落とすことなく原料のチャージを行うことができる。
図1に示すように、この単結晶製造装置10は、ガス導入管25とガス排出管26を有し、例えば、単結晶成長時等の通常時はプルチャンバー13の上方から不活性ガス等を炉内にガス導入管25を介して導入し、この導入したガスを、メインチャンバー11の底部のガス排出管26から真空ポンプ27等により炉外へ排出することができる。一方、原料チャージ等の際には、ゲートバルブ12を閉めてプルチャンバー13内で作業を行い、その後、プルチャンバー13内を不図示のガス排出管とガス導入管25を用いてガス置換して、プルチャンバー13をメインチャンバー11と同じ条件にしてからゲートバルブ12を開くことで、引き続いて単結晶育成工程を行うことができる。
また、単結晶製造装置10は、ルツボ14や抵抗加熱ヒータ22を囲む黒鉛系フェルト材等の断熱材16と、サファイア単結晶17の引上げに用いる引上げ軸20と、種結晶を保持する種ホルダー21と、ルツボ14を支えるモリブデン等の金属製保持具18と、ルツボ14をモリブデン等の金属製保持具18を介して支持する例えばモリブデン製のルツボ支持軸19とを備える。また、断熱材16の上部には、原料チャージの際に開口部の径を広げるように例えば取り外し可能な又は可動の拡径部24を有する。
そして、本発明の単結晶製造装置10は、ルツボ14よりも上方からルツボ14内の融液15に向かって延びる筒状遮熱体23を有し、この筒状遮熱体23は、下端の外径が、ルツボ14の内径よりも小さく、下端の内径が、引上げるサファイア単結晶17の目標直径よりも大きいものである。
図2に引上げた単結晶の概略図を示す。抵抗加熱ヒータ22で加熱を行うと、発熱分布が広範囲で高温になるため、ルツボ14の上方の温度も高くなり、このため、引上げたサファイア単結晶17の側面が、この熱により溶解して、図2(a)のように抉れてしまうことがあった。
このような単結晶の側面の再溶解を防ぐために、本発明では、上記のような筒状遮熱体23を設ける。これにより、サファイア単結晶17の側面に抵抗加熱ヒータ22からの輻射伝熱量を効果的に減じて、再溶解することを防止できる。このため、図2(b)に示すような良好な形状のサファイア単結晶17を安定して引上げることができる。筒状遮熱体23の下端の外径がルツボ14の内径よりも小さいものでないと、抵抗加熱ヒータ22からの熱を遮ることはほとんどできず、下端の内径が、引上げるサファイア単結晶17の目標直径よりも大きいものでないと、サファイア単結晶17に接触して引上げることができない。
このような単結晶の側面の再溶解を防ぐために、本発明では、上記のような筒状遮熱体23を設ける。これにより、サファイア単結晶17の側面に抵抗加熱ヒータ22からの輻射伝熱量を効果的に減じて、再溶解することを防止できる。このため、図2(b)に示すような良好な形状のサファイア単結晶17を安定して引上げることができる。筒状遮熱体23の下端の外径がルツボ14の内径よりも小さいものでないと、抵抗加熱ヒータ22からの熱を遮ることはほとんどできず、下端の内径が、引上げるサファイア単結晶17の目標直径よりも大きいものでないと、サファイア単結晶17に接触して引上げることができない。
筒状遮熱体23の下端の外径は、ルツボ14の内径よりも10mm以上小さく、下端の内径は、引上げるサファイア単結晶17の目標直径よりも10mm以上大きいものであることが好ましい。
ルツボ14の内面の加工精度に加えて、熱サイクルを繰り返すことで、ルツボ14が収縮する場合があるため、上記のように、筒状遮熱体23の下端の外径を、ルツボ14の規定内径に対して、10mm以上小さくすることで、ルツボ14と確実に接触しないものにできる。なお、ルツボ14によっては、内面のストレート部がテーパーになっている場合もある。その場合の規定内径は、ストレート部の最小内径とするのが妥当である。
また、サファイア単結晶17の直径制御は一般に結晶重量をもとに行われているが、サファイアのように透明結晶の場合、その成長界面は融液側に凸形状になりやすい。この形状が変化すれば、見かけの結晶直径も変化するため、光学式に比べて直径制御精度が劣る。このため、筒状遮熱体23の下端の内径が目標とする結晶口径に対して10mm以上大きいものであれば、引上げるサファイア単結晶17に確実に接触することがない。
また、サファイア単結晶17の直径制御は一般に結晶重量をもとに行われているが、サファイアのように透明結晶の場合、その成長界面は融液側に凸形状になりやすい。この形状が変化すれば、見かけの結晶直径も変化するため、光学式に比べて直径制御精度が劣る。このため、筒状遮熱体23の下端の内径が目標とする結晶口径に対して10mm以上大きいものであれば、引上げるサファイア単結晶17に確実に接触することがない。
筒状遮熱体23の下端の高さ位置は、融液15の種付け時の融液面位置(引上げる前の初期の融液面位置)から5mm−25mmの範囲内の高さ位置であることが好ましい。
融液15の種付け時の融液面位置から5mm以上の高さ位置であれば、地震等で融液15が波立った場合に融液15と筒状遮熱体23が接触する恐れがなく、安定してサファイア単結晶17を引上げることができる。また、融液15の種付け時の融液面位置から25mm以下の高さ位置であれば、ルツボ14の側壁や融液面からのサファイア単結晶17への輻射伝熱量も効果的に減じることができ、サファイア単結晶17の側面が再溶解することを確実に防止できる。
融液15の種付け時の融液面位置から5mm以上の高さ位置であれば、地震等で融液15が波立った場合に融液15と筒状遮熱体23が接触する恐れがなく、安定してサファイア単結晶17を引上げることができる。また、融液15の種付け時の融液面位置から25mm以下の高さ位置であれば、ルツボ14の側壁や融液面からのサファイア単結晶17への輻射伝熱量も効果的に減じることができ、サファイア単結晶17の側面が再溶解することを確実に防止できる。
筒状遮熱体23の材質は、高純度処理された等方性黒鉛、又は、タングステン、モリブデン、タンタルの少なくとも1つを主成分とするものであることが好ましい。
アルミナの融点は2050℃と非常に高いため、その融液15の直上に位置する筒状遮熱体23には、それ以上の融点を持つ材料が必要であり、そのため、等方性黒鉛、又は、タングステン、モリブデン、タンタルなどの高融点金属が好ましい。
アルミナの融点は2050℃と非常に高いため、その融液15の直上に位置する筒状遮熱体23には、それ以上の融点を持つ材料が必要であり、そのため、等方性黒鉛、又は、タングステン、モリブデン、タンタルなどの高融点金属が好ましい。
また、筒状遮熱体23の材質として等方性黒鉛を用いる場合は、形状加工後に高純度処理を行い、特にFeやSiの含有量を下げておくことが好ましい。FeやSiは常温では酸化してしまうため、アルミナが融液となる温度では熱分解して、炉内に酸素を放出する場合がある。黒鉛材は、この酸素と反応してCOガスを生成するため、アルミナ融液が熱分解を起こしてバブルの発生の原因になることがあるため、高純度処理によりこれを確実に防止することができる。
筒状遮熱体23は、抵抗加熱ヒータ22の上方に配置したリング状平板28の内周端に固定されたものであることが好ましい。
このようなリング状平板28により、抵抗加熱ヒータ22からルツボ14の上方に向かう輻射伝熱量が減少して炉内の熱効率が良くなるとともに、上部が低温化するためサファイア単結晶17の溶解を確実に防止することができる。
このようなリング状平板28により、抵抗加熱ヒータ22からルツボ14の上方に向かう輻射伝熱量が減少して炉内の熱効率が良くなるとともに、上部が低温化するためサファイア単結晶17の溶解を確実に防止することができる。
また、本発明の装置としては、図1に示すようなプルチャンバー13を有するもの以外にも、図3に示すようなプルチャンバーを有さない単結晶製造装置10’、10’’とすることもできる。
また、図1に示すような円筒形状の筒状遮熱体23以外にも、図3(a)に示すような円錐形状の筒状遮熱体23’として、リング状平板28’の内周端に固定してもよい。または、図3(b)に示すように、リング状平板28’’を、上部の断熱材に接するように配置し、その内周端に筒状遮熱体23’’を固定することもできる。または、リング状平板を設置せずに、筒状遮熱体23、23’を断熱材等の上部部材に直接固定することもできる。
また、図1に示すような円筒形状の筒状遮熱体23以外にも、図3(a)に示すような円錐形状の筒状遮熱体23’として、リング状平板28’の内周端に固定してもよい。または、図3(b)に示すように、リング状平板28’’を、上部の断熱材に接するように配置し、その内周端に筒状遮熱体23’’を固定することもできる。または、リング状平板を設置せずに、筒状遮熱体23、23’を断熱材等の上部部材に直接固定することもできる。
以上のような本発明であれば、サファイア単結晶を、再溶解を防止しながら、歩留まり良く製造することができる単結晶製造装置となる。また、熱効率が良くなるため低コスト化することができるうえに、単結晶の成長速度も向上するため、生産性を上げることもできる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例、比較例)
図1に示す本発明の単結晶製造装置によりサファイア単結晶を製造した。この単結晶製造装置のメインチャンバー内に、等方性黒鉛ならびに、炭素繊維を成型した成型断熱材を配置し、等方性黒鉛で作製した筒状遮熱体とリング状平板を設置した。このときの筒状遮熱体は外径がルツボ内径より30mm小さく、内径がサファイア単結晶の目標直径より20mm大きいものを用いた。そして、このメインチャンバー内に15kgの高純度アルミナを入れたモリブデンルツボをセットし、抵抗加熱ヒータで加熱してアルミナを溶融した。この融液から、直径104mm、長さ150mmのサファイア単結晶を、成長速度1.0mm/hで引上げた。(実施例)
(実施例、比較例)
図1に示す本発明の単結晶製造装置によりサファイア単結晶を製造した。この単結晶製造装置のメインチャンバー内に、等方性黒鉛ならびに、炭素繊維を成型した成型断熱材を配置し、等方性黒鉛で作製した筒状遮熱体とリング状平板を設置した。このときの筒状遮熱体は外径がルツボ内径より30mm小さく、内径がサファイア単結晶の目標直径より20mm大きいものを用いた。そして、このメインチャンバー内に15kgの高純度アルミナを入れたモリブデンルツボをセットし、抵抗加熱ヒータで加熱してアルミナを溶融した。この融液から、直径104mm、長さ150mmのサファイア単結晶を、成長速度1.0mm/hで引上げた。(実施例)
また、装置に筒状遮熱体とリング状平板を設置しない以外は、上記実施例と同様にサファイア単結晶を製造した。(比較例)
これらのような単結晶製造を、筒状遮熱体が有る場合と無い場合で、各々3バッチずつ実施し、バッチ毎に、筒状遮熱体の下端から種付け時の融液面までの間隔を変えて行った。引上げた単結晶の再溶解の有無、程度を表1に示す。
これらのような単結晶製造を、筒状遮熱体が有る場合と無い場合で、各々3バッチずつ実施し、バッチ毎に、筒状遮熱体の下端から種付け時の融液面までの間隔を変えて行った。引上げた単結晶の再溶解の有無、程度を表1に示す。
表1に示すように、筒状遮熱体がない比較例では、引上げた単結晶の側面が再溶解して大きく抉れてしまい、歩留まりに影響があった。一方、実施例では、間隔が25mm以下であれば再溶解は生じず、また、間隔30mmの場合には、わずかに再溶解して抉れてしまったが、程度が小さく、歩留まりにはほとんど影響が無かった。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
10、10’、10’’…単結晶製造装置、 11…メインチャンバー、
12…ゲートバルブ、 13…プルチャンバー、 14…ルツボ、 15…融液、
16…断熱材、 17…サファイア単結晶、 18…金属製保持具、
19…ルツボ支持軸、 20…単結晶引上げ軸、 21…種ホルダー、
22…ヒータ、 23、23’、23’’…筒状遮熱体、 24…拡径部、
25…ガス導入管、 26…ガス排出管、 27…真空ポンプ、
28、28’、28’’…リング状平板。
12…ゲートバルブ、 13…プルチャンバー、 14…ルツボ、 15…融液、
16…断熱材、 17…サファイア単結晶、 18…金属製保持具、
19…ルツボ支持軸、 20…単結晶引上げ軸、 21…種ホルダー、
22…ヒータ、 23、23’、23’’…筒状遮熱体、 24…拡径部、
25…ガス導入管、 26…ガス排出管、 27…真空ポンプ、
28、28’、28’’…リング状平板。
Claims (5)
- CZ法により、タングステン又はモリブデン、あるいはタングステンとモリブデンの両方を主成分とするルツボ内で原料を加熱溶融して得られた融液からサファイア単結晶を引上げる装置であって、
前記ルツボを囲繞し、該ルツボ内の原料を加熱する抵抗加熱ヒータと、前記ルツボを配置するメインチャンバーとを備え、
前記ルツボよりも上方から前記ルツボ内の融液に向かって延び、下端の外径が、前記ルツボの内径よりも小さく、前記下端の内径が、前記引上げるサファイア単結晶の目標直径よりも大きい筒状遮熱体を有するものであることを特徴とする単結晶製造装置。 - 前記筒状遮熱体は、前記抵抗加熱ヒータの上方に配置したリング状平板の内周端に固定されたものであることを特徴とする請求項1に記載の単結晶製造装置。
- 前記筒状遮熱体の下端の外径は、前記ルツボの内径よりも10mm以上小さく、前記下端の内径は、前記引上げるサファイア単結晶の目標直径よりも10mm以上大きいものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の単結晶製造装置。
- 前記筒状遮熱体の下端の高さ位置は、前記融液の種付け時の融液面位置から5mm−25mmの範囲内の高さ位置であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の単結晶製造装置。
- 前記筒状遮熱体の材質は、高純度処理された等方性黒鉛、又は、タングステン、モリブデン、タンタルの少なくとも1つを主成分とするものであることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の単結晶製造装置。
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